JR常磐線衝突事故 車は直前まで警察の追跡受け逃走中

26日未明、茨城県土浦市のJR常磐線で電車と乗用車が衝突した事故で、この車は直前まで警察の追跡を受け、逃走中だったことがわかりました。

運転していた人物は線路内に車を置いて逃げたということで、警察が行方を捜査しています。

26日午前0時すぎ茨城県土浦市のJR常磐線で普通電車が乗用車と衝突し、車が炎上しました。

火はおよそ1時間後に消し止められましたが、車が全焼したほか電車も先頭車両の3分の1ほどが焼けました。

乗客と乗員、合わせて64人にけがはありませんでした。

この事故で国の運輸安全委員会は事故調査官2人を現地に派遣し、調査を行いました。
警察によりますと、この乗用車は直前まで捜査車両の追跡を受け逃走中だったということです。

ライトを点灯せずに走っていたためサイレンを鳴らして追跡していましたが、現場から500メートルほど離れた場所で見失ったということです。

車は少なくとも100キロ以上のスピードで走っていたとみられ、民家の塀にぶつかったあとフェンスを突き破って線路に入ったということです。

現場から1人が立ち去る姿が目撃されているということで、警察は線路内に車を置いて逃げたとみて行方を捜査しています。

土浦警察署の針替和夫 副署長は「不審車両に対する追跡行為は適正な職務だったと考えている」とコメントしています。
26日午前1時ごろ茨城県土浦市のJR常磐線の事故現場の近くで撮影された映像です。

現場から1キロほどのところに住む男性が事故に気付いて駆けつけ撮影しました。

乗用車とみられるものが激しく燃え、煙が上がっている様子が確認できます。

そのすぐそばに電車が止まっていることもわかります。

近所の男性「引きずるような音がした」

現場から1キロほどのところに住む49歳の男性は「家で寝ていたところ引きずるような音がして、そのあとにクラクションの音がしました。様子を見に来たところ線路の石が道路に散乱していてその後、火柱が上がった」と当時の状況を話していました。

また「『子どもが電車に乗っているので心配だ』と様子を見に来ている人もいました。けが人がいなかったと聞き、よかったと思いました」と話していました。
JR東日本水戸支社によりますと、事故の影響で常磐線は土浦駅と羽鳥駅の間で運転を見合わせていましたが、午後5時50分ごろ運転を再開しました。

現在は列車の本数を減らして運転しています。