JPH0782141A - 動物用注射剤 - Google Patents

動物用注射剤

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JPH0782141A
JPH0782141A JP23202493A JP23202493A JPH0782141A JP H0782141 A JPH0782141 A JP H0782141A JP 23202493 A JP23202493 A JP 23202493A JP 23202493 A JP23202493 A JP 23202493A JP H0782141 A JPH0782141 A JP H0782141A
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JP
Japan
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injection
difloxacin
propylene glycol
animals
base
Prior art date
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Pending
Application number
JP23202493A
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English (en)
Inventor
Masanori Yoshida
正紀 吉田
Saburo Matsuda
三郎 松田
Shigeyuki Ishikawa
茂行 石川
Toshio Endo
俊夫 遠藤
Motoaki Ohashi
元明 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ジフロキサシンもしくはその薬理的に許容しう
る塩、塩基およびプロピレングリコールが配合されてな
る動物用注射剤。 【効果】 ジフロキサシンに塩基を加えて溶解させた溶
液にプロピレングリコールを配合した本発明の注射剤
は、家畜・家禽に投与した場合には、抗菌剤の組織内残
留や注射部位の損傷が、殆ど認められず、保存中におけ
る不溶性異物等の析出も全くないという製剤的に好まし
い性質も得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物用注射剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジフロキサシン〔化学名:6−フルオロ
−1−(4−フルオロフェニル)−1、4−ジヒドロ−
7−(4−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−
3−キノリンカルボン酸〕は、広いスペクトルのグラム
陽性および陰性細菌、並びにマイコプラズマに対して強
い抗菌活性を有する優れた医薬化合物である。
【0003】一方、畜産、酪農の現場においては、家畜
の疾病として肺炎や下痢症状は避けがたい感染症であ
り、これらを治療するための組成物として、ニューキノ
ロン系抗菌剤を塩基と共に溶解した動物用抗菌剤が知ら
れており(特開昭62−22716)、市販品も知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ジフロキサシ
ンは溶解度が低く、上記のように水酸化ナトリウムなど
の塩基を添加して高pHとした溶液を動物に投与した場
合、注射部位に組織の損傷が生じたり、組織内に薬物が
残留するため、商品化するにはこのような損傷部位や薬
物残留部位を除去しなければならないなどの問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ジフロキ
サシンに塩基を加えて溶解させた溶液に、プロピレング
リコールを配合すれば、家畜・家禽に投与した場合に
は、注射部位の損傷やジフロキサシンの組織内残留が、
殆ど認められない程度にまで改善されることを見いだ
し、本発明を完成したものであって、かかる知見に基づ
く本発明は、ジフロキサシンもしくはその薬理的に許容
しうる塩、塩基およびプロピレングリコールが配合され
てなる動物用注射剤である。
【0006】本発明の注射剤において、ジフロキサシン
としては、遊離のものであってもよく、薬学的に許容し
うる塩であってもよい。薬学的に許容しうる塩として
は、無機もしくは有機酸付加塩またはアルカリ金属塩も
しくはアルカリ土類金属塩が好適であり、具体的には例
えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、酒石酸
塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、乳酸塩、フマル
酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがあげられ
る。
【0007】また、本発明においてジフロキサシンを溶
解させるための塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの水酸化アルカリ金属が好ましい。
【0008】また、プロピレングリコールは製剤技術の
分野で使用される程度のものであれば好適に使用するこ
とが出来る。
【0009】本発明において、ジフロキサシンの注射剤
中の濃度は特に限定されないが、投与対象たる動物に応
じて薬効を奏するに充分な量のジフロキサシンが1回な
いし数回の注射で投与しうるような濃度であればよく、
例えば投与対象がイヌ、ネコなどの、いわゆる愛玩動物
であれば約1〜10W/V%程度、好ましくは約2〜8
W/V%程度の濃度であり、またウシ、ウマ、ブタ、ヒ
ツジなどの家畜であれば約2〜飽和濃度、好ましくは約
2.5〜30W/V%程度、とりわけ好ましくは約3〜
15W/V%程度である。
【0010】また塩基はジフロキサシンが溶解するに充
分な量であれば特に限定されず、例えば溶液pHが約1
0〜12程度となる量が適当である。プロピレングリコ
ールはジフロキサシンに対する比率で配合量を決定して
もよく、この場合には抗菌剤1重量部に対して約1重量
部以上、例えば約3〜10重量部程度、好ましくは約4
〜8重量部であり、また注射剤中の濃度で配合量を決定
する場合には、注射剤中のプロピレングリコール濃度が
約10〜60W/V%、好ましくは約15〜50W/V
%程度となるよう配合するのが好ましい。
【0011】更に、本発明の注射剤において、ジフロキ
サシン濃度を高くする場合には、溶解補助剤として芳香
族アルコールを添加することにより好結果を得ることが
できる。芳香族アルコールとしては例えばベンジルアル
コール、フェニルエチルアルコール、メチルフェニルカ
ルビノール、シンナミルアルコールなどがあげられる
が、この内ベンジルアルコールが好ましく、例えば、ベ
ンジルアルコールを約20W/V%添加すればジフロキ
サシン濃度が約10W/V%の注射用溶液を得ることが
出来る。芳香族アルコールの配合量は、前記の塩基、プ
ロピレングリコールの配合量も勘案しつつ適宜決定すれ
ばよいが、ベンジルアルコールを例として説明すれば、
注射剤中に約0.5〜30W/V%程度となるよう配合
するのが好ましい。
【0012】本発明の注射剤においては、酸化防止剤、
増粘剤、保存剤、無痛化剤等の種々の添加剤を配合する
ことが出来る。
【0013】本発明の注射剤は、注射用蒸留水にジフロ
キサシンを添加しかく拌下に塩基を加えて溶解せしめた
のちプロピレングリコールを添加するか、或いは水−プ
ロピレングリコールの混液にジフロキサシンを添加し、
かく拌下に塩基を加えて溶解せしめて3成分が均一に溶
解した溶液を調製し、ろ過した後、バイアルやアンプル
に充填して滅菌処理を行うことにより、調製することが
出来る。また必要に応じて添加する各種添加剤は、製剤
技術の常法に従い任意の段階で適宜加えることが出来
る。
【0014】かくして得られる本発明の注射剤は、イ
ヌ、ネコなど家庭で飼育される鳥類を含む愛玩動物、ブ
タ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ニワトリなどの家畜・家禽、
或いは飼育されることが稀であっても前記愛玩動物、家
畜・家禽に準じて飼育が可能な各種動物の感染症治療の
ための抗菌剤として、好適に使用することが出来る。
【0015】
【作用】
実験例1 <目的>本発明の動物用注射剤の組織損傷並びに残留性
を調べた。
【0016】<実験方法> (1)注射用抗菌剤の調製方法 注射用蒸留水70mlをビーカーにとり、下表に記載の
各成分とジフロキサシン2.5gを加え、かく拌下に水
酸化ナトリウムを添加してジフロキサシンを溶解させ
る。ついで注射用蒸留水を加えて全量を100mlと
し、メンブランフィルターでろ過した後、10ml宛バ
イアル瓶に充填し、締栓後、高圧蒸気滅菌する。
【0017】(2)組織損傷試験 (1)で得られた注射用抗菌剤を、ブタ(50週令、
雄、体重11kg)の臀部筋肉内(筋層表面より約1c
m深部)に2ml宛注射した。投与後14日目に放血致
死させ、臀部皮膚を剥離し注射部位を切開し、注射部位
組織の損傷を肉眼で観察した。
【0018】(3)組織内残留性試験 注射部位を中心に筋肉組織約5〜10gを採取し細片と
して均一化したものを1.0g秤量して試料とする。試
料にアセトニトリルを加えてホモジナイズし、振とうす
る。ついで遠心分離し溶媒層を分取する。沈渣はアセト
ニトリルを加えて振とうした後、遠心分離して溶媒層を
分取する。溶媒層を併せて濃縮乾固し、残査に0.5M
リン酸緩衝液とヘキサンを加え、振とう後遠心分離し、
水層を分取する。水層をジクロロメタンで2度抽出し、
抽出液を濃縮乾固する。得られる残査を移動相〔マック
イルベイン緩衝液(pH4.4)+アセトニトリル
(8:2)〕に溶解し、HPLCにて、残留量を測定し
た。
【0019】(4)結果 上記、組織内残留性試験および保存安定性試験の結果
は、表1に示す通りである。
【0020】
【表1】
【0021】<組織損傷の判定基準> ++ :エンロフロキサシン2.5%を有効成分として
含む市販の動物用注射剤を投与した場合のブタの注射部
位筋肉組織の損傷(紅斑または炎症)および残留状態 + :損傷および残留が「++」より範囲が小さく、軽
度であるが、明らかに損傷および残留が確認できるも
の。
【0022】+/−:損傷および残留が小さく、確認が
難しいもの。
【0023】− :損傷および残留が全く確認できない
もの。
【0024】実験例2 <目的>本発明の動物用抗菌剤の保存中の製剤安定性を
調べた。
【0025】<実験方法> (1)注射用抗菌剤の調製方法 実験例1と同様にして注射剤を調製した。
【0026】(2)保存安定性試験 (1)で得た注射用抗菌剤を、60°Cで保管し一定期
間経過後の外観を調べた。
【0027】(3)結果 保存安定性試験の結果は、表2に示す通りである。
【0028】
【表2】
【0029】<判定> +:不溶性異物の析出を認める。−:変化なし。
【0030】実施例1 ジフロキサシン2.5gおよびプロピレングリコール2
0gを注射用蒸留水70mlに加え、かく拌下に水酸化
ナトリウム水溶液を添加してジフロキサシンを溶解させ
る。ついで注射用蒸留水を加えて全量を100mlと
し、メンブランフィルターでろ過した後、10ml宛バ
イアル瓶に充填し、締栓後、高圧蒸気滅菌することによ
り、動物用注射剤を得た。
【0031】実施例2 ジフロキサシン5gおよびプロピレングリコール50g
を注射用蒸留水40mlに加え、かく拌下に水酸化ナト
リウム水溶液を添加してジフロキサシンを溶解させる。
ついで注射用蒸留水を加えて全量を100mlとし、メ
ンブランフィルターでろ過した後、10ml宛バイアル
瓶に充填し、締栓後、高圧蒸気滅菌することにより動物
用注射剤を得た。
【0032】実施例3 ジフロキサシン10g、プロピレングリコール40gお
よびベンジルアルコール20gを注射用蒸留水30ml
に加え、かく拌下に水酸化ナトリウム水溶液を添加して
ジフロキサシンを溶解させる。ついで注射用蒸留水を加
えて全量を100mlとし、メンブランフィルターでろ
過した後、10ml宛バイアル瓶に充填し、締栓後、高
圧蒸気滅菌することにより、動物用注射剤を得た。
【0033】
【発明の効果】ジフロキサシンに塩基を加えて溶解させ
た溶液にプロピレングリコールを配合した本発明の注射
剤は、家畜・家禽に投与した場合には、抗菌剤の組織内
残留や注射部位の損傷が、殆ど認められず、保存中にお
ける不溶性異物等の析出も全くないという製剤的に好ま
しい性質も得られるという顕著な作用効果を奏するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 元明 埼玉県川口市安行領根岸2813−2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフロキサシンもしくはその薬理的に許
    容しうる塩、塩基およびプロピレングリコールが配合さ
    れてなる動物用注射剤
  2. 【請求項2】 更に、溶解補助剤としてベンジルアルコ
    ールが配合されている請求項1記載の注射剤。
JP23202493A 1993-09-17 1993-09-17 動物用注射剤 Pending JPH0782141A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997023217A1 (en) * 1995-12-21 1997-07-03 Pfizer Inc. Injectable quinolone formulations
US6872723B2 (en) 2002-01-28 2005-03-29 Wyeth Stabilized difloxacin injectable solution
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