JPH10132699A - 物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法 - Google Patents
物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法Info
- Publication number
- JPH10132699A JPH10132699A JP28620396A JP28620396A JPH10132699A JP H10132699 A JPH10132699 A JP H10132699A JP 28620396 A JP28620396 A JP 28620396A JP 28620396 A JP28620396 A JP 28620396A JP H10132699 A JPH10132699 A JP H10132699A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radius
- gyration
- model
- measuring
- measurement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】模型の慣動半径を調整する際に、容易かつ迅速
に慣動半径を求め得る慣動半径調整方法を提供する。 【解決手段】傾斜角度計6および加速度計7により、計
測台および調整用ウエイトが配置された模型が載置され
た計測台の傾斜角度および加速度を測定し、これらの測
定値をコンピュータ装置9に入力して、計測台だけおよ
び模型を載置した計測台の各慣動半径を計算するととも
に、これらの慣動半径から模型だけの慣動半径を計算
し、次にコンピュータ装置9により、この計算された模
型の慣動半径と所定の慣動半径とを比較し、その差が所
定範囲内となるまで、調整用ウエイトを移動させて、上
記計算を繰り返す方法である。
に慣動半径を求め得る慣動半径調整方法を提供する。 【解決手段】傾斜角度計6および加速度計7により、計
測台および調整用ウエイトが配置された模型が載置され
た計測台の傾斜角度および加速度を測定し、これらの測
定値をコンピュータ装置9に入力して、計測台だけおよ
び模型を載置した計測台の各慣動半径を計算するととも
に、これらの慣動半径から模型だけの慣動半径を計算
し、次にコンピュータ装置9により、この計算された模
型の慣動半径と所定の慣動半径とを比較し、その差が所
定範囲内となるまで、調整用ウエイトを移動させて、上
記計算を繰り返す方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の慣動半径計
測装置および慣動半径調整方法に関するものである。
測装置および慣動半径調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船体や浮体構造物のように、波浪中にお
ける動揺を計測する必要があるような物体の模型実験を
行う場合、模型の慣動半径を実機の慣動半径に合わせる
ことが非常に重要となる。
ける動揺を計測する必要があるような物体の模型実験を
行う場合、模型の慣動半径を実機の慣動半径に合わせる
ことが非常に重要となる。
【0003】すなわち、慣動半径は、波浪中における動
揺形態を支配する要因の一つとなるため、その縮尺比
(実機に対する模型の比率)に見合った値に設定する必
要がある。
揺形態を支配する要因の一つとなるため、その縮尺比
(実機に対する模型の比率)に見合った値に設定する必
要がある。
【0004】従来、模型の慣動半径を求める場合、揺動
自在に設けられた計測台(振子台ともいう)に模型を載
置し、そして傾斜試験により傾斜角度を求めるとともに
計測台を揺らしてその動揺周期を測定し、これらの傾斜
角度および動揺周期を所定の計算式に代入して慣動半径
が求められていた。
自在に設けられた計測台(振子台ともいう)に模型を載
置し、そして傾斜試験により傾斜角度を求めるとともに
計測台を揺らしてその動揺周期を測定し、これらの傾斜
角度および動揺周期を所定の計算式に代入して慣動半径
が求められていた。
【0005】この計算により求められた模型の慣動半径
と実機からスケールダウンした設定すべき慣動半径とを
比較し、適正な値でない場合には、模型側に配置された
調整用ウエイトを少し移動させ、再度、傾斜角度および
動揺周期を測定して慣動半径が再計算されていた。
と実機からスケールダウンした設定すべき慣動半径とを
比較し、適正な値でない場合には、模型側に配置された
調整用ウエイトを少し移動させ、再度、傾斜角度および
動揺周期を測定して慣動半径が再計算されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、模型の慣
動半径を実機の慣動半径に合わせるのに、模型内に置か
れた調整用ウエイトを少し移動させ、そして模型の傾斜
角度および動揺周期を再度測定して、慣動半径を計算す
る必要があり、非常に面倒でかつ時間の要する作業であ
った。
動半径を実機の慣動半径に合わせるのに、模型内に置か
れた調整用ウエイトを少し移動させ、そして模型の傾斜
角度および動揺周期を再度測定して、慣動半径を計算す
る必要があり、非常に面倒でかつ時間の要する作業であ
った。
【0007】そこで、本発明は、物体の慣動半径を調整
する際に、容易かつ迅速に慣動半径を求め得る慣動半径
計測装置および慣動半径調整方法を提供することを目的
とする。
する際に、容易かつ迅速に慣動半径を求め得る慣動半径
計測装置および慣動半径調整方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の物体の慣動半径計測装置は、架台に支持軸
体を介してその両端部が揺動自在に支持されるとともに
物体が載置される計測台と、この計測台に配置された傾
斜角度計および動揺周期計と、上記物体に配置される調
整用ウエイトと、上記傾斜角度計および動揺周期計から
の測定値を入力して下記に示す計算式により計測台およ
び物体を載置した計測台の各慣動半径を求めるととも
に、これら両慣動半径に基づき物体だけの慣動半径を求
めるコンピュータ装置とから構成したものである。
め、本発明の物体の慣動半径計測装置は、架台に支持軸
体を介してその両端部が揺動自在に支持されるとともに
物体が載置される計測台と、この計測台に配置された傾
斜角度計および動揺周期計と、上記物体に配置される調
整用ウエイトと、上記傾斜角度計および動揺周期計から
の測定値を入力して下記に示す計算式により計測台およ
び物体を載置した計測台の各慣動半径を求めるととも
に、これら両慣動半径に基づき物体だけの慣動半径を求
めるコンピュータ装置とから構成したものである。
【0009】k2 =[T/2π]×g×[w×L/(W
m +w)×tan θ] 但し、上記式中、 k:計測台、物体などの慣動半径 T:計測台、物体などの動揺周期(sec) W:計測台、物体などの重量(kg) w:傾斜角度測定用の移動ウエイトの重量(kg) L:傾斜角度測定用の移動ウエイトの移動距離(m) g:重力加速度 である。
m +w)×tan θ] 但し、上記式中、 k:計測台、物体などの慣動半径 T:計測台、物体などの動揺周期(sec) W:計測台、物体などの重量(kg) w:傾斜角度測定用の移動ウエイトの重量(kg) L:傾斜角度測定用の移動ウエイトの移動距離(m) g:重力加速度 である。
【0010】また、本発明の他の慣動半径計測装置は、
上記慣動半径計測装置において、傾斜角度と動揺周期と
を同一測定器で測定するようにしたことを特徴とするも
のである。
上記慣動半径計測装置において、傾斜角度と動揺周期と
を同一測定器で測定するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0011】さらに、本発明の物体の慣動半径調整方法
は、上記各慣動半径計測装置を用いて物体の慣動半径を
調整する方法であって、計測台および上記調整用ウエイ
トが配置された物体が載置された計測台の傾斜角度およ
び動揺周期をそれぞれ測定し、これらの測定値をコンピ
ュータ装置に入力して計測台だけの慣動半径および物体
が載置された計測台の慣動半径を計算するとともに、こ
れら両慣動半径に基づき物体だけの慣動半径を計算し、
次にコンピュータ装置により、この計算された物体の慣
動半径と所定の慣動半径とを比較し、その差が所定範囲
内となるまで、調整用ウエイトを再配置させて、上記計
算を繰り返す調整方法である。
は、上記各慣動半径計測装置を用いて物体の慣動半径を
調整する方法であって、計測台および上記調整用ウエイ
トが配置された物体が載置された計測台の傾斜角度およ
び動揺周期をそれぞれ測定し、これらの測定値をコンピ
ュータ装置に入力して計測台だけの慣動半径および物体
が載置された計測台の慣動半径を計算するとともに、こ
れら両慣動半径に基づき物体だけの慣動半径を計算し、
次にコンピュータ装置により、この計算された物体の慣
動半径と所定の慣動半径とを比較し、その差が所定範囲
内となるまで、調整用ウエイトを再配置させて、上記計
算を繰り返す調整方法である。
【0012】上記の慣動半径計測装置および慣動半径調
整方法によると、計測台および計測台に載置された物体
の傾斜角度および動揺周期が自動的に入力されて、物体
だけの慣動半径が自動的に求められるため、物体の慣動
半径を所定の慣動半径に合わせる際に、容易かつ迅速に
行うことができる。
整方法によると、計測台および計測台に載置された物体
の傾斜角度および動揺周期が自動的に入力されて、物体
だけの慣動半径が自動的に求められるため、物体の慣動
半径を所定の慣動半径に合わせる際に、容易かつ迅速に
行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る慣動半径計測装置を、図1〜図4に基づき説明する。
る慣動半径計測装置を、図1〜図4に基づき説明する。
【0014】本実施の形態においては、被計測用の物体
として、浮体工法によって構成される浮遊ブロックの模
型(勿論、船体の模型などでも良い)である場合につい
て説明する。
として、浮体工法によって構成される浮遊ブロックの模
型(勿論、船体の模型などでも良い)である場合につい
て説明する。
【0015】この模型の慣動半径を計測する慣動半径計
測装置は、図1〜図3に示すように、平面視が矩形状の
架台本体1とこの架台本体1の左右位置に立設された支
柱部2とからなる架台3と、この架台3の支柱部2に支
持軸体4を介して揺動自在に吊持されるとともに模型M
を載置する計測台5と、この計測台5の模型Mの載置面
上に配置された傾斜角度計6および加速度計(動揺周期
計の一例)7と、模型M側に配置された調整用ウエイト
(図示せず)および傾斜角度測定用の移動ウエイト8
と、これら傾斜角度計6および加速度計7からの測定値
を入力して、下記に示す計算式に基づき模型Mの慣動半
径を演算するコンピュータ装置(図4に示す)9とから
構成されている。
測装置は、図1〜図3に示すように、平面視が矩形状の
架台本体1とこの架台本体1の左右位置に立設された支
柱部2とからなる架台3と、この架台3の支柱部2に支
持軸体4を介して揺動自在に吊持されるとともに模型M
を載置する計測台5と、この計測台5の模型Mの載置面
上に配置された傾斜角度計6および加速度計(動揺周期
計の一例)7と、模型M側に配置された調整用ウエイト
(図示せず)および傾斜角度測定用の移動ウエイト8
と、これら傾斜角度計6および加速度計7からの測定値
を入力して、下記に示す計算式に基づき模型Mの慣動半
径を演算するコンピュータ装置(図4に示す)9とから
構成されている。
【0016】このコンピュータ装置9には、慣動半径を
計算するための計算プログラムが入力されており、以下
に示すような計算手順をプログラム化したものである。
一般に、慣動半径は、下記に示す計算式により求めるこ
とができる。
計算するための計算プログラムが入力されており、以下
に示すような計算手順をプログラム化したものである。
一般に、慣動半径は、下記に示す計算式により求めるこ
とができる。
【0017】
【数1】 k2 =[T/2π]×g×[w×L/(Wm +w)×tan θ]・・・ 但し、上記式中, k:計測台、模型など(計測台と模型とを合わせたも
の)の慣動半径 T:計測台、模型など(計測台と模型とを合わせたも
の)の動揺周期(sec) W:計測台、模型など(計測台と模型とを合わせたも
の)の重量(kg) w:傾斜角度測定用の移動ウエイトの重量(kg) L:傾斜角度測定用の移動ウエイトの移動距離(m) g:重力加速度 θ:傾斜角度(deg) である。
の)の慣動半径 T:計測台、模型など(計測台と模型とを合わせたも
の)の動揺周期(sec) W:計測台、模型など(計測台と模型とを合わせたも
の)の重量(kg) w:傾斜角度測定用の移動ウエイトの重量(kg) L:傾斜角度測定用の移動ウエイトの移動距離(m) g:重力加速度 θ:傾斜角度(deg) である。
【0018】このように、物体の動揺周期(固有周期)
と傾斜角度から慣動半径を求めるようにしたのは、動揺
周期の平方が、慣動半径の平方に比例するとともに、物
体のメタセンタの高さ(バーGM)に反比例する関係と
なり、この関係から、上記式が導き出されたものであ
る。
と傾斜角度から慣動半径を求めるようにしたのは、動揺
周期の平方が、慣動半径の平方に比例するとともに、物
体のメタセンタの高さ(バーGM)に反比例する関係と
なり、この関係から、上記式が導き出されたものであ
る。
【0019】そして、実際に、模型Mの慣動半径を測定
する場合、計測台5に模型Mを載せて測定するのである
が、計測台5の重量による影響が無視できないため、以
下の方法で影響が除去される。
する場合、計測台5に模型Mを載せて測定するのである
が、計測台5の重量による影響が無視できないため、以
下の方法で影響が除去される。
【0020】今、計測台5の質量をm1 、慣動半径をk
1 とすると、その慣性モーメントIは、下記式にて表
される。 I1 =m1 ×k1 2・・・・ また、計測台5上に模型Mを載置した場合における全体
の慣性モーメントI2は、模型の質量をmM (W/
g)、全体の慣動半径をk2 とすると、下記式にて表
される。
1 とすると、その慣性モーメントIは、下記式にて表
される。 I1 =m1 ×k1 2・・・・ また、計測台5上に模型Mを載置した場合における全体
の慣性モーメントI2は、模型の質量をmM (W/
g)、全体の慣動半径をk2 とすると、下記式にて表
される。
【0021】I2 =(m1 +mM )×k2 2・・・・ このように、計測台5だけおよび計測台5と模型Mとを
合わせた場合の慣動半径k1 ,k2 が求められれば、上
記式および式により、模型Mだけの慣動モーメント
IM が下記の式にて求められる。
合わせた場合の慣動半径k1 ,k2 が求められれば、上
記式および式により、模型Mだけの慣動モーメント
IM が下記の式にて求められる。
【0022】 IM =I2 −I1 =mM ×kM 2・・・・ したがって、模型Mだけの慣動半径kM は、下記の式
にて求めることができる。
にて求めることができる。
【0023】 kM 2=[(m1 +mM )×k2 2−m1 ×k1 2]/mM ・・・・ すなわち、最終的に、模型Mの慣動半径kM は、計測台
5の慣動半径k1 および模型Mを計測台5に載せた状態
での慣動半径k2 並びにそれぞれの質量m1 ,mM に基
づき、上記式により計算される。
5の慣動半径k1 および模型Mを計測台5に載せた状態
での慣動半径k2 並びにそれぞれの質量m1 ,mM に基
づき、上記式により計算される。
【0024】これらの計算式の手順がコンピュータ装置
9内に入力されている。ここで、コンピュータ装置9の
周辺の機器構成を、図4に基づき説明する。すなわち、
計測台5上に配置された傾斜角度計6および加速度計7
からの測定信号は、傾斜角度計アンプ11および加速度
計アンプ12で増幅され、これらの信号は、アイソレー
ションアンプ13を経てA/D変換ボード14でアナロ
グ信号からディジタル信号に変換されて、コンピュータ
装置9に入力される。そして、ここで慣動半径kが計算
されて、計算結果がプリンタ15に出力されるように構
成されている。
9内に入力されている。ここで、コンピュータ装置9の
周辺の機器構成を、図4に基づき説明する。すなわち、
計測台5上に配置された傾斜角度計6および加速度計7
からの測定信号は、傾斜角度計アンプ11および加速度
計アンプ12で増幅され、これらの信号は、アイソレー
ションアンプ13を経てA/D変換ボード14でアナロ
グ信号からディジタル信号に変換されて、コンピュータ
装置9に入力される。そして、ここで慣動半径kが計算
されて、計算結果がプリンタ15に出力されるように構
成されている。
【0025】なお、慣動半径を求める場合、計測台5の
重量は、できるだけ影響を与えないように、アルミニウ
ムなどの軽い材料により製作されている。次に、実機に
対応する模型Mの慣動半径を調整する方法について説明
する。
重量は、できるだけ影響を与えないように、アルミニウ
ムなどの軽い材料により製作されている。次に、実機に
対応する模型Mの慣動半径を調整する方法について説明
する。
【0026】慣動半径の調整は、模型Mに搭載する計測
機器および調整用ウエイトの配置を調整することにより
行われる。以下、その手順を説明する。 (1) 調整用ウエイトの配置決定用プログラムにより、設
定すべき慣動半径となるように、模型に積載する調整用
ウエイトの重量とその位置が予測的に求められる。
機器および調整用ウエイトの配置を調整することにより
行われる。以下、その手順を説明する。 (1) 調整用ウエイトの配置決定用プログラムにより、設
定すべき慣動半径となるように、模型に積載する調整用
ウエイトの重量とその位置が予測的に求められる。
【0027】(2) 傾斜角度および加速度を測定する。
(この加速度から動揺周期が求められる、例えば加速度
グラフの山から山の間の時間を測定すれば良い。)この
場合、 a.計測台だけの傾斜角度と加速度 b.計測台に模型を搭載した状態における傾斜角度と加
速度 の2通りの測定を行う。
(この加速度から動揺周期が求められる、例えば加速度
グラフの山から山の間の時間を測定すれば良い。)この
場合、 a.計測台だけの傾斜角度と加速度 b.計測台に模型を搭載した状態における傾斜角度と加
速度 の2通りの測定を行う。
【0028】通常、傾斜角度を先に測定し、それから加
速度が測定される。勿論、傾斜角度を測定するときに
は、移動ウエイト8が所定距離移動される。測定後は、
元の位置に戻しておく。なお、移動ウエイトの替わり
に、調整用ウエイトを移動させて測定することもでき
る。
速度が測定される。勿論、傾斜角度を測定するときに
は、移動ウエイト8が所定距離移動される。測定後は、
元の位置に戻しておく。なお、移動ウエイトの替わり
に、調整用ウエイトを移動させて測定することもでき
る。
【0029】(3) 上記の各測定値、すなわち傾斜角度お
よび加速度から得られる動揺周期を上述した計算式に
代入して、計測台だけおよび計測台に模型を搭載した場
合の慣動半径をそれぞれ計算した後、計算式に基づ
き、模型だけの慣動半径を計算により求める。すなわ
ち、実測値が求められる。
よび加速度から得られる動揺周期を上述した計算式に
代入して、計測台だけおよび計測台に模型を搭載した場
合の慣動半径をそれぞれ計算した後、計算式に基づ
き、模型だけの慣動半径を計算により求める。すなわ
ち、実測値が求められる。
【0030】(4) 実機の慣動半径(所定の慣動半径)
と、実測により求められた模型の慣動半径とを比較し、
その結果、模型の慣動半径が精度的に不十分である場合
には、調整用ウエイトを配置しなおす。十分な精度が得
られるまで、上記の(1) 〜(3)までの手順を繰り返す。
なお、調整用ウエイトを再配置した場合、上記(2) 項の
手順aは省略される。
と、実測により求められた模型の慣動半径とを比較し、
その結果、模型の慣動半径が精度的に不十分である場合
には、調整用ウエイトを配置しなおす。十分な精度が得
られるまで、上記の(1) 〜(3)までの手順を繰り返す。
なお、調整用ウエイトを再配置した場合、上記(2) 項の
手順aは省略される。
【0031】上記の方法で求められた模型、すなわち浮
遊ブロックの模型の慣動半径は、下記の[表1]に示す
ような結果であった。
遊ブロックの模型の慣動半径は、下記の[表1]に示す
ような結果であった。
【0032】
【表1】
【0033】なお、上記の(1) 項で説明した調整用ウエ
イトの配置(積み付け)の計算は、模型の各部材の寸
法、重量(または比重)およびその座標位置を入力し、
この入力されたデータに基づき、部材ごとに重量、重
心、慣性モーメントおよび慣動半径を求めた後、模型全
体の重量、重心、慣性モーメントおよび慣動半径が求め
られる。
イトの配置(積み付け)の計算は、模型の各部材の寸
法、重量(または比重)およびその座標位置を入力し、
この入力されたデータに基づき、部材ごとに重量、重
心、慣性モーメントおよび慣動半径を求めた後、模型全
体の重量、重心、慣性モーメントおよび慣動半径が求め
られる。
【0034】このように、計測台に配置された傾斜角度
計からの傾斜角度および加速度計からの加速度が自動的
にコンピュータ装置に入力され(勿論、コンピュータ装
置にて、加速度信号から動揺周期が求められる)、そし
てこれらの傾斜角度および動揺周期から模型の慣動半径
が自動的に計算され、かつ実機の慣動半径(設定すべき
慣動半径)とこの計算により求められた慣動半径とが比
較され、所定の精度範囲内に入っていない場合には、実
機の慣動半径に近づくように、調整用ウエイトが再配置
されて、再度、測定が行われて模型の慣動半径が計算に
より求められる。この模型の慣動半径の値が、実機の慣
動半径に対して、所定範囲内に入るまで、上記の計算手
順が繰り返されて行われる。すなわち、調整用ウエイト
を移動させた場合でも、直ちに、その移動後の慣動半径
が求められる。
計からの傾斜角度および加速度計からの加速度が自動的
にコンピュータ装置に入力され(勿論、コンピュータ装
置にて、加速度信号から動揺周期が求められる)、そし
てこれらの傾斜角度および動揺周期から模型の慣動半径
が自動的に計算され、かつ実機の慣動半径(設定すべき
慣動半径)とこの計算により求められた慣動半径とが比
較され、所定の精度範囲内に入っていない場合には、実
機の慣動半径に近づくように、調整用ウエイトが再配置
されて、再度、測定が行われて模型の慣動半径が計算に
より求められる。この模型の慣動半径の値が、実機の慣
動半径に対して、所定範囲内に入るまで、上記の計算手
順が繰り返されて行われる。すなわち、調整用ウエイト
を移動させた場合でも、直ちに、その移動後の慣動半径
が求められる。
【0035】ところで、上記実施の形態においては、動
揺周期を測定するのに、加速度計を使用したが、このも
のに限定されるものではなく、例えば傾斜角度を測定す
る傾斜角度計(同一測定器)を使用して、動揺周期を測
定することもできる。
揺周期を測定するのに、加速度計を使用したが、このも
のに限定されるものではなく、例えば傾斜角度を測定す
る傾斜角度計(同一測定器)を使用して、動揺周期を測
定することもできる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、計
測台に配置された測定器からの傾斜角度および動揺周期
に基づき慣動半径が自動的に求められるため、物体の慣
動半径を所定の慣動半径に合わせる際に、調整用ウエイ
トを移動させて再度慣動半径を計算する必要があるが、
この慣動半径の計算が、コンピュータ装置により求める
ことができるので、従来のように、作業員が傾斜角度お
よび動揺周期を測定し、その都度、計算機に入力して慣
動半径を計算していた場合に比べて、非常に、容易かつ
迅速に求めることができる。
測台に配置された測定器からの傾斜角度および動揺周期
に基づき慣動半径が自動的に求められるため、物体の慣
動半径を所定の慣動半径に合わせる際に、調整用ウエイ
トを移動させて再度慣動半径を計算する必要があるが、
この慣動半径の計算が、コンピュータ装置により求める
ことができるので、従来のように、作業員が傾斜角度お
よび動揺周期を測定し、その都度、計算機に入力して慣
動半径を計算していた場合に比べて、非常に、容易かつ
迅速に求めることができる。
【図1】本発明の実施の形態の慣動半径計測装置におけ
る計測台の正面図である。
る計測台の正面図である。
【図2】同慣動半径計測装置における計測台の側面図で
ある。
ある。
【図3】同慣動半径計測装置の構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図4】同慣動半径計測装置における傾斜試験の状態を
示す計測台の側面図である。
示す計測台の側面図である。
1 架台本体 2 支持部 3 架台 4 支持軸体 5 計測台 6 傾斜角度計 7 加速度計 8 移動ウエイト 9 コンピュータ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 有紀 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 光嶋 正雄 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】架台に支持軸体を介してその両端部が揺動
自在に支持されるとともに物体が載置される計測台と、
この計測台に配置された傾斜角度計および動揺周期計
と、上記物体に配置される調整用ウエイトと、上記傾斜
角度計および動揺周期計からの測定値を入力して下記に
示す計算式により計測台および物体を載置した計測台の
各慣動半径を求めるとともに、これら両慣動半径に基づ
き物体だけの慣動半径を求めるコンピュータ装置とから
構成したことを特徴とする物体の慣動半径計測装置。 k2 =[T/2π]×g×[w×L/(Wm +w)×ta
n θ] 但し、上記式中、 k:計測台、物体などの慣動半径 T:計測台、物体などの動揺周期(sec) W:計測台、物体などの重量(kg) w:傾斜角度測定用の移動ウエイトの重量(kg) L:傾斜角度測定用の移動ウエイトの移動距離(m) g:重力加速度 である。 - 【請求項2】傾斜角度と動揺周期とを同一測定器で測定
するようにしたことを特徴とする請求項1記載の物体の
慣動半径計測装置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の慣動半径計測装
置を用いて慣動半径を調整する方法であって、計測台お
よび上記調整用ウエイトが配置された物体が載置された
計測台の傾斜角度および動揺周期をそれぞれ測定し、こ
れらの測定値をコンピュータ装置に入力して計測台だけ
の慣動半径および物体が載置された計測台の慣動半径を
計算するとともに、これら両慣動半径に基づき物体だけ
の慣動半径を計算し、次にコンピュータ装置により、こ
の計算された物体の慣動半径と所定の慣動半径とを比較
し、その差が所定範囲内となるまで、調整用ウエイトを
再配置させて、上記計算を繰り返すことを特徴とする物
体の慣動半径調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28620396A JPH10132699A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28620396A JPH10132699A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10132699A true JPH10132699A (ja) | 1998-05-22 |
Family
ID=17701306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28620396A Pending JPH10132699A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10132699A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300839A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | National Maritime Research Institute | 模型船用揺動方向可変型慣動半径測定装置 |
JP2006329683A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | National Maritime Research Institute | 模型船用トルクメーター付き慣動半径測定装置 |
JP2008058192A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | National Maritime Research Institute | 転動式慣動半径測定装置 |
US9714880B2 (en) | 2014-11-18 | 2017-07-25 | Korea Institute Of Ocean Science And Technology | Inertia test apparatus for model ship |
-
1996
- 1996-10-29 JP JP28620396A patent/JPH10132699A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300839A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | National Maritime Research Institute | 模型船用揺動方向可変型慣動半径測定装置 |
JP2006329683A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | National Maritime Research Institute | 模型船用トルクメーター付き慣動半径測定装置 |
JP2008058192A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | National Maritime Research Institute | 転動式慣動半径測定装置 |
US9714880B2 (en) | 2014-11-18 | 2017-07-25 | Korea Institute Of Ocean Science And Technology | Inertia test apparatus for model ship |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100453970C (zh) | 对具有铰接探头的坐标测量仪进行误差补偿的方法 | |
CN101413840B (zh) | 一种物体质心测量装置与方法 | |
JP2002082014A (ja) | 高精度非定常空気力測定装置および測定方法 | |
US7282655B2 (en) | Electronic balance having a position control mechanism | |
RU2434213C1 (ru) | Стенд для измерения массы, координат центра масс и тензора инерции изделия | |
KR102081667B1 (ko) | 3축 무게 중심 측정 장치와 측정 시스템 및 이를 이용한 무게 중심 측정 방법 | |
CN206891656U (zh) | 可调螺距螺旋桨静平衡测量装置 | |
JPH10132699A (ja) | 物体の慣動半径計測装置および慣動半径調整方法 | |
CN110672268B (zh) | 一种小型飞行器的高精度质心惯量测量系统及测量方法 | |
CN107328524A (zh) | 可调螺距螺旋桨静平衡测量方法及其装置 | |
US3150730A (en) | Balance | |
JPH11132836A (ja) | 動揺補正装置を備えた重量計測装置 | |
JPH0354432A (ja) | 3次元物体の重量重心慣性モーメント測定装置 | |
RU2562445C2 (ru) | Стенд для измерения стато - динамических характеристик физических объектов | |
RU2797387C1 (ru) | Стенд для измерения массы, координат центров масс и моментов инерции изделий | |
JP3621188B2 (ja) | 質量測定装置 | |
JP4170516B2 (ja) | 計量装置 | |
JP2019045252A (ja) | 計量システム | |
JPH0557642U (ja) | 重心位置測定装置 | |
SU853557A1 (ru) | Установка дл градуировкиАКСЕлЕРОМЕТРОВ | |
JP4766391B2 (ja) | 転動式慣動半径測定装置 | |
SU868378A1 (ru) | Способ определени координат центра т жести издели | |
SU1046633A1 (ru) | Способ определени центрального момента инерции и координат центра масс в заданной плоскости и массы тела | |
JPH10332521A (ja) | 主軸方向慣性モーメント測定方法及びその装置 | |
JPH05187913A (ja) | 振動インテンシティ計測方法及びその装置 |