JPH0692195B2 - 処理された陽極酸化アルミニウム支持体およびそれを含有するリソグラフ印刷版 - Google Patents

処理された陽極酸化アルミニウム支持体およびそれを含有するリソグラフ印刷版

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JPH0692195B2
JPH0692195B2 JP23939586A JP23939586A JPH0692195B2 JP H0692195 B2 JPH0692195 B2 JP H0692195B2 JP 23939586 A JP23939586 A JP 23939586A JP 23939586 A JP23939586 A JP 23939586A JP H0692195 B2 JPH0692195 B2 JP H0692195B2
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
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    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
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    • C25D11/24Chemical after-treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はリソグラフ(平板)印刷版に使用される支持体
材料に関し、改良された感圧性(press sensitivity)
と延長された貯蔵寿命を示すような支持体材料からなる
リソグラフ印刷版に関する。
〔先行技術〕
あらゆる前感光化(presensitized)リソグラフ印刷版
の1つの重要な特徴は、該印刷版を製造した時と後に使
用する時の間再生し得る写真スピード性能を安定に留
め、そして発揮する能力である。さらに他の重要な性質
は、最初及び該印刷版の有用な寿命を通して非画像領域
からインクをはじく印刷版の能力である。
米国特許第4,492,616号には、金属表面をアルカリ金属
シリケート水溶液およびアルカリ土類金属イオンを含有
する水溶液で処理することによって酸化アルミニウム層
を処理する方法が記載されている。
米国特許第3,860,426号には、印刷層が取除かれる領域
内での版のスカミング形成を減少させるために、金属の
水溶性塩を含有する親水性セルロース下塗り層を有する
リソグラフ印刷版が記載されている。これらの印刷版は
広く商業的に受け入れられているけれども、印刷版が製
造された時と、遭遇する全ての貯蔵および取扱い條件下
で使用された時との間でスピード性能の再現性を示すこ
とは見出されていない。更に印刷工業は、変化と消耗を
最小にする努力において、感圧性に関する更に切迫した
要件を要求して来た。
このように、リソグラフ印刷版は改良された感圧性と延
長された貯蔵寿命を示す必要性がある。
〔発明の構成〕
本発明は、陽極層(anodic layer)を有する陽極酸化ア
ルミニウム板、陽極層と接触するシリケート層およびシ
リケート層と接触する金属塩層からなり、金属塩層が、
式MX(式中、Mは亜鉛、マグネシウム、ニッケルおよび
クロムからなる群から選ばれた金属であり、Xは酢酸
塩、塩化物および硼酸塩からなる群から選ばれたアニオ
ンである)を有する金属塩からなるリソグラフ印刷版支
持材料を提供する。
本発明によるリソグラフ印刷版は、a)陽極層を有する
陽極酸化アルミニウム板、陽極層と接触するシリケート
層およびシリケート層と接触する金属塩層からなり、金
属塩層が、式MX(式中、Mは亜鉛、マグネシウム、ニッ
ケルおよびクロムからなる群から選ばれた金属であり、
Xは酢酸塩、塩化物および硼酸塩からなる群から選ばれ
たアニオンである)を有する金属塩からなるリフグラフ
印刷版支持材料およびb)放射線感光層からなる。本発
明のリソグラフ印刷版は改良された感圧性と延長された
貯蔵寿命を示す。
支持材料はアルミニウムまたはアルミニウム合金板から
なる。適切なアルミニウム合金は、亜鉛、シリコン、ク
ロム、銅、マンガン、マグネシウム、鉛、ビスマス、ニ
ッケル、鉄またはチタンとの合金であり、これらの合金
は無視し得る量の不純物を含んでいてもよい。
アルミニウム板の表面は、通常アルミニウム表面に存在
する油脂、錆または塵のない清浄な表面を露出させるた
めに、溶剤またはアルカリ剤で脱脂するなどの化学的清
浄にするのが好ましい。好ましくは、表面を研摩する。
適切な研摩法には、ガラスビース研摩、ボール研摩、サ
ンドブラスト、ブラシ研摩および電解研摩が含まれる。
研摩操作に続いて、支持体をアルミニウムエッチング剤
およびデスマッティング(desmutting)酸浴で処理する
ことができる。
次いで陽極酸化された層をアルミニウム板上に形成させ
る。この層はここでは陽極層(anodic layer)と言う。
燐酸、硫酸、蓚酸、硼酸、クロム酸、スルファミン酸お
よびベンゼンスルホン酸から選ばれた1種または2種以
上の酸を含有する溶液中に陰極として浸漬された支持体
に電流を流す。かくして、陽極酸化層が支持体の表面に
形成される。
陽極酸化の後、陽極酸化アルミニウム板の表面を、板を
シリケート化するために、アルカリ金属シリケート、カ
ルシウムシリケート、ケイ酸、コロイドシリカまたは重
合ケイ酸の如きシリケート化剤と接触させる。シリケー
ト化処理は陽極酸化表面を親水性にする。好ましくは、
支持体をシリケート化剤の水溶液で処理する。シリケー
ト化剤は好ましくは、約0.5%〜約10%の濃度で存在
し、溶液の温度は20℃〜100℃、最も好ましくは60℃〜1
00℃である。溶液中の板の最適浸漬時間は、溶液温度、
シリケート化剤濃度およびリソグラフ版の最終目的用途
に依存する。15〜80秒の浸漬時間が特に有利であると見
出された。
板をシリケート化した後、シリケート化した板を式MX
(式中、Mは亜鉛、マグネシウム、ニッケルおよびクロ
ムからなる群から選ばれた金属であり、Xは酢酸塩、塩
化物および硼酸塩からなる群から選ばれたアニオンであ
る)を有する金属塩と接触させる。かくして、多分しば
しば実質的に金属塩の単分子厚みの薄い処理または層が
提供される。いくつかの例では、金属塩分子が表面上に
不均一に析出しているものと思われる。この層は10〜50
mg/m2、好ましくは20〜40mg/m2の被覆量で存在する。特
に有用である金属塩には、亜鉛、マグネシウム、ニッケ
ルおよびクロムの水溶性塩が含まれる。これらの塩は当
業界で公知の方法によって形成される。有用な塩には、
酢酸塩、塩化物および硼酸塩が含まれる。支持体を、好
ましくは0.1%〜45%の濃度で金属塩を含有する水浴中
に浸漬する。より高い濃度は金属塩の溶解度によっての
み制限される。好ましい金属塩浴濃度は1%〜10%、最
も好ましくは2%〜5%である。金属塩層は本質的に上
記の金属塩からなり得る。浴は室温から沸点まで操作す
ることができるが、32℃〜82℃の温度が好ましい。優れ
た結果は49℃〜71℃の浴温で達成される。板の浴への浸
漬時間は、濃度と温度に依存する。10秒から5分間の浸
漬時間が多くの條件下で受入れられることが見出され
た。好ましくは、浸漬時間は15秒〜3分間であり、こう
して処理は連続法にできる。
本発明のリソグラフ印刷版支持体材料を、所望により、
下塗り層として作用する親水性材料の薄い被覆物によっ
て被覆し得る。親水性被覆物は、処理版の非印刷領域の
水受容性を改良するために寄与する。好ましくは、親水
性被覆物は、上記のようにして処理された支持体の上に
被覆される。親水性被覆物は、公知の技術により下塗り
量で被覆される。特に、水性分散液から被覆され得る水
溶性永久親水性物質を使用することが有利である。ポリ
アクリルアミドを含有する溶液がこの目的のために特に
有利であり、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
ホスホン酸、ケイ酸ナトリウムおよびこれらの組合せを
含む溶液も同様である。親水性中間層を形成するのに有
用な他のポリマーには、ポリビニルアルコール、無水マ
レイン酸とエチレンのコポリマー、ビニルアセテート、
スチレンまたはビニルメチルエーテル、ポリアクリル
酸、ヒドロキシメチルセルロースおよびポリビニルピロ
リドンが含まれる。
本発明に従ったリソグラフ印刷版は、a)陽極層を有す
る陽極酸化アルミニウム板、陽極層と接触するシリケー
ト層およびシリケート層と接触する金属塩層からなり、
金属塩層が、式MX(式中、Mは亜鉛、マグネシウム、ニ
ッケルおよびクロムからなる群から選ばれた金属であ
り、Xは酢酸塩、塩化物および硼酸塩からなる群から選
ばれたアニオンである)を有する金属塩からなるリソグ
ラフ印刷版支持材料およびb)放射線感光層からなる。
金属塩被覆物が乾燥した後に放射線感光被覆物がその表
面に置かれる。放射線感光被覆物はリソグラフ印刷版支
持材料の上に直接か、または好ましくは1個または2個
以上の下塗層の上に置かれる。リソグラフ印刷工程で使
用するための像を形成するために適切な種々の放射線感
光物質が使用できる。殆んど全ての放射線感光層が適切
であり、露光の後に、必要であれば次いで現像および/
または定着して、印刷用に使用され得る像状分布領域を
提供する。
本発明で有用な放射線感光物質は当業界でよく知られて
おり、Research Disclosure,publication 17643, parag
raph XXV, Dec., 1978およびそこに記載の参照文献に記
載されているようなハロゲン化銀;米国特許第4,141,73
3号(1979年2月27日Guildに発行)およびそこに記載の
引例に記載されているようなキノンジアジド(重合性お
よび非重合性);米国特許第3,511,611号(1970年5月1
2日Raunerらに発行)およびそこに記載の引例に記載さ
れている如き光感光性ポリカーボネート;米国特許第3,
342,601号(1967年9月19日Houleらに発行)およびそこ
に記載の引例に記載されたジアゾニウム塩、ジアゾ樹
脂、シンナマルーマロン酸およびそれらの機能的均等物
およびその他;および米国特許第4,139,390号(1979年
2月13日Raunerらに発行)およびそこに記載の引例に記
載の光感光性ポリエステル、ポリカーボネートおよびポ
リスルホネートが含まれる。
特に有用な放射線感光物質は、ポリマー主鎖(backbon
e)の必須部分として感光性基 を含有するポリエステルの如き光架橋性ポリマーであ
る。例えば、好ましい光架橋性ポリマーは、下記式によ
って表わされる1種または2種以上の化合物から調製さ
れたポリエステルである。
(式中、R2は1種または2種以上の、1〜6個の炭素原
子アルキル、6〜12個の炭素原子のアリール、7〜20個
の炭素原子のアラルキル、1〜6個の炭素原子のアルコ
キシ、ニトロ、アミノ、アクリル、カルボキシル、水素
またはハロゲンであり、少くとも1個の縮合位置を提供
するよう選ばれ、R3はヒドロキシ、1〜6個の炭素原子
のアルコキシ、ハロゲンまたは化合物が酸無水物の場合
はオキシである。)好ましい化合物は、p−フェニレン
ジアクリル酸またはその機能均等物である。これらおよ
び他の有用な化合物は、米国特許第3,030,208号(1962
年4月17日Schellenbergらに発行);米国特許第3,702,
765号(1972年11月14日Laaksoに発行);および米国特
許第3,622,320号(1971年11月23日Allenに発行)に記載
されている。
(式中、R3は上記定義の通りであり、R4は1〜4個の炭
素原子のアルキリデン、7〜16個の炭素原子のアラルキ
リデンまたは5−〜6−員複素環である。)式(B)の
特に有用な化合物は、シンナミリデンマロン酸、2−ブ
テニリデンマロン酸、3−ペンテニリデンマロン酸、0
−ニトロシンナミリデンマロン酸、ナフチルアリリデン
マロン酸、2−フルフリリデンエチリデンマロン酸およ
びそれらの機能均等物である。これらおよび他の有用な
化合物は米国特許第3,674,745号(1972年7月4日Phili
potらに発行)に記載されている。
(式中、R3は上記定義の通りであり、R5は水素またはメ
チルである。)式(C)の特に有用な化合物は、トラン
ス、トランス−ムコン酸、シス,トランス−ムコン酸、
シス,シス−ムコン酸、α,α′−シス,トランス−ジ
メチルムコン酸、α,α′−シス,シス−ジメチルムコ
ン酸およびこれらの機能均等物である。これらおよび他
の有用な化合物は米国特許第3,615,434号(1971年10月2
6日McConkeyに発行)に記載されている。
(式中、R3は上記定義の通りであり、Zは6〜7個の炭
素原子の不飽和橋かけまたは非橋かけ炭素環核を形成す
るために必要な原子を表わす。)このような核は置換さ
れていても置換されていなくてもよい。式(D)の特に
有用な化合物は、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、ヘキサ
クロロ−5〔2:2:1〕−ビシクロヘプテン−2,3−ジカル
ボン酸およびこれらの機能均等物である。これらおよび
他の有用な化合物はカナダ特許第824,096号(1969年9
月30日Menchらに発行)に記載されている。
(式中、R3は上記定義の通りであり、R6は水素、1〜12
個の炭素原子のアルキル、5〜12個の炭素原子のシクロ
アルキルまたは6〜12個の炭素原子のアリールであ
る。)R6は可能である場合は、ハロゲン、ニトロ、アリ
ール、アルコキシ、アリーロキシ等の如き、縮合反応と
干渉しないような置換基で置換され得る。カルボニル基
はシクロヘキサジエン核に互にメタまたはパラ位、好ま
しくはパラ位に付いている。式(E)の特に有用な化合
物は、1,3−シクロヘキサジエン−1,4−ジカルボキシル
酸、1,3−シクロヘキサジエン−1,3−ジカルボキシル
酸、1,5−シクロヘキサジエン−1,4−ジカルボキシル酸
およびこれらの機能均等物である。これらおよび他の有
用な化合物は、ベルギー特許第754,892号(1970年10月1
5日発行)に記載されている。
放射線感光被覆物は、放射線感光組成物またはポリマー
を当業界で使用されているあらゆる適切な溶剤または溶
剤の組合せに分散させることによって調製できる。
放射線感光性は、被覆組成物中でその中に増感剤を含有
させることによって刺激することができる。適切な増感
剤には、1−カルベントキシ−2−ケト−3−メチル−
2−アザベンズアンスロン、ベンズアンスロンの如きア
ンスロン;ニトロ増感剤;トリフェニルメタン;キノ
ン;シアニン染料増感剤;6−メトキシベータ−2−フリ
ール−2−アクリロナフトンの如きナフトン増感剤;2,6
−ビス(p−エトキシ−フェニル)−4−(p−n−ア
ミロキシフェニル)−チアピリリウムパークロレートお
よび1,3,5−トリフェニルピリリウムフルオロボレート
の如きピリリウムまたはチアピリリウム;フラノン;4−
ピコリン−N−オキシド;2−クロロアンスラキノンの如
きアンスラキノン;2−ベンゾイルカルベトキシメチレン
−1−メチル−ベータナフトチアゾールおよびメチル2
−(n−メチルベンゾチアゾリリデン)ジチオアセテー
トの如きチアゾール;メチル3−メチル−2−ベンゾチ
アゾリデンジチオアセテート;3−エチル−2−ベンゾイ
ルメチレン−ナフト〔1,2−d〕−チアゾリン、ベンゾ
チアゾリン、(2−ベンゾイルメチレン)−1−メチル
−ベータ−ナフトチアゾリン、の如きチアゾリン;1,2−
ジヒドロ−1−エチル−2−フェナシリデンナフト〔1,
2−d〕−チアゾール;およびナフトチアゾリン;キノ
リゾン、ミヒラー(Michler)のケトン;およびミヒラ
ーのチオケトンが含まれる。
増感剤に加えて、多数の他の添加物が被覆組成物中に存
在し得、最終的にリソグラフ版の一部を形成する。例え
ば、色素または顔料を認識を助けるための着色像を得る
ために含有し得る。被覆組成物に有利に含有させること
ができる他の成分は、フィルム形成、被覆性、支持体へ
の被覆の接着、機械的強度および安定性を改良するよう
にする材料である。
本発明のリソグラフ印刷版は通常の方法により、例えば
透明画(トランスパーレンシー)またはステンシルを通
して化学線放射線の像状パターンに露光し得る。適切な
放射線源には、カーボンアークランプ、水銀蒸気ラン
プ、蛍光灯、タングステンフィラメントランプ、写真用
ランプ、レーザーおよび類似物が含まれる。
露光したリソグラフ印刷版は、通常の現像剤および現像
技術を使用して現像し得る。例えば、上記の放射線感光
性ポリエステルを含むリソグラフ印刷版を現像する際、
現像剤組成物は版の表面に版の非像領域からポリマーを
除去するに十分な時間適用する。緩慢な機械的作用はこ
れらの領域からポリマー組成物を除去するのを助ける。
かくして、拭くことが板に現像剤組成物を適用する有用
な方法である。現像剤組成物は典型的には室温で使用さ
れるが、約32℃までの高められた温度で使用され得る。
現像剤組成物の最初の適用の後に、第2の適用を施すこ
とができ、ついで減感組成物を1回または2回適用す
る。次いで版を乾燥する。
〔実施例〕
次の実施例で本発明をさらに説明するが、本発明の範囲
をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまで
もない。
実施例1および比較例A〜B アルミニウム板を苛性溶液に浸漬し、表面から油および
汚れを除いた。表面をブラシおよび研摩剤のスラリーで
研摩した。ゆるんだ残留物を苛性溶液中でのエッチング
および続く硝酸デスマッティング浴により除去した。ア
ルミニウム板を燐酸電解液中で陽極酸化した。
比較例Aの板は、14mg/m2の被覆量でポリアクリルアミ
ドの薄い層で被覆した。板は米国特許第3,030,208号、
ヒドロキシエトキシシクロヘキサンとp−フェニレンジ
エトキシアクリレートの縮合物、に記載されたような放
射線感光性被覆物で被覆した。
比較例Bの板を調製し上記のようにして陽極酸化した。
陽極酸化した支持体を、PQ Corporationによって販売さ
れているPQ−Dケイ酸ソーダの2%溶液中で処理した。
SiO2対Na2O比は2:1であった。支持体は82℃の温度を有
する浴中に45秒間浸漬した。支持体を洗浄し、乾燥し、
上記のようにしてポリアクリルアミドおよび放射線感光
性層で被覆した。
実施例1の板を調製し、上記のようにして陽極酸化し、
PQ−Dケイ酸ソーダの2%溶液中で、86℃浴中で30秒間
処理した。板を2%の酢酸亜鉛を含有する水浴中に30秒
間浸漬した。浴温は65℃であった。支持体を洗浄し、乾
燥し、上記のようにしてポリアクリルアミドおよび放射
線感光性層で被覆した。
乾燥した版を14段階を有するステップタブレット(step
tablet)を含むフィルム原紙に接触させ、紫外線に富
む放射線源に露光した。露光した版をネガ現像剤で処理
し、リソグラフ板仕上剤で処理し、乾燥した。現像剤お
よび仕上剤は米国特許第4,419,437号の実施例1〜8に
記載されているものである。
印刷版の感圧性および貯蔵寿命は次のようにして測定し
た。印刷版の貯蔵寿命は、49℃で2週間温置(インキベ
ーション)した後のステップタブレットを使用した被覆
版のlog Eスピード変化量を、温置していない新しい印
刷版のスピードに比較して測定することによって求め
た。感圧性試験は、印刷版が非像領域からインクをはじ
く又は落とすスピードを測定し、版を印刷プレスの上に
載せることを含む。プレスは版が全体のインクチャージ
を像および非像領域の両方に受けるように始められる、
即ち緩和システム(dampening system)は適用されな
い。その後に緩和システムが適用され、印刷はインクが
非像領域から落ちるようになされる。この操作は5分間
保持で10回繰返される。報告された結果は、最後の1時
間11回目の保持から計算され、最初の20枚のシートから
得られる背景のインク密度測定から決定される。結果
は、商業的に利用されているKodak PolymaticTM Litho
Platesの性能に比較して報告される。
比較例Bは、比較例Aのシリケート化しない版に比較し
て感圧性において著しい改良を示している。しかし、比
較例Bの非露光放射線感光層は、支持体上に存在するシ
リケートとの反応のために層の不溶化を示し、版を使用
不能にし、現像剤によって除去できなかった。
本発明の実施例1は、本発明の処理に賦した印刷版が改
良された感圧性と優れた版安定性を発揮することを示し
ている。
実施例2〜3 浴温の効果 酢酸亜鉛浴の温度を次のようにした以外は、実施例1に
おけると同様にして印刷版を調製し、試験した。
この結果は、浴温が上昇すると安定性が改良されること
を示している。
実施例4〜8 浴濃度の効果 印刷版を49℃浴中に25秒間浸漬し、酢酸亜鉛浴の濃度を
次のように変えた他は実施例1におけると同様にして、
版を調製し試験した。
この結果は、貯蔵安定性が約2%の浴濃度で最大に達す
ることを示している。
実施例9〜16 浴成分の効果 下記浴成分が、下記濃度、浴温および板浸漬時間で評価
した以外は、実施例1におけると同様にして、印刷版を
調製し試験した。
実施例10および11の非露光放射線感光層は現像剤によっ
て除去できなかった。この結果は、塩化亜鉛は、安定性
を発揮するために酢酸亜鉛よりも高い浴温を必要とし、
酢酸亜鉛が版の安定性を改良する試剤としてその優れた
性能の観点から好ましい塩であることを示している。
実施例17 放射線感光層の効果 放射線感光組成物が米国特許第3,859,099号に記載され
たようなアルキルアクリレート、アクリロイルオキシア
ルキルキノンジアジド酸エステルおよびアクリロイルオ
キシアルキルカルボキシレート繰返し単位のポジ作用コ
ポリマーであった以外は、実施例1に記載されたように
して印刷版を調製した。シリケート化版を3.0%酢酸亜
鉛浴と60℃で28秒間接触させた。この実施例の印刷版を
適切に露光し、適切なリソグラフ現像剤および仕上剤を
使用して処理した。受け入れられ得る印刷版がこの方法
で提供された。
本実施例に従って調製したがシリケート化しなかった印
刷版は受け入れられ得なかった。本実施例に従って調製
したが酢酸亜鉛処理に賦さなかったシリケート化版はい
くつかの取扱い條件下で使用できなかった。
実施例18 陽極酸化電解液の効果 Anocoil Corporationによって供給されたアルミニウム
板をワイヤーブラシで研摩し、硫酸電解液中で陽極酸化
した。WesternによりWestern Wipe-on resinとして販売
されたジアゾ樹脂を陽極酸化板上に75mg/m2樹脂被覆量
になるように被覆した。溶液は水なしで被覆された。Ol
in 10G界面活性剤が被覆助剤として使用された。得られ
た印刷版を、14段階を有するステップタブレットを通し
て、ハロゲン化金属光源に露光した。露光した印刷版を
水道水を用いて処理した。可視像を提供するために印刷
版をラブアップインク(rub-up ink)で手でインクを付
け、洗浄し乾燥した。この印刷版は不安定性を示すイン
キュベーションの後、スピードゲインを得た。
上記のようにして陽極酸化したアルミニウム板を比較例
Bにおけるようにして、ケイ酸ソーダの溶液中に浸漬す
ることによってシリケート化した。この板を、本実施例
で上記したようにして被覆し、露光し、処理した。この
印刷版はジアゾ樹脂被覆材が非常に貧弱な安定性を示す
ので温置の後処理できなかった。
シリケート化段階に続いて実施例1におけるように酢酸
亜鉛溶液中で処理した以外は上記のようにしてAnocoil
アルミニウム印刷版を調製した。この印刷版は、温置の
後にほんの僅かにスピードゲインがあったが、温置の前
及び後できれいに処理され、非常に安定な印刷版である
ことを示した。
効 果 本明細書に記載した金属塩層からなるリソグラフ印刷板
が改良された感圧性と延長された貯蔵寿命を示すこと
は、本発明の有利な技術的効果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−59897(JP,A) 特開 昭56−21126(JP,A) 特開 昭49−96803(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極層を有する陽極酸化アルミニウム板、
    陽極層と接触するシリケート層およびシリケート層と接
    触する金属塩層とを含んで成り、該金属塩が式MX(式
    中、Mは亜鉛、マグネシウム、ニッケルおよびクロムか
    らなる群から選ばれた金属であり、Xは酢酸塩、塩化物
    および硼酸塩からなる群から選ばれたアニオンである)
    を有することを特徴とするリソグラフ印刷版支持材料。
  2. 【請求項2】放射線感光層と、陽極層を有する陽極酸化
    アルミニウム板、陽極層と接触するシリケート層および
    シリケート層と接触する金属塩層からなる支持材料を含
    んで成り、該金属塩が式MX(式中、Mは亜鉛、マグネシ
    ウム、ニッケルおよびクロムからなる群から選ばれた金
    属であり、Xは酢酸塩、塩化物および硼酸塩からなる群
    から選ばれたアニオンである)を有することを特徴とす
    るリソグラフ印刷版。
JP23939586A 1985-10-10 1986-10-09 処理された陽極酸化アルミニウム支持体およびそれを含有するリソグラフ印刷版 Expired - Lifetime JPH0692195B2 (ja)

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US78640385A 1985-10-10 1985-10-10
US786403 1985-10-10

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JPS6294389A JPS6294389A (ja) 1987-04-30
JPH0692195B2 true JPH0692195B2 (ja) 1994-11-16

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JP23939586A Expired - Lifetime JPH0692195B2 (ja) 1985-10-10 1986-10-09 処理された陽極酸化アルミニウム支持体およびそれを含有するリソグラフ印刷版

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EP0218160A1 (en) 1987-04-15
DE3667260D1 (de) 1990-01-11
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EP0218160B1 (en) 1989-12-06

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