JPH08290570A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH08290570A
JPH08290570A JP10081695A JP10081695A JPH08290570A JP H08290570 A JPH08290570 A JP H08290570A JP 10081695 A JP10081695 A JP 10081695A JP 10081695 A JP10081695 A JP 10081695A JP H08290570 A JPH08290570 A JP H08290570A
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JP
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plate
ink
nozzle
nozzle plate
piezoelectric ceramic
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JP10081695A
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Mitsuru Muto
満 武藤
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字品質に優れたインクジェットヘッドを提
示すること。 【構成】 圧電セラミックスプレート302、セラミッ
クスからなるカバープレート320、及びセラミックス
からなるシールプレート340の接合物であるヘッド本
体に対して、熱膨張の異なるポリサルホン製のノズルプ
レート1をAuからなる金属薄膜層342を介して接着
する。これによりインクジェットヘッド300を加熱及
び冷却してもノズルプレート1が前記ヘッド本体から剥
がれることなく、良好にインクを噴射することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクが噴射される複
数のノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズル
に連通するインク室を有し、該インク室内のインクにエ
ネルギーを発生するヘッド本体とを備えたインクジェッ
トヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドロップオンデマンド方式のイン
クジェットヘッドとして、例えば、圧電セラミックスの
変形によってインク流路の容積を変化させ、その容積減
少時にインク流路内のインクをノズルから液滴として噴
射し、容積増大時にインク導入口からインク流路内にイ
ンクを導入するようにしたものがある。そして、所要の
印字データに従って所要の位置のノズルからインク滴を
噴射させることにより、インクジェットヘッドと対向す
る紙面上等に所望する文字や画像を形成するものであ
る。
【0003】この種のインクジェットヘッドとしては、
例えば特開昭63−247051号公報に記載されてい
るものがある。このインクジェットヘッドは、圧電セラ
ミックスの隔壁によって隔てられた複数の平行なインク
流路を有し、前記インク流路の一端をノズルプレートの
前記ノズルに連通し、他の一端にインクを供給するイン
ク供給手段を接続し、前記隔壁の変形によってインク流
路の容積を変化させて前記ノズルからインクを噴射す
る。
【0004】上記のようなインクジェットヘッドのノズ
ルプレートの製造方法としては、例えば、特開昭61−
32761号公報に開示されているように、フィルム状
のノズルプレートにエキシマレーザビームによりノズル
を形成する方法が知られている。また、特開平3−29
7651号公報に開示されているように、高分子樹脂材
料の射出成形法によりノズルが形成されたノズルプレー
トを成形する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】元来、インクジェット
ヘッドのノズルは、ノズル内の容積が小さいと、インク
流路内にエアーを巻き込み、良好なインク噴射が行え
ず、印字品質が低下するという問題があった。
【0006】上述した特開昭61−32761号公報に
開示されたエキシマレーザビームによりノズルを形成す
る方法では、直線的な孔加工しかできず、ノズル内面の
テーパ角を大きくとれない。よって、形成するノズルの
オリフィス径が決まれば、その径を有する直線的な孔が
形成されるのみであり、ノズル容積を大きくすることが
できない。
【0007】そこで、特開平3−297651号公報に
開示されたノズルプレートを射出成形で製造する方法に
よれば、ノズル内の容積を大きくし、エアーの巻き込み
を防止するなど、インク噴射に対して良好なノズル形状
にすることが容易に可能となる。例えば高分子材料であ
るポリサルホンで射出成形したノズルプレートと、圧電
セラミックスであるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で
形成されたアクチュエータプレートとを接着してなるイ
ンクジェットヘッドでは、ノズルプレートの線熱膨張係
数とアクチュエータプレートの線熱膨張係数とが大きく
異なる。そして、エポキシ系接着剤を用いてノズルプレ
ートとアクチュエータプレートとを接着する場合、比較
的高温にしてエポキシ系接着剤を加熱硬化する。一般的
な情報機器の輸送時などを考慮した保証すべき保存温度
域の低温側(例えば、−40℃)にインクジェットヘッ
ドが曝されると、線熱膨張係数の違いからノズルプレー
トがアクチュエータプレートから剥離することがあり、
良好に噴射されなくなって、印字品質が悪いという問題
があった。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、印字品質に優れたインクジェッ
トヘッドを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インクが噴射される複数のノ
ズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルに連通
するインク室を有し、該インク室内のインクにエネルギ
ーを与えるヘッド本体とを備えたインクジェットヘッド
において、前記ノズルプレート或いは前記インク吐出エ
ネルギー発生素子のいずれか一方または両方の接合部に
金属層を設けることを特徴とする。
【0010】請求項2では、前記ノズルプレートは射出
成形法により形成され、前記ヘッド本体は圧電セラミッ
クスで形成されることを特徴とする。
【0011】請求項3では、−40℃〜80℃の環境に
おいて使用されることを特徴とする。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明のインクジェットヘ
ッドでは、ノズルプレートとヘッド本体との間に形成さ
れる金属層が、前記ノズルプレートと前記ヘッド本体と
の接合強度を向上させる。また、前記金属層は前記ノズ
ルプレートと前記ヘッド本体との間に発生した熱歪み緩
衝材として作用する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0014】図2、図3及び図4に示すように、インク
ジェットヘッド300は、圧電セラミックスプレート3
02とカバープレート320とノズルプレート1とマニ
ホールド部材301とシールプレート340とから構成
されている。
【0015】その圧電セラミックスプレート302は、
チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)等のセラミックス材
料で形成され、圧電セラミックスプレート302には、
ダイヤモンドブレード等により切削加工された複数の横
溝303が形成されている。また、その横溝303の側
面となる隔壁306は矢印305の方向に分極されてい
る。それらの横溝303は同じ深さであり、かつ平行で
あり、圧電セラミックスプレート302の対向する端面
302a,302bに開口して加工されている。
【0016】また、圧電セラミックスプレート302の
端面302aには、縦溝311aが横溝303に連通す
るように1つ置きに形成されている。圧電セラミックス
プレート302の端面302bには、縦溝311bが横
溝303に連通するように1つ置きに形成されている。
そして、縦溝311a,311bは交互に形成されてお
り、縦溝311aと縦溝311bとは、隣合う横溝30
3に形成されている。尚、縦溝311aは、両外側の横
溝303に設けられている。また、圧電セラミックプレ
ート302の横溝303加工側に対して反対側の面30
2cには、導電材料によるパターン324,325が形
成されている。
【0017】そして、圧電セラミックスプレート302
の溝加工面、且つ端面302aに対して斜め上方の位置
に配置されたスパッタリング等の蒸着源(図示せず)か
ら金属電極308,309,310が形成される(図2
における矢印330a,330bの方向から蒸着され
る)。尚、その際、圧電セラミックスプレート302の
端面302a及び隔壁306の天頂部には金属電極が形
成されないようにマスクしておく。すると、図2に示す
ように、金属電極308は、横溝303の両側面の上半
分の領域に形成され、金属電極309は、縦溝311a
が形成されていない横溝303の端面302a側の側面
の一部及び底面の一部に形成され、金属電極310は、
縦溝311aの側面のうち端面302a側に形成され
る。尚、金属電極308と金属電極309とは電気的に
接続され、金属電極308と金属電極310とは電気的
に接続されている。
【0018】次に、圧電セラミックスプレート302の
面302c、且つ端面302bに対して斜め上方の位置
に配置されたスパッタリング等の蒸着源(図示せず)か
ら金属電極316,317が形成される(図4における
矢印331a,331bの方向から蒸着される)。尚、
圧電セラミックスプレート302の端面302b及び面
302cのパターン324,325が形成された領域に
金属電極が形成されないようにマスクしておく。する
と、図4に示すように、その金属電極316は、圧電セ
ラミックスプレート302の面302cにおいて縦溝3
11aの底面より端面302a側の領域及び縦溝311
a内面の側面の一部に形成される。このとき、縦溝31
1aに形成された金属電極310上にも金属電極316
が形成されて、縦溝311aの側面に形成された金属電
極316が金属電極310を介して金属電極308と電
気的に接続される。このため、縦溝311aが形成され
た横溝303aの片側の隔壁306に形成された金属電
極308が、その隔壁306によって構成される横溝3
03bを挟む他の横溝303aにおいて、前記横溝30
3bを構成するもう一つの隔壁306に形成された金属
電極308と電気的に接続される。また、金属電極31
6はパターン324に電気的に接続される。
【0019】そして、図3及び図4に示すように、金属
電極317は、圧電セラミックスプレート302の面3
02cにおいて縦溝311bの底面より圧電セラミック
スプレート302の中央側から端面302b側の領域、
縦溝311b内面の側面の全部及び縦溝311bの端面
302b側に形成される。このとき、縦溝311bと連
通する横溝303bの金属電極308上にも金属電極3
17が形成されて、縦溝311bの側面に形成された金
属電極317と電気的に接続される。このため、縦溝3
11bが形成された横溝303bの全ての金属電極30
8が金属電極317によって電気的に接続される。ま
た、金属電極317はパターン325に電気的に接続さ
れる。
【0020】次に、前記圧電セラミックスプレート30
2の少なくとも金属電極308、309、317をスピ
ンコート法によりエポキシ樹脂の保護膜77(図6)で
被覆する。さらに、この保護膜77は絶縁膜としての機
能も有する。
【0021】尚、スピンコート法によるエポキシ樹脂膜
のほか、ディッピング法、CVD法、などによりアクリ
ル樹脂などの他の有機材質或はSiO2などの無機材質
の保護膜77で被覆してもよい。
【0022】尚、金属電極310及び後述する空気室3
27を形成する横溝303aに形成されている金属電極
308はインクに接しないので、保護膜77により必ず
しも被覆する必要はない。
【0023】次に、カバープレート320は、セラミッ
クス材料等から形成されており、圧電セラミックスプレ
ート302の横溝303加工側の面と、カバープレート
320とをエポキシ系接着剤120(図6)によって接
着する。従って、インクジェットヘッド300には、横
溝303の上面が覆われて、縦溝311bと連通するイ
ンク室304(図6参照)及び縦溝311aと連通する
非噴射領域としての空気室327(図6参照)が構成さ
れる。尚、インク室304は横溝303bに対応してお
り、空気室327は横溝303aに対応している。イン
ク室304及び空気室327は長方形断面の細長い形状
であり、全てのインク室304はインクが充填され、空
気室327は空気が充填される領域である。
【0024】次に、圧電セラミックスプレート302の
端面302a及びカバープレート320の端面に、各イ
ンク室304の位置に対応した位置に開口部341が設
けられ、且つチタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)のセラ
ミックス材料等から形成されたシールプレート340を
エポキシ系接着剤などで接着する。
【0025】そして、シールプレート340の、後述す
るノズルプレート1との接着面に、蒸着法によりAuの
金属薄膜層342を形成する。このとき、形成する金属
薄膜層342が各金属電極309と電気的に接続しない
ようにする。なお、シートプレート340にあらかじめ
金属薄膜層342を形成しておけば、金属薄膜層342
が各金属電極309と電気的に接続することがないの
で、より好ましい。
【0026】形成する膜はAuのほか、Ag、Al、C
uなどを用いることができる。また、蒸着法のほか、ス
パッタリング法によってもよい。
【0027】次に、シールプレートの340の開口部3
41に対応した位置(インク室304の位置に対応した
位置)に、ノズル2が設けられたノズルプレート1を接
着する。図1に示すように、このノズルプレート1に
は、オリフィス部4及びテーパ部3を有するノズル2が
形成されている。
【0028】このノズルプレート1の製造方法として
は、まず、射出成形によりテーパ部3が形成された成形
品を樹脂材料であるポリサルホンで形成する。そして、
エキシマレーザビームによりオリフィス部4を加工する
ことによりノズルプレート1が得られる。
【0029】ノズルプレート1の材質としては、ポリサ
ルホンのほか、液晶ポリマー、ポリアセタール、ポリフ
ェニルサルホン、ポリフタルアミド、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホ
ン、ポリカーボネートなどの樹脂材料を用いることがで
きる。
【0030】そして、図4に示すように、マニホールド
部材301が、圧電セラミックスプレート302の端面
302b及び圧電セラミックスプレート302の面30
2cにおける縦溝311b側に接着される。マニホール
ド部材301にはマニホールド322が形成されてお
り、そのマニホールド322は縦溝311bを包囲して
いる。
【0031】圧電セラミックスプレート302の面30
2cに形成されたパターン324、325は、図示しな
いフレキシブルプリント基板の配線パターンと接続され
る。そのフレキシブルプリント基板の配線パターンは、
後述する制御部に接続された図示しないリジット基板に
接続されている。
【0032】次に、制御部のブロック図を示す図5によ
って、制御部の構成を説明する。圧電セラミックスプレ
ート302の面302cに形成されたパターン324,
325は、前記フレキシブルプリント基板、前記リジッ
ト基板を介して各々個々にLSIチップ151に接続さ
れ、クロックライン152、データライン153、電圧
ライン154及びアースライン155もLSIチップ1
51に接続されている。LSIチップ151は、クロッ
クライン152から供給された連続するクロックパルス
に基づいて、データライン153上に現れるデータか
ら、どのノズル2からインク滴の噴射を行うべきかを判
断し、噴射するインク室304の両側の空気室327の
金属電極308に導通するパターン324に、電圧ライ
ン154の電圧Vを印加する。また、他のパターン32
4及びインク室304の金属電極308に導通するパタ
ーン325をアースライン155に接続する。
【0033】次に、本実施例のインクジェットヘッド3
00の動作を説明する。図6(b)のインク室304b
からインク滴を噴射するために、当該インク室304b
の両側の空気室327b、327cのインク室304b
側の金属電極308c、308fに対し電圧パルスをパ
ターン324を介して与え、他の金属電極308には、
他のパターン324、パターン325を介して接地す
る。すると、隔壁306bには矢印113b方向の電界
が発生し、隔壁306cには矢印113c方向の電界が
発生して、隔壁306bと306cとが互いに離れるよ
うに動く。インク室304bの容積が増えて、ノズル2
付近を含むインク室304b内の圧力が減少する。この
状態をL/aで示される時間だけ維持する。すると、そ
の間縦溝311bを介してマニホールド322からイン
クがインク室304bに供給される。なお、上記L/a
は、インク室304内の圧力波が、インク室304の長
手方向(縦溝311bからノズルプレート14まで、ま
たはその逆)に対して、片道伝播するに必要な時間であ
り、インク室304の長さLとインク中での音速aによ
って決まる。
【0034】圧力波の伝播理論によると、前記の立ち上
げからちょうどL/aの時間経つとインク室304b内
の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミング
に合わせて電極308c、308fに印加されている電
圧を0Vに戻す。すると、隔壁306bと306cは変
形前の状態(図6(a))に戻り、インクに圧力が加え
られる。その時、前記正に転じた圧力と隔壁306b、
306cが変形前の状態に戻って、発生した圧力とがた
し合わされ、比較的高い圧力がインク室304b内のイ
ンクに与えられて、インク滴がノズル2から噴出され
る。
【0035】以上説明したような、本実施例のインクジ
ェットヘッド300では、圧電セラミックスプレート3
02、カバープレート320及びシールプレート340
の熱膨張係数は略2×10-6/℃であり、ノズルプレー
ト1の熱膨張係数は略56×10-6/℃であり、かなり
異なる。そして、熱膨張係数が略14×10-6/℃であ
るAuを介して、ノズルプレート1とシールプレート3
40とが接合されているので、−40℃〜70℃の熱サ
イクル試験を行った後もノズルプレート1がシールプレ
ート340から剥離することなく、良好なインク噴射が
行われた。
【0036】これに対して、金属薄膜層342を形成し
ていないインクジェットヘッドでは前記の熱サイクル試
験を実施したところ、ノズルプレートと接着剤の界面ま
たはシートプレートの表層から剥離して、インク吐出が
曲がり、印字品質が悪化した。また、硬化温度を上げて
接着すれば、接着強度が向上するものの、−40℃に曝
された場合の熱歪みが大きく、圧電セラミックスプレー
トの表層から破壊し、印字品質が劣化した。
【0037】これに対して、本実施例のインクジェット
ヘッド300においては接着温度を上げて、ノズルプレ
ート1とシールプレート340とを接着しても、−40
℃に曝された場合にノズルプレート1が剥離することな
く、印字品質は劣化しなかった。
【0038】なお、本実施例ではシールプレート340
を設けて、その端面に金属薄膜層342を形成すること
によって、電極308、309、310の電気的な接続
を防いでいるが、端面302aに直接、金属薄膜層34
2を形成した後、端面302aにダイシングブレードで
溝入れ加工するなどして、金属薄膜層342によって電
極308、309、310が電気的に接続されるのをを
防ぐこともできる。このとき、溝入れ加工を施した部分
だけ圧電セラミックスプレート302及びカバープレー
ト320と、ノズルプレート1との間に金属薄膜層34
2が存在しないことになるが、機能上問題ない。
【0039】また、前記実施例においては、まず駆動電
圧をインク室304bの容積が増加する方向に印加し、
次に駆動電圧の印加を停止しインク室304bの容積を
自然状態に減少してインク室304bからインク滴を噴
射していたが、まず駆動電圧をインク室304bの容積
が減少するように印加してインク室304bからインク
滴を噴射し、次に駆動電圧の印加を停止してインク室3
04bの容積を前記減少状態から自然状態へと増加させ
てインク室304b内にインクを供給してもよい。
【0040】また、本実施例では、隔壁306は、圧電
セラミックスで形成されていたが、隔壁の上半分の領域
を圧電セラミックスで形成し、下半分をアルミナ等の圧
電セラミックスでない材料で形成してもよい。
【0041】更に、本実施例では、隔壁306の上半分
の領域による圧電変形によって、インク室304からイ
ンクを噴射していたが、隔壁の上半分の領域の圧電セラ
ミックスの分極方向と反対方向の分極方向である圧電セ
ラミックスで隔壁の下半分の領域を形成し、隔壁の側面
全面に金属電極を形成して、隔壁全体の圧電変形によっ
て、インク室からインクを噴射させてもよい。
【0042】また、本実施例では、圧電セラミックスを
用いたインクジェットヘッドであったが、周知のバブル
ジェット式やコンティニュアスジェット式等の様々な印
字方式のインクジェットヘッドに適応可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のインクジェットヘッドによれば、ノズルプレート或
いはヘッド本体のいずれか一方または両方の接合部に金
属層が設けられているので、前記ノズルプレートと前記
ヘッド本体との熱膨張差が大きい場合でも、ノズルプレ
ートがヘッド本体から剥がれることなく、良好にインク
噴射が行え、印字品質に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のノズル部を示す断面図であ
る。
【図2】前記実施例のインクジェットヘッドを示す斜視
図である。
【図3】前記実施例の圧電セラミックスプレートを示す
斜視図である。
【図4】前記実施例のインクジェットヘッドを示す斜視
図である。
【図5】前記実施例のインクジェットヘッドの制御部を
示すブロック図である。
【図6】前記実施例のインクジェットヘッドの作動状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ノズルプレート 2 ノズル 3 テーパ部 4 オリフィス部 300 インクジェットヘッド 302 圧電セラミックスプレート 320 カバープレート 340 シールプレート 342 金属薄膜層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが噴射される複数のノズルが形成
    されたノズルプレートと、前記ノズルに連通するインク
    室を有し、該インク室内のインクにエネルギーを与える
    ヘッド本体とを備えたインクジェットヘッドにおいて、 前記ノズルプレート或いは前記ヘッド本体のいずれか一
    方または両方の接合部に金属層を設けることを特徴とす
    るインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ノズルプレートは射出成形法により
    形成され、前記ヘッド本体は圧電セラミックスで形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 −40℃〜80℃の環境において使用さ
    れることを特徴とする請求項1及び2記載のインクジェ
    ットヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016104709A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 京セラ株式会社 液体吐出ヘッドの製造方法、および液体吐出ヘッド、ならびにそれを用いた記録装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016104709A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 京セラ株式会社 液体吐出ヘッドの製造方法、および液体吐出ヘッド、ならびにそれを用いた記録装置
JPWO2016104709A1 (ja) * 2014-12-25 2017-10-05 京セラ株式会社 液体吐出ヘッドの製造方法、および液体吐出ヘッド、ならびにそれを用いた記録装置

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