JPS591513B2 - 潜弧溶接用溶融型フラツクス - Google Patents
潜弧溶接用溶融型フラツクスInfo
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- JPS591513B2 JPS591513B2 JP11382480A JP11382480A JPS591513B2 JP S591513 B2 JPS591513 B2 JP S591513B2 JP 11382480 A JP11382480 A JP 11382480A JP 11382480 A JP11382480 A JP 11382480A JP S591513 B2 JPS591513 B2 JP S591513B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flux
- welding
- cao
- submerged arc
- arc welding
- Prior art date
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- Expired
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/3601—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest with inorganic compounds as principal constituents
- B23K35/3607—Silica or silicates
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、特に50〜60キロ級高張力鋼のすみ肉溶接
において、良好な溶接作業性を示し、しかも良好な衝撃
靭性を備えた溶接金属が得られる、言わば溶接作業性と
機械的性能を両立させた潜弧溶接用溶融型フラックスに
関するものである。
において、良好な溶接作業性を示し、しかも良好な衝撃
靭性を備えた溶接金属が得られる、言わば溶接作業性と
機械的性能を両立させた潜弧溶接用溶融型フラックスに
関するものである。
潜弧溶接において、すみ肉溶接は数ある溶接施工の中で
もその占める割合が高く、それだけに能率向上に対する
要望が強く、ほとんど自然剥離する程のスラグ剥離性、
多少のさびやプライマには影響されない程の耐ピット性
、母材と滑らかになじんだ連続的なビード外観等がその
溶接材料に要求されている。これら溶接作業性の改善は
、SiO2−MnO系等の酸性フラックスを用いること
により達成され、軟鋼のように、機械的性能があまり問
題とならない施工においては、このような溶接材料が広
く使用されている。
もその占める割合が高く、それだけに能率向上に対する
要望が強く、ほとんど自然剥離する程のスラグ剥離性、
多少のさびやプライマには影響されない程の耐ピット性
、母材と滑らかになじんだ連続的なビード外観等がその
溶接材料に要求されている。これら溶接作業性の改善は
、SiO2−MnO系等の酸性フラックスを用いること
により達成され、軟鋼のように、機械的性能があまり問
題とならない施工においては、このような溶接材料が広
く使用されている。
、しかし、このような酸性フラックスは溶接金属中の酸
素量が多くなるため、衝撃靭性の要求水準の高い高張力
鋼には用いることができず、作業能率を犠牲にして溶着
金属の酸素量がやや低くなる中性系フラックスを用いて
いた。
素量が多くなるため、衝撃靭性の要求水準の高い高張力
鋼には用いることができず、作業能率を犠牲にして溶着
金属の酸素量がやや低くなる中性系フラックスを用いて
いた。
このように潜弧溶接用フラックスの溶接作業性と機械的
性能は、従来、相反するものとの見方が一般的であつた
。
性能は、従来、相反するものとの見方が一般的であつた
。
そこで、本発明者らは、50キロ、あるいは60キロ級
高張力鋼の溶接が可能でしかも溶接作業性が良好な潜弧
溶接用フラックスの開発を目的に、鋭意検討を重ねた結
果、母材とのなじみが良く、欠陥のない良好なビード外
観や、良好なスラグ剥離性など、溶接作業性を確保する
ために、フラックスのかさ密度、MnO、MgO(■I
)SiO2に対する成分量比をそれぞれ最適範囲内の数
値に定めると共にフラックスの塩基度を酸性域に保ち、
これによる衝撃靭性の低下をTiO2添加による溶接金
属結晶粒の微細化によつて防止し、さらにTiO2添加
によるスラグ剥離性の劣化をTiO2とCaOとの共存
量を制限することによつて解消するという方法により、
特定の範囲に溶接作業性、機械的性能共に良好なフラッ
クスの成分域が存在することを見出した。
高張力鋼の溶接が可能でしかも溶接作業性が良好な潜弧
溶接用フラックスの開発を目的に、鋭意検討を重ねた結
果、母材とのなじみが良く、欠陥のない良好なビード外
観や、良好なスラグ剥離性など、溶接作業性を確保する
ために、フラックスのかさ密度、MnO、MgO(■I
)SiO2に対する成分量比をそれぞれ最適範囲内の数
値に定めると共にフラックスの塩基度を酸性域に保ち、
これによる衝撃靭性の低下をTiO2添加による溶接金
属結晶粒の微細化によつて防止し、さらにTiO2添加
によるスラグ剥離性の劣化をTiO2とCaOとの共存
量を制限することによつて解消するという方法により、
特定の範囲に溶接作業性、機械的性能共に良好なフラッ
クスの成分域が存在することを見出した。
すなわち、第1図はその分析値がMnO約30%、Ti
O2約2%、T.CaO約4%、F約2%とほぼ一定で
、SiO2およびMgO成分量をそれぞれ42〜58%
、6〜15%の範囲で変化させた、かさ密度0.9〜1
.19/CTilの試作フラツクス10種について、拡
散性水素量におよほすMgQ/SlO2比の影響の調査
結果を示したものである。
O2約2%、T.CaO約4%、F約2%とほぼ一定で
、SiO2およびMgO成分量をそれぞれ42〜58%
、6〜15%の範囲で変化させた、かさ密度0.9〜1
.19/CTilの試作フラツクス10種について、拡
散性水素量におよほすMgQ/SlO2比の影響の調査
結果を示したものである。
第1図はJISZ3ll3に準拠し、溶接条件:400
A300、50(1−JモV1/MiTlワイヤ:3.2
mmφ、JISYSW−41で実施した。この図で明ら
かなように、拡散性水素量はMgO/SlO2比の増加
にしたがつて多くなり、特に0.30を超えると極めて
多くなる。
A300、50(1−JモV1/MiTlワイヤ:3.2
mmφ、JISYSW−41で実施した。この図で明ら
かなように、拡散性水素量はMgO/SlO2比の増加
にしたがつて多くなり、特に0.30を超えると極めて
多くなる。
また、第2図は、第1図の場合と同じフラツクスを用い
て、板厚12mm0SM−50B鋼をJISZ33ll
、YSW−41相当ワイヤを用いて700A35V70
cfL/Mmの溶接条件で下向すみ肉溶接(溶接長1m
)した場合のスラグ剥離に要する時間とMgQ/SlO
2比の関係を示したものである。
て、板厚12mm0SM−50B鋼をJISZ33ll
、YSW−41相当ワイヤを用いて700A35V70
cfL/Mmの溶接条件で下向すみ肉溶接(溶接長1m
)した場合のスラグ剥離に要する時間とMgQ/SlO
2比の関係を示したものである。
この図で明らかなように、スラグはいずれもほとんど自
然剥離であるが、MgO/SiO2比が0.16未満に
なると剥離に要する時間が長くなり、スラグ剥離性が劣
化することが認められる。第3図は、その分析値がMg
O約10%、TiO2約2%、T.CaO約4%、F約
2%とほぼ一定で、SlO2およびMnO成分量をそれ
ぞれ41〜58%、24〜4570の範囲で変化させた
、かさ密度0.9〜1.1g/CTilの試作フラツク
スについて、JISZ33ll、YSW−41相当ワイ
ヤを用いた600A34V60CTIL/緬の溶接条件
による水平すみ肉溶接時のホックマーク、アンダーカツ
トの発生率と、MnQ/SiO2比の関係を図示したも
のである。
然剥離であるが、MgO/SiO2比が0.16未満に
なると剥離に要する時間が長くなり、スラグ剥離性が劣
化することが認められる。第3図は、その分析値がMg
O約10%、TiO2約2%、T.CaO約4%、F約
2%とほぼ一定で、SlO2およびMnO成分量をそれ
ぞれ41〜58%、24〜4570の範囲で変化させた
、かさ密度0.9〜1.1g/CTilの試作フラツク
スについて、JISZ33ll、YSW−41相当ワイ
ヤを用いた600A34V60CTIL/緬の溶接条件
による水平すみ肉溶接時のホックマーク、アンダーカツ
トの発生率と、MnQ/SiO2比の関係を図示したも
のである。
この図から判るように、MnQ/SiO2比が増すに従
つて、ホックマークは減少し、アンダーカツトのは増加
する傾向が認められ、ホックマークはMnO/SiO2
比が0.55未満で、アンダーカツトは0.80を超え
ると極めて発生しやすくなつた。また、第4図は、Sl
O25l%、MnO38%、MgOll%の組成を有す
る配合原材料中に、その分析値でF約2%、T.CaO
およびTlO2をそれぞれ2〜107012〜8%の範
囲となるよう配合、溶解した試作フラツクス15種を用
いて、板厚12mm(7)SM−50B鋼を第2図の場
合と同様の溶接条件により、下向すみ肉溶接した場合の
スラグ剥離性をT.CaO(!:TiO2含有量と関連
させて示したものである。この図で判るように、スラグ
剥離性はT.CaOおよびTlO2含有量の増加と共に
劣化する傾向を示すが、これらの和T.CaO+TiO
2が9%までの範囲なら何ら問題はない。なお、この第
4図において◎はスラグが自然剥離すること、Oはほと
んど抵抗なく剥離すること、△はスラグを軽打すること
によつて剥離すること、×はスラグをかなり強打するこ
とによつて剥離することをそれぞれ示す。また、この1
5種の試作フラツクスのうち、T.CaO約2%のもの
は、そのF源として螢石(CaF2)を用いることなく
AlF3を用いてT.CaOの増加を避けたものであり
、このT.CaO値は他の原材料からの不純物と考えら
れる。
つて、ホックマークは減少し、アンダーカツトのは増加
する傾向が認められ、ホックマークはMnO/SiO2
比が0.55未満で、アンダーカツトは0.80を超え
ると極めて発生しやすくなつた。また、第4図は、Sl
O25l%、MnO38%、MgOll%の組成を有す
る配合原材料中に、その分析値でF約2%、T.CaO
およびTlO2をそれぞれ2〜107012〜8%の範
囲となるよう配合、溶解した試作フラツクス15種を用
いて、板厚12mm(7)SM−50B鋼を第2図の場
合と同様の溶接条件により、下向すみ肉溶接した場合の
スラグ剥離性をT.CaO(!:TiO2含有量と関連
させて示したものである。この図で判るように、スラグ
剥離性はT.CaOおよびTlO2含有量の増加と共に
劣化する傾向を示すが、これらの和T.CaO+TiO
2が9%までの範囲なら何ら問題はない。なお、この第
4図において◎はスラグが自然剥離すること、Oはほと
んど抵抗なく剥離すること、△はスラグを軽打すること
によつて剥離すること、×はスラグをかなり強打するこ
とによつて剥離することをそれぞれ示す。また、この1
5種の試作フラツクスのうち、T.CaO約2%のもの
は、そのF源として螢石(CaF2)を用いることなく
AlF3を用いてT.CaOの増加を避けたものであり
、このT.CaO値は他の原材料からの不純物と考えら
れる。
本発明は以上の知見に基づくもので、その要旨とすると
ころは重量パーセントで、SiO245〜55%、Tl
O2l〜4%、F1〜3%を含有し、0.16くMgO
/SlO2く0.30,0.55くMn〔SiO2く0
.80,T.Ca0+TiO2く9%、かさ密度0.9
〜1,39/C77lで、かつ次式で示される塩基度B
が0.55〜0.85であることを特徴とする潜弧溶接
用溶融型フラツクスにある。
ころは重量パーセントで、SiO245〜55%、Tl
O2l〜4%、F1〜3%を含有し、0.16くMgO
/SlO2く0.30,0.55くMn〔SiO2く0
.80,T.Ca0+TiO2く9%、かさ密度0.9
〜1,39/C77lで、かつ次式で示される塩基度B
が0.55〜0.85であることを特徴とする潜弧溶接
用溶融型フラツクスにある。
以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明は溶融型フラツクスに関するものであるか
らして、各成分含有量、成分比、塩基度等の限定値はす
べてフラツクスの分析値によるものである。
らして、各成分含有量、成分比、塩基度等の限定値はす
べてフラツクスの分析値によるものである。
これは、溶融型フラツクスの配合組成と溶解後の成品フ
ラツクスの成分含有量とは一般に一致せず、溶融型フラ
ツクスの性能は成品フラツクスの各成分含有量の大小、
組合せの如何んによつて左右され、この成分含有量は成
品フラツクスを分析することによつてのみ知ることがで
きることに基づく。また、溶融型フラツクスにおける成
分の分析値の意味について述べると、いつたん溶融され
、ガラス質となつている溶融型フラツクスの中では各成
分は原料として配合されたままの結晶構造や分子結合状
態を維持してはいないため、その分析に際して、フラツ
クス中に含まれる酸化物形成元素は、その形態にかかわ
らず、すべてSiO2,MnO,MgO,CaO,Ti
O2,Al2O3のような最も安定な酸化物の形で定量
されることになる。
ラツクスの成分含有量とは一般に一致せず、溶融型フラ
ツクスの性能は成品フラツクスの各成分含有量の大小、
組合せの如何んによつて左右され、この成分含有量は成
品フラツクスを分析することによつてのみ知ることがで
きることに基づく。また、溶融型フラツクスにおける成
分の分析値の意味について述べると、いつたん溶融され
、ガラス質となつている溶融型フラツクスの中では各成
分は原料として配合されたままの結晶構造や分子結合状
態を維持してはいないため、その分析に際して、フラツ
クス中に含まれる酸化物形成元素は、その形態にかかわ
らず、すべてSiO2,MnO,MgO,CaO,Ti
O2,Al2O3のような最も安定な酸化物の形で定量
されることになる。
例えば、酸化物、炭酸塩の形で配合されたCaもフツ化
物として配合添加されたCaも、あるいは炉材から混入
する場合のCaも、いつたん溶解されガラス質となつた
溶融型フラツクスの中では区別が不可能であり、すべて
CaOの形で定量分析されるのである。
物として配合添加されたCaも、あるいは炉材から混入
する場合のCaも、いつたん溶解されガラス質となつた
溶融型フラツクスの中では区別が不可能であり、すべて
CaOの形で定量分析されるのである。
したがつてこのような分析値は、フラツクス中に含まれ
るすべてのCaをCaOの形にして表示したという意味
を明確にするためT(トータル)を付記してT.CaO
と表記する。
るすべてのCaをCaOの形にして表示したという意味
を明確にするためT(トータル)を付記してT.CaO
と表記する。
このような意味では、CaOに限らず他の酸化物につい
ても同様で、本来はすべてTを付記せねばならないと言
える。
ても同様で、本来はすべてTを付記せねばならないと言
える。
特にF源にMgF2,AlF3等を用いた場合には、T
.MgO,T.Al2O3と表記すべきではあるが、F
源には通常安価なCaF2(螢石)を用いることが一般
的であるためCaOのみT.CaOと表記するのが従来
からの習・レとなつている。溶融型フラツクスの酸化物
の分析値は以上のような性格のもので、本発明における
酸化物の含有量、成分比、塩基度等の限定値はこのよう
なフラツクス中に含有されるそれぞれの元素をすべてS
lO2,MnO,MgO,CaO,TiO2の形で定量
分析した値によるものである。
.MgO,T.Al2O3と表記すべきではあるが、F
源には通常安価なCaF2(螢石)を用いることが一般
的であるためCaOのみT.CaOと表記するのが従来
からの習・レとなつている。溶融型フラツクスの酸化物
の分析値は以上のような性格のもので、本発明における
酸化物の含有量、成分比、塩基度等の限定値はこのよう
なフラツクス中に含有されるそれぞれの元素をすべてS
lO2,MnO,MgO,CaO,TiO2の形で定量
分析した値によるものである。
また、溶融型フラツクス中におけるフツ化物の存在形態
については不明な点が多いが、溶融型フラツクスの中で
は原料フツ化物はいつたん溶解されガラス状態となつて
いるため、CaF2,MgF2,AlF3,BaF2と
いうような、もとのままの結晶構造や分子結合にはなつ
ていないと考えられている。
については不明な点が多いが、溶融型フラツクスの中で
は原料フツ化物はいつたん溶解されガラス状態となつて
いるため、CaF2,MgF2,AlF3,BaF2と
いうような、もとのままの結晶構造や分子結合にはなつ
ていないと考えられている。
したがつて溶融型フラツクスは、成分分析においてもC
aF2,MgF2といつたフツ化物の形での定量が不可
能なため、例えばフツ塩化鉛一硝酸銀・口タンカリ滴定
容量法、あるいは熱分解法(日本金属学会誌1970年
第6号参照)などの手法によりフラツクス中のFをまず
定量し、しかる後CaF2,MgF2,AlF3などの
形に算術的に換算し、便宜上フツ化物の含有量としてい
るのである0即ち、本発明におけるF含有量とは先に述
べたような手法により定量されたフラツクス中のF含有
量そのものの数値を指すものである。
aF2,MgF2といつたフツ化物の形での定量が不可
能なため、例えばフツ塩化鉛一硝酸銀・口タンカリ滴定
容量法、あるいは熱分解法(日本金属学会誌1970年
第6号参照)などの手法によりフラツクス中のFをまず
定量し、しかる後CaF2,MgF2,AlF3などの
形に算術的に換算し、便宜上フツ化物の含有量としてい
るのである0即ち、本発明におけるF含有量とは先に述
べたような手法により定量されたフラツクス中のF含有
量そのものの数値を指すものである。
次に、本発明における各数値の限定理由を述べる0まず
、本発明においてSiO2を45〜55%としたのは、
SiO2が45%未満、あるいは55%を超えた場合、
スラグの融点、流動性がビード形成に不向きとなり、特
に水平すみ肉溶接において良好なビード形状を保持でき
ないことによる。
、本発明においてSiO2を45〜55%としたのは、
SiO2が45%未満、あるいは55%を超えた場合、
スラグの融点、流動性がビード形成に不向きとなり、特
に水平すみ肉溶接において良好なビード形状を保持でき
ないことによる。
TiO2は溶接金属組織を微細化し、靭性の改善に有効
な成分であるが、1%未満ではその効果が不十分であり
、4%を超えてもそれ以上の改善効果はなく、スラグ剥
離性が劣化する弊害のみが現れる。Fはシールド効果゛
によりピツト、ブローホールの発生を防止する重要な成
分であるが、370を超えるとアークが不安定となり、
平滑なビードが得られなくなるb逆に1%未満ではシー
ルド不足となりピツト、ブローホールが発生しやすくな
る。
な成分であるが、1%未満ではその効果が不十分であり
、4%を超えてもそれ以上の改善効果はなく、スラグ剥
離性が劣化する弊害のみが現れる。Fはシールド効果゛
によりピツト、ブローホールの発生を防止する重要な成
分であるが、370を超えるとアークが不安定となり、
平滑なビードが得られなくなるb逆に1%未満ではシー
ルド不足となりピツト、ブローホールが発生しやすくな
る。
MgQ/SiO2については、前述のように0.30を
超えると拡散性水素量が多くなりピツト、ブローホール
の発生が多くなる。また0.16未満ではスラグ剥離性
が劣化する。MnQ/SiO2は前述したように、0.
55未満では脱酸が不十分となつてホックマークの発生
が多くなり、逆に0.80を超えるとアンダーカツトが
発生しやすくなる。
超えると拡散性水素量が多くなりピツト、ブローホール
の発生が多くなる。また0.16未満ではスラグ剥離性
が劣化する。MnQ/SiO2は前述したように、0.
55未満では脱酸が不十分となつてホックマークの発生
が多くなり、逆に0.80を超えるとアンダーカツトが
発生しやすくなる。
T.CaO+TiO2についても前述のとおり、9%を
超えるとスラグ剥離性が劣化する。
超えるとスラグ剥離性が劣化する。
かさ密度は1.3g/Critを超えるとアークが不安
定となりビード波形が粗くなる。
定となりビード波形が粗くなる。
逆に0.9未満ではフラツクスの水素が多くなり、ピツ
ト、ブローホール、ホックマークが発生しやすくなる。
なお、ここで言うかさ密度とは疎充填法によつて測定す
るものを指し、JISK672l−1966の「塩化ビ
ニル樹脂試1験方法」中に規定された方法に準じて測定
する。で表される塩基度Bは0.85を超えるとアーク
が不安定となり、ビードの波形が粗くなつて均一な、な
じみの良いビードが得られなくなる。
ト、ブローホール、ホックマークが発生しやすくなる。
なお、ここで言うかさ密度とは疎充填法によつて測定す
るものを指し、JISK672l−1966の「塩化ビ
ニル樹脂試1験方法」中に規定された方法に準じて測定
する。で表される塩基度Bは0.85を超えるとアーク
が不安定となり、ビードの波形が粗くなつて均一な、な
じみの良いビードが得られなくなる。
逆に0.55未満では、溶接金属中の酸素量が過多とな
り衝撃靭性が低下するばかりでなく、溶接金属へのC1
あるいはSl,Mn等の合金成分の歩留が低下し、特に
高張力鋼の多層溶接において引張強度が不足し問題とな
る。なお、この塩基度計算式Bは、森式表示法BL(日
本金属学会誌1960年第6号参照)を簡便化したもの
で、総和表示となつている森式表示法BLを分数表示と
し、さらにBLの各係数をその分子量で除することによ
り、各成分量をモル分率に換算することなく、重量パー
セントでそのまま計算できるようにしたものである。
り衝撃靭性が低下するばかりでなく、溶接金属へのC1
あるいはSl,Mn等の合金成分の歩留が低下し、特に
高張力鋼の多層溶接において引張強度が不足し問題とな
る。なお、この塩基度計算式Bは、森式表示法BL(日
本金属学会誌1960年第6号参照)を簡便化したもの
で、総和表示となつている森式表示法BLを分数表示と
し、さらにBLの各係数をその分子量で除することによ
り、各成分量をモル分率に換算することなく、重量パー
セントでそのまま計算できるようにしたものである。
ただし、Al2O3FeO成分については、係数も比較
的小さく、しかも本発明系フラツクスでは含有量も少な
くほとんど影響がないので計算式より省略した。その他
の成分として、まずMnOについては先にMnQ/Si
O2比の限定理由を述べたが、MnO成分としては40
%以下が望ましい。
的小さく、しかも本発明系フラツクスでは含有量も少な
くほとんど影響がないので計算式より省略した。その他
の成分として、まずMnOについては先にMnQ/Si
O2比の限定理由を述べたが、MnO成分としては40
%以下が望ましい。
これはMnOが40%を超えると耐火性が劣化し、大電
流域における溶接作業性が悪化する傾向が認められるこ
とによる。MgOについても、先にMgQ/SiO2比
の限定理由を述べたが、MgO成分としては15%以下
が望ましい。
流域における溶接作業性が悪化する傾向が認められるこ
とによる。MgOについても、先にMgQ/SiO2比
の限定理由を述べたが、MgO成分としては15%以下
が望ましい。
MgOが15%を超えるとスラグの粘性が高くなり始め
、ビード形状が劣化する傾向が認められるからである。
Al2O3,FeO,K2O,Na2O,等は、使用原
材料の不純物として混入する成分であるが、これら成分
はそれぞれ6%以下、2%以下、1%以下、1%以下な
ら、本発明フラツクスの特性に何ら影響はない。
、ビード形状が劣化する傾向が認められるからである。
Al2O3,FeO,K2O,Na2O,等は、使用原
材料の不純物として混入する成分であるが、これら成分
はそれぞれ6%以下、2%以下、1%以下、1%以下な
ら、本発明フラツクスの特性に何ら影響はない。
以下に実施例により、本発明の効果をさらに具体的に述
べる。
べる。
第1表に示すように配合したF−1〜6の混合原材料を
還元性雰囲気の電気炉にて溶解し、水冷、固化した後、
12×48メツシユの粒度に整粒した。
還元性雰囲気の電気炉にて溶解し、水冷、固化した後、
12×48メツシユの粒度に整粒した。
これらフラツクスを比較フラツクスと共に、第2表に示
すワイヤ鋼板と組合せて、第3表に示すそれぞれの溶接
条件により、水平すみ肉溶接、Y開先の両面1層突合せ
溶接金属の衝撃試験、グリセリン置換法(JISZ3l
l3準拠)による拡散性水素試験を実施した。
すワイヤ鋼板と組合せて、第3表に示すそれぞれの溶接
条件により、水平すみ肉溶接、Y開先の両面1層突合せ
溶接金属の衝撃試験、グリセリン置換法(JISZ3l
l3準拠)による拡散性水素試験を実施した。
なお、これらフラツクスの成分含有量の分析値は第4表
に示すとおりであつた。
に示すとおりであつた。
これらの結果は第5表に示すとおりで比較フラツクスで
は機械的性能良好なものは溶接作業性が劣り、溶接作業
性の良好なものは機械的性能が劣つたり、拡散性水素量
が多かつたりするのに対し、本発明フラツクスはこれら
性能に過不足なく、いずれも良好であつた。
は機械的性能良好なものは溶接作業性が劣り、溶接作業
性の良好なものは機械的性能が劣つたり、拡散性水素量
が多かつたりするのに対し、本発明フラツクスはこれら
性能に過不足なく、いずれも良好であつた。
なお、Y開先両面突合せ溶接において衝撃試験片はF.
P側板表面下7uの位置を中心に採取した。
P側板表面下7uの位置を中心に採取した。
また、第4表において、スラグ剥離、ビード形状は良好
なものを◎、ほぼ良好なものを01やや劣るもの△、不
良のものを×で示した。
なものを◎、ほぼ良好なものを01やや劣るもの△、不
良のものを×で示した。
ホックマーク、ピツト、アンダーカツトの欠陥について
は、発生しないものを◎、わずかに発生するものを○、
やや多く発生するものを△、頻発するものを×でそれぞ
れ示した。以上のように本発明は、溶接作業性と機械的
性能を両立させたフラツクスを供給するもので、その利
用範囲が極めて広い。
は、発生しないものを◎、わずかに発生するものを○、
やや多く発生するものを△、頻発するものを×でそれぞ
れ示した。以上のように本発明は、溶接作業性と機械的
性能を両立させたフラツクスを供給するもので、その利
用範囲が極めて広い。
第1図、第2図は、本発明フラツクス系におけるMgQ
/SiO2比と拡散性水素量、およびスラグ剥離時間と
の関係を示す図、第3図は同じくMnO/SiO2比と
ホックマーク発生数、アンダーカツト長さとの関係を示
す図、第4図は、フラツクス中のT.CaOおよびTi
O2含有量とスラグ剥離性の関係を示す図、第5図は実
施例における、(a)水平すみ肉溶接要領と(b)Y開
先両面1層突合せ溶接の開先形状をそれぞれ示す図であ
る。
/SiO2比と拡散性水素量、およびスラグ剥離時間と
の関係を示す図、第3図は同じくMnO/SiO2比と
ホックマーク発生数、アンダーカツト長さとの関係を示
す図、第4図は、フラツクス中のT.CaOおよびTi
O2含有量とスラグ剥離性の関係を示す図、第5図は実
施例における、(a)水平すみ肉溶接要領と(b)Y開
先両面1層突合せ溶接の開先形状をそれぞれ示す図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量パーセントでSiO_245〜55%、TiO
_21〜4%、F1〜3%を含有し、0.16≦MgO
/SiO_2≦0.30、0.55≦MnO/SiO_
2≦0.80、T、CaO+TiO_2≦9%、かさ密
度0.9〜1.3g/cm^3で、かつ次式で示される
塩基度Bが0.55〜0.85であることを特徴とする
潜弧溶接用溶融型フラックス。 B=0.108T.CaO+0.068MnO+0.1
0MgO/0.105SiO_2+0.062TiO_
2
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11382480A JPS591513B2 (ja) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | 潜弧溶接用溶融型フラツクス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11382480A JPS591513B2 (ja) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | 潜弧溶接用溶融型フラツクス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5739092A JPS5739092A (en) | 1982-03-04 |
JPS591513B2 true JPS591513B2 (ja) | 1984-01-12 |
Family
ID=14621959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11382480A Expired JPS591513B2 (ja) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | 潜弧溶接用溶融型フラツクス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS591513B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11726371B2 (en) | 2006-05-16 | 2023-08-15 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | FFS-mode liquid crystal display device comprising a top-gate transistor and an auxiliary wiring connected to a common electrode in a pixel portion |
-
1980
- 1980-08-19 JP JP11382480A patent/JPS591513B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11726371B2 (en) | 2006-05-16 | 2023-08-15 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | FFS-mode liquid crystal display device comprising a top-gate transistor and an auxiliary wiring connected to a common electrode in a pixel portion |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5739092A (en) | 1982-03-04 |
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