JPH07100644A - 溶接用インサート部材 - Google Patents
溶接用インサート部材Info
- Publication number
- JPH07100644A JPH07100644A JP24936193A JP24936193A JPH07100644A JP H07100644 A JPH07100644 A JP H07100644A JP 24936193 A JP24936193 A JP 24936193A JP 24936193 A JP24936193 A JP 24936193A JP H07100644 A JPH07100644 A JP H07100644A
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- JP
- Japan
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- welding
- insert member
- base materials
- groove
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- Pending
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- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な裏波を形成し得るようにする。
【構成】 インサート部材本体5に、0.01〜0.0
3パーセントのイオウ分を含有させることにより、イン
サート部材本体5を溶融し易くし、インサート部材本体
5の溶込不良を解消して、開先3,4に十分な溶融プー
ルを形成させ、常に良好な裏波8が形成されるようにす
る。
3パーセントのイオウ分を含有させることにより、イン
サート部材本体5を溶融し易くし、インサート部材本体
5の溶込不良を解消して、開先3,4に十分な溶融プー
ルを形成させ、常に良好な裏波8が形成されるようにす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接用インサート部材
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の溶接用インサート部材を
示すものである。
示すものである。
【0003】図中、1,2は互いに突合せて配置された
溶接母材、3,4は溶接母材1,2の突合部の両面にそ
れぞれに形成された開先、5は溶接母材1,2と同材質
よりなり開先3,4の突合部に介在されたインサート部
材本体、6は開先3へ向けて配置された溶接トーチ、7
は開先に形成される溶接ビード、8は溶接ビード7のう
ち溶接母材1,2の裏面側に形成される裏波である。
溶接母材、3,4は溶接母材1,2の突合部の両面にそ
れぞれに形成された開先、5は溶接母材1,2と同材質
よりなり開先3,4の突合部に介在されたインサート部
材本体、6は開先3へ向けて配置された溶接トーチ、7
は開先に形成される溶接ビード、8は溶接ビード7のう
ち溶接母材1,2の裏面側に形成される裏波である。
【0004】そして、溶接トーチ6から開先3へ向けて
アークを発生させることにより、溶接母材1,2やイン
サート部材本体5などが溶融されて、開先3に溶融プー
ルが形成され、該溶融プールが凝固して図2に仮想線で
示すような溶接ビード7が形成されることにより、溶接
母材1,2の溶接が行われる。
アークを発生させることにより、溶接母材1,2やイン
サート部材本体5などが溶融されて、開先3に溶融プー
ルが形成され、該溶融プールが凝固して図2に仮想線で
示すような溶接ビード7が形成されることにより、溶接
母材1,2の溶接が行われる。
【0005】又、溶接母材1,2を溶接する際に、開先
3,4にインサート部材本体5を挿入しておくことによ
り、インサート部材本体5が溶けて溶融プールの形成が
助成され、溶接ビード7が溶接母材1,2の裏面側にま
で達する裏波8が形成される。
3,4にインサート部材本体5を挿入しておくことによ
り、インサート部材本体5が溶けて溶融プールの形成が
助成され、溶接ビード7が溶接母材1,2の裏面側にま
で達する裏波8が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の溶接用インサート部材には、以下のような問題があ
った。
来の溶接用インサート部材には、以下のような問題があ
った。
【0007】即ち、従来は、インサート部材本体5とし
て溶接母材1,2と全く同じ材質のものを使用していた
が、近年のように溶接母材1,2の品質が向上してくる
と、単に溶接母材1,2と同じ材質のインサート部材本
体5を使用するという考え方で溶接を行ったのでは、図
2に仮想線で示すような良好な裏波8が得られずに、図
3に実線で示すような不十分な裏波8ができてしまうこ
とがわかり、溶接不良を引起す原因となっていた。
て溶接母材1,2と全く同じ材質のものを使用していた
が、近年のように溶接母材1,2の品質が向上してくる
と、単に溶接母材1,2と同じ材質のインサート部材本
体5を使用するという考え方で溶接を行ったのでは、図
2に仮想線で示すような良好な裏波8が得られずに、図
3に実線で示すような不十分な裏波8ができてしまうこ
とがわかり、溶接不良を引起す原因となっていた。
【0008】そこで、溶接不良の原因を調べたところ、
図3に示すような不十分な裏波8が形成されるのは、以
下のような理由であると考えられる。
図3に示すような不十分な裏波8が形成されるのは、以
下のような理由であると考えられる。
【0009】即ち、溶接母材1,2の品質向上に伴って
材料中のイオウ分の含有率が低下される傾向にあるが、
材料中のイオウ分の含有率が低くなると、材料は溶融さ
れにくくなるため、溶接母材1,2と同じ材質のインサ
ート部材本体5を使用した場合には、インサート部材本
体5に溶込不良が生じて溶融プールが成長されなくなる
ので、その分、溶融プールにおける表面張力の影響が大
きくなって、開先4内の溶融プールが開先3側へ引上げ
られることとなり、裏波8の形成が不十分になる。
材料中のイオウ分の含有率が低下される傾向にあるが、
材料中のイオウ分の含有率が低くなると、材料は溶融さ
れにくくなるため、溶接母材1,2と同じ材質のインサ
ート部材本体5を使用した場合には、インサート部材本
体5に溶込不良が生じて溶融プールが成長されなくなる
ので、その分、溶融プールにおける表面張力の影響が大
きくなって、開先4内の溶融プールが開先3側へ引上げ
られることとなり、裏波8の形成が不十分になる。
【0010】加えて、インサート部材本体5に溶込不良
が生じると、これを検知した溶接制御装置からの指令に
よって溶接電圧が上昇されることとなるので、溶接電圧
の上昇により溶接母材1,2が過剰に溶融されてしま
い、裏波8が不安定化するという問題も新たに発生す
る。
が生じると、これを検知した溶接制御装置からの指令に
よって溶接電圧が上昇されることとなるので、溶接電圧
の上昇により溶接母材1,2が過剰に溶融されてしま
い、裏波8が不安定化するという問題も新たに発生す
る。
【0011】本発明は、上述の実情に鑑み、良好な裏波
を形成し得るようにした溶接用インサート部材を提供す
ることを目的とするものである。
を形成し得るようにした溶接用インサート部材を提供す
ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶接母材の開
先に配置するインサート部材本体のイオウ分の含有率を
0.01〜0.03パーセントとしたことを特徴とする
溶接用インサート部材にかかるものである。
先に配置するインサート部材本体のイオウ分の含有率を
0.01〜0.03パーセントとしたことを特徴とする
溶接用インサート部材にかかるものである。
【0013】
【作用】本発明の作用は以下の通りである。
【0014】インサート部材本体が、0.01〜0.0
3パーセント含有されるイオウ分によって溶融し易くな
り、インサート部材本体の溶込不良が解消されて、開先
に十分な溶融プールが形成されるようになるため、常に
良好な裏波を形成することが可能となる。
3パーセント含有されるイオウ分によって溶融し易くな
り、インサート部材本体の溶込不良が解消されて、開先
に十分な溶融プールが形成されるようになるため、常に
良好な裏波を形成することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例である。
【0017】図中、1,2は互いに突合せて配置された
溶接母材、3,4は溶接母材1,2の突合部の両面にそ
れぞれに形成された開先、5は開先3,4の突合部に介
在されたインサート部材本体、6は開先3へ向けて配置
された溶接トーチ、7は開先に形成される溶接ビード、
8は溶接ビード7のうち溶接母材1,2の裏面側に形成
される裏波である。
溶接母材、3,4は溶接母材1,2の突合部の両面にそ
れぞれに形成された開先、5は開先3,4の突合部に介
在されたインサート部材本体、6は開先3へ向けて配置
された溶接トーチ、7は開先に形成される溶接ビード、
8は溶接ビード7のうち溶接母材1,2の裏面側に形成
される裏波である。
【0018】本発明では、上記インサート部材本体5中
の、イオウ分の含有率を、0.01〜0.03パーセン
トとする。
の、イオウ分の含有率を、0.01〜0.03パーセン
トとする。
【0019】次に、作動について説明する。
【0020】溶接トーチ6から開先3へ向けてアークを
発生させることにより、溶接母材1,2やインサート部
材本体5などが溶融されて、開先3に溶融プールが形成
され、該溶融プールが凝固して溶接ビード7が形成され
ることにより、溶接母材1,2の溶接が行われる。
発生させることにより、溶接母材1,2やインサート部
材本体5などが溶融されて、開先3に溶融プールが形成
され、該溶融プールが凝固して溶接ビード7が形成され
ることにより、溶接母材1,2の溶接が行われる。
【0021】又、溶接母材1,2の溶接の際に、開先
3,4にインサート部材本体5を挿入することにより、
インサート部材本体5が溶けて溶融プールの形成が助成
され、溶接ビード7が溶接母材1,2の裏面側にまで達
する裏波8が形成される。
3,4にインサート部材本体5を挿入することにより、
インサート部材本体5が溶けて溶融プールの形成が助成
され、溶接ビード7が溶接母材1,2の裏面側にまで達
する裏波8が形成される。
【0022】ここで、近年の溶接母材1,2の品質向上
に伴って材料中のイオウ分の含有率が低下される傾向に
あるが、材料中のイオウ分の含有率が低くなると、材料
は溶融されにくくなるため、溶接母材1,2と同じ材質
のインサート部材本体5を使用していたのでは、インサ
ート部材本体5に溶込不良が生じて溶融プールが成長さ
れなくなるので、その分、溶融プールにおける表面張力
の影響が大きくなって、開先4内の溶融プールが開先3
側へ引上げられることとなり、裏波8の形成が不十分に
なる。
に伴って材料中のイオウ分の含有率が低下される傾向に
あるが、材料中のイオウ分の含有率が低くなると、材料
は溶融されにくくなるため、溶接母材1,2と同じ材質
のインサート部材本体5を使用していたのでは、インサ
ート部材本体5に溶込不良が生じて溶融プールが成長さ
れなくなるので、その分、溶融プールにおける表面張力
の影響が大きくなって、開先4内の溶融プールが開先3
側へ引上げられることとなり、裏波8の形成が不十分に
なる。
【0023】そこで、本発明では、上記インサート部材
本体5中の、イオウ分の含有率を、0.01〜0.03
パーセントとする。
本体5中の、イオウ分の含有率を、0.01〜0.03
パーセントとする。
【0024】これにより、イオウ分の影響でインサート
部材本体5が溶融し易くなり、インサート部材本体5の
溶込不良が解消されて、開先3,4に十分な溶融プール
が形成されるようになるため、常に、図1に示すよう
な、良好な裏波8を形成することが可能となる。
部材本体5が溶融し易くなり、インサート部材本体5の
溶込不良が解消されて、開先3,4に十分な溶融プール
が形成されるようになるため、常に、図1に示すよう
な、良好な裏波8を形成することが可能となる。
【0025】尚、本発明は、上述の実施例にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の溶接用イ
ンサート部材によれば、良好な裏波を形成することがで
きるという優れた効果を奏し得る。
ンサート部材によれば、良好な裏波を形成することがで
きるという優れた効果を奏し得る。
【図1】本発明の一実施例の概略側面図である。
【図2】従来例の概略側面図である。
【図3】図2の場合における裏波不良の状態を示す図で
ある。
ある。
1,2 溶接母材 3,4 開先 5 インサート部材本体 8 裏波
Claims (1)
- 【請求項1】 溶接母材の開先に配置するインサーCg部
材本体のイオウ分の含有率を0.01〜0.03パーセ
ントとしたことを特徴とする溶接用インサート部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24936193A JPH07100644A (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 溶接用インサート部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24936193A JPH07100644A (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 溶接用インサート部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100644A true JPH07100644A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17191885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24936193A Pending JPH07100644A (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 溶接用インサート部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07100644A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5780020A (en) * | 1996-10-28 | 1998-07-14 | The Proctor & Gamble Company | Methods and compositions for reducing body odor |
US5861144A (en) * | 1997-06-09 | 1999-01-19 | The Procter & Gamble Company | Perfumed compositions for reducing body odors and excess moisture |
US5861146A (en) * | 1997-06-09 | 1999-01-19 | The Procter & Gamble Company | Method for reducing body odor |
US5885599A (en) * | 1996-10-28 | 1999-03-23 | The Procter & Gamble Company | Methods and compositions for reducing body odors and excess moisture |
US6004584A (en) * | 1998-03-02 | 1999-12-21 | The Procter & Gamble Company | Highly absorbent body powders |
JP2006192438A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Hitachi Ltd | 狭開先継手の多層盛溶接方法 |
JP2006198657A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Hitachi Ltd | 多層盛溶接方法及びその多層盛溶接構造物 |
JP2007332588A (ja) * | 2006-06-13 | 2007-12-27 | Jfe Steel Kk | Uリブ鋼床版 |
JP2014168809A (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 溶接方法 |
JP2014168808A (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 溶接用インサート材 |
-
1993
- 1993-10-05 JP JP24936193A patent/JPH07100644A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5780020A (en) * | 1996-10-28 | 1998-07-14 | The Proctor & Gamble Company | Methods and compositions for reducing body odor |
US5885599A (en) * | 1996-10-28 | 1999-03-23 | The Procter & Gamble Company | Methods and compositions for reducing body odors and excess moisture |
US5861144A (en) * | 1997-06-09 | 1999-01-19 | The Procter & Gamble Company | Perfumed compositions for reducing body odors and excess moisture |
US5861146A (en) * | 1997-06-09 | 1999-01-19 | The Procter & Gamble Company | Method for reducing body odor |
US6004584A (en) * | 1998-03-02 | 1999-12-21 | The Procter & Gamble Company | Highly absorbent body powders |
JP2006192438A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Hitachi Ltd | 狭開先継手の多層盛溶接方法 |
JP2006198657A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Hitachi Ltd | 多層盛溶接方法及びその多層盛溶接構造物 |
JP2007332588A (ja) * | 2006-06-13 | 2007-12-27 | Jfe Steel Kk | Uリブ鋼床版 |
JP2014168809A (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 溶接方法 |
JP2014168808A (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 溶接用インサート材 |
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