JPWO2012150633A1 - 車両用シート及びシートバックボード - Google Patents

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Abstract

樹脂バネにシート表皮を容易に係止することができる車両用シート及びシートバックボードを得る。シートバックボード(16)では、カバー(20)側に取り付けられたクリップ(22C)を、シートバックボード(16)の縦向きクリップ係合部(59)に係合させることにより、カバー(20)をシートバックボード(16)のバックバネ部(38)に係止することができる。これにより、従来のホグリング等による係止構造と比較して、バックバネ部(38)へのカバー(20)の係止作業を容易なものにすることができる。しかも、シートバックボード(16)のバックバネ部(38)には、縦向きクリップ係合部(59)を設けるために単なる一対の開口(58)が形成されているにすぎないため、バックバネ部(38)の成形性が悪化することを回避できる。

Description

本発明は、樹脂バネを備えた車両用シート及びシートバックボードに関する。
車両用シートには、軽量化の要請がある。下記特許文献1には、車両用シートの軽量化を図る観点から、シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間に掛け渡されるバネを、樹脂製とすることが開示されている。
特開2004−138156号公報
ところで、車両用シートに設けられる金属製のバネには、一般にクッション材であるパッドが支持されると共に、当該パッドの表面を覆うシート表皮がホグリング等を介して係止される。このため、前述した如き樹脂バネにおいても、シート表皮を係止するための構造を設定することが考えられるが、ホグリング等による従来の係止構造では、係止作業が煩雑である。
本発明は上記事実を考慮し、樹脂バネにシート表皮を容易に係止することができる車両用シート及びシートバックボードを得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、樹脂製とされ、両端側がシートフレームに支持されると共に、開口が形成された樹脂バネと、前記樹脂バネに支持されたパッドと、前記パッドの表面を覆うシート表皮と、前記シート表皮側に取り付けられ、前記開口の縁部に係止された係止手段と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートでは、シートフレームに支持された樹脂バネには、パッドが支持されている。このパッドを覆うシート表皮には係止手段が取り付けられており、この係止手段は、樹脂バネに形成された開口の縁部に係合している。これにより、係止手段を介してシート表皮を容易に樹脂バネに係止することができる。しかも、樹脂バネには、シート表皮を係止するために単なる開口が形成されているにすぎないため、樹脂バネの成形性が悪化することを回避できる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネには、一対の前記開口が隣接して形成され、前記係止手段は、前記一対の開口のそれぞれに挿入されると共に各先端側に爪部が形成された一対の腕部を有するクリップとされ、前記一対の開口の間が、前記各爪部が引っ掛かるクリップ係合部とされている。
請求項2に記載の車両用シートでは、クリップに設けられた一対の腕部が、樹脂バネに形成された一対の開口のそれぞれに挿入されると、一対の腕部の先端側に形成された爪部が、一対の開口の間に形成されたクリップ係合部に引っ掛かる。これにより、クリップが取り付けられたシート表皮を、容易に樹脂バネに係止することができる。しかも、一対の腕部を互いに離間させることにより、クリップすなわちシート表皮を樹脂バネから取り外すことができる。これにより、例えば、鏃状の係止手段を一つの開口に挿入して当該開口の縁部に係止する構成と比較して、樹脂バネからの係止手段の取り外し作業を容易なものにすることができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記クリップは、前記一対の腕部の基端側を互いに接近させることにより前記一対の腕部の中間部を支点として前記一対の腕部の先端側が互いに離間するように構成されている。
請求項3に記載の車両用シートでは、クリップを樹脂バネから取り外す際には、一対の腕部の基端側を互いに接近させればよい。これにより、一対の腕部の中間部を支点として一対の腕部の先端側が互いに離間するので、樹脂バネのクリップ係合部に対する爪部の引っ掛かりを解除することができる。したがって、樹脂バネからのクリップ(すなわちシート表皮)の取り外し作業を一層容易なものにすることができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、断面波状に形成された撓み部を備え、前記開口は、前記撓み部に形成されている。
請求項4に記載の車両用シートでは、樹脂バネが断面波状に形成された撓み部を備えているため、簡単な構成で容易に樹脂バネにバネ特性を付与することができる。しかも、当該樹脂バネに形成される開口の配置を適宜設定変更することにより、樹脂バネのバネ定数を容易に変化させることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、両端部が前記シートフレームに固定されており、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。
請求項5に記載の車両用シートでは、樹脂バネの両端部がシートフレームに固定されているため、樹脂バネの中央側に荷重が入力された際には、両端固定支持梁と同様に、樹脂バネの両端部及び中央部において応力が最大となる。ここで、本発明では、クリップを樹脂バネに係合させるための開口が、樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。つまり、応力が最大となる部位を避けて開口が形成されているため、樹脂バネの強度及び剛性を確保しつつ、樹脂バネの幅などを小さく設定することができる。これにより、樹脂バネひいては車両用シートの軽量化及び低コスト化を図ることが可能になる。
請求項6に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記シート表皮側に取り付けられた少なくとも2つの前記係止手段が、前記樹脂バネに形成された少なくとも2つの前記開口の縁部に対して係合方向を異ならせてそれぞれ係止されることにより、前記パッドが前記シート表皮によって少なくとも2つの方向から前記樹脂バネに位置決めされている。
請求項6に記載の車両用シートでは、シート表皮側に取り付けられた少なくとも2つの係止手段が、樹脂バネに形成された少なくとも2つの開口の縁部にそれぞれ係止されている。これにより、パッドがシート表皮によって少なくとも2つの方向から樹脂バネに位置決めされているので、パッドが樹脂バネに対して不用意に位置ずれすることを抑制できる。しかも、少なくとも2つの開口の縁部に対する少なくとも2つの係止手段の係合方向が異なって設定されている。このため、例えば、各開口の寸法を各係止手段の寸法よりも大きく設定することにより、各係止手段が樹脂バネに対して係合方向とは直交する方向へ相対移動できるようにした場合でも、少なくとも2つの係止手段によって少なくとも2つの方向からパッドを樹脂バネに位置決めすることができる。つまり、樹脂バネに対するパッドの組み付けバラツキを係止手段の上記相対移動により吸収しつつ、パッドを樹脂バネに対して少なくとも2つの方向に位置決めすることができるので、車両用シートの製造を容易なものにすることができる。
請求項7に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記シートフレームは、左右一対のサイドフレームを有するシートバックフレームであり、前記樹脂バネは、前記一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置されており、前記パッドは、前記樹脂バネの前面側に配置されると共に自らの前面側と後面側とを連通する連通部が設けられたシートバックパッドであり、前記シート表皮は、前記シートバックパッドの少なくとも前面側を覆っており、前記クリップは、前記連通部に挿入されて前記開口の縁部に係止されている。
請求項7に記載の車両用シートでは、シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間に、樹脂バネがシートバック幅方向に沿って配置されている。この樹脂バネの前面側には、シートバックパッドが配置されており、当該シートバックパッドの少なくとも前面側を覆うシート表皮には、クリップが取り付けられている。このクリップは、シートバックパッドに設けられた連通部に挿入され、樹脂バネに形成された開口の縁部に係合している。これにより、クリップを介してシートバックのシート表皮を容易に樹脂バネに係止することができる。
請求項8に記載の発明に係る車両用シートは、請求項7に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、前記シートバックフレームの背面側に配置されるバックボード部を備えた樹脂製のシートバックボードに一体に設けられている。
請求項8に記載の車両用シートでは、樹脂製のシートバックボードにバックボード部及び樹脂バネが一体に設けられているため、シートバックのバネが金属製である場合に比べて、部品点数及び組付工数を削減することができると共に、軽量化及び低コスト化を図ることができる。しかも、樹脂バネには、シート表皮を係止するために単なる開口が形成されているにすぎないため、バックボード部と一体に形成された構成であっても、成形性が悪化することを回避できる。
請求項9に記載の発明に係る車両用シートは、請求項8に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、シートバック高さ方向に間隔をあけて複数設けられ、当該複数の樹脂バネには、平断面視で見た場合にシートバック幅方向に複数の曲面を連続させることにより波状に形成された撓み部が設けられると共に、シートバック高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている。
請求項9に記載の車両用シートでは、シートバックボードがバックボード部を備えているため、複数本の樹脂バネをバックボード部と樹脂成形で一体に形成するためには、シートバック高さ方向のいずれか一方に金型を抜く方法を採ることが望ましい。本発明では、この点を考慮し、各樹脂バネのそれぞれに形成された撓み部に、抜き勾配を設定したので、シートバック高さ方向のいずれか一方に型抜きすることができる。
請求項10に記載の発明に係る車両用シートは、請求項3に記載の車両用シートにおいて、前記一対の腕部の各中間部には、互いに接近する方向へ突出した突出部が設けられている。
請求項10に記載の車両用シートでは、クリップに設けられた一対の腕部の基端側が互いに接近されると、一対の腕部の中間部に設けられた突出部が互いに接近して当接することにより、これらの突出部を支点として一対の腕部の先端側が互いに離間する。これにより、クリップの構成を簡単なものにすることができる。
請求項11に記載の発明に係るシートバックボードは、樹脂の板材によって形成されると共にシートバックフレームの背面側に配置されるバックボード部と、樹脂製とされて前記バックボード部に一体又は一体的に設けられると共に、前記シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置される樹脂バネを有し、且つ、前記樹脂バネに開口が形成されたバックバネ部と、を備えている。
請求項11に記載のシートバックボードでは、樹脂製のシートバックボードにバックボード部及び樹脂バネが一体に設けられているため、シートバックのバネが金属製である場合に比べて、部品点数及び組付工数を削減することができると共に、軽量化及び低コスト化を図ることができる。しかも、樹脂バネには、シート表皮を係止するために単なる開口が形成されているにすぎないため、バックボード部と一体に形成された構成であっても、成形性が悪化することを回避できる。
請求項12に記載の発明に係るシートバックボードは、請求項11に記載のシートバックボードにおいて、前記樹脂バネは、断面波状に形成された撓み部を備え、前記開口は、前記撓み部に形成されている。
請求項12に記載のシートバックボードでは、樹脂バネが断面波状に形成された撓み部を備えているため、簡単な構成で容易に樹脂バネにバネ特性を付与することができる。しかも、当該樹脂バネに形成される開口の配置を適宜設定変更することにより、樹脂バネのバネ定数を容易に変化させることができる。
請求項13に記載の発明に係るシートバックボードは、請求項11又は請求項12に記載のシートバックボードにおいて、前記樹脂バネは、両端部が前記一対のサイドフレームに固定されると共に、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。
請求項13に記載のシートバックボードでは、シートバックフレームの左右一対のサイドフレームに樹脂バネの両端部が固定されるため、樹脂バネの中央側に荷重が入力された際には、両端固定支持梁と同様に、樹脂バネの両端部及び中央部において応力が最大となる。ここで、本発明では、クリップを樹脂バネに係合させるための開口が、樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。つまり、応力が最大となる部位を避けて開口が形成されているため、樹脂バネの強度及び剛性を確保しつつ、樹脂バネの幅などを小さく設定することができる。これにより、樹脂バネひいてはシートバックボードの軽量化及び低コスト化を図ることが可能になる。
請求項14に記載の発明に係るシートバックボードは、請求項11〜請求項13の何れか1項に記載のシートバックボードにおいて、前記樹脂バネは、前記バックボード部の高さ方向に間隔をあけて複数設けられ、当該複数の樹脂バネには、平断面視で見た場合に前記バックボード部の幅方向に複数の曲面を連続させることにより波状に形成された撓み部が一体に設けられると共に、前記バックボード部の高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている。
請求項14に記載のシートバックボードでは、バックボード部が設けられているため、複数本の樹脂バネをバックボード部と樹脂成形で一体に形成するためには、バックボード部の高さ方向のいずれか一方に金型を抜く方法を採ることが望ましい。本発明では、この点を考慮し、各樹脂バネのそれぞれに形成された撓み部に、抜き勾配を設定したので、バックボード部の高さ方向のいずれか一方に型抜きすることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用シート及びシートバックボードでは、樹脂バネにシート表皮を容易に係止することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用シートのシートバックの分解斜視図である。 図1に示されるシートバックフレームにシートバックボードが組み付けられた状態を示す斜視図である。 図1に示されるシートバックの組付状態を拡大して示す拡大平断面図(図2の3−3線に沿った切断面を示す拡大平断面図)である。 図1に示されるシートバックの組付状態を拡大して示す拡大縦断面図である。 (A)はシートバックボードの上側バックバネ部の部分的な構成を示す平断面図であり、(B)は当該上側バックバネ部の部分的な構成を示す正面図であり、(C)は当該上側バックバネ部に生じる応力の分布図である。 図3の一部を拡大して示す拡大平断面図である。 本発明の第1実施形態の比較例を示す図3に対応した平断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るシートバックボードの斜視図である。 図9に示されるシートバックボードの平断面図である。 図10に符号Eで示される範囲を拡大して示す拡大平断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図7を用いて、本発明に係る車両用シートの第1実施形態について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方向を示しており、矢印UPは車両上方向を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。また、本実施形態に係る車両用シートの前後方向、上下方向、及び幅方向(左右方向)は、車両の前後方向、上下方向、及び幅方向(左右方向)と一致している。
<全体構成>
図1には、本実施形態に係る車両用シート10の背もたれであるシートバック12の分解斜視図が示されている。なお、図1では、各構成要素を見る角度を若干変えて描いている。また、図4には、車両用シート10の縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション11(図4参照)と、シートクッション11の後端部に傾倒可能に支持されたシートバック12と、シートバック12の上端部に上下動可能に支持された図示しないヘッドレストと、によって構成されている。なお、各図中に適宜示される矢印Aは、シートバック12の前方向を示しており、矢印Bは、シートバック12の高さ方向を示している。また、シートバック12の幅方向は、車両幅方向(シート幅方向)Wと一致している。
図1に示されるように、上記シートバック12は、シートバック12の骨格部材を構成する金属製のシートバックフレーム14(シートフレーム)と、シートバックフレーム14の前面側に装着される樹脂バネ一体バックボード(以下、単に「シートバックボード」と称す。)16と、シートバック12のクッション材を構成すると共にシートバックボード16の前面側から取付けられてシートバックフレーム14に支持されるシートバックパッド18と、シートバックパッド18の主として前面を覆うカバー(シート表皮)20と、カバー20をシートバックボード16に取付けるための縦方向取付部材22及び横方向取付部材24と、を備えている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
<シートバックフレーム14の構成>
図1〜図4に示されるように、シートバックフレーム14は、正面視(車両の正面から見た場合を指す。)において、矩形枠状に形成されている。具体的には、シートバック幅方向に対向して配置された左右一対のサイドフレーム26と、左右のサイドフレーム26の上端部同士を繋ぐ逆U字状のアッパフレーム28と、左右のサイドフレーム26の下端部同士をシートバック幅方向に繋ぐロアフレーム30と、によって構成されている。上記シートバック12はアッパフレーム28も含めて4つの部材がすべてプレス成形によって製作されているが、他のフレーム構造を採用してもよい。例えば、アッパフレームのみを逆U字状に曲げたパイプ材で構成してもよいし、アッパフレームと左右一対のサイドフレームを逆U字状に曲げた一つのパイプ材で構成してもよい。
次に、上記左右のサイドフレーム26の断面構造について説明する。図2及び図3に示されるように、サイドフレーム26は、側壁部26Aと、前壁部26Bと、後壁部26Cとによって構成されており、シートバック幅方向内方側が開口された開断面形状に形成されている。側壁部26Aは全体的には下端部から上端部に向かうほど幅が狭くなっている。また、側壁部26Aの下部には、上下一対の取付孔32、33(図1参照)が形成されている。前壁部26Bは側壁部26Aの前端からシートバック幅方向内方側かつやや斜め前方へ延出された後に、円弧面を介してシートバック幅方向内方側かつやや斜め後方へ延出されている。後壁部26Cは側壁部26Aの後端からシートバック幅方向内方側へ延出されている。後壁部26のシートバック幅方向中央部には、シートバック前方側へ円弧状に膨出した膨出部が設けられており、後壁部26の先端部はシートバック前方側へ斜めに折り曲げられている。後壁部26Cの幅は前壁部26Bの幅に対して充分に広く設定されている。また、後壁部26Cの上部側にも取付孔34(図1参照)が形成されている。
<シートバックボード16の構成>
次に、本実施形態に係る車両用シート10の要部を構成するシートバックボード16の構成について詳細に説明する。図1〜図4(特に図1及び図2)に示されるように、シートバックボード16は、樹脂の板材で形成されると共にシートバックフレーム14の背面側に配置されたバックボード部36と、樹脂製とされてバックボード部36に一体に設けられると共に左右一対のサイドフレーム26に支持されるように架け渡され、シートバックパッド18を支持すると共に、シートバック後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向(シートバック後方側)へ撓み変形可能に形成されたバックバネ部38(樹脂バネ)と、を備えている。
バックボード部36は、シートバックフレーム14よりも一回り小さく形成されたボード本体40と、このボード本体40の外周部に一体成形されたU溝状の係止部42と、によって構成されている。より具体的には、ボード本体40は矩形枠状に形成されたシートバックフレーム14の開口部の内周縁よりも一回り小さく形成されている。そして、シートバックフレーム14への組付状態では、ボード本体40は左右のサイドフレーム26における後壁部26Cの先端部(内端部)間の若干シートバック後方側に配置されている。従って、ボード本体40は、シートバックフレーム14に対して前方側から組付可能とされている(図3参照)。係止部42の断面形状は、シートバック後方側が開放されたU字状とされている。この係止部42は、後述するカバー20の外周部を係止するために用いられるが、板状のボード本体40を補強してバックボード部36全体の面剛性を高める機能をも有している。
バックバネ部38は、バックボード部36の下部側に一体に形成された下側バックバネ部44と、バックボード部36の上部側に一体に形成された上側バックバネ部46と、によって構成されている。上側バックバネ部46は、下側バックバネ部44に対してシートバック高さ方向に所定距離だけ離間した位置に独立して設けられている。下側バックバネ部44は、シートバック高さ方向(バックボード部36の高さ方向)に上下三段に平行に配置された3本の下側バックバネ本体部48、49、51と、これら3本の下側バックバネ本体部48、49、51におけるシートバック幅方向(長手方向)の両端部をシートバック高さ方向に連結すると共にバックボード部36とも連結しかつサイドフレーム26に固定される左右一対の下側ボードサイド部50(連結固定部)と、によって構成されている。なお、下側バックバネ部44を何本の下側バックバネ本体部で構成するかは任意であり、要求されるクッション性能との関係で適宜変更される。従って、下側バックバネ本体部の上下幅を広げて1本にしてもよいし、逆に2本又は4本以上の複数本にしてもよい。
図2に示されるように、下側バックバネ本体部48、49、51は、シートバック幅方向中央側が撓み部48A、49A、51A(バネ一般部)とされている。これらの撓み部48A、49A、51Aは、平断面視で見た場合にシートバック幅方向(バックボード部36の幅方向)に複数の曲面を連続させることにより断面波状に形成されており、バックボード部36側(シートバック後方側)への荷重が作用することにより伸長する。これにより、下側バックバネ本体部48、49、51が荷重作用方向であるバックボード部36側へ撓み変形(弾性変形)するようになっている。また、下側バックバネ本体部48、49、51のシートバック幅方向両端側には、平板状に形成されたフラット部48B、49B、51Bが設けられており、これらのフラット部48B、49B、51Bにおけるシート幅方向両端部は、左右一対の下側ボードサイド部50に一体に連結されている。
また、上段と下段の下側バックバネ本体部48、51における撓み部48A、51Aのシートバック幅方向両端部には、それぞれ一対一組の縦向き開口58(開口)がシートバック幅方向に隣接して形成されている。各開口58は、シートバック高さ方向に長尺な長円形状に形成されており、左右に近接して隣り合う一対の縦向き開口58の間には、カバー20を係止するための縦向きクリップ係合部59が形成されている。この縦向きクリップ係合部59は、シートバック高さ方向に延在している。
図3に示されるように、上述したバックボード部36は、下側バックバネ部44のシートバック後方側に所定距離だけ離間した位置に配置されている。つまり、下側バックバネ部44とバックボード部36との間には所定の隙間52が形成されている。この隙間52の範囲内で下側バックバネ本体部48、49、51は弾性変形可能とされている。すなわち、バックボード部36は、下側バックバネ部44の撓み量を所定量以下に制限する制限部材としても機能している。
一方、下側ボードサイド部50は、サイドフレーム26の側壁部26Aに対してシートバック幅方向内方側に配置された内壁50Aを有している。この内壁50Aには、下側バックバネ本体部48、49、51のシートバック幅方向外方側端部が連結されている。また、下側ボードサイド部50は、サイドフレーム26の側壁部26Aに対してシートバック幅方向外方側に配置された外壁50Bを有している。この外壁50Bは、内壁50Aに対して平行に配置されており、側壁部26Aの外側面に接触している。さらに、下側ボードサイド部50は、サイドフレーム26の前壁部26Bの前面側で内壁50A及び外壁50Bの前端部同士を連結した前壁50Cと、内壁50Aの後端部からシートバック幅方向内方側へ延出されてバックボード部36に連結された後側壁50Dと、を備えている。
上述した上下三段の下側バックバネ本体部48、49、51のシートバック幅方向両端部は、左右一対の下側ボードサイド部50によって相互に連結されている。つまり、下側バックバネ本体部48、49、51はシートバック高さ方向に複数段に設けられるが、これらの下側バックバネ本体部48、49、51のシートバック幅方向両端部が左右一対の下側ボードサイド部50によって連結されることにより、下側バックバネ部44がバックボード部36に一体化されている。なお、下側ボードサイド部50は、上段の下側バックバネ本体部48の上縁から下段の下側バックバネ本体部51の下縁までの範囲を含むようにその長手方向寸法が設定されている。
図1に示されるように、上記下側ボードサイド部50の外壁50Bには、上下一対の透孔61、63が形成されている。上側の透孔61は、上段の下側バックバネ本体部48と同等の高さに配置されており、下側の透孔63は、下段の下側バックバネ本体部51と同等の高さに配置されている。これら上下一対の透孔61、63は、サイドフレーム26の側壁部26Aに形成された上下一対の取付孔32、33とそれぞれ対向する位置に形成されている。そして、下側ボードサイド部50は、シートバック幅方向外方側から透孔61、63に挿入された固定具であるクリップ65、67(図2及び図3参照)が、取付孔32、33に嵌入係止されることによって、サイドフレーム26に締結固定されている。なお、下側ボードサイド部50の固定手段としては、リベット、スクリュー、ネジ又はボルトとウエルドナット等の固定具(締結具)でサイドフレーム26に締結する構成、構造用接着剤でサイドフレーム26に接着する構成等、種々の態様が適用可能である。
一方、上側バックバネ部46は、基本的には下側バックバネ部44と同様に構成されており、上側バックバネ本体部54と上側ボードサイド部56(連結固定部)とによって構成されている。そして、上側バックバネ本体部54のシートバック幅方向中央側には、バックボード部36側(シートバック後方側)への荷重が作用すると伸長して撓み変形(弾性変形)するように平断面波状に形成された撓み部54A(バネ一般部)が設けられている。
また、この撓み部54Aのシートバック幅方向両端部には、下側バックバネ本体部48、51に形成された一対の縦向き開口58及び縦向きクリップ係合部59と同様の縦向き開口58及び縦向きクリップ係合部59が形成されている。つまり、このシートバックボード16には、一対一組の縦向き開口58が合計6組形成されており、縦向きクリップ係合部59が6つ形成されている。
さらに、撓み部54Aのシートバック幅方向中間部における左右両側には、それぞれ一対一組の横向き開口69(開口)がシートバック高さ方向に隣接して形成されている。各横向き開口69は、シートバック幅方向に長尺な長円形状に形成されており、上下に近接して隣り合う一対の横向き開口69の間には、カバー20を係止するための横向きクリップ係合部71が形成されている。この横向きクリップ係合部71は、シートバック幅方向に延在している。つまり、バックバネ部38(樹脂バネ)には、一対一組の縦向き開口58と一対一組の横向き開口69とが隣接方向を異ならせて複数組形成されることにより、延在方向が異なる複数の縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71が形成されている。
また、上側ボードサイド部56は、係止部42よりもシートバック幅方向外方側へ向けて張出した形状とされており、上述した左右のサイドフレーム26の側壁部26A間に納まる長手方向寸法に設定されている。そして、後壁部26Cの取付孔34にシートバック後方側から挿入されたクリップ73(図2参照)が、上側ボードサイド部56に形成された透孔75(図1参照)に嵌入係止されることにより、上側ボードサイド部56がサイドフレーム26に固定されている。なお、上側ボードサイド部56の固定手段としては、前述した下側ボードサイド部50の固定手段と同様に、種々の態様が適用可能である。
ここで、上述した一対一組の横向き開口69は、上側バックバネ部46(バックバネ部38)のシート幅方向両端部及びシート幅方向中央部を除く部位に形成されている。具体的には、図5(A)及び図5(B)に示されるように、各横向き開口69は、上側バックバネ部46のシートバック幅方向中央と、上側バックバネ部46のサイドフレーム26への固定位置である透孔75(クリップ73)の中心との間における中央部に形成されている。換言すれば、各横向き開口69は、上側バックバネ部46のシートバック幅方向中央(左右の透孔75の中心間の長さをLとした場合にL/2の位置)と、左右の透孔75の中心の位置(0、Lの位置)との間の中央(L/4、3L/4の位置)に中心が配置されるように形成されている。なお、図5(B)においてWは、上側バックバネ部46の上下幅寸法を示しており、t1、t3は横向き開口69の上下幅寸法を示しており、t2は横向きクリップ係合部71の上下幅寸法を示している。また、図5(A)及び図5(B)では、図面の大きさの関係上、上側バックバネ部46のシートバック右方側の半分だけが図示されており、3L/4の位置に形成された横向き開口69の図示が省略されている。さらに、図5(A)及び図5(B)では、説明の都合上、縦向き開口58及び縦向きクリップ係合部59の図示が省略されている。
<シートバックパッド18の構成>
図1に示されるように、シートバックパッド18は、大別すると、パッド中央上部62と、パッド中央下部64と、左右一対のパッドサイド部66と、によって構成されている。なお、シートバックパッド18は、ウレタンフォーム等によって製作されている。
図4に示されるように、パッド中央上部62の縦断面形状は、上下左右逆向きの略J字状に形成されている。このパッド中央上部62は、シートバックフレーム14のアッパフレーム28にシートバック上方側から係止されている。パッド中央下部64の縦断面形状は、左右逆向きの略J字状に形成されている。また、パッド中央下部64は、下部が上部よりシート前方側へ凸湾曲形状に膨らんだ形状をしている。このパッド中央下部64は、サイドフレーム26の下端部同士をシート幅方向に連結するコネクティングロッド68にシートバック下方側から係止されている。なお、コネクティングロッド68は、シートバックフレーム14のロアフレーム30の前方側に平行に配置されている。
また、図3に示されるように、パッドサイド部66の横断面形状は、略C字状に形成されている。このパッドサイド部66は、下側ボードサイド部50が装着された状態のサイドフレーム26に巻き付けられるようにして装着されている。なお、パッドサイド部66は、下部が上部よりシートバック前方側へ凸湾曲形状に膨らんだ形状を成しており、かつパッド中央上部62及びパッド中央下部64よりもシートバック前方側へ膨出されて乗員Hに対するサイドサポート性を確保する形状になっている。
図4に戻り、上述したシートバックボード16は、縦断面視で、パッド中央上部62の背面側下端部62Aからパッド中央下部64の背面側上端部64Aに亘って配設されている。正確には、パッド中央下部64の背面側上端部64Aは背面側下端部62Aよりも薄く形成されており、その薄くなった部分にバックボード部36の下端部が前後に重ねて配置されている。
また、上述したパッド中央上部62とパッド中央下部64との間には、カバー吊り込み用の連通部の一部を構成する横方向溝70が形成されている。さらに、パッド中央上部62、パッド中央下部64とパッドサイド部66との間には、左右一対のカバー吊り込み用の連通部の一部を構成する縦方向溝72がそれぞれ形成されている。これらの横方向溝70及び縦方向溝72はいずれも直線状に形成されており、横方向溝70及び縦方向溝72の溝幅は、後述する縦方向取付部材22及び横方向取付部材24が挿通可能な長さに設定されている。また、縦方向溝72の底側には、後述するクリップ22Cが挿入される複数(ここでは3つ)の連通孔82(図3及び図6参照)がシートバック高さ方向に離間して形成されており、当該連通孔82及び縦方向溝72を介してシートバックパッド18の前面側と後面側とが連通している。同様に、横方向溝70の底側には、後述するクリップ24Cが挿入される複数(ここでは2つ)の連通孔84(図4参照)がシートバック幅方向に離間して形成されており、当該連通孔84及び横方向溝70を介してシートバックパッド18の前面側と後面側とが連通している。
<カバー20の構成及び取付構造>
図1に示されるように、カバー20は、シートバックパッド18を正面側から覆うことが可能な大きさに形成されている。また、カバー20は、上記シートバックパッド18の分割構成に合わせてカバー中央上部74、カバー中央下部76、左右一対のカバーサイド部78を備えている。このカバー20は、縦方向取付部材22、横方向取付部材24、シートバックボード16の縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71等によってシートバックボード16に取り付けられている。
図1に示されるように、縦方向取付部材22は、帯状に形成された連結布22Aと、連結布22Aの一方の側縁に設けられた樹脂製の長尺なクリップ取付部22B(サスペンダー)と、当該クリップ取付部22Bに取り付けられた複数(ここでは3つ)の樹脂製のクリップ22C(係止手段)と、によって構成されている。連結布22Aの他方の側縁は、カバー中央上部74、カバー中央下部76とカバーサイド部78とに縫製により予め取り付けられており、連結布22Aは、クリップ取付部22Bと共にシートバックパッド18の縦方向溝72内に挿入されている(図3及び図6参照)。なお、図1では縦方向取付部材22(及び横方向取付部材24)をカバー20から分離して描いているが、縦方向取付部材22(及び横方向取付部材24)は、上述の如くカバー20に予め取り付けられている。
また、複数のクリップ22Cは、シートバック高さ方向に離間して配置されている。各クリップ22Cは、図6に示されるように、樹脂材料によって長尺状に形成された一対の腕部86(挟み部)を備えている。これら一対の腕部86の基端部(長手方向一端部)には、嵌合溝88が形成されている。一方の腕部86の嵌合溝88には、クリップ取付部22Bの一側側部がスライド式に嵌合されており、他方の腕部86の嵌合溝88には、クリップ取付部22Bの他側側部がスライド式に嵌合されている。これにより、一対の腕部86がクリップ取付部22Bに取り付けられており、一対の腕部86の長手方向他端側(先端側)はクリップ取付部22Bから連結布22Aとは反対側へ平行に延びている。なお、一対の腕部86のクリップ取付部22Bの取付方法は適宜変更することができるものであり、例えばインサート成形によってこれらを一体的に形成してもよい。また、一対の腕部86の長手方向中間部には、互いに接近する側(相手方側)へ断面円弧状に突出(膨出)した突出部86Aが設けられており、一対の腕部86の長手方向他端部(先端部)には、互いに接近する側(相手方側)へ断面三角状に突出した爪部86Bが設けられている。
上述した複数のクリップ22Cは、縦方向溝72の底側に形成された連通孔82内に挿入されており、一対の腕部86の先端側がシートバックパッド18の後面側へ突出している。これらのクリップ22Cは、各縦向きクリップ係合部59(一対一組の開口58の縁部)に対してシートバック幅方向に弾性的に係合している。つまり、一対の腕部86の先端部は、一対一組の開口58にそれぞれ挿入されており、一対の腕部86の先端部間には、シートバックボード16の縦向きクリップ係合部59が挟まれている。そして、各腕部86の爪部86Bが縦向きクリップ係合部59に引っ掛かることにより、各クリップ22Cがシートバックボード16に係止されている。これにより、カバー20の中央部が縦方向にシートバックボード16に取り付けられている。但し、クリップ22Cは、開口58よりもシートバック高さ方向に沿った寸法が十分に小さく設定されており、シートバックボード16に対して開口58の範囲内でシートバック高さ方向に相対移動可能とされている。
なお、クリップ22Cを縦向きクリップ係合部59に係止する際には、一対の腕部86の爪部86Bに設けられた傾斜面が縦向きクリップ係合部59に押し付けられることにより、一対の腕部86の先端側が互いに離間する方向へ弾性変形する。そして、その後に一対の腕部86の先端側が弾性復帰することにより各爪部86Bが縦向きクリップ係合部59に引っ掛かるようになっている。また、このクリップ22Cでは、一対の腕部86の基端側を挟持して互いに接近させることにより、一対の腕部86の長手方向中間部に設けられた突出部86Aが互いに当接する。この状態から更に一対の腕部86の基端側を挟持して互いに接近させることにより、各突出部86Aを支点として一対の腕部86の先端側が互いに離間するようになっている。これにより、縦向きクリップ係合部59に対する各爪部86Bの引っ掛かり状態(すなわち縦向きクリップ係合部59へのクリップ22Cの係止状態)が解除され、シートバックボード16からのクリップ22Cの取り外しが可能になる。
一方、横方向取付部材24は、図1に示されるように、帯状に形成された連結布24Aと、連結布24Aの一方の側縁に設けられ樹脂製の長尺なクリップ取付部24Bと、当該クリップ取付部24Bに取り付けられた複数(ここでは2つ)の樹脂製のクリップ24C(係止手段)と、によって構成されており、縦方向取付部材22と基本的に同様の構成とされている。連結布24Aの他方の側縁は、カバー中央上部74、カバー中央下部76に縫製により予め取り付けられている。また、複数のクリップ24Cは、クリップ22Cと同様の構成とされており、シートバック幅方向に離間して配置されている。そして、これらのクリップ24Cがシートバックボード16のバックバネ本体部54に形成された左右一対の横向きクリップ係合部71(一対一組の開口69の縁部)に対してシートバック高さ方向に弾性的に係合することにより、カバー20の中央部が横方向にシートバックボード16に取り付けられている。つまり、本実施形態では、カバー20側に取り付けられた複数のクリップ22C及び24Cがシートバックボード16に係止されることにより、シートバックパッド18がシートバッグ幅方向及びシートバッグ高さ方向からシートバッグボード16に対して位置決めされている。なお、クリップ24Cの横向きクリップ係合部71への係止方法及び係止解除方法は、クリップ22Cの場合と同様である。また、クリップ24Cは、開口69よりもシートバック幅方向に沿った寸法が十分に小さく設定されており、シートバックボード16に対して開口69の範囲内でシートバック幅方向に相対移動可能とされている。
さらに、カバー20の外周部の適宜位置には、鏃(やじり)形状とされた外周係止部80が縫製により取り付けられている。外周係止部80はバックボード部36の係止部42に車両後方側から挿入されて係止されている。これにより、カバー20の外周部がバックボード部36に係止されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38(樹脂バネ)を一体に形成したシートバックボード16を備えている。そして、このシートバックボード16を金属製のシートバックフレーム14にシートバック前方側から嵌合させる。具体的には、左右のボードサイド部50が左右のサイドフレーム26にシートバック前方側から嵌合され、この状態でサイドフレーム26にシートバック幅方向外側から固定される。その後、シートバックパッド18がシートバックフレーム14にシートバック前方側から装着され、更にカバー20がシートバックパッド18に被せられる。カバー20には予め縦方向取付部材22及び横方向取付部材24が縫製により予め固定されており、カバー20をシートバックパッド18に被せながら縦方向取付部材22のクリップ22C及び横方向取付部材24のクリップ24Cを対応する縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71に係合させる。さらに、カバー20の外周係止部80をバックボード部36の係止部42に係止させていく。
上記の如くして組み立てられたシートバック12はシートクッション11及び図示しないヘッドレストが取り付けられて車両用シート10とされる。乗員H(図3参照)が車両用シート10に着座すると、カバー20及びシートバックパッド18を介してバックバネ部38にシートバック後方側への荷重Pが入力される。このため、下側バックバネ本体部48、49、51及び上側バックバネ本体部54が荷重作用方向であるシートバック後方側へ撓み変形する。また、このときの荷重Pは左右のボードサイド部50より左右のサイドフレーム26に伝達されるため、左右のサイドフレーム26からシートバック前方側への反力が発生する。
このように乗員Hからバックバネ部38に荷重Pが入力されると、自身は撓み変形してシートバック12のクッション性の確保に寄与し、荷重Pそのものは左右のサイドフレーム26に伝達して左右のサイドフレーム26で支持する。その結果、シートバック12のクッション性能が充分に確保される。また、バックバネ部38は樹脂製とされてバックボード部36に一体に設けられているので、バックバネ部38を金属製のシートバックスプリングで構成する場合に比べて、部品点数及び組付工数が削減される。その結果、本実施形態によれば、シートバック12のクッション性能を充分に確保することができ、しかも更なる軽量化及び低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、カバー20側に取り付けられた複数のクリップ22C、24Cを、シートバックボード16の縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71に係合させることにより、カバー20をシートバックボード16のバックバネ部38に係止することができる。これにより、従来のホグリング等による係止構造と比較して、バックバネ部38(樹脂バネ)へのカバー20の係止作業を容易なものにすることができる。しかも、金属製のホグリングを省略することができるので、車両用シートの軽量化を図ることができる。さらに、シートバックボード16のバックバネ部38には、縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71を設けるために単なる開口58、69が形成されているにすぎないため、バックバネ部38の成形性が悪化することを回避できる。
さらに、本実施形態では、クリップ22C、24Cに設けられた一対の腕部86が、一対一組の開口58、69のそれぞれに挿入されると、一対の腕部86の先端側に形成された爪部86Bが、一対一組の開口58、69の間に形成された縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71に引っ掛かる。これにより、クリップ22C、24Cが取り付けられたカバー20を、容易にシートバックボード16に係止することができる。しかも、一対の腕部86を互いに離間させることにより、クリップ22C、24Cすなわちカバー20をシートバックボード16から取り外すことができる。これにより、例えば、鏃状の係止手段を一つの開口に挿入して当該開口の縁部に係止する構成と比較して、シートバックボード16からの係止手段(すなわちカバー20)の取り外し作業を容易なものにすることができる。
また、本実施形態では、クリップ22C、24Cにおける一対の腕部86の基端側を互いに接近させることにより、一対の腕部86の中間部(突出部86A)を支点として一対の腕部86の先端側が互いに離間するように構成されている。これにより、縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71に対するクリップ22C、24Cの係止状態(爪部86Bの引っ掛かり状態)を解除することができるので、クリップ22C、24Cすなわちカバー20を容易にシートバックボード16から取り外すことができる。したがって、カバー20の交換等を容易に行うことができる。しかも、クリップ22C、24Cは、一対の腕部86の中間部に設けられた単なる突出部86Aを支点として先端側が互いに離間するため、クリップ22C、24Cの構成を極めて簡単なものにすることができる。
さらに、本実施形態では、シートバックボード16のバックバネ部38が断面波状に形成された撓み部48A、49A、51A、54Aを備えているため、簡単な構成で容易にバックバネ部38にバネ特性を付与することができる。しかも、当該バックバネ部38に形成される開口58、69の配置を適宜設定変更することにより、バックバネ部38のバネ定数を容易に変化させることができる。つまり、本実施形態では、バックバネ部38においてカバー20を係止するための構造と、バネ定数を変化させる構造が一体化されているため、この点においてもバックバネ部38の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
またさらに、本実施形態では、上側バックバネ部46のシートバック幅方向両端部が、シートバックフレーム14のサイドフレーム26側に支持(固定)されている。このため、上側バックバネ部46のシート幅方向中央側に荷重P(図3参照)が入力された際には、両端固定支持梁と同様に、上側バックバネ部46のシートバック幅方向両端部及びシートバック幅方向中央部において応力が最大となる一方、上側バックバネ部46のシートバック幅方向両端部とシートバック幅方向中央部との中間では応力が最小となる(図5(C)参照)。この点、本実施形態では、横向き開口69が上側バックバネ部46のシートバック幅方向両端部とシートバック幅方向中央部との中間、すなわち応力が負荷が最も少ない部位に形成されているため、上側バックバネ部46の強度及び剛性を確保しつつ、上側バックバネ部46の幅などを小さく設定することができる。これにより、上側バックバネ部46ひいては車両用シート10の軽量化及び低コスト化を図ることが可能になる。なお、縦向き開口58についても、上側バックバネ部46及び下側バックバネ部44におけるシートバック幅方向両端部及びシートバック幅方向中央部を除く部位に形成されているため、上記同様の効果を得ることができる。
また、上側バックバネ部46における上側バックバネ本体部54の幅Wが小さくなることにより、撓みの調整を行うこともできる。つまり、バネへの入力荷重をP、バネの長さをL、バネのヤング率をE、バネの断面二次モーメントをIとすると、バネの撓みδは「PL/48EI」の計算式により導き出される。また、バネの撓みδは「1/W」に比例するため、W(バネの幅)を小さくすることにより、バネの撓みδを大きく確保することができる。この点は、下側バックバネ部44の下側バックバネ本体部48、49、51についても同様である。
さらに、本実施形態では、カバー20側に取り付けられた複数のクリップ22C及びクリップ24Cがシートバックボード16に係止されることにより、シートバックパッド18がカバー20によってシートバック幅方向及びシートバック高さ方向(2つの方向)からシートバックボード16に位置決めされているので、シートバックパッド18がシートバックボード16に対して不用意に位置ずれすることを抑制できる。しかも、縦向きクリップ係合部59に対するクリップ22Cの係合方向がシートバック幅方向とされ、横向きクリップ係合部71に対するクリップ24Cの係合方向が異なって設定されている。加えて、クリップ22Cは、シートバックボード16に対して開口58の範囲内でシートバック高さ方向に相対移動可能とされており、クリップ24Cは、シートバックボード16に対して開口69の範囲内でシートバック幅方向に相対移動可能とされている。これにより、シートバックボード16に対するシートバックパッド18の組み付けバラツキを、クリップ22C、24Cの上記相対移動により吸収しつつ、シートバックパッド18をシートバックボード16に対してシートバック幅方向及びシートバック高さ方向に位置決めすることができる。したがって、車両用シートの製造を容易なものにすることができる。
また、本実施形態では、樹脂製のシートバックボード16にバックボード部40及びバックバネ部38が一体に設けられているが、バックバネ部38には、単なる開口58、69が形成されているにすぎないため、シートバックボード16の良好な成形性を確保することができる。つまり、カバー20とバックバネ部38との係止構造としては、例えば、図7に示される比較例のように、バックバネ部38に一対の爪部104を突出形成すると共に、カバー20側に連結された断面矢印形状の係合部102を一対の爪部104に弾性的に係合させる構成にすることも考えられる。しかしながら、この場合、爪部104の先端側の引掛り形状が金型の型抜き方向に対してアンダーカットとなるため、入れ子による対応をとる必要がある。また、一度爪部104に係合した係合部102を取り外すことが困難になり、カバー20の交換等が煩雑になる。この点、本実施形態では、開口58、69の採用により良好な成形性が確保されると共に、クリップ22C、24Cの採用によってカバー20の容易な着脱が実現される。
〔第2実施形態〕
次に、図8〜図10を用いて、本発明に係る車両用シートの第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8及び図9に示されるように、本第2実施形態に係るシートバックボード100は、前記第1実施形態に係るシートバックボード16と基本的に同様の構成とされている。但し、このシートバックボード100では、バックボード部36には下側バックバネ部44’のみが一体に樹脂成形されており、上側バックバネ部46’は熱溶着によりバックボード部36に一体化されている。下側バックバネ部44’における下側バックバネ本体部48’、49’、51’の撓み部48A’、49A’、51A’(波状部分)には、図示しないスライド型を使って樹脂成形する際に、スライド型をシートバック高さ方向の上側へ脱型できるように抜き勾配(テーパ形状)が設定されている。
補足的に説明すると、本実施形態では、図10に示されるように、下側バックバネ本体部48’、49’、51’のバネ深さをH1、H2、H3とし、バネピッチをL1、L2、L3とし、バネ板厚をt1、t2、t3とした場合に、以下の(1)〜(3)の関係式が成立するように、下側バックバネ本体部48’、49’、51’に形状差が設定されている。換言すれば、下側バックバネ本体部48’、49’、51’の間において、以下の(1)〜(3)の関係式が満たされると共に、下側バックバネ本体部48’、49’、51’のそれぞれに前述の抜き勾配が設定されている。
H1<H2<H3・・・(1)
L1<L2<L3・・・(2)
t1<t2<t3・・・(3)
なお、図8では、撓み部48A’、49A’、51A’のテーパ形状をかなり誇張して描いている。また、図8には、上側バックバネ部46’の撓み部(波状部分)の図示を省略しているが、上側バックバネ部46’はバックボード部36に対して後付けするので任意の波形状を付与することができ、又波形状を付与しない選択も採ることができる。
また、上側バックバネ部46’の両端部に設けられた上側ボードサイド部56(連結固定部)を、下側バックバネ部44’における下側ボードサイド部50の延長部としてとらえることで、下側バックバネ部44’及び上側バックバネ部46’の両方をバックボード部36と一体に成形することも可能である。この場合には、上側バックバネ部46’の撓み部にもテーパ形状が設定されるので、下側バックバネ部44の撓み部48A’、49A’、51A’を含めて上側バックバネ部46の撓み部の抜き勾配を決定すればよい。
また、図8〜図10においては、開口58、69、縦向きクリップ係止部59、及び横向きクリップ係止部71等の図示を省略しているが、上述した以外の構成については、前記第1の実施形態と同様の構成とされている。
(作用・効果)
上記構成によっても、前述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。すなわち、このシートバックボード100では、下側バックバネ部44’がバックボード部36に一体成形される。このため、シートバックボード100の製作にあたり、シートバックボード100の前方側(図9の矢印C参照)及び後方側(図9の矢印D参照)へ金型を抜く一般的な成形方法を採用すると、下側バックバネ部44’とバックボード部36との間の隙間52に、アンダーカットとなるエリアが発生する。このエリアの成形を一体のスライド型によって対応しようとすると、シートバックボード100の高さ方向のいずれか一方にスライド型を抜く方法を採用することになるが、この場合、下側バックバネ本体部48’、49’、51’の全てをスライド型で抜ける形状に設計する必要がある。
この点、本実施形態では、下側バックバネ本体部48’、49’、51’の撓み部48A’、49A’、51A’に抜き勾配及び形状差が設定されているので、スライド型が一体のものであっても、シートバック高さ方向上側に容易にスライド型を抜くことができる。その結果、シートバックボード100を効率よく製作することが可能になると共に、金型の低コスト化を図ることができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
上記各実施形態では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38(樹脂バネ)を一体に形成したが、請求項1〜7、10に係る発明はこれに限らず、バックボード部と樹脂バネを別々に形成してもよい。また、樹脂製のバックボード部に樹脂バネを一体的に設けてもよい。すなわち、バックボード部と樹脂バネとを別々に製作してから両者を溶着等により一体化するようにしてもよい。さらに、樹脂バネを構成するバックバネ本体部とボードサイド部とを別部品として製作してから溶着等により一体化するようにしてもよい。更に補足すると、上述した各実施形態では、連結固定部50をバックバネ部38側の構成要素として説明したが、連結固定部50をバックボード部36側の構成要素と捉えても、そのように解釈すること自体は一向に差し支えない。なぜなら、シートバックボードの完成品の状態では、連結固定部という構成要素をバックバネ部側に含めるか、それともバックボード部側に含めるかは、区分けをどのようにするかの問題に過ぎないからである。
また、上記各実施形態では、シートバック12に設けられたバックバネ部38(樹脂バネ)に、シートバック12のカバー20を係止するための係止構造について説明したが、請求項1〜6、10に係る発明はこれに限らず、シートクッションに設けられた樹脂バネに、当該シートクッションのシート表皮を係止するための係止構造に対しても適用することができる。この場合、両端側がシートクッションフレームに支持された樹脂バネにシートクッションパッドが支持され、当該シートクッションパッドの表面を覆うシート表皮側に取り付けられたクリップが、樹脂バネに形成された開口の縁部に係止される構成になる。
また、上記各実施形態では、バックバネ部38には、一対の開口58、69が隣接方向を異ならせて複数組形成されることにより延在方向が異なる複数の縦向きクリップ係合部59及び横向きクリップ係合部71が形成され、これらのクリップ係合部59、71にクリップ22C、24Cが係合した構成にしたが、請求項1〜5、10〜14に係る発明はこれに限らず、一対の開口及びクリップ係合部の形状や向きは適宜変更することができる。
また、上記各実施形態では、下側バックバネ44(44’)及び上側バックバネ部46(46’)のシートバック幅方向両端部がサイドフレーム26に固定され、開口58、69が下側バックバネ44(44’)及び上側バックバネ部46(46’)のシートバック幅方向両端部及びシートバック幅方向中央部を除く部位に形成された構成にしたが、請求項1〜4、11、12に係る発明はこれに限らず、開口の配置は適宜変更することができる。
また、上記各実施形態では、バックバネ部38には、一対の開口58、69が隣接して形成されると共に、一対の開口58、69の間がクリップ係合部59、71とされ、これらのクリップ係合部59、71が、一対の腕部86を有するクリップ22C、24Cによって挟まれる構成にしたが、請求項1、11〜14に係る発明はこれに限るものではなく、開口の数やクリップ(係止手段)の構成は適宜変更することができる。例えば、先端側に弾性変形可能な爪部(引掛り形状)が設けられた係止手段(係止具)を、一つの開口に挿入して当該開口の縁部に引っ掛けるように構成してもよい。
また、上記各実施形態では、バックバネ部38が断面波状に形成された撓み部48A、49A、51A、54A(48A’、49A’、51A’、54A’)を備え、これらの撓み部に開口58、69が形成された構成にしたが、請求項1〜3、11に係る発明はこれに限らず、撓み部の形状は適宜変更することができる。また、開口が撓み部以外の平板状の部分に形成された構成にしてもよい。
また、本実施形態では、バックバネ部38を下側バックバネ部44(44’)と上側バックバネ部46(46’)とに分けたが、これに限らず、両者を繋げて一体化してもよい。すなわち、下側ボードサイド部50をシートバック上方側へ延長して上側バックバネ本体部54(54’)のシート幅方向の両端部と連結させる構成を採ってもよい。
また、本実施形態では、上側バックバネ部46(46’)を一段(1本)で構成したが、これに限らず、複数段(複数本)で構成してもよく、バックボード部36の上部から下部に亘って等間隔で複数段(複数本)のバックバネ部を設ける構成を採ってもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、樹脂バネを備えた車両用シート及びシートバックボードに関する。
背景技術
[0002]
車両用シートには、軽量化の要請がある。下記特許文献1には、車両用シートの軽量化を図る観点から、シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間に掛け渡されるバネを、樹脂製とすることが開示されている。
[先行技術文献]
特許文献
[0003]
特許文献1:特開2004−138156号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0004]
ところで、車両用シートに設けられる金属製のバネには、一般にクッション材であるパッドが支持されると共に、当該パッドの表面を覆うシート表皮がホグリング等を介して係止される。このため、前述した如き樹脂バネにおいても、シート表皮を係止するための構造を設定することが考えられるが、ホグリング等による従来の係止構造では、係止作業が煩雑である。
[0005]
本発明は上記事実を考慮し、樹脂バネにシート表皮を容易に係止することができる車両用シート及びシートバックボードを得ることを目的としている。
課題を解決するための手段
[0006]
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、樹脂製とされ、両端側がシートフレームに支持されると共に、一対の開口が隣接して形成され、前記一対の開口の間がクリップ係合部とされた樹脂バネと、前記樹脂バネに支持さ
【0002】
れたパッドと、前記パッドの表面を覆うシート表皮と、前記シート表皮側に取り付けられ、前記一対の開口のそれぞれに挿入される一対の腕部を有し、前記一対の腕部の各先端側に爪部が形成され、前記各爪部が前記クリップ係合部に引っ掛かることで前記一対の開口の縁部に係止されたクリップと、を備えている。
[0007]
請求項1に記載の車両用シートでは、シートフレームに支持された樹脂バネには、パッドが支持されている。このパッドを覆うシート表皮にはクリップが取り付けられており、このクリップは、樹脂バネに形成された一対の開口の縁部に係合している。これにより、クリップを介してシート表皮を容易に樹脂バネに係止することができる。しかも、樹脂バネには、シート表皮を係止するために単なる開口が形成されているにすぎないため、樹脂バネの成形性が悪化することを回避できる。
[0008]
[0009]
しかも、この車両用シートでは、クリップに設けられた一対の腕部が、樹脂バネに形成された一対の開口のそれぞれに挿入されると、一対の腕部の先端側に形成された爪部が、一対の開口の間に形成されたクリップ係合部に引っ掛かる。これにより、クリップが取り付けられたシート表皮を、容易に樹脂バネに係止することができる。しかも、一対の腕部を互いに離間させることにより、クリップすなわちシート表皮を樹脂バネから取り外すことができる。これにより、例えば、鏃状の係止手段を一つの開口に挿入して当該開口の縁部に係止する構成と比較して、樹脂バネからのクリップの取り外し作業を容易なものにすることができる。
[0010]
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記クリップは、前記一対の腕部の基端側を互いに接近させることにより前記一対の腕部の中間部を支点として前記一対の腕部の先端側が互いに離間するように構成されている。
[0011]
請求項3に記載の車両用シートでは、クリップを樹脂バネから取り外す際
【0003】
には、一対の腕部の基端側を互いに接近させればよい。これにより、一対の腕部の中間部を支点として一対の腕部の先端側が互いに離間するので、樹脂バネのクリップ係合部に対する爪部の引っ掛かりを解除することができる。したがって、樹脂バネからのクリップ(すなわちシート表皮)の取り外し作業を一層容易なものにすることができる。
[0012]
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項3に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、断面波状に形成された撓み部を備え、前記開口は、前記撓み部に形成されている。
[0013]
請求項4に記載の車両用シートでは、樹脂バネが断面波状に形成された撓み部を備えているため、簡単な構成で容易に樹脂バネにバネ特性を付与することができる。しかも、当該樹脂バネに形成される開口の配置を適宜設定変更することにより、樹脂バネのバネ定数を容易に変化させることができる。
[0014]
請求項5に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1、請求項3又は請求項4に記載の車両用シートにおいて、前記樹脂バネは、両端部が前記シートフレームに固定されており、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。
[0015]
請求項5に記載の車両用シートでは、樹脂バネの両端部がシートフレームに固定されているため、樹脂バネの中央側に荷重が入力された際には、両端固定支持梁と同様に、樹脂バネの両端部及び中央部において応力が最大となる。ここで、本発明では、クリップを樹脂バネに係合させるための開口が、樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。つまり、応力が最大となる部位を避けて開口が形成されているため、樹脂バネの強度及び剛性を確保しつつ、樹脂バネの幅などを小さく設定することができる。これにより、樹脂バネひいては車両用シートの軽量化及び低コスト化を図ることが可能になる。
[0016]
請求項6に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1、請求項3、請求項4又は請求項5に記載の車両用シートにおいて、前記シート表皮側に取り付けられた少なくとも2つの前記クリップが、前記樹脂バネに形成された少
【0004】
なくとも2つの前記クリップ係合部に対して係合方向を異ならせてそれぞれ係止されることにより、前記パッドが前記シート表皮によって少なくとも2つの方向から前記樹脂バネに位置決めされている。
[0017]
請求項6に記載の車両用シートでは、シート表皮側に取り付けられた少なくとも2つのクリップが、樹脂バネに形成された少なくとも2つのクリップ係合部にそれぞれ係止されている。これにより、パッドがシート表皮によって少なくとも2つの方向から樹脂バネに位置決めされているので、パッドが樹脂バネに対して不用意に位置ずれすることを抑制できる。しかも、少なくとも2つのクリップ係合部に対する少なくとも2つのクリップの係合方向が異なって設定されている。このため、例えば、各クリップ係合部の寸法を各クリップの寸法よりも大きく設定することにより、各クリップが樹脂バネに対して係合方向とは直交する方向へ相対移動できるようにした場合でも、少なくとも2つのクリップによって少なくとも2つの方向からパッドを樹脂バネに位置決めすることができる。つまり、樹脂バネに対するパッドの組み付けバラツキをクリップの上記相対移動により吸収しつつ、パッドを樹脂バネに対して少なくとも2つの方向に位置決めすることができるので、車両用シートの製造を容易なものにすることができる。
[0018]
請求項7に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載の車両用シートにおいて、前記シートフレームは、左右一対のサイドフレームを有するシートバックフレームであり、前記樹脂バネは、前記一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置されており、前記パッドは、前記樹脂バネの前面側に配置されると共に自らの前面側と後面側とを連通する連通部が設けられたシートバックパッドであり、前記シート表皮は、前記シートバックパッドの少なくとも前面側を覆っており、前記クリップは、前記連通部に挿入されて前記開口の縁部に係止されている。
[0019]
請求項7に記載の車両用シートでは、シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間に、樹脂バネがシートバック幅方向に沿って配置されている。この樹脂バネの前面側には、シートバックパッドが配置され
【0006】
[0024]
請求項10に記載の発明に係る車両用シートは、請求項3に記載の車両用シートにおいて、前記一対の腕部の各中間部には、互いに接近する方向へ突出した突出部が設けられている。
[0025]
請求項10に記載の車両用シートでは、クリップに設けられた一対の腕部の基端側が互いに接近されると、一対の腕部の中間部に設けられた突出部が互いに接近して当接することにより、これらの突出部を支点として一対の腕部の先端側が互いに離間する。これにより、クリップの構成を簡単なものにすることができる。
[0026]
請求項11に記載の発明に係るシートバックボードは、樹脂の板材によって形成されると共にシートバックフレームの背面側に配置されるバックボード部と、樹脂製とされて前記バックボード部に一体又は一体的に設けられると共に、前記シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置される樹脂バネを有し、且つ、断面波状に形成された撓み部が前記樹脂バネに設けられ、前記撓み部に開口が形成されたバックバネ部と、を備えている。
[0027]
請求項11に記載のシートバックボードでは、樹脂製のシートバックボードにバックボード部及び樹脂バネが一体に設けられているため、シートバックのバネが金属製である場合に比べて、部品点数及び組付工数を削減することができると共に、軽量化及び低コスト化を図ることができる。しかも、樹脂バネには、シート表皮を係止するために単なる開口が形成されているにすぎないため、バックボード部と一体に形成された構成であっても、成形性が悪化することを回避できる。
[0028]
[0029]
しかも、このシートバックボードでは、樹脂バネが断面波状に形成された撓み部を備えているため、簡単な構成で容易に樹脂バネにバネ特性を付与することができる。しかも、当該樹脂バネに形成される開口の配置を適宜設定変更することにより、樹脂バネのバネ定数を容易に変化させることができる。
【0007】
[0030]
請求項13に記載の発明に係るシートバックボードは、請求項11に記載のシートバックボードにおいて、前記樹脂バネは、両端部が前記一対のサイドフレームに固定されると共に、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。
[0031]
請求項13に記載のシートバックボードでは、シートバックフレームの左右一対のサイドフレームに樹脂バネの両端部が固定されるため、樹脂バネの中央側に荷重が入力された際には、両端固定支持梁と同様に、樹脂バネの両端部及び中央部において応力が最大となる。ここで、本発明では、クリップを樹脂バネに係合させるための開口が、樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている。つまり、応力が最大となる部位を避けて開口が形成されているため、樹脂バネの強度及び剛性を確保しつつ、樹脂バネの幅などを小さく設定することができる。これにより、樹脂バネひいてはシートバックボードの軽量化及び低コスト化を図ることが可能になる。
[0032]
請求項14に記載の発明に係るシートバックボードは、請求項11又は請求項13に記載のシートバックボードにおいて、前記樹脂バネは、前記バックボード部の高さ方向に間隔をあけて複数設けられ、当該複数の樹脂バネには、平断面視で見た場合に前記バックボード部の幅方向に複数の曲面を連続させることにより波状に形成された撓み部が一体に設けられると共に、前記バックボード部の高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている。
[0033]
請求項14に記載のシートバックボードでは、バックボード部が設けられているため、複数本の樹脂バネをバックボード部と樹脂成形で一体に形成するためには、バックボード部の高さ方向のいずれか一方に金型を抜く方法を採ることが望ましい。本発明では、この点を考慮し、各樹脂バネのそれぞれに形成された撓み部に、抜き勾配を設定したので、バックボード部の高さ方向のいずれか一方に型抜きすることができる。
発明の効果

Claims (14)

  1. 樹脂製とされ、両端側がシートフレームに支持されると共に、開口が形成された樹脂バネと、
    前記樹脂バネに支持されたパッドと、
    前記パッドの表面を覆うシート表皮と、
    前記シート表皮側に取り付けられ、前記開口の縁部に係止された係止手段と、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記樹脂バネには、一対の前記開口が隣接して形成され、
    前記係止手段は、前記一対の開口のそれぞれに挿入されると共に各先端側に爪部が形成された一対の腕部を有するクリップとされ、
    前記一対の開口の間が、前記各爪部が引っ掛かるクリップ係合部とされている請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記クリップは、前記一対の腕部の基端側を互いに接近させることにより前記一対の腕部の中間部を支点として前記一対の腕部の先端側が互いに離間するように構成されている請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記樹脂バネは、断面波状に形成された撓み部を備え、前記開口は、前記撓み部に形成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記樹脂バネは、両端部が前記シートフレームに固定されており、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記シート表皮側に取り付けられた少なくとも2つの前記係止手段が、前記樹脂バネに形成された少なくとも2つの前記開口の縁部に対して係合方向を異ならせてそれぞれ係止されることにより、前記パッドが前記シート表皮によって少なくとも2つの方向から前記樹脂バネに位置決めされている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両用シート。
  7. 前記シートフレームは、左右一対のサイドフレームを有するシートバックフレームであり、前記樹脂バネは、前記一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置されており、前記パッドは、前記樹脂バネの前面側に配置されると共に自らの前面側と後面側とを連通する連通部が設けられたシートバックパッドであり、前記シート表皮は、前記シートバックパッドの少なくとも前面側を覆っており、前記クリップは、前記連通部に挿入されて前記開口の縁部に係止されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記樹脂バネは、前記シートバックフレームの背面側に配置されるバックボード部を備えた樹脂製のシートバックボードに一体に設けられている請求項7に記載の車両用シート。
  9. 前記樹脂バネは、シートバック高さ方向に間隔をあけて複数設けられ、当該複数の樹脂バネには、平断面視で見た場合にシートバック幅方向に複数の曲面を連続させることにより波状に形成された撓み部が設けられると共に、シートバック高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている請求項8に記載の車両用シート。
  10. 前記一対の腕部の中間部には、互いに接近する方向へ突出した突出部が設けられている請求項3に記載の車両用シート。
  11. 樹脂の板材によって形成されると共にシートバックフレームの背面側に配置されるバックボード部と、
    樹脂製とされて前記バックボード部に一体又は一体的に設けられると共に、前記シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間にシートバック幅方向に沿って配置される樹脂バネを有し、且つ、前記樹脂バネに開口が形成されたバックバネ部と、
    を備えたシートバックボード。
  12. 前記樹脂バネは、断面波状に形成された撓み部を備え、前記開口は、前記撓み部に形成されている請求項11に記載のシートバックボード。
  13. 前記樹脂バネは、両端部が前記一対のサイドフレームに固定されると共に、前記開口は、前記樹脂バネの両端部及び中央部を除く部位に形成されている請求項11又は請求項12に記載のシートバックボード。
  14. 前記樹脂バネは、前記バックボード部の高さ方向に間隔をあけて複数設けられ、当該複数の樹脂バネには、平断面視で見た場合に前記バックボード部の幅方向に複数の曲面を連続させることにより波状に形成された撓み部が一体に設けられると共に、前記バックボード部の高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている請求項11〜請求項13の何れか1項に記載のシートバックボード。
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