JPH08288881A - 自動利得制御方式 - Google Patents

自動利得制御方式

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JPH08288881A
JPH08288881A JP7089127A JP8912795A JPH08288881A JP H08288881 A JPH08288881 A JP H08288881A JP 7089127 A JP7089127 A JP 7089127A JP 8912795 A JP8912795 A JP 8912795A JP H08288881 A JPH08288881 A JP H08288881A
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signal
amplifier
gain control
value
signals
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JP7089127A
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Takashi Yano
隆 矢野
Yasuo Ogoshi
康雄 大越
Nobukazu Doi
信数 土居
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】過大な入力信号に対する応答の遅れを改善した
自動利得制御方式を提供すること。 【構成】受信信号を増幅する可変利得増幅器の出力信号
の値と目標基準値との差を積分する積分回路を備え、積
分回路の出力信号が利得制御信号として同増幅器に供給
される自動利得制御方式に、受信機を構成する回路が過
大な受信信号によって起こす飽和を検出する手段と、飽
和が検出された場合に前記積分回路の値を増幅器を所定
の低利得にする値に強制的に入れ替える手段を付加す
る。前記積分回路の出力の利得制御信号が、送信信号を
増幅する可変利得増幅器の利得制御端子に供給されてい
ることが望ましい。また、基地局から送信電力の増減の
指示を示す制御ビットが送信された場合は、送信電力制
御補正信号を発生させ、送信用増幅器に供給されるAG
C信号に同補正信号を加えることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線通信システムにお
いて使用する自動利得制御方式、特に移動無線の端末に
適用して好適な自動利得制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、移動無線の端末において使用さ
れている従来の自動利得制御方式の一例を示す。受信し
た無線周波信号を周波数変換することによって得た中間
周波信号(以下「IF信号」と表記)は、受信用可変利
得増幅器1において増幅された後、受信用ミキサ3によ
り、発振器2からのローカル信号と混合されてベースバ
ンド信号となる。このベースバンド信号は、A/D変換
器4によりディジタル信号に変換された後、データ復調
系に供給される。一方、送信用データ(ベースバンド信
号)は、送信用ミキサ17により、発振器16からのキ
ャリア信号と混合されてIF信号となる。このIF信号
は、送信用可変利得増幅器18において増幅された後、
無線周波信号に周波数変換されてアンテナから送信され
る。
【0003】受信用増幅器1及び送信用増幅器18の利
得は、D/A変換器11から供給される自動利得制御信
号(以下「AGC信号」という)によって制御される。
このAGC信号は、A/D変換器4の出力信号(ベース
バンド信号)のレベルを検出器5を用いて検出すること
によって生成する。検出器5の出力信号(以下「受信レ
ベル検出信号」という)は、低域フィルタ6により不要
な高周波成分が除去された後、比較器8に供給され、予
め設定した目標基準発生器7の目標基準値と比較され
る。比較器8の出力値は、加算器9及び遅延器10から
なる積分回路26で積分され、更にリミッタ22によっ
て積分値が設定した値を超えないように制限された後、
D/A変換器11に供給される。このD/A変換器は、
積分回路26の出力値をアナログ信号に変換し、AGC
信号として受信用増幅器1及び送信用増幅器18に供給
する。
【0004】積分回路26の遅延器10は、繰り返し利
得制御の1周期に相当する遅延時間だけ加算器9の出力
値を保存して同加算器にフィードバックするレジスタ回
路によって構成されている。従って、受信レベル検出信
号の値が目標基準値と一致しない場合は、両者の差に相
当する値が比較器8から出力される結果、当該差値に遅
延器10の蓄積値を加算した積分値が積分回路26から
出力され、当該積分値に相当するレベルのAGC信号が
D/A変換器11から発生する。繰り返し利得制御の結
果、受信レベル検出信号の値が目標基準値と一致した場
合は、比較器8の出力値が零となる結果、遅延器10の
蓄積値のみが積分回路26の出力となって、当該蓄積値
に相当するレベルでAGC信号が安定する。
【0005】前記従来技術によれば、移動端末が基地局
の近くに存在して受信電波が強い場合には、受信用IF
信号増幅器及び送信用IF信号増幅器の利得が小さくな
るよに制御し、移動端末が基地局から遠くに存在して受
信電波が弱い場合には、これらの増幅器の利得が大きく
なるように制御することにより、円滑な双方向通信を行
なうことが可能となる。
【0006】しかし、前記従来技術は、増幅器やA/D
変換器等の受信機を構成する回路が飽和する程度の極端
に強い電波を受信した場合、当該受信機の後段側に設け
た検出器によっては、受信IF信号(受信用IF信号増
幅器の入力信号)のレベルを正確に検出することができ
ないため、AGC信号が必要なレベルに到達するまでの
時間が長くなって、利得制御の応答速度が著しく低下す
るという点で問題がある。
【0007】なお、利得制御の応答遅れは、移動端末が
電波の陰から急に現れた場合に顕著となる。この場合
は、受信電波の減衰量が突然大きく減少する結果、送信
用IF増幅器の利得が適正な値に安定するまでの間、送
信電力が過大のまま推移し、他の通信に妨害を与えると
いう好ましくない障害が発生する。この障害は、精密な
送信電力制御が必要な符号分割多重方式(CDMA)の
移動通信の場合、特に深刻である。
【0008】図5は、図4に例示した自動利得制御方式
において、受信用IF信号増幅器が飽和する程度の高レ
ベルのIF信号と同増幅器が飽和しない程度の低レベル
のIF信号を20msごとに交互に同増幅器に供給し、
AGC信号の立ち上がり波形を測定した結果を示す。同
図から明らかなように、高レベルのIF信号を供給した
場合は、AGC信号の立ち上がり時間が極端に長くなっ
ており、その分だけ利得制御の応答速度が低下している
ことが分かる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の前記問題点を解決し、過大な入力信号に対する応
答の遅れを改善した自動利得制御方式を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、過
大な受信信号により受信機を構成する回路が飽和したこ
とを検出する手段と、飽和が検出された場合に積分回路
の積分値を増幅器を所定の低利得にする値に強制的に入
れ替える手段を付加した利得制御方式によって解決する
ことができる。増幅器が繰り返し利得制御の一周期で一
気に低利得に設定されるので、飽和を解消するのに要し
ていた時間が短縮されるからである。
【0011】増幅器が所定の低利得になって目標に近づ
くので、積分値の強制入れ替え後は利得の不足分を再調
整すればよく、AGC信号が安定する時間が短縮され
る。更に、送信電力の過大が一周期で解消されるので、
他の通信への妨害を回避することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る自動利得制御装置を図面
に示した実施例を参照して更に詳細に説明する。
【0013】<実施例1>図1に本発明の第1の実施例
を示す。本実施例は、可変利得増幅器1の出力端子から
一巡して増幅器1のAGC信号入力に至る前記した通常
の利得制御方式の制御系に、飽和基準発生器12、比較
器13、セレクタ15及び最大値発生器14からなる飽
和制御回路27を付加したものである。
【0014】図1において、比較器13の入力端子を比
較器8の受信レベル検出信号が供給される入力端子に接
続した。比較器13の他方の入力端子に飽和基準発生器
12を接続した。発生器12は、受信レベル検出信号が
飽和と判定される飽和基準値を出力するもので、メモリ
を用いて構成し、メモリに飽和基準値を書き込んでい
る。比較器13は、受信レベル検出信号の値が飽和基準
値以上であれば、“1”を出力し、飽和基準値未満であ
れば“0”を出力するもので、これによって増幅器、A
/D変換器等の受信機を構成する回路の飽和が検出され
る。
【0015】比較器13の出力の端子をセレクタ15の
制御端子に接続した。セレクタ15は、出力端子24を
二つの入力端子25a,25bのいずれかに接続するス
イッチ動作をするものである。出力端子24に遅延器1
0の入力端子を接続し、入力端子25aにリミッタ22
の出力端子を接続し、入力端子25bに最大値発生器1
4を接続した。
【0016】発生器14は、増幅器1を最小の利得(所
定の低利得)にするAGC信号のレベルに相当する値、
即ち最大値を出力するもので、メモリを用いて構成し、
メモリに最大値を書き込んでいる。なお、本実施例で
は、AGC信号のレベルが大きい程、増幅器1の利得が
低下するように設計している。リミッタ22は、積分値
が同最大値を超えないように制限するものである。
【0017】飽和が生じて比較器13の出力が“1”に
なったときに、セレクタ15の出力端子24が発生器1
4側の入力端子25bに接続される。これによって、遅
延器10(レジスタ回路)の値は、最大値に強制的に入
れ替わる。1周期後にその値が出力され、加算器9にお
いて比較器8の出力値が加算されるが、リミッタ22で
制限を受け、D/A変換器11に供給される。D/A変
換器11から増幅器1の利得を最小にするAGC信号が
増幅器1,18に供給される。
【0018】以上によって、飽和が検出された場合に増
幅器1は、1周期で一気に最小利得になり飽和が解消さ
れる。また、増幅器18も低利得になって低電力の送信
IF信号を出力する。飽和が解消されると、比較器13
の出力が“0”になって、セレクタ15の出力端子24
は、リミッタ22側の入力端子25aに接続され、飽和
制御回路27の接続が断たれる。以降は、通常の利得制
御の動作が実行され、一旦最小利得になった増幅器1を
目標の利得にする再調整が行なわれる。
【0019】図2に本実施例のAGC信号の波形を示
す。図5に示した場合と同様に、増幅器1に20msご
とに交互に、増幅器1が飽和する程の高レベルのIF信
号と飽和しない程度の低レベルのIF信号を供給して、
AGC信号の立ち上がり波形を測定したものである。同
図から明らかのように、高レベルのIF信号を供給した
場合に、AGC信号の立ち上がり時間が著しく短くなっ
ており、利得制御の応答速度が大幅に改善されているこ
とが分かる。
【0020】<実施例2>ディジタル信号を伝送する無
線通信システムにおいて、基地局が端末に対して送信電
力を制御する方式を採用する例がある。このようなシス
テムでは通常、ディジタル信号のビット列の所定の時間
位置に、端末の送信電力の増減を指示する制御ビットが
挿入される。制御ビットは、移動無線の端末の送信電力
を基地局で監視していて低すぎたり高すぎたりする場合
に挿入される。なお、制御ビットを挿入する時間位置
は、端末ごとに決められていて、自端末に対する制御ビ
ットを取出すことができる。
【0021】本実施例は、このようなシステムに本発明
を適用したものである。図3に示すように、復調器19
に送信電力制御部20を接続し、送信電力制御部20を
加算器21の一方の入力端子に接続した。加算器21の
他方の入力端子にAGC信号を供給する配線を接続し
た。加算器21の出力端子を送信用増幅器18の制御端
子に接続した。
【0022】復調器19は、A/D変換器4の出力のベ
ースバンド信号を復調して元のビット列を再生する。送
信電力制御部20は、同ビット列の中から制御ビットの
有無を検出する。制御ビットが送信電力増加要求を示す
とき、送信電力補正信号を減少させ、送信電力を大きく
する。逆に、制御ビットが送信電力減少要求を示すと
き、送信電力補正信号を増加させ、送信電力を小さくす
る。加算器21は、AGC信号に同送信電力補正信号を
加算した信号を送信用増幅器18に供給する。
【0023】このようにして、増幅器18の利得は、基
地局からの制御が加わることによって、飽和時には実施
例1の場合よりも更に強く下げられるとともに、定常的
にはより正確な送信電力の制御が可能となる。
【0024】以上に説明した実施例1,2に対して、次
のような構成を採用することが可能である。
【0025】可変利得増幅器1,18を、利得可変範
囲が狭い増幅器又は利得が一定の増幅器に可変減衰器を
組み合わせた構成とする。可変減衰器は、例えば複数の
減衰器とバイパススイッチの縦続接続で構成し、各バイ
パススイッチをAGC信号で制御する。一例として、そ
れぞれ32dB,16dB,8dB,4dB,2dB,
1dBの減衰量をもつ6個の減衰器と、それ等をバイパ
スする6個のバイパススイッチを6bitのAGC信号
で制御することで、1dB刻みで0dBから63dBの
減衰量を可変できる。この場合、例えば32dB,4d
B,2dBの減衰器をバイパスすると25dBの減衰量
が得られる。
【0026】図1,2では、AGC信号を増幅器1に
供給するようにしたが、受信機においては増幅器1のほ
か、無線周波信号用の増幅器、或いは受信IF信号用の
その他の増幅器に供給するように接続することが可能で
ある。
【0027】送信側の利得制御は、送信ベースバンド
信号(図3の右端下の送信データ)を増幅する増幅器
(図示せず)の利得を制御するようにしても同じ効果を
得ることができる。
【0028】飽和レベルを検出する手段として、図1
では比較器13を用いたが、A/D変換器4のオーバフ
ローフラグにより飽和を検出することが可能である。オ
ーバフローフラグは、A/D変換器4の入力信号が変換
範囲の最上位ビット又は最下位ビットに達したときに発
生するものであるから、飽和を検出する信号として利用
することができる。オーバフローフラグを利用する場合
は、セレクタ15の制御端子に接続していた比較器13
の接続を外し、代わってA/D変換器4のオーバフロー
フラグの出力端子を接続する。
【0029】A/D変換器4の出力端子から、D/A
変換器11の入力端子に至る信号処理を、ディジタル信
号処理プロセッサ(DSP)を用いて、ソフトウェアで
実現することが可能である。信号レベル検出器5等の各
回路の機能は、プログラム化して、CPU(中央処理装
置)で実行させることができる。
【0030】上記実施例では、A/D変換器、D/A
変換器及び各ディジタル回路を用いてディジタル信号処
理により実施したが、これをアナログ信号処理で実施す
ることが可能である。信号レベル検出器、低域フィル
タ、比較器、加算器、遅延器及びリミッタは、同じ機能
のアナログ回路で実現可能であり、セレクタは、スイッ
チ回路、目標基準、飽和基準及び最大値の各発生器は、
所定の値に設定した電圧を発生する回路に置き換えるこ
とで実現可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、僅かなハードウェア又
は処理の増加で、過大な入力に対する自動利得制御の応
答速度を著しく改善することができる。また、本発明の
AGC信号を送信電力の制御に用いることで、送信側の
自動利得制御の遅れが大幅に改善され、他の移動端末に
重大な悪影響を与える過大な送信電力の発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動利得制御方式の第1の実施例
を説明するための回路構成図。
【図2】第1の実施例の応答特性を示す曲線図。
【図3】本発明の第2の実施例を説明するための回路構
成図。
【図4】従来の可変利得制御方式を説明するための回路
構成図。
【図5】図4の装置の応答特性を示す曲線図
【符号の説明】
1,18…可変利得増幅器 4…A/D変換器 5…信号レベル検出器 7…目標基準発生器 8,13…比較器 9,21…加算器 10…遅延器 11…D/A変換器 12…飽和基準発生器 14…最大値発生器 15…セレクタ 20…送信電力制御部 26…積分回路 27…飽和制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号を増幅する可変利得増幅器の出力
    信号の値と目標基準値との差を積分する積分回路を備
    え、積分回路の出力信号が利得制御信号として同増幅器
    に供給されて増幅器の出力信号の値が目標基準値と一致
    するように機能する自動利得制御方式において、受信機
    を構成する回路が過大な受信信号によって起こす飽和を
    検出する手段を備え、飽和が検出された場合に前記積分
    回路の値を前記増幅器を所定の低利得にする値に強制的
    に入れ替える手段が付加されていることを特徴とする自
    動利得制御方式。
  2. 【請求項2】前記積分回路の出力の利得制御信号が、送
    信信号を増幅する可変利得増幅器の利得制御端子に供給
    されていることを特徴とする請求項1に記載の自動利得
    制御方式。
  3. 【請求項3】基地局から送られる送信電力増減の指示を
    表わす制御ビットを抽出して電力制御補正信号を発生さ
    せる送信電力制御部と、同補正信号と前記積分回路の出
    力の利得制御信号とを加算する加算器を備え、加算器の
    出力端子が送信用増幅器の利得制御端子に接続されてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の自動利得制御方
    式。
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