JPH09229944A - 微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板 - Google Patents
微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板Info
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- JPH09229944A JPH09229944A JP6187096A JP6187096A JPH09229944A JP H09229944 A JPH09229944 A JP H09229944A JP 6187096 A JP6187096 A JP 6187096A JP 6187096 A JP6187096 A JP 6187096A JP H09229944 A JPH09229944 A JP H09229944A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】雌型の再利用を可能とし生産性の向上と製造コ
ストの低減を図り、エッチング液からの材料または形状
劣化や汚染なく、微小探針の材料として金属材料の使用
が可能で、微小探針を導電体薄膜により被覆したりプロ
ーブの裏面全体に反射膜を形成する必要なく、再現性が
良く、均一な形状が得られると共に先端を鋭利に形成で
き複数化(マルチ化)が容易な微小探針の製造方法と微
小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基
板の製造方法と雌型基板。 【解決手段】トンネル電流または微小力検出用の微小探
針の製造方法において、一方の基板である第1基板を介
し形成された支持層上に探針材料層を形成し、他方の基
板である第2基板上の接合層へ支持層上に形成された探
針材料層を転写し微小探針の製造を特徴とし該プローブ
の製造方法は微小探針の製造方法により形成した微小探
針を、薄膜カンチレバー先端上の接合層に、接合し転写
により製造する。
ストの低減を図り、エッチング液からの材料または形状
劣化や汚染なく、微小探針の材料として金属材料の使用
が可能で、微小探針を導電体薄膜により被覆したりプロ
ーブの裏面全体に反射膜を形成する必要なく、再現性が
良く、均一な形状が得られると共に先端を鋭利に形成で
き複数化(マルチ化)が容易な微小探針の製造方法と微
小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基
板の製造方法と雌型基板。 【解決手段】トンネル電流または微小力検出用の微小探
針の製造方法において、一方の基板である第1基板を介
し形成された支持層上に探針材料層を形成し、他方の基
板である第2基板上の接合層へ支持層上に形成された探
針材料層を転写し微小探針の製造を特徴とし該プローブ
の製造方法は微小探針の製造方法により形成した微小探
針を、薄膜カンチレバー先端上の接合層に、接合し転写
により製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型トンネル顕
微鏡、あるいは微小な力を検出する原子間力顕微鏡等に
用いる微小探針に係るものであり、特に、先端曲率が小
さく上記の用途に優れた特性を発揮し、探針のマルチ化
も可能となる探針を高い量産性で製造できる微小探針の
製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、
および雌型基板の製造方法と雌型基板に関する。
微鏡、あるいは微小な力を検出する原子間力顕微鏡等に
用いる微小探針に係るものであり、特に、先端曲率が小
さく上記の用途に優れた特性を発揮し、探針のマルチ化
も可能となる探針を高い量産性で製造できる微小探針の
製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、
および雌型基板の製造方法と雌型基板に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、導体の表面原子の電子構造を直接
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発され(C.Binnig et al.P
hys.Rev.Lett.,49,57(198
3))、単結晶、非結晶を問わず実空間像の高い分解能
で測定ができるようになった。かかるSTMは、金属の
探針(tip)と導電性物質の間に電圧を加えて、1n
m程度の距離まで近付けると、その間にトンネル電流が
流れることを利用している。この電流は両者の距離変化
に非常に敏感でありかつ指数関数的に変化するので、ト
ンネル電流を一定に保つ様に探針を走査することにより
実空間の狭面構造を原子オーダーの分解能で観察するこ
とができる。このSTMを用いた解析の対象物は導電性
材料に限られていたが、導電性材料の表面に薄く形成さ
れた絶縁層の構造解析にも応用され始めている。さら
に、上述の装置、手段は微小電流を検知する方法を用い
ているため、媒体に損傷を与えず、且つ低電力で観察で
きる利点をも有する。また、大気中での作動も可能であ
るため、STMの手法を用いて、半導体あるいは高分子
材料等の原子オーダー、分子オーダーの観察評価、微細
加工(E.E.Ehrichs,Proceeding
s of 4th International Co
nference on Scanning Tunn
eling Microscopy/Spectros
copy,¨89,S13−3)、及び情報記録再生装
置等の様々な分野への応用が研究されている。例えば、
情報記録再生装置への応用を考えると、高い記録密度を
達成するためにSTMの探針の先端部の曲率半径が小さ
いことが望まれる。また同時に、記録・再生システムの
機能向上、特に高速化の観点から、多数のプローブを同
時に駆動すること(探針のマルチ化)が提案されている
が、このために同一の基板上に特性の揃った探針を作製
することが必要となる。また、原子間力顕微鏡(以下、
「AFM」という)によれば物質の表面に働く斥力、引
力を検知するために、導体、絶縁体を問わず試料表面の
凹凸像が測定できる。この原子間力顕微鏡(AFM)に
は薄膜の片持ち梁(薄膜カンチレバー)の自由端に微小
探針を形成したものが用いられておりSTMと同様にA
FMの分解能を向上するには探針の先端部の曲率半径が
小さいことが要求されている。従来、上記の様な微小探
針の形成方法として、半導体製造プロセス技術を使い単
結晶シリコンを用いて異方性エッチングにより形成した
微小探針が知られている(米国特許第5,221,41
5号明細書)。この微小探針の形成方法は、図10に示
すように、まず、二酸化シリコン510、512のマス
クを被覆したシリコンウエハ514に異方性エッチング
によりピット518を設け、このピットを探針の雌型と
し、二酸化シリコン510、512を除去し、次に全面
に窒化シリコン層520、521を被覆し片持ち梁(カ
ンチレバー)及び微小探針となるピラミッド状ピット5
22を形成し、片持ち梁状にパターニングした後、裏面
の窒化シリコン層521を除去しソウカット534とC
r層532を設けたガラス板530と窒化シリコン層5
20を接合し、シリコンウエハ514をエッチング除去
することによりマウンティングブロック540に転写さ
れた窒化シリコンからなる探針とカンチレバーからなる
プローブを作製するものである。最後に、裏面に光てこ
式AFM用の反射膜となる金属膜542を形成する。ま
た、図11(a)に示されるように、例えば基板611
上の薄膜層を円形にパターニンし、それをマスク612
にしてシリコン611をエッチングし、サイドエッチン
グを利用して探針613を形成する方法(O.Wolt
er,et al.,¨Micromachined
silicon sensors for scann
ing force microscopy¨,J.V
ac.Sci.Technol.B9(2),Mar/
Apr,1991,pp1353−1357)、さらに
は図11(b)に示されるように、逆テーパーをつけた
レジスト622のレジスト開口部624に基板621を
回転させながら導電性材料625を斜めから蒸着し、リ
フトオフすることにより探針623を形成するスピント
(Spindt)等により提案された方法(C.A.S
pindt,etal.,¨Physical pro
perties of thin film fiel
d emission cathode with m
olybdenum cones¨,J.Appl.P
hys.,47.1976,pp5248−5263)
等がある。
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発され(C.Binnig et al.P
hys.Rev.Lett.,49,57(198
3))、単結晶、非結晶を問わず実空間像の高い分解能
で測定ができるようになった。かかるSTMは、金属の
探針(tip)と導電性物質の間に電圧を加えて、1n
m程度の距離まで近付けると、その間にトンネル電流が
流れることを利用している。この電流は両者の距離変化
に非常に敏感でありかつ指数関数的に変化するので、ト
ンネル電流を一定に保つ様に探針を走査することにより
実空間の狭面構造を原子オーダーの分解能で観察するこ
とができる。このSTMを用いた解析の対象物は導電性
材料に限られていたが、導電性材料の表面に薄く形成さ
れた絶縁層の構造解析にも応用され始めている。さら
に、上述の装置、手段は微小電流を検知する方法を用い
ているため、媒体に損傷を与えず、且つ低電力で観察で
きる利点をも有する。また、大気中での作動も可能であ
るため、STMの手法を用いて、半導体あるいは高分子
材料等の原子オーダー、分子オーダーの観察評価、微細
加工(E.E.Ehrichs,Proceeding
s of 4th International Co
nference on Scanning Tunn
eling Microscopy/Spectros
copy,¨89,S13−3)、及び情報記録再生装
置等の様々な分野への応用が研究されている。例えば、
情報記録再生装置への応用を考えると、高い記録密度を
達成するためにSTMの探針の先端部の曲率半径が小さ
いことが望まれる。また同時に、記録・再生システムの
機能向上、特に高速化の観点から、多数のプローブを同
時に駆動すること(探針のマルチ化)が提案されている
が、このために同一の基板上に特性の揃った探針を作製
することが必要となる。また、原子間力顕微鏡(以下、
「AFM」という)によれば物質の表面に働く斥力、引
力を検知するために、導体、絶縁体を問わず試料表面の
凹凸像が測定できる。この原子間力顕微鏡(AFM)に
は薄膜の片持ち梁(薄膜カンチレバー)の自由端に微小
探針を形成したものが用いられておりSTMと同様にA
FMの分解能を向上するには探針の先端部の曲率半径が
小さいことが要求されている。従来、上記の様な微小探
針の形成方法として、半導体製造プロセス技術を使い単
結晶シリコンを用いて異方性エッチングにより形成した
微小探針が知られている(米国特許第5,221,41
5号明細書)。この微小探針の形成方法は、図10に示
すように、まず、二酸化シリコン510、512のマス
クを被覆したシリコンウエハ514に異方性エッチング
によりピット518を設け、このピットを探針の雌型と
し、二酸化シリコン510、512を除去し、次に全面
に窒化シリコン層520、521を被覆し片持ち梁(カ
ンチレバー)及び微小探針となるピラミッド状ピット5
22を形成し、片持ち梁状にパターニングした後、裏面
の窒化シリコン層521を除去しソウカット534とC
r層532を設けたガラス板530と窒化シリコン層5
20を接合し、シリコンウエハ514をエッチング除去
することによりマウンティングブロック540に転写さ
れた窒化シリコンからなる探針とカンチレバーからなる
プローブを作製するものである。最後に、裏面に光てこ
式AFM用の反射膜となる金属膜542を形成する。ま
た、図11(a)に示されるように、例えば基板611
上の薄膜層を円形にパターニンし、それをマスク612
にしてシリコン611をエッチングし、サイドエッチン
グを利用して探針613を形成する方法(O.Wolt
er,et al.,¨Micromachined
silicon sensors for scann
ing force microscopy¨,J.V
ac.Sci.Technol.B9(2),Mar/
Apr,1991,pp1353−1357)、さらに
は図11(b)に示されるように、逆テーパーをつけた
レジスト622のレジスト開口部624に基板621を
回転させながら導電性材料625を斜めから蒸着し、リ
フトオフすることにより探針623を形成するスピント
(Spindt)等により提案された方法(C.A.S
pindt,etal.,¨Physical pro
perties of thin film fiel
d emission cathode with m
olybdenum cones¨,J.Appl.P
hys.,47.1976,pp5248−5263)
等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図10に
示したような従来例の微小探針の製造方法は以下のよう
な問題点を有していた。 (1)探針の雌型となったシリコン基板は、後工程でエ
ッチング除去されてしまうため再利用ができず、生産性
が低くくなり製造コストが高くなる。 (2)探針の雌型となったシリコン基板をエッチングす
るため、プローブ表面のエッチング液による探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が生じ
る可能性がある。 (3)探針表面上に導電性材料を被覆してSTMの探針
とする場合には、探針の先端部は鋭利に形成されている
が、このために導電性材料が被覆されにくく、被覆した
場合に成膜した導電体膜の粒塊が現れ、再現性よく粒塊
の制御をすることが困難である。トンネル電流という微
弱な電流を取り扱うSTMでは安定な特性を得ることは
難しい。 (4)さらに、薄膜カンチレバー上に微小探針を形成す
る場合には、AFMでは反射膜をプローブの裏面の全面
に形成するため、カンチレバーが反射膜の膜応力により
反ってしまう。また、図11に示したような従来例の微
小探針の製造方法では以下のような問題点がある。 (5)探針を形成する際のシリコンのエッチング条件や
レジストのパターニング条件及び導電性材料の蒸着条件
等を一定にする必要がありロット毎の厳しいプロセス管
理が必要となり、各ロット間での、形成される複数の微
小探針の高さや先端曲率半径等の正確な形状を維持する
のが難しい。
示したような従来例の微小探針の製造方法は以下のよう
な問題点を有していた。 (1)探針の雌型となったシリコン基板は、後工程でエ
ッチング除去されてしまうため再利用ができず、生産性
が低くくなり製造コストが高くなる。 (2)探針の雌型となったシリコン基板をエッチングす
るため、プローブ表面のエッチング液による探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が生じ
る可能性がある。 (3)探針表面上に導電性材料を被覆してSTMの探針
とする場合には、探針の先端部は鋭利に形成されている
が、このために導電性材料が被覆されにくく、被覆した
場合に成膜した導電体膜の粒塊が現れ、再現性よく粒塊
の制御をすることが困難である。トンネル電流という微
弱な電流を取り扱うSTMでは安定な特性を得ることは
難しい。 (4)さらに、薄膜カンチレバー上に微小探針を形成す
る場合には、AFMでは反射膜をプローブの裏面の全面
に形成するため、カンチレバーが反射膜の膜応力により
反ってしまう。また、図11に示したような従来例の微
小探針の製造方法では以下のような問題点がある。 (5)探針を形成する際のシリコンのエッチング条件や
レジストのパターニング条件及び導電性材料の蒸着条件
等を一定にする必要がありロット毎の厳しいプロセス管
理が必要となり、各ロット間での、形成される複数の微
小探針の高さや先端曲率半径等の正確な形状を維持する
のが難しい。
【0004】そこで、本発明は、上記従来技術における
課題を解決し、雌型の再利用を可能として生産性の向上
と製造コストの低減を図ることができ、エッチング液か
らの材料または形状劣化や汚染がなく、微小探針の材料
として金属材料を用いることができ、微小探針を導電体
薄膜によって被覆したりプローブの裏面全体に反射膜を
形成する必要がなく、再現性が良く、均一な形状が得ら
れると共に先端を鋭利に形成でき複数化(マルチ化)が
容易な微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造
方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板
を提供することを目的とするものである。
課題を解決し、雌型の再利用を可能として生産性の向上
と製造コストの低減を図ることができ、エッチング液か
らの材料または形状劣化や汚染がなく、微小探針の材料
として金属材料を用いることができ、微小探針を導電体
薄膜によって被覆したりプローブの裏面全体に反射膜を
形成する必要がなく、再現性が良く、均一な形状が得ら
れると共に先端を鋭利に形成でき複数化(マルチ化)が
容易な微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造
方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、微小探針の製造方法と微小探針、プローブ
の製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌
型基板につき、つぎのように構成したものである。すな
わち、本発明の微小探針の製造方法は、トンネル電流ま
たは微小力検出用の微小探針の製造方法において、一方
の基板である第1基板を介して形成された支持層上に探
針材料層を形成し、他方の基板である第2基板上の接合
層へ前記支持層上に形成された探針材料層を転写するこ
とにより微小探針を製造することを特徴としている。そ
して、本発明の上記微小探針の製造方法の一つは、少な
くとも、第1基板の表面に凸部を形成する工程と、前記
第1基板の凸部を含む基板上に、剥離層を介して支持層
を形成する工程と、前記第1基板を除去し、剥離層を介
して支持層に凹部を形成する工程と、前記支持層の凹部
を含む剥離層上に、探針材料層を形成する工程と、第2
基板に接合層を形成する工程と、前記支持層における凹
部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第2基板の接合
層に接合する工程と、前記支持層における剥離層と探針
材料層の界面で剥離を行い、前記第2基板の接合層に探
針材料層を転写する工程と、により構成することができ
る。また、本発明の上記微小探針の製造方法の別の方法
として、前記微小探針の製造方法は、少なくとも、第1
基板の表面に凸部を形成する工程と、前記第1基板の凸
部を含む基板上に、支持層を形成する工程と、前記第1
基板を除去し、支持層に凹部を形成する工程と、前記凹
部を含む支持層上に、剥離層を介して探針材料層を形成
する工程と、第2基板に接合層を形成する工程と、前記
支持層の凹部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第2
基板の接合層に接合する工程と、前記支持層における剥
離層と探針材料層の界面で剥離を行い、前記第2基板の
接合層に探針材料層を転写する工程と、とにより構成し
てもよい。本発明のこれらの微小探針の製造方法におい
て、前記第1基板を単結晶シリコン基板で構成すること
により、結晶軸異方性エッチングにより基板表面に凹部
を形成することができる。また、本発明においては、前
記接合層を金属で形成し、また、その探針材料層を金属
で形成して、これらの結合を金属材料間の圧着によるこ
とができる。その際、前記探針材料層の金属として、貴
金属または貴金属合金を用いることが好ましい。また、
本発明においては、前記剥離層を、二酸化シリコンで形
成することが好ましい。また、本発明においては、前記
支持層を形成する工程を鍍金法により行うことができ
る。本発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探
針は、その微小探針を三角錐形状の探針材料層を接合層
に接合させることにより構成したことを特徴としてい
る。そして、この探針材料層は、貴金属または貴金属合
金で形成することが好ましい。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針を薄膜カンチレバー
上に有するプローブの製造方法は、上記した微小探針の
製造方法の一つの方法、またはもう一つの別の方法の何
れかにより探針材料層を形成する工程と、第2基板に薄
膜カンチレバーを形成する工程と、前記第2基板におけ
る薄膜カンチレバー先端上に、接合層を形成する工程
と、前記支持層における凹部を含む剥離層上の探針材料
層を、前記第2基板における接合層に接合する工程と、
前記支持層における剥離層と探針材料層の界面で剥離を
行い、前記第2基板における接合層に探針材料層を転写
する工程と、前記薄膜カンチレバー一端が第2基板に固
定されるように薄膜カンチレバー下部の第2基板の一部
を除去する工程と、を少なくとも有することを特徴とし
ている。また、本発明のトンネル電流または微小力検出
用のプローブは、薄膜カンチレバー上に、三角錐形状と
なる探針材料層と接合層とで構成された微小探針を設け
ることにより構成することができる。また、本発明のト
ンネル電流または微小力検出用の微小探針の製造に用い
る雌型基板の一つの製造方法は、第1基板の表面に凸部
を形成する工程と、前記第1基板の凸部を含む基板上
に、剥離層と支持層を形成する工程と、前記第1基板を
除去し、支持層に凹部を形成する工程と、を少なくとも
有することを特徴としている。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針の製造に用いる雌型
基板の別の製造方法は、トンネル電流または微小力検出
用の微小探針の製造に用いる雌型基板の製造方法であっ
て、第1基板の表面に凸部を形成する工程と、前記第1
基板の凸部を含む基板上に、支持層を形成する工程と、
前記第1基板を除去し、支持層に凹部を形成する工程
と、前記凹部を含む支持層上に剥離層を形成する工程
と、を少なくとも有することを特徴としている。そし
て、本発明の雌型基板の製造方法においては、前記凹部
を逆三角錐形状とする構成を採ることができる。また、
本発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探針の
製造に用いる雌型基板として、一方の基板によって形成
された支持層からなる雌型基板上の雌型となる逆三角錐
形状の凹部に、二酸化シリコンからなる剥離層を設ける
構成を採ることができる。
決するため、微小探針の製造方法と微小探針、プローブ
の製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌
型基板につき、つぎのように構成したものである。すな
わち、本発明の微小探針の製造方法は、トンネル電流ま
たは微小力検出用の微小探針の製造方法において、一方
の基板である第1基板を介して形成された支持層上に探
針材料層を形成し、他方の基板である第2基板上の接合
層へ前記支持層上に形成された探針材料層を転写するこ
とにより微小探針を製造することを特徴としている。そ
して、本発明の上記微小探針の製造方法の一つは、少な
くとも、第1基板の表面に凸部を形成する工程と、前記
第1基板の凸部を含む基板上に、剥離層を介して支持層
を形成する工程と、前記第1基板を除去し、剥離層を介
して支持層に凹部を形成する工程と、前記支持層の凹部
を含む剥離層上に、探針材料層を形成する工程と、第2
基板に接合層を形成する工程と、前記支持層における凹
部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第2基板の接合
層に接合する工程と、前記支持層における剥離層と探針
材料層の界面で剥離を行い、前記第2基板の接合層に探
針材料層を転写する工程と、により構成することができ
る。また、本発明の上記微小探針の製造方法の別の方法
として、前記微小探針の製造方法は、少なくとも、第1
基板の表面に凸部を形成する工程と、前記第1基板の凸
部を含む基板上に、支持層を形成する工程と、前記第1
基板を除去し、支持層に凹部を形成する工程と、前記凹
部を含む支持層上に、剥離層を介して探針材料層を形成
する工程と、第2基板に接合層を形成する工程と、前記
支持層の凹部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第2
基板の接合層に接合する工程と、前記支持層における剥
離層と探針材料層の界面で剥離を行い、前記第2基板の
接合層に探針材料層を転写する工程と、とにより構成し
てもよい。本発明のこれらの微小探針の製造方法におい
て、前記第1基板を単結晶シリコン基板で構成すること
により、結晶軸異方性エッチングにより基板表面に凹部
を形成することができる。また、本発明においては、前
記接合層を金属で形成し、また、その探針材料層を金属
で形成して、これらの結合を金属材料間の圧着によるこ
とができる。その際、前記探針材料層の金属として、貴
金属または貴金属合金を用いることが好ましい。また、
本発明においては、前記剥離層を、二酸化シリコンで形
成することが好ましい。また、本発明においては、前記
支持層を形成する工程を鍍金法により行うことができ
る。本発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探
針は、その微小探針を三角錐形状の探針材料層を接合層
に接合させることにより構成したことを特徴としてい
る。そして、この探針材料層は、貴金属または貴金属合
金で形成することが好ましい。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針を薄膜カンチレバー
上に有するプローブの製造方法は、上記した微小探針の
製造方法の一つの方法、またはもう一つの別の方法の何
れかにより探針材料層を形成する工程と、第2基板に薄
膜カンチレバーを形成する工程と、前記第2基板におけ
る薄膜カンチレバー先端上に、接合層を形成する工程
と、前記支持層における凹部を含む剥離層上の探針材料
層を、前記第2基板における接合層に接合する工程と、
前記支持層における剥離層と探針材料層の界面で剥離を
行い、前記第2基板における接合層に探針材料層を転写
する工程と、前記薄膜カンチレバー一端が第2基板に固
定されるように薄膜カンチレバー下部の第2基板の一部
を除去する工程と、を少なくとも有することを特徴とし
ている。また、本発明のトンネル電流または微小力検出
用のプローブは、薄膜カンチレバー上に、三角錐形状と
なる探針材料層と接合層とで構成された微小探針を設け
ることにより構成することができる。また、本発明のト
ンネル電流または微小力検出用の微小探針の製造に用い
る雌型基板の一つの製造方法は、第1基板の表面に凸部
を形成する工程と、前記第1基板の凸部を含む基板上
に、剥離層と支持層を形成する工程と、前記第1基板を
除去し、支持層に凹部を形成する工程と、を少なくとも
有することを特徴としている。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針の製造に用いる雌型
基板の別の製造方法は、トンネル電流または微小力検出
用の微小探針の製造に用いる雌型基板の製造方法であっ
て、第1基板の表面に凸部を形成する工程と、前記第1
基板の凸部を含む基板上に、支持層を形成する工程と、
前記第1基板を除去し、支持層に凹部を形成する工程
と、前記凹部を含む支持層上に剥離層を形成する工程
と、を少なくとも有することを特徴としている。そし
て、本発明の雌型基板の製造方法においては、前記凹部
を逆三角錐形状とする構成を採ることができる。また、
本発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探針の
製造に用いる雌型基板として、一方の基板によって形成
された支持層からなる雌型基板上の雌型となる逆三角錐
形状の凹部に、二酸化シリコンからなる剥離層を設ける
構成を採ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記したように、支持
層上の剥離層に形成された探針材料層を第2基板上の接
合層へ転写することにより微小探針を形成することがで
き、これにより、微小探針の雌型を後工程でエッチング
除去することなく探針を形成でき、雌型は再利用するこ
とが可能となり、生産性を向上すると同時に、製造コス
トを低減でき、エッチング液による微小探針の材料劣
化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染がなく微小
探針を形成できる。また、微小探針の材料として金属材
料を用いることができ、導電体薄膜を被覆する必要がな
く微小探針のみをカンチレバー先端に形成することがで
き、反射膜をプローブの裏面全面に形成する必要をなく
することができる。また、微小探針として再現性の良い
均一な形状が得られ、且つ先端を鋭利に形成でき、探針
の複数化(マルチ化)が容易となる。
層上の剥離層に形成された探針材料層を第2基板上の接
合層へ転写することにより微小探針を形成することがで
き、これにより、微小探針の雌型を後工程でエッチング
除去することなく探針を形成でき、雌型は再利用するこ
とが可能となり、生産性を向上すると同時に、製造コス
トを低減でき、エッチング液による微小探針の材料劣
化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染がなく微小
探針を形成できる。また、微小探針の材料として金属材
料を用いることができ、導電体薄膜を被覆する必要がな
く微小探針のみをカンチレバー先端に形成することがで
き、反射膜をプローブの裏面全面に形成する必要をなく
することができる。また、微小探針として再現性の良い
均一な形状が得られ、且つ先端を鋭利に形成でき、探針
の複数化(マルチ化)が容易となる。
【0007】ここで、好ましくは、第1基板は単結晶シ
リコン基板であり、前記シリコン基板上にエッチングに
より凸部を形成する。凸部の形成方法としては、従来公
知の方法を用いて行えばよく、例えば、Albrech
t等により提案された微小探針の製造法(T.R.Al
brecht,et al.,¨Microfabri
cation of cantilever styl
i for the atomic force mi
croscope¨,J.Vac.Sci.Techn
ol.,A8(4),1990,pp3386−339
6)のシリコン基板上に形成した円錐形探針または、三
角錐形探針等の凸部を形成する工程を用いる。シリコン
基板を用いることで、等方性エッチング及び異方性エッ
チングにより、第1基板上に先鋭な凸部を形成すること
が可能となる。この第1基板上の凸部が第2基板上に形
成する微小探針の雌型基板のための鋳型となり、第1基
板上の凸部と同様の形状の微小探針を第2基板上に形成
することが可能となる。雌型基板は支持層及び支持層上
に形成された剥離層からなる。支持層は、凸部を有する
第1基板、又は第1基板上に形成した剥離層上に形成す
る。前記凸部は、第1基板を除去することによりこと
に、支持層に凹部として転写され、この凹部の形状を保
持することを目的に支持層が用いられる。この為、第1
基板を除去したことで支持部が変形し、これにより凹部
の形状が変形することがない程度の機械的強度を有する
支持層が必要となる。鍍金法により形成される支持層
は、金属材料を形成することができ、且つ十分な剛性を
持つような厚膜の形成が容易にでき、支持層の形成方法
として好ましい。
リコン基板であり、前記シリコン基板上にエッチングに
より凸部を形成する。凸部の形成方法としては、従来公
知の方法を用いて行えばよく、例えば、Albrech
t等により提案された微小探針の製造法(T.R.Al
brecht,et al.,¨Microfabri
cation of cantilever styl
i for the atomic force mi
croscope¨,J.Vac.Sci.Techn
ol.,A8(4),1990,pp3386−339
6)のシリコン基板上に形成した円錐形探針または、三
角錐形探針等の凸部を形成する工程を用いる。シリコン
基板を用いることで、等方性エッチング及び異方性エッ
チングにより、第1基板上に先鋭な凸部を形成すること
が可能となる。この第1基板上の凸部が第2基板上に形
成する微小探針の雌型基板のための鋳型となり、第1基
板上の凸部と同様の形状の微小探針を第2基板上に形成
することが可能となる。雌型基板は支持層及び支持層上
に形成された剥離層からなる。支持層は、凸部を有する
第1基板、又は第1基板上に形成した剥離層上に形成す
る。前記凸部は、第1基板を除去することによりこと
に、支持層に凹部として転写され、この凹部の形状を保
持することを目的に支持層が用いられる。この為、第1
基板を除去したことで支持部が変形し、これにより凹部
の形状が変形することがない程度の機械的強度を有する
支持層が必要となる。鍍金法により形成される支持層
は、金属材料を形成することができ、且つ十分な剛性を
持つような厚膜の形成が容易にでき、支持層の形成方法
として好ましい。
【0008】剥離層としては、剥離層上に探針材料を成
膜して探針材料層を形成した後、探針材料層を剥離層か
ら剥離するため探針材料が剥離しやすい剥離層材料を選
択する必要がある。すなわち、剥離層の材料は探針材料
との反応性・密着性が小さいことが必要である。このよ
うな材料としては、探針材料との組み合わせにより好適
な材料を選択すればよく、金属、半導体、絶縁体等の様
々な材料が選択される。たとえば、探針材料層として貴
金属または貴金属合金を用いる場合、剥離層としては反
応性・密着性が小さい酸化物あるいは窒化物あるいは炭
化物等が好ましく、BN,BC4,AlN,Al2O3,
SiC,Si3N4,SiO2,TiC,TiN,TiO
2,VO2,Cr2O3,ZrO2,Ta2O5,WO3等が使
用できる。剥離層を支持層上の凹部に形成する場合、剥
離層の厚みにより凹部の形状が著しく変化しないよう
に、薄膜形成方法を用いて形成される。薄膜形成方法と
しては、膜厚再現性の高い抵抗加熱蒸着法、電子ビーム
蒸着法、CVD法、スパッタリング法等の真空蒸着法を
用いるとよい。
膜して探針材料層を形成した後、探針材料層を剥離層か
ら剥離するため探針材料が剥離しやすい剥離層材料を選
択する必要がある。すなわち、剥離層の材料は探針材料
との反応性・密着性が小さいことが必要である。このよ
うな材料としては、探針材料との組み合わせにより好適
な材料を選択すればよく、金属、半導体、絶縁体等の様
々な材料が選択される。たとえば、探針材料層として貴
金属または貴金属合金を用いる場合、剥離層としては反
応性・密着性が小さい酸化物あるいは窒化物あるいは炭
化物等が好ましく、BN,BC4,AlN,Al2O3,
SiC,Si3N4,SiO2,TiC,TiN,TiO
2,VO2,Cr2O3,ZrO2,Ta2O5,WO3等が使
用できる。剥離層を支持層上の凹部に形成する場合、剥
離層の厚みにより凹部の形状が著しく変化しないよう
に、薄膜形成方法を用いて形成される。薄膜形成方法と
しては、膜厚再現性の高い抵抗加熱蒸着法、電子ビーム
蒸着法、CVD法、スパッタリング法等の真空蒸着法を
用いるとよい。
【0009】第1基板に単結晶シリコンを用いる場合は
基板表面を酸化ガスを用いて熱酸化することにより容易
に二酸化シリコンを成長させることができる。この二酸
化シリコン上に支持層を形成し、第1基板を除去するこ
とにより、二酸化シリコンを剥離層として用いることが
可能である。シリコンの形状の差による熱酸化による二
酸化シリコンの厚みに差が生じることを利用して、シリ
コン第1基板の凸部の先端曲率半径を先鋭化し、第1基
板を除去後の雌型基板の凹部曲率半径を先鋭にすると共
に、この雌型基板を用いて形成した微小探針の曲率半径
を先鋭にすることができる。微小探針の形状は先鋭した
シリコンの凸部と同様の形状を持つ。探針材料層が金属
であることを特徴としており、探針上へ導電性材料を被
覆する必要が無く、トンネル電流という微弱な電流を取
り扱うSTMでは安定な特性を得る微小探針となる。微
小探針の形成を剥離層上の探針材料層を第2基板へ転写
し剥離層と探針材料層との界面から引き剥がすことによ
り行うので、従来のエッチング液による微小探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が無
い。さらに、支持部の凹部に探針材料層を成膜し第2基
板上に転写することで、成膜面側が探針の表面となり、
従来の導電性薄膜を被覆してできる導電性材料の粒塊等
は無い。これにより微小探針として再現性のよい安定な
特性が得られ、かつ先端を鋭利に形成できトンネル電流
または微小力検出用の微小探針として優れた特性を実現
することができる。トンネル電流検出用の微小探針材料
としては導電性の高い金属材料が必要である。このこと
から、微小探針材料としては貴金属または貴金属合金が
好ましい。また、貴金属または貴金属合金にて微小探針
をつくることにより、シリコン探針等の常に自然酸化膜
が形成されてしまう材料に比べ、探針表面に自然酸化膜
のない導電性微小探針を得ることができる。また、探針
材料の第2基板上の接合層への転写は、金属材料間の圧
着、もしくは金属材料間の合金化による結合により達成
される。
基板表面を酸化ガスを用いて熱酸化することにより容易
に二酸化シリコンを成長させることができる。この二酸
化シリコン上に支持層を形成し、第1基板を除去するこ
とにより、二酸化シリコンを剥離層として用いることが
可能である。シリコンの形状の差による熱酸化による二
酸化シリコンの厚みに差が生じることを利用して、シリ
コン第1基板の凸部の先端曲率半径を先鋭化し、第1基
板を除去後の雌型基板の凹部曲率半径を先鋭にすると共
に、この雌型基板を用いて形成した微小探針の曲率半径
を先鋭にすることができる。微小探針の形状は先鋭した
シリコンの凸部と同様の形状を持つ。探針材料層が金属
であることを特徴としており、探針上へ導電性材料を被
覆する必要が無く、トンネル電流という微弱な電流を取
り扱うSTMでは安定な特性を得る微小探針となる。微
小探針の形成を剥離層上の探針材料層を第2基板へ転写
し剥離層と探針材料層との界面から引き剥がすことによ
り行うので、従来のエッチング液による微小探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が無
い。さらに、支持部の凹部に探針材料層を成膜し第2基
板上に転写することで、成膜面側が探針の表面となり、
従来の導電性薄膜を被覆してできる導電性材料の粒塊等
は無い。これにより微小探針として再現性のよい安定な
特性が得られ、かつ先端を鋭利に形成できトンネル電流
または微小力検出用の微小探針として優れた特性を実現
することができる。トンネル電流検出用の微小探針材料
としては導電性の高い金属材料が必要である。このこと
から、微小探針材料としては貴金属または貴金属合金が
好ましい。また、貴金属または貴金属合金にて微小探針
をつくることにより、シリコン探針等の常に自然酸化膜
が形成されてしまう材料に比べ、探針表面に自然酸化膜
のない導電性微小探針を得ることができる。また、探針
材料の第2基板上の接合層への転写は、金属材料間の圧
着、もしくは金属材料間の合金化による結合により達成
される。
【0010】なお、探針材料層、剥離層、接合層の形成
方法としては、従来公知の技術たとえば真空蒸着法やス
パッタ法、化学気相成長法等の薄膜作製技術を用い、さ
らにフォトリソグラフィプロセス、及びエッチングを適
用することで所望の形状にパターニングする。微小探針
は支持層上に形成した剥離層の凹部の表面形状を忠実に
再現するため、薄膜作製方法に制限されない。なお、接
合層を形成する第2基板として、ガラス基板、石英、A
l2O3、MgO、ZrO2、等の他の絶縁体、Si、G
aAs、InP等の半導体、金属等様々の基板を用いる
ことができる。また、このようにして作製された微小探
針は接合層との間で囲まれた中空の領域を有している。
これにより、薄膜カンチレバー等の自由端に微小探針を
設ける場合、図11(b)の形成法にて作製した探針に
比べて、軽量化されており、探針付きのカンチレバーの
共振周波数の低下を抑えることができる。また、本発明
において、第2基板に薄膜カンチレバーとなる層をあら
かじめ形成しておき、該薄膜カンチレバーの先端上にパ
ターニングされた接合層を設け、剥離層上の探針材料層
を接合層に接合、転写した後に、薄膜カンチレバーの一
端が第2基板に固定されるように薄膜カンチレバー下部
の第2基板の一部を除去することにより、微小探針を自
由端に有するカンチレバー型のプローブを作製すること
が可能である。
方法としては、従来公知の技術たとえば真空蒸着法やス
パッタ法、化学気相成長法等の薄膜作製技術を用い、さ
らにフォトリソグラフィプロセス、及びエッチングを適
用することで所望の形状にパターニングする。微小探針
は支持層上に形成した剥離層の凹部の表面形状を忠実に
再現するため、薄膜作製方法に制限されない。なお、接
合層を形成する第2基板として、ガラス基板、石英、A
l2O3、MgO、ZrO2、等の他の絶縁体、Si、G
aAs、InP等の半導体、金属等様々の基板を用いる
ことができる。また、このようにして作製された微小探
針は接合層との間で囲まれた中空の領域を有している。
これにより、薄膜カンチレバー等の自由端に微小探針を
設ける場合、図11(b)の形成法にて作製した探針に
比べて、軽量化されており、探針付きのカンチレバーの
共振周波数の低下を抑えることができる。また、本発明
において、第2基板に薄膜カンチレバーとなる層をあら
かじめ形成しておき、該薄膜カンチレバーの先端上にパ
ターニングされた接合層を設け、剥離層上の探針材料層
を接合層に接合、転写した後に、薄膜カンチレバーの一
端が第2基板に固定されるように薄膜カンチレバー下部
の第2基板の一部を除去することにより、微小探針を自
由端に有するカンチレバー型のプローブを作製すること
が可能である。
【0011】
【実施例】以下本発明の微小探針及びプローブの製造方
法を、図1乃至図8の図面にて示す実施例を用いて詳細
に説明する。 [実施例1]図1は本発明の第1の微小探針の製造方法
の工程を示す断面図である。酸化ガスにより熱酸化して
形成した二酸化シリコン膜が形成された結晶方位面が<
100>のシリコンウエハを第1基板1として用意す
る。フォトリソグラフィプロセスにより形成したフォト
レジストをマスクとして、二酸化シリコン膜の所望の箇
所をHF水溶液によりエッチングし、酸化シリコン膜か
らなる直径5μmφのマスク層2(図1(a))。次に
SF6/C2ClF5を用いたプラズマエッチングにより
第1基板1を、マスク層2下部のシリコンが頂点を持つ
までアンダーカットするように等方性エッチングし、H
F水溶液によりマスク層2を除去して図1(b)の凸部
3を形成した。前記凸部は円錐形の形状となった。次
に、この凸部を有する第1基板の表面にCr1000Å
を真空蒸着法により薄膜堆積し剥離層4を形成した(図
1(c))後に、第1基板を鍍金浴である硫酸銅浴に浸
し、陰極側として、電気鍍金法により剥離層上に銅を2
00μm成膜し支持層5を形成 した(図1(d))。硫
酸銅浴の温度は30℃で電流密度5A/dm2とした。
次に、第1基板を濃度27%の水酸化カリウム(KO
H)水溶液にて液温度90℃でエッチング除去し、凹部
6を有する支持層と剥離層からなる微小探針用の雌型基
板を形成し、この後に、微小探針材料となるAuを真空
蒸着法により1μm成膜し、フォトリソグラフィとエッ
チングによりパターン形成を行い探針材料層7を形成し
た(図1(e))。
法を、図1乃至図8の図面にて示す実施例を用いて詳細
に説明する。 [実施例1]図1は本発明の第1の微小探針の製造方法
の工程を示す断面図である。酸化ガスにより熱酸化して
形成した二酸化シリコン膜が形成された結晶方位面が<
100>のシリコンウエハを第1基板1として用意す
る。フォトリソグラフィプロセスにより形成したフォト
レジストをマスクとして、二酸化シリコン膜の所望の箇
所をHF水溶液によりエッチングし、酸化シリコン膜か
らなる直径5μmφのマスク層2(図1(a))。次に
SF6/C2ClF5を用いたプラズマエッチングにより
第1基板1を、マスク層2下部のシリコンが頂点を持つ
までアンダーカットするように等方性エッチングし、H
F水溶液によりマスク層2を除去して図1(b)の凸部
3を形成した。前記凸部は円錐形の形状となった。次
に、この凸部を有する第1基板の表面にCr1000Å
を真空蒸着法により薄膜堆積し剥離層4を形成した(図
1(c))後に、第1基板を鍍金浴である硫酸銅浴に浸
し、陰極側として、電気鍍金法により剥離層上に銅を2
00μm成膜し支持層5を形成 した(図1(d))。硫
酸銅浴の温度は30℃で電流密度5A/dm2とした。
次に、第1基板を濃度27%の水酸化カリウム(KO
H)水溶液にて液温度90℃でエッチング除去し、凹部
6を有する支持層と剥離層からなる微小探針用の雌型基
板を形成し、この後に、微小探針材料となるAuを真空
蒸着法により1μm成膜し、フォトリソグラフィとエッ
チングによりパターン形成を行い探針材料層7を形成し
た(図1(e))。
【0012】第2基板9としてシリコンウエハを用意
し、この表面にAl1000Åを真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。続い
て、図1(e)のAu探針材料層7と第2基板上のAl
接合層8とを位置合わせし当接した。当接の際に、支持
層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着しつつ、N2雰
囲気中で温度300℃で1時間放置した。これによりA
l−Au合金が接合層と探針材料層との界面に形成さ
れ、探針材料と接合層が接合した(図1(f))。この
後、剥離層4と探針材料層7との界面から引き剥がすこ
とにより剥離層4上の探針材料層7を接合層8上に転写
し、図1(g)に示す微小探針10が製造できた。上述
した方法により作製した微小探針10をSEM(走査型
電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図1(b)のシ
リコンの円錐形の形状と同様の形状を有し、先端が鋭利
に形成されているAuからなる微小探針である事を確認
し、その微小探針の先端曲率半径は0.03μm以下で
あった。また、本発明の微小探針は、支持部の凹部に探
針材料層を成膜し第2基板上に転写することで成膜面側
が探針の表面となり、従来の導電性薄膜を被覆してでき
る導電性材料の粒塊等は見られなかった。
し、この表面にAl1000Åを真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。続い
て、図1(e)のAu探針材料層7と第2基板上のAl
接合層8とを位置合わせし当接した。当接の際に、支持
層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着しつつ、N2雰
囲気中で温度300℃で1時間放置した。これによりA
l−Au合金が接合層と探針材料層との界面に形成さ
れ、探針材料と接合層が接合した(図1(f))。この
後、剥離層4と探針材料層7との界面から引き剥がすこ
とにより剥離層4上の探針材料層7を接合層8上に転写
し、図1(g)に示す微小探針10が製造できた。上述
した方法により作製した微小探針10をSEM(走査型
電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図1(b)のシ
リコンの円錐形の形状と同様の形状を有し、先端が鋭利
に形成されているAuからなる微小探針である事を確認
し、その微小探針の先端曲率半径は0.03μm以下で
あった。また、本発明の微小探針は、支持部の凹部に探
針材料層を成膜し第2基板上に転写することで成膜面側
が探針の表面となり、従来の導電性薄膜を被覆してでき
る導電性材料の粒塊等は見られなかった。
【0013】本実施例の微小探針10を用いたSTM装
置を作製した。本装置のブロック図を図2に示す。図
中、11はバイアス印加用電源、12はトンネル電流増
幅回路、13はXYZ駆動用ドライバー、9は第2基
板、8は接合層、10は微小探針、14は試料、15は
XYZ軸駆動ピエゾ素子である。ここで微小探針10と
試料14との間を流れるトンネル電流Itを接合層8を
通じて検出し、Itが一定となるようにフィードバック
をかけ、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のZ方向を駆動
し、微小探針と試料との間隔を一定に保っている。接合
層はトンネル電流取り出し電極として用いた。さらに、
XYZ軸駆動ピエゾ素子15のXY方向を駆動すること
により試料14の2次元像であるSTM像が観察でき
る。この装置で試料14としてHOPG(高配向熱分解
グラファイト)基板の劈開面をバイアス電流1nA、ス
キャンエリア100Å×100Åで観察したところ、再
現性良く良好な原子像を得ることができた。
置を作製した。本装置のブロック図を図2に示す。図
中、11はバイアス印加用電源、12はトンネル電流増
幅回路、13はXYZ駆動用ドライバー、9は第2基
板、8は接合層、10は微小探針、14は試料、15は
XYZ軸駆動ピエゾ素子である。ここで微小探針10と
試料14との間を流れるトンネル電流Itを接合層8を
通じて検出し、Itが一定となるようにフィードバック
をかけ、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のZ方向を駆動
し、微小探針と試料との間隔を一定に保っている。接合
層はトンネル電流取り出し電極として用いた。さらに、
XYZ軸駆動ピエゾ素子15のXY方向を駆動すること
により試料14の2次元像であるSTM像が観察でき
る。この装置で試料14としてHOPG(高配向熱分解
グラファイト)基板の劈開面をバイアス電流1nA、ス
キャンエリア100Å×100Åで観察したところ、再
現性良く良好な原子像を得ることができた。
【0014】[実施例2]本発明の微小探針の製造方法
の実施例2を以下に示す。本実施例の、実施例1の図1
(a)から図1(e)の工程にて形成した図1(e)に
示した、探針材料層をPtとした以外は同様の、支持層
と剥離層からなる微小探針用の雌型基板を用いた。Pt
は真空蒸着法により1μm形成した。第2基板としてシ
リコンウエハを用意し、この表面にCr50ÅとAu1
000Åを真空蒸着法により順次連続して薄膜堆積し、
該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによ
りパターニングし、接合層8を形成した。次にPt探針
材料層と第2基板上の接合層とを位置合わせし当接し
た。当接の際に、支持層と第2基板の裏面に圧力を加え
て圧着する方法により探針材料層であるAuと接合層の
Auとが金属結合し接合した。この後、剥離層と探針材
料層との界面から引き剥がすことにより剥離層上の探針
材料層のみを接合層上に転写し、図1(f)に示すと同
様のPt微小探針が製造できた。
の実施例2を以下に示す。本実施例の、実施例1の図1
(a)から図1(e)の工程にて形成した図1(e)に
示した、探針材料層をPtとした以外は同様の、支持層
と剥離層からなる微小探針用の雌型基板を用いた。Pt
は真空蒸着法により1μm形成した。第2基板としてシ
リコンウエハを用意し、この表面にCr50ÅとAu1
000Åを真空蒸着法により順次連続して薄膜堆積し、
該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによ
りパターニングし、接合層8を形成した。次にPt探針
材料層と第2基板上の接合層とを位置合わせし当接し
た。当接の際に、支持層と第2基板の裏面に圧力を加え
て圧着する方法により探針材料層であるAuと接合層の
Auとが金属結合し接合した。この後、剥離層と探針材
料層との界面から引き剥がすことにより剥離層上の探針
材料層のみを接合層上に転写し、図1(f)に示すと同
様のPt微小探針が製造できた。
【0015】上述した方法により作製した微小探針をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図
1(b)のシリコンの円錐形の形状と同様の形状を有
し、先端が鋭利に形成されているPtからなる微小探針
である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は0.
03μm以下であった。次に、探針材料層が転写剥離さ
れた後の雌型基板の剥離層上に、再度、Ptを1μm真
空蒸着法により成膜、パターニングし探針材料層を形成
した。続いて、実施例1の図1(f)と同様の工程によ
り、剥離層上の探針材料層を第2基板上の接合層に転写
し剥離することにより、第2基板上の接合層上に微小探
針を形成することができた。この微小探針の先端曲率半
径は0.03μm以下となり、再利用前に形成した微小
探針の先端曲率半径と同様であった。これにより、微小
探針の雌型となる第1基板を再利用可能であることが分
かった。また、各ロット間での微小探針の先端曲率半径
のバラツキがないことが分かった。
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図
1(b)のシリコンの円錐形の形状と同様の形状を有
し、先端が鋭利に形成されているPtからなる微小探針
である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は0.
03μm以下であった。次に、探針材料層が転写剥離さ
れた後の雌型基板の剥離層上に、再度、Ptを1μm真
空蒸着法により成膜、パターニングし探針材料層を形成
した。続いて、実施例1の図1(f)と同様の工程によ
り、剥離層上の探針材料層を第2基板上の接合層に転写
し剥離することにより、第2基板上の接合層上に微小探
針を形成することができた。この微小探針の先端曲率半
径は0.03μm以下となり、再利用前に形成した微小
探針の先端曲率半径と同様であった。これにより、微小
探針の雌型となる第1基板を再利用可能であることが分
かった。また、各ロット間での微小探針の先端曲率半径
のバラツキがないことが分かった。
【0016】[実施例3]本実施例では微小探針を複数
形成した例について以下に説明する。探針材料層とし
て、Pt1000ÅとAu1μmを電子ビーム蒸着法に
より順次連続して薄膜堆積し全面に成膜した以外は実施
例1に示した図1(a)〜(g)の構成及び工程により
微小探針を形成した。複数形成に当り、接合層を第2基
板上にトリックス状に10×10の計100個を配置
し、該接合層と対になる様に第1基板上に100個の凹
部を設け、これらの接合層上に微小探針を形成した。な
お、微小探針のピッチは200μmとした。こうして作
製した複数の微小探針をSEMで観察したところ、全て
の微小探針の先端は先端が鋭利に形成されており、各微
小探針の先端曲率半径のバラツキは±0.01μmのバ
ラツキ内に納まっていた。また、各探針の接合層からの
高さバラツキは±0.1μmの範囲に納まっていた。本
発明の微小探針の製造法を用いて、複数にした場合に形
状の揃った微小探針が得られることが分かった。
形成した例について以下に説明する。探針材料層とし
て、Pt1000ÅとAu1μmを電子ビーム蒸着法に
より順次連続して薄膜堆積し全面に成膜した以外は実施
例1に示した図1(a)〜(g)の構成及び工程により
微小探針を形成した。複数形成に当り、接合層を第2基
板上にトリックス状に10×10の計100個を配置
し、該接合層と対になる様に第1基板上に100個の凹
部を設け、これらの接合層上に微小探針を形成した。な
お、微小探針のピッチは200μmとした。こうして作
製した複数の微小探針をSEMで観察したところ、全て
の微小探針の先端は先端が鋭利に形成されており、各微
小探針の先端曲率半径のバラツキは±0.01μmのバ
ラツキ内に納まっていた。また、各探針の接合層からの
高さバラツキは±0.1μmの範囲に納まっていた。本
発明の微小探針の製造法を用いて、複数にした場合に形
状の揃った微小探針が得られることが分かった。
【0017】[実施例4]図3及び図4は本発明の第2
の微小探針の製造方法の工程を示す断面図であり、図5
は作製した本発明の微小探針の斜視図である。本発明の
微小探針は、図5に示すように三面で囲まれた三角錐形
状をしている。以下、製造方法を図3、4を用いて説明
する。マスク層22となるシリコン窒化膜を低圧CVD
(Low PressureChemical Vap
our Deposition)にて0.1μm形成し
た結晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板
1として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより
形成したフォトレジストをマスクとして、シリコン窒化
膜の所望の箇所をCF4を用いた反応性イオンエッチン
グによりエッチングし、正方形の形状のマスク層22を
形成した。前記フォトレジストをマスクとして、第1基
板をCF4及びO2の混合ガスによる反応性エッチングに
より垂直に異方性エッチングし、図3(a)に示す正方
形の段差を形成した。この後、フォトレジストを除去
し、酸化ガスにより熱酸化して保護層31を形成した。
の微小探針の製造方法の工程を示す断面図であり、図5
は作製した本発明の微小探針の斜視図である。本発明の
微小探針は、図5に示すように三面で囲まれた三角錐形
状をしている。以下、製造方法を図3、4を用いて説明
する。マスク層22となるシリコン窒化膜を低圧CVD
(Low PressureChemical Vap
our Deposition)にて0.1μm形成し
た結晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板
1として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより
形成したフォトレジストをマスクとして、シリコン窒化
膜の所望の箇所をCF4を用いた反応性イオンエッチン
グによりエッチングし、正方形の形状のマスク層22を
形成した。前記フォトレジストをマスクとして、第1基
板をCF4及びO2の混合ガスによる反応性エッチングに
より垂直に異方性エッチングし、図3(a)に示す正方
形の段差を形成した。この後、フォトレジストを除去
し、酸化ガスにより熱酸化して保護層31を形成した。
【0018】図3(a)の上部にその上面図を示す。図
3、4は上面図のA−A断面図となっている。次に、マ
スク層22をCF4ガスによる反応性エッチングにより
除去した後に、第1基板を濃度27%の水酸化カリウム
(KOH)水溶液にて液温度80℃で結晶軸異方性エッ
チングを行い、図3(c)に示す(111)を斜面とす
る凸部23を形成した。次に、保護層31をHF水溶液
によりエッチング除去した後に、凸部を形成した第1基
板を、酸化ガスにより熱酸化して二酸化シリコンよりな
る剥離層24を形成した。次に、この凸部を有する第1
基板の剥離層上にCr1000Åを真空蒸着法により薄
膜堆積し、該第1基板を鍍金浴である硫酸銅浴に浸し、
鍍金法によりCr上に銅を200μm成膜し支持層25
を形成した(図1(e))。硫酸銅浴の温度は30℃で
電流密度5A/dm2とした。次に、第1基板を濃度2
7%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度90
℃でエッチング除去し、凹部26有するCu支持層25
と二酸化シリコン剥離層24からなる微小探針用の雌型
基板を形成した。この後に、微小探針材料となるPtを
真空蒸着法により1μm成膜し、フォトリソグラフィと
エッチングによりパターン形成を行い探針材料層27を
形成した(図4(g))。
3、4は上面図のA−A断面図となっている。次に、マ
スク層22をCF4ガスによる反応性エッチングにより
除去した後に、第1基板を濃度27%の水酸化カリウム
(KOH)水溶液にて液温度80℃で結晶軸異方性エッ
チングを行い、図3(c)に示す(111)を斜面とす
る凸部23を形成した。次に、保護層31をHF水溶液
によりエッチング除去した後に、凸部を形成した第1基
板を、酸化ガスにより熱酸化して二酸化シリコンよりな
る剥離層24を形成した。次に、この凸部を有する第1
基板の剥離層上にCr1000Åを真空蒸着法により薄
膜堆積し、該第1基板を鍍金浴である硫酸銅浴に浸し、
鍍金法によりCr上に銅を200μm成膜し支持層25
を形成した(図1(e))。硫酸銅浴の温度は30℃で
電流密度5A/dm2とした。次に、第1基板を濃度2
7%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度90
℃でエッチング除去し、凹部26有するCu支持層25
と二酸化シリコン剥離層24からなる微小探針用の雌型
基板を形成した。この後に、微小探針材料となるPtを
真空蒸着法により1μm成膜し、フォトリソグラフィと
エッチングによりパターン形成を行い探針材料層27を
形成した(図4(g))。
【0019】第2基板29としてシリコンウエハを用意
し、この表面にCr50ÅとAu1000Åを真空蒸着
法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリソ
グラフィプロセスとエッチングによりパターニングし、
接合層28を形成した。次にPt探針材料層27と第2
基板上の接合層28とを位置合わせし当接した。当接の
際に、支持層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する
方法により探針材料層であるPtと接合層のAuとが金
属間結合し界面に合金を形成し接合した(図4
(h))。この後、剥離層と探針材料層との界面から引
き剥がすことにより(図4(i))剥離層上の探針材料
層のみを接合層上に転写し、図5に示す微小探針30が
製造できた。
し、この表面にCr50ÅとAu1000Åを真空蒸着
法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリソ
グラフィプロセスとエッチングによりパターニングし、
接合層28を形成した。次にPt探針材料層27と第2
基板上の接合層28とを位置合わせし当接した。当接の
際に、支持層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する
方法により探針材料層であるPtと接合層のAuとが金
属間結合し界面に合金を形成し接合した(図4
(h))。この後、剥離層と探針材料層との界面から引
き剥がすことにより(図4(i))剥離層上の探針材料
層のみを接合層上に転写し、図5に示す微小探針30が
製造できた。
【0020】上述した方法により作製した微小探針をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図
1(b)のシリコンの三角錐形の形状と同様の形状を有
し、先端が鋭利に形成されているPtからなる微小探針
である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は0.
02μm以下であった。また、本発明の微小探針は、支
持部の凹部に探針材料層を成膜し第2基板上に転写する
ことで、成膜面側が探針の表面となり、従来の導電性薄
膜を被覆してできる導電性材料の粒塊等は見られなかっ
た。
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端は図
1(b)のシリコンの三角錐形の形状と同様の形状を有
し、先端が鋭利に形成されているPtからなる微小探針
である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は0.
02μm以下であった。また、本発明の微小探針は、支
持部の凹部に探針材料層を成膜し第2基板上に転写する
ことで、成膜面側が探針の表面となり、従来の導電性薄
膜を被覆してできる導電性材料の粒塊等は見られなかっ
た。
【0021】本発明の微小探針は、三角錐形状をしてお
り、探針の頂点は三面が交わる1つの頂点を形成し先鋭
となっている。前記米国特許第5,221,415号明
細書の探針の製法では、ピラミッド状の凹部を形成する
際に露光・現像ムラやフォトマスクの汚れ等による開口
角の寸法ズレより、(111)面が1点に終端せずに2
つの先端を持つ場合がある。三面にて交わる点を探針の
先端とする三角錐よりなる本発明の微小探針では常に1
つの先端を得ることが可能である。また前記引用のAl
brecht等の二酸化シリコンの三角錐形探針(T.
R.Albrecht,etal.,J.Vac.Sc
i.Technol.,A8(4),1990,pp3
386−3396)では、先端の尖ったシリコン凸部を
熱酸化し二酸化シリコンからなる探針を形成することに
より先端曲率半径を鈍化させている。本発明の製造方法
による微小探針では、シリコンの凸部を形成した後、熱
酸化して剥離層を形成することにより剥離層下部のシリ
コン凸部を先鋭化させ、該シリコン凸部を除去し、形成
された凹部に探針材料層を設け接合・転写・剥離にて微
小探針を形成する為、前記引用のAlbrecht等の
二酸化シリコンの三角錐形探針に比べて曲率半径の小さ
いものが形成できた。また、微小探針を貴金属材料によ
り作製できるため、シリコン探針等の常に自然酸化膜が
形成されてしまう材料に比べ、本発明の製造方法により
探針表面に自然酸化膜のないSTMに好適の導電性微小
探針を得ることができた。
り、探針の頂点は三面が交わる1つの頂点を形成し先鋭
となっている。前記米国特許第5,221,415号明
細書の探針の製法では、ピラミッド状の凹部を形成する
際に露光・現像ムラやフォトマスクの汚れ等による開口
角の寸法ズレより、(111)面が1点に終端せずに2
つの先端を持つ場合がある。三面にて交わる点を探針の
先端とする三角錐よりなる本発明の微小探針では常に1
つの先端を得ることが可能である。また前記引用のAl
brecht等の二酸化シリコンの三角錐形探針(T.
R.Albrecht,etal.,J.Vac.Sc
i.Technol.,A8(4),1990,pp3
386−3396)では、先端の尖ったシリコン凸部を
熱酸化し二酸化シリコンからなる探針を形成することに
より先端曲率半径を鈍化させている。本発明の製造方法
による微小探針では、シリコンの凸部を形成した後、熱
酸化して剥離層を形成することにより剥離層下部のシリ
コン凸部を先鋭化させ、該シリコン凸部を除去し、形成
された凹部に探針材料層を設け接合・転写・剥離にて微
小探針を形成する為、前記引用のAlbrecht等の
二酸化シリコンの三角錐形探針に比べて曲率半径の小さ
いものが形成できた。また、微小探針を貴金属材料によ
り作製できるため、シリコン探針等の常に自然酸化膜が
形成されてしまう材料に比べ、本発明の製造方法により
探針表面に自然酸化膜のないSTMに好適の導電性微小
探針を得ることができた。
【0022】[実施例5]本実施例にて、本発明の実施
例4の微小探針を窒化シリコンからなる薄膜カンチレバ
ー上に設けたAFM用のプローブを作製した。作製した
プローブの上面図を図6(a)に、側面図を図6(b)
に示す。51は薄膜カンチレバーであり、48は接合
層、50は微小探針、53は二酸化シリコン膜、52は
シリコンウエハを裏面からエッチングする際にマスクと
して用いた窒化シリコン膜、54はシリコンウエハをエ
ッチングして形成した薄膜カンチレバーの一端を固定支
持するシリコンブロックである。
例4の微小探針を窒化シリコンからなる薄膜カンチレバ
ー上に設けたAFM用のプローブを作製した。作製した
プローブの上面図を図6(a)に、側面図を図6(b)
に示す。51は薄膜カンチレバーであり、48は接合
層、50は微小探針、53は二酸化シリコン膜、52は
シリコンウエハを裏面からエッチングする際にマスクと
して用いた窒化シリコン膜、54はシリコンウエハをエ
ッチングして形成した薄膜カンチレバーの一端を固定支
持するシリコンブロックである。
【0023】以下、プローブの製造工程を図7を用いて
説明する。支持層上の剥離層上に探針材料層を形成する
までの工程は図3(a)から図4(g)と同様の工程に
より作製し、Cu支持層45上の二酸化シリコン膜から
なる剥離層44に微小探針となる1μmのPtを成膜し
探針材料層47を形成した。次に第2基板49としてシ
リコンウエハを用意し、二酸化シリコン膜53を0.5
μm形成し、次に薄膜カンチレバー51及び後工程にて
第2基板49を裏面から結晶軸異方性エッチングする際
のマスクとなる窒化シリコン膜を低圧CVD(Low
Pressure Chemical Vapour
Deposition)にて0.5μm形成した。第2
基板上面の窒化シリコン膜をフォトリソグラフィプロセ
スによりフォトレジストのカンチレバーパターンを形成
した後にCF4を用いた反応性イオンエッチングにより
図6(a)に示す薄膜カンチレバー状にパターニング
し、さらに第2基板の薄膜カンチレバー51が形成され
た場所の裏面の窒化シリコン膜52及び二酸化シリコン
膜53の一部をフォトリソグラフィプロセスと反応性イ
オンエッチングにより図7(a)に示すようにパターニ
ングした。
説明する。支持層上の剥離層上に探針材料層を形成する
までの工程は図3(a)から図4(g)と同様の工程に
より作製し、Cu支持層45上の二酸化シリコン膜から
なる剥離層44に微小探針となる1μmのPtを成膜し
探針材料層47を形成した。次に第2基板49としてシ
リコンウエハを用意し、二酸化シリコン膜53を0.5
μm形成し、次に薄膜カンチレバー51及び後工程にて
第2基板49を裏面から結晶軸異方性エッチングする際
のマスクとなる窒化シリコン膜を低圧CVD(Low
Pressure Chemical Vapour
Deposition)にて0.5μm形成した。第2
基板上面の窒化シリコン膜をフォトリソグラフィプロセ
スによりフォトレジストのカンチレバーパターンを形成
した後にCF4を用いた反応性イオンエッチングにより
図6(a)に示す薄膜カンチレバー状にパターニング
し、さらに第2基板の薄膜カンチレバー51が形成され
た場所の裏面の窒化シリコン膜52及び二酸化シリコン
膜53の一部をフォトリソグラフィプロセスと反応性イ
オンエッチングにより図7(a)に示すようにパターニ
ングした。
【0024】薄膜カンチレバー51の自由端にCr50
ÅとAu1000Åを真空蒸着法により順次連続して薄
膜堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッ
チングによりパターニングし、接合層48を形成した。
続いて支持層45上の探針材料層47と第2基板49上
の接合層48とを位置合わせし、接合を行った(図7
(a))。接合は支持層45と第2基板の裏面に圧力を
加えて圧着する方法を用いている。これによりPtとA
uとの結合がなされ、探針材料層47と接合層48が接
合し、支持層と第2基板を当接後に離すことにより剥離
層上のPt探針材料層が接合層48上に転写され、微小
探針50が形成できた(図7(b))。次に、水酸化カ
リウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングにより第
2基板の裏面側からシリコンをエッチングし、さらに裏
面側から二酸化シリコン膜をHF水溶液にて除去した。
このようにして微小探針50を薄膜カンチレバーの自由
端の接合層上に有し、該薄膜カンチレバーの一端がシリ
コンブロック54に固定されたプローブを形成できた
(図7(c))。本発明の製造方法により作製したAF
M用のプローブでは、変位測定の為のレーザーの反射を
薄膜カンチレバーの先端に設けた接合層の裏面にて行う
事ができ、反射膜の代用となる。これにより、薄膜カン
チレバーの裏面の全面に形成する必要がなく、薄膜カン
チレバーは反射膜の膜応力により反ることがなかった。
ÅとAu1000Åを真空蒸着法により順次連続して薄
膜堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッ
チングによりパターニングし、接合層48を形成した。
続いて支持層45上の探針材料層47と第2基板49上
の接合層48とを位置合わせし、接合を行った(図7
(a))。接合は支持層45と第2基板の裏面に圧力を
加えて圧着する方法を用いている。これによりPtとA
uとの結合がなされ、探針材料層47と接合層48が接
合し、支持層と第2基板を当接後に離すことにより剥離
層上のPt探針材料層が接合層48上に転写され、微小
探針50が形成できた(図7(b))。次に、水酸化カ
リウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングにより第
2基板の裏面側からシリコンをエッチングし、さらに裏
面側から二酸化シリコン膜をHF水溶液にて除去した。
このようにして微小探針50を薄膜カンチレバーの自由
端の接合層上に有し、該薄膜カンチレバーの一端がシリ
コンブロック54に固定されたプローブを形成できた
(図7(c))。本発明の製造方法により作製したAF
M用のプローブでは、変位測定の為のレーザーの反射を
薄膜カンチレバーの先端に設けた接合層の裏面にて行う
事ができ、反射膜の代用となる。これにより、薄膜カン
チレバーの裏面の全面に形成する必要がなく、薄膜カン
チレバーは反射膜の膜応力により反ることがなかった。
【0025】上記、本実施例のプローブを用いた光てこ
方式のAFM装置を作製した。本装置のブロック図を図
8に示す。AFM装置は薄膜カンチレバー51と接合層
48と接合層に接合した微小探針50からなるプローブ
と、レーザー光61と、薄膜カンチレバー自由端の接合
層裏面にレーザー光を集光するためのレンズ62と、薄
膜カンチレバーのたわみ変位による光の反射角の変化を
検出するボジションセンサ63と、ポジションセンサか
らの信号により変位検出を行う変位検出回路66と、X
YZ軸駆動ピエゾ素子65と、XYZ軸駆動ピエゾ素子
をXYZ方向に駆動するためXYZ駆動用ドライバー6
7とからなる。このAFM装置を用い、マイカからなる
試料64にプローブを接近させた後に、XYZ軸駆動ピ
エゾ素子のXY方向を駆動することにより試料表面のA
FM像を観察したところ、マイカ表面のステップ像を観
察することができた。
方式のAFM装置を作製した。本装置のブロック図を図
8に示す。AFM装置は薄膜カンチレバー51と接合層
48と接合層に接合した微小探針50からなるプローブ
と、レーザー光61と、薄膜カンチレバー自由端の接合
層裏面にレーザー光を集光するためのレンズ62と、薄
膜カンチレバーのたわみ変位による光の反射角の変化を
検出するボジションセンサ63と、ポジションセンサか
らの信号により変位検出を行う変位検出回路66と、X
YZ軸駆動ピエゾ素子65と、XYZ軸駆動ピエゾ素子
をXYZ方向に駆動するためXYZ駆動用ドライバー6
7とからなる。このAFM装置を用い、マイカからなる
試料64にプローブを接近させた後に、XYZ軸駆動ピ
エゾ素子のXY方向を駆動することにより試料表面のA
FM像を観察したところ、マイカ表面のステップ像を観
察することができた。
【0026】[実施例6]図9は本発明の第3の微小探
針の製造方法の工程を示す断面図である。酸化ガスによ
り熱酸化して形成した二酸化シリコン膜が形成された結
晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板81
として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより形
成したフォトレジストをマスクとして、二酸化シリコン
膜の所望の箇所をHF水溶液によりエッチングし、酸化
シリコン膜からなる直径5μmφのマスク層82(図9
(a))。次にSF6/C2ClF5を用いたプラズマエ
ッチングにより第1基板81を、マスク層82下部のシ
リコンが頂点を持つまでアンダーカットするように等方
性エッチングし、HF水溶液によりマスク層82を除去
して図9(b)の凸部83を形成した。前記凸部は円錐
形の形状となった。次に、この凸部を有する第1基板の
表面に、第1基板をPt鍍金浴である商品名Pt−27
0(エヌ・イー・ケムキャット社製)の鍍金液に浸し、
陰極側として、電気鍍金法により剥離層上にPtを20
nm/minの成膜速度で200μm成膜し支持層85
を形成した(図9(d))。次に、第1基板を濃度27
%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度90℃
でエッチング除去し、凹部86を有する支持層上にCr
1000Åを真空蒸着法により薄膜堆積し剥離層84を
形成し、微小探針用の雌型基板を得た(図9(e))。
この後に、微小探針材料となるAuを真空蒸着法により
lμm成膜し、フォトリソグラフィとエッチングにより
パターン形成を行い探針材料層87を形成した(図9
(f))。
針の製造方法の工程を示す断面図である。酸化ガスによ
り熱酸化して形成した二酸化シリコン膜が形成された結
晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板81
として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより形
成したフォトレジストをマスクとして、二酸化シリコン
膜の所望の箇所をHF水溶液によりエッチングし、酸化
シリコン膜からなる直径5μmφのマスク層82(図9
(a))。次にSF6/C2ClF5を用いたプラズマエ
ッチングにより第1基板81を、マスク層82下部のシ
リコンが頂点を持つまでアンダーカットするように等方
性エッチングし、HF水溶液によりマスク層82を除去
して図9(b)の凸部83を形成した。前記凸部は円錐
形の形状となった。次に、この凸部を有する第1基板の
表面に、第1基板をPt鍍金浴である商品名Pt−27
0(エヌ・イー・ケムキャット社製)の鍍金液に浸し、
陰極側として、電気鍍金法により剥離層上にPtを20
nm/minの成膜速度で200μm成膜し支持層85
を形成した(図9(d))。次に、第1基板を濃度27
%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度90℃
でエッチング除去し、凹部86を有する支持層上にCr
1000Åを真空蒸着法により薄膜堆積し剥離層84を
形成し、微小探針用の雌型基板を得た(図9(e))。
この後に、微小探針材料となるAuを真空蒸着法により
lμm成膜し、フォトリソグラフィとエッチングにより
パターン形成を行い探針材料層87を形成した(図9
(f))。
【0027】第2基板89としてシリコンウエハを用意
し、この表面にAl1000Åを真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。続い
て、図9(f)のAu探針材料層87と第2基板上のA
l接合層88とを位置合わせし当接した。当接の際に、
支持層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着しつつ、N
2雰囲気中で温度300℃で1時間放置した。これによ
りAl−Au合金が接合層と探針材料層との界面に形成
され、探針材料と接合層が接合した(図9(g))。こ
の後、剥離層84と探針材料層87との界面から引き剥
がすことにより剥離層84上の探針材料層87を接合層
88上に転写し、図9(h)に示す微小探針90が製造
できた。上述した方法により作製した微小探針90をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端が鋭
利に形成されているAuからなる微小探針である事を確
認し、その微小探針の先端曲率半径は0.04μm以下
であった。また、本発明の微小探針は、支持部の凹部に
探針材料層を成膜し第2基板上に転写することで、成膜
面側が探針の表面となり、従来の導電性薄膜を被覆して
できる導電性材料の粒塊等は見られなかった。
し、この表面にAl1000Åを真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。続い
て、図9(f)のAu探針材料層87と第2基板上のA
l接合層88とを位置合わせし当接した。当接の際に、
支持層と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着しつつ、N
2雰囲気中で温度300℃で1時間放置した。これによ
りAl−Au合金が接合層と探針材料層との界面に形成
され、探針材料と接合層が接合した(図9(g))。こ
の後、剥離層84と探針材料層87との界面から引き剥
がすことにより剥離層84上の探針材料層87を接合層
88上に転写し、図9(h)に示す微小探針90が製造
できた。上述した方法により作製した微小探針90をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端が鋭
利に形成されているAuからなる微小探針である事を確
認し、その微小探針の先端曲率半径は0.04μm以下
であった。また、本発明の微小探針は、支持部の凹部に
探針材料層を成膜し第2基板上に転写することで、成膜
面側が探針の表面となり、従来の導電性薄膜を被覆して
できる導電性材料の粒塊等は見られなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上の微小探針の製造方法に
より先端を鋭利に形成でき、AFMやSTM用の微小探
針として優れた特性を示す微小探針を製造することが可
能となり、また、製造工程における探針材料層のエッチ
ングを行う必要がないため、プロセスでの工程を簡略化
することが可能となった。また、本発明の微小探針の製
造方法においては、凹部を有する微小探針の雌型基板は
繰り返し使用できるため、生産性の向上、製造コストの
低減を図ることができ、金属からなる微小探針材料を用
いるため、STM用微小探針として再現性の良い安定な
特性を得ることができる。また、複数の微小探針を形成
した場合においても、微小探針の先端曲率半径を揃える
ことが可能となり、マルチ化が容易となる。また、微小
探針の形成を探針を形成した基板のエッチングによら
ず、接合層に転写するため、エッチング液による探針部
の材料劣化、汚染等を防ぐことができ、これにより微小
探針として再現性の良い安定な特性を確保することがで
きる。また、本発明においては、微小探針先端を鋭利に
形成できるため、AFMやSTM用の微小探針として優
れた特性を実現することが可能となる。また、第2基板
上に接合層を有する薄膜カンチレバーをあらかじめ形成
させておくことにより、探針を有する薄膜カンチレバー
からなるAFM用のプローブを作製することが容易とな
り、接合層を介して薄膜カンチレバーの先端のみに微小
探針を形成したことにより、反射膜を形成する必要がな
くなり、且つ反射膜を形成したことに伴う薄膜カンチレ
バーの反りを回避することができる。
より先端を鋭利に形成でき、AFMやSTM用の微小探
針として優れた特性を示す微小探針を製造することが可
能となり、また、製造工程における探針材料層のエッチ
ングを行う必要がないため、プロセスでの工程を簡略化
することが可能となった。また、本発明の微小探針の製
造方法においては、凹部を有する微小探針の雌型基板は
繰り返し使用できるため、生産性の向上、製造コストの
低減を図ることができ、金属からなる微小探針材料を用
いるため、STM用微小探針として再現性の良い安定な
特性を得ることができる。また、複数の微小探針を形成
した場合においても、微小探針の先端曲率半径を揃える
ことが可能となり、マルチ化が容易となる。また、微小
探針の形成を探針を形成した基板のエッチングによら
ず、接合層に転写するため、エッチング液による探針部
の材料劣化、汚染等を防ぐことができ、これにより微小
探針として再現性の良い安定な特性を確保することがで
きる。また、本発明においては、微小探針先端を鋭利に
形成できるため、AFMやSTM用の微小探針として優
れた特性を実現することが可能となる。また、第2基板
上に接合層を有する薄膜カンチレバーをあらかじめ形成
させておくことにより、探針を有する薄膜カンチレバー
からなるAFM用のプローブを作製することが容易とな
り、接合層を介して薄膜カンチレバーの先端のみに微小
探針を形成したことにより、反射膜を形成する必要がな
くなり、且つ反射膜を形成したことに伴う薄膜カンチレ
バーの反りを回避することができる。
【図1】本発明第1の微小探針の製造方法の実施例1の
作製工程を示す図である。
作製工程を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の微小探針を用いたSTM装
置のブロック図である。
置のブロック図である。
【図3】本発明第2の微小探針の製造方法の実施例4の
作製工程を示す図である。
作製工程を示す図である。
【図4】本発明第2の微小探針の製造方法の実施例4の
作製工程を示す図である。
作製工程を示す図である。
【図5】本発明第2の微小探針の実施例4の斜視図であ
る。
る。
【図6】本発明のプローブを説明する上面図(a)及び
側面図(b)である。
側面図(b)である。
【図7】本発明のプローブの製造方法の作製工程を示す
断面図である。
断面図である。
【図8】本発明の実施例5で示したプローブを用いたA
FM装置のブロック図である。
FM装置のブロック図である。
【図9】本発明第3の微小探針の製造方法の実施例6の
作製工程を示す図である。
作製工程を示す図である。
【図10】従来例の微小探針の製造方法の主要工程を示
す断面図である。
す断面図である。
【図11】従来例の微小探針の製造工程断面図である。
1、21:第1基板 2、22:マスク層 3、23:凸部 4、24、44:剥離層 5、25、45:支持層 6、26:凹部 7、27、47:探針材料層 8、28、48:接合層 9、29、49:第2基板 10、30、50:微小探針 11:バイアス印加用電源 12:トンネル電流増幅回路 13:XYZ駆動用ドライバー 14:試料 15:XYZ軸駆動ピエゾ素子 31:保護層 51:薄膜カンチレバー 52:窒化シリコン膜 53:二酸化シリコン膜 54:シリコンブロック 61:レーザー光 62:レンズ 63:ポジションセンサ 64:試料 65:XYZ軸駆動ピエゾ素子 66:変位検出回路 67:XYZ駆動用ドライバー 510、512:二酸化シリコン 514:シリコンウエハ 518:ピット 520、521:窒化シリコン層 522:ピラミッド状ピット 530:ガラス板 532:Cr層 534:ソウカット 540:マウンティングブロック 542:金属膜 611:シリコン 612:マスク 613:探針 621:基板 622:レジスト 623:探針 624:レジスト開口部 625:導電性材料
Claims (20)
- 【請求項1】トンネル電流または微小力検出用の微小探
針の製造方法において、一方の基板である第1基板を介
して形成された支持層上に探針材料層を形成し、他方の
基板である第2基板上の接合層へ前記支持層上に形成さ
れた探針材料層を転写することにより微小探針を製造す
ることを特徴とする微小探針の製造方法。 - 【請求項2】前記微小探針の製造方法は、(a)第1基
板の表面に凸部を形成する工程と、(b)前記第1基板
の凸部を含む基板上に、剥離層を介して支持層を形成す
る工程と、(c)前記第1基板を除去し、剥離層を介し
て支持層に凹部を形成する工程と、(d)前記支持層の
凹部を含む剥離層上に、探針材料層を形成する工程と、
(e)第2基板に接合層を形成する工程と、(f)前記
支持層における凹部を含む剥離層上の探針材料層を、前
記第2基板の接合層に接合する工程と、(g)前記支持
層における剥離層と探針材料層の界面で剥離を行い、前
記第2基板の接合層に探針材料層を転写する工程と、 を少なくとも有することを特徴とする請求項1に記載の
微小探針の製造方法。 - 【請求項3】前記微小探針の製造方法は、(a)第1基
板の表面に凸部を形成する工程と、(b)前記第1基板
の凸部を含む基板上に、支持層を形成する工程と、
(c)前記第1基板を除去し、支持層に凹部を形成する
工程と、(d)前記凹部を含む支持層上に、剥離層を介
して探針材料層を形成する工程と、(e)第2基板に接
合層を形成する工程と、(f)前記支持層の凹部を含む
剥離層上の探針材料層を、前記第2基板の接合層に接合
する工程と、(g)前記支持層における剥離層と探針材
料層の界面で剥離を行い、前記第2基板の接合層に探針
材料層を転写する工程と、を少なくとも有することを特
徴とする請求項1に記載の微小探針の製造方法。 - 【請求項4】前記第1基板は、単結晶シリコン基板であ
り結晶軸異方性エッチングにより基板表面に凹部を形成
することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
載の微小探針の製造方法。 - 【請求項5】前記接合層が、金属であることを特徴とす
る請求項1〜4のいずれか1項に記載の微小探針の製造
方法。 - 【請求項6】前記探針材料層が、金属であることを特徴
とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の微小探針の
製造方法。 - 【請求項7】前記探針材料層の金属が、貴金属または貴
金属合金であることを特徴とする請求項6に記載の微小
探針の製造方法。 - 【請求項8】前記探針材料層を第2基板上の接合層に接
合する工程が、金属材料間の圧着による結合により達成
されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載
の微小探針の製造方法。 - 【請求項9】前記剥離層が、二酸化シリコンであること
を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の微小
探針の製造方法。 - 【請求項10】前記支持層を形成する工程が、鍍金法に
より行われることを特徴とする請求項2〜9のいずれか
1項に記載の微小探針の製造方法。 - 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
微小探針の製造方法を用いて作製したトンネル電流また
は微小力検出用の微小探針において、前記微小探針が三
角錐形状の探針材料層を、接合層に接合させることによ
り構成されていることを特徴とする微小探針。 - 【請求項12】前記探針材料層が、貴金属または貴金属
合金であることを特徴とする請求項11に記載の微小探
針。 - 【請求項13】トンネル電流または微小力検出用の微小
探針を薄膜カンチレバー上に有するプローブの製造方法
において、 (A)つぎの(1)または(2)の工程により探針材料
層を形成する工程と、(1) (1-1)第1基板の表面に凸
部を形成する工程 (1-2)前記第1基板の凸部を含む基板上に、剥離層と支
持層を形成する工程 (1-3)前記第1基板を除去し、支持層に凹部を形成する
工程 (1-4)前記支持層の凹部を含む剥離層上に、探針材料層
を形成する工程 (2) (2-1)第1基板の表面に凸部を形成する工程 (2-2)前記第1基板の凸部を含む基板上に、支持層を形
成する工程 (2-3)前記第1基板を除去し、支持層に凹部を形成する
工程 (2-4)前記凹部を含む支持層上に、剥離層と探針材料層
を形成する工程 (B)第2基板に薄膜カンチレバーを形成する工程と、 (C)前記第2基板における薄膜カンチレバー先端上
に、接合層を形成する工程と、 (D)前記支持層における凹部を含む剥離層上の探針材
料層を、前記第2基板における接合層に接合する工程
と、 (E)前記支持層における剥離層と探針材料層の界面で
剥離を行い、前記第2基板における接合層に探針材料層
を転写する工程と、 (F)前記薄膜カンチレバー一端が第2基板に固定され
るように薄膜カンチレバー下部の第2基板の一部を除去
する工程と、 を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方
法。 - 【請求項14】トンネル電流または微小力検出用のプロ
ーブにおいて、薄膜カンチレバー上に、三角錐形状の探
針材料層を接合層に接合させて構成された微小探針を有
していることを特徴とするプローブ。 - 【請求項15】前記探針材料層が、貴金属または貴金属
合金であることを特徴とする請求項14に記載のプロー
ブ。 - 【請求項16】トンネル電流または微小力検出用の微小
探針の製造に用いる雌型基板の製造方法であって、
(a)第1基板の表面に凸部を形成する工程と、(b)
前記第1基板の凸部を含む基板上に、剥離層と支持層を
形成する工程と、(c)前記第1基板を除去し、支持層
に凹部を形成する工程と、 を少なくとも有することを特徴とする雌型基板の製造方
法。 - 【請求項17】トンネル電流または微小力検出用の微小
探針の製造に用いる雌型基板の製造方法であって、
(a)第1基板の表面に凸部を形成する工程と、(b)
前記第1基板の凸部を含む基板上に、支持層を形成する
工程と、(c)前記第1基板を除去し、支持層に凹部を
形成する工程と、(d)前記凹部を含む支持層上に剥離
層を形成する工程と、 を少なくとも有することを特徴とする雌型基板の製造方
法。 - 【請求項18】前記凹部が、逆三角錐形状となることを
特徴とする請求項16または請求項17に記載の雌型基
板の製造方法。 - 【請求項19】トンネル電流または微小力検出用の微小
探針の製造に用いる雌型基板であって、一方の基板によ
って形成された支持層からなる雌型基板上に、雌型とな
る逆三角錐形状の凹部を有していることを特徴とする雌
型基板。 - 【請求項20】前記雌型となる凹部には、二酸化シリコ
ンからなる剥離層が設けられていることを特徴とする請
求項19に記載の雌型基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6187096A JPH09229944A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6187096A JPH09229944A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09229944A true JPH09229944A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=13183598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6187096A Pending JPH09229944A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | 微小探針の製造方法と微小探針、プローブの製造方法とプローブ、および雌型基板の製造方法と雌型基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09229944A (ja) |
-
1996
- 1996-02-23 JP JP6187096A patent/JPH09229944A/ja active Pending
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