JPS5840025Y2 - 緩衝材嵌込み式組立包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の段ボール箱は、第１図、第２図に示す如く連続す
る四枚の側壁の上部および下部に各々蓋片を設けて組立
てる包装箱ａ内に商品すを収納する際には、箱ａ内で商
品を安定させ且つ商品を保護するため、商品の上面には
大当てＣ１商品の底には地当てｄを嵌め込んでいた。

この大当てＣ１地当てｄは盆状のもので、側壁の中央に
は断面り字状の緩衝材を、四隅には三面が直角に結合し
た形の緩衝材が各々包み込まれていて、大当てＣ１地当
てｄに依って箱ａ内の商品すは安定し、且つ保護されて
いた。

しかし乍ら商品すを段ボール箱ａに入れるために、大当
てＣ１地当てｄを別に設けねばならないことは、箱ａ自
体以外の包装用資材を余分に必要とし、手数がかかるの
みならず保管、輸送にも不便であった。

この考案は段ボールの如き組み立てて使用する包装用箱
に於て、商品と箱の間に直接緩衝材を差し込み使用出来
るよう、内蓋の四隅を適当に切欠して、緩衝材を内蓋の
切欠部に嵌め込んで、箱内で安定した状態で商品を保持
する、緩衝材嵌込み式組立包装箱に関するものである。

この考案の構造を図について説明する。

段ボール組立て包装箱１の一側壁２の上下に外蓋３を各
々設け、側壁２に連らなる側壁４の上下に内蓋５を各々
設け、内蓋５の側壁４に近い内側両端にカギ型切欠６を
各々穿ち、外側両端には長方形の切欠７を各々穿ってい
る。

側壁４に連らなる側壁２と対称の側壁８の上下には外蓋
９が各々外蓋３と同型同大に設けられている。

側壁８に連らなる側壁４と対称の側壁１０の上下には内
蓋５と同型同大の内蓋１１が各々設けられ、内蓋１１の
内側両端にはカギ型切欠１２がそれぞれ穿たれ、また外
側両端には長方形の切欠１３が各々穿たれている。

１４は舌片、１５は折曲線である。尚側壁２と外蓋３間
、側壁８と外蓋９間の折曲線１５と、側壁４と内蓋５間
、側壁１０と内蓋１１間の折曲線１５との間には後述の
緩衝材の一面の厚さに相当する段部が生じている。

また１６は断面り字型の緩衝材、１７は１７’、 １７
″、 １７”’の三面を直角に結合した緩衝材である。

尚第３図のものに於て第８図の如く側壁２の一側に外蓋
３′および側壁８の反対側に大きい外蓋９′をそれぞれ
第３図の外蓋３および９の倍の大きさに設け、側壁２お
よび側壁８の他側の外蓋３゜９を設けない場合がある。

而してこの考案のダンボール組立て包装箱１は、連続す
る四枚の側壁２，４，８．１０を直立させて舌片１４を
側壁１０の外端側部に貼着して四辺形外周を形成し、下
側になる内蓋５，１１と外蓋３，９を各々水平に折曲げ
て各々端縁をつき合わせて底面を形成するのであるが、
内蓋５，１１の切欠６，１２には下側から緩衝材１７の
直角の二面１７”、 １７”’を挿入して面１７′を内
蓋５，１１の下面に密着させ、切欠７，１３に跨って下
側からＬ字型緩衝材１６の一面を挿入して他面を内蓋５
，１１のつき合せ端縁に跨って密着させ、更に下側に外
蓋３，９を重ねて緩衝材１６の一面と１７の一面１７′
を内蓋５，１１と外蓋３，９の間に挾んだ状態にして外
蓋３，９を閉じ、これらを固定する。

そしてこの包装箱１内に商品を商品の下部四隅の両側が
緩衝材１７″、 １７”’に当たり、下面は直接内蓋５
，１１に当たり、側部中央部は緩衝材１６の内蓋５，１
１下面から突出して来た面の内側に当たるように挿入す
る。

次に上面の内蓋５，１１と外蓋３．９を各々水平に折曲
げてそれぞれ端面をつき合わせて上面を形成するのであ
るが、この際内蓋５゜１１を水平に折曲げた段階で、内
蓋５，１１の切欠６゜１２には上側から緩衝材１７の直
角の二面１７″、 １７”’を挿入し、一面１７′を上
から内蓋５，１１にそれぞれ密着させ、切欠７，１３に
跨って上側からＬ字型緩衝材１６の一面を挿入して他面
を内蓋５，１１のつき合せ端縁に跨って密着させ、この
上から外蓋３，９を重て緩衝材１６の一面と、緩衝材１
７の一面７′を内蓋５，１１と外蓋３，９の間に挾んだ
状態にして外蓋３．９を閉じ、ガムテープ等によって外
蓋３，９を適宜固定する。

これにより商品の上部の四隅の両側が緩衝材１７．”、
１７”’に当たり、上面は直接内蓋５，１１に当たり、
中央部は緩衝材１６の内蓋５，１１の上面から突出した
面の内側に当たるようになる。

また第８図の場合は上下面の大きい外蓋３’、９’が小
さい両側からの外蓋３，９にかわって閉じられることと
なる。

尚上壁３，９並びに３’、９’の折曲線は側壁２゜８に
対し緩衝材１６．１７の一面の厚さ−だけ外側から折曲
げられることになる。

折曲線１５の段部はこのためである。

この考案に依れば緩衝材１６および１７は包装用箱１の
内蓋５，１１の切欠部６，７および１２．１３に嵌め込
んで安定した状態で商品に密着してこれを支持受は止め
るので、商品が包装用箱１内で固定され、しかも包装用
箱１外周より緩衝材１６．１７の一側面の厚さだけ内側
に来るので、包装箱１に加えられる衝撃および押圧が直
接商品に伝わらないようにして商品を保護することが出
来る。

またこの考案を使用すれば大当てＣおよび他出てｄが不
必要になるが、大当てＣおよび他出てｄがなくとも、上
述の如くこれらを付した場合と同様の緩衝効果を有する
。

しかも大当てＣ１地当てｄが不用のため包装作業が簡単
になり、商品を包装する際箱の組み立てに際して緩衝材
１６．１７の嵌め込みのみで事が済むのである。

また包装資材が省略されるので、包装材料の保管容積も
減少し、輸送経費も低置になるなどの効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の商品の上下に大当て、他出てをあてがっ
て段ボール箱に挿入せんとする状態の斜視図、第２図は
第１図の他出ての斜視図、第３図はこの考案の包装用箱
の展開図、第４図は第３図の包装用箱を組み立てて、内
蓋をしたところの斜視図、第５図は断面り字型緩衝材の
斜視図、第６図は三面を直角に結合した緩衝材の斜視図
、第７図は第４図の内蓋の切欠に断面り字型および三面
を直角に結合した緩衝材を嵌め込んだ斜視図、第８図は
この考案の他の実施例の展開図である。 図中 １・・・・・・組立包装箱、２・・・・・・側壁
、３・・・・・・外蓋、４・・・・・・側壁、５・・・
・・・内蓋、６・・・・・・カギ型切欠、７・・・・・
・長方形切欠、８・・・・・・側壁、９・・・・・・外
蓋、１０・・・・・・側壁、１１・・・・・・内蓋、１
２・・・・・・カギ型切欠、１３・・・・・・長方型切
欠、１６・・・・・・断面り字型緩衝材、１７・・・・
・・三面直角結合緩衝材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続する四枚の側壁の上端および下端に一体に蓋部を折
   曲線を介して各々設けた組立箱に於て、内蓋となる蓋と
   側壁間の折曲線を、外蓋となる蓋と側壁間の折曲線より
   、側面り形および三面を端縁で直角に結合した緩衝材の
   一面の厚さ分だけ内側に設けると共に、内蓋となる蓋の
   側壁側および外側両端側に上記緩衝材の嵌入用切欠を穿
   ち組立後収納物を挿入した際、水平に折り曲げられた内
   蓋の上記嵌込用切欠に緩衝材の一部を嵌め込み、その外
   側にこれらの緩衝材を挾んで内蓋と平行に外蓋を覆せた
   緩衝材嵌込み式組立包装箱。