JPS6128370A - 魚類蛋白加水分解物及びその製造方法 - Google Patents

魚類蛋白加水分解物及びその製造方法

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JPS6128370A
JPS6128370A JP59148789A JP14878984A JPS6128370A JP S6128370 A JPS6128370 A JP S6128370A JP 59148789 A JP59148789 A JP 59148789A JP 14878984 A JP14878984 A JP 14878984A JP S6128370 A JPS6128370 A JP S6128370A
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真 江川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「轄噺4)野〕 本発明は、魚類蛋白から、蛋白質含有量が高くアミノ酸
バランスが良好で、しかも魚臭が少なく、かつ苦味、旨
味等の不快味の少ない食品用蛋白素材、特に酸性でも可
溶な栄養価の高い蛋白素材として酸性飲料管種々の飲料
に利用できる魚類蛋白加水分解物及びその製造方法に関
するものである。
〔従来技術〕
一般に、蛋白質を加水分解する方法としては、酸加水分
解、アルカリ加水分解及び酵素加水分解の3つに大別で
きる。しかし、前2者においては。
加水分解条件のコントロールが難しく、得られる加水分
解物は分子量が比較的大きいため酸性領域で沈殿を生じ
る、あるいは逆にアミノ酸にまで分解が進行するため旨
味が強い、また苛酷な反応条件のため、臭気や色調が劣
るという欠点を有しており、食品用の蛋白素材としては
好ましくない。
一方、蛋白質を酵素で加水分解する方法については、大
豆、カゼイン、卵白等の蛋白源を種々のプロテアーゼで
加水分解し、飲料、調味料、治療食等の素材を得る例が
数多くみられる。また、魚類蛋白を蛋白源とした場合に
も、同様の試みがなされ、その代表的なものとして、東
海区水産研で行なわれた魚類からの液化蛋白の製造があ
る。この場合、加水分解の程度が低いと、加水分解物の
回収率は低下し、酸性領域で沈殿を生じる原因となる分
子量の比較的大きなペプチドが生成しやすく、更には必
須アミノ酸の1つであるトリプトファンが不溶性区分中
に残り、水溶性区分である加水分解物中の栄養価の指標
であるアミノ酸スコアが低下するという欠点がある(「
東海水研報J 4387〜90. Q965))、一方
、加水分解の程度が高い場合には、回収率は増加し、ト
リプトファンも増加して栄養価は向上するが、互に苦味
に関連する分子量の小さなペプチドの生成量がふえ、更
にアミノ酸の生成量も増加し、苦味、旨味等の不快味が
強くなるという欠点を有している(「東海水研報」73
、103〜112(1973))。
以上のように、従来の魚類蛋白を酵素で加水分解する方
法では、得られる加水分解物のアミノ酸スコアが低いあ
るいは苦味、旨味等の不快味が強いといういずれも食品
用の蛋白素材としては好ましくない欠点を有している。
〔目  的〕
そこで、本発明者らは、魚類蛋白から広く食品用の蛋白
素材として使用できる加水分解物を得るため鋭意研究を
重ねた結果、魚類蛋白を蛋白源とし、これにアルカリ性
プロテアーゼを作用させ、加水分解の程度を加水分解度
15%以上25%以下の範囲にコントロールして加水分
解することにより、(1)分子量5000以上のペプチ
ド含量が15重量%以下、 (2)分子量500以下のペプチド含量が40重量%以
下。
(3)遊離アミノ酸量が10重量%以下、(4)アミノ
酸スコア(第1制限アミノ酸はトリプトファン)が70
以上のアミノ酸スコアが良好で、苦味、旨味等の不快味
の少ない、しかも魚臭の少ない新規な加水分解物が得ら
れることを見い出し、本発明をなすに到った。
〔構  成〕
即ち、本発明によれば、第1の発明として、魚類蛋白の
水溶性加水分解物であって、分子量5000以上のペプ
チド含量が15重量%以下、分子量500以下のペプチ
ド含量が40重量%以下、遊離アミノ酸量が10重量%
以下及びアミノ酸スコアが70以上であることを特徴と
する魚類蛋白加水分解物が提供され、第2の発明として
、前記魚類蛋白加水分解物を得るために、水性媒体に分
散させた魚類蛋白に、アルカリ性条件下、アルカリ性プ
ロテアーゼを作用させ、加水分解度15〜25%の条件
で加水分解を行う方法が提供される。
以下、本発明の詳細な説明する。
まず、本発明に用いる魚類蛋白源としては、魚類蛋白を
含むものであればなんでもよい。例えば、一般に、フィ
ツシュミールとして知られている魚粉が蛋白源として用
いられる。この場合フィツシュミール中に脂質を含むこ
とが多いため、予め有機溶剤、例えばヘキサンやエタノ
ール等で脱脂して七ノνし清τ白豆唇小佃青ム做i九硯
ス九出t−1+ tllましい。また、フィツシュミー
ル以外の蛋白源としては、全魚体から骨、うろこ、内臓
などを除いた魚肉部分や、かまぼこの原料に使用される
すり身、 FPC(魚肉蛋白濃縮物)、マリンビーフ等
も使用できる。更には、フィツシュミールの製造工程で
得られる中間品である生魚を細断、蒸煮、圧搾した後の
プレスケーキも蛋白源として用いることがきる。なお、
蛋白源となる魚類に関しては、特に魚種には制約されず
、イワシ、タラ、サバ、アジ等なんでも良い。
本発明の方法を実施するには、これらの蛋白源を蛋白質
濃度として2〜20重量%、好ましくは4〜16重量%
になるように水性媒(通常は水)に分散させる。この分
散液の蛋白質濃度が2重量%未満であると、濃縮、乾燥
にかかる費用が著しく増大し、経済性は乏しくなる。一
方、20重量%以上であると、攪拌が困難となって、酵
素分解がすみやかに行なわれにくくなり、均一な加水分
解物が得られず、本発明の魚類蛋白加水分解物の特徴が
出てこない。
次いで、このようにして得られる魚類蛋白分散液は、ア
ルカリ性プロテアーゼの作用により加水分解される。酵
素加水分解に先立ち、魚類蛋白分散液のpHをアルカリ
性、好ましくは酵素の至適PHであるp)17.5〜9
.0に調整する。pHが7.5以下ではアルカリ性プロ
テアーゼの活性が十分に発揮できず、酵素分解は進行し
にくくなり、加水分解物の回収率は著しく低下する。ま
た、pHが9.0以上では得られる加水分解物の魚臭が
強くなり品質に悪影響を及ぼす。
本発明において、魚類蛋白の加水分解に用いるアルカリ
性プロテアーゼとしてしは、一般に、微生物起源のもの
が用いられ、例えば、バチルス属やストレプトマイセス
属等の微生物の生産するアルカリ性プロテアーゼであれ
ば任意のものが用いられ、種々の市販品、例えば、アル
カラーゼ(ノボ)、アクチナーゼ(科研製薬)、プロレ
ザー(大野製薬)等が特に好ましい6また、微生物起源
以外のアルカリプロテアーゼも使用可能である。酸性プ
ロテアーゼや中性プロテアーゼでは、加水分解物の回収
率が低下したり、遊離アミノ酸が生成しやすく旨味が増
して好ましくない。プロテアーゼの使用量は対蛋白質当
り0.05〜10重量%が好ましいが、その力価によっ
てはこの限りでではなく、さらに広範囲の量で使用され
る。
加水分解時の反応温度はプロテアーゼの至適温度であ゛
る30〜70℃が好ましい、 30℃以下ではプロテア
ーゼによる加水分解が進行しにくくなり、70℃以上で
は得られる加水分解物の魚臭が強くなり、品質に悪影響
を及ぼす。魚類蛋白にアルカリ性プロテアーゼ殺作用さ
せて、加水分解を開始すると、pHは低下するため反応
中たえず酵素の至適pHであるPH7,5〜9.0に保
つようにする。
本発明において、魚類蛋白にアルカリ性プロテアーゼを
作用させて行う加水分解度は、15〜25%の範囲にな
るようにコントロールする。ここで、加水分解度(DH
)とは、開裂したペプチド結合数を全ペプチド結合数で
除した百分率で表示される加水分解の程度を表わす数値
であり、詳細は[J。
Agric、 Food Chem、J vol、24
.Na6,1976の1090頁〜〜1093頁に説明
されている。
以下、本明細書では加水分解度はDHと略記するが、D
I(が15%未満では、加水分解物の回収率は低く、ま
たトリプトファンが不溶性区分中に残り、水溶性区分で
ある加水解物中のアミノ酸スコアが低下し、栄養価を低
める。一方、DHが25%を超えるようになると、分子
量500以下の比較的苦味の強いジ又はトリペプチドが
増加したり、遊離アミノ酸が増加し、旨味が強くなるた
め、品質上好ましくない。
次に加水分解時の反応時間は、基本的にはDHが15%
以上25%以下になる任意の時間であるが、通常2〜4
8時間、好ましくは3〜24時間で反応を終了するのが
望ましい。反応時間が2時間未満では。
加水分解物の回収率が低くアミノ酸スコアも低下する。
一方、48時間以上では加水分解物のにおいが著しく悪
くなり品質上好ましくない。
次に、前記の加水分解反応によって得られた反応混合液
は、これを80〜100℃に10分程度加熱するかある
いは反応混合液に有機酸又は無機酸を加えてpHを4.
0以下に下げ、45〜60℃で30分間攪拌してプロテ
アーゼを完全に失活させた後、遠心分離又は濾過によっ
て不溶性区分を除去し、魚類蛋白加水分解物を清澄な溶
液として得る。また、反応混合液の処理においては、プ
ロテアーゼの失活前に遠心分離あるいは濾過により清澄
部分を得て、混入してくるプロテアーゼを限外濾過膜を
用いて分離除去する方法も可能であり、この場合、回収
したプロテアーゼは新たな加水分解に使用することもで
きる。
かくして得た加水分解液は引き続き公知の技術を用いて
仕上げ、すなわち精製、濃縮、脱塩、殺菌、乾燥して目
的とする加水分解物を得る。
すなわち、加水分解液の処理において、精製工程として
は、活性炭、シリカゲル、活性白土等の吸着剤処理によ
り脱臭、脱色を行う方法を用いることができ、濃縮工程
としてi、主に逆浸透、減圧蒸留、薄膜蒸留等の方法を
、脱塩工程としては。
透析、電気透析、逆浸透等の方法を、殺菌工程としては
、低温殺菌、加熱殺菌、濾過滅菌等の方法を、更に乾燥
工程としては、噴霧乾燥、凍結乾燥等の方法を用いて、
目的とする加水分解物を得ることができる6更に、殺菌
以外のこれらの工程は、製品の用途によってはすべであ
るいはその一部を省略することが可能であり、省略して
も品質上はなんら問題のない加水分解物が得られる。本
発明で得られる仕上げ工程前の加水分解液のpHは、通
常、pH3,0〜9.0の範囲であるが、このpHは製
品の用途に応じてpH3,0〜9.0の任意の値に変更
でき、かつPHの変更は仕上げ工程の前又は途中で随時
実施できる。
前記のようにして得られた本発明の魚類蛋白加水分解物
は、次のような性状を有する。
(1)分子量5000以上のペプチド含量が15重重量
以下、好ましくは10重量%以下である。
(2)分子量500以下のペプチド含量が40重量%以
下、好ましくは30重量%以下である。
(3)遊離アミノ酸量が10重量%以下、好ましくは5
重量%以下である。
(4)アミノ酸スコアが70以上、好ましくは80以上
である。
なお、本明細書でいうアミノ酸スコアは、加水分解物中
のアミノ酸組成により、FAO/no(1973)の基
準値をもとに算出し、第1制限アミノ酸であるトリプト
ファンの値をもってアミノ酸スコアとした。この場合、
FAO/W)10 (1973)の基準値を次に示す。
また、アミノ酸スコアは、 で表わされ、蛋白質の栄養学的な価値を判断するために
通常よく使用されている評価基準である。
この値が100に近いほど栄養価の良好な理想的な蛋白
質であることを意味するが、実用上は70以上、好まし
くは80以上あれば栄養価の点で、良好な蛋白質である
と通常判断される。ちなみに、現在、食品素材として広
く利用されている大豆蛋白等の植物性蛋白のアミノ酸ス
コアが60〜70とやや低いことと比較すると本魚類蛋
白加水分解物は栄養面でも優れた蛋白素材といえる。
〔効  果〕
本発明の魚類蛋白加水分解物は、アミノ酸スコアが良好
でかつ魚臭が少なく、かつ苦味、旨味等の不快味の少な
いものであり、溶液状、粉末状等の種々の形態において
、食品用の蛋白素材として有利に利用される。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお
、以下において示す%は特記しない限り重量基準であり
、また加水分解物の評価方法は次の通りである。
(1)加水分解物の回収率 窒素の分析はミクロケルゾール法によった。
(2)アミノ酸組成 トリプトファン及びシスチン以外は試料を6N −塩酸
にて110℃、24時間加水分解後、アミノ酸自動分析
法により測定した。トリプトファンは水酸化バリウムに
より100℃、12時間加水分解後高速液体クロマトグ
ラフ法にて、またシスチンは過ギ酸酸化法にて測定した
(3)遊離アミノ酸の定量 加水分解物を前処理せずにそのまま前記(2)項で述べ
たアミノ酸組成の分析法に準じて測定し、個々のアミノ
酸量の総和をもって遊離アミノ酸量とした。
(4)ペプチドの分画定量 セファデックスG25を用い、あらかじめ分子量既知の
標準ペプチドのゲルクロマトグラフィーに基づいた溶出
位置と分子量の関係から、分子量5000及び500の
溶出位置を求めた。
ついで、同じ条件下で、加水分解物をゲルクロマトグラ
フィーにかけ、分子量5000以上の区分及び500以
下の区分を集めた。更に、ケルダール分解法により各区
分の窒素量を測定し、試料全体の窒素量で除して、分子
量5000以上及び500以下のペプチド量を計算した
なお、低分子ペプチドやアミノ酸によっては、若干の溶
出位置のずれがあるが、ここでは上述の方法をもって、
分子量5000以上及び500以下のペプチド量とした
実施例1 イワシフィツシュミールの8%懸濁液を酸性。
中性及びアルカリ性プロテアーゼを用い、プロテアーゼ
添加量(対蛋白質)10%、反応時間6時間の条件下で
加水分解処理した。その結果を表−1に示す。
なお、以下に示すプロテアーゼの製造原料は次の通りで
ある。
(1)酸性プロテアーゼ ペプシン(東京化成工業社製): 豚胃液 ニューラーゼ(人好製薬社製): リゾプス属菌 モルシン(盛運製薬社製): アスペルギルスサイトイ (Aspergillus 5aitoi)(2)中性
プロテアーゼ ニューラーゼ(ノボ社製): バチルススブチリス (Bacillus 5ubtilis)パパイン(メ
ルク社製): パパイヤ パンクレアチン(人好製薬社製): 豚すい臓 (3)アルカリ性プロテアーゼ アルカラーゼ(ノボ社製): バチルスリへニホルミス (Bacillus licheniformis)プ
ロレザー(人好製薬社製): バチルススブチリス (Bacillus 5ubtilis)アクチナーゼ
(科研製薬社製): ストブトマイセスグリセウス (Streptomyces griseus)また、
表−1及び以下において示す色調、苦味、旨味の評価は
、蛋白濃度5%の加水分解液を用い、専門家6名により
評価した。
評価基準は次の通りである。
十・・・・・悪い(食品素材としては不適)±・・・・
・やや悪い(食品素材としては使用可能)−・・・・・
良好(食品素材として非常に良好)表−1 表−1からも明らかなように、魚類蛋白を酸性プロテア
ーゼで加水分解すると、加水分解物の回収率は低く、ア
ミノ酸スコアも悪く、苦味、旨味等の不快味も認められ
る。また、中性プロテアーゼでは、不快味はないが、加
水分解物の回収率は明らかに低く、アミノ酸スコアも劣
る。
一方、アルカリ性プロテアーゼで加水分解すると加水分
解物の回収率は向上し、アミノ酸スコアも良好で、苦味
、旨味等の不快味も少ない。
従って、魚類蛋白をプロテアーゼで加水分解する場合に
は、アルカリ性プロテアーゼが、回収率、アミノ酸スコ
ア、苦味、旨味ともに良好な結果を与え、顕著な効果を
示すことがわかる。
実施例2 実施例1において、アルカリ性プロテアーゼ(アルカラ
ーゼ)を用い、プロテアーゼ添加量(対蛋白質)及び反
応時間を種々変化させ、加水分解度(DH)を種々変化
させた以外は同様にして実験を行った。その結果を表−
2に示す。
表−2からも明らかなように、DHが15%未満では加
水分解物の回収率が低くトリプトファンが第1制限アミ
ノ酸となって、アミノ酸スコアも低く、経済性、栄養面
から好ましくないことがわかる。
一方、DHが25%を超えると、苦味に大きく影響する
分子量500以下のペプチドが40%以上となり、また
旨味をもった遊離アミノ酸も103以上となって、苦味
、旨味の点で好ましくないことがわかる。
従って、DHが15%以上25%以下の範囲であれば。
回収率、アミノ酸スコアが良好で、かつ苦味、旨味も少
ない魚臭の少ない色調も良好な加水分解物が得られる。
実施例3 イワシフィツシュミール(細断したイワシを蒸煮、圧搾
、乾燥、粉砕したもの)をヘキサンにより脱脂後、乾燥
し、これを蛋白源とした。
まず、上記蛋白源102g(蛋白含有量78.6%、蛋
白は80g含有)に水895gを加え、攪拌しながら全
系を55℃に加熱し、4N−NaOH3,6mjlを加
えてpHを8.0に調整した。
次に、アルカラーゼ1.6gを加え、55℃でDHが1
5%になるまで、pHがたえず8.0になるように4N
・−NaOHを加えながら加水分解(4N −NaOH
使用量20IIIQ、、反応時間約6時間)後、4n−
HCQを75g加え、pHを4.0に調整し、55℃で
30分間攪拌してアルカラーゼを失活させた。
次に9反応液を、遠心加速度3000 X gで15分
間遠心分離し、920gの透明な上澄(1)を得た。遠
心分離後の残渣に水900gを加え、十分に攪拌混合し
再度遠心分離して上澄(I[)930 gを得て先の上
澄(1)と合わせ、185.Ogの透明な加水分解液を
得た。
この加水分解液に、30%−NaO81,3gを加え、
pHを7.0に調整し、生じる沈殿を濾別後、濾液に活
性炭1.0gを加え、50℃30分間攪拌して脱臭、脱
色し、活性炭を除いてイワシ蛋白加水分解液1750 
gを得た。
この溶液を100℃にて5分間加熱殺菌し、ついでラボ
用スプレードライ装置にて噴霧乾燥し、白色微粉末66
.5gを得た。
得られた加水分解物は魚臭の少ない、かつ苦味、旨味等
の不快味の少ないものであり、蛋白含有率は71.0%
、回収率は59.0%、分子量5000以上のペプチド
量は9.3%、分子量500以下のペプチド量は20.
6%、遊離アミノ酸量は2.8%、アミノ酸スコアは8
2であった。
次いでこの粉末Logに砂糖15g、クエン酸3g、ク
エン酸ナトリウム0.5g、ビタミンC0,5g及び粉
末フルーツエッセンス、着色料を微量加えて十分に混合
し、フルーツタイブの粉末飲料製品とした。この製品を
約10倍量の水に溶解すると酸性(p)13.5)で透
明なしかも美味かつ栄養豊富な飲料が得られた。
実施例4 実施例3で使用したイワシフィツシュミールを5倍量の
水で2回洗浄(20〜25℃、30分間攪拌)し、乾燥
したものを蛋白源とした。
まず、上記蛋白源20.5kg(蛋白含有量78.1%
、蛋白は16kg含有)に木180kgを加え、攪拌し
ながら全系を60℃に加熱し、4N−NaOH1Ωを加
えてpnを8.0に調整した。
次に、アルカラーゼを1 、3 kg加え、60℃でD
Hが20%になるまで、PRがたえず8.0になるよう
に4N−NaOHを加えながら加水分解(4N −Na
OH使用量5.2Q 反応時間約5時間)後、4N −
HCflを12.5kg加え、pi(を4.0に調整し
、55℃で30分間攪拌してアルカラーゼを失活させた
次に、反応液をデカンタ−型遠心分離機にて処理し、粒
径の大きな骨、うろこなどをまず除き、更にソリッドー
エゼクト型遠心分離機にて粒径の小さな不溶性蛋白を除
去し、清澄な液165kgを得た。ソυツドーエゼクト
型遠心分Milkより排出されたケーキに水150kg
を加え、攪拌混合後、再び同遠心分離機にて処理し、先
の遠心分離液と合わせ、合計310 kgの加水分解液
を得た。
この加水分解液に活性炭150gを加え、50℃にて3
0分間攪拌後、フィルタープレスにて活性炭を除き、更
に得られた濾液に30%−Nailを200g加え、p
H7,0に合わせ、生じる沈殿をフィルタープレスにて
除去し、透明なイワシ加水分解液290kgを得た。
次に、この溶液を逆浸透機(温度20℃、圧力30kg
/dt)を用いて30kgまで脱塩濃縮し、濃縮液を1
00℃にて5分間加熱殺菌し、ついでスプレードライ装
置(入口温度250〜260℃、出口温度150〜16
0℃)にて噴霧乾燥し、淡黄褐色の微粉末11 、5 
kgを得た。
得られた加水分解物の蛋白含有率は91.3%、回収率
は65.6%、分子量5000以上のペプチド量は7.
9%、分子量500以下のペプチド量は24.0%、遊
離アミノ酸量は3.6%アミノ酸スコアは91で、不快
味の少ない、かつ魚臭の少ないものであった。
次いでこの粉末Logに砂糖65g、ハチミツ15g、
レモン果汁13g、ゼラチン12g、クエン酸2g、ビ
タミンC0,5g及びレモンエツセンス、着色料を微量
加えて十分に混合し、熱水250m Qを加えて溶解後
、更に冷水100LIIρを加え、1時間5℃にて冷却
することにより、透明で型くずれせず味も良好なゼリー
が得られた。
実施例5 タラフィツシュミール(細断したタラを蒸煮、圧搾、乾
燥粉砕したもの)をヘキサンにより脱脂後、乾燥し、こ
れを蛋白源とした。
まず、上記蛋白源176 g(蛋白含有量68.5%、
蛋白は120g含有)に水570gを加え、攪拌しなが
ら、全系を40℃に加熱し4N−NaOH6mflを加
えてp)lを8.5に調整した。
次に、アクチナーゼ4.8gを加え、40℃でDHが2
5%になるまで、pHがたえず8.5になるように4N
 −NaOHを加えながら加水分解(4N−NaOH使
用量5昨Ω、反応時間約12時間)後、全系を90℃に
加熱し、10分間放置しアクチナーゼを失活させた。
更に、全系を50℃に急冷し、4N−IC℃ 24gを
加入でpHを7.0に調整した後、全系を濾過し、ケー
キを水洗して濾液1670 gを得た。
この加水分解液にシリカゲルを50g加え、30分間、
50℃にて攪拌後、濾過し透明なタラ加水分解液160
0 gを得た。
この溶液を100℃で5分間加熱殺菌し、更に、ラボ用
減圧濃縮機(40〜50℃、1〜2mmHg)にて65
0gにまで濃縮し、凍結乾燥して白色粉末のタラ蛋白加
水分解物107gを得た。
得られた加水分解物は魚臭が少なく、かつ不快味の少な
いものであり、その蛋白含有率は79.7%、回収率は
71.2%、分子量5000以上のペプチド量は6.4
%、分子量500以下のペプチド量は27.0%、遊離
アミノ酸量は4.3%、アミノ酸スコアは97であった
次いで、この粉末5gに小麦粉60g、水10g、食用
油5g、砂糖13g、食塩0.5g、重曹0.4g、炭
酸アンモニウム0.4g及び着香料を微量加えて十分に
攪拌混合してペースト状にし180’Cl2O分加熱す
ることにより、舌ざわりが良くかつ美味なりツキ−を得
た。
実施例6 生イワシから骨、ウロコを取り除いた魚肉を採取し、細
かく切断したのち、水洗し、更に蒸煮、圧搾、乾燥、脱
脂後乾燥し、これを蛋白源とした。
まず、上記蛋白源1167 g (蛋白含有量85.7
%、蛋白は1000 g含有)に、水3830 gを加
え、攪拌しながら、全系を65℃に加熱し、4N −N
aOH40m Qを加えてpHを7.5に調整した。
次にプロレザー1gを加え、65℃でD)Iが18%に
なるまで、PHがたえず7.5になるように4N −N
aOHを加えながら加水分解(4N −NaOH使用量
300m Q、反応時間約24時間)後、30%クエン
酸1500 gを加え、pHを4.0に調整し、10℃
で30分間攪拌してプロレザーを失活させた。
次に反応液をバスケット型遠心濾痛機にて処理し、51
00 gの濾液を得た。更に、バスケット内に残ったケ
ーキに水1 、5 kgを徐々に注入しながら、遠心濾
過を続け、最終的に6 、5 kgの濾液を得た。
この濾液に、活性炭Logを加え、15分間60℃にて
攪拌後、濾過し、透明なイワシ加水分解液6.4kgを
得た。
この溶液を80℃にて30分間加熱殺菌し、次いでpH
4,0のままスプレードライ装置にて噴霧乾燥し、白色
の微粉末778gを得た。
得られた加水分解物の蛋白含有率は83,2%、回収率
は64.7%、分子量5000以上のペプチド量は8.
5%、分子量500以下のペプチド量は23.5%、遊
離アミノ酸量は3.0%、アミノ酸スコアは86であり
、魚臭の少ない不快味の少ない加水分解物であった。
次いでこの粉末20gに甘味料(アスパルテーム:味の
素社製)0.3g、クエン酸ナトリウム0.2g、ビタ
ミンC0,2g及び天然果汁、天然着色料を微量加えて
十分に混合し、フルーツタイブの粉末飲料製品とした。
この製品を約15倍量の水に溶解すると酸性(pH4,
0)で透明なしかも味の優れた飲料が得られた。
実施例7 タラすり身をそのまま蛋白源とし、これを44g(蛋白
含有率90.9%、蛋白は40g含有)に水750gを
加え、攪拌しながら全系を50℃に加熱し、4N−Na
OH1,5m12を加え、pHを8.0に調整した。
バチルス属菌起源のアルカリ性プロテアーゼであるビオ
プラーゼ5plo(ナガセ生化学工業製、商品名)0.
2gを加え、50℃でD)Iが23%になるまで、PH
がたえず8.0になるようにスタンドしながら加水分解
(4N −NaOH所要量所要量13友Q時間2時間)
後、25%リンゴ酸65gを加え、pHを4.0に調整
し、50℃で15分間攪拌してビオプラーゼを失活させ
た。
反応液を300 x gの遠心加速度で10分間遠心分
離し、900gの透明な上澄を得た。更に、遠心分離後
の残渣に水400gを加え、十分に攪拌混合し、再度遠
心分離し、先きの上澄と合わせて1280gの透明な加
水分解液を得た。
この溶液に、活性白土51gを加え、50℃で1時間攪
拌して脱臭、脱色し、吸着剤を濾別後、更にメンブラン
フィルタ−(東洋性紙製、TM−4、孔径サイズ0.2
μm)を用いて濾過除菌し、透明なタラ加水分解液11
50gを得た。得られた加水分解液は魚臭の少ない、か
つ苦味、旨味等の不快味の少ないものであり、その蛋白
含有率は2.4%、回収率は69.0%であった。この
加水分解液の一部を凍結乾燥し、その性状を調べたとこ
ろ、蛋白含有率71.4%、分子量5000以上のペプ
チド量は6.7%、分子量500以下のペプチド量は2
5.4%、遊離アミノ酸量は4.1%、アミノ酸スコア
は96であった。
次いで、この加水分解液1Ωに砂糖35g、蜂密15g
、リンゴ酸ソーダ0.5g、ビタミンC0,5g及びコ
ーラエツセンスと着色料を微量加えて十分に攪拌したの
ち、105℃で3秒間殺菌を行ない、更に炭酸ガスを飽
充することにより、コーラタイプの味の優れた飲料が得
られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)魚類蛋白の水溶性加水分解物であって、分子量5
    000以上のペプチド含量が15重量%以下、分子量5
    00以下のペプチド含量が40重量%以下、遊離アミノ
    酸量が10重量%以下及びアミノ酸スコアが70以上で
    あることを特徴とする魚類蛋白加水分解物。
  2. (2)水性媒体に分散させた魚類蛋白に、アルカリ性条
    件下、アルカリ性プロテアーゼを作用させ、加水分解度
    15〜25%の条件で加水分解を行い、分子量5000
    以上のペプチド含量が15重量%以下、分子量500以
    下のペプチド含量が40重量%以下、遊離アミノ酸量が
    10重量%以下及びアミノ酸スコアが70以上の水溶性
    加水分解物を生成させることを特徴とする魚類蛋白加水
    分解物の製造方法。
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