JPH0694817A - 自励式磁気センサ - Google Patents

自励式磁気センサ

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JPH0694817A
JPH0694817A JP24199492A JP24199492A JPH0694817A JP H0694817 A JPH0694817 A JP H0694817A JP 24199492 A JP24199492 A JP 24199492A JP 24199492 A JP24199492 A JP 24199492A JP H0694817 A JPH0694817 A JP H0694817A
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JP
Japan
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circuit
coil
self
exciting
core
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Application number
JP24199492A
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English (en)
Inventor
Takahiro Kuroiwa
孝弘 黒岩
Takashi Osawa
孝 大沢
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路構成の簡略化と精度および感度を向上で
きる自励式磁気センサを得る。 【構成】 コア1内の磁気を変化させるために励磁コイ
ル2を巻回し、励磁コイル2を自励式の駆動回路8の出
力で励磁し、コア1に巻回したX方向検出コイル3とY
方向検出コイル4で被測定磁界のX方向とY方向の成分
を検出し、コア1に巻装したフィードバックコイル9で
コア1内の磁束の変化を検出して駆動回路8にフィード
バックして自励発振させるようにしたものである。 【効果】 発振回路を不要にして、回路の簡略化、精度
と感度の向上ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地磁気のような微弱
な磁気を検出するフラックスゲート形の磁気センサに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、たとえば、特公昭49−46
90号公報に示された従来のフラックスゲート形の磁気
センサを示す図であり、図において、1は環状のコアで
ある。このコア1には、励磁コイル2が巻装されてい
る。また、コア1には互いに直交するように、X方向検
出コイル3、Y方向検出コイル4が巻装されている。こ
れらのX方向検出コイル3およびY方向検出コイル4か
らの検出信号は信号処理回路6に入力されるようになっ
ている。
【0003】また、励磁コイル2は駆動回路5により駆
動されるようになっており、この駆動回路5はHブリッ
ジ形に配置されたトランジスタTr1〜Tr4を主体に
して構成されている。トランジスタは信号発生回路17
の出力により駆動されるようになっている。この信号発
生回路17と信号処理回路6には、発振回路7の出力が
入力されるようになっている。発振回路7は、駆動回路
5および信号処理回路6のタイミングを統括するもので
ある。
【0004】次に、動作について説明する。周囲に磁気
のあるところにおいて、励磁コイル2に駆動回路5から
電流を流すと、コア1の中に磁束を発生する。さらに、
励磁コイル2に流れる励磁電流が増加すると、コア1の
中の磁束は飽和状態になる。このときから、それまでコ
ア1の中に集中していた周囲の磁束は、コア1の中を通
過できずに、その空間を素通りするようになる。
【0005】これは、X方向検出コイル3、Y方向検出
コイル4の内側に集中していた周囲の磁束が外へ追いや
られ、減少したことに等しく、X方向検出コイル3、Y
方向検出コイル4には、パルス状の電圧が発生する。こ
のパルス状の電圧は、外へ追いやられた磁気、すなわ
ち、周囲磁気の強度に比例する。
【0006】このパルス状の電圧を励磁コイル2の励磁
周期に同期して検波するのが、信号処理回路6であり、
この信号処理回路6の出力は電圧あるいは電流である。
この同期タイミングおよび励磁タイミングは発振回路7
によって統括されている。そのタイミングと波形は図1
2に示されている。
【0007】図12(a)は励磁コイル2の励磁電圧、
図12(b)はその励磁電流、図12(c)はX方向検
出コイル3、Y方向検出コイル4の発生電圧、図12
(d)は検波同期信号、図12(e)は発振回路7の出
力信号を示す。
【0008】この図12(a)のパルス状の励磁電圧を
励磁コイル2の図12(b)に示す励磁電流による励磁
周期に同期して、X方向検出コイル3とY方向検出コイ
ル4との出力を信号処理回路6で検波(図12(d))
するものである。
【0009】このように、フラックスゲート形磁気セン
サは、環状のコア1を飽和あるいは、非飽和させること
によって、被検出磁界に磁気的な変調を加えて、そのと
きに発生するX方向検出コイル3、Y方向検出コイル4
の電圧をもとにして、被検出磁界の強度を検出しようと
するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のフラックスゲー
ト形の磁気センサでは、コア1の励磁タイミングを決定
し、信号処理回路6と同期をとるための発振回路7が必
要であった。
【0011】また、この発振回路7の周波数は、コア1
および励磁コイル2の磁気飽和特性を見込んで適当な周
期、つまり十分飽和するまで、励磁電流を流し続ける時
間を設定する必要があった。つまり、使用最低電源電圧
を見込んで、励磁時間を十分な長さにする必要があっ
た。通常使用時には、コア1が飽和に至っても、設定さ
れた時間内は不要な電流を流し続けることになり、励磁
電流、ひいては電源電流多大になるという問題があっ
た。
【0012】この多大な励磁電流を減じ、使用部品の定
格および発熱を低減するために、電流制限用の抵抗を励
磁コイルに直列に挿入する構成においても、励磁電流は
減少するものの、設定された時間、不要な電流が流れ続
けることには、差はないことである。
【0013】また、電流制限用抵抗を挿入することによ
り、励磁開始から飽和までの時間が延び、励磁周期を短
くできない。つまり、これは、単位時間当たりの飽和−
非飽和の回数が減るということであり、単位時間取り出
せる磁気エネルギが減少して、結果的にセンサの感度が
低く抑えられてしまうという問題もある。
【0014】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、コアが磁気飽和に達した直後に
励磁電流を遮断し、不要な励磁電流をなくして、電源電
流を減少できるとともに、不要な励磁電流をなくするこ
とにともない、励磁コイルに直列に挿入される制限抵抗
を小さくできるか、省略でき、励磁開始から飽和までの
時間の短縮化が可能となり、励磁周期の高速化により、
感度を向上できる自励式磁気センサを得ることを目的と
しており、また、全体の回路構成を簡略にできる自励式
磁気センサを得ることを目的としており、さらに、フィ
ードバックコイルを不要にして、安価にできる自励式磁
気センサを得ることを目的としており、また、入力電圧
以外の電源出力が得られ、低電圧入力時にも、回路動作
の可能な動作電圧が確保できる自励式磁気センサを得る
ことを目的としており、加えて、電流フィードバック式
の場合に発振を停止させることなく、安定して動作させ
ることができる自励式磁気センサを提供するものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自励式磁
気センサは、コアに巻装さた励磁コイルと、この励磁コ
イルを自励発振によって駆動する駆動回路とを設けたも
のである。
【0016】また、コアに励磁コイルとは別に巻装され
コアの磁束を検出して駆動回路に検出出力をフィードバ
ックするフィードバックコイルを設けたものである。
【0017】さらに、コアに巻装された励磁コイルの励
磁電流を検出する検出コイルと、この検出コイルの検出
出力のフィードバックにより自励発振して励磁コイルを
駆動する駆動回路とを設けたものである。
【0018】また、励磁コイルの駆動中に励磁コイル内
に蓄えた磁気エネルギを励磁電流のオフ時にダイオード
を通してコンデンサに移すか、またはコアの励磁と同時
に入力電源以外の電源系に電気エネルギを移す駆動回路
を設けたものである。
【0019】加えて、駆動回路の電源電圧が低いときあ
るいは駆動回路が低電圧からの起動時には、駆動回路を
安定に動作させる補助起動回路を設けたものである。
【0020】
【作用】上記のように構成された自励式磁気センサの駆
動回路はコアに巻装された励磁コイルを一定周期で励磁
し、発振回路を別途に設けることなく、励磁することに
なる。
【0021】また、励磁コイルとは別にコアに巻装され
たフィードバックコイルでコア内の磁束を検出し、その
検出出力を駆動回路にフィードバックすることより、駆
動回路が自励発振し、その発振出力で励磁コイルを励磁
する。
【0022】さらに、検出コイルにより励磁コイルに流
れる励磁電流を検出し、検出コイルの検出出力を駆動回
路にフィードバックすると、駆動回路が自励発振して、
その発振出力により励磁コイルを励磁する。
【0023】また、励磁コイルを駆動回路により駆動し
ている間に、励磁コイルに蓄えられた電気エネルギが、
励磁コイルをオフにしたとき、駆動回路からダイオード
を通してコンデンサに移すか、あるいはコアの励磁と同
時に、入力電源以外の電源系に励磁コイルに蓄えられた
電気エネルギを移す。
【0024】加えて、駆動回路の電源電圧が低いか、あ
るいは低電圧状態で起動するときに、補助起動回路がこ
れらの状態を検出して、駆動回路の自励発振作用を安定
化させる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の一実施例を示すブロック図
であり、図1において、図11と同一部分には、同一符
号を付して述べる。図1において、環状のコア1に励磁
コイル2が巻装されており、励磁コイル2は駆動回路8
により励磁されるようになっている。
【0026】励磁コイル2の励磁より発生する磁束はX
方向検出コイル3およびY方向検出コイル4により検出
されるようになっている。X方向検出コイル3およびY
方向検出コイル4はコア1に互いに直交するように巻装
されて、これらのX方向検出コイル3、Y方向検出コイ
ル4で磁束を検出することによる検出信号は信号処理回
路6に入力されるようになっている。
【0027】信号処理回路6はX方向検出コイル3、Y
方向検出コイル4の検出信号を直流に変換して、X方向
出力、Y方向出力を出力するようになっている。
【0028】また、上記コア1には、フィードバックコ
イル9も巻装されている。フィードバックコイル9は、
コア1内の磁束を検出して磁気的に駆動回路1にフィー
ドバックをかけるようにしている。このフィードバック
コイル9の出力により、駆動回路1は自励発振を行うよ
うになっている。
【0029】駆動回路1はトランジスタTrを主体に構
成され、そのベースは抵抗R1を介して、フィードバッ
クコイル9の一端に接続され、フィードバックコイル9
の他端はアースされている。トランジスタTrのベース
は抵抗R2を介して電源に接続されているとともに、励
磁コイル2を介してトランジスタTrのコレクタに接続
されている。
【0030】また、トランジスタTrのコレクタは波形
整形回路10の入力端に接続されている。波形整形回路
10はトランジスタTrの出力、すなわち、駆動回路8
の出力を入力して、検波タイミングを決定し、信号処理
回路6に出力するようになっている。この波形整形回路
10の出力により信号処理回路6はX方向検出コイル
3、Y方向検出コイル4の検出信号を検波して上述のよ
うに直流に変換するようにしている。
【0031】次に、動作について説明する。コア1を飽
和または非飽和状態にさせることにより、被検出磁界に
磁気的な変調をかけ、そのときに発生するX方向検出コ
イル3、Y方向検出コイル4に発生する電圧によって元
の被検出磁界を検出する基本は図11の従来例と同様で
あり、ここでの説明は省略することにして、駆動回路8
を構成する自励発振回路とそのタイミングについて説明
する。
【0032】いま、駆動回路8のトランジスタTrが図
2(a)に示すようにオンしたとすると、図2(b)に
示すように、励磁コイル2の励磁電流は徐々に増加し、
それにつれて、コア1内の磁束も徐々に増加し、非飽和
からついには飽和に至る。このとき、従来例と同様に、
X方向検出コイル3、Y方向検出コイル4には、図2
(d)に示すように、被検出磁界の強度に比例したパル
ス状の電圧が発生する。
【0033】一方、フィードバックコイル9における電
圧V1は図2(c)に示すように、飽和した瞬間に0と
なり、ただちに、駆動回路8のトランジスタTrはオフ
を開始する。トランジスタTrがオフを開始すると、励
磁電流は徐々に減少し、コア1内の磁束が減少すると同
時に、フィードバックコイル9には、逆方向に電圧が発
生し、トランジスタTrを完全にオフする。
【0034】やがて、コア1内の磁束が安定すると、フ
ィードバックコイル9の電圧は消滅し、プルアップ抵抗
(抵抗R1)からのベース電流により、トランジスタT
rはオンを開始する。トランジスタTrがオンを開始す
れば、コア1内の磁束が増加して、フィードバックコイ
ル9に電圧が発生し、トランジスタTrが完全にオンす
る。
【0035】このような動作を繰り返すことにより、駆
動回路8および励磁コイル2は自励発振し、その過程に
おいて、X方向検出コイル3、Y方向検出コイル4に
は、図2(d)で示したようなパルス状の電圧が発生す
る。トランジスタTrのオン,オフ信号を波形整形回路
10に取り込み、そこで検波タイミングを決定し、その
信号を信号処理回路6に送り込むことにより、信号処理
回路6で検波、積分し、直流成分として取り出すことが
できる。
【0036】このような構成とすることにより、駆動回
路8および励磁コイル2がフィードバックコイル9によ
り自励発振を行うので、発振回路を別に設ける必要がな
い。
【0037】また、コア1が飽和すると、直ちに励磁コ
イル2の励磁をやめるため、従来のように、飽和後も、
一定の時間飽和電流を流し続ける必要もなく、無駄な励
磁電流を削減できるとともに、飽和後、直ちに次の励磁
動作へ移行するため、発振周波数を高くすることがで
き、感度を上げることができる。
【0038】実施例2.図3は実施例2の構成を示す回
路図である。この図3において、図1と同一部分には同
一符号を付すのみにとどめ、図1とは異なる部分を主体
に述べる。
【0039】この図3において、11はロイヤ型の自励
発振回路を用いた駆動回路である。フィードバックコイ
ル9の一端は抵抗R3を介してトランジスタTr2のベ
ースに接続され、フィードバックコイル9の他端は直接
トランジスタTr3のベースに接続されている。トラン
ジスタTr2のベースは電源に接続されている。トラン
ジスタTr2,Tr3 のエミッタは直結されて、アース
されており、トランジスタTr2のコレクタとトランジ
スタTr3 のエミッタは波形整形回路10の入力端に接
続されている。
【0040】また、電源とトランジスタTr2のコレク
タ間には、励磁コイル12が接続されており、同様にし
て、電源とトランジスタTr3のコレクタ間にも、励磁
コイル13が接続されている。これらの励磁コイル1
2,13はともに、コア1に巻装されており、励磁コイ
ル12,13により、コア1を交互に励磁するようにし
ている。
【0041】次に、動作について説明する。コア1を励
磁コイル12,13により交互に励磁するため、コア1
内の磁束は交互に方向を変えて、コア1の残留磁束によ
る影響を低減し、X方向検出コイル3、Y方向検出コイ
ル4に発生する電圧の中に含まれる誤差を減少すること
ができる。したがって、精度と感度を同時に向上するこ
とが可能となる。
【0042】実施例3.図4は実施例3の回路図であ
り、14は駆動回路である。この駆動回路14はトラン
ジスタTr1〜Tr4をHブリッジ形に接続しており、
励磁コイル2を励磁するようにしている。この駆動回路
12内には、電流検出抵抗R5,R6が内蔵されてお
り、両電流検出抵抗R5,R6はそれぞれトランジスタ
Tr3,Tr4のエミッタとアース間に接続されてい
る。
【0043】これらの電流検出抵抗R5,R6により、
励磁コイル2に流れる電流を電圧に変換し、その変換し
た電圧をそれぞれ微分回路15a,15bを通して、タ
イミング調整回路16に入力するようにしている。
【0044】タイミング調整回路16は、励磁コイル2
の励磁タイミングと、X方向検出コイル3、Y方向検出
コイル4の磁束の検出タイミングを判定して、信号発生
回路17、波形整形回路10に信号を送出するようにし
ている。
【0045】信号発生回路17は、駆動回路14内に含
まれており、タイミング調整回路16の出力を入力する
ことにより、トランジスタTr1とTr4,Tr2とT
r3を交互にオン,オフ駆動するようになっている。ま
た、波形整形回路10はタイミング調整回路16の出力
を入力して、検波タイミングを決定して、信号処理回路
6に出力するようにしている。
【0046】図5はタイミング調整回路16の内部構成
の一例を示す回路図であり、微分回路15a,15bの
出力電圧はそれぞれ比較器16a,16bの反転入力端
に入力されるようになっている。比較器16a,16b
の非反転入力端には、所定の基準電圧が印加されるよう
になっており、この基準電圧は抵抗R7,R8を電源と
アース間に直列に接続することにより得られるようにな
っている。
【0047】比較器16a,16bの出力は抵抗とコン
デンサとによる立ち上がりディレイ回路16c,16
d、バッファ16e,16f、抵抗R9,R10を介し
て、信号発生回路17の出力端側、すなわち、駆動回路
14のトランジスタTr4,Tr3のベース側に接続さ
れている。
【0048】また、バッファ16eの出力端は抵抗とコ
ンデンサからなる積分回路16g、インバータ16h、
コンデンサと抵抗とからなる微分回路16iを介して、
信号発生回路17のフリップ・フロップ回路17a(以
下、FFという)のリセット端子Rに接続されている。
同様にして、バッファ16fの出力端は積分回路16
j、バッファ16k、微分回路16lを介して、FF1
7aのセット端子Sに接続されている。
【0049】FF17aの出力端Qは抵抗R11を介し
て、駆動回路14のトランジスタTr2のベースに接続
されているとともに、インバータ17bと抵抗R12を
介して、トランジスタTr1のベースに接続されてい
る。FF17aのD端子と反転出力端は抵抗R13を介
して、トランジスタTr3のベースに接続されていると
ともに、インバータ17cと抵抗R14を介してトラン
ジスタTr4のベースに接続されている。
【0050】タイミング調整回路16の比較器16a,
16bの出力端は波形整形回路10の入力端に接続され
ている。
【0051】次に、動作について図6の波形図を併用し
て述べる。図6(a)〜図6(r)の波形は図5のa点
〜r点の波形を示している。駆動回路14の抵抗R5,
R6によって、励磁コイル2の励磁電流を電圧に変換し
た信号aは図6(a)に示すようになる。この信号は微
分回路15aを通って、図6(b)に示すような微分回
路の出力が得られる。
【0052】この微分回路15aの出力は比較器16a
の反転入力端に加えられる。比較器16aの非反転入力
端には、所定の基準電圧が印加されており、この基準電
圧と微分回路15aの出力電圧とを比較し、比較器16
aの出力端には、図6(c)に示すような出力信号cが
得られる。
【0053】この出力信号cは励磁から飽和に至るまで
の信号となっており、飽和時に発生するX方向検出コイ
ル3、Y方向検出コイル4の信号を検波するためのタイ
ミングとして、波形整形回路10へ出力する。検波タイ
ミングの終了から若干遅らせて、励磁をオフするため
に、立ち上がりディレイ(抵抗、コンデンサ、ダイオー
ドによる)回路により、図6(d)に示すような波形を
得る。この立ち上がりディレイ回路16の出力信号dを
バッファ16eに波形整形することにより、図6(e)
に示すような励磁オフ信号eを得る。
【0054】次に、駆動回路14のトランジスタTr1
〜Tr4のうちの上下のトランジスタTr1とTr3、
Tr2とTr4がそれぞれ同時にオンするのを防止する
ために、積分回路16gにより積分して、その積分出力
fを図6(f)に示すように遅らせる。この積分出力f
をバッファ16hで波形整形して整形出力gが図6
(g)に示すように得られる。
【0055】すなわち、バッファ16eから出力される
励磁オフ信号e(図6(e))から若干遅れて、バッフ
ァ16hの出力端に現れる励磁オン信号g(図16
(g))、およびこれを積分回路16iで積分して遅延
させた励磁オン信号h(図16(h))の波形を発生さ
せる。この励磁オン信号hを信号発生回路17のFF1
7aのリセット端子Rに送ることにより、駆動中の上下
トランジスタ、すなわち、トランジスタTr1とTr
3、Tr2とTr4がそれぞれ同時にオンになることを
防止できる。
【0056】励磁オン信号hより、次の励磁が始まり、
FF17aの反転出力端からFF17aの出力iが図6
(i)に示すように出力され、トランジスタTr3がオ
ンとなるとともにFF17aの出力端Qからそれとは逆
極性の出力r(図16(r))がトランジスタQ2のベ
ースに加えられ、このトランジスタQ2もオンとなる。
これにより励磁コイル2に励磁電流が流れる。同様にし
て、信号j〜qも得られ、図6(j)〜図6(q)に示
す信号が得られ、上記信号a〜i、信号j〜qによる動
作を繰り返すことにより、励磁コイル2に交互に励磁電
流が流れ、したがって、コア1が交互に励磁されること
になる。
【0057】このように、信号発生回路17は信号hお
よびqにより、駆動回路14内のトランジスタTr1と
Tr4、Tr2とTr3を駆動する。また、波形整形回
路10は励磁タイミング信号c,l(図6(c),図6
(l))により検波タイミングを決定し、信号処理回路
6に出力する。
【0058】すなわち、この自励発振におけるフィード
バックは前記のように、磁気によらず、電流によって行
うため、手間のかかるフィードバックコイルを巻く必要
がなく、磁気センサを安価にできる利点がある。
【0059】実施例4.図7は実施例4の構成を示す回
路図である。この図7において、磁気センサの部分は図
1と同じであるが、この図7では、図1の構成に正電源
出力を加えたものである。
【0060】すなわち、駆動回路8内のトランジスタT
rのコレクタはダイオード18を介して正電源出力端子
T1に接続されており、このダイオード18のカソード
はコンデンサ19を介してアースされており、ダイオー
ド18を通してコンデンサ19に励磁コイル2がオフし
たときに、励磁コイル2のオン時に励磁コイル2内に蓄
えられていた電気エネルギを移すようにしたものであ
り、入力電源以外の正電源を構成することができる。
【0061】図8は同様に、図3の回路に適用した例を
示し、二つのダイオード18a,18bを通して、コン
デンサ19にコイル1内の電気エネルギを移すようにし
た場合の実施例を示すものである。この図8では、トラ
ンジスタTr2,Tr3のコレクタよりダイオード18
a,18bを介してコンデンサ19に接続されており、
かつ正電源出力端子T1に接続されている。
【0062】図9は同様の要領で図4の回路に適用した
例を示すものであり、駆動回路14のトランジスタTr
1とTr2のコレクタ側に逆流防止用のダイオード18
c,18dを挿入し、このダイオード18c,18dの
カソードよりそれぞれダイオード18a,18bを介し
てコンデンサ19に接続するとともに、正電源出力端子
T1に接続している。
【0063】この図8,図9のように構成することによ
り、励磁コイル2に発生するエネルギを無駄なく利用で
きる。また、低い入力電源電圧を使用する場合でも、信
号処理回路6などが充分に動作できる高い電源電圧を確
保することが可能であり、低電圧でも使用できる磁気セ
ンサが構成できる。なお、図8,図9はすべて正電源構
成であるが、トランジスタおよびダイオード18a,1
8bの構成を変更することにより、負電源に変更するこ
とも可能である。
【0064】また、一般的なトランス構造のように、入
力電源系と絶縁された2次コイルを設ければ、入力電源
系と絶縁された電源を構成することも可能である。さら
に、図8のように、1個の励磁コイルが動作中には、励
磁に寄与しない他のコイルを持つ構成においては、コイ
ル内に蓄えた電気エネルギをオフ時に放出するエネルギ
の他に、コアを励磁する動作中のコイルによる磁束が増
加するときに、非動作中のコイルが発生する電気エネル
ギもあり、これを加えることにより、より大きな出力の
電源を構成することができる。なお、これらの正、負お
よび入力電源系と隔絶された別電源はいわゆるDC−D
C電源と同様、任意の電圧に設定することが可能であ
る。
【0065】実施例5.図10は実施例5の構成を示す
ブロック図である。この図10は図4の構成に補助起動
回路20を設けたものである。電流フィードバック式の
自励発振においては、電源電圧が低いときなどに、電流
の変化量が減少し、その微分値も低い値となり、図5で
示した比較器16a,16bの出力信号が得られなくな
り、タイミング調整回路16が動作できなくなり、した
がって不安定になる可能性がある。また、低電圧からの
起動時に、出力がどちらかに固定して発振しなくなる可
能性もある。
【0066】このため、補助起動回路20を設け、比較
器16a,16bの出力が得られなくなった場合、補助
起動回路20でそれを検出して、信号発生回路17をこ
の補助起動回路20で励起し、自励発振を安定化するよ
うにしたものである。
【0067】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0068】励磁コイルの駆動を自励発振によって行う
ことにより、発振回路が不要となるとともに、コアの飽
和後、直ちに励磁をオフするため無駄な励磁電流が削減
でき、電源電流の削減および発熱低減が図れ、しかも、
励磁周期も高速化し、精度と感度が向上する。
【0069】また、励磁コイルの他にフィードバックコ
イルを設け、コア内の磁束をフィードバックコイルで検
出し、その検出出力で自励発振して、励磁コイルを駆動
することにより、回路全体の簡略化が図れる。
【0070】さらに、励磁コイルに流れる電流を検出し
てそれを駆動回路にフィードバックすることにより、フ
ィードバックコイルが不要となり安価になる。
【0071】また、励磁コイルの駆動中に励磁コイル内
に蓄えた電気エネルギを励磁電流をオフしたときにダイ
オードを通してコンデンサに蓄積するか、あるいはコア
の励磁と同時に入力電源以外の電源系に電気エネルギを
移すことにより、入力電圧以下の電源出力が得られ、低
電圧入力時にも、回路動作の可能な動作電圧が確保で
き、全く無駄がなくなる。
【0072】加えて、電流フィードバック式の自励発振
に補助起動回路を設けてタイミング調整回路が動作でき
なくなっても、駆動回路の自励発振を安定化させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による自励式磁気センサの
構成を示す回路図である。
【図2】同上実施例1の動作を説明するための波形図で
ある。
【図3】この発明の実施例2による自励式磁気センサの
構成を示す回路図である。
【図4】この発明の実施例3による自励式磁気センサの
構成を示す回路図である。
【図5】図4の自励式磁気センサにおけるタイミング調
整回路の内部構成を示す回路図である。
【図6】図5のタイミング調整回路の動作を説明するた
めの波形図である。
【図7】この発明の実施例3による自励式磁気センサの
構成を示す回路図である。
【図8】この発明の実施例4の変形例を示す自励式磁気
センサの構成を示す回路図である。
【図9】この発明の実施例4のさらに異なる変形例を示
す自励式磁気センサの構成を示す回路図である。
【図10】この発明の実施例5による自励式磁気センサ
の構成を示す回路図である。
【図11】従来の他励式磁気センサの構成を示す回路図
である。
【図12】従来の他励式磁気センサの動作を説明するた
めの各部の波形図である。
【符号の説明】 1 コア 2 励磁コイル 3 X方向検出コイル 4 Y方向検出コイル 5 駆動回路 6 信号処理回路 8 駆動回路 9 フィードバックコイル 10 波形整形回路 11 駆動回路 12 励磁コイル 13 励磁コイル 14 駆動回路 15a 微分回路 15b 微分回路 16 タイミング調整回路 17 信号発生回路 18a ダイオード 18b ダイオード 19 コンデンサ 20 補助起動回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの磁束を変化させるための励磁コイ
    ルと、この励磁コイルを自励発振によって駆動する駆動
    回路と、被測定磁気のX,Y方向成分を検出する検出コ
    イルと、この検出コイルに発生した信号を変換する信号
    処理回路と、この信号処理回路の検波タイミングを決定
    する波形整形回路とを備えた自励式磁気センサ。
  2. 【請求項2】 上記駆動回路は、上記励磁コイルの他に
    上記コアに巻装されこのコアの磁束を検出した検出出力
    がフィードバックコイルよりフィードバックされること
    により自励発振して上記励磁コイルを駆動することを特
    徴とする請求項1記載の自励式磁気センサ。
  3. 【請求項3】 上記駆動回路は、上記励磁コイルに流れ
    る電流を検出して検出出力が上記検出コイルよりフィー
    ドバックされることにより上記励磁コイルを駆動するこ
    とを特徴とする請求項1記載の自励式磁気センサ。
  4. 【請求項4】 上記駆動回路は、上記励磁コイルの駆動
    中に励磁コイルに蓄えられたエネルギを励磁電流のオフ
    時にダイオードを介してコンデンサに充電させるか、ま
    たは上記コアの励磁と同時に入力電源以外の電源系に電
    気エネルギを移すことを特徴とする請求項1記載の自励
    式磁気センサ。
  5. 【請求項5】 上記駆動回路は、電源電圧が低いときあ
    るいは低電圧からの起動時に補助起動回路により自励発
    振が安定化されることを特徴とする請求項3および4記
    載の自励式磁気センサ。
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