JPH10186546A - 液晶プロジェクタ - Google Patents

液晶プロジェクタ

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JPH10186546A
JPH10186546A JP9278419A JP27841997A JPH10186546A JP H10186546 A JPH10186546 A JP H10186546A JP 9278419 A JP9278419 A JP 9278419A JP 27841997 A JP27841997 A JP 27841997A JP H10186546 A JPH10186546 A JP H10186546A
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light
liquid crystal
projection lens
crystal panel
mirror
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順弘 小沼
Yutaka Matsuda
裕 松田
Masaharu Deguchi
雅晴 出口
Hisao Inage
久夫 稲毛
Takashi Tsunoda
隆史 角田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排気風による投写画像のゆらぎの防止と、冷却
効率の向上。 【解決手段】排気ファンを投写レンズ光軸に対し傾斜し
て配置。風向板も、投写レンズに近い側のものの傾斜角
度を、投写レンズから遠い側のものの傾斜角度よりも大
きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を液
晶パネルに照射し、該液晶パネルの出射光を投写レンズ
でスクリーン上に投写して画像表示する液晶プロジェク
タに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の透過型液晶パネルを用い
た液晶プロジェクタとしては、例えば特開昭63−21
6026号公報記載のものがある。この従来構成では、
光源(符号21)、第1の反射ミラー(23)、第1の
ダイクロイックミラー(26)、第2の反射ミラー(3
0)、第2のダイクロイックミラー(27)、第3の反
射ミラー(28)、第4の反射ミラー(29)、第1の
透過型の液晶パネル(33)、第2の透過型の液晶パネ
ル(39)、第3の透過型の液晶パネル(45)、ダイ
クロイックプリズム(49)、投写レンズ(50)とを
備え、光源からの照明光を第1の反射ミラーを介して第
1のダイクロイックミラーに入射させ、第1のダイクロ
イックミラーにより色分離された第1の出射光を第2の
反射ミラーを介して第1の液晶パネルに照射し、第1の
ダイクロイックミラーにより色分離された第2の出射光
を第2のダイクロイックミラーに入射させ、第2のダイ
クロイックミラーにより色分離された第1の出射光を第
2の液晶パネルに入射させ、第2のダイクロイックミラ
ーにより色分離された第2の出射光を第3の反射ミラ
ー、第4の反射ミラーを介して第3の液晶パネルに照射
し,第1の液晶パネルからの透過光,第2の液晶パネル
からの透過光、第3の液晶パネルからの透過光をダイク
ロイックプリズムにより色合成し、色合成された出射光
を投写レンズによりスクリーン上に投写するようになっ
ている。
【0003】また,特開平3−10218号公報記載の
ように、光源冷却用の排気ファン(15,27)を設け
たものもある。
【0004】また、さらに、例えば、日本光学会(応物
学会)主催のJAPAN OPTICS ’94 光学
連合シンポジウム浜松 ’94(p135−p136)
の22Fa06「異形開口レンズアレイを用いた液晶プ
ロジェクタ用高効率照明光学系」に開示されているよう
に、光源にメタルハライドランプと放物面鏡を用い、U
V−IRカットフィルタ、第1のレンズアレイ、第2の
レンズアレイを設けたものが知られている。
【0005】上記3件の公知例を組合わせた構成の液晶
プロジェクタも実用化されている。
【0006】以下、図面を用いて、この従来の技術を組
合わせた液晶プロジェクタにつき説明する。
【0007】図6は、従来の技術を組合わせた液晶プロ
ジェクタ光学系の上面図である。
【0008】光源であるメタルハライドランプ50から
の照明光51は、放物面鏡のランプリフレクタ52、U
V−IRカットフィルタ53、第1のレンズアレイ5
4、第1の反射ミラーであるコールドミラー55、第2
のレンズアレイ56、第1のダイクロイックミラーであ
るR色光透過、G及びB色光反射のダイクロイックミラ
ー57に入射し、R色光58が透過し、G及びB色光5
9が反射するようになっている。
【0009】R色光58は、第2の反射ミラーである増
反射アルミミラー60で反射され、コンデンサレンズ6
1、偏光板62を介して、第1の透過型の液晶パネルで
あるR色光用液晶パネル63に入射する。
【0010】G及びB色光59は、第2のダイクロイッ
クミラーであるG色光反射、B色光透過のダイクロイッ
クミラー64に入射し、G色光65が反射し、B色光6
6が透過する。G色光65は、コンデンサレンズ67、
偏光板68を介して、第2の透過型の液晶パネルである
G色光用液晶パネル69に入射する。
【0011】B色光66は、リレーレンズ70、第3の
反射ミラーである増反射アルミミラー71、リレーレン
ズ72、第4の反射ミラーである増反射アルミミラー7
3、コンデンサレンズ74、偏光板75を介して、第3
の透過型の液晶パネルであるB色光用液晶パネル76に
入射する。
【0012】液晶パネル63からのR透過光77と、液
晶パネル69からのG透過光78と、液晶パネル76か
らのB透過光79は、ダイクロイックプリズム80によ
り色合成され、色合成された出射光81を投写レンズ8
2によりスクリーン(図示せず)上に投写する。
【0013】高温になる光源から発生する熱が構成部品
に影響しないようにするために、光源であるメタルハラ
イドランプ50とランプリフレクタ52の近傍には、光
源冷却用の排気ファン83が配置されており、液晶プロ
ジェクタの筐体(図示せず)の外に熱風84を排気す
る。
【0014】この構成の液晶プロジェクタによれば、高
温になる光源を冷却しながら、スクリーン上で明るく大
画面の画像が得られる。
【0015】しかしながら、従来のこの構成の液晶プロ
ジェクタにおいては、排気ファン83により排気された
熱風84が、液晶プロジェクタの近傍に位置する観視者
の方向に流れることがあり、観視者に不快感を与えてし
まうという課題があった。
【0016】また、液晶プロジェクタは、パーソナルコ
ンピュータ等の映像機器を近傍に置いて使用することが
あるが、これらの熱に弱い機器を熱風が当たらない位置
に置くなどの配慮が必要である。また、光源から発生す
る熱を効率良く排気するために、熱風が排気される位置
には該排気を遮るような物を置かないようにする配慮も
必要であり、使い勝手性の上で問題があった。
【0017】これに対して、例えば実開平5−5942
4号公報に開示されているように、投写レンズの前筒部
を配置した面と同一面に、光源の冷却用としての排気用
ファンを配置し、投写方向と排気方向とを同一方向とし
た構成が提案されている。これによれば、排気ファンか
ら排気された熱風が、液晶プロジェクタの近傍に位置す
る観視者の方向に流れることがなく、観視者に不快感を
与えることもない。また、液晶プロジェクタの近傍に熱
に弱い機器を配置する場合も配慮が不要で、また熱風が
排気される位置に排気を遮るような物を置かないように
する配慮も不要な、使い勝手性の良い液晶プロジェクタ
が得られる。しかしながら、この従来技術では、投写レ
ンズからの投写光の中に、排気ファンからの熱風が流れ
てスクリーンの投写画像にゆらぎが生ずることがある点
についての対策等配慮がされていなかった。また、熱風
をより効率良く排気させる構成についても特に配慮がな
かった。また、第1のレンズアレイ及び第2のレンズア
レイを含む光学系の構成についても配慮がなかった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、排気
ファンから排気される熱風が、観視者や、近傍に配され
る機器に悪影響を及ぼさず、スクリーンにゆらぎのない
画像を表示でき、また、冷却のために装置内の空気を効
率良く排気できる、高性能かつ使い勝手性の良い液晶プ
ロジェクタを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、光源からの光を液晶パネルに照射し、該
液晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に
投写する液晶プロジェクタにおいて、(1)装置内空気
を外部に排気する排気ファンを、投写レンズに近接して
配しかつその排気流が投写レンズの投写光から遠ざかる
よう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜させて配する。
【0020】(2)排気ファンの排気流が投写レンズの
投写光から遠ざかるよう、投写レンズ光軸方向に対し傾
斜して配した風向板を備える。
【0021】(3)排気ファンの排気流が投写レンズの
投写光から遠ざかるよう投写レンズ光軸方向に対し傾斜
して配するとともに、投写レンズに近い側のものの傾斜
角度と、投写レンズから遠い側のものの傾斜角度とを異
なるようにした複数の風向板を備える。
【0022】(4)排気ファンの排気流が投写レンズの
投写光から遠ざかるように投写レンズ光軸方向に対し傾
斜して配するとともに、投写レンズに近い側のものの傾
斜角度を、投写レンズから遠い側のものの傾斜角度より
も大きくした複数の風向板を備える。
【0023】(5)光源からの光を、第1のレンズアレ
イ、第1の反射ミラー、第2のレンズアレイを介して第
1のダイクロイックミラーに入射させ、該第1のダイク
ロイックミラーにより色分離された第1の出射光を第2
の反射ミラーを介し第1の液晶パネルに照射し、該第1
のダイクロイックミラーにより色分離された第2の出射
光を第2のダイクロイックミラーに入射させ、該第2の
ダイクロイックミラーにより色分離された第1の出射光
を第2の液晶パネルに入射させ、該第2のダイクロイッ
クミラーにより色分離された第2の出射光を第3の反射
ミラー、第4の反射ミラーを介し第3の液晶パネルに照
射し、上記第1の液晶パネルからの透過光、上記第2の
液晶パネルからの透過光、及び上記第3の液晶パネルか
らの透過光を、ダイクロイックプリズムによって色合成
し、該色合成された出射光を投写レンズによりスクリー
ン上に投写する液晶プロジェクタであって、上記第1の
反射ミラー、第2のレンズアレイ、第1のダイクロイッ
クミラー、第2のダイクロイックミラー、第3の反射ミ
ラーをこの順に配し、かつ第1の反射ミラー、第1のレ
ンズアレイ、光源、排気ファンをこの順に配置し、かつ
第1の反射ミラー、第1のレンズアレイ、光源、排気フ
ァンの並びが、投写レンズ、ダイクロイックプリズム、
第2のダイクロイックミラーの並びに対し略平行でかつ
隣りに配するようにする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を説明する。
【0025】図1は、本発明の第1の実施例を示す図
で、液晶プロジェクタ光学系の上面図である。
【0026】光源であるメタルハライドランプ1からの
照明光2は、楕円面鏡のランプリフレクタ3を介して、
第1レンズアレイ4に入射する。ここで、球面鏡のラン
プリフレクタ5は、メタルハライドランプ1からの従来
は利用されていなかった照明光6を再度メタルハライド
ランプ1に戻し、光の再利用を図る目的で設けたもので
ある。第1レンズアレイ4は、その入射面7が凹レンズ
面とし、楕円面鏡のランプリフレクタ3からの収束光8
を、略平行光に変換する作用を持たせることにより第1
レンズアレイを小型にすることができる。
【0027】第1レンズアレイ4からの出射光9は、第
1の反射ミラーである増反射銀ミラー10、第2レンズ
アレイ11、第1のダイクロイックミラーであるB色光
反射、G及びR色光透過のダイクロイックミラー12に
入射し,B色光13が反射し,GおよびR色光14が透
過する。B色光13は、第2の反射ミラーである増反射
アルミミラー15で反射され、コンデンサレンズ16、
偏光板17を介して、第1の透過型の液晶パネルである
B色光用液晶パネル18に入射する。G及びR色光14
は、第2のダイクロイックミラーであるG色光反射,R
色光透過のダイクロイックミラー19に入射し,G色光
20が反射し,R色光21が透過する。G色光20は,
コンデンサレンズ22,偏光板23を介して,第2の透
過型の液晶パネルであるG色光用液晶パネル24に入射
する。R色光21は,リレーレンズ25,第3の反射ミ
ラーである赤外線を透過するコールドミラー26,リレ
ーレンズ27,第4の反射ミラーである増反射銀ミラー
28,コンデンサレンズ29,偏光板30を介して,第
3の透過型の液晶パネルであるR色光用液晶パネル31
に入射する。
【0028】液晶パネル18からのB透過光32と,液
晶パネル24からのG透過光33と,液晶パネル31か
らのR透過光34は,ダイクロイックプリズム35によ
り色合成され,色合成された出射光36を投写レンズ3
7によりスクリーン(図示せず)上に投写する。
【0029】高温になる光源から発生する熱が光源以外
の構成部品に影響を及ぼさなくするために、光源である
メタルハライドランプ1,ランプリフレクタ3とランプ
リフレクタ5の近傍には,光源冷却用の排気ファン38
が配置されており,液晶プロジェクタの筐体の外に熱風
39を排気する。排気ファン38を投写レンズ37に隣
りに配置し,かつ排気ファン38の排気風39が投写レ
ンズ37の投写光36から遠ざかるように,排気ファン
38を傾斜して配置する。投写光36の排気風39側の
投写光36aの角度a=30°に対して,排気ファンの
傾斜角度b=15°と設定し,投写レンズ37からの投
写光36の中に,排気ファン38から排気した熱風39
が流れてスクリーンへの投写画像がゆらぐのを防止でき
る。
【0030】また,排気ファン38を投写レンズ37に
隣接して配置し,かつ排気ファン38の排気風39が投
写レンズ37の投写光36から遠ざかるように,複数の
風向板40を傾斜して配置するとともに,投写レンズ3
7に近い側の風向板40aの傾斜角度cを,投写レンズ
37から遠い側の風向板40bの傾斜角度dよりも大き
くしてある。例えば、傾斜角度c=30°,傾斜角度d
=15°としてある。投写光36の排気風39側の投写
光36aの角度a=30°に対し、投写レンズ37に近
い側の風向板40aの傾斜角度c=30°と略等しく設
定してあるので,投写レンズ37からの投写光36の中
に,排気ファン38から廃棄した熱風39aが流れてス
クリーンへの投写画像がゆらぐことを緩和できる。ま
た,送風ファン38の傾斜角度b=15°に対して,投
写レンズ37から遠い側の風向板40bの傾斜角度d=
15°と略等しく設定したので,熱風39の進路が風向
板40bにより大きく曲げられることないため,より効
率よく排気されるようにできる。投写レンズ37からの
投写光36の中に,排気ファン38から排気した熱風3
9が流れてスクリーンへの投写画像がゆらぐ問題は,投
写レンズ37側から遠い排気風39bの方が,投写レン
ズ37に近い排気風39bよりも影響が小さいために,
このように風向板40aの傾斜角度cよりも風向板40
bの傾斜角度dをより小さくする。
【0031】本実施例では,第1のダイクロイックミラ
ー12により分離された第1の出射光13が第1のダイ
クロイックミラー12の反射光,第1のダイクロイック
ミラー12により分離された第2の出射光14が第1の
ダイクロイックミラー12の透過光となるように,第1
の反射ミラー10,第2のレンズアレイ11,第1のダ
イクロイックミラー12,第2のダイクロイックミラー
19,第3の反射ミラー26をこの順に配置し,かつ第
1の反射ミラー10,第1のレンズアレイ4,光源であ
るメタルハライドランプ1,排気ファン38をこの順に
配置し,かつ第1の反射ミラー10,第1のレンズアレ
イ4,光源であるメタルハライドランプ1,排気ファン
38の並びが,投写レンズ37,ダイクロイックプリズ
ム35,第2のダイクロイックミラー19の並びに対し
て略平行で,かつ隣りに配置してある。
【0032】本実施例構成の液晶プロジェクタによれ
ば、排気ファン38により排気された熱風39が投写レ
ンズ37の出射光36と同じ方向に流れることになる。
投写レンズ37の出射光36の方向の近傍に観視者が位
置することは,観視者自身が出射光36を遮り,スクリ
ーンへの画像に影を発生させることになるからあり得な
い。従って、液晶プロジェクタの近傍に位置する観視者
の方向に流れることがないため、該観視者に不快感を与
えることがない。
【0033】また,同様の理由により,パーソナルコン
ピュータ等の映像機器を液晶プロジェクタの近傍に置い
て使用しても、これら熱に弱い機器に熱風が当たること
がなく、置く位置についての配慮が不要である。また,
光源から発生する熱を効率良く排気するために、熱風が
排気される位置には排気を遮るような物を置かないよう
にする配慮も不要であり、使い勝手性を向上させること
ができる。
【0034】また,本実施例では,第1のダイクロイッ
クミラー12は,B色光を反射し,G色光とR色光を透
過する分光特性とし,第2のダイクロイックミラー19
は,G色光を反射し,R色光を透過する分光特性とした
ことにより,R色光成分に比べてB色光成分を相対的に
増やすことができる。これは,B色光のみが、各ミラー
10,12,15で反射のみで利用することができ、か
つP偏光成分に比べて反射率がより高いS偏光成分を利
用できるためである。これにより,スクリーンに投写さ
れる白色を好ましい色温度に高める効果がある。特に、
液晶プロジェクタに使用される光学部品のガラスやプラ
スチック材料には,B色光の光利用効率を低下させるも
の(例えば偏光板や液晶パネル)があり,これらの材料
の場合は、同じ色温度の光源を用いても色温度の低下は
避けられなかった。しかし、本発明のかかる構成では,
最大限にB色光成分を利用できるので,この色温度の低
下を最小限に食い止めることができる。
【0035】なお、B色光やG色光に比べ、R色光で
は、リレーレンズ25,27と反射ミラー26,28を
余分に使用することになるので,その透過率,反射率損
失により,光量が低下する。
【0036】そこで,本実施例では,第1の反射ミラー
を増反射銀ミラー10とし,第3の反射ミラーを赤外線
を透過するコールドミラー26とし,第4の反射ミラー
を増反射銀ミラー28とする。
【0037】図2は,増反射銀ミラーの分光反射率特性
を示すグラフである。また,図3はコールドミラーの分
光透過率のグラフである。この図より,増反射銀ミラー
は,コールドミラーに比べて,反射率が高いことがわか
る。特に,R色光はダイクロイックミラー12,19の
透過光を利用することになるので,S偏光成分に比べて
透過率がより高いP偏光成分を利用すべきである。そこ
で,P偏光成分の反射率がより高い増反射銀ミラー1
0,28を採用することによりR色光の低下を最小限に
食い止めることができる。なお、増反射銀ミラー10,
28の採用に伴い、不要な赤外線と、紫外線の遮断が必
要となる。そこで、本実施例では、第3の反射ミラーを
赤外線を透過するコールドミラー26としてある。これ
により、偏光板30、液晶パネル31に有害な赤外線が
照射されないようにできる。
【0038】また,本実施例では、第1の液晶パネル1
8の入射側に配置される偏光板17と第1のダイクロイ
ックミラー12との光路間に,紫外線を遮断するUVカ
ットフィルタを配置してある。さらに、本実施例では、
偏光板17の入射面にもUVカットフィルタ17aを形
成してある。
【0039】なお、本第1の実施例では、排気ファン3
8の排気風39が投写レンズ37の投写光36から遠ざ
かるように、排気ファン38を傾斜して配置したり、複
数の風向板40を傾斜して配置するとともに、投写レン
ズ37に近い側の風向板40aの傾斜角度cを、投写レ
ンズ37から遠い側の風向板40bの傾斜角度dよりも
大きく設定したが、これに限定されるものではない。
【0040】図4は、本発明の第2の実施例を示す図
で、液晶プロジェクタ光学系の上面図である。排気ファ
ン38が傾斜して配置されていない点と、風向板40の
構成については図示していない点を除いて、本発明の第
1の実施例と同じ構成である。本実施例では、第2の実
施例と同様に、排気ファン38から排気された熱風39
が、液晶プロジェクタの近傍に位置する観視者の方向に
流れることがなく、観視者に不快感を与えることのな
い、また液晶プロジェクタの近傍に配置する機器に対す
る配慮が不要で,また熱風が排気される位置に排気を遮
るような物を置かないようにする配慮も不要である。こ
のように、本発明によれば使い勝手の良い液晶プロジェ
クタを得ることができる。
【0041】図5は、本発明の第3の実施例を示す図
で、その光学系の上面図である。
【0042】光源のメタルハライドランプ50からの光
51は、放物面鏡のランプリフレクタ52,UV−IR
カットフィルタ53,第1のレンズアレイ54,第1の
反射ミラーであるコールドミラー55,第2のレンズア
レイ56,第1のダイクロイックミラーであるR色光反
射,GおよびB色光透過のダイクロイックミラー40に
入射し,R色光58が反射し,GおよびB色光59が透
過する。R色光58は,第2の反射ミラーである増反射
アルミミラー60で反射され,コンデンサレンズ61,
偏光板62を介して,第1の透過型の液晶パネルである
R色光用液晶パネル63に入射する。G及びB色光59
は,第2のダイクロイックミラーであるG色光反射,B
色光透過のダイクロイックミラー64に入射し,G色光
65が反射し,B色光66が透過する。G色光65は,
コンデンサレンズ67,偏光板68を介して,第2の透
過型の液晶パネルであるG色光用液晶パネル69に入射
する。B色光66は,リレーレンズ70,第3の反射ミ
ラーである増反射アルミミラー71,リレーレンズ7
2,第4の反射ミラーである増反射アルミミラー73,
コンデンサレンズ74,偏光板75を介して,第3の透
過型の液晶パネルであるB色光用液晶パネル76に入射
する。
【0043】液晶パネル63からのR透過光77と,液
晶パネル69からのG透過光78と,液晶パネル76か
らのB透過光79は,ダイクロイックプリズム80によ
り色合成され,色合成された出射光81を投写レンズ8
2によりスクリーン(図示せず)上に投写する。
【0044】高温の光源で発生する熱が光源以外の構成
部品に影響を及ぼさないようにするために,光源のメタ
ルハライドランプ50とランプリフレクタ52の近傍に
は、光源冷却用の排気ファン38が配置され、液晶プロ
ジェクタの筐体(図示せず)の外に熱風39を排気する
ようになっている。
【0045】本実施例では、第1のダイクロイックミラ
ー40により分離された第1の出射光58が第1のダイ
クロイックミラー40の反射光,第1のダイクロイック
ミラー40により分離された第2の出射光59が第1の
ダイクロイックミラー40の透過光となるように,第1
の反射ミラー55,第2のレンズアレイ56,第1のダ
イクロイックミラー40,第2のダイクロイックミラー
64,第3の反射ミラー71をこの順に配置し,かつ第
1の反射ミラー55,第1のレンズアレイ54,光源の
メタルハライドランプ50,排気ファン38をこの順に
配置し,かつ第1の反射ミラー55,第1のレンズアレ
イ54,光源のメタルハライドランプ50,排気ファン
38の並びが、投写レンズ82,ダイクロイックプリズ
ム80,第2のダイクロイックミラー64の並びに対し
略平行で、かつ隣りに配置してある。
【0046】本実施例によれば、排気ファン38により
排気された熱風39が、投写レンズ82の出射光81と
同じ方向に流れることになるので、上記第2の実施例の
場合と同様の効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、観視者に不快感を与えず、また近傍に配置する機器
の温度上昇に対する配慮も不要にできる等、使い勝手性
の良い液晶プロジェクタを得ることができるとともに,
排気ファンから排気した熱風によるスクリーンの投写画
像のゆらぎも防止できる。また、排気効率を高めて冷却
効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の液晶プロジェクタ光学
系の上面図である。
【図2】増反射銀ミラーの分光反射率特性を示すグラフ
である。
【図3】コールドミラーの分光透過率のグラフである。
【図4】本発明の第2の実施例の液晶プロジェクタ光学
系の上面図である。
【図5】本発明の第3の実施例の液晶プロジェクタ光学
系の上面図である。
【図6】従来の液晶プロジェクタ光学系の上面図であ
る。
【符号の説明】
1…メタルハライドランプ,2…照明光,3…ランプリ
フレクタ,4…第1のレンズアレイ,5…ランプリフレ
クタ,6…照明光,7…入射面,8…収束光,9…出射
光,10…増反射銀ミラー,11…第2のレンズアレ
イ,12…ダイクロイックミラー,13…B色光,14
…GおよびR色光,15…増反射アルミミラー,16…
コンデンサレンズ,17…偏光板,17a…UVカット
フィルタ,18…B色光用液晶パネル,19…ダイクロ
イックミラー,20…G色光,21…R色光,22…コ
ンデンサレンズ,23…偏光板,24…G色光用液晶パ
ネル,25…リレーレンズ,26…コールドミラー,2
7…リレーレンズ,28…増反射銀ミラー,29…コン
デンサレンズ,30…偏光板,31…R色光用液晶パネ
ル,32…B透過光,33…G透過光,34…R透過
光,35…ダイクロイックプリズム,36…出射光,3
6a…出射光,37…投写レンズ,38…排気ファン,
39…熱風,39a…熱風,39b…熱風,40…風向
板,40a…風向板,40b…風向板,a…角度,b…
角度,c…角度,d…角度,50…メタルハライドラン
プ,51…照明光,52…ランプリフレクタ,53…U
V−IRカットフィルタ,54…第1のレンズアレイ,
55…コールドミラー,56…第2のレンズアレイ,5
7…ダイクロイックミラー,58…R色光,59…Gお
よびB色光,60…増反射アルミミラー,61…コンデ
ンサレンズ,62…偏光板,63…R色光用液晶パネ
ル,64…ダイクロイックミラー,65…G色光,66
…B色光,67…コンデンサレンズ,68…偏光板,6
9…G色光用液晶パネル,70…リレーレンズ,71…
増反射アルミミラー,72…リレーレンズ,73…増反
射アルミミラー,74…コンデンサレンズ,75…偏光
板,76…B色光用液晶パネル,77…R透過光,78
…G透過光,79…B透過光,80…ダイクロイックプ
リズム,81…出射光,82…投写レンズ,83…排気
ファン,84…熱風。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲毛 久夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像情報メディア事業部内 (72)発明者 角田 隆史 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マルチメディアシステム開 発本部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に投
    写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンであって、投写
    レンズに近接しかつその排気流が投写レンズの投写光か
    ら遠ざかるよう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配
    された排気ファンを備えた構成を特徴とする液晶プロジ
    ェクタ。
  2. 【請求項2】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に投
    写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンであって、投写
    レンズに近接して配された排気ファンと、 該排気ファンの排気流が投写レンズの投写光から遠ざか
    るよう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配された風
    向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  3. 【請求項3】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズによりスクリーン上
    に投写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンと、 該排気ファンの排気流が投写レンズの投写光から遠ざか
    るよう投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配されるとと
    もに、投写レンズに近い側のものの傾斜角度と、投写レ
    ンズから遠い側のものの傾斜角度とが異なるようにされ
    た複数の風向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  4. 【請求項4】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズによりスクリーン上
    に投写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンと、 該排気ファンの排気流が投写レンズの投写光から遠ざか
    るように投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配されると
    ともに、投写レンズに近い側のものの傾斜角度が、投写
    レンズから遠い側のものの傾斜角度よりも大きくされた
    複数の風向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  5. 【請求項5】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に投
    写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンであって、投写
    レンズに近接しかつその排気流が投写レンズの投写光か
    ら遠ざかるよう投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配さ
    れた排気ファンと、 該排気ファンによる排気流が投写レンズの投写光から遠
    ざかるよう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配され
    た風向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  6. 【請求項6】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に投
    写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンであって、投写
    レンズに近接しかつその排気流が投写レンズの投写光か
    ら遠ざかるよう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配
    された排気ファンと、 該排気ファンの排気流が投写レンズの投写光から遠ざか
    るよう、投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配され、か
    つ投写レンズに近い側のものの傾斜角度と、投写レンズ
    から遠い側のものの傾斜角度とを異ならせるようにした
    複数の風向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  7. 【請求項7】光源からの光を液晶パネルに照射し、該液
    晶パネルからの出射光を投写レンズでスクリーン上に投
    写する液晶プロジェクタにおいて、 装置内空気を外部に排気する排気ファンであって、投写
    レンズに近接しかつその排気流が投写レンズの投写光か
    ら遠ざかるよう投写レンズ光軸方向に対し傾斜して配さ
    れた排気ファンと、 装置カバーの開口部に設けられ、該排気ファンの排気流
    が投写レンズの投写光から遠ざかるよう、投写レンズ光
    軸方向に対し傾斜して配され、かつ投写レンズに近い側
    のものの傾斜角度を、投写レンズから遠い側のものの傾
    斜角度よりも大きくした複数の風向板と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  8. 【請求項8】光源からの光を、第1のレンズアレイ、第
    1の反射ミラー、第2のレンズアレイを介して第1のダ
    イクロイックミラーに入射させ、該第1のダイクロイッ
    クミラーにより色分離された第1の出射光を第2の反射
    ミラーを介し第1の液晶パネルに照射し、該第1のダイ
    クロイックミラーにより色分離された第2の出射光を第
    2のダイクロイックミラーに入射させ、該第2のダイク
    ロイックミラーにより色分離された第1の出射光を第2
    の液晶パネルに入射させ、該第2のダイクロイックミラ
    ーにより色分離された第2の出射光を第3の反射ミラ
    ー、第4の反射ミラーを介し第3の液晶パネルに照射
    し、上記第1の液晶パネルからの透過光、上記第2の液
    晶パネルからの透過光、及び上記第3の液晶パネルから
    の透過光を、ダイクロイックプリズムによって色合成
    し、該色合成された出射光を投写レンズによりスクリー
    ン上に投写する液晶プロジェクタであって、上記第1の
    反射ミラー、第2のレンズアレイ、第1のダイクロイッ
    クミラー、第2のダイクロイックミラー、第3の反射ミ
    ラーをこの順に配し、かつ第1の反射ミラー、第1のレ
    ンズアレイ、光源、排気ファンをこの順に配置し,かつ
    第1の反射ミラー,第1のレンズアレイ,光源,排気フ
    ァンの並びが、投写レンズ、ダイクロイックプリズム、
    第2のダイクロイックミラーの並びに対し略平行でかつ
    隣りに配されるようにしたことを特徴とする液晶プロジ
    ェクタ。
  9. 【請求項9】上記第1のダイクロイックミラーは、B色
    光を反射し、G色光とR色光を透過する分光特性を有
    し、 上記第2のダイクロイックミラーは、G色光を反射し、
    R色光を透過する分光特性を有する請求項8に記載の液
    晶プロジェクタ。
  10. 【請求項10】上記第1の反射ミラーを増反射銀ミラー
    とし、上記第3の反射ミラーと上記第4の反射ミラーの
    うちいずれか一方を増反射銀ミラーとし他方を赤外線を
    透過するコールドミラーとした請求項8に記載の液晶プ
    ロジェクタ。
  11. 【請求項11】上記第1の反射ミラーを増反射銀ミラー
    とし、上記第1の液晶パネルの入射側に配置される偏光
    板と第1のダイクロイックミラーとの光路間に、紫外線
    を遮断するUVカットフィルタを配置した請求項8に記
    載の液晶プロジェクタ。
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