JPH11349536A - 9,10―エンドエタノ―9,10―ジハイドロアントラセン―11,11―ジカルボン酸のモノエステルまたはジエステルの合成方法,この合成方法により得られる新規なモノエステルまたはジエステル、及びこれらの、均整または不整メチリデンマロネ―トの合成への応用 - Google Patents
9,10―エンドエタノ―9,10―ジハイドロアントラセン―11,11―ジカルボン酸のモノエステルまたはジエステルの合成方法,この合成方法により得られる新規なモノエステルまたはジエステル、及びこれらの、均整または不整メチリデンマロネ―トの合成への応用Info
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- JPH11349536A JPH11349536A JP11107289A JP10728999A JPH11349536A JP H11349536 A JPH11349536 A JP H11349536A JP 11107289 A JP11107289 A JP 11107289A JP 10728999 A JP10728999 A JP 10728999A JP H11349536 A JPH11349536 A JP H11349536A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C69/00—Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
- C07C69/34—Esters of acyclic saturated polycarboxylic acids having an esterified carboxyl group bound to an acyclic carbon atom
- C07C69/38—Malonic acid esters
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規なマロン酸メチリデンモノエステルま
たはジエステル提供する。 【解決手段】 【化6】 なる化学構造式を有し、該化学構造しき(I)において
R1 およびR2 は異なりかつ1乃至6個の炭素原子を
有する直鎖もしくは枝分れアルキル基、3乃至6個の炭
素原子を有する脂環基、2乃至6個の炭素原子を有する
シスまたはトランス型のアルケニル基または2乃至6個
の炭素原子を有するアルキニル基であり、前記基は1つ
以上の官能基により適宜置換される構造のマロン酸メチ
リデンモノエステルまたはジエステルである。
たはジエステル提供する。 【解決手段】 【化6】 なる化学構造式を有し、該化学構造しき(I)において
R1 およびR2 は異なりかつ1乃至6個の炭素原子を
有する直鎖もしくは枝分れアルキル基、3乃至6個の炭
素原子を有する脂環基、2乃至6個の炭素原子を有する
シスまたはトランス型のアルケニル基または2乃至6個
の炭素原子を有するアルキニル基であり、前記基は1つ
以上の官能基により適宜置換される構造のマロン酸メチ
リデンモノエステルまたはジエステルである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、9,10−エンド
エタノ−9,10−ジハイドロアントラセン−11,1
1−ジカルボン酸の作成法、および該法により作成され
た新規なモノエステル、またはジエステルおよび均整又
は不整のマロン酸メチリデン(メチリデンマロネート)
の作成における該エステルの利用に関する。更に、本発
明のモノエステルまたはジエステル誘導体は、下記の式
(I) のマロン酸メチリデンの作成を可能とする。
エタノ−9,10−ジハイドロアントラセン−11,1
1−ジカルボン酸の作成法、および該法により作成され
た新規なモノエステル、またはジエステルおよび均整又
は不整のマロン酸メチリデン(メチリデンマロネート)
の作成における該エステルの利用に関する。更に、本発
明のモノエステルまたはジエステル誘導体は、下記の式
(I) のマロン酸メチリデンの作成を可能とする。
【化3】 式中R1 およびR2 は、直鎖または分岐の炭素数1か
ら6のアルキル基、炭素数3から6の脂環式化合物、シ
スまたはトランス型の、炭素数2から6のアルケニル
基、炭素数2から6のアルキニル基を表わし、上記の基
は、エーテル、エポキシド、ハロゲノ、シアノ、エステ
ル、アルデヒトまたはケトン、アリール等の官能基で適
宜置換されていてもよい。
ら6のアルキル基、炭素数3から6の脂環式化合物、シ
スまたはトランス型の、炭素数2から6のアルケニル
基、炭素数2から6のアルキニル基を表わし、上記の基
は、エーテル、エポキシド、ハロゲノ、シアノ、エステ
ル、アルデヒトまたはケトン、アリール等の官能基で適
宜置換されていてもよい。
【0002】
【従来の技術】上記の式 (I) の化合物の価値は、有機
合成およびポリマー化学では公知である。上記式 (I)
と類似の式で表わされるマロン酸メチリデンの作成を可
能とする多くの方法の記載が、既になされている。例え
ば塩基性作製法では、マロン酸エチリデンとホルムアル
デヒトを氷酢酸中で、金属酢酸系の触媒存在下で反応さ
せ、触媒をろ別し、溶媒を分離した後、ジエチルマロン
酸エチリデンを蒸留により生成する。該マロン酸エチリ
デンはこの後、重合に使用することが可能である(ケミ
カルアブストラクト1953,vol.49,アブスト
ラクト6836d)。同様の塩基性反応が、ケミカル
アブストラクト,vol.761976,アブフトラク
ト139905mに記載されている。重合に関しては
“DieMakromolekulareChemi
s”107(1967)p.4−5が参照できる。しか
し、R1 とR2 がt−ブチル基である場合を除いて、
マロン酸とホルムアルデヒトの反応の第一生成物である
ヒドロキシル化合物の熱分解の通常の条件下では、生成
した上記マロン酸メチリデン (I) は重合する(P.B
ALLESTEROS,B.W.ROBERTSand
J.WANG,J.Org.Chem.48,3603
−3605(1983)参照)。更に、ジエンの存在下
でマロン酸ジエステルとホルムアルデヒトを反応させ、
Diels−Alder付加反応物を生成し、さらに、
この反応生成物を熱分解して、マロン酸メチリデンを得
ることにより、均整(対称)または不整(非対称)マロ
ン酸メチリデンを作成する方法が、既に提案されてい
る。EASTMANKODAKの英国特許第A−1,5
60,326号では、用いられるジエンは、置換ペンタ
ジエン、ヘキサジエン、イソプレン、または、未置換ま
たは置換のbuta−1,3−ジエン等の直鎖ジエンで
あり、中間付加反応生成物は600℃で熱分解され、マ
ロン酸メチリデンが生成する。更に、PONTICEL
LOのドイツ特許第C−27,34,082号には、ア
クリル酸メチルとシクロペンタジエン間のDiels−
Alder型反応を行い、中間反応物を得、つづいて種
々の化学反応を行い、この中間反応物からジエステルを
生成した後に熱分解を行い、非対称マロン酸メチリデン
を得る方法が記載されている。また、シアノアクリル酸
エステルと、アントラセンに代表される共役ジエンとの
反応によるα−シアノアクリル酸アルキルの合成も公知
である。この反応により、Diels−Alder付加
反応生成物が生成し、この生成物は加水分解される(P
ONTCELLOの米国特許第4−3,975,422
号またはGIRAL,Annal,Pharmaceu
tiquesFrancaises1985,43,n
o.5page439−449,または米国特許第4,
056,543号参照)。この反応では、シアノ−アク
リル酸エステルは、最初から不飽和結合を有しており、
これがアントラセンとの付加反応で利用される。このタ
イプの付加反応は、非常に古くから知られており、BA
CHMANandTANNERによりJ.Org.Ch
em4(1939),p.500に記載されている。こ
の付加反応は、シクロペンタジエンまたはノルボルネン
との付加反応により既に生成しているマロン酸メチリデ
ンを精製するために用いられてきた(C.A.,vol
95,1981,アブストラクト168570w)。こ
のように、当該の分野において技量を有する者に関する
限り、アントラセンの使用は、不飽和化合物即ち、先に
生成しているジエチルマロン酸メチリデンまたはシアノ
アクリル酸エステル、との付加反応生成物の生成を目的
としたもののみが記載されている。更に、従来技術の現
状は、上記の英国特許第A−1560,323号明細書
中で、当該分野において技量を有する者に、マロン酸塩
とホルムアルデヒト間の反応中、insituでマロン
酸メチリデンをトラップすることを目的とした直鎖ジエ
ンの用い方を教授するものである。このように、当該分
野において技量を有する者の見地からいえば、環式ジエ
ンを用いたこの種のinsituでのトラッピング工程
は、好ましくない反応条件のために可能であるとはされ
ていなかった。しかし、全ったく予想しがたいことであ
り、かつ従来技術の現状が教授するところと矛盾して、
アントラセンは共役ジエンであり、マロン酸エステルと
ホルムアルデヒト間の反応によりinsituで生成し
たマロン酸メチリデンを高効率でトラップし(即ち高収
率である)insituで非常に簡易に、生成した付加
反応生成物を迅速に結晶化可能な状態にせしめることが
発見された。要約すると、現時点でのあらゆる合成法
が、重大な問題を有し、そのため、不可能ではないとし
ても、工業規模でのこれら合成法の実用は困難であっ
た。このように、マロン酸メチリデンの直接生成法で
は、生成したマロン酸メチリデンの重合が不可避である
ため、同法の使用は不可能である。中間付加反応生成物
を作製する場合、中間生成物をロ別し、再結晶法で精製
することがしばしば困難であり、Diels−Alde
r反応に用いた共役ジエンによる汚染が常に相当量あり
この汚染が引きつづく熱分解または加水分解段階に影響
をおよぼす。従って、先行技術における作製法では、こ
の場合、高真空下での蒸留による精製が不可欠であっ
た。更に、一般に収率は比較的低く、特に非対称エステ
ルを精製する場合は、マロン酸メチリデンの生成に要す
る段階が比較的多数におよぶ。
合成およびポリマー化学では公知である。上記式 (I)
と類似の式で表わされるマロン酸メチリデンの作成を可
能とする多くの方法の記載が、既になされている。例え
ば塩基性作製法では、マロン酸エチリデンとホルムアル
デヒトを氷酢酸中で、金属酢酸系の触媒存在下で反応さ
せ、触媒をろ別し、溶媒を分離した後、ジエチルマロン
酸エチリデンを蒸留により生成する。該マロン酸エチリ
デンはこの後、重合に使用することが可能である(ケミ
カルアブストラクト1953,vol.49,アブスト
ラクト6836d)。同様の塩基性反応が、ケミカル
アブストラクト,vol.761976,アブフトラク
ト139905mに記載されている。重合に関しては
“DieMakromolekulareChemi
s”107(1967)p.4−5が参照できる。しか
し、R1 とR2 がt−ブチル基である場合を除いて、
マロン酸とホルムアルデヒトの反応の第一生成物である
ヒドロキシル化合物の熱分解の通常の条件下では、生成
した上記マロン酸メチリデン (I) は重合する(P.B
ALLESTEROS,B.W.ROBERTSand
J.WANG,J.Org.Chem.48,3603
−3605(1983)参照)。更に、ジエンの存在下
でマロン酸ジエステルとホルムアルデヒトを反応させ、
Diels−Alder付加反応物を生成し、さらに、
この反応生成物を熱分解して、マロン酸メチリデンを得
ることにより、均整(対称)または不整(非対称)マロ
ン酸メチリデンを作成する方法が、既に提案されてい
る。EASTMANKODAKの英国特許第A−1,5
60,326号では、用いられるジエンは、置換ペンタ
ジエン、ヘキサジエン、イソプレン、または、未置換ま
たは置換のbuta−1,3−ジエン等の直鎖ジエンで
あり、中間付加反応生成物は600℃で熱分解され、マ
ロン酸メチリデンが生成する。更に、PONTICEL
LOのドイツ特許第C−27,34,082号には、ア
クリル酸メチルとシクロペンタジエン間のDiels−
Alder型反応を行い、中間反応物を得、つづいて種
々の化学反応を行い、この中間反応物からジエステルを
生成した後に熱分解を行い、非対称マロン酸メチリデン
を得る方法が記載されている。また、シアノアクリル酸
エステルと、アントラセンに代表される共役ジエンとの
反応によるα−シアノアクリル酸アルキルの合成も公知
である。この反応により、Diels−Alder付加
反応生成物が生成し、この生成物は加水分解される(P
ONTCELLOの米国特許第4−3,975,422
号またはGIRAL,Annal,Pharmaceu
tiquesFrancaises1985,43,n
o.5page439−449,または米国特許第4,
056,543号参照)。この反応では、シアノ−アク
リル酸エステルは、最初から不飽和結合を有しており、
これがアントラセンとの付加反応で利用される。このタ
イプの付加反応は、非常に古くから知られており、BA
CHMANandTANNERによりJ.Org.Ch
em4(1939),p.500に記載されている。こ
の付加反応は、シクロペンタジエンまたはノルボルネン
との付加反応により既に生成しているマロン酸メチリデ
ンを精製するために用いられてきた(C.A.,vol
95,1981,アブストラクト168570w)。こ
のように、当該の分野において技量を有する者に関する
限り、アントラセンの使用は、不飽和化合物即ち、先に
生成しているジエチルマロン酸メチリデンまたはシアノ
アクリル酸エステル、との付加反応生成物の生成を目的
としたもののみが記載されている。更に、従来技術の現
状は、上記の英国特許第A−1560,323号明細書
中で、当該分野において技量を有する者に、マロン酸塩
とホルムアルデヒト間の反応中、insituでマロン
酸メチリデンをトラップすることを目的とした直鎖ジエ
ンの用い方を教授するものである。このように、当該分
野において技量を有する者の見地からいえば、環式ジエ
ンを用いたこの種のinsituでのトラッピング工程
は、好ましくない反応条件のために可能であるとはされ
ていなかった。しかし、全ったく予想しがたいことであ
り、かつ従来技術の現状が教授するところと矛盾して、
アントラセンは共役ジエンであり、マロン酸エステルと
ホルムアルデヒト間の反応によりinsituで生成し
たマロン酸メチリデンを高効率でトラップし(即ち高収
率である)insituで非常に簡易に、生成した付加
反応生成物を迅速に結晶化可能な状態にせしめることが
発見された。要約すると、現時点でのあらゆる合成法
が、重大な問題を有し、そのため、不可能ではないとし
ても、工業規模でのこれら合成法の実用は困難であっ
た。このように、マロン酸メチリデンの直接生成法で
は、生成したマロン酸メチリデンの重合が不可避である
ため、同法の使用は不可能である。中間付加反応生成物
を作製する場合、中間生成物をロ別し、再結晶法で精製
することがしばしば困難であり、Diels−Alde
r反応に用いた共役ジエンによる汚染が常に相当量あり
この汚染が引きつづく熱分解または加水分解段階に影響
をおよぼす。従って、先行技術における作製法では、こ
の場合、高真空下での蒸留による精製が不可欠であっ
た。更に、一般に収率は比較的低く、特に非対称エステ
ルを精製する場合は、マロン酸メチリデンの生成に要す
る段階が比較的多数におよぶ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、工業規模で使用され、極めて簡易かつ信頼性が高
く、廉価な反応物を用い、最少数の段階、好ましくは二
つの主段階のみ、より成り、高純度の生成物を高収率で
与え、上記のエステル置換基R1 とR2 上に反応基を
もつものを含む、高範囲の生成物の作成を可能ならしめ
る、新しいマロン酸メチリデン合成法における新しい技
術的問題を解決することにある。本発明のもう一つの主
な目的は、非対称マロン酸メチリデン、特にエステルの
一つが、エーテル、エポキシド、ハロゲン、シアノ、エ
ステル、アルデヒド、ケトン、アリール等の官能基で置
換された同マロン酸メチリデン生成上の技術的問題を解
決することにある。本発明のもう一つの目的はDiel
s−Alder型の付加反応生成物または付加物の極め
て簡易かつ迅速、高収率の生成による新規なマロン酸メ
チリデンの合成法における技術上の問題を解決すること
にある。ここにおける付加化合物は、従来不可能であっ
た半加水分解を受けることができ、適当なハロゲン化物
でアルキル化することにより、適宜非対称付加生成物の
生成を可能ならしめるものである。本発明のもう一つの
目的は、マロン酸メチリデンの合成に使用可能で、結晶
化により簡単に高純度で分離できる新規な中間付加反応
生成物の生成上の技術的問題を解決することにある。中
間付加生成物合成における少量の汚染物は、これにつづ
く段階における同中間生成物のマロン酸メチリデン生成
能に全っく影響せず、これらの中間付加生成物は対称ま
た、好ましくは、非対称エステルまたはモノエステルで
ある。好ましくは、これらの付加反応生成物は、既知の
他の付加反応生成物の場合よりもかなり低い温度での熱
分解によってマロン酸メチリデンを与えるものである。
更に、本発明は、また付加反応生成物の抽出、単離を容
易にする低毒性の溶媒を用いる溶液を提供するものであ
る。
は、工業規模で使用され、極めて簡易かつ信頼性が高
く、廉価な反応物を用い、最少数の段階、好ましくは二
つの主段階のみ、より成り、高純度の生成物を高収率で
与え、上記のエステル置換基R1 とR2 上に反応基を
もつものを含む、高範囲の生成物の作成を可能ならしめ
る、新しいマロン酸メチリデン合成法における新しい技
術的問題を解決することにある。本発明のもう一つの主
な目的は、非対称マロン酸メチリデン、特にエステルの
一つが、エーテル、エポキシド、ハロゲン、シアノ、エ
ステル、アルデヒド、ケトン、アリール等の官能基で置
換された同マロン酸メチリデン生成上の技術的問題を解
決することにある。本発明のもう一つの目的はDiel
s−Alder型の付加反応生成物または付加物の極め
て簡易かつ迅速、高収率の生成による新規なマロン酸メ
チリデンの合成法における技術上の問題を解決すること
にある。ここにおける付加化合物は、従来不可能であっ
た半加水分解を受けることができ、適当なハロゲン化物
でアルキル化することにより、適宜非対称付加生成物の
生成を可能ならしめるものである。本発明のもう一つの
目的は、マロン酸メチリデンの合成に使用可能で、結晶
化により簡単に高純度で分離できる新規な中間付加反応
生成物の生成上の技術的問題を解決することにある。中
間付加生成物合成における少量の汚染物は、これにつづ
く段階における同中間生成物のマロン酸メチリデン生成
能に全っく影響せず、これらの中間付加生成物は対称ま
た、好ましくは、非対称エステルまたはモノエステルで
ある。好ましくは、これらの付加反応生成物は、既知の
他の付加反応生成物の場合よりもかなり低い温度での熱
分解によってマロン酸メチリデンを与えるものである。
更に、本発明は、また付加反応生成物の抽出、単離を容
易にする低毒性の溶媒を用いる溶液を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、
【化4】 なる化学構造式を有し、該化学構造式(I)においてR
1 およびR2 は異なりかつ1乃至6個の炭素原子を有
する直鎖もしくは枝分れアルキル基、3乃至6個の炭素
原子を有する脂環基、2乃至6個の炭素原子を有するシ
スまたはトランス型のアルケニル基または2乃至6個の
炭素原子を有するアルキニル基であり、前記基はエーテ
ル、エポキシド、ハロゲノ、シアノ、エステル、アルデ
ヒド、ケトン、アリールのような1つ以上の官能基によ
り適宜置換される構造のマロン酸メチリデンモノエステ
ルまたはジエステルである。また、R1 およびR2
の一方は1乃至6個の炭素原子を有し1つのエステル官
能基により置換された直鎖または枝分れアルキル基であ
る。また、R1 はC2 H5 であり、R2 はCH
2 CO2 C2 H5である。また、R1 はC2
H5 であり、R2 はCH2 CH2 CH2 CO
2 C2 H5 である。
1 およびR2 は異なりかつ1乃至6個の炭素原子を有
する直鎖もしくは枝分れアルキル基、3乃至6個の炭素
原子を有する脂環基、2乃至6個の炭素原子を有するシ
スまたはトランス型のアルケニル基または2乃至6個の
炭素原子を有するアルキニル基であり、前記基はエーテ
ル、エポキシド、ハロゲノ、シアノ、エステル、アルデ
ヒド、ケトン、アリールのような1つ以上の官能基によ
り適宜置換される構造のマロン酸メチリデンモノエステ
ルまたはジエステルである。また、R1 およびR2
の一方は1乃至6個の炭素原子を有し1つのエステル官
能基により置換された直鎖または枝分れアルキル基であ
る。また、R1 はC2 H5 であり、R2 はCH
2 CO2 C2 H5である。また、R1 はC2
H5 であり、R2 はCH2 CH2 CH2 CO
2 C2 H5 である。
【0005】
【実施例】(実施例−1) 11,11−ジイソプロポキシカルボニル−9,10−
エンドエタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(I
I,R1 =R2 =iso−C3 H7 )の作製 マロン酸ジイソプロピル(188g,1モル)を、パラ
ホルムアルデヒド(60g,2モル)、アントラセン
(178g,1モル)、酢酸銅(II)10g、酢酸カ
リウム10gの存在下、酢酸(500mlおよびブロモ
ベンゼン(500ml)中で油浴にて加熱、攪拌する。
2時間、90−100℃の温度を保つ。初めに水、ブロ
モベンゼン、酢酸の共沸混合物を、次に残った酢酸を留
去する為、油浴の温度を徐々に上昇させる。酢酸銅 (I
I)および酢酸カリウムが析出し始めた時点で蒸留を中
止する。反応混合物を60℃に冷却し、トルエン(1
l)中に注ぐ。このトルエン混合物を10℃に冷却し、
ブフナーロートを用いて不溶物を吸引ろ過で除去し、ろ
液を留去し乾燥させる。固型の残渣をエタノールにて再
結晶し、得られた化合物の純度は94%で、不純物とし
てアントラセン(6%)を含んでいる。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/イソプロパノール:
95:5溶積比)で精製した化合物の融点は136−7
℃である。収率:72%(278.16g) この化合物は分析により組成式C24H22O4 のも
のであると確認される。
エンドエタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(I
I,R1 =R2 =iso−C3 H7 )の作製 マロン酸ジイソプロピル(188g,1モル)を、パラ
ホルムアルデヒド(60g,2モル)、アントラセン
(178g,1モル)、酢酸銅(II)10g、酢酸カ
リウム10gの存在下、酢酸(500mlおよびブロモ
ベンゼン(500ml)中で油浴にて加熱、攪拌する。
2時間、90−100℃の温度を保つ。初めに水、ブロ
モベンゼン、酢酸の共沸混合物を、次に残った酢酸を留
去する為、油浴の温度を徐々に上昇させる。酢酸銅 (I
I)および酢酸カリウムが析出し始めた時点で蒸留を中
止する。反応混合物を60℃に冷却し、トルエン(1
l)中に注ぐ。このトルエン混合物を10℃に冷却し、
ブフナーロートを用いて不溶物を吸引ろ過で除去し、ろ
液を留去し乾燥させる。固型の残渣をエタノールにて再
結晶し、得られた化合物の純度は94%で、不純物とし
てアントラセン(6%)を含んでいる。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/イソプロパノール:
95:5溶積比)で精製した化合物の融点は136−7
℃である。収率:72%(278.16g) この化合物は分析により組成式C24H22O4 のも
のであると確認される。
【0006】(実施例−2) 11,11 −ジアリルオキシカルボニル−9,10−エンドエタ
ノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1 =R2
=CH2 −CH=CH2 )の作製 実施方法は実施例−1と同様に行うが,反応物の使用量
を,以下に示すように変更する ブロモベンゼン120mlおよび酢酸120ml中、マ
ロン酸ジアリル(46g,0.25モル)パラホルムア
ルデヒド(15g,0.5モル)アントラセン(44.
5g,0.25モル)、酢酸銅 (II) 5gおよび酢酸
カリウム5g。再結晶後の生成物の融点は85−86
℃、収率は45%(41.35g)である。この化合物
は分析により組成式C24H26O4 のものであると
確認される。次に示す誘導体もこの方法で製造された。
ノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1 =R2
=CH2 −CH=CH2 )の作製 実施方法は実施例−1と同様に行うが,反応物の使用量
を,以下に示すように変更する ブロモベンゼン120mlおよび酢酸120ml中、マ
ロン酸ジアリル(46g,0.25モル)パラホルムア
ルデヒド(15g,0.5モル)アントラセン(44.
5g,0.25モル)、酢酸銅 (II) 5gおよび酢酸
カリウム5g。再結晶後の生成物の融点は85−86
℃、収率は45%(41.35g)である。この化合物
は分析により組成式C24H26O4 のものであると
確認される。次に示す誘導体もこの方法で製造された。
【表1】
【表2】
【0007】(実施例−3) 11−エトキシ−カルボニル−9,10−エンドエタノ
−9,10−ジヒドロアントラセン−11−カルボン酸
(III,R1 =C2 H5 ,R2 =K)のカリウム
塩の合成 水酸化カリウム(18.6g,0.324モル)の無水
エタノール(400ml)溶液を11,11−ジエトキ
シカルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジ
ヒドロアントラセン(100g,0.286モル)の無
水エタノール(400ml)溶液に攪拌下、滴下し65
℃に加熱する。4時間後、反応混合物を常温に冷却し、
析出したカリウム塩をろ別し、ジエチルエーテルで洗浄
する。常温にて減圧乾燥後、白色の粉末92g(収率9
0%)が得られる。
−9,10−ジヒドロアントラセン−11−カルボン酸
(III,R1 =C2 H5 ,R2 =K)のカリウム
塩の合成 水酸化カリウム(18.6g,0.324モル)の無水
エタノール(400ml)溶液を11,11−ジエトキ
シカルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジ
ヒドロアントラセン(100g,0.286モル)の無
水エタノール(400ml)溶液に攪拌下、滴下し65
℃に加熱する。4時間後、反応混合物を常温に冷却し、
析出したカリウム塩をろ別し、ジエチルエーテルで洗浄
する。常温にて減圧乾燥後、白色の粉末92g(収率9
0%)が得られる。
【0008】(実施例−4)11−アリルオキシカルボ
ニル−11−エトキシ−カルボニル−9,10−エンドエ
タノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
=CH2 −CH=CH2 ,R2 =C2 H5 )の合
成化合物 (III) (20g,0.0555モル)と臭
化アリル(8.4g,0.555モル)を無水ジメチル
ホルムアミド250ml中で反応させる。該反応媒を
80℃まで加熱し、2時間攪拌し、2lの水で希釈し、
不溶物をろ取する。析出物を水洗後エタノールにて再結
晶し融点88−89℃の生成物(85 %)17gを得
る。この化合物は分析により組成式C23 H22O4
のものであると確認される。
ニル−11−エトキシ−カルボニル−9,10−エンドエ
タノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
=CH2 −CH=CH2 ,R2 =C2 H5 )の合
成化合物 (III) (20g,0.0555モル)と臭
化アリル(8.4g,0.555モル)を無水ジメチル
ホルムアミド250ml中で反応させる。該反応媒を
80℃まで加熱し、2時間攪拌し、2lの水で希釈し、
不溶物をろ取する。析出物を水洗後エタノールにて再結
晶し融点88−89℃の生成物(85 %)17gを得
る。この化合物は分析により組成式C23 H22O4
のものであると確認される。
【0009】(実施例−5) 11−(2´,3´−エポキシプロポキシカルボニル)
−11−エトキシカルボニル−9,10−エンドエタノ
−9,10−ジヒドロアントラセン(II,
−11−エトキシカルボニル−9,10−エンドエタノ
−9,10−ジヒドロアントラセン(II,
【化5】 の合成 実施方法は実施例−4と同様に行うが反応物の使用量を
以下に示すように変更する:化合物 (III) (20
g,0.0555モル)およびエピブロモヒドリン
(8.9g,0.065モル)。エタノールにて再結晶
後の生成物の収率は70%(融点114−115℃)。
この化合物は分析により組成式C23H22O5 のも
のであると確認される。
以下に示すように変更する:化合物 (III) (20
g,0.0555モル)およびエピブロモヒドリン
(8.9g,0.065モル)。エタノールにて再結晶
後の生成物の収率は70%(融点114−115℃)。
この化合物は分析により組成式C23H22O5 のも
のであると確認される。
【0010】(実施例−6)11,11−トリメチレン
−1´,3´−ジオキシカルボニル−9,10−エンド
エタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
R2 =−CH2−CH2 −CH2 −)の合成化合物
(III)のカリウム塩(III,R1=C2 H5 ,
R2 =K)を3−ブロモプロパン−1−オルの存在
下、DMF中でアルキル化して得られる11−エトキシ
カルボニル−11−プロパン−3−オリルオキシカルボ
ニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒドロア
ントラセン(II,R1 =C2 H5 ,R2 =−C2
H4 −CH2 OH)5g(0.013モル)を無水
キシレン50ml中で触媒量の水素化ナトリウム(60
%:鉱油中に分散したもの)存在下反応させる。丸底フ
ラスコの上部にヴィグロウーカラムを取り付けた蒸留装
置で、キシレンエタノール共沸混合物を蒸留するため
に、反応混合物を加熱する。溶媒を蒸留分離後、固型残
渣をエタノールにて再結晶する。収率53%(2.52
g) 融点115−118℃ 次に示す実施例7−10は、付加生成物 (II) の合成
の塩基法の有用な変更例である。
−1´,3´−ジオキシカルボニル−9,10−エンド
エタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
R2 =−CH2−CH2 −CH2 −)の合成化合物
(III)のカリウム塩(III,R1=C2 H5 ,
R2 =K)を3−ブロモプロパン−1−オルの存在
下、DMF中でアルキル化して得られる11−エトキシ
カルボニル−11−プロパン−3−オリルオキシカルボ
ニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒドロア
ントラセン(II,R1 =C2 H5 ,R2 =−C2
H4 −CH2 OH)5g(0.013モル)を無水
キシレン50ml中で触媒量の水素化ナトリウム(60
%:鉱油中に分散したもの)存在下反応させる。丸底フ
ラスコの上部にヴィグロウーカラムを取り付けた蒸留装
置で、キシレンエタノール共沸混合物を蒸留するため
に、反応混合物を加熱する。溶媒を蒸留分離後、固型残
渣をエタノールにて再結晶する。収率53%(2.52
g) 融点115−118℃ 次に示す実施例7−10は、付加生成物 (II) の合成
の塩基法の有用な変更例である。
【0011】(実施例−7)ブロモベンゼンの代わりに
キシレンを用いて、費用と毒性を減少させることができ
る。 溶媒:酢酸1に対しキシレン1.5(体積比)の混合物 他の条件は、実施例−1のブロモベンゼンを用いた場合
と同様であるが、マロン酸ジイソプロピルの代わりに出
発物質としてマロン酸ジ−n−ブチルを用いる。11,
11−ジ−n−ブトキシカルボニル−9,10−エンド
エタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
=R2 =n−C4 H9 )が得られる。収率:55%
融点 91−92℃
キシレンを用いて、費用と毒性を減少させることができ
る。 溶媒:酢酸1に対しキシレン1.5(体積比)の混合物 他の条件は、実施例−1のブロモベンゼンを用いた場合
と同様であるが、マロン酸ジイソプロピルの代わりに出
発物質としてマロン酸ジ−n−ブチルを用いる。11,
11−ジ−n−ブトキシカルボニル−9,10−エンド
エタノ−9,10−ジヒドロアントラセン(II,R1
=R2 =n−C4 H9 )が得られる。収率:55%
融点 91−92℃
【0012】(実施例−8)水と相溶性のある溶媒を用
いることにより、分離が簡便になる。キシレン(あるい
はブロモベンゼン)の場合と類似した加熱条件が適用可
能でありながらなおかつ水との相溶性を有する一連の溶
媒を検討した。その結果、高沸点溶媒の蒸留を避け、加
水後、ろ過により反応生成物の分離を行う。反応混合物
を3時間140℃で加熱後冷却し、水に注ぎ、固体をろ
別する。それ以降の手順は実施例−1の場合と同様であ
る。マロン酸ジエチルを用いて11,11−ジエトキシ
カルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒ
ドロアントラセン(II,R1 =R2 =C2 H 5 )
を合成する場合の収率を下記の表に示す。
いることにより、分離が簡便になる。キシレン(あるい
はブロモベンゼン)の場合と類似した加熱条件が適用可
能でありながらなおかつ水との相溶性を有する一連の溶
媒を検討した。その結果、高沸点溶媒の蒸留を避け、加
水後、ろ過により反応生成物の分離を行う。反応混合物
を3時間140℃で加熱後冷却し、水に注ぎ、固体をろ
別する。それ以降の手順は実施例−1の場合と同様であ
る。マロン酸ジエチルを用いて11,11−ジエトキシ
カルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒ
ドロアントラセン(II,R1 =R2 =C2 H 5 )
を合成する場合の収率を下記の表に示す。
【表3】
【0013】(実施例−9)オートクレーブあるいはC
alius封管を用いて閉鎖系で行う。 例:11,11−ジエトキシカルボニル−9,10−エ
ンドエタノ−9,10−ジヒドロアントラセンの合成オ
ートクレーブ(容量100ml)にアントラセン17g
パラホルムアルデヒド6gおよびマロン酸ジエチル16
gを仕込む。触媒は、酢酸銅0.5gと酢酸カリウム
0.5gの混合物。溶媒(50 ml)は、酢酸とベンゼ
ン(体積比2.5/7.5)の混合物を用いる。オート
クレーブを閉鎖し、90−100℃に加熱した油浴に2
時間浸せきする。その後、3時間にわたり、油浴の温度
を徐々に上げ140−150℃にする。次にオートクレ
ーブを、室温まで冷却し、閉管する。反応混合物をベン
ゼン100mlに注ぎ、無水塩化カルシウムを加える。
ろ過後、溶媒を蒸発し、固型残渣をエタノールにて再結
晶する。収率67% 融点127−129℃。下記の表
は、検討された、さまざまな条件を示している。反応物
の量は上記の例で示した場合と(特に指定のない限り)
同様である。
alius封管を用いて閉鎖系で行う。 例:11,11−ジエトキシカルボニル−9,10−エ
ンドエタノ−9,10−ジヒドロアントラセンの合成オ
ートクレーブ(容量100ml)にアントラセン17g
パラホルムアルデヒド6gおよびマロン酸ジエチル16
gを仕込む。触媒は、酢酸銅0.5gと酢酸カリウム
0.5gの混合物。溶媒(50 ml)は、酢酸とベンゼ
ン(体積比2.5/7.5)の混合物を用いる。オート
クレーブを閉鎖し、90−100℃に加熱した油浴に2
時間浸せきする。その後、3時間にわたり、油浴の温度
を徐々に上げ140−150℃にする。次にオートクレ
ーブを、室温まで冷却し、閉管する。反応混合物をベン
ゼン100mlに注ぎ、無水塩化カルシウムを加える。
ろ過後、溶媒を蒸発し、固型残渣をエタノールにて再結
晶する。収率67% 融点127−129℃。下記の表
は、検討された、さまざまな条件を示している。反応物
の量は上記の例で示した場合と(特に指定のない限り)
同様である。
【表4】
【0014】(実施例−10) 1,1−ジイソプロポキシカルボニルエテン(I,R1
=R2 =iso−C 3 H7 )の合成 実施例−1で示されている付加体50g(0.132モ
ル)と、無水マレイン酸10.37g(0.105モ
ル) を十分に撹拌しながら乾燥チッ素気流下250ml
の鉱物油に分散させる。この懸濁液を200− 220
℃まで徐々に加熱し、45分間その温度を保つ。次に常
温まで冷却し、減圧蒸留(0.1Torr)を行う。4
0℃における留分を収集する。収率:64%(16.8
9g)、純度:99%(不純物として、無水マレイン酸
を1%含む)、質量スペクトル(70eV)、化学イオ
ン化(イソブタン): 201(M+1),159,1
17
=R2 =iso−C 3 H7 )の合成 実施例−1で示されている付加体50g(0.132モ
ル)と、無水マレイン酸10.37g(0.105モ
ル) を十分に撹拌しながら乾燥チッ素気流下250ml
の鉱物油に分散させる。この懸濁液を200− 220
℃まで徐々に加熱し、45分間その温度を保つ。次に常
温まで冷却し、減圧蒸留(0.1Torr)を行う。4
0℃における留分を収集する。収率:64%(16.8
9g)、純度:99%(不純物として、無水マレイン酸
を1%含む)、質量スペクトル(70eV)、化学イオ
ン化(イソブタン): 201(M+1),159,1
17
【0015】(実施例−11) 1−アリルオキシカルボニル−1−エトキシ−カルボニ
ルエテン(I,R1=C2 H5 ,R2 =CH2 −C
H=CH2 ) 実施方法は、実施例−10と同様であるが、用いる反応
物は70mlの鉱物油中に、実施例−4の付加体10g
(0.0276モル) と無水マレイン酸2.16g
(0.022モル) を加える。0.25Torr蒸留で
得られた生成物の沸点は53℃であり、収率は48%
(2.4g)、純度は99%(不純物として無水マレイ
ン酸1%を含む)である。実施例−10,11は無水マ
レイン酸存在下、付加体(II)の熱分解の一般的な方
法である。この方法により得られる化合物の例を次に示
す。
ルエテン(I,R1=C2 H5 ,R2 =CH2 −C
H=CH2 ) 実施方法は、実施例−10と同様であるが、用いる反応
物は70mlの鉱物油中に、実施例−4の付加体10g
(0.0276モル) と無水マレイン酸2.16g
(0.022モル) を加える。0.25Torr蒸留で
得られた生成物の沸点は53℃であり、収率は48%
(2.4g)、純度は99%(不純物として無水マレイ
ン酸1%を含む)である。実施例−10,11は無水マ
レイン酸存在下、付加体(II)の熱分解の一般的な方
法である。この方法により得られる化合物の例を次に示
す。
【表5】
【表6】
【0016】
【発明の効果】このように本発明によればアントラセン
の付加体を簡単、迅速に高純度、高収率で得ることがで
きることがわかる。さらに、塩基性付加反応生成物は半
加水分解をうけ、図2の示すごとく、ジメチルホルムア
ミド中で適当なハロゲン化物R 3 −Xによるアルキル
化反応により非対称付加体をあたえる11−アルコキシ
カルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒ
ドロアントラセン−11−カルボン酸のアルカリ金属ま
たは、アルカリ土類金属のモノ塩をあたえるため、非対
称付加体を作製することが、可能である。このように、
約220℃の鉱物油中で、無水マレイン酸の存在下で処
理されることによりあるいは、その他の熱分解方法によ
って、非対称付加体は、対応するオレフィンすなわち対
応するメチリデンマロン酸エステルを生じる。本発明の
方法によると、マロン酸エステルからメチリデンマロン
酸エステルを二つの主ステップにより合成することが可
能である。すなわち第一ステップは、図1で示すよう
に、アントラセン、マロン酸エステル、ホルムアルデヒ
ドを反応させ得られた付加体を第二ステップで、熱処理
して、相当するメチリデンマロン酸エステルを得る。こ
のステップは無水マレイン酸存在下で行われるので、ア
ントラセンを他の不加生成物の形で分離することが可能
であり有利である(図1)。それゆえ、本発明は特許請
求の範囲において記載されている手段に技術的に等価で
あるあらゆる手段を包含する。
の付加体を簡単、迅速に高純度、高収率で得ることがで
きることがわかる。さらに、塩基性付加反応生成物は半
加水分解をうけ、図2の示すごとく、ジメチルホルムア
ミド中で適当なハロゲン化物R 3 −Xによるアルキル
化反応により非対称付加体をあたえる11−アルコキシ
カルボニル−9,10−エンドエタノ−9,10−ジヒ
ドロアントラセン−11−カルボン酸のアルカリ金属ま
たは、アルカリ土類金属のモノ塩をあたえるため、非対
称付加体を作製することが、可能である。このように、
約220℃の鉱物油中で、無水マレイン酸の存在下で処
理されることによりあるいは、その他の熱分解方法によ
って、非対称付加体は、対応するオレフィンすなわち対
応するメチリデンマロン酸エステルを生じる。本発明の
方法によると、マロン酸エステルからメチリデンマロン
酸エステルを二つの主ステップにより合成することが可
能である。すなわち第一ステップは、図1で示すよう
に、アントラセン、マロン酸エステル、ホルムアルデヒ
ドを反応させ得られた付加体を第二ステップで、熱処理
して、相当するメチリデンマロン酸エステルを得る。こ
のステップは無水マレイン酸存在下で行われるので、ア
ントラセンを他の不加生成物の形で分離することが可能
であり有利である(図1)。それゆえ、本発明は特許請
求の範囲において記載されている手段に技術的に等価で
あるあらゆる手段を包含する。
【図1】本発明に係るエステルの合成方法、及びこのエ
ステルからのメチリデンマロネートの合成方法を示す化
学反応式。
ステルからのメチリデンマロネートの合成方法を示す化
学反応式。
【図2】本発明に係る均整エステルを不整エステルに変
換する方法を示す化学反応式である。
換する方法を示す化学反応式である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ジャック・プパエル ベルギー国1348オチグニ・ルヴェン・ラ・ ヌヴ,リュ・デュ・パリエ,22 (72)発明者 ジャン−リュク・ド・ケイサー ベルギー国1980テルヴレン,スネッペンラ ーン16 (72)発明者 ピエール・デュモン ベルギー国5800ジェムブロー,アヴェニュ ー・モアヌ・オルベール13 (54)【発明の名称】 9,10―エンドエタノ―9,10―ジハイドロアントラセン―11,11―ジカルボン酸のモノエステ ルまたはジエステルの合成方法,この合成方法により得られる新規なモノエステルまたはジエス テル、及びこれらの、均整または不整メチリデンマロネ―トの合成への応用
Claims (7)
- 【請求項1】 【化1】 なる式(II)で表わされ、該式(II)においてR1
およびR2 は同じであっても異なっていてもよくかつ
水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属原子、1
乃至6個の炭素原子を有する直鎖もしくは枝分れアルキ
ル基、3乃至6個の炭素原子を有する脂環基、2乃至6
個の炭素原子を有するシスまたはトランス型のアルケニ
ル基または2乃至6個の炭素原子を有するアルキニル基
であり、前記基はR1 およびR2 が同時に水素または
エチルとすることができない場合にはエーテル、エポキ
シ、ハロ、シアノ、エステル、アルデビド、ケト、アリ
ールのような一つ以上の官能基により適宜置換される
9、10−エンドエタノー9、10−ジヒドロアントラ
セン−11、11−ジカルボン酸のモノエステルまたは
ジエステル。 - 【請求項2】R1 およびR2 は異なっており、前記エ
ステルは非対称であることを特徴とする請求項1に記載
のモノエステルまたはジエステル。 - 【請求項3】R1 およびR2 は異なっており、R1
およびR2 の一方は1乃至6個の炭素原子を有し1つ
のエステル官能基により置換された直鎖または枝分れア
ルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記
載のモノエステルまたはジエステル。 - 【請求項4】11、11−ジ−n−プロポキシカルボニ
ル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロアン
トラセン、 11、11−ジ−n−ブトキシカルボニル−9、10−
エンドエタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11−n−ブトキシカルボニル−11−n−ペントキシ
カルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒ
ドロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−エトキシカルボニル
メトキシカルボニル−9、10−エンドエタノ−9、1
0−ジヒドロアントラセン、 11、11−ジメトキシカルボニル−9、10−エンド
エタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11−メトキシカルボニル−11−n−ブトキシカルボ
ニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロア
ントラセン、 11−メトキシカルボニル−11−n−ヘキシルオキシ
カルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒ
ドロアントラセン、 11−メトキシカルボニル−11−ベンジルオキシカル
ボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロ
アントラセン、 11、11−ジエトキシカルボニル−9、10−エンド
エタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−n−プロポキシカル
ボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロ
アントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−n−ブトキシカルボ
ニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロア
ントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−アリルオキシカルボ
ニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロア
ントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−プロプ−3−イニル
オキシカルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10
−ジヒドロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−メトキシメトキシカ
ルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒド
ロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−エトキシエトキシカ
ルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒド
ロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−エトキシカルボニル
プロポキシカルボニル−9、10−エンドエタノ−9、
10−ジヒドロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−(2’、3’−エポ
キシプロポキシカルボニル)9、10−エンドエタノ−
9、10−ジヒドロアントラセン、 11−エトキシカルボニル−11−プロパン−3−オリ
ルオキシカルボニル−9、10−エンドエタノ−9、1
0−ジヒドロアントラセン、 11−n−プロポキシカルボニル−11−n−ブトキシ
カルボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒ
ドロアントラセン、 11、11−ジイソプロポキシカルボニル−9、10−
エンドエタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11、11−ジイソブトキシカルボニル−9、10−エ
ンドエタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11、11−ジ−n−ペントキシカルボニル−9、10
−エンドエタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、 11、11−ジアリルオキシカルボニル−9、10−エ
ンドエタノ−9、10−ジヒドロアントラセン、および 11、11−トリメチレン−1’、3’−ジオキシカル
ボニル−9、10−エンドエタノ−9、10−ジヒドロ
アントラセン のいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載
のモノエステルまたはジエステル。 - 【請求項5】R1 およびR2 は同じでありかつメチ
ル、n−プロピル、n−ブチルもしくはイソブチルを示
し、または異なりかつエチルおよびメチレンオキシメチ
ルもしくはプロピルを示すことを特徴とする請求項1に
記載のモノエステルまたはジエステル。 - 【請求項6】 CH2 =C(COOR1 )(COOR2 )(I) なる化学構造式を有し、該化学構造式(I)においてR
1 およびR2 は異なりかつ1乃至6個の炭素原子を有
する直鎖もしくは枝分れアルキル基、3乃至6個の炭素
原子を有する脂環基、1乃至6個の炭素原子を有し1つ
のエステル官能基により置換された直鎖または枝分れア
ルキル基であり、R1 およびR2 の一方は1乃至6個
の炭素原子を有し1つのエステル官能基により置換され
た直鎖または枝分れアルキル基であることを特徴とする
マロン酸メチリデンモノエステルまたはジエステル。 - 【請求項7】 【化2】 なる化学構造式を有するマロン酸メチリデンジエステ
ル。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR8702991 | 1987-03-05 | ||
FR8702991A FR2611705B1 (fr) | 1987-03-05 | 1987-03-05 | Procede de preparation de monesters ou diesters de l'acide endoethano-9, 10 dihydro-9, 10 anthracene bicarboxylique-11, 11, nouveaux monesters ou diesters ainsi prepares et utilisation de ceux-ci pour la preparation de methylenemalonates symetriques ou asymetriques |
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