JPH11172421A - フッ化物薄膜の製造方法および製造装置 - Google Patents
フッ化物薄膜の製造方法および製造装置Info
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- JPH11172421A JPH11172421A JP10059495A JP5949598A JPH11172421A JP H11172421 A JPH11172421 A JP H11172421A JP 10059495 A JP10059495 A JP 10059495A JP 5949598 A JP5949598 A JP 5949598A JP H11172421 A JPH11172421 A JP H11172421A
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Abstract
nm以下の波長領域で膜損失の小さなフッ化物薄膜の製
造方法および製造装置を提供すること。 【解決手段】 真空雰囲気中で蒸発源2からフッ素化合
物3を飛散させて基板5上に成膜するフッ化物薄膜の製
造方法において、成膜中に、ガス化装置4から真空チャ
ンバ1内に、フッ化キセノンガスを飛散させるものであ
る。
Description
可能なフッ化物薄膜を製造する方法および装置に関する
ものである。
に、半導体製造用縮小投影露光装置(ステッパー)の高
解像力化の要求が高まっている。このステッパーによる
フォトリソグラフィーの解像度を上げる1つの方法とし
て、光源波長の短波長化が挙げられる。
発振でき、かつ高出力なエキシマレーザーを光源とした
ステッパーの実用化が始まっている。ここで、光源であ
るエキシマレーザーには、KrFエキシマレーザー(λ
=248nm)やArFエキシマレーザー(λ=193
nm)などがある。エキシマレーザーを光源としたステ
ッパーの光学系において、レンズなどの光学素子の表面
反射による光量損失やフレア・ゴーストなどを低減する
ために、反射防止膜や光路折り曲げのためのミラー(反
射増加膜)を形成する必要がある。
て吸収の大きい膜物質や、耐レーザー性の低い膜物質に
よって光学薄膜(反射防止膜やミラー)を構成した場
合、吸収による光量損失,吸収発熱による基板面変化や
膜破壊などを起こしやすくなる。このため、レンズなど
の光学素子に形成する光学薄膜に使用する膜物質として
は、低吸収・高耐レーザー性を有しているものが望まし
い。
質は、主にフッ化マグネシウム(MgF2)のようなフ
ッ素化合物や、一部の酸化物(酸化アルミニウム(Al
2O3),二酸化珪素(SiO2))であるが、フッ素化
合物からなる光学薄膜を形成した光学素子の方が光量損
失が少ないものとなる。
法として真空雰囲気中で主に物理的成膜方法である真空
蒸着法やスパッタリング法などが用いられてきた。
よりフッ化物薄膜の成膜を行う際、蒸発源として抵抗加
熱を用いると、フッ素化合物からなる蒸着材料に、抵抗
加熱ボート上で加熱によりフッ素解離が生じる。また、
電子銃を用いたときには、フッ素化合物からなる蒸着材
料に、電子照射によりフッ素と金属原子との分離が生じ
る。
源から飛散してしまい、真空チャンバー内の残留酸素が
フッ素欠損した蒸着材料の金属原子と結合することによ
り、オキシフロライド化(MFxOy、M:金属原子)さ
れたフッ化物薄膜が成膜されたり、フッ素欠損したまま
のフッ化物薄膜が成膜されていた。また、真空雰囲気中
での成膜過程において、形成されつつあるフッ化物薄膜
の表面にイオンビームを照射するイオンアシスト法で成
膜を行った場合には、前述した原因により真空チャンバ
ー内の残留酸素がフッ素欠損した蒸着材料の金属原子と
結合する上に、形成されつつあるフッ化物薄膜から軽元
素であるフッ素が選択的にスパッタリングされることで
さらにフッ素欠損が生じ、その替りに真空チャンバー内
の残留酸素が金属原子と結合することにより、オキシフ
ロライド化(MFxOy、M:金属原子)されたフッ化物
薄膜やフッ素欠損が残ったままのフッ化物薄膜が成膜さ
れていた。
薄膜の成膜を行うに当たって、フッ素化合物からなるタ
ーゲットをイオンビームで衝撃する場合には、照射する
ビームエネルギーが数百eV〜数keVと高いため、フ
ッ素の選択的スパッタリングが避けられない。
金属原子の分離が生じ、フッ素欠損した蒸着材料が蒸着
源から飛散してしまい、真空チャンバー内の残留酸素が
フッ素欠損した蒸着材料の金属原子と結合することによ
り、オキシフロライド化(MFxOy、M:金属原子)さ
れたフッ化物薄膜やフッ素欠損が残ったままのフッ化物
薄膜が成膜されていた。
成膜過程において、形成されつつあるフッ化物薄膜の表
面にイオンビームを照射する場合(デュアルイオンビー
ムスパッタリングプロセス)には、さらに、形成されつ
つあるフッ化物薄膜から軽元素であるフッ素が選択的に
スパッタリングされてしまう。そして、そのフッ素の抜
けたところに真空チャンバー内の残留酸素が入り込み、
フッ素の代わりに酸素が金属原子と結合することによ
り、オキシフロライド化(MFxOy、M:金属原子)さ
れたフッ化物薄膜やフッ素欠損が残ったままのフッ化物
薄膜が成膜されていた。
しまったフッ化物薄膜やフッ素欠損が残ったままのフッ
化物薄膜では、そのフッ素欠損が原因となって、特に可
視域では問題となっていなかった吸収および散乱による
損失(以下、「膜損失」という)が、波長λ=400n
m以下の紫外線領域から真空紫外領域(λ=120nm
付近まで)にかけての短波長領域において大幅に増大
し、光学部品としての透過率が低下するという問題が生
じていた。
無視できない現象である。例えば集積回路製造における
紫外領域の光源を利用した縮小投影露光装置は、通常1
5枚〜20枚の多数のレンズから構成される照明系とほ
ぼ同数のレンズからなる投影系をもつ光学系を所有して
いる(面数はレンズ枚数の2倍となる)ため、各面のわ
ずかな膜損失でも大幅な透過率の低下を招くことにな
る。
フッ素ガスを真空チャンバー内に直接導入する方法が考
えられる。しかし、フッ素は化学作用が極めて強く、す
べての元素と直接反応し、猛毒で強い腐食性をもつ刺激
物であるため、フッ素ガスを真空チャンバー内に直接導
入すると、真空チャンバー内が腐食されるという問題が
ある上に、人体にとっても非常に危険である。
の内面に特殊な保護膜を設けたり、廃棄ガスの処理にも
非常に気密性の高い設備を整えなければならず、安全
性、利便性、環境性に大きく欠けるという問題点があっ
た。本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであ
り、安全性、利便性、環境性があり、λ=400nm以
下の波長領域で膜損失の小さなフッ化物薄膜の製造方法
および製造装置を提供することを目的とする。
は、真空雰囲気中で蒸発源からフッ素化合物を飛散させ
て基板上に成膜するフッ化物薄膜の製造方法において、
成膜中にフッ化キセノンガスを飛散させるものである。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、蒸発源で
の加熱により生じたフッ素欠損を補いながら、波長40
0nm以下の短波長領域でも膜損失の小さいフッ化物薄
膜を形成できる。
リング法を用い、基板上にフッ化物薄膜を成膜するに当
たり、金属またはフッ素化合物からなるターゲットを配
置し、フッ化キセノンガス、またはフッ化キセノンガス
と希ガスとの混合ガスを、スパッタリングガスとして導
入し、このスパッタリングガスによりターゲットを衝撃
して、金属またはフッ素化合物を飛散させることによっ
て成膜するものである。
ば、スパッタリングガスによるターゲットの衝撃や成膜
過程において生じたフッ素欠損を補いながら、波長40
0nm以下の短波長領域でも膜損失の小さいフッ化物薄
膜を形成できる。また、請求項3に記載の発明は、スパ
ッタリング法を用い、基板上にフッ化物薄膜を成膜する
に当たり、金属またはフッ素化合物からなるターゲット
を配置し、希ガスをスパッタリングガスとして導入し、
この希ガスによりターゲットを衝撃して、金属またはフ
ッ素化合物を飛散させることによって成膜し、成膜中
に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キセノンガスと
希ガスとの混合ガスを導入するものである。
ば、希ガスによるターゲットの衝撃や成膜過程において
生じたフッ素欠損を補いながら、波長400nm以下の
短波長領域でも膜損失の小さいフッ化物薄膜を形成でき
る。また、請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項
2または請求項3に記載のフッ化物薄膜の製造方法にお
いて、成膜中に、形成されつつあるフッ化物薄膜の表面
にイオンビームを照射するものである。
ば、イオンビームの照射により、形成されつつある薄膜
から選択的にフッ素がスパッタリングされて生じたフッ
素欠損を補いながら、波長400nm以下の短波長領域
でも膜損失の小さいフッ化物薄膜を形成できる。また、
請求項5に記載の発明は、イオンプレーティング法を用
い、基板上にフッ化物薄膜を成膜するに当たり、金属ま
たはフッ素化合物を飛散させる蒸発源を配置し、成膜中
に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キセノンガスと
希ガスとの混合ガスを導入してプラズマを生成し、この
プラズマ中で、前記蒸発源から飛散された金属またはフ
ッ素化合物をイオン化させるものである。
ば、蒸着源での加熱、プラズマ中でのイオン化、および
成膜過程において生じたフッ素欠損を補いながら、波長
400nm以下の短波長領域でも膜損失の小さいフッ化
物薄膜を形成できる。
造装置は、蒸着物質であるフッ素化合物を飛散させる蒸
発源および基板を保持する基板ホルダが内部に配置され
た成膜室と、成膜室内を排気する排気部と、成膜室内に
フッ化キセノンガスを飛散させるガス飛散部とを備えた
ものである。したがって、請求項6に記載の発明によれ
ば、蒸着源での加熱により生じたフッ素欠損を補いなが
ら、波長400nm以下の短波長領域でも膜損失の小さ
いフッ化物薄膜を形成できる。
造装置は、金属またはフッ素化合物からなるスパッタリ
ング用のターゲットを保持するターゲットホルダ、およ
び基板を保持する基板ホルダが内部に配置された成膜室
と、ターゲットホルダに保持されたターゲットに対して
所定の電力を印加する電力印加部と、成膜室内を排気す
る排気部と、成膜室内に、フッ化キセノンガス、または
フッ化キセノンガスと希ガスとの混合ガスを、スパッタ
リングガスとして導入するガス導入部とを備えたもので
ある。
ば、スパッタリングガスによるターゲットの衝撃や成膜
過程において生じたフッ素欠損を補いながら、波長40
0nm以下の短波長領域でも膜損失の小さいフッ化物薄
膜を形成できる。また、請求項8に記載のフッ化物薄膜
の製造装置は、蒸着物質である金属またはフッ素化合物
を飛散させる蒸発源、および基板を保持する基板ホルダ
が内部に配置された成膜室と、基板ホルダに保持された
基板に対して所定の電力を印加する電力印加部と、成膜
室内を排気する排気部と、成膜室内に、フッ化キセノン
ガス、またはフッ化キセノンガスと希ガスとの混合ガス
を導入するガス導入部と、蒸発源と基板との間に、ガス
導入部によって導入されたガスのプラズマを生成させる
プラズマ生成部とを備えたものである。
ば、蒸着源での加熱、プラズマ中でのイオン化、および
成膜過程において生じたフッ素欠損を補いながら、波長
400nm以下の短波長領域でも膜損失の小さいフッ化
物薄膜を形成できる。
第1実施形態について図1,図2を用いて説明する。な
お、この第1実施形態は、請求項1,請求項6に対応す
る。
造方法で使用する真空蒸着装置10の模式図である。図
2は、フッ化キセノンのガス化装置4を示す図である。
図1に示される真空蒸着装置10の真空チャンバー1
(成膜室)内には、フッ素化合物からなる蒸着材料3を
入れる蒸着源(抵抗加熱ボート)2と、基板5を保持す
ると共に自転および公転可能な基板ホルダ6と、フッ化
キセノン(XeF 2)のガス化装置4(請求項6のガス
飛散部に対応する)とが配置されている。
2からの輻射熱の影響を受けない位置に設けることが好
ましい。ガス化装置4は、図2に示されるように、フッ
化キセノン11を入れるニッケル容器(ボート)12
と、容器12の温度を調節する温度調節機構13とで構
成されている。
窒素を流し冷却するための冷却管と、加熱するための赤
外線ヒータとが併設された機構となっている。ここで、
フッ化キセノン11は、大気圧で融点が約127℃の物
質であり、融点以下の温度では昇華性がある。したがっ
て、容器12に設けられた温度調節機構13により、適
切な温度に設定してフッ化キセノン11をガス化させ、
真空チャンバー1内に飛散させることができる。
チャンバー1内におけるフッ化キセノンガスの分圧を一
定に保つことができる。温度調節機構13の設定温度と
しては約100℃〜130℃が好ましく、この温度調節
機構13により真空チャンバー1内におけるフッ化キセ
ノンガスの分圧を5×10ー5Torr以上とすることが
好ましい。
1には、図示されない真空ポンプが接続され、排気口7
から排気できるようになっている。以下、第1実施形態
のフッ化物薄膜の製造方法を説明する。成膜に先立っ
て、石英ガラス基板5を用意し、超音波洗浄を行ったの
ち、真空チャンバー1内に設けられた基板ホルダ6にセ
ットする。そして、基板5を約200℃〜400℃まで
加熱する。また、真空チャンバー1内は、5×10ー6T
orr〜5×10-7Torrまで真空排気しておく。
材料3を加熱蒸発させ、基板5に向けて飛散させて基板
5上に薄膜を形成する。ガス化装置4内で昇華して真空
チャンバー1内に飛散したフッ化キセノン(XeF2)
ガスの一部分は、真空雰囲気中で解離する。そして、キ
セノンおよびフッ素は、ラジカル,イオン,原子などの
状態となる。
源(抵抗加熱ボート)2上での加熱によりフッ素欠損し
た蒸着材料3が基板5に向けて飛散する過程および成膜
過程において、フッ素欠損を補うことができる。この成
膜過程における全圧力は、好ましくは1×10ー5Tor
r〜3×10-4Torrである。また、フッ化キセノン
の分圧は、好ましくは1×10ー5Torr〜2×10-4
Torrである。
としての作用があるため、フッ素欠損したものを補う効
果がある。なお、このようなフッ化物薄膜の成膜過程
で、わずかながらのキセノン(Xe)原子がフッ化物薄
膜内にトラッピングされてしまうこともある。しかし、
キセノン原子は希ガスであり、反応性も非常に少ないた
め、膜損失の増大にはほとんど影響しない。
方法によって成膜されたフッ化物薄膜では、フッ化キセ
ノンガスを真空チャンバー1内に飛散させない通常の真
空蒸着法により成膜された膜に比べて、波長λ=400
nm以下の紫外線領域から真空紫外領域にかけての短波
長領域で膜損失を低減することができる。フッ素化合物
からなる蒸着材料3として、例えば、フッ化アルミニウ
ム(AlF3),フッ化バリウム(BaF2),フッ化カル
シウム(CaF2),チオライト(Na5Al3F14),ク
リオライト(Na3AlF6),フッ化ガドリウム(Gd
F 3),フッ化鉛(PbF2),フッ化ランタン(La
F3),フッ化リチウム(LiF),フッ化マグネシウム
(MgF2),フッ化ネオジウム(NdF3),フッ化ナト
リウム(NaF),フッ化イットリビウム(YbF3),
フッ化イットリウム(YF3)などを用いることができ
る。
て抵抗加熱を用いる例を説明したが、電子銃を用いた場
合でも同様に、電子銃の照射により生じたフッ素欠損を
補いつつ、基板5上にフッ化物薄膜を成膜できる。さら
に、上記した第1実施形態では、フッ化キセノンとして
XeF2のみを用いる例を説明したが、XeF2とXeF
4とを混合したフッ化キセノンや、XeF 4のみからなる
フッ化キセノンを用いる場合でも、波長λ=400nm
以下の短波長領域で膜損失が低減されたフッ化物薄膜を
成膜できる。
形態の変形例について図3を用いて説明する。なお、こ
の第1実施形態の変形例も、請求項1,請求項6に対応
する。図3は、第1実施形態の変形例のフッ化物薄膜の
製造方法で使用する真空蒸着装置20の模式図である。
化キセノン(XeF2)のガス化装置8が真空チャンバ
ー1の外部に取り付けられている以外は、図1に示され
る真空蒸着装置10と同じ構成であり、真空チャンバー
1内には、フッ素化合物からなる蒸着材料3を入れる蒸
着源(抵抗加熱ボート)2と、基板5を保持すると共に
自転および公転可能な基板ホルダ6とが配置されてい
る。
ノン11を入れるニッケル容器(ボート)12と、容器
12の温度を調節する温度調節機構13と、容器12の
温度を検知する温度計14(例えば、熱電対)と、温度
調節機構13と温度計14との間に接続された温度制御
器15とで構成されている。温度調節機構13は、真空
中において冷媒ガスまたは冷却水または液体窒素を流し
てフッ化キセノン11を冷却するための冷媒供給管b
と、フッ化キセノン11を加熱するための赤外線ヒータ
aとが併設された機構となっている。
信号と制御対象温度との比較に基づいて、赤外線ヒータ
aに印加する電力または冷媒温度,流量を制御する。そ
して、このように構成されたガス化装置8は、ガス供給
管21を介して、真空チャンバー1の側壁(図3中左
側)に接続されている。このガス化装置8およびガス供
給管21が、請求項6のガス飛散部に対応する。
装置8から真空チャンバー1内に導入されるフッ化キセ
ノンガスの流量を調整する流量調整弁22が設けられて
いる。さらに、流量調整弁22には、圧力制御器23が
接続されている。この圧力制御器23は、真空チャンバ
ー1内のガス圧力を検知する圧力計24に接続されてい
る。これにより、真空チャンバー1内へのフッ化キセノ
ンガスの流量を、真空チャンバー1内のガス圧力に基づ
いて調整できる。
例の真空蒸着装置20では、蒸着源2に置かれた蒸着材
料3を加熱蒸発させ、基板5(約200℃〜400℃)
に向けて飛散させることで成膜する際、真空チャンバー
1の外部に取り付けられたガス化装置8から、真空チャ
ンバー1(5×10ー6Torr〜5×10-7Torr)
内に、フッ化キセノンガスが導入される。
調節機構13の設定温度としては、約100℃〜130
℃が好ましく、この温度調節機構13と流量調整弁22
により、真空チャンバー1内におけるフッ化キセノンガ
スの分圧を任意の値に調整することができる。この場
合、フッ化キセノンの分圧は、1×10ー5Torr〜2
×10-4Torrが好ましい。
に保つ定温度制御も行われるが、この場合、フッ化キセ
ノンの好ましい分圧範囲は、やはり1×10ー5Torr
〜2×10-4Torrである。なお、成膜過程における
全圧力は、何れの場合も好ましくは1×10ー5Torr
〜3×10-4Torrの範囲である。
1内に飛散したフッ化キセノン(XeF2)ガスの一部
分は、真空雰囲気中で解離する。そして、キセノンおよ
びフッ素は、ラジカル,イオン,原子などの状態とな
る。これらのフッ素は反応性が高いので、蒸着源(抵抗
加熱ボート)2上での加熱によりフッ素欠損した蒸着材
料3が基板5に向けて飛散する過程および成膜過程にお
いて、フッ素欠損を補うことができる。
方法によって成膜されたフッ化物薄膜でも、フッ化キセ
ノンガスを真空チャンバー1内に飛散させない通常の真
空蒸着法により成膜された膜に比べて、波長λ=400
nm以下の紫外線領域から真空紫外領域にかけての短波
長領域で膜損失を低減することができる。
は、ガス化装置8に、温度計14と温度制御器15とを
設けたが、冷媒供給管bに一定温度の冷却水などを流せ
るのであれば、これら温度計14と温度制御器15とは
設けなくて良い。 (第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態について
図4を用いて説明する。なお、この第1実施形態は、請
求項1,請求項4,請求項6に対応する。
造方法で使用する真空蒸着装置30の模式図である。こ
の真空蒸着装置30は、イオンビームアシスト法によっ
て成膜を行うものである。図4に示される真空蒸着装置
30の真空チャンバー1内には、図1に示される真空蒸
着装置10と同様、フッ素化合物からなる蒸着材料3を
入れる蒸着源(抵抗加熱ボート)2と、基板5を保持す
ると共に自転および公転可能な基板ホルダ6と、フッ化
キセノン(XeF2)のガス化装置4(図2参照、請求項
6のガス飛散部に対応する)とが配置されている以外
に、イオン導入管9aに接続されたイオン銃9が配置さ
れている。
て、Arイオンが用いられる。膜損失を極力小さくする
ために、イオンビームの照射エネルギーとしては、約1
μA/cm2〜7μA/cm2が好ましい。なお、真空蒸
着装置30の真空チャンバー1には、図示されない真空
ポンプが接続され、排気口7から排気できるようになっ
ている。
方法を説明する。成膜に先立って、石英ガラス基板5を
用意し、超音波洗浄を行ったのち、真空チャンバー1内
に設けられた基板ホルダ6にセットする。そして、基板
5を約200℃〜400℃まで加熱する。また、真空チ
ャンバー1内は、5×10ー6Torr〜5×10-7To
rrまで真空排気しておく。
材料3を加熱蒸発させ、基板5に向けて飛散させると共
に、イオン銃9から引き出されたイオンビームを基板5
に向けて照射し、イオンビームアシスト法によって基板
5上に薄膜を形成する。ガス化装置4内で昇華して真空
チャンバー1内に飛散したフッ化キセノン(XeF2)
ガスの一部分は、上記した第1実施形態と同様、真空雰
囲気中で解離するが、イオンビーム照射範囲に入ること
により、さらに多くのフッ化キセノンが解離し、キセノ
ンおよびフッ素はラジカル,イオン,原子などの状態と
なる。
源(抵抗加熱ボート)2上での加熱によりフッ素欠損し
た蒸着材料3が基板5に向けて飛散する過程および成膜
過程において生じるフッ素欠損、あるいはイオンビーム
アシスト法で成膜した場合に、形成されつつある薄膜か
ら選択的にフッ素がスパッタリングされて生じるフッ素
欠損を補うことができる。
空雰囲気中よりもイオンビーム照射範囲に入ることによ
ってさらに多く解離し、多くのキセノンおよびフッ素が
ラジカル,イオン,原子などの状態となるので、フッ素
欠損を補う効果が大きい。また、フッ化キセノン自身に
もフッ素化剤としての作用があるため、フッ素欠損した
ものを補う効果がある。
orr〜3×10-4Torrの範囲が好ましく、フッ化
キセノンの分圧は、1×10ー5Torr〜2×10-4T
orrの範囲が好ましい。なお、このようなフッ化物薄
膜の成膜過程でも、わずかながらのキセノン原子が膜内
にトラッピングされてしまうこともある。しかし、キセ
ノン原子は希ガスであり、反応性も非常に少ないため、
膜損失の増大にはほとんど影響しない。
方法によって成膜されたフッ化物薄膜では、フッ化キセ
ノンガスを真空チャンバー1内に飛散させない通常のイ
オンビームアシスト法により成膜された膜に比べて、波
長λ=400nm以下の紫外線領域から真空紫外領域に
かけての短波長領域で膜損失を低減することができる。
なお、フッ素化合物からなる蒸着材料3として、例えば
AlF3,BaF2,CaF2,Na5Al3F14,Na3A
lF6,GdF3,PbF2,LaF3,LiF,Mg
F2,NdF3,NaF,YbF3,YF3などを用いるこ
とができる。
キセノンとしてXeF2のみを用いる例を説明したが、
XeF2とXeF4とを混合したフッ化キセノンや、Xe
F4のみからなるフッ化キセノンを用いる場合でも、波
長λ=400nm以下の短波長領域で膜損失が低減され
たフッ化物薄膜を成膜できる。 (第2実施形態の変形例)次に、第2実施形態の変形例
について図5を用いて説明する。なお、この第1実施形
態の変形例も、請求項1,請求項4,請求項6に対応す
る。
薄膜の製造方法で使用する真空蒸着装置40の模式図で
ある。この真空蒸着装置40も、イオンビームアシスト
法によって成膜を行うものである。図5に示される真空
蒸着装置40は、フッ化キセノン(XeF2)のガス化
装置8が真空チャンバー1の外部に取り付けられている
以外は、図4に示される真空蒸着装置30と同じ構成で
あり、真空チャンバー1内には、フッ素化合物である蒸
着材料3を入れる蒸着源(抵抗加熱ボート)2と、基板
5を保持すると共に自転および公転可能な基板ホルダ6
と、イオン導入管9aに接続されたイオン銃9とが配置
されている。
れるように、ガス供給管41を介して、真空チャンバー
1の側壁(図5中左側)に接続されている。このガス化
装置8およびガス供給管41が、請求項6のガス飛散部
に対応する。また、ガス供給管41の途中には、ガス化
装置8から真空チャンバー1内に導入されるフッ化キセ
ノンガスの流量を調整する流量調整弁42が設けられて
いる。
43が接続されている。この圧力制御器43は、真空チ
ャンバー1内のガス圧力を検知する圧力計44に接続さ
れている。これにより、真空チャンバー1内へのフッ化
キセノンガスの流量を、真空チャンバー1内のガス圧力
に基づいて調整できる。このように構成された真空蒸着
装置40では、蒸着源2に置かれた蒸着材料3を加熱蒸
発させ、基板5(約200℃〜400℃)に向けて飛散
させると共に、イオン銃9から引き出されたイオンビー
ムを基板5に向けて照射して成膜する際、真空チャンバ
ー1の外部に取り付けられたガス化装置8から、真空チ
ャンバー1(5×10ー6Torr〜5×10-7Tor
r)内に、フッ化キセノンガスが導入される。
調節機構13の設定温度としては、約100℃〜130
℃が好ましく、この温度調節機構13と流量調整弁42
により真空チャンバー1におけるフッ化キセノンガスの
分圧を任意の値に調節することができる。この場合、フ
ッ化キセノンの分圧は、1×10ー5Torr〜2×10
-4Torrが好ましい。
に保つ定温度制御も行われるが、この場合、フッ化キセ
ノンの好ましい分圧範囲は、やはり1×10ー5Torr
〜2×10-4Torrである。なお、成膜過程における
全圧力は、何れの場合も好ましくは1×10ー5Torr
〜3×10-4Torrの範囲である。
1内に飛散したフッ化キセノン(XeF2)ガスの一部
分は、真空雰囲気中およびイオンビーム照射範囲内で解
離する。そして、キセノンおよびフッ素は、ラジカル,
イオン,原子などの状態となる。これらのフッ素は反応
性が高いので、蒸着源(抵抗加熱ボート)上での加熱に
よりフッ素欠損した蒸着材料が蒸着源から飛散する過程
および成膜過程において生じるフッ素欠損、あるいはイ
オンアシスト法で成膜した場合に、形成されつつある薄
膜から選択的にフッ素がスパッタリングされて生じるフ
ッ素欠損を補うことができる。
方法によって成膜されたフッ化物薄膜でも、フッ化キセ
ノンガスを真空チャンバー1内に飛散させない通常のイ
オンビームアシスト法により成膜した膜に比べて、波長
λ=400nm以下の紫外線領域から真空紫外領域にか
けての短波長領域で膜損失を低減することができる。 (第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態について
図6を用いて説明する。なお、この第3実施形態は、請
求項2〜請求項4,請求項7に対応する。
造方法で使用するスパッタリング装置50の模式図であ
る。このスパッタリング装置50は、スパッタリング法
の1つであるデュアルイオンビームスパッタリングによ
って成膜を行うものである。図6に示されるスパッタリ
ング装置50の真空チャンバー51(成膜室)内には、
金属またはフッ素化合物からなるターゲット52,5
2,…を保持する回転式のターゲットホルダ53と、基
板54を保持すると共に回転可能な基板ホルダ55とが
配置されている。
空チャンバー51の側壁(図6中、左側)には、イオン
ビームスパッタリングを行うためのイオン銃56が、タ
ーゲット52に向けて取り付けられている。このイオン
銃56には、ガス供給管57を介して、フッ化キセノン
(XeF2)のガス化装置8が接続されている。このガ
ス化装置8、ガス供給管57およびイオン銃56が、請
求項7のガス導入部に対応する。
整弁59が設けられ、ガス化装置8からイオン銃56に
供給されるフッ化キセノンガスの流量が調整される。さ
らに、流量調整弁59には、圧力制御器63が接続され
ている。この圧力制御器63は、真空チャンバー51内
のガス圧力を検知する圧力計64に接続されている。こ
れにより、イオン銃56へのフッ化キセノンガスの流量
を、真空チャンバー51内のガス圧力に基づいて調整で
きる。
空チャンバー51の側壁(図5中、右側)には、イオン
ビームアシストを行うための別のイオン銃61が、基板
54に向けて取り付けられている。イオン銃61のガス
供給管93の先には、上記したイオン銃56と同様の流
量調整弁,ガス化装置や、希ガスのガスボンベ(何れも
図示しない)が具備され、フッ化キセノンまたは希ガス
またはこれらの混合ガスがイオン銃61に供給され、こ
れらのガスのイオンビームが基板54に向けて照射され
る。
ームの照射エネルギーとしては、膜損失を極力小さくす
るために、約1μA/cm2〜7μA/cm2が好まし
い。なお、真空チャンバー51内に配置された回転式の
ターゲットホルダ53および基板ホルダ55には冷却水
が循環されており、ターゲット52および基板54の温
度が上昇しないように安定化している。
されているため、真空蒸着法による成膜の場合と異な
り、ターゲット52材料が加熱によって蒸発することは
ない。また、スパッタリング装置50の真空チャンバー
51には、図示されない真空ポンプが接続され、排気口
62から排気できるようになっている。以下、第3実施
形態のフッ化物薄膜の製造方法を説明する。
環境性の高い石英ガラス基板54を用意し、超音波洗浄
による基板洗浄を施したのち、真空チャンバー51内に
設けられた基板ホルダ55にセットする。また、真空チ
ャンバー51内は、5×10 -6Torr以下まで真空排
気しておく。
に、所定の流量でフッ化キセノンガスが供給される。そ
して、イオン源56からフッ化キセノンガスのイオンお
よび原子がスパッタリングガスとして引き出され、加速
されてターゲットホルダ53に保持されたターゲット5
2を衝撃する。その結果、ターゲット52から叩き出さ
れたスパッタリング粒子が、基板54に向けて飛散す
る。
されたイオンビームが基板54に向けて照射され、イオ
ンビームアシストが行われる。このようにして、スパッ
タリング装置50では、デュアルイオンビームスパッタ
リングによって基板54上に薄膜が形成される。このと
き、イオン銃56から引き出されたフッ化キセノン(X
eF2)ガスのイオンおよび原子によって、真空チャン
バー51内には、フッ素のラジカル,イオン,原子など
が飛散している。
イオンビーム照射範囲でも解離し、キセノンおよびフッ
素はラジカル,イオン,原子などの状態となる。これら
のフッ素は反応性が高いので、スパッタリングによりフ
ッ素欠損したスパッタリング粒子が基板54に向けて飛
散する過程、および成膜過程において生じるフッ素欠
損、あるいは、イオンビームアシストによって、形成さ
れつつある薄膜から選択的にフッ素がスパッタリングさ
れて生じるフッ素欠損を補うことができる。
1×10ー5Torr〜2×10-4Torrの範囲が好ま
しく、全圧は1×10ー5Torr〜6×10-4Torr
の範囲が好ましい。上記のように、フッ化キセノンガス
は、真空雰囲気中よりもイオンビーム照射範囲に入るこ
とによってさらに多く解離し、多くのキセノンおよびフ
ッ素がラジカル,イオン,原子などの状態となるので、
フッ素欠損を補う効果が大きい。
の成膜過程でも、わずかながらのキセノン原子が膜内に
トラッピングされてしまうことがある。しかし、キセノ
ン原子は希ガスであり、反応性も非常に少ないため、膜
損失の増大にはほとんど影響しない。以上説明したよう
に、第3実施形態の製造方法によって成膜されたフッ化
物薄膜では、スパッタリングガスとしてアルゴンやキセ
ノンなどの希ガスのみを導入しフッ化キセノンガスを真
空チャンバー51内に飛散させない通常のスパッタリン
グ法により成膜した膜に比べて、波長λ=400nm以
下の紫外線領域から真空紫外領域にかけての短波長領域
で膜損失を低減することができる。
スのアルゴン(Ar)やキセノンなどのように重いガス
がスパッタリングガスとして用いられる。スパッタリン
グガスとして使用するガスが重たいほど、スパッタリン
グでの運動エネルギーの遷移プロセスが高効率となるか
らである。上記した第3実施形態では、希ガスと同様、
重たいフッ化キセノンをスパッタリングガスとして用い
たので、効率的なスパッタリングを行うことができると
共に、選択的にスパッタリングされたフッ素を補うこと
もできる。
タリングガスとしてフッ化キセノンガス(XeF2)の
みを用いる例を説明したが、スパッタリングガスとし
て、フッ化キセノンガスと希ガス(アルゴンやキセノン
など)との混合ガスを用いることもできる。この場合、
イオン銃56に対し、ガス供給管57を介して、フッ化
キセノンのガス化装置8だけでなく、希ガスのガスボン
ベをも合わせて接続すればよい。なお、希ガスのガスボ
ンベは、イオン銃56に接続することなく、別のガス供
給管を介して真空チャンバー11の側壁に取り付けるこ
ともできる。
60のように、イオン銃56に希ガスのガスボンベ65
が接続され、スパッタリングガスとして希ガス(アルゴ
ンやキセノンなど)のみが用いられる装置では、図3に
示される真空蒸着装置20と同様、真空チャンバー51
の側壁に、ガス供給管66,流量調整弁67を介してガ
ス化装置8を取り付け、このガス化装置8からフッ化キ
セノン(XeF2)ガスを真空チャンバー51内に導入
すれば良い(請求項3)。その場合、フッ素欠損を補う
効果を維持するためにはフッ化キセノンガスの分圧を1
×10ー5Torr〜2×10-4Torrの範囲、全圧を
1×10ー5Torr〜6×10-4Torrの範囲とする
ことが好ましい。
真空チャンバー51内に飛散したフッ化キセノンガスの
一部分は、真空雰囲気中で解離し、キセノンおよびフッ
素はラジカル,イオン,原子などの状態となる。これら
のフッ素は反応性が高いので、スパッタリングによりフ
ッ素欠損したスパッタリング粒子が基板54に向けて飛
散する過程、および成膜過程において生じるフッ素欠
損、あるいは、イオンビームアシスト法で成膜した場合
に、形成されつつある薄膜から選択的にフッ素がスパッ
タリングされて生じるフッ素欠損を補うことができる。
61のガス供給管93の先には、流量調整弁,ガス化装
置,希ガスのガスボンベ(何れも図示しない)が具備さ
れ、フッ化キセノンまたは希ガスまたはこれらの混合ガ
スがイオン銃61に供給され、これらのガスのイオンビ
ームが基板54に向けて照射される。図7では、ガス化
装置8およびガス供給管66が、請求項7のガス導入部
に対応する。
52として、例えば、AlF3,BaF2,CaF2,N
a5Al3F14,Na3AlF6,GdF3,PbF2,La
F3,LiF,MgF2,NdF3,NaF,YbF3,Y
F3などを用いることができる。また、金属からなるタ
ーゲット52として、例えば、アルミニウム(Al),バ
リウム(Ba),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na),
ガドリウム(Gd),鉛(Pb),ランタン(La),リチ
ウム(Li),マグネシウム(Mg),ネオジウム(N
d),イットリビウム(Yb),イットリウム(Y)などを
用いることができる。
キセノンとしてXeF2のみを用いる例を説明したが、
XeF2とXeF4とを混合したフッ化キセノンや、Xe
F4のみからなるフッ化キセノンを用いる場合でも、波
長λ=400nm以下の短波長領域で膜損失が低減され
たフッ化物薄膜を成膜できる。また、上記したスパッタ
リング装置50におけるスパッタリングプロセスでは、
真空蒸着装置10における真空蒸着プロセスのように、
ターゲット52の表面温度を高温に上昇させないため、
ターゲット52からの輻射熱の影響なしに、比較的広い
面積のターゲット52を基板54に接して設置すること
ができる。
単位時間当たりのターゲット単位面積当たりの原子およ
び分子数が蒸発源に比べはるかに少ない量でも同じ効果
が得られる。 (第4実施形態)次に、本発明の第4実施形態について
図8を用いて説明する。なお、この第4実施形態は、請
求項5,請求項8に対応する。
造方法で使用する高周波イオンプレーティング装置70
の模式図である。図8に示される高周波イオンプレーテ
ィング装置70の真空チャンバー71(成膜室)内に
は、金属またはフッ素化合物からなる蒸着材料72を入
れる蒸着源73と、基板74を保持する基板ホルダ75
と、放電を起こさせるための高周波電極である高周波
(RF)コイル76とが配置されている。
装置70の真空チャンバー71の側壁には、フッ化キセ
ノン(XeF2)のガス化装置8が、ガス供給管78を
介して接続されている。このガス化装置8およびガス供
給管78が、請求項8のガス導入部に対応する。
装置8から真空チャンバー71に供給されるフッ化キセ
ノンガスの流量を調整する流量調整弁79が設けられて
いる。さらに、流量調整弁79には、圧力制御器85が
接続されている。この圧力制御器85は、真空チャンバ
ー71内のガス圧力を検知する圧力計86に接続されて
いる。これにより、真空チャンバー71内へのフッ化キ
セノンガスの流量を、真空チャンバー71内のガス圧力
に基づいて調整できる。
接続され、基板74に対して所定の直流電圧を印加でき
るようになっている。これにより基板74は、負電位に
保たれる。また、高周波(RF)コイル76の一端に
は、インピーダンス整合を行うマッチングボックス82
を介して高周波電源83が接続され、他端はオープンと
されている。これによって、高周波(RF)コイル76
には、13.56MHzの高周波電力がインピーダンス
をマッチングさせ効率よく印加される。
グボックス82および高周波電源83が、請求項8のプ
ラズマ生成部に対応する。また、高周波イオンプレーテ
ィング装置70の真空チャンバー71には、図示されな
い真空ポンプが接続され、排気口84から排気できるよ
うになっている。以下、第4実施形態のフッ化物薄膜の
製造方法を説明する。
環境性の高い石英ガラス基板74を用意し、超音波洗浄
による基板洗浄を施したのち、真空チャンバー71内に
設けられた基板ホルダ75にセットする。また、真空チ
ャンバー71内は、5×10 -6Torr以下まで真空排
気しておく。次に、真空チャンバー71内には、外部に
取り付けられたガス化装置8から、フッ化キセノンガス
が導入される。
ー71内の高周波(RF)コイル76によりプラズマ化
される。また、蒸着源73に置かれた蒸着材料72は、
加熱蒸発されて、基板74に向けて飛散される。この蒸
発した蒸着材料72は、高周波(RF)コイル76内に
生成されたフッ化キセノンガスのプラズマ中で、イオン
化される。このイオン化は高周波励起によって行われる
ため、効率が良く基板温度の上昇が殆どない。
は、負電位に保たれた基板74に引き寄せられ、基板7
4上に薄膜が形成される。成膜中の圧力は、ガス化装置
と流量調整弁の調整により制御され、フッ化キセノンガ
スの分圧は5×10ー5Torr〜1×10-4Torrの
範囲が好ましく、全圧は8×10ー5Torr〜1×10
-4Torrの範囲とすることが好ましい。
りプラズマ化されたフッ化キセノン(XeF2)ガスの
イオンおよび原子によって、真空チャンバー71内に
は、フッ素のラジカル,イオン,原子などが飛散してい
る。これらのフッ素は反応性が高いので、蒸着源73で
の加熱によってフッ素欠損した蒸着材料72が飛散する
過程および成膜過程において生じるフッ素欠損を補うこ
とができる。
の成膜過程でも、わずかながらのキセノン原子が膜内に
トラッピングされてしまうこともある。しかし、キセノ
ン原子は希ガスであり、反応性も非常に少ないため、膜
損失の増大にはほとんど影響しない。以上説明したよう
に、第4実施形態の製造方法によって成膜されたフッ化
物薄膜では、プラズマ生成用の導入ガスとしてアルゴン
やキセノンなどの希ガスのみを真空チャンバー71内に
導入してフッ化キセノンガスを飛散させない通常の高周
波イオンプレーティング法により成膜した膜に比べて、
波長λ=400nm以下の紫外線領域から真空紫外領域
にかけての短波長領域で膜損失を低減することができ
る。
として、例えば、AlF3,BaF2,CaF2,Na5A
l3F14,Na3AlF6,GdF3,PbF2,LaF3,
LiF,MgF2,NdF3,NaF,YbF3,YF3な
どを用いることができる。また、金属からなる蒸着材料
72として、例えば、Al,Ba,Ca,Na,Gd,
Pb,La,Li,Mg,Nd,Yb,Yなどを用いる
ことができる。
マ生成のための導入ガスとしてフッ化キセノン(XeF
2)ガスのみを用いたが、このフッ化キセノンガスと希
ガス(アルゴンやキセノンなど)との混合ガスを用いる
こともできる。この場合、ガス供給管78に対して、フ
ッ化キセノンのガス化装置8だけでなく、希ガスのガス
導入系(図示しない)をも合わせて接続すればよい。な
お、希ガスのガス導入系は、フッ化キセノンのガス供給
管78に共通に接続することなく、別のガス供給管を介
して真空チャンバー11の側壁に取り付けることもでき
る。
キセノンとしてXeF2のみを用いる例を説明したが、
XeF2とXeF4とを混合したフッ化キセノンや、Xe
F4のみからなるフッ化キセノンを用いる場合でも、波
長λ=400nm以下の短波長領域で膜損失が低減され
たフッ化物薄膜を成膜できる。
を用いて説明する。
造方法により製作された45°用レーザミラー90であ
る。このレーザーミラー90は、中心波長をλ=193
nmとしたものであり、石英ガラス基板5上に光学的膜
厚λ/4のフッ化マグネシウム(MgF2)からなる低
屈折率層91、および光学的膜厚λ/4のフッ化ランタ
ン(LaF3)からなる高屈折率層92の交互層を積層
した41層構成である。
方法で使用する真空蒸着装置30(図4)を用いて、実
施例の45°用レーザミラー90を製造する具体的な方
法について説明する。まず、石英ガラス基板5を用意
し、超音波洗浄を行ったのち、真空チャンバー1内に設
けられた基板ホルダ6にセットする。そして、基板5を
約300℃まで加熱する。また、真空チャンバー1内
は、1×10ー6Torrまで真空排気する。
化マグネシウム(MgF2)からなる蒸着材料3を蒸発
させ、基板5に向けて飛散させると共に、イオン銃9か
ら引き出されたエネルギー4μA/cm2のイオンビー
ムを基板5に向けて照射する。このようにして、イオン
ビームアシスト法を用い、基板5上にフッ化マグネシウ
ム(MgF2)膜からなる低屈折率層91を形成した。
装置4の容器12に設けられた温度調節機構13により
130℃に設定して、フッ化キセノン(XeF2)をガ
ス化して基板5に向けて飛散させた。また、同様にし
て、フッ化キセノン(XeF2)ガスを飛散させなが
ら、フッ化ランタン(LaF3)膜からなる高屈折率層
92を、イオンビームアシスト法により形成した。
成した。実施例で製作したレーザーミラー90の入射角
θ=45°における分光特性図を図10に示す。
ト法(フッ化キセノンガスを飛散させることなく成膜す
る)を用いて、中心波長をλ=193nmとした場合
に、石英ガラス基板上に光学的膜厚λ/4のフッ化マグ
ネシウム(MgF2)からなる低屈折率層、光学的膜厚
λ/4のフッ化ランタン(LaF3)からなる高屈折率
層の交互層を41層形成した。
射角θ=45°における分光特性図を図11に示す。実
施例で製作されたレーザーミラー90は、λ=193n
mにおける反射率が約98%である(図10)が、比較
例で製作されたレーザーミラーは、λ=193nmにお
ける反射率が約93%である(図11)ことがわかる。
が明らかに膜損失が小さく、反射率特性が良好である。
に記載した発明によれば、フッ化キセノンガスを飛散さ
せているので、抵抗加熱や電子銃による加熱蒸発または
スパッタリングによりフッ素欠損が生じた場合でも、そ
のフッ素欠損を効率よく補うことができる。
領域でも光損失の小さい高品質なフッ化物薄膜を製造す
ることができ、数十枚のレンズから構成される光学系を
用いても、十分な透過率を得ることができる。また、フ
ッ化キセノンガスは、比較的安定、無害で取扱いも容易
なので、これを用いた本発明にかかるフッ化物薄膜の製
造方法は安全性、利便性、環境性を有する。
である。
のガス化装置の概略断面図である。
略断面図である。
た真空蒸着装置30の概略断面図である。
略断面図である。
リング法を用いたスパッタリング装置50の概略断面図
である。
図である。
置70の概略断面図である。
断面図である。
射角θ=45°における分光特性図である。
θ=45°における分光特性図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 真空雰囲気中で蒸発源からフッ素化合物
を飛散させて基板上に成膜するフッ化物薄膜の製造方法
において、 前記成膜中に、フッ化キセノンガスを飛散させることを
特徴とするフッ化物薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 スパッタリング法を用い、基板上にフッ
化物薄膜を成膜するに当たり、 金属またはフッ素化合物からなるターゲットを配置し、 フッ化キセノンガス、またはフッ化キセノンガスと希ガ
スとの混合ガスを、スパッタリングガスとして導入し、 前記スパッタリングガスにより前記ターゲットを衝撃し
て、前記金属またはフッ素化合物を飛散させることによ
って成膜することを特徴とするフッ化物薄膜の製造方
法。 - 【請求項3】 スパッタリング法を用い、基板上にフッ
化物薄膜を成膜するに当たり、 金属またはフッ素化合物からなるターゲットを配置し、 希ガスをスパッタリングガスとして導入し、 前記希ガスにより前記ターゲットを衝撃して、前記金属
またはフッ素化合物を飛散させることによって成膜し、 前記成膜中に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キセ
ノンガスと希ガスとの混合ガスを導入することを特徴と
するフッ化物薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
載のフッ化物薄膜の製造方法において、 前記成膜中に、形成されつつあるフッ化物薄膜の表面に
イオンビームを照射することを特徴とするフッ化物薄膜
の製造方法。 - 【請求項5】 イオンプレーティング法を用い、基板上
にフッ化物薄膜を成膜するに当たり、 金属またはフッ素化合物を飛散させる蒸発源を配置し、 前記成膜中に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キセ
ノンガスと希ガスとの混合ガスを導入してプラズマを生
成し、 前記プラズマ中で、前記蒸発源から飛散された金属また
はフッ素化合物をイオン化させることを特徴とするフッ
化物薄膜の製造方法。 - 【請求項6】 蒸着物質であるフッ素化合物を飛散させ
る蒸発源、および基板を保持する基板ホルダが内部に配
置された成膜室と、 前記成膜室内を排気する排気部と、 前記成膜室内に、フッ化キセノンガスを飛散させるガス
飛散部とを備えたことを特徴とするフッ化物薄膜の製造
装置。 - 【請求項7】 金属またはフッ素化合物からなるスパッ
タリング用のターゲットを保持するターゲットホルダ、
および基板を保持する基板ホルダが内部に配置された成
膜室と、 前記ターゲットホルダに保持されたターゲットに対して
所定の電力を印加する電力印加部と、 前記成膜室内を排気する排気部と、 前記成膜室内に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キ
セノンガスと希ガスとの混合ガスを、スパッタリングガ
スとして導入するガス導入部とを備えたことを特徴とす
るフッ化物薄膜の製造装置。 - 【請求項8】 蒸着物質である金属またはフッ素化合物
を飛散させる蒸発源、および基板を保持する基板ホルダ
が内部に配置された成膜室と、 前記基板ホルダに保持された基板に対して所定の電力を
印加する電力印加部と、 前記成膜室内を排気する排気部と、 前記成膜室内に、フッ化キセノンガス、またはフッ化キ
セノンガスと希ガスとの混合ガスを導入するガス導入部
と、 前記蒸発源と前記基板との間に、前記ガス導入部によっ
て導入されたガスのプラズマを生成させるプラズマ生成
部とを備えたことを特徴とするフッ化物薄膜の製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10059495A JPH11172421A (ja) | 1997-10-09 | 1998-03-11 | フッ化物薄膜の製造方法および製造装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27785497 | 1997-10-09 | ||
JP9-277854 | 1997-10-09 | ||
JP10059495A JPH11172421A (ja) | 1997-10-09 | 1998-03-11 | フッ化物薄膜の製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11172421A true JPH11172421A (ja) | 1999-06-29 |
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JP10059495A Pending JPH11172421A (ja) | 1997-10-09 | 1998-03-11 | フッ化物薄膜の製造方法および製造装置 |
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JP (1) | JPH11172421A (ja) |
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