JPH07125145A - 床 材 - Google Patents
床 材Info
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- JPH07125145A JPH07125145A JP29615493A JP29615493A JPH07125145A JP H07125145 A JPH07125145 A JP H07125145A JP 29615493 A JP29615493 A JP 29615493A JP 29615493 A JP29615493 A JP 29615493A JP H07125145 A JPH07125145 A JP H07125145A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 難燃性、耐汚れ性、耐破損性、接着性、耐摩
耗性、寸法安定性等が良好なオレフィン系樹脂の床材を
提供することを目的とする。 【構成】 ポリプロピレン70〜30重量部及びエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体30〜70重量部を混合した基
材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カルシ
ウムと水酸化アルミニウムとの混合物を120〜300
重量部含有せしめた床材とする。そして、長尺の床材、
タイル状の床材、二層構造のタイル状の床材など、床材
のタイプに応じて組成を上記の範囲内で最適のものとす
る。
耗性、寸法安定性等が良好なオレフィン系樹脂の床材を
提供することを目的とする。 【構成】 ポリプロピレン70〜30重量部及びエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体30〜70重量部を混合した基
材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カルシ
ウムと水酸化アルミニウムとの混合物を120〜300
重量部含有せしめた床材とする。そして、長尺の床材、
タイル状の床材、二層構造のタイル状の床材など、床材
のタイプに応じて組成を上記の範囲内で最適のものとす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性、耐汚れ性、寸法
安定性、接着性等が良好な床材に関する。
安定性、接着性等が良好な床材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビルやマンションのフローリ
ングには、塩化ビニル樹脂製の床材が多用されている。
しかし、塩化ビニル樹脂製の床材は、火災時に有毒な塩
化水素ガスを含んだ煙を多量に発生するため、人体に悪
影響を及ぼし、避難行動や消火活動を妨げるという問題
がある。また、可塑剤を多量に含むため、臭気が強いと
いう問題もある。
ングには、塩化ビニル樹脂製の床材が多用されている。
しかし、塩化ビニル樹脂製の床材は、火災時に有毒な塩
化水素ガスを含んだ煙を多量に発生するため、人体に悪
影響を及ぼし、避難行動や消火活動を妨げるという問題
がある。また、可塑剤を多量に含むため、臭気が強いと
いう問題もある。
【0003】このため、最近ではハロゲンを含まないオ
レフィン系樹脂を基材として、その中に無機質難燃剤を
含有させた床材の研究が盛んになり、出願もされている
(例えば特開平2−301434号、特開平4−224
842号等)。しかし、これらの公開公報を見ても、オ
レフィン系樹脂のうち具体的にどの樹脂が床材の基材と
して真に適しているかは明らかでない。
レフィン系樹脂を基材として、その中に無機質難燃剤を
含有させた床材の研究が盛んになり、出願もされている
(例えば特開平2−301434号、特開平4−224
842号等)。しかし、これらの公開公報を見ても、オ
レフィン系樹脂のうち具体的にどの樹脂が床材の基材と
して真に適しているかは明らかでない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】床材に要求される物性
や難燃性を高めるためには、オレフィン系樹脂のなかで
も耐摩耗性、耐汚れ性、耐熱性が比較的良いポリプロピ
レン等が適していると考えられるが、このポリプロピレ
ンを用いると次のような問題があった。
や難燃性を高めるためには、オレフィン系樹脂のなかで
も耐摩耗性、耐汚れ性、耐熱性が比較的良いポリプロピ
レン等が適していると考えられるが、このポリプロピレ
ンを用いると次のような問題があった。
【0005】即ち、ポリプロピレンは無機質充填物(炭
酸カルシウム等の充填剤や難燃剤)との混練性、相溶性
に劣るため、多量の無機質充填物を配合すると、得られ
る床材が脆くて割れやすくなるという問題があり、ま
た、接着性が良くないため、接着剤で床地面に貼付けて
も剥離しやすいという問題があった。
酸カルシウム等の充填剤や難燃剤)との混練性、相溶性
に劣るため、多量の無機質充填物を配合すると、得られ
る床材が脆くて割れやすくなるという問題があり、ま
た、接着性が良くないため、接着剤で床地面に貼付けて
も剥離しやすいという問題があった。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは難燃性、耐汚れ性、耐破損
性、接着性、耐摩耗性、寸法安定性等が良好なオレフィ
ン系樹脂の床材を提供することにある。
で、その目的とするところは難燃性、耐汚れ性、耐破損
性、接着性、耐摩耗性、寸法安定性等が良好なオレフィ
ン系樹脂の床材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の床材は、ポリプロピレン70〜30重量部
及びエチレン−酢酸ビニル共重合体30〜70重量部を
混合した基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は
炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物を12
0〜300重量部含有せしめたことを特徴とする。
め、本発明の床材は、ポリプロピレン70〜30重量部
及びエチレン−酢酸ビニル共重合体30〜70重量部を
混合した基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は
炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物を12
0〜300重量部含有せしめたことを特徴とする。
【0008】ポリプロピレンとしては、1〜10メルト
フローレイトを有するものが好適に使用される。このよ
うなポリプロピレンは、硬度や衝撃強度と伸びなどの性
質のバランスがよくとれているからである。また、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体としては、酢酸ビニルの占め
る割合が35重量%以下のものが好適に使用される。こ
のようなエチレン−酢酸ビニル共重合体は、耐汚れ性が
良いからである。
フローレイトを有するものが好適に使用される。このよ
うなポリプロピレンは、硬度や衝撃強度と伸びなどの性
質のバランスがよくとれているからである。また、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体としては、酢酸ビニルの占め
る割合が35重量%以下のものが好適に使用される。こ
のようなエチレン−酢酸ビニル共重合体は、耐汚れ性が
良いからである。
【0009】一方、基材樹脂に含有させる炭酸カルシウ
ムや水酸化アルミニウムとしては、10μm以下の平均
粒径を有する混練性の良い微粉末が好適に使用される。
水酸化アルミニウムは、熱分解によって水を放出する優
れた難燃剤であるから、例えば車両用の床材のように厳
しい難燃性が要求される場合に、炭酸カルシウムと混合
して基材樹脂に配合すればよい。水酸化アルミニウムの
配合量は多くても100重量部までである。
ムや水酸化アルミニウムとしては、10μm以下の平均
粒径を有する混練性の良い微粉末が好適に使用される。
水酸化アルミニウムは、熱分解によって水を放出する優
れた難燃剤であるから、例えば車両用の床材のように厳
しい難燃性が要求される場合に、炭酸カルシウムと混合
して基材樹脂に配合すればよい。水酸化アルミニウムの
配合量は多くても100重量部までである。
【0010】本発明の床材は、上記のようにポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウムを主成分とするものであるが、
必要に応じて、例えばDOPなどの可塑剤、過酸化系の
架橋剤、ビスアマイドなどの滑剤、フェノール系の酸化
防止剤、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤などを適量配
合してもよいことは言うまでもない。
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウムを主成分とするものであるが、
必要に応じて、例えばDOPなどの可塑剤、過酸化系の
架橋剤、ビスアマイドなどの滑剤、フェノール系の酸化
防止剤、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤などを適量配
合してもよいことは言うまでもない。
【0011】本発明の床材には、ロールに巻取り可能な
長尺のもの、一辺が約45cm程度のタイル状のもの、
下地層と上地層から成る二層構造のタイル状のものな
ど、種々のタイプがあるが、それぞれのタイプごとに最
適な組成が少しづつ異なっている。
長尺のもの、一辺が約45cm程度のタイル状のもの、
下地層と上地層から成る二層構造のタイル状のものな
ど、種々のタイプがあるが、それぞれのタイプごとに最
適な組成が少しづつ異なっている。
【0012】即ち、長尺の床材は、ポリプロピレン50
〜30重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体50〜
70重量部を混合した基材樹脂100重量部に、炭酸カ
ルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの
混合物を120〜220重量部含有せしめるのが最適で
ある。
〜30重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体50〜
70重量部を混合した基材樹脂100重量部に、炭酸カ
ルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの
混合物を120〜220重量部含有せしめるのが最適で
ある。
【0013】そして、タイル状の床材は、ポリプロピレ
ン70〜40重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
30〜60重量部を混合した基材樹脂100重量部に、
炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウ
ムとの混合物を150〜300重量部含有せしめるのが
最適である。
ン70〜40重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
30〜60重量部を混合した基材樹脂100重量部に、
炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウ
ムとの混合物を150〜300重量部含有せしめるのが
最適である。
【0014】また、二層構造のタイル状の床材は、ポリ
プロピレン70〜50重量部及びエチレン−酢酸ビニル
共重合体30〜50重量部を混合した基材樹脂100重
量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化ア
ルミニウムとの混合物を240〜300重量部含有せし
めた下地層と、ポリプロピレン60〜40重量部及びエ
チレン−酢酸ビニル共重合体40〜60重量部を混合し
た基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カ
ルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物を150〜2
50重量部含有せしめた上地層を積層一体化するのが最
適である。
プロピレン70〜50重量部及びエチレン−酢酸ビニル
共重合体30〜50重量部を混合した基材樹脂100重
量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化ア
ルミニウムとの混合物を240〜300重量部含有せし
めた下地層と、ポリプロピレン60〜40重量部及びエ
チレン−酢酸ビニル共重合体40〜60重量部を混合し
た基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カ
ルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物を150〜2
50重量部含有せしめた上地層を積層一体化するのが最
適である。
【0015】尚、本発明の床材の厚みは特に限定されな
いが、長尺の床材では巻取りやすい1.5〜2.5mm
程度の厚みとするのが好ましく、タイル状の床材では
2.0〜5.0mm程度の厚みとするのが好ましい。
いが、長尺の床材では巻取りやすい1.5〜2.5mm
程度の厚みとするのが好ましく、タイル状の床材では
2.0〜5.0mm程度の厚みとするのが好ましい。
【0016】
【作用】本発明に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体
は、ポリプロピレンとの相溶性が良いだけでなく、炭酸
カルシウムや水酸化アルミニウムとの混練性、相溶性に
も優れた樹脂である。従って、このエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体をポリプロピレンに混合したものを基材樹脂
として、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化ア
ルミニウムとの混合物を120〜300重量部配合した
本発明の床材は、ポリプロピレンのみを基材樹脂とする
床材のように脆弱化して割れやすくなる恐れがない。
は、ポリプロピレンとの相溶性が良いだけでなく、炭酸
カルシウムや水酸化アルミニウムとの混練性、相溶性に
も優れた樹脂である。従って、このエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体をポリプロピレンに混合したものを基材樹脂
として、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化ア
ルミニウムとの混合物を120〜300重量部配合した
本発明の床材は、ポリプロピレンのみを基材樹脂とする
床材のように脆弱化して割れやすくなる恐れがない。
【0017】しかも、このエチレン−酢酸ビニル共重合
体は接着性が良いため、これをポリプロピレンに混合し
たものを基材樹脂とする本発明の床材は、他のオレフィ
ン樹脂からなる床材に比べて接着剤の選択が比較的容易
であり、アクリル系以外の市販の殆どの床材用接着剤を
用いて強固に貼付けることができ、剥離の心配は殆どな
い。
体は接着性が良いため、これをポリプロピレンに混合し
たものを基材樹脂とする本発明の床材は、他のオレフィ
ン樹脂からなる床材に比べて接着剤の選択が比較的容易
であり、アクリル系以外の市販の殆どの床材用接着剤を
用いて強固に貼付けることができ、剥離の心配は殆どな
い。
【0018】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は結
晶化度が低いため、これをポリプロピレンに混合したも
のを基材樹脂とする本発明の床材は変形しにくく、寸法
安定性が良いものである。
晶化度が低いため、これをポリプロピレンに混合したも
のを基材樹脂とする本発明の床材は変形しにくく、寸法
安定性が良いものである。
【0019】一方、ポリプロピレンは表面光沢があり、
耐汚れ性に優れた樹脂であるから、これをエチレン−酢
酸ビニル共重合体(特に酢酸ビニルが35重量%以下の
耐汚れ性が良いエチレン−酢酸ビニル共重合体)と混合
したものを基材樹脂とする本発明の床材は、表面光沢が
あり耐汚れ性、耐薬品性が良好である。
耐汚れ性に優れた樹脂であるから、これをエチレン−酢
酸ビニル共重合体(特に酢酸ビニルが35重量%以下の
耐汚れ性が良いエチレン−酢酸ビニル共重合体)と混合
したものを基材樹脂とする本発明の床材は、表面光沢が
あり耐汚れ性、耐薬品性が良好である。
【0020】また、ポリプロピレンは結晶性のポリマー
であるから、長尺の床材とすれば巻きぐせがつくが、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体を55〜70重量部、好ま
しくは60〜70重量部配合すると巻きぐせが殆どなく
なり、50〜55重量部配合すると巻きぐせが少し残る
程度となる。
であるから、長尺の床材とすれば巻きぐせがつくが、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体を55〜70重量部、好ま
しくは60〜70重量部配合すると巻きぐせが殆どなく
なり、50〜55重量部配合すると巻きぐせが少し残る
程度となる。
【0021】本発明の床材において、ポリプロピレンが
70重量部より多くなり、エチレン−酢酸ビニル共重合
体が30重量部より少なくなると、床材が硬く脆くな
り、接着性も低下する。これとは逆に、ポリプロピレン
が30重量部より少なくなり、エチレン−酢酸ビニル共
重合体が70重量%より多くなると、床材が柔軟になっ
て耐へこみ性、耐摩耗性が低下し、耐汚れ性も低下す
る。また、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化
アルミニウムとの混合物の含有量が300重量部を越え
ると、難燃性は向上するが、床材が脆く割れやすくな
り、耐摩耗性も低下する。これに対し、炭酸カルシウム
又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物の
含有量が120重量部より少なくなると、難燃性が大幅
に低下し、燃えやすくなる。
70重量部より多くなり、エチレン−酢酸ビニル共重合
体が30重量部より少なくなると、床材が硬く脆くな
り、接着性も低下する。これとは逆に、ポリプロピレン
が30重量部より少なくなり、エチレン−酢酸ビニル共
重合体が70重量%より多くなると、床材が柔軟になっ
て耐へこみ性、耐摩耗性が低下し、耐汚れ性も低下す
る。また、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化
アルミニウムとの混合物の含有量が300重量部を越え
ると、難燃性は向上するが、床材が脆く割れやすくな
り、耐摩耗性も低下する。これに対し、炭酸カルシウム
又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物の
含有量が120重量部より少なくなると、難燃性が大幅
に低下し、燃えやすくなる。
【0022】また、本発明の長尺の床材において、ポリ
プロピレンが50重量部より多くなり、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が50重量部より少なくなり、炭酸カル
シウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混
合物が220重量部より多くなると、床材の可撓性が低
下するためロール巻きが困難となり、たとえロール巻き
ができたとしても、巻きぐせがつくため、貼付け作業が
困難となる。
プロピレンが50重量部より多くなり、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が50重量部より少なくなり、炭酸カル
シウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混
合物が220重量部より多くなると、床材の可撓性が低
下するためロール巻きが困難となり、たとえロール巻き
ができたとしても、巻きぐせがつくため、貼付け作業が
困難となる。
【0023】これに対し、本発明のタイル状の床材の場
合は、可撓性が大きすぎると、かえって床材が剥離しや
すくなるので、ポリプロピレンを40〜70重量部と
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を60〜30重量部
とし、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アル
ミニウムとの混合物を150〜300重量部として、可
撓性を低下させることが必要となる。
合は、可撓性が大きすぎると、かえって床材が剥離しや
すくなるので、ポリプロピレンを40〜70重量部と
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を60〜30重量部
とし、炭酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アル
ミニウムとの混合物を150〜300重量部として、可
撓性を低下させることが必要となる。
【0024】また、本発明の二層構造のタイル状の床材
の場合は、上地層に若干の柔軟性を持たせて踏圧感や耐
滑り性を向上させ、下地層の強度と難燃性を高めること
が望ましい。そこで、下地層については、ポリプロピレ
ンを70〜50重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体
を30〜50重量部として強度を高めると共に、炭酸カ
ルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの
混合物を240〜300重量部として難燃性を高め、上
地層については、ポリプロピレンを60〜40重量部、
エチレン−酢酸ビニル共重合体を40〜60重量部、炭
酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウム
との混合物を150〜250重量部として若干の柔軟性
をもたせ、踏圧感や耐滑り性を向上させている。
の場合は、上地層に若干の柔軟性を持たせて踏圧感や耐
滑り性を向上させ、下地層の強度と難燃性を高めること
が望ましい。そこで、下地層については、ポリプロピレ
ンを70〜50重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体
を30〜50重量部として強度を高めると共に、炭酸カ
ルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの
混合物を240〜300重量部として難燃性を高め、上
地層については、ポリプロピレンを60〜40重量部、
エチレン−酢酸ビニル共重合体を40〜60重量部、炭
酸カルシウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウム
との混合物を150〜250重量部として若干の柔軟性
をもたせ、踏圧感や耐滑り性を向上させている。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例を述べる。
【0026】[実施例1]下記表1に示す組成割合の組
成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤を添加
し、これを押出機で造粒して粉粒体(平均粒径約0.5
mm)を得た。この粉粒体を耐熱性の離型ベルト(テフ
ロンベルト)上に積層して加熱炉で約200℃に加熱
し、加圧ロールで押圧して床材試験片(450×450
×2mm)を作製した。そして、この床材試験片の性能
試験を行ったところ、表1に示す結果が得られた。
成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤を添加
し、これを押出機で造粒して粉粒体(平均粒径約0.5
mm)を得た。この粉粒体を耐熱性の離型ベルト(テフ
ロンベルト)上に積層して加熱炉で約200℃に加熱
し、加圧ロールで押圧して床材試験片(450×450
×2mm)を作製した。そして、この床材試験片の性能
試験を行ったところ、表1に示す結果が得られた。
【0027】尚、へこみ量、残留へこみ率、加熱による
長さ変化率、接着性はJIS A5705の試験方法に
よるもの、耐摩耗性はJIS A 1453(摩耗紙S
−42,荷重530gf)の試験方法によるものであ
る。耐汚れ性はJIS A5705の試験方法によるも
ので、良は変化なし、悪は色変化又は光沢変化又はふく
れの発生があったことを示す。また、難燃性は鉄道車両
用資材燃焼性試験の試験方法によるものである。
長さ変化率、接着性はJIS A5705の試験方法に
よるもの、耐摩耗性はJIS A 1453(摩耗紙S
−42,荷重530gf)の試験方法によるものであ
る。耐汚れ性はJIS A5705の試験方法によるも
ので、良は変化なし、悪は色変化又は光沢変化又はふく
れの発生があったことを示す。また、難燃性は鉄道車両
用資材燃焼性試験の試験方法によるものである。
【表1】
【0028】[比較例1]ポリプロピレンを80重量部
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を20重
量部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして比
較用の床材試験片を作製し、同様に性能試験を行った。
その結果を表1に併記する。
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を20重
量部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして比
較用の床材試験片を作製し、同様に性能試験を行った。
その結果を表1に併記する。
【0029】[比較例2]ポリプロピレンを20重量部
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を80重
量部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして比
較用の床材試験片を作製し、同様に性能試験を行った。
その結果を表1に併記する。
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を80重
量部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして比
較用の床材試験片を作製し、同様に性能試験を行った。
その結果を表1に併記する。
【0030】上記の表1から判るように、実施例1の床
材試験片は、ポリプロピレンが過剰の比較例1の床材試
験片に比べて、へこみ量や残留へこみ率が大きいけれど
も、接着性、耐破損性が優れている。また、EVA過剰
の比較例2の床材試験片は、へこみ量や残留へこみ率が
実施例1の床材試験片より大きく、耐摩耗性や耐汚れ性
も劣っている。
材試験片は、ポリプロピレンが過剰の比較例1の床材試
験片に比べて、へこみ量や残留へこみ率が大きいけれど
も、接着性、耐破損性が優れている。また、EVA過剰
の比較例2の床材試験片は、へこみ量や残留へこみ率が
実施例1の床材試験片より大きく、耐摩耗性や耐汚れ性
も劣っている。
【0031】[実施例2]下記表2に示す組成割合の組
成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤を添加
し、実施例1と同様の方法で厚さ2mmの長尺の床材を
作製した。この床材は直径16cmのロールに巻き取る
ことができた。この床材を切断して床材試験片(450
×450×2mm)を作製し、実施例1と同様の性能試
験を行ったところ、表2に示す結果が得られた。
成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤を添加
し、実施例1と同様の方法で厚さ2mmの長尺の床材を
作製した。この床材は直径16cmのロールに巻き取る
ことができた。この床材を切断して床材試験片(450
×450×2mm)を作製し、実施例1と同様の性能試
験を行ったところ、表2に示す結果が得られた。
【表2】
【0032】[比較例3]ポリプロピレンを75重量部
に、EVAを25重量部にそれぞれ変更した以外は実施
例2と同様にして厚さ2mmの長尺の床材を作製した。
この床材は直径16cmのロールに巻き取ることが困難
であった。次いで、この床材を切断して床材試験片(4
50×450×2mm)を作製し、実施例1と同様の性
能試験を行った。その結果を表2に併記する。
に、EVAを25重量部にそれぞれ変更した以外は実施
例2と同様にして厚さ2mmの長尺の床材を作製した。
この床材は直径16cmのロールに巻き取ることが困難
であった。次いで、この床材を切断して床材試験片(4
50×450×2mm)を作製し、実施例1と同様の性
能試験を行った。その結果を表2に併記する。
【0033】上記の表2から判るように、この比較例3
の床材もポリプロピレンが過剰であるため、実施例2の
床材試験片に比べて、接着性や耐破損性が劣っている。
の床材もポリプロピレンが過剰であるため、実施例2の
床材試験片に比べて、接着性や耐破損性が劣っている。
【0034】[実施例3]下記表3に示す組成割合の上
地用及び下地用の組成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤を添加し、実施例1と同様に造粒して粉粒体
を得た。そして、下地用の粉粒体を実施例1と同様にシ
ート化して厚さ1mmの下地層を形成し、その上に上地
用の粉粒体を積層して同様に加熱、加圧し、二層構造の
床材試験片(450×450×2mm)を作製した。こ
の床材試験片の性能試験を行ったところ、表3に示す結
果が得られた。
地用及び下地用の組成物に少量の滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤を添加し、実施例1と同様に造粒して粉粒体
を得た。そして、下地用の粉粒体を実施例1と同様にシ
ート化して厚さ1mmの下地層を形成し、その上に上地
用の粉粒体を積層して同様に加熱、加圧し、二層構造の
床材試験片(450×450×2mm)を作製した。こ
の床材試験片の性能試験を行ったところ、表3に示す結
果が得られた。
【表3】
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の床材は難燃性、耐汚れ性、耐破損性、接着性、耐摩耗
性、耐へこみ性、寸法安定性等が良好であり、長尺の床
材はロールに巻取りが可能で、巻戻しても巻きぐせがつ
かず、タイル状の床材、特に二層構造のタイル状の床材
は踏圧感や耐滑り性も良好であるといった効果を奏す
る。
の床材は難燃性、耐汚れ性、耐破損性、接着性、耐摩耗
性、耐へこみ性、寸法安定性等が良好であり、長尺の床
材はロールに巻取りが可能で、巻戻しても巻きぐせがつ
かず、タイル状の床材、特に二層構造のタイル状の床材
は踏圧感や耐滑り性も良好であるといった効果を奏す
る。
Claims (4)
- 【請求項1】ポリプロピレン70〜30重量部及びエチ
レン−酢酸ビニル共重合体30〜70重量部を混合した
基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カル
シウムと水酸化アルミニウムとの混合物を120〜30
0重量部含有せしめて成る床材。 - 【請求項2】ポリプロピレン50〜30重量部及びエチ
レン−酢酸ビニル共重合体50〜70重量部を混合した
基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カル
シウムと水酸化アルミニウムとの混合物を120〜22
0重量部含有せしめて成る長尺の床材。 - 【請求項3】ポリプロピレン70〜40重量部及びエチ
レン−酢酸ビニル共重合体30〜60重量部を混合した
基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カル
シウムと水酸化アルミニウムとの混合物を150〜30
0重量部含有せしめて成るタイル状の床材。 - 【請求項4】ポリプロピレン70〜50重量部及びエチ
レン−酢酸ビニル共重合体30〜50重量部を混合した
基材樹脂100重量部に、炭酸カルシウム又は炭酸カル
シウムと水酸化アルミニウムとの混合物を240〜30
0重量部含有せしめた下地層と、ポリプロピレン60〜
40重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重合体40〜6
0重量部を混合した基材樹脂100重量部に、炭酸カル
シウム又は炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混
合物を150〜250重量部含有せしめた上地層を積層
一体化して成る二層構造のタイル状の床材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05296154A JP3120262B2 (ja) | 1993-10-31 | 1993-10-31 | 床 材 |
TW084106673A TW324727B (en) | 1993-10-31 | 1995-06-29 | Floor material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05296154A JP3120262B2 (ja) | 1993-10-31 | 1993-10-31 | 床 材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07125145A true JPH07125145A (ja) | 1995-05-16 |
JP3120262B2 JP3120262B2 (ja) | 2000-12-25 |
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ID=17829862
Family Applications (1)
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JP05296154A Expired - Fee Related JP3120262B2 (ja) | 1993-10-31 | 1993-10-31 | 床 材 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006022042A1 (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-02 | Takirom Co., Ltd. | 床材 |
WO2016173872A1 (en) | 2015-04-29 | 2016-11-03 | Tarkett Gdl | Polyvinyl chloride-free decorative surface coverings |
WO2016184845A1 (en) | 2015-05-18 | 2016-11-24 | Tarkett Gdl | Halogen-free decorative homogeneous surface coverings |
EP3156223A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-19 | Tarkett GDL | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
EP3156222A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-19 | Tarkett GDL | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
WO2017064108A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-20 | Tarkett Gdl | Decorative multi-layer surface covering comprising polylactic acid |
WO2017064260A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-20 | Tarkett Gdl | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
-
1993
- 1993-10-31 JP JP05296154A patent/JP3120262B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006022042A1 (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-02 | Takirom Co., Ltd. | 床材 |
US7494713B2 (en) | 2004-08-25 | 2009-02-24 | Takiron Co., Ltd. | Flooring material |
WO2016173872A1 (en) | 2015-04-29 | 2016-11-03 | Tarkett Gdl | Polyvinyl chloride-free decorative surface coverings |
WO2016184845A1 (en) | 2015-05-18 | 2016-11-24 | Tarkett Gdl | Halogen-free decorative homogeneous surface coverings |
EP3741820A1 (en) | 2015-05-18 | 2020-11-25 | Tarkett GDL | Process for the preparation of a halogen-free decorative homogeneous surface covering |
US11254835B2 (en) | 2015-05-18 | 2022-02-22 | Tarkett Gdl | Halogen-free decorative homogeneous surface coverings |
EP3156223A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-19 | Tarkett GDL | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
EP3156222A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-19 | Tarkett GDL | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
WO2017064108A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-20 | Tarkett Gdl | Decorative multi-layer surface covering comprising polylactic acid |
WO2017064260A1 (en) | 2015-10-16 | 2017-04-20 | Tarkett Gdl | Decorative multi-layer surface covering comprising polyvinyl butyral |
US11192350B2 (en) | 2015-10-16 | 2021-12-07 | Tarkett Gdl | Decorative multi-layer surface covering comprising polylactic acid |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3120262B2 (ja) | 2000-12-25 |
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