JPH10323590A - ポンプディスペンサ - Google Patents

ポンプディスペンサ

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Publication number
JPH10323590A
JPH10323590A JP9150383A JP15038397A JPH10323590A JP H10323590 A JPH10323590 A JP H10323590A JP 9150383 A JP9150383 A JP 9150383A JP 15038397 A JP15038397 A JP 15038397A JP H10323590 A JPH10323590 A JP H10323590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
pump
piston
pump body
valve mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9150383A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Hayashi
浩昭 林
Nagaaki Hori
修彰 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP9150383A priority Critical patent/JPH10323590A/ja
Publication of JPH10323590A publication Critical patent/JPH10323590A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】サックバック量を安定させる。 【解決手段】吐出弁機構をスライドバルブ構成として内
容液の粘度等に影響されずに開閉する構成としたことを
特徴とする。吸込弁機構を押えばね部と弁体部を一体成
形したバルブ部材によって構成し、サックバック時の吸
込弁機構の開閉タイミングを安定させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、たとえばシャンプ
ー,リンス等の容器開口部に装着されて吐出ノズルを備
えたエジェクタヘッドを押し込むことによってワンタッ
チで所定量の内溶液を吐出するポンプディスペンサに関
し、特に吐出完了後内容液の吸込タイミングを所定時間
遅らせて吐出通路内の残液をポンプ本体内に吸い戻すサ
ックバック機能を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のポンプディスペンサは、
容器開口部に装着されるポンプ本体と、このポンプ本体
内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内容積を拡張,
収縮させるピストンと、ピストンをポンプ本体の内容積
を拡張させる方向に付勢するスプリングと、ポンプ本体
の外部に配置され前記ポンプ本体内のピストンと連結軸
部を介して連結される吐出ノズルを備えたエジェクタヘ
ッドと、容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に
設けられる吸込弁機構と、容器内部から吐出ノズルに通
じる吐出通路に設けられる吐出弁機構と、を備えた構成
となっている。
【0003】そして、吐出終了後、ステムがスプリング
のばね付勢力によって所定量ポンプ本体の容積拡張方向
に移動する間、吸入弁機構が閉じかつ吐出弁機構が開い
た状態を維持して吐出通路内の残液をポンプ本体内に吸
い戻す(サックバック)ように吸入弁機構と吐出弁機構
の開閉タイミングを調整するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来技術の場合には、一般的に吐出弁機構として弁体が
弁座に対して接離するボール弁が採用されているため
に、吐出完了後に弁体が弁座に着座するまで時間が液体
の粘度に影響され、粘度が小さくなる程吸入量が減少す
る傾向にある。
【0005】本発明の目的は、サックバック量を安定さ
せ得るポンプディスペンサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、一つの解決手段として、吐出弁
機構を液体の粘度の影響を受けにくいスライドバルブ機
構を採用し、吐出弁機構の開閉タイミングを安定化させ
ている。
【0007】また、他の解決手段として、吸込弁機構を
押えばね部と弁体部を一体成形したバルブ部材によって
構成し、サックバック時の吸込弁機構の開閉タイミング
を安定化させ、部品点数を減少させて安価なポンプディ
スペンサを提供している。
【0008】請求項1記載の発明は、容器開口部に装着
されるポンプ本体と、該ポンプ本体内に往復動自在に挿
入されポンプ本体の内容積を拡張,収縮させるピストン
と、前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内
のピストンと連結軸部を介して連結される吐出ノズルを
備えたエジェクタヘッドと、前記連結軸部をポンプ本体
から突き出す方向に付勢するスプリングと、前記容器内
部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設けられ弁体を
所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部を備えた吸
込弁機構と、前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出
通路に設けられる吐出弁機構と、を備えたポンプディス
ペンサにおいて、前記ピストンを連結軸部に対して軸方
向に相対移動自在に取り付け、前記連結軸部に前記ピス
トンの相対移動範囲を規制する第1,第2ストッパ部を
設けると共に前記第1ストッパ部を前記第2ストッパ部
に対して連結軸部の先端側に位置させ、前記吐出弁機構
を、ピストンの第1ストッパ部との当接位置にて吐出通
路開口部を閉弁し、かつ第1ストッパ部から離れると開
弁するスライドバルブ機構としたことを特徴とする。
【0009】本発明にあっては、自由状態では連結軸部
がスプリングのばね力によって突出方向に付勢されてお
り、ピストンが第1ストッパに圧接されて吐出通路開口
部が閉弁状態に維持されている。また、吸込弁機構は閉
弁付勢手段によって閉弁状態にて保持されるので、転倒
時や高温時の内圧上昇によるシール漏れが防止される。
【0010】また、流通過程においては、このエジェク
タヘッドとコンテナキャップの間にクリップを介装する
ことによって、エジェクタヘッドをロックし吸込弁機構
を閉弁状態に固定することができる。
【0011】吐出する場合には、エジェクタヘッドをス
プリングのばね力に抗して押し込む。このとき、ピスト
ンはポンプ本体との摩擦力によって停止しており、連結
軸部のみが押し込み方向に移動する。この連結軸部の移
動によって第1ストッパ部がピストンの下端から離れ、
吐出通路開口部が開く。そして、連結軸部の第2ストッ
パ部がピストンの上端に係合し、ピストンが連結軸部と
一緒になって押し込まれ、ポンプ本体内に貯溜されてい
る液体が加圧されて吐出通路および吐出ノズルを通じて
液体が吐出される。
【0012】エジェクタヘッドを押し切った時点から、
スプリングのばね力によって連結軸部がポンプ本体から
突出する方向に戻り始める。戻り始めの時点ではピスト
ンはポンプ本体内周との摩擦抵抗によって停止してお
り、連結軸部のみが移動する。そして、連結軸部が所定
量移動すると第1ストッパ部がピストンの下端に当接し
て吐出通路開口部が閉塞される。
【0013】この戻り始めから吐出通路開口部が閉塞さ
れるまでの間、吸込弁機構は押えばね部のばね力によっ
て閉弁されており、吐出通路内の残留液体がポンプ本体
内に吸い戻される。
【0014】連結軸部の第1ストッパ部がピストンに当
接した後は、ピストンはスプリングのばね力によって連
結軸部と一緒に移動し、吐出弁機構の吐出通路開口部が
閉、吸込弁機構が開状態でポンプ本体内の容積が拡張さ
れるので、ポンプ本体内の負圧が大きくなって吸込弁機
構の弁体部が押えばね部のばね力に抗して弁座から離間
し開封され、容器内の液体がポンプ本体内に吸い込まれ
る。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、上記吸込
弁機構を、前記ポンプ本体内周に固定される固定部と、
弁座に対して接離自在の弁体部と、前記固定部と弁体部
を一体的に連結して弁体部を弁座に対して所定のばね力
によって押圧する押えばね部と、を備えた一体成形のバ
ルブ部材によって構成したことを特徴とする。
【0016】このような吸込弁機構を使用すれば、一つ
のバルブ部材だけで常時閉弁状態に保つ自己閉鎖型の吸
込弁機構を実現することができ、部品点数を削減できる
と共に組み込みもきわめて容易である。
【0017】さらに、請求項3に記載の発明は、上記吸
込弁機構を、ポンプ本体の底壁に固定される固定軸部
と、該固定軸部から半径方向外方に向かって延びる可撓
性のシール膜部と、該シール膜部の周縁に設けられシー
ル膜部の弾性力によってポンプ本体底壁に密接して固定
軸部周囲に位置する吸込通路開口部を閉塞する環状のシ
ール突起と、を備えた一体成形のバルブ部材によって構
成したことを特徴とする。
【0018】この場合にも、一つのバルブ部材だけで常
時閉弁状態に保つ自己閉鎖型の吸込弁機構を実現するこ
とができ、部品点数を削減できると共に組み込みもきわ
めて容易である。
【0019】さらにまた、請求項4に記載のように、上
記吸込弁機構を、ポンプ本体の吸込通路開口部の弁座に
対して接離する弁体部と、該弁体部を弁座に対して所定
のばね力によって押圧する前記弁体部と別体の押えばね
部と、を備えた構造としてもよい。
【0020】この場合には、押えばね部と弁体部を一体
成形した効果は得られないものの、基本的に吐出弁機構
をスライドバルブ機構としたことにより、液体の粘度に
関わりなく吐出弁機構の開閉タイミングを安定化させる
ことができる。
【0021】また、請求項5に記載の発明は、容器開口
部に装着されるポンプ本体と、該ポンプ本体内に往復動
自在に挿入されポンプ本体の内容積を拡張,収縮させる
ピストンと、該ピストンをポンプ本体の内容積を拡張さ
せる方向に付勢するスプリングと、前記ポンプ本体の外
部に配置され前記ポンプ本体内のピストンとステムを介
して連結される吐出ノズルを備えたエジェクタヘッド
と、前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に
設けられた吸込弁機構と、前記容器内部から吐出ノズル
に通じる吐出通路に設けられる吐出弁機構と、を備えた
ポンプディスペンサにおいて、前記ピストンを連結軸部
に対して軸方向に相対移動自在に取り付け、前記連結軸
部に前記ピストンの相対移動範囲を規制する第1,第2
ストッパ部を設けると共に前記第1ストッパ部を前記第
2ストッパ部に対して連結軸部の先端側に位置させ、前
記吐出弁機構を、ピストンの第1ストッパ部との当接位
置にて吐出通路開口部を閉弁し、かつ第1ストッパ部か
ら離れると開弁するスライドバルブ機構とし、一方、前
記吸込弁機構は弁座に対して接離する弁体を備えた構成
とし、前記連結軸部に、該連結軸部を押し切り位置から
所定量突出方向に移動する間、吸込弁機構の弁体を弁座
に対して押圧状態に保つ押え部材を設けたことを特徴と
する。
【0022】この場合には、エジェクタヘッドを押し切
った時点から、スプリングのばね力によって連結軸部が
ポンプ本体から突出する方向に戻り始めて第1ストッパ
部がピストン下端に当接して吐出通路開口部を閉塞する
までの所定区間、連結軸部にに設けられた押え部材によ
って吸込弁機構の弁体が強制的に押さえられ、吐出通路
内の残液が確実に戻される。
【0023】また、請求項第6に記載の発明は、容器開
口部に装着されるポンプ本体と、該ポンプ本体内に往復
動自在に挿入されポンプ本体の内容積を拡張,収縮させ
るピストンと、前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポ
ンプ本体内のピストンと連結軸部を介して連結される吐
出ノズルを備えたエジェクタヘッドと、前記連結軸部を
ポンプ本体から突き出す方向に付勢するスプリングと、
前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
られ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部
を備えた吸込弁機構と、前記容器内部から吐出ノズルに
通じる吐出通路に設けられ、弁座に対して接離する弁体
を備えた吐出弁機構と、を備えたポンプディスペンサに
おいて、前記吸込弁機構を、前記ポンプ本体内周に固定
される取付部と、吸込通路開口部を備えた弁座に対して
接離する弁体部と、前記取付部と弁体部を連結して弁体
部を弁座に対して所定のばね力によって押圧する押えば
ね部と、を備えた一体成形のバルブ部材によって構成し
たことを特徴とする。
【0024】この場合には、自由状態では連結軸部がス
プリングのばね力によって突出方向に付勢されており、
吐出弁機構は弁体が自重によって弁座に着座して閉弁さ
れ、吸込弁機構は押えばね部のばね力によって閉弁状態
に保持されている。
【0025】吐出する場合には、エジェクタヘッドをス
プリングのばね力に抗して押し込む。このとき、ピスト
ンが連結軸部と一体に押し込まれ、ポンプ本体内に貯溜
されている液体が加圧されて吐出弁機構の弁体が押し上
げられて開封され、吐出通路および吐出ノズルを通じて
液体が吐出される。
【0026】エジェクタヘッドを押し切った時点から、
スプリングのばね力によって連結軸部およびピストンが
ポンプ本体から突出する方向に戻り始める。このとき、
吐出弁機構の弁体はまだ弁座に着座せず浮遊状態で吐出
通路開口部が開いている。一方、吸込弁機構は押えばね
部のばね力によって弁座に押圧されて閉弁状態に維持さ
れており、ポンプ本体が負圧となって吐出ノズルおよび
吐出通路内の残液がポンプ本体に吸い戻される。
【0027】吸込弁機構は押えばね部が弁体部と一体成
形されており、閉弁荷重のばらつきが少なく、安定した
吸い戻し機能を得ることができる。また、弁体部,押え
ばね部および固定部を一体成形のバルブ部材によって構
成しているので、部品点数を削減できると共に組み込み
もきわめて容易である。
【0028】そして、所定時間経過して吐出弁機構の弁
体が弁座に着座して閉弁すると、吸込弁機構の弁体が押
えばね部のばね力に抗して弁座から離れて開封され、容
器内部の液体がポンプ本体内に吸入される。
【0029】また、請求項7に記載の発明は、前記吸込
弁機構として、ポンプ本体の底壁に固定される固定軸部
と、該固定軸部から半径方向外方に向かって延びる可撓
性のシール膜部と、該シール膜部の周縁に設けられシー
ル膜部の弾性力によってポンプ本体底壁に密接して固定
軸部周囲に位置する吸込通路開口部を閉塞する環状のシ
ール突起と、を備えた一体成形のバルブ部材によって構
成したことを特徴とする。
【0030】この場合にも、一つのバルブ部材だけで常
時閉弁状態に保つ自己閉鎖型の吸込弁機構を実現するこ
とができ、部品点数を削減できると共に組み込みもきわ
めて容易である。
【0031】また、請求項8に記載の発明は、容器開口
部に装着されるポンプ本体と、該ポンプ本体内に往復動
自在に挿入されポンプ本体の内容積を拡張,収縮させる
ピストンと、前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポン
プ本体内のピストンと連結軸部を介して連結される吐出
ノズルを備えたエジェクタヘッドと、前記連結軸部をポ
ンプ本体から突き出す方向に付勢するスプリングと、前
記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設けら
れ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部を
備えた吸込弁機構と、前記容器内部から吐出ノズルに通
じる吐出通路に設けられ、弁座に対して接離する弁体を
備えた吐出弁機構と、を備えたポンプディスペンサにお
いて、一方、前記吸込弁機構は吸込通路開口部を備えた
弁座に対して接離する弁体を有し、前記連結軸部に、該
連結軸部を押し切り位置から所定量突出方向に移動する
間、吸込弁機構の弁体を弁座に対して押圧状態に保つ押
え部材を設けたことを特徴とする。
【0032】この場合には、エジェクタヘッドを押し切
った時点から、スプリングのばね力によって連結軸部が
ポンプ本体から突出する方向に戻り始めて吐出弁機構の
弁体が弁座に着座するまでの間、連結軸部に設けられた
押え部材によって吸込弁機構の弁体が強制的に押さえら
れ、吐出通路内の残液が確実に戻される。
【0033】さらに請求項9に記載の発明は、上記スプ
リングを、ポンプ本体とエジェクタヘッドの間に設けた
ことを特徴とする。
【0034】このようにすれば、内容液がスプリングに
触れないため、スプリングの腐食を防止できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の9つの実施
の形態に基づいて説明する。
【0036】9つの実施の形態の内の第1乃至第5の実
施の形態は吐出弁機構をスライドバルブ機構とした形
態、第6乃至第9の実施の形態は吐出弁機構をボール弁
とした形態である。
【0037】[第1の実施の形態]図1は本発明の第1
の実施の形態に係るポンプディスペンサが示されてい
る。
【0038】図において、1はポンプディスペンサ全体
を示すもので、概して、容器10の開口部に装着される
内部中空のポンプ本体2と、ポンプ本体2内に往復動自
在に挿入されポンプ本体2の内容積を拡張,収縮させる
ピストン3と、ポンプ本体2の外部に配置されポンプ本
体2内のピストン3と連結軸部4を介して連結される吐
出ノズル51を備えたエジェクタヘッド5と、連結軸部
4をポンプ本体2から突き出す方向に付勢するスプリン
グ6と、容器10内部からポンプ本体2内に通じる吸込
通路17に設けられ吸込弁機構7と、容器10内部から
吐出ノズル51に通じる吐出通路18に設けられる吐出
弁機構8と、を備えている。
【0039】ポンプ本体2はつば付き有底円筒状部材
で、円筒部21と、この円筒部21の上端に半径方向外
向きに張り出すフランジ部22と、円筒部21下端の底
壁部23と、底壁部23下面から下方に延びる接続筒部
24と、を備えている。このポンプ本体2は、容器10
の上端開口部に位置する口頚部11から容器10内部に
挿入され、フランジ部22が口頚部11上端に係合して
いる。底壁部23には接続筒部に通じる吸込通路開口部
17aが開口形成され、接続筒部24内周に液体を吸い
込むパイプ25の上端が差し込まれている。円筒部21
の上端部近傍には容器10内部とポンプ本体2内部を連
通する空気穴26が設けられている。
【0040】また、ポンプ本体2の上端開口部にはコン
テナキャップ9が被着されている。コンテナキャップ9
は、口頚部11外周面に設けられたおねじに螺合される
めねじが設けられた円筒状のねじ筒部91と、口頚部1
1内周面に嵌合される円筒状の栓体部92と、連結軸部
4外周に摺動自在に接触する円筒状のシャフトガイド部
93と、ねじ筒部91と栓体部92の上端を連結してポ
ンプ本体2上端のフランジ22を押さえる環状頂壁部9
4と、栓体部92とシャフトガイド部93の下端を連結
する環状底壁部95と、環状底壁部95の下面から下方
に突出する円筒状のピストン上限ストッパ96と、とか
ら構成されている。
【0041】ピストン3は、内筒部31と外筒部32を
備えた二重円筒形状の部材で、内筒部32が連結軸部4
外周に軸方向に摺動自在に嵌合され、外筒部32がポン
プ本体2の円筒部21内周に摺動自在に嵌合されてい
る。外筒部32とポンプ本体2の円筒部21内周間の摩
擦力は内筒部31と連結軸部4間との摩擦力よりも大き
くなるように設定されている。
【0042】連結軸部4には、前記ピストン3の内筒部
31の上下端に係合して相対移動範囲を規制する第1,
第2ストッパ部41,42が軸方向に離間して設けられ
ている。第1ストッパ部41は前記第2ストッパ部42
に対して連結軸部4の先端側に位置している。
【0043】連結軸部4は、中空円筒状のピストンシャ
フト43と、このピストンシャフト43の下端開口部に
差込み固定されるステム44と、から構成されている。
ステム44は、ピストンシャフト43に差込み固定され
る差込み筒部45と、ピストンシャフト43の下端から
下方に突出し側方に開口する吐出通路開口部18aを備
えたガイド部46と、ガイド部46の下端に設けられる
円盤状のストッパ板部47と、を備えている。
【0044】そして、ピストン3の移動範囲を規制する
第1ストッパ部41はステム44のストッパ板部47外
径端縁によって構成され、第2ストッパ部42はピスト
ンシャフト43外周面に環状に突出形成されている。
【0045】エジェクタヘッド5の下端面には上記連結
軸部4のピストンシャフト43上端が接続される円筒形
状の差込み首部52が下方に突設されており、この差込
み首部52の外側にスプリング6の外周を覆う円筒状の
カバー筒部53が突設されている。このカバー筒部53
外周面はコンテナキャップ9の栓体部92内周面に摺動
自在に嵌合されている。このカバー筒部53はエジェク
タヘッド5のストローク全長にわたって常に栓体部92
に嵌合し、スプリング6が外部に露出しないように構成
している。
【0046】スプリング6はたとえば金属コイルスプリ
ングであり、エジェクタヘッド5とコンテナキャップ9
の間に圧縮状態で装着され、その下端が上記コンテナキ
ャップ9の栓体部92とシャフトガイド部93の間のピ
ストン環状底壁部95に係合し、その上端がエジェクタ
ヘッド5の差込み首部52とカバー筒部53の間のエジ
ェクタヘッド5下面に係合している。このようにスプリ
ング6をポンプ本体2の外部に配置したので、内容液が
スプリング6に触れない。したがって、スプリング6が
金属スプリングでもその腐食を防止することができる。
【0047】吸込弁機構7は、前記円筒部21内周に設
けられた嵌合部26に嵌着固定されるリング部71と、
弁座72に対して接離自在の弁体部73と、リング部7
1と弁体部73とを連結する複数の放射状に延びる押え
ばね部74と、を一体成形したバルブ部材70によって
構成されている。
【0048】リング部71は断面矩形状のリング形状で
外周が嵌合部26内周に密に嵌合され、嵌合部26の上
端にはリング部71の抜け止め用の突部27が設けられ
ている。また、弁体部73は弁座72との当接面が半球
面状に成形されている。一方、押えばね部74は板ばね
として機能するもので、弁体部73が弁座72に着座し
ている状態で所定量曲げ変形され、押えばね部74の弾
性復元力によって弁体部73を弁座72に押圧してい
る。
【0049】吐出弁機構8は、上記ピストン3の第1ス
トッパ部41との当接位置にて吐出通路開口部18aを
閉弁し、かつ第1ストッパ部41から離れると開弁する
スライドバルブ機構となっている。
【0050】次に本第1の実施の形態の作動状態を図2
を参照して説明する。
【0051】図2(a)は自然状態を示している。
【0052】この自然状態では、エジェクタヘッド5が
スプリング6のばね力によって上方に押し上げられ、ピ
ストン3の内筒部31下端がステム44下端の第1スト
ッパ部41に当接して吐出通路開口部18aが閉塞さ
れ、ピストン3の外筒部32上端がピストン上限ストッ
パ96下端に当接して停止している。
【0053】このように自然状態ではスプリング6のば
ね力によって吐出弁機構8の吐出通路開口部18aが強
制的に閉弁状態に維持されている。
【0054】また、流通過程においては、このエジェク
タヘッド5とコンテナキャップ9の間に、たとえば図2
(g)に示すようなクリップ12を介装することによって
エジェクタヘッド5をロックし、吸込弁機構7を閉弁状
態に固定することができる。
【0055】この状態からスプリング6のばね力に抗し
てエジェクタヘッド5を手で押し込むことによって吐出
弁機構8が開封され吐出が開始される。
【0056】エジェクタヘッド5を押し込んだ直後は、
ピストン3は外筒部32とポンプ本体2の円筒部21内
周との摩擦力によって保持され、内筒部31が摺動自在
に接触する連結軸部4のみが下方に移動し、第1ストッ
パ部41がピストン3の内筒部31下端から離れて吐出
通路開口部18aが開く。
【0057】所定量押し込むと、連結軸部4の第2スト
ッパ部42がピストン3の上端に係合し、ピストン3が
連結軸部4と一緒になって押し込まれ、ポンプ本体2内
に貯溜されている液体が加圧されて吐出通路18および
吐出ノズル51を通じて液体が吐出される。
【0058】図2(b)は、エジェクタヘッド5の押し切
り状態が示されている。
【0059】この押し切り位置はエジェクタヘッド5の
スカート部54下端がコンテナキャップ9の環状頂壁部
94上面に当接することによって決まる。この状態は吐
出完了時点であり、吐出弁機構8は開,吸込弁機構7は
閉状態である。この位置からエジェクタヘッド5を押し
込む手の力を抜くと、スプリング6のばね力によってエ
ジェクタヘッド5が押し戻され、サックバック(吸い戻
し)が開始される。
【0060】図2(c)は、エジェクタヘッド5の戻り始
め状態を示している。
【0061】戻り始めの時点ではピストン3は外筒部3
2とポンプ本体2の円筒部21内周面との摩擦抵抗によ
って停止しており、連結軸部4のみが上方に移動する。
【0062】そして、連結軸部4が所定量(L)移動す
ると、第1ストッパ部41がピストン3の下端に当接
し、図2(d)に示すようにピストン3によって吐出通路
開口部18aが閉塞される。
【0063】この戻り始めから吐出通路開口部18aが
閉塞されるまでの間、吸込弁機構7は押えばね部74の
ばね力によって閉弁状態に維持されており、吐出通路8
内の残留液体がポンプ本体2内に吸い戻される。吸い戻
し量は、吐出通路断面積Sとピストン3が第2ストッパ
部42に当接した位置から第1ストッパ部41に当接す
るまでのストロークLとの積(L×S)となる。
【0064】連結軸部4の第1ストッパ部41がピスト
ン3に当接した後は、図2(e)に示すように、ピストン
3はスプリング6のばね力によって連結軸部4と一緒に
移動し、ポンプ本体2内の負圧が大きくなって吸込弁機
構7の弁体部73が弁座72から離間して開封される。
一方、吐出弁機構8は閉状態に保たれるので、容器10
内の液体がポンプ本体2内に吸い込まれる。容器10内
は液体が吸入された分だけ減圧状態なるが、ポンプ本体
2に設けられた空気穴26を通じて外気が導入されるの
で減圧状態は解消される。
【0065】そして、図2(f)に示すようにピストン3
の外筒部32上端がピストン上限ストッパ96に当接し
た時点で停止し、それ以上ポンプ本体2の容積が拡張さ
れないので吸込弁機構7の弁体部73が弁座72に当接
して閉弁される。
【0066】本実施の形態では、上記吸込弁機構7を、
前記ポンプ本体2内周に固定されるリング部71と、弁
座72に対して接離自在の弁体部73と、リング部71
と弁体部73を一体的に連結して弁体部73を弁座72
に対して所定のばね力によって押圧する押えばね部74
とを備えた一体成形のバルブ部材70によって構成して
いるので、一つのバルブ部材70だけで常時閉弁状態に
保つ自己閉鎖型の吸込弁機構7を実現することができ、
部品点数を削減できると共に組み込みもきわめて容易で
ある。
【0067】次に本発明の他の実施の形態(第2〜第5
の実施の形態)を説明する。
【0068】各実施の形態の説明において、主として第
1の実施の形態との相違点のみを説明するものとし、第
1の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号
を付してその説明は省略するものとする。したがって、
第1の実施の形態と同一の符号が付された構成部分は、
第1の実施の形態と全く同一の構成および作用を有する
ものであり、第1の実施の形態の説明が援用される。
【0069】[第2の実施の形態]図3および図4には
本発明の第2の実施の形態が示されている。
【0070】本実施の形態は、ポンプ本体2の底壁部2
23と吸込弁機構207のみが第1の実施の形態と相違
し、他の構成は第1の実施の形態と全く同一である。
【0071】すなわち、ポンプ本体2の底壁部223
は、図3(a)に示すように、円板状の平坦部2231
と、平坦部2231周縁から円筒部21に向かって上方
に徐々に開くように傾斜する逆円錐台状の傾斜面部22
32と、から構成されている。平坦部2231の中央に
は固定用突起2233が突設され、固定用突起2233
の周囲に吸込通路開口部17aが複数開口形成されてい
る。
【0072】一方、吸込弁機構207は、図3(b)〜
(d)に詳細に示すように、底壁部223の固定用突起2
233に固定される固定軸部2071と、この固定軸部
2071から半径方向外方に向かって延びる可撓性のシ
ール膜部2072と、シール膜部2072の周縁に設け
られシール膜部2072の弾性力によって底壁部223
の傾斜面部2232に圧接されて吸込通路開口部17a
を閉塞する環状の環状のシール突起2073と、を備え
た一体成形のバルブ部材2070によって構成されてい
る。
【0073】固定軸部2071は、底面に固定用突起2
233に嵌合する嵌合穴2071aを備え、上面には上
方に突出するつまみ部2071cを備えた構成となって
いる。シール膜部2072は固定軸部2071の上面周
縁から半径方向外方に向かって徐々に下方に傾斜する傘
状に成形され、環状の環状のシール突起2073は下方
に膨出する断面円弧状に環状の厚肉部によって構成され
ている。
【0074】この場合にも、一つのバルブ部材2070
だけで常時閉弁状態に保つ自己閉鎖型の吸込弁機構20
7を実現することができ、部品点数を削減できると共に
組み込みもきわめて容易である。また、シール膜部20
72と環状のシール突起2073が一体成形されている
ので、シール突起2073部の接触面圧が安定し、また
部品点数が少なく組立に有利である。特に、つまみ部2
071bが設けられているので、つまみ部2071bを
つまんで組み付けることができるので、組み付けがきわ
めて簡単になる。
【0075】図4は本第2の実施の形態の作動状態を示
している。
【0076】この場合も、自然状態で、吐出弁機構8は
第1の実施の形態と同様にスプリング6のばね力にピス
トン3下端に第1ストッパ部41が押圧され、吐出弁機
構8の吐出通路開口部18aがピストン3によって閉塞
されている。そして、吸込弁機構207はシール膜部2
072の弾性復元力によってシール突起2073が底壁
部223の傾斜面部2232に密接され、吸込通路開口
部17aが閉塞されている(図4(a)参照)。
【0077】吐出する場合には、エジェクタヘッド5を
スプリング6のばね力に抗して押し込む。このとき、ピ
ストン3が連結軸部4と一体に押し込まれ、ポンプ本体
2内に貯溜されている液体が加圧されて吐出弁機構8の
弁体が押し上げられて開封され、吐出通路18および吐
出ノズル51を通じて液体が吐出される。
【0078】エジェクタヘッド5を押し切った時点から
(図4(b)参照)、スプリング6のばね力によって連結
軸部4が戻り始めて(図4(c)参照)、停止状態のピス
トン3が第2ストッパ部42から離れる。一方、吸込弁
機構207のシール膜部2072は閉弁状態に維持され
ており、ポンプ本体2が負圧となって吐出ノズル51お
よび吐出通路18内の残液がポンプ本体2に吸い戻され
る。
【0079】吸込弁機構207はシール膜部2072と
シール突起2073が一体となったバルブ部材2070
によって一体成形されており、開弁荷重のばらつきが少
なく、安定した吸い戻し機能を得ることができる。一つ
のバルブ部材2070によって構成しているので、部品
点数を削減できると共に組み込みもきわめて容易であ
る。
【0080】そして、連結軸部4が所定量L移動する
と、第1ストッパ部41がピストン3の下端に当接して
吐出弁機構8が閉弁される(図4(d)参照)。
【0081】次いで、ピストン3の下端に第1ストッパ
部41が係合してピストン3が連結軸部4と共に上方に
移動し始めると(図4(e)参照)、ポンプ本体2内の負
圧が大きくなって吸込弁機構207のシール膜部207
2が上方に撓んでシール突起2073が底壁部223か
ら離間して開封され、容器10内部の液体がポンプ本体
2内に吸入される。自然状態に復帰した時点でシール突
起2073がシール膜部2072の弾性復元力によって
底壁部223に再び着座して吸込弁機構207が閉弁さ
れる(図4(f)参照)。
【0082】[第3の実施の形態]図5および図6には
本発明の第3の実施の形態が示されている。
【0083】この第3の実施の形態は、ポンプ本体2の
底壁部323の形状と吸込弁機構307の構成、および
連結軸部4に吸込弁機構307の弁体部3072を押さ
える押え部材3078を備えている点で第1の実施の形
態と相違している。
【0084】すなわち、この第3の実施の形態の場合に
は、ポンプ本体2の底壁部323は円板状の平坦部32
31と傾斜面部3232とを備え、平坦部3231に円
筒状に突出する弁座3071が設けられている。
【0085】一方、吸込弁機構307は、弁座3071
に接離自在の弁体部3072と、弁体部3072から下
方に突出する複数の脚部3073と、を備えている。脚
部3073は吸込通路開口部17aに移動自在に挿入さ
れており、脚部3073の下端部には、吐出通路18内
周に設けられた環状の段差部3074に係合する抜け止
め突起3075が設けられている。抜け止め突起307
5は、弁体部3072が弁座3071から所定量離間し
た位置で係合するようになっている。
【0086】弁体部3072には上方に延びる円筒状の
ばね受け部3076が設けられており、ばね受け部30
76の外周面には上方に向かって所定角度でもって内側
に傾斜するばね受け斜面3077が設けられている。
【0087】一方、連結軸部4のステム44下端部に、
連結軸部44の押し切り位置から所定量上方に移動する
間、吸込弁機構307の弁体部3072を弁座3071
に対して押圧状態に保持する押え部材としての押えばね
3078が突設されている。押えばね3078は上端が
ステム44下端面に固定された片持ち状の板ばね構造
で、連結軸4の押し切り位置にてばね受け部3076の
ばね受け斜面3077に側方から圧接されるように構成
されている。ばね受け斜面3077と押えばね3078
の接触面はすべり面として摩擦を可及的に小さくしてい
る。
【0088】図6は本第3の実施の形態の作動状態を示
している。
【0089】自然状態において、吐出弁機構8はエジェ
クタヘッド5を押し上げるスプリング6のばね力によっ
て閉弁状態に保持されている。一方、吸込弁機構307
は、弁体部3072の自重によって弁座3071に対し
て着座している(図6(a)参照)。したがって、転倒時
あるいは熱膨張時に吸込弁機構307の弁体部3072
は弁座3071から離間する可能性があるが、吐出弁機
構8はスプリング6のばね力によって閉弁状態に保持さ
れ液漏れが防止される。
【0090】そして、吐出行程においてエジェクタヘッ
ド5を押し切る手前から、連結軸部4のステム44下端
に設けられた押えばね3078が吸込弁機構307の弁
体部3072のばね受け斜面3077に係合し、ばね受
け斜面3077の傾斜面に沿って徐々に押し広げられ、
弁体部3072を弁座3071に対して強制的に押圧し
て閉弁状態を維持している。
【0091】ばね受け斜面3077が下方に向かって開
くような傾斜面となっているので、押えばね3078の
ばね力が弁体部3072に対して下向きに作用し、弁体
部3072を確実に押さえることができる。
【0092】そして、エジェクタヘッド5を押し切った
後は、図6(b)〜(d)に示すように、スプリング6のば
ね力によって連結軸部4が上方に戻り始める。この時点
ではまだ吐出通路開口部18aは開いており、第1スト
ッパ部41がピストン3下端に当接して吐出通路開口部
18aを閉塞するまでの間、押えばね3078によって
吸込弁機構307の弁体部3072が強制的に押さえら
れ、吐出通路18内の残液が確実に戻される。この間、
押えばね3078は弁体部3072のばね受け斜面30
77に対してすべりながら上方に移動し、弁体部307
2が持ち上がらない。
【0093】押えばね3078がばね受け斜面3077
から離れると、弁体部3072を押さえる力が無くな
り、弁体部3072が弁座3071から離間して吸込通
路17を通じて液体が吸入され(図6(e)参照)、自然
状態に復帰した時点でポンプ本体2内の負圧が無くなっ
て弁体部3072が自重によって弁座3071に着座す
る(図6(f)参照)。液体吸入時において、弁体部30
72の脚部3073の抜け止め突起3075が段差部3
074に係合して弁体部3072の抜け止めが図られて
いる。
【0094】[第4の実施の形態]図7および図8には
本発明の第4の実施の形態が示されている。
【0095】この第4の実施の形態は、ポンプ本体2の
底壁部423の形状と吸込弁機構407の構成が第1の
実施の形態と相違している。
【0096】すなわち、この第4の実施の形態の場合に
は、ポンプ本体2の底壁部423は円板状の平坦部42
31と傾斜面部4232とを備え、平坦部4231に円
筒状に突出する弁座4071が設けられている。
【0097】一方、吸込弁機構407は、弁座4071
に接離自在の弁体部4072と、弁体部4072から下
方に突出する複数の脚部4073と、を備えている。脚
部4073は吸込通路開口部17aに移動自在に挿入さ
れており、脚部4073の下端部には、吸込通路17内
周に設けられた環状の段差部4074と軸方向に対向す
るばね受け部4075が設けられ、このばね受け部40
75と段差部4074との間にコイル状の押えスプリン
グ4076が収縮状態で装着され、押えスプリング40
76のばね力によって弁体部4072を弁座4071に
押圧して閉弁状態に維持している。
【0098】図8は本第4の実施の形態の作動状態を示
している。
【0099】この場合も、自然状態では、吐出弁機構8
は第1の実施の形態と同様にスプリング6のばね力にピ
ストン3下端に第1ストッパ部41が圧接され、吐出弁
機構8の吐出通路開口部18aがピストン3によって閉
塞されている。そして、吸込弁機構407は押えスプリ
ング4076のばね力によって弁体部4072が弁座4
071に密接され、吸込通路開口部17aが閉塞されて
いる(図8(a)参照)。
【0100】そして、エジェクタヘッド5を押し込んで
液体を吐出し、エジェクタヘッド5を押し切った時点か
ら(図8(b)参照)、スプリング6のばね力によって連
結軸部4がポンプ本体2から突出する方向に戻り始めて
第1ストッパ部41がピストン3下端に当接して吐出通
路開口部18aを閉塞するまでの間(図8(c),(d)参
照)、押えスプリング4076のばね力によって吸込弁
機構407の弁体部4072が閉弁状態に維持され、吐
出通路18内の残液が確実に戻される。
【0101】そして、ピストン3下端に第1ストッパ部
41が当接して吐出通路開口部18aが閉じてピストン
3が上方に移動し始めると、ポンプ本体4076内の負
圧が急激に大きくなり、吸込弁機構407の弁体部40
71が押えスプリング4076のばね力に抗して弁座4
071から浮き上がって吸入通路17が開封され、ポン
プ本体2内に液体が吸入され(図8(e)参照)、自然状
態に復帰して弁体部4072が弁座4071に着座する
(図8(f)参照)。
【0102】[第5の実施の形態]図9及び図10には
本発明の第5の実施の形態が示されている。
【0103】この第5の実施の形態は、ポンプ本体2の
底壁部523、吐出通路18の内周形状、吸込弁機構5
07の構成が第1の実施の形態と相違している。
【0104】すなわち、この第5の実施の形態の場合に
は、ポンプ本体2の底壁部523は円板状の平坦部52
31と傾斜面部5232とを備え、平坦部5231に円
筒状に突出する弁座5071が設けられている。
【0105】一方、吸込弁機構507は、弁座5071
に接離自在の弁体部5072と、弁体部5072から下
方に突出する複数の弾性脚部5073とを一体成形した
バルブ部材5070によって構成されている。
【0106】弾性脚部5073は吸込通路開口部17a
に移動自在に挿入されている。弾性脚部5073は下端
に向かって徐々に開く開脚構造となっており、その下端
部には、環状の弁座5071あるいはおよび接続筒部5
24内に設けられた吸込通路17の中途部に形成された
下方に向かって開くテーパ面171に圧接される突起5
074が設けられている。この突起5074をテーパ面
171に圧接させ、この圧接力の反力を水平方向に対し
て下向きに傾けて作用させることによって弾性脚部50
73を下方に引き込み、弁体部5072を弁座5071
に対して押圧している。
【0107】また、テーパ面171の上端には縮径され
た環状の段差部172が形成されており、この段差部1
72により弾性脚部5073下端の突起5074を係合
させて抜け止めを図っている。
【0108】図10には本第5の実施の形態の作動状態
を示している。
【0109】この場合も、自然状態では、吐出弁機構8
は第1の実施の形態と同様にスプリング6のばね力にピ
ストン3下端に第1ストッパ部41が圧接され、吐出弁
機構8の吐出通路開口部18aがピストン3によって閉
塞されている。そして、吸込弁機構507はテーパ面1
71に圧接される弾性脚部5073のばね力によって、
弁体部5072が弁座5071に密接され、吸込通路開
口部17aが閉塞されている(図10(a)参照)。
【0110】エジェクタヘッド5を押し込んで液体を吐
出し、エジェクタヘッド5を押し切った時点から(図1
0(b)参照)、スプリング6のばね力によって連結軸部
4がポンプ本体2から突出する方向に戻り始めて第1ス
トッパ部41がピストン3下端に当接して吐出通路開口
部18aを閉塞するまでの間(図10(c),(d)参
照)、弾性脚部5073のばね力によって吸込弁機構5
07の弁体部5072が閉弁状態に維持され、吐出通路
18内の残液が確実に戻される。
【0111】ピストン3下端に第1ストッパ部41が当
接して吐出通路開口部18aが閉じてピストン3が上方
に移動し始めると、ポンプ本体2内の負圧が急激に大き
くなり、吸込弁機構507の弁体部5072が弾性脚部
5073のばね力に抗して弁座5071から浮き上がっ
て吸入通路17が開封され、ポンプ本体2内に液体が吸
入され(図8(e)参照)、自然状態に復帰して弁体部5
072が弁座5233に着座する(図8(f)参照)。
【0112】この実施の形態では、吸込弁機構507は
弁体部5072と弾性脚部5073が一体となったバル
ブ部材5070によって一体成形されており、開弁荷重
のばらつきが少なく、安定した吸い戻し機能を得ること
ができる。また、吸込弁機構507を一つのバルブ部材
5070によって構成しているので、部品点数を削減で
きると共に組み込みもきわめて容易である。
【0113】次に吐出弁機構をボール弁とした場合の実
施の形態(第6乃至第9の実施の形態)を説明する。
【0114】各第6乃至第9の実施の形態において吐出
弁機構は共通であり、吐出弁機構以外は上記第1,第
2,第3および第5の実施の形態と同一である。重複し
た説明を避けるために、先の実施の形態と相違する部分
についてのみ説明し、同一部分については同一の符号を
付して説明は省略するものとする。同一の符号が付され
た部分の構成および機能は先の実施の形態と同一であ
り、先の実施の形態における説明が援用される。
【0115】[第6の実施の形態]図11は本発明の第
6の実施の形態が示されている。
【0116】全体的な構成は第1の実施の形態と同一で
あり、連結軸部604とピストン603、吐出弁機構6
08の構成が第1の実施の形態と相違する。
【0117】この実施の形態では、ピストン603は連
結軸部604の下端部に一体的に固定されている。連結
軸部604は内部に吐出通路18が形成された中空のパ
イプ状で下端に吐出通路開口部18aが下方に向かって
開いており、下端部外周にピストン603が一体成形さ
れている。
【0118】吐出弁機構608は連結軸部604の吐出
通路18中途部に設けられている。
【0119】すなわち、吐出通路18の中途部には吐出
通路18を仕切るように弁座6081が設けられ、この
弁座6081の吐出方向下流側となる上方にボールから
なる弁体6082が弁座6081に対して接離自在に設
けられている。自由状態で弁体6082は弁座6081
に対して自重によって着座しており、ポンプ本体2内に
圧力によって弁体6082が弁座6081から離れて浮
遊状態となって開弁するように構成されている。また、
エジェクタヘッド5の上端部には、ノズル部51の内部
開口部に臨んで弁体6082の浮き上がり量を規制する
弁体押え6083が設けられている。
【0120】図12には本第6の実施の形態の作動状態
を示している。
【0121】自然状態では、図12(a)に示されるよう
に、連結軸部604がスプリング6のばね力によって突
出方向に付勢されており、吐出弁機構608は弁体60
82が自重によって弁座6081に着座して閉弁され、
吸込弁機構7は押えばね部74のばね力によって閉弁状
態に保持されている。
【0122】吐出する場合には、エジェクタヘッド5を
スプリング6のばね力に抗して押し込む。このとき、ピ
ストン3が連結軸部604と一体に押し込まれ、ポンプ
本体2内に貯溜されている液体が加圧されて吐出弁機構
608の弁体6082が押し上げられて開封され、吐出
通路18および吐出ノズル51を通じて液体が吐出され
る。
【0123】エジェクタヘッド5を押し切った時点から
(図12(b)参照)、スプリング6のばね力によって連
結軸部604およびピストン3がポンプ本体2から突出
する方向に戻り始める(図12(c)参照)。このとき、
吐出弁機構608の弁体6082はまだ弁座6081に
着座せず浮遊状態で吐出通路開口部18aが開いてい
る。一方、吸込弁機構7は押えばね部74のばね力によ
って弁座72に押圧されて閉弁状態に維持されており、
ポンプ本体2が負圧となって吐出ノズル51および吐出
通路18内の残液がポンプ本体2に吸い戻される。
【0124】本実施の形態では、吐出弁機構608が液
体の粘度によってサックバック時の落下速度が変化する
ものの、吸込弁機構7は押えばね部74が弁体部73と
一体成形されているので、吸込弁機構7の開閉タイミン
グは安定し、安定した吸い戻し機能を得ることができ
る。
【0125】そして、所定時間経過して吐出弁機構60
8の弁体6082が弁座6081に着座して閉弁すると
(図12(d)参照)、吸込弁機構7の弁体部73が押え
ばね部74のばね力に抗して弁座72から離れて開封さ
れ、容器10内部の液体がポンプ本体2内に吸入され
(図12(e)参照)、自然状態に復帰し吸込弁機構7が
再び閉弁する(図12(f)参照)。
【0126】[第7の実施の形態]図13は本発明の第
7の実施の形態が示されている。
【0127】この実施の形態は、傘形のバルブ部材20
70を備えた一体成形の吸込弁機構207を含む全体的
な構成は第2の実施の形態と同一であり、一体成形の連
結軸部604とピストン603、ボール弁よりなる吐出
弁機構608の構成が上記第6の実施の形態と同一であ
る。
【0128】図14には本第7の実施の形態の作動状態
が示されている。
【0129】すなわち、自然状態では連結軸部604が
スプリング6のばね力によって突出方向に付勢され、吐
出弁機構608は弁体6082が自重によって弁座60
81に着座して閉弁され、吸込弁機構207はシール膜
部2072の弾性力によって閉弁状態に保持されている
(図14(a)参照)。
【0130】吐出する場合には、エジェクタヘッド5を
スプリング6のばね力に抗して押し込む。このとき、ピ
ストン603が連結軸部604と一体に押し込まれ、ポ
ンプ本体2内に貯溜されている液体が加圧されて吐出弁
機構608の弁体6082が押し上げられて開封され、
吐出通路18および吐出ノズル51を通じて液体が吐出
される。
【0131】エジェクタヘッド5を押し切った時点から
(図14(b)参照)、スプリング6のばね力によって連
結軸部604およびピストン603がポンプ本体2から
突出する方向に戻り始める(図14(c)参照)。このと
き、吐出弁機構608の弁体6082はまだ弁座608
1に着座せず浮遊状態で吐出通路開口部18aが開いて
いる。一方、吸込弁機構207はシール膜部2072の
弾性復元力によってシール突起2073が底壁部223
の傾斜面部2232に圧接されて閉弁状態に維持されて
おり、ポンプ本体2が負圧となって吐出ノズル51およ
び吐出通路18内の残液がポンプ本体2に吸い戻され
る。
【0132】本実施の形態においても、吐出弁機構60
8の弁体6082が液体の粘度によってサックバック時
の落下速度が変化するものの、吸込弁機構207はシー
ル膜部2072と環状のシール突起2073とが一体成
形されているので、吸込弁機構207の開閉タイミング
は安定し、安定した吸い戻し性能を得ることができる。
【0133】そして、所定時間経過して吐出弁機構60
8の弁体6082が弁座6081に着座して閉弁すると
(図14(d)参照)、吸込弁機構7のシール突起207
3がシール膜部2072の弾性復元力に抗して底壁の傾
斜面部2232から離れて開封され、容器10内部の液
体がポンプ本体2内に吸入され(図14(e)参照)、吸
入が完了して自然状態に復帰すると吸込弁機構7が再び
閉弁する(図14(f)参照)。
【0134】[第8の実施の形態]図15は本発明の第
8の実施の形態が示されている。
【0135】この実施の形態は、ポンプ本体2の底壁部
823の形状と吸込弁機構307の構成、および連結軸
部604に吸込弁機構307の弁体部3072を押さえ
る押えばね3078を備えている点で第3の実施の形態
と同一であり、一体成形の連結軸部604とピストン6
03、ボール弁よりなる吐出弁機構608の構成が上記
第6の実施の形態と同一である。
【0136】すなわち、この実施の形態では連結軸部6
04の下端開口部に弁体部3072を押さえる押えばね
3078が複数設けられている。
【0137】図16には第8の実施の形態の作動状態を
示している。
【0138】すなわち、自然状態では連結軸部604が
スプリング6のばね力によって突出方向に付勢され、吐
出弁機構608は弁体6082が自重によって弁座60
81に着座して閉弁され、吸込弁機構307は弁体部3
072の自重によって弁座3071に着座して閉弁状態
に保持されている(図16(a)参照)。
【0139】吐出する場合には、エジェクタヘッド5を
スプリング6のばね力に抗して押し込む。このとき、ピ
ストン603が連結軸部604と一体に押し込まれ、ポ
ンプ本体2内に貯溜されている液体が加圧されて吐出弁
機構608の弁体6082が押し上げられて開封され、
吐出通路18および吐出ノズル51を通じて液体が吐出
される。
【0140】エジェクタヘッド5を押し切った時点から
(図16(b))、スプリング9のばね力によって連結軸
部604およびピストン603がポンプ本体2から突出
する方向に戻り始める(図16(c))。このとき、吐出
弁機構608の弁体6082はまだ弁座6081に着座
せず浮遊状態で吐出通路開口部18aが開いている。
【0141】そして、弁体6082が弁座6081に着
座して吐出通路開口部18aを閉塞するまでの間(図1
6(d))、押えばね3078によって吸込弁機構308
の弁体部3081が強制的に押さえられ、吐出通路18
内の残液が確実に戻される。この間、押えばね3078
は弁体部3072のばね受け斜面3077に対してすべ
りながら上方に移動し、弁体部3072が持ち上がらな
い。
【0142】そして、押えばね3078がばね受け斜面
3077から離れると、弁体部3072を押さえる力が
無くなり、弁体部3072が弁座3071から離間して
吸込通路17を通じて液体が吸入され(図16(e)参
照)、自然状態に復帰した時点で弁体部3072が自重
によって弁座3071に着座する(図6(f)参照)。
【0143】[第9の実施の形態]図17及び図18に
は本発明の第9の実施の形態が示されている。
【0144】この第9の実施の形態は、図17に示すよ
うに、弾性脚部5073と弁体部5072を有する吸込
弁機構507を含む全体的な構成は第5の実施の形態と
同一で、ボール弁タイプの吐出弁機構608が第6の実
施の形態と同一である。
【0145】図18には本第5の実施の形態の作動状態
を示している。
【0146】この場合も、自然状態では吐出弁機構60
8の弁体6082は自重によって弁座6081に着座し
て閉弁状態に維持され、また吸込弁機構507も弾性脚
部5073のばね力によって閉弁状態に保持されている
(図18(a)参照)。
【0147】この状態からエジェクタヘッド5を押して
液体を吐出し、エジェクタヘッド5を押し切った時点か
ら(図18(b)参照)、スプリング9のばね力によって
連結軸部604およびピストン603がポンプ本体2か
ら突出する方向に戻り始める(図18(c)参照)。この
とき、吐出弁機構608の弁体6082はすぐには弁座
6081に着座せず浮遊状態で吐出通路開口部18aが
開いている。
【0148】そして、弁体6082が弁座6081に着
座して吐出通路開口部18aを閉塞するまでの間(図1
8(d)参照)、吸込弁機構507は、弾性脚部5073
のばね力によって吸込弁機構507の弁体部5072が
閉弁状態に維持され、吐出通路18内の残液が確実に戻
される。
【0149】そして、吐出弁機構608が閉じると、吸
込弁機構507の弁体部5072が弾性脚部5073の
ばね力に抗して弁座5071から離れて開封され、容器
10内部の液体がポンプ本体2内に吸入され(図18
(e)参照)、自然状態に復帰し吸込弁機構507が再び
閉弁する(図12(f)参照)。
【0150】なお、上記第6〜第9の実施の形態におい
て、スプリングの位置をポンプ本体2の外部に配置した
場合について説明したが、ポンプ本体2内部のピストン
とポンプ本体底壁間に収縮状態で装着するようにしても
よい。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように、本請求項1乃至請
求項5に記載の発明にあっては、吐出弁機構としてピス
トンと連結軸との相対移動によって開閉するスライドバ
ルブ機構を採用することにより、サックバック時に液体
の粘度の影響を受けにくくなり、吐出弁機構の開閉タイ
ミングの安定化を図ることができ、液体の粘度に関わら
ずサックバック量を安定化することができる。
【0152】特に、請求項2および3に記載の発明のよ
うに、吸込弁機構を押えばね部と弁体部を一体成形した
バルブ部材によって構成することにより、サックバック
時の吸込弁機構の開閉タイミングの安定化を図ることが
でき、サックバック量を一層安定化させることができ
る。
【0153】また、一つのバルブ部材だけで常時閉弁状
態に保つ自己閉鎖型の吸込弁機構を実現することがで
き、部品点数を削減できると共に組み込みもきわめて容
易である。
【0154】さらに、請求項4に記載の発明のように、
サックバック時に吸込弁機構の弁体部を押え部材によっ
て強制的に閉弁状態に押さえる構成を採用した場合に
は、吸込弁機構が自己閉鎖形ではなくてもサックバック
時に吸込弁機構の確実に閉状態に保持することができ、
サックバック量の安定化を図ることができる。
【0155】一方、吐出弁機構の構成としてボール弁の
ように弁体が弁座に接離する開閉弁機構の場合でも、吐
出弁機構の開閉タイミングが液体の粘度による影響を受
けるものの、請求項6乃至請求項7に記載のように吸込
弁機構を押えばね部と弁体部を一体成形したバルブ部材
によって構成とすれば、サックバック時の吸込弁機構の
開閉タイミングの安定化を図ることができ、サックバッ
ク量を安定化させる効果が得られる。また、一つのバル
ブ部材だけで常時閉弁状態に保つ自己閉鎖型の吸込弁機
構を実現することができ、部品点数を削減できると共に
組み込みもきわめて容易である。
【0156】また、請求項8に記載のように、吐出弁機
構がボール弁のように開閉タイミングが液体の粘度の影
響を受ける開閉弁機構の場合でも、サックバック時に吸
込弁機構の弁体部を押え部材によって強制的に閉弁状態
に押さえる構成を採用することにより、サックバック時
に吸込弁機構の確実に閉状態に保持することができ、サ
ックバック量の安定化を図ることができる。
【0157】さらに、請求項9に記載のように、スプリ
ングをポンプ本体外部であってポンプ本体とエジェクタ
ヘッドの間に設ければ、内容液がスプリングに触れない
ため、スプリングの腐食を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図、同図(b),(c)は同図(a)
の吸込弁機構のバルブ部材の平面図および縦断面図、同
図(d)はステムの半断面正面図、同図(e)は同図(d)の
e−e線断面図である。
【図2】図2は図1のポンプディスペンサの作動説明図
である。
【図3】図3(a)は本発明の第2の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図、同図(b),(c)および(d)
は同図(a)の吸込弁機構のバルブ部材の平面図,底面図
および半断面正面図である。
【図4】図4は図3のポンプディスペンサの作動説明図
である。
【図5】図5(a)は本発明の第3の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図、同図(b),(c)および(d)
は同図(a)の吸込弁機構のバルブ部材の正面断面図,平
面図および底面図、同図(e)はステムの半断面正面図、
同図(f)はステムの底面図である。
【図6】図6は図5のポンプディスペンサの作動説明図
である。
【図7】図7は本発明の第4の実施の形態に係るポンプ
ディスペンサの断面図である。
【図8】図8は図7のポンプディスペンサの作動説明図
である。
【図9】図9(a)は本発明の第5の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図、同図(b)は同図(a)の吸込
弁機構の拡大断面図である。
【図10】図10は図9のポンプディスペンサの作動説
明図である。
【図11】図11は本発明の第6の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図である。
【図12】図12は図11のポンプディスペンサの作動
説明図である。
【図13】図13は本発明の第7の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図である。
【図14】図14は図13のポンプディスペンサの作動
説明図である。
【図15】図15は本発明の第8の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図である。
【図16】図16は図15のポンプディスペンサの作動
説明図である。
【図17】図17は本発明の第9の実施の形態に係るポ
ンプディスペンサの断面図である。
【図18】図18は図17のポンプディスペンサの作動
説明図である。
【符号の説明】
1 ポンプディスペンサ 2 ポンプ本体 23 底壁部 25 パイプ 3 ピストン 4 連結軸部 41 第1ストッパ部 42 第2ストッパ部 5 エジェクタヘッド 51 吐出ノズル 53 カバー筒部 6 スプリング 7 吸込弁機構 70 バルブ部材 71 リング部 72 弁座 73 弁体部 74 押えばね部 8 吐出弁機構 9 コンテナキャップ 10 容器 11 口頚部 17 吸込通路 17a 吸込通路開口部 18 吐出通路 18a 吐出通路開口部 207 吸込弁機構(第2の実施の形態) 2070 バルブ部材 2071 固定軸部 2072 シール膜部 2073 シール突起 307 吸込弁機構(第3の実施の形態) 3071 弁座 3072 弁体部 3073 脚部 3074 段差部 3075 抜け止め突起 3076 ばね受け部 3077 ばね受け斜面 3078 押えばね 407 吸込弁機構(第4の実施の形態) 4071 弁座 4072 弁体部 4073 脚部 4074 段差部 4075 ばね受け部 4076 押えスプリング 507 吸込弁機構(第5の実施の形態) 5070 バルブ部材 5071 弁体部 5072 弾性脚部 171 テーパ面 172 段差部 608 吐出弁機構(第6〜第9の実施の形態) 6081 弁座 6082 弁体 6083 弁体押え

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器開口部に装着されるポンプ本体と、 該ポンプ本体内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内
    容積を拡張,収縮させるピストンと、 前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内のピ
    ストンと連結軸部を介して連結される吐出ノズルを備え
    たエジェクタヘッドと、 前記連結軸部をポンプ本体から突き出す方向に付勢する
    スプリングと、 前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
    られ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部
    を備えた吸込弁機構と、 前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出通路に設けら
    れる吐出弁機構と、を備えたポンプディスペンサにおい
    て、 前記ピストンを連結軸部に対して軸方向に相対移動自在
    に取り付け、 前記連結軸部に前記ピストンの相対移動範囲を規制する
    第1,第2ストッパ部を設けると共に前記第1ストッパ
    部を前記第2ストッパ部に対して連結軸部の先端側に位
    置させ、 前記吐出弁機構を、ピストンの第1ストッパ部との当接
    位置にて吐出通路開口部を閉弁し、かつ第1ストッパ部
    から離れると開弁するスライドバルブ機構としたことを
    特徴とするポンプディスペンサ。
  2. 【請求項2】吸込弁機構を、前記ポンプ本体内周に固定
    される固定部と、弁座に対して接離自在の弁体部と、前
    記固定部と弁体部を一体的に連結して弁体部を弁座に対
    して所定のばね力によって押圧する押えばね部と、を備
    えた一体成形のバルブ部材によって構成したことを特徴
    とする請求項1に記載のポンプディスペンサ。
  3. 【請求項3】吸込弁機構を、ポンプ本体の底壁に固定さ
    れる固定軸部と、該固定軸部から半径方向外方に向かっ
    て延びる可撓性のシール膜部と、該シール膜部の周縁に
    設けられシール膜部の弾性力によってポンプ本体底壁に
    密接して固定軸部周囲に位置する吸込通路開口部を閉塞
    する環状のシール突起と、を備えた一体成形のバルブ部
    材によって構成したことを特徴とする請求項1に記載の
    ポンプディスペンサ。
  4. 【請求項4】吸込弁機構を、ポンプ本体の吸込通路開口
    部の弁座に対して接離する弁体部と、該弁体部を弁座に
    対して所定のばね力によって押圧する前記弁体部と別体
    の押えばね部と、を備えた構造としたことを特徴とする
    請求項1に記載のポンプディスペンサ。
  5. 【請求項5】容器開口部に装着されるポンプ本体と、 該ポンプ本体内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内
    容積を拡張,収縮させるピストンと、 該ピストンをポンプ本体の内容積を拡張させる方向に付
    勢するスプリングと、 前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内のピ
    ストンとステムを介して連結される吐出ノズルを備えた
    エジェクタヘッドと、 前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
    られた吸込弁機構と、 前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出通路に設けら
    れる吐出弁機構と、を備えたポンプディスペンサにおい
    て、 前記ピストンを連結軸部に対して軸方向に相対移動自在
    に取り付け、 前記連結軸部に前記ピストンの相対移動範囲を規制する
    第1,第2ストッパ部を設けると共に前記第1ストッパ
    部を前記第2ストッパ部に対して連結軸部の先端側に位
    置させ、 前記吐出弁機構を、ピストンの第1ストッパ部との当接
    位置にて吐出通路開口部を閉弁し、かつ第1ストッパ部
    から離れると開弁するスライドバルブ機構とし、 一方、前記吸込弁機構は弁座に対して接離する弁体を備
    えた構成とし、 前記連結軸部に、該連結軸部を押し切り位置から所定量
    突出方向に移動する間、吸込弁機構の弁体を弁座に対し
    て押圧状態に保つ押え部材を設けたことを特徴とするポ
    ンプディスペンサ。
  6. 【請求項6】容器開口部に装着されるポンプ本体と、 該ポンプ本体内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内
    容積を拡張,収縮させるピストンと、 前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内のピ
    ストンと連結軸部を介して連結される吐出ノズルを備え
    たエジェクタヘッドと、 前記連結軸部をポンプ本体から突き出す方向に付勢する
    スプリングと、 前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
    られ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部
    を備えた吸込弁機構と、 前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出通路に設けら
    れ、弁座に対して接離する弁体を備えた吐出弁機構と、
    を備えたポンプディスペンサにおいて、 前記吸込弁機構を、前記ポンプ本体内周に固定される取
    付部と、吸込通路開口部を備えた弁座に対して接離する
    弁体部と、前記取付部と弁体部を連結して弁体部を弁座
    に対して所定のばね力によって押圧する押えばね部と、
    を備えた一体成形のバルブ部材によって構成したことを
    特徴とするポンプディスペンサ。
  7. 【請求項7】容器開口部に装着されるポンプ本体と、 該ポンプ本体内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内
    容積を拡張,収縮させるピストンと、 前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内のピ
    ストンと連結軸部を介して連結される吐出ノズルを備え
    たエジェクタヘッドと、 前記連結軸部をポンプ本体から突き出す方向に付勢する
    スプリングと、 前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
    られ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部
    を備えた吸込弁機構と、 前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出通路に設けら
    れ、弁座に対して接離する弁体を備えた吐出弁機構と、
    を備えたポンプディスペンサにおいて、 前記吸込弁機構を、ポンプ本体の底壁に固定される固定
    軸部と、該固定軸部から半径方向外方に向かって延びる
    可撓性のシール膜部と、該シール膜部の周縁に設けられ
    シール膜部の弾性力によってポンプ本体底壁に密接して
    固定軸部周囲に位置する吸込通路開口部を閉塞する環状
    のシール突起と、を備えた一体成形のバルブ部材によっ
    て構成したことを特徴とするポンプディスペンサ。
  8. 【請求項8】容器開口部に装着されるポンプ本体と、 該ポンプ本体内に往復動自在に挿入されポンプ本体の内
    容積を拡張,収縮させるピストンと、 前記ポンプ本体の外部に配置され前記ポンプ本体内のピ
    ストンと連結軸部を介して連結される吐出ノズルを備え
    たエジェクタヘッドと、 前記連結軸部をポンプ本体から突き出す方向に付勢する
    スプリングと、 前記容器内部からポンプ本体内に通じる吸込通路に設け
    られ弁体を所定の力で弁座に対して押圧する押えばね部
    を備えた吸込弁機構と、 前記容器内部から吐出ノズルに通じる吐出通路に設けら
    れ、弁座に対して接離する弁体を備えた吐出弁機構と、
    を備えたポンプディスペンサにおいて、 一方、前記吸込弁機構は吸込通路開口部を備えた弁座に
    対して接離する弁体を有し、 前記連結軸部に、該連結軸部を押し切り位置から所定量
    突出方向に移動する間、吸込弁機構の弁体を弁座に対し
    て押圧状態に保つ押え部材を設けたことを特徴とするポ
    ンプディスペンサ。
  9. 【請求項9】スプリングを、ポンプ本体とエジェクタヘ
    ッドの間に設けたことを特徴とする請求項1乃至8のい
    ずれかの項に記載のポンプディスペンサ。
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