JPH09215398A - インバータの制御装置 - Google Patents

インバータの制御装置

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JPH09215398A
JPH09215398A JP8013188A JP1318896A JPH09215398A JP H09215398 A JPH09215398 A JP H09215398A JP 8013188 A JP8013188 A JP 8013188A JP 1318896 A JP1318896 A JP 1318896A JP H09215398 A JPH09215398 A JP H09215398A
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JP
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current
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torque
inverter
voltage
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JP8013188A
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English (en)
Inventor
Kazuma Okura
一真 大蔵
Yasuhiko Kitajima
康彦 北島
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィードバック電流制御時の過変調駆動領域に
おける高調波の影響を低減した電流制御型インバータの
制御装置を提供する。 【解決手段】誘導電動機1の一次電流を励磁電流とトル
ク電流とに分けて制御する電流制御型インバータの制御
装置において、インバータ2の出力が飽和すると、フィ
ルタ演算部22で電流検出部25の出力に基づく励磁電
流iγs及びトルク電流iδsから一次周波数ωに応じ
た高調波成分を除去した励磁電流iγs’及びトルク電
流iδs’が演算される。この励磁電流iγs’及びト
ルク電流iδs’とベクトル制御指令値演算部11で演算
した励磁電流指令値iγs* 及びトルク電流指令値iδ
* とに基づいて電流制御部21で励磁電圧指令値vγ
* 及びトルク電圧指令値vδs* が演算され、これら
の電圧指令値vγs* ,vδs* に応じてインバータ2
が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータの制御
装置に関し、特に、電流制御型インバータの制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導電動機や同期電動機等の交流
電動機が直流電動機に代わって数多く用いられるように
なってきた。交流電動機を駆動するためには主にインバ
ータが使用されるが、そのインバータの出力電圧は印加
される入力直流電圧で制限される。より大きな電圧を出
力するためには、入力直流電圧を高める必要があり、そ
れに伴いインバータの容量を大きくしなければならな
い。また、例えば電気自動車では、交流電動機を駆動す
るインバータの電源がバッテリであり、バッテリ容量の
減少と共にインバータの出力電圧が低下するため、出力
電圧の有効利用が車両の性能、特に、一充電航続距離に
大きくかかわることになる。
【0003】インバータの出力電圧を有効に利用するた
めの従来のインバータの制御装置としては、例えば、図
14のブロック図に示す構成の装置や、特開昭60-12197
9 号公報等に記載された装置がある。図14において、
ここではインバータ2から一次電圧が供給される誘導電
動機1の二次磁束方向がγ軸、それと直交する方向がδ
軸となる一次電圧に同期して回る座標系を考える。また
各記号の添え字はγ軸あるいはδ軸成分を表すものとす
る。この従来のインバータの制御装置は、ベクトル制御
指令演算部11で演算された励磁電流指令値iγs*
トルク電流指令値iδs* とに対してフィードフォワー
ドで電流制御を行う電流制御部12を備え、その出力で
ある励磁電圧指令値vγs* とトルク電圧指令値vδs
* とから変調度演算部15で変調度μを演算する。この
フィードフォワード電流制御部12は、励磁電流指令値
iγs*、トルク電流指令値iδs* を実現するような
励磁電圧指令値vγs* 、トルク電圧指令値vδs*
電動機定数を用いて演算するものである。補正係数演算
部16は変調度μに対応する補正係数hを演算する。補
正係数hは、インバータ2の出力電圧の飽和による出力
低下をインバータ2の出力電圧の基本波振幅が等しくな
るように補正する係数であって、変調度μ≦1の範囲で
はh=1であり、μ>1の範囲ではh>1となる。この
制御装置によれば、図のように、PWM発生部14を用
いた電圧利用率の大きい駆動方式のインバータを制御す
る場合、インバータの出力電圧は制御を行わないときと
比べて約10%大きな基本波振幅が得られ、また例え
ば、誘導電動機への各相電圧を正弦波とする駆動方式の
インバータを制御する場合、出力電圧は約27%大きな
基本波振幅が得られるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の制御装置で
は、電流制御がフィードフォワードで行われる。フィー
ドフォワード電流制御は、インバータで電動機を駆動す
る際に電動機の各種定数を用いて電流指令値から電圧指
令値を演算する。しかし、それら電動機定数を正確に同
定することはかなり難しく、また、電動機定数は温度等
でも変化するため、フィードフォワード電流制御で用い
られる電動機定数は実際の値に対してある程度の誤差を
含むものと考えられる。
【0005】例えば、誘導電動機の1次抵抗、2次抵
抗、1次インダクタンス、2次インダクタンス及び相互
インダクタンスが実際の値に比べそれぞれ10%大きい
値を用いてフィードフォワード電流制御をおこなった場
合の、励磁電流指令値iγs*及び実際に流れた励磁電
流iγsを図15の(a)に、またトルク電流指令値i
δs* 及び実際に流れたトルク電流iδsを図16の
(a)に示す。それぞれの図において、励磁電流iγs
及びトルク電流iδsは、過渡状態で振動が発生し定常
状態で指令値からのずれが発生する。
【0006】このような電動機定数の誤差の影響を補正
するために、フィードバック電流制御を行うことが考え
られる。例えば、前記フィードフォワード電流制御にお
いて、フィードバック電流制御として比例積分制御を行
った場合の励磁電流指令値iγs* 及び実励磁電流iγ
sを図15の(b)に、トルク電流指令値iδs* 及び
実トルク電流iδsを図16の(b)に示す。図から分
かるように、フィードバック電流制御を行うことで過渡
ならびに定常状態の電流制御が良好に行われるようにな
る。
【0007】ところが、フィードバック電流制御を行う
ときにインバータの出力電圧が飽和した場合、インバー
タ出力電圧の基本波は補正係数hにより指令電圧に一致
するが、高調波が増加する。その結果、電動機に流れる
電流にも高調波が重畳することになるため、フィードバ
ック電流制御が十分に機能しなくなる。図17に出力電
圧が飽和したときの電圧及び電流波形の一例を示す。図
17では、インバータの入力直流電圧Vdcが低下し、
電圧飽和領域になった場合を考えている。例えば、電気
自動車のごとく直流電圧源としてバッテリを用いたもの
では、放電により図17(a)に示すようにバッテリ電
圧の低下が起こる。バッテリ電圧の低下と共に図17
(h)に示すように変調度μが1を越えて過変調駆動領
域(電圧飽和領域)に入る。過変調駆動領域では、図1
7(b)に示す電流指令値iγs*、図17(e)に示
すトルク電流指令値iδs* に対して、図17(c)に
示す実励磁電流iγs、図17(f)に示す実トルク電
流iδsは高調波電流が増加する。しかも、これら高調
波の重畳した電流をフィードバックするため、図17
(d)に示す励磁電圧指令値vγs* 、図17(g)に
示すトルク電圧指令値vδs* にも高調波成分が重畳し
ており、明らかに電流制御に乱れを生じているのが分か
る。
【0008】このように、従来のフィードフォワード電
流制御だけでは、電動機定数の誤差のため過渡ならびに
定常状態での電流制御が十分に機能しないという問題が
ある。また、フィードバック電流制御を行った場合に
は、インバータの出力電圧が飽和しない領域では、電動
機定数の誤差の影響がない電流制御が可能となる反面、
インバータの出力電圧が飽和する領域では、高調波の重
畳した電流をフィードバックするため電流制御が乱れ、
その結果電動機の出力トルクの乱れを生じ、また効率が
悪化するという問題があった。
【0009】本発明は上記問題点に着目してなされたも
ので、フィードバック電流制御時の過変調駆動領域にお
ける高調波の影響を低減した電流制御型インバータの制
御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のうち
の請求項1に記載の発明では、交流電動機の一次電流を
励磁電流とトルク電流とに分けて制御する電流制御型イ
ンバータの制御装置において、予め設定された前記交流
電動機の駆動目標値を実現する励磁電流指令値、トルク
電流指令値及び一次周波数を前記交流電動機の回転状態
及び前記駆動目標値に応じて演算するベクトル制御指令
値演算手段と、前記交流電動機の一次電流を検出し該一
次電流を基に前記励磁電流及び前記トルク電流を演算す
る電動機電流検出手段と、前記励磁電流及び前記トルク
電流から前記一次周波数に応じた周波数成分を除去する
演算を行うフィルタ演算手段と、該フィルタ演算手段の
演算出力、前記励磁電流指令値及びトルク電流指令値に
基づいて励磁電圧指令値及びトルク電圧指令値を演算す
る電流制御手段と、前記励磁電圧指令値及び前記トルク
電圧指令値から前記インバータの出力を制御する3相電
圧指令値を演算する2相/3相変換手段とを備え、前記
インバータの出力が飽和すると前記フィルタ演算手段が
前記演算を実行する構成であることを特徴とする。
【0011】かかる構成によれば、ベクトル制御指令値
演算手段で演算された励磁電流指令値とトルク電流指令
値とに対して、電流制御手段においてこれらの指令値を
実現するような励磁電圧指令値とトルク電圧指令値とを
演算する際に、電動機電流検出手段で検出される交流電
動機に実際に流れる励磁電流及びトルク電流がフィルタ
演算手段を介して電流制御手段に入力されてフィードバ
ック制御が行われる。フィルタ演算手段では、インバー
タの出力が飽和すると励磁電流及びトルク電流から一次
周波数に応じた周波数成分が除去される。電流制御手段
から出力された励磁電圧指令値とトルク電圧指令値は、
2相/3相変換手段で3相電圧に変換され、この3相電
圧に応じてインバータが制御されるようになる。
【0012】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の発明において、前記フィルタ演算手段が、前
記励磁電流及び前記トルク電流から前記一次周波数の6
の自然数倍の周波数成分をそれぞれ除去する構成とした
ことを特徴とする。かかる構成によれば、フィルタ演算
手段では、インバータの出力が飽和すると励磁電流及び
トルク電流から一次周波数の6の自然数倍の周波数成分
がそれぞれ除去されるようになる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、請求項
1に記載の発明において、前記フィルタ演算手段が、前
記励磁電流及び前記トルク電流から前記一次周波数の6
倍の周波数成分だけを除去する構成としたことを特徴と
する。かかる構成によれば、フィルタ演算手段では、イ
ンバータの出力が飽和すると励磁電流及びトルク電流か
ら一次周波数の6倍の周波数成分だけが除去されるよう
になる。
【0014】また、請求項4に記載の発明では、請求項
1に記載の発明において、前記フィルタ演算手段が、前
記励磁電流及び前記トルク電流から前記一次周波数の6
倍以上の周波数成分をすべて除去する構成としたことを
特徴とする。かかる構成によれば、フィルタ演算手段で
は、インバータの出力が飽和すると励磁電流及びトルク
電流から一次周波数の6倍以上の周波数成分がすべて除
去されるようになる。
【0015】また、請求項5に記載の発明では、請求項
1〜4のいずれか1つに記載の発明において、前記フィ
ルタ演算手段が、前記交流電動機の回転に同期して演算
を実行する構成としたことを特徴とする。かかる構成に
よれば、フィルタ演算手段の演算が交流電動機の回転に
同期して行われ、交流電動機の回転の変化に応じて制御
が行われるようになる。
【0016】また、請求項6に記載の発明では、交流電
動機の一次電流を励磁電流とトルク電流とに分けて制御
する電流制御型インバータの制御装置において、予め設
定された前記交流電動機の駆動目標値を実現する励磁電
流指令値、トルク電流指令値及び一次周波数を前記交流
電動機の回転状態及び前記駆動目標値に応じて演算し、
前記インバータの出力が飽和すると検出した励磁電流及
びトルク電流から前記一次周波数に応じた周波数成分を
除去し、該一次周波数に応じた周波数成分を除去した励
磁電流及びトルク電流と前記励磁電流指令値及び前記ト
ルク電流指令値とに基づいて励磁電圧指令値及びトルク
電圧指令値を演算し、該励磁電圧指令値及びトルク電圧
指令値に応じて前記インバータを制御することを特徴と
する。
【0017】
【発明の効果】これにより、本発明のうちの請求項1又
は2に記載の発明は、フィルタ演算手段において、フィ
ードバックされる励磁電流及びトルク電流から一次周波
数に応じた周波数成分、請求項2に記載の発明では一次
周波数の6の自然数倍の周波数成分を除去することによ
って、高調波成分の影響が小さなフィードバック電流制
御を行うことができるため、インバータの出力電圧が安
定して交流電動機の出力トルクを安定化でき、また効率
を向上させることが可能である。
【0018】また、請求項3に記載の発明は、上記効果
に加えて、フィルタ演算手段を一次周波数の6倍の周波
数成分を除去するフィルタとすることで、フィルタ演算
手段を簡略な構成とすることができフィルタ演算の演算
負荷を軽減することができる。また、請求項4に記載の
発明は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、
フィルタ演算手段を一次周波数の6倍以上の周波数を除
去するフィルタとすることで、フィルタ演算手段をより
簡略な構成とすることができフィルタ演算の演算負荷を
更に軽減することができる。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜4のいずれか1つに記載の発明の効果に加えて、フィ
ルタ演算手段の演算を交流電動機の回転に同期して行う
ことによって、交流電動機の回転数の変化に拘わらず、
常に同じフィルタ演算を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、第1の実施形態の構成を示
すブロック図である。ただし、上述した従来装置の構成
と同じ部分には同一符号が付してある。図1において、
第1の実施形態に係るインバータの制御装置は、交流電
動機としての誘導電動機1の回転数を検出する電動機回
転数検出部4の出力、電動機回転指令値N* 及び磁束指
令値Φγr* に基づいて励磁電流指令値iγs* 、トル
ク電流指令値iδs* 、一次周波数ω及び電源位相角θ
を演算するベクトル制御指令値演算手段としてのベクト
ル制御指令値演算部11と、ベクトル制御指令値演算部
11で演算された電源位相角θを用いて、電動機電流検
出手段としての電流検出部25で検出された誘導電動機
1への入力3相電流を励磁電流iγs及びトルク電流i
δsに変換する3相/2相変換部23と、ベクトル制御
指令値演算部11で算出された励磁電流指令値iγ
* 、トルク電流指令値iδs* 及び後述するフィルタ
演算手段としてのフィルタ演算部22から出力されるフ
ィルタ演算後の励磁電流iγs’、トルク電流iδs’
を入力として励磁電圧指令値vγs* 及びトルク電圧指
令値vδs* を出力する電流制御手段としての電流制御
部21と、電流制御部21の出力及び電圧検出器5によ
り検出された直流電源3の電圧値Vdcを入力として変
調度μを求める変調度演算手段としての変調度演算部1
5と、変調度演算部15で求められた変調度μに対応す
る補正係数hを演算する補正係数演算部16と、ベクト
ル制御指令値演算部11で算出された一次周波数ω、3
相/2相変換部23から出力される励磁電流iγs及び
トルク電流iδs、変調度演算部15で演算された変調
度μを入力としてフィルタ演算を行い励磁電流iγs’
及びトルク電流iδs’を出力する前記フィルタ演算部
22と、電流制御部21で生成された励磁電圧指令値v
γs* 及びトルク電圧指令値vδs* を電源位相角θを
用いて3相電圧に変換する2相/3相変換手段としての
2相/3相変換部13と、2相/3相変換部13の出力
から補正3相電圧指令値Vuo,Vvo,Vwoを演算
する電圧利用率向上演算部24と、電圧利用率向上演算
部24の出力に補正係数hを乗算した値を用いてPWM
信号をインバータ2に出力するPWM発生部14とで構
成される。
【0021】ベクトル制御指令値演算部11は、予め設
定される誘導電動機1の駆動目標値として外部から与え
られる電動機回転指令値N* と磁束指令値Φγr* を入
力とし、これらの指令値を実現する励磁電流指令値iγ
* 、トルク電流指令値iδs* 、一次周波数ω及び電
源位相角θを、前記入力と電動機回転数検出部4の出力
である電動機回転数検出値Nを用いてそれぞれ演算し出
力する。ここで行われるベクトル制御指令値の演算は広
く一般に使われている技術であり、トルク電流指令値i
δs* は、次の式(1)を用いて演算される。
【0022】 iδs* (s) ={k1 +(k2 /s)}{N* (s) −N(s)} (1) ただし、k1 を電動機回転数検出部4の比例ゲインと
し、k2 を電動機回転数検出部4の積分ゲインとし、N
を電動機回転数検出値とし、sをラプラス演算子とす
る。また、励磁電流指令値iγs* は、次の式(2)を
用いて演算される。
【0023】 iγs* (s) =(Lr/M/Rr) {s+(Rr/Lr)}Φγr* (s) (2) ただし、Lrを誘導電動機1の2次インダクタンスと
し、Mを誘導電動機1の相互インダクタンスとし、Rr
を誘導電動機1の2次抵抗とする。また、一次周波数ω
は、次の式(3)、式(4)を用いて演算される。
【0024】 ωr=pN (3) ω=ωr+(MRr/Lr)(iδs* /iγs* ) (4) ただし、ωrを誘導電動機1の回転数(電気角)とし、
pを誘導電動機1の極対数とする。また、電源位相角θ
は、次の式(5)を用いて演算される。
【0025】 θ(s)=ω/s (5) 電流制御部21は、ベクトル制御指令値演算部11で演
算された励磁電流指令値iγs* 及びトルク電流指令値
iδs* とフィルタ演算部22の演算出力である励磁電
流iγs’及びトルク電流iδs’とを比例積分制御に
よりそれぞれ突き合わせ、誘導電動機1の定数を用いて
励磁電圧指令値vγs* 及びトルク電圧指令値vδs*
を演算するものである。
【0026】変調度演算部15は、励磁電圧値vγ
* 、トルク電圧指令値vδs* 及び電圧検出器5によ
り検出される直流電源3の電圧値Vdcから、次の数1
に示す式(6)に従い変調度μを演算する。
【0027】
【数1】
【0028】フィルタ演算部22は、変調度演算部15
の出力である変調度μに従って、次の式(7)に示すよ
うなフィルタ演算を実行して励磁電流iγs’及びトル
ク電流iδs’を出力する。 μ≦1のとき、 iγs’=iγs iδs’=iδs μ>1のとき、 iγs'(s)=G(s) iγs iδs'(s)=G(s) iδs (7) ただし、励磁電流iγs及びトルク電流iδsは、電流
検出部25で検出される誘導電動機1の3相電流iu
s,ivs,iwsを、3相/2相変換部23で座標変
換して得られる。また、G(s)は、後述するように一
次周波数ωの6m倍(mは自然数)の周波数成分を除去
するフィルタ特性を有する伝達関数である。
【0029】2相/3相変換部13は、次の数2に示す
式(8)のように、電流制御部21の出力である励磁電
圧指令値vγs* 及びトルク電圧指令値vδs* を3相
電圧指令値Vuo* ,Vvo* ,Vwo* に変換する。
【0030】
【数2】
【0031】電圧利用率向上演算部24は、次の式
(9)に従い、補正3相電圧指令値Vuo,Vvo,V
woを演算する。 Vuo=Vuo* −(1/2){ max( Vuo* ,Vvo* ,Vwo* ) +min(Vuo* ,Vvo* ,Vwo* )} Vvo=Vvo* −(1/2){ max( Vuo* ,Vvo* ,Vwo* ) +min(Vuo* ,Vvo* ,Vwo* )} Vwo=Vwo* −(1/2){ max( Vuo* ,Vvo* ,Vwo* ) +min(Vuo* ,Vvo* ,Vwo* )} (9) インバータ2は、PWM発生部14を介した補正3相電
圧指令値Vuo,Vvo,Vwoに基づいて直流電源3
の直流電圧Vdcを3相交流電圧Vuo’,Vvo’,
Vwo’に変換し、誘導電動機1に印加する。ただし、
3相交流電圧の振幅はVdc/2で制限される。
【0032】次に、第1の実施形態の動作を説明する。
まず、インバータ2の出力電圧が飽和しない領域(μ≦
1)では、ベクトル制御指令値演算部11で演算された
励磁電流指令値iγs* とトルク電流指令値iδs*
に対して、電流制御部21において、これらの指令値を
実現するような励磁電圧指令値vγs* とトルク電圧指
令値vδs* とが電動機定数を用いて演算される際に、
電流検出部25で検出された誘導電動機1への入力3相
電流が3相/2相変換部23及びフィルタ演算部22を
介して電流制御部21に入力されてフィードバック電流
制御が行われる。そして、電流制御部21の出力である
励磁電圧指令値vγs* とトルク電圧指令値vδs*
に基づいて変調度演算部15で変調度μが演算され、補
正係数演算部16で変調度μに応じた補正係数hが演算
される。ただし、ここではインバータ2の出力電圧が飽
和しない領域であるためh=1である。励磁電圧指令値
vγs* 及びトルク電圧指令値vδs* は、2相/3相
変換部13で3相電圧に変換され、電圧利用率向上演算
部24で演算処理された後、補正係数hが乗算されてP
WM発生部14を介してインバータ2に入力されインバ
ータ2が制御される。
【0033】次に、インバータ2の出力電圧が飽和する
過変調駆動領域(μ>1)を考える。図2に、過変調駆
動領域での補正3相電圧指令値Vuo、3相交流電圧V
uo’及び3相交流電圧Vuo’の基本波成分の電圧波
形を示し、図3には、図2の変調度μを更に大きくした
ときの各電圧波形を示す。
【0034】図において、3相交流電圧Vuo’の1/
4周期における飽和区間をβとすると、飽和区間βは、
図2では0≦β≦π/3の範囲にあり、図3ではπ/3
≦β≦π/2の範囲にある。飽和区間βが0≦β≦π/
3のとき、3相交流電圧Vuo’は、次の数3で示す式
(10)で表すことができる。
【0035】
【数3】
【0036】また、飽和区間βがπ/3≦β≦π/2の
とき、3相交流電圧Vuo’は、次の数4で示す式(1
1)で表すことができる。
【0037】
【数4】
【0038】次に、過変調駆動領域での実際に誘導電動
機1に印加される励磁電圧vγsとトルク電圧vδs
は、3相交流電圧Vuo’,Vvo’,Vwo’を用い
て次の数5で示す式(12)で表される。
【0039】
【数5】
【0040】ただし、αをγ−δ軸座標の位相とする。
式(10)、式(11)から補正3相電圧指令値Vu
o,Vvo,Vwoを次の数6で示す式(13)で表す
と、
【0041】
【数6】
【0042】式(12)、式(13)から励磁電圧vγ
sとトルク電圧vδsは、次の数7で示す式(14)で
表すことができる。
【0043】
【数7】
【0044】つまり、励磁電圧vγsとトルク電圧vδ
sは、基本波成分に対応する直流成分と6m次高調波成
分(mは自然数)とで構成される。この電圧が、誘導電
動機1に印加されるので、誘導電動機1に流れる励磁電
流iγsとトルク電流iδsも6m次高調波成分を含む
ことになる。従って、一次周波数ωの6m倍の周波数成
分をフィルタ演算部22で除去することより、フィルタ
演算後の励磁電流iγs’及びトルク電流iδs’は、
過変調駆動領域でも高調波成分の影響が少なくなるた
め、フィードバック電流制御が良好に行われるようにな
る。
【0045】例えば、一次周波数ωが200Hzのと
き、フィルタ演算部22の伝達関数G(s)を次の式
(15)とすると、このときの周波数特性は、図4に示
すようになる。 G(s) =0.893137(s2+40.9172s+5.69303e7)(s2+229.414s+2.25579e8) /(s2+943.876s+5.43664e7)/(s2+1386.72s+2.10974e8) (15) また例えば、一次周波数ωが300Hzのとき、次の式
(16)に示す伝達関数G(s)とすると、このときの
周波数特性は、図5に示すようになる。
【0046】 G(s) =0.885555(s2+75.0339s+1.26885e8)(s2+619.982s+5.11693e8) /(s2+754.698s+1.22273e8)/(s2+1768.44s+4.70223e8) (16) つまり、この場合のフィルタ演算部22は、一次周波数
ωの6倍と12倍の周波数成分を除去するものである。
図6は本実施形態における直流電圧Vdc低下時のそれ
ぞれの電圧と電流を示す波形図である。上述の図17に
示した従来の制御装置の波形と比べて過変調駆動領域
(μ>1)での励磁電圧指令値vγs* 、トルク電圧指
令値vδs* 及び励磁電流iγs、トルク電流iδsの
振動が減少していることが分かる。
【0047】このように、第1の実施形態によれば、過
変調駆動領域においてフィルタ演算部22で一次周波数
ωの6m倍の高調波電流を除去することで、高調波成分
の影響が小さなフィードバック電流制御を行うことがで
きる。従って、インバータ2の出力電圧が安定し、誘導
電動機1の出力トルクの安定化及び高効率化を図ること
ができる。
【0048】次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、第1の実施形態のフィルタ演算部
22の特性を、一次周波数ωの6次高調波成分のみを除
去するものに変更した場合を説明する。その他の構成は
第1の実施形態と同様であるのでここでは説明を省略す
る。フィルタ演算部22は、例えば、一次周波数ωが2
00Hzのときは、伝達関数G(s)を次の式(17)
に示すようにすると、周波数特性は図7に示すようにな
る。
【0049】 G(s) =0.954965(s2+40.9172s+5.69303e7) /(s2+943.876s+5.43664e7) (17) また例えば、一次周波数ωが300Hzのときは、例え
ば伝達関数G(s)を次の式(18)に示すようにする
と、周波数特性は図8に示すようになる。 G(s) =0.963654(s2+75.0338s+1.26884e8) /(s2+754.698s+1.22273e8) (18) 図9は、第2の実施形態における直流電圧Vdc低下時
でのそれぞれの電圧と電流を示す波形図である。励磁電
流iγs及びトルク電流iδsの高調波成分のうち、支
配的なのは6次高調波成分である。これは、式(1
0),(11),(13),(14)から分かるよう
に、励磁電圧vγs及びトルク電圧vδsの高調波成分
で支配的なのが6次高調波成分である上、誘導電動機1
のフィルタ特性により高次高調波電流は流れ難いためで
ある。従って、フィルタ演算部22で6次高調波成分の
みを除去するだけでも、図9に示すように、上述の図1
7に比べて過変調駆動領域での励磁電圧指令値vγ
* 、トルク電圧指令値vδs* 及び励磁電流iγs、
トルク電流iδsの振動が減少しているのが分かる。
【0050】このように、第2の実施形態によれば、過
変調駆動領域においてフィルタ演算部22で一次周波数
ωの6倍の高調波電流を除去するだけでも、第1の実施
形態と同様に高調波成分の影響が小さなフィードバック
電流制御を行うことができる。また、フィルタ演算部2
2において、除去する帯域1つに対して必要なフィルタ
次数は少なくとも2次である。このため、6m次高調波
を除去する第1の実施形態では、少なくとも4次のフィ
ルタが必要なのに対して、6次高調波のみを除去する第
2の実施形態では、2次のフィルタでフィルタ演算部2
2を構成できるため、フィルタ演算部22の構成が簡単
になり演算負荷を軽くできる。
【0051】次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、第1の実施形態のフィルタ演算部
22の特性を、一次周波数ωの6次以上の高調波成分を
すべて除去するもの、つまり、カットオフ周波数が6ω
以下のローパス特性とした。その他の構成は、第1の実
施形態の構成と同様であるので説明を省略する。
【0052】例えば、フィルタの伝達関数G(s)を式
(19)に示すようにし、周波数特性を図10に示すよ
うにすると、一次周波数ωが200Hzのときでも30
0Hzのときでもωの6倍以上の周波数成分は十分に除
去できる。 G(s) =0.11216(s+22647.6)/(s+2540.16) (19) 図11は第3の実施形態における直流電圧Vdcの低下
時での電圧と電流を示す波形図である。図11におい
て、上述の図17に比べて過変調駆動領域(μ>1)で
の励磁電圧指令値vγs* 、トルク電圧指令値vδs*
及び励磁電流iγs、トルク電流iδsの振動が減少し
ているのが分かる。
【0053】このように、第3の実施形態によれば、過
変調駆動領域においてフィルタ演算部22で一次周波数
ωの6倍以上の高調波電流をすべて除去することで、第
1、2の実施形態と同様に高調波成分の影響が小さなフ
ィードバック電流制御を行うことができる。また、ロー
パスフィルタ特性を実現するのに必要なフィルタ次数は
少なくとも1次であるため、第1、2の実施形態に比べ
てフィルタの構成が簡単になり、演算負荷をより軽くで
きる。更に、一次周波数ωの変化に伴うフィルタ演算部
22の演算内容の変更を少なくすることもできる。
【0054】次に、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態では、フィルタ演算部22での演算を誘
導電動機1の回転に同期して行うものである。第1〜3
の実施形態では、一次周波数ωに応じたフィルタ特性を
有するフィルタ演算部22で、過変調駆動領域における
高調波成分を除去していた。従って、一次周波数ωが変
化すれば、必然的にフィルタ演算部22の演算内容を変
更することになり、演算量が増加する。そこで、誘導電
動機1の回転に同期したトリガ信号によりフィルタ演算
部22を駆動すれば、フィルタ演算部22の演算内容を
変更せずに、常に一次周波数ωに応じたフィルタ特性が
実現できる。
【0055】図12は、第4の実施形態の構成を示す図
である。図12において、電動機回転数検出部4’は、
誘導電動機1の回転数Nを検出すると共に、誘導電動機
1が1回転する毎に、例えば100回のトリガ信号を出
力する。そして、フィルタ演算部22は、このトリガ信
号が出力される度に所定の演算を行う。その演算は、例
えば、次の式(20)に従って行われる。
【0056】G(Z) = 0.940809(Z2−1.46082Z+1)/(Z2
−1.37435Z+0.881619) (20)ただし、Zをシフト演
算子とする。誘導電動機1の極対数pが2の場合、誘導
電動機1の回転数Nが変化してもフィルタ演算部22の
周波数特性は常に図13のようになり、6ωrの周波数
成分を除去するものとなる。誘導電動機1の場合、イン
バータの一次周波数はω≒ωrであるから、第2の実施
形態とほぼ同じ効果が得られる。
【0057】このように、第4の実施形態によれば、フ
ィルタ演算部22の動作を誘導電動機1の回転に同期さ
せることで、フィルタ演算部22の演算内容を誘導電動
機1の回転数Nの変化に拘わらず常に同じにできる。
尚、第1〜4の実施形態では、誘導電動機1を駆動する
場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば、同期電動機等を駆動する場合に応用することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック
【図2】過変調領域における0≦β≦π/3の場合の電
圧波形を示す図
【図3】過変調領域におけるπ/3≦β≦π/2の場合
の電圧を示す波形図
【図4】本発明の第1の実施形態におけるω=200Hz の
ときのフィルタ演算部の周波数特性を示す図
【図5】同上の第1の実施形態におけるω=300Hz のと
きのフィルタ演算部の周波数特性を示す図
【図6】同上の第1の実施形態における電圧と電流を示
す波形図
【図7】本発明の第2の実施形態におけるω=200Hz の
ときのフィルタ演算部の周波数特性を示す図
【図8】同上の第2の実施形態におけるω=300Hz のと
きのフィルタ演算部の周波数特性を示す図
【図9】同上の第2の実施形態における電圧と電流を示
す波形図
【図10】本発明の第3の実施形態におけるフィルタ演
算部の周波数特性を示す図
【図11】同上の第3の実施形態における電圧と電流を
示す波形図
【図12】本発明の第4の実施形態の構成を示すブロッ
ク図
【図13】同上の第4の実施形態におけるフィルタ演算
部の周波数特性を示す図
【図14】従来のインバータの制御装置の構成を示すブ
ロック図
【図15】従来のインバータの制御装置の励磁電流制御
性能を示す波形図
【図16】従来のインバータの制御装置のトルク電流制
御性能を示す波形図
【図17】従来のインバータの制御装置における電圧と
電流を示す波形図
【符号の説明】
1 誘導電動機 2 インバータ 3 直流電源 4,4’ 電動機回転数検出部 11 ベクトル制御指令値演算部 13 2相/3相変換部 15 変調度演算部 16 補正係数演算部 21 電流制御部 22 フィルタ演算部 23 3相/2相変換部 25 電動機電流検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 7/63 302 H02P 7/63 302R

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電動機の一次電流を励磁電流とトルク
    電流とに分けて制御する電流制御型インバータの制御装
    置において、 予め設定された前記交流電動機の駆動目標値を実現する
    励磁電流指令値、トルク電流指令値及び一次周波数を前
    記交流電動機の回転状態及び前記駆動目標値に応じて演
    算するベクトル制御指令値演算手段と、 前記交流電動機の一次電流を検出し該一次電流を基に前
    記励磁電流及び前記トルク電流を演算する電動機電流検
    出手段と、 前記励磁電流及び前記トルク電流から前記一次周波数に
    応じた周波数成分を除去する演算を行うフィルタ演算手
    段と、 該フィルタ演算手段の演算出力、前記励磁電流指令値及
    びトルク電流指令値に基づいて励磁電圧指令値及びトル
    ク電圧指令値を演算する電流制御手段と、 前記励磁電圧指令値及び前記トルク電圧指令値から前記
    インバータの出力を制御する3相電圧指令値を演算する
    2相/3相変換手段と、 を備え、前記インバータの出力が飽和すると前記フィル
    タ演算手段が演算を実行する構成であることを特徴とす
    るインバータの制御装置。
  2. 【請求項2】前記フィルタ演算手段は、前記励磁電流及
    び前記トルク電流から前記一次周波数の6の自然数倍の
    周波数成分をそれぞれ除去する構成としたことを特徴と
    する請求項1に記載のインバータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記フィルタ演算手段は、前記励磁電流及
    び前記トルク電流から前記一次周波数の6倍の周波数成
    分だけを除去する構成としたことを特徴とする請求項1
    に記載のインバータの制御装置。
  4. 【請求項4】前記フィルタ演算手段は、前記励磁電流及
    び前記トルク電流から前記一次周波数の6倍以上の周波
    数成分をすべて除去する構成としたことを特徴とする請
    求項1に記載のインバータの制御装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタ演算手段は、前記交流電動機
    の回転に同期して演算を実行する構成としたことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のインバータ
    の制御装置。
  6. 【請求項6】交流電動機の一次電流を励磁電流とトルク
    電流とに分けて制御する電流制御型インバータの制御装
    置において、予め設定された前記交流電動機の駆動目標
    値を実現する励磁電流指令値、トルク電流指令値及び一
    次周波数を前記交流電動機の回転状態及び前記駆動目標
    値に応じて演算し、前記インバータの出力が飽和すると
    検出した励磁電流及びトルク電流から前記一次周波数に
    応じた周波数成分を除去し、該一次周波数に応じた周波
    数成分を除去した励磁電流及びトルク電流と前記励磁電
    流指令値及び前記トルク電流指令値とに基づいて励磁電
    圧指令値及びトルク電圧指令値を演算し、該励磁電圧指
    令値及びトルク電圧指令値に応じて前記インバータを制
    御することを特徴とするインバータの制御装置。
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