台風10号接近 清水港満潮との重なり、巴川氾濫「注意を」 静岡大防災総合センター長

 31日ごろに静岡県に接近するとみられる非常に強い台風10号について、静岡大の北村晃寿防災総合センター長は27日、巴川河口の清水港の満潮時間帯との重なりを危惧し、県民に対し注意を呼びかけた。

台風15号の影響で浸水した巴川沿いの住宅街=2022年9月、静岡市清水区石川新町周辺(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
台風15号の影響で浸水した巴川沿いの住宅街=2022年9月、静岡市清水区石川新町周辺(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
北村晃寿静岡大防災総合センター長
北村晃寿静岡大防災総合センター長
台風15号の影響で浸水した巴川沿いの住宅街=2022年9月、静岡市清水区石川新町周辺(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
北村晃寿静岡大防災総合センター長

 気象庁によると、清水港は30日から9月2日までの間、各日午前1~4時台と午後4~5時台に満潮を迎え、潮位は127~159センチと予測されている。静岡市清水区で大規模な家屋浸水被害が出た2022年9月の台風15号では、未明の満潮時間帯に豪雨が襲い巴川の氾濫につながった。
 県内で唯一「特定都市河川」に指定されている巴川流域は、住宅密集地のある平地をゆっくりと蛇行しながら流れるため、河口の潮位の影響を受けやすい。北村センター長は「台風15号の被災は、未明の潮位146センチの満潮と重なった。今回も注意が必要」とした。
 台風15号では清水区で床上浸水2581棟、床下浸水1075棟を記録。一方で、23年6月の台風2号では台風15号を上回る24時間雨量を同区で記録したものの、巴川河口の清水港が干潮に当たり、床上浸水は3棟、床下浸水は111棟にとどまった。

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