JPH0633855A - イオン電流によるmbt制御方法 - Google Patents
イオン電流によるmbt制御方法Info
- Publication number
- JPH0633855A JPH0633855A JP19184992A JP19184992A JPH0633855A JP H0633855 A JPH0633855 A JP H0633855A JP 19184992 A JP19184992 A JP 19184992A JP 19184992 A JP19184992 A JP 19184992A JP H0633855 A JPH0633855 A JP H0633855A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ignition timing
- time
- mbt
- ignition
- time difference
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】MBTに適合する最適な点火時期を得る。
【構成】点火直後のシリンダ内にイオン電流を流してそ
の電流値が最大となる時間を計測し、計測された時間と
MBTの位置との時間差を演算し、演算された時間差を
前回の点火時期に加減して今回の点火時期を決定する。
の電流値が最大となる時間を計測し、計測された時間と
MBTの位置との時間差を演算し、演算された時間差を
前回の点火時期に加減して今回の点火時期を決定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車用エン
ジンに適用されるイオン電流によるMBT制御方法に関
するものである。
ジンに適用されるイオン電流によるMBT制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、点火時期をコンピュータで計算
し、その結果に基づいて点火コイルに信号を送出するシ
ステムにおいては、その点火時期は、MBT(Minimum
Spark Advance for Best Torque )を適合するのが通例
である。これは、一般的に、一定の運転条件下において
点火時期を進めていくと、軸トルクは、図6に示すよう
に、上昇しその後に下降にうつるもので、その変化の最
も高くなる頂上付近では通常変化幅の小さい平坦な状態
に近く、点火進角に鈍感であるが、NOx発生量やノッ
クの発生は点火時期に敏感であり、点火時期を決定する
場合に制約条件として作用するためである。上記MBT
は、点火時期を徐々に進角していき、軸トルクが平坦に
なった後、点火時期を遅角していき、軸トルクが低下し
始める時点を検出することによって検出される。
し、その結果に基づいて点火コイルに信号を送出するシ
ステムにおいては、その点火時期は、MBT(Minimum
Spark Advance for Best Torque )を適合するのが通例
である。これは、一般的に、一定の運転条件下において
点火時期を進めていくと、軸トルクは、図6に示すよう
に、上昇しその後に下降にうつるもので、その変化の最
も高くなる頂上付近では通常変化幅の小さい平坦な状態
に近く、点火進角に鈍感であるが、NOx発生量やノッ
クの発生は点火時期に敏感であり、点火時期を決定する
場合に制約条件として作用するためである。上記MBT
は、点火時期を徐々に進角していき、軸トルクが平坦に
なった後、点火時期を遅角していき、軸トルクが低下し
始める時点を検出することによって検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン
は、必ずしも点火時期をMBTで決定すれば運転できる
ものではなく、ノック限界がMBTよりも前にくる場合
があり、このような場合に点火時期をMBTで適合する
とノックが発生するので運転不可能である。したがっ
て、上記のようにMBTを点火時期の設定に適合するも
のでは、運転不可能になることがあるため、図7に示す
ように、ノック限界を考慮してそのバラツキ要素を含ん
だノック余裕を備えて設定する必要がある。しかしなが
ら、上記した構成のように、MBTを軸トルクが低下し
始める時点で検出するものでは、ノック限界がその前に
存在すると、検出できないものであった。このようなノ
ック限界を考慮して点火時期を変更するものとして、ノ
ックコントロールシステムが知られているが、MBTに
関してのバラツキを制御できるものではなかった。
は、必ずしも点火時期をMBTで決定すれば運転できる
ものではなく、ノック限界がMBTよりも前にくる場合
があり、このような場合に点火時期をMBTで適合する
とノックが発生するので運転不可能である。したがっ
て、上記のようにMBTを点火時期の設定に適合するも
のでは、運転不可能になることがあるため、図7に示す
ように、ノック限界を考慮してそのバラツキ要素を含ん
だノック余裕を備えて設定する必要がある。しかしなが
ら、上記した構成のように、MBTを軸トルクが低下し
始める時点で検出するものでは、ノック限界がその前に
存在すると、検出できないものであった。このようなノ
ック限界を考慮して点火時期を変更するものとして、ノ
ックコントロールシステムが知られているが、MBTに
関してのバラツキを制御できるものではなかった。
【0004】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るイオン電流によるMBT制
御方法は、点火直後のシリンダ内にイオン電流を流して
その電流値が最大となる時間を計測し、計測された時間
とMBTの位置との時間差を演算し、演算された時間差
を前回の点火時期に加減して今回の点火時期を決定する
ことを特徴とする。
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るイオン電流によるMBT制
御方法は、点火直後のシリンダ内にイオン電流を流して
その電流値が最大となる時間を計測し、計測された時間
とMBTの位置との時間差を演算し、演算された時間差
を前回の点火時期に加減して今回の点火時期を決定する
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】このような構成のものであれば、イオン電流の
最大電流値となる時間を計測し、MBTの位置と減算し
てその時間差を演算するので、軸トルクの計測を行うこ
となくMBTと実際の点火時期との時間差が計測され、
点火時期のMBTに対する進角及び遅角の割合が検出さ
れる。そして、前記時間差を前回の点火時期に加減して
点火時期を制御することにより、点火毎に点火時期をM
BTに適合させることができる。
最大電流値となる時間を計測し、MBTの位置と減算し
てその時間差を演算するので、軸トルクの計測を行うこ
となくMBTと実際の点火時期との時間差が計測され、
点火時期のMBTに対する進角及び遅角の割合が検出さ
れる。そして、前記時間差を前回の点火時期に加減して
点火時期を制御することにより、点火毎に点火時期をM
BTに適合させることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。
説明する。
【0008】図1に概略的に示したエンジン100は自
動車用の4気筒のもので、その吸気系1には図示しない
アクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2
が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられ
ている。サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニ
ホルド4の、シリンダ10に吸気弁10aを介して連通
する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けて
あり、この燃料噴射弁5を、電子制御装置6により各気
筒毎に独立して噴射すべく制御するようにしている。ま
た排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するた
めの空燃比センサであるリーンセンサ21が、図示しな
いマフラに至るまでの管路に配設された三元触媒22の
上流の位置に取り付けられている。このリーンセンサ2
1は、通常のO2センサとほぼ同様の構成を有してお
り、大気側電極と排気側電極との間に一定電圧を印加す
ることによって、フィードバック制御時の理論空燃比の
場合からリーンバーン領域における空燃比の場合に亘っ
て、排気ガス中の酸素濃度に応じて電流を出力するもの
である。
動車用の4気筒のもので、その吸気系1には図示しない
アクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2
が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられ
ている。サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニ
ホルド4の、シリンダ10に吸気弁10aを介して連通
する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けて
あり、この燃料噴射弁5を、電子制御装置6により各気
筒毎に独立して噴射すべく制御するようにしている。ま
た排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するた
めの空燃比センサであるリーンセンサ21が、図示しな
いマフラに至るまでの管路に配設された三元触媒22の
上流の位置に取り付けられている。このリーンセンサ2
1は、通常のO2センサとほぼ同様の構成を有してお
り、大気側電極と排気側電極との間に一定電圧を印加す
ることによって、フィードバック制御時の理論空燃比の
場合からリーンバーン領域における空燃比の場合に亘っ
て、排気ガス中の酸素濃度に応じて電流を出力するもの
である。
【0009】電子制御装置6は、中央演算処理装置7
と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力イ
ンターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュ
ータシステムを主体に構成されており、その入力インタ
ーフェース9には、サージタンク3内の圧力を検出する
ための吸気圧センサ13からの吸気圧信号a、エンジン
回転数NEを検出するための回転数センサ14からの回
転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から
の車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出す
るためのアイドルスイッチ16からのLL信号d、エン
ジンの冷却水温を検出するための水温センサ17からの
水温信号e、上記したリーンセンサ21からの電流信号
hなどが入力される。一方、出力インターフェース11
からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、また
スパークプラグ18に対してイグニッションパルスgが
出力されるようになっている。スパークプラグ18に
は、高圧ダイオード23を介してイオン電流を測定する
ためのバイアス用電源24が接続されている。このバイ
アス電源を含むイオン電流測定のための回路及びその測
定方法それ自体は、当該分野で知られている種々の方法
が使用できる。
と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力イ
ンターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュ
ータシステムを主体に構成されており、その入力インタ
ーフェース9には、サージタンク3内の圧力を検出する
ための吸気圧センサ13からの吸気圧信号a、エンジン
回転数NEを検出するための回転数センサ14からの回
転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から
の車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出す
るためのアイドルスイッチ16からのLL信号d、エン
ジンの冷却水温を検出するための水温センサ17からの
水温信号e、上記したリーンセンサ21からの電流信号
hなどが入力される。一方、出力インターフェース11
からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、また
スパークプラグ18に対してイグニッションパルスgが
出力されるようになっている。スパークプラグ18に
は、高圧ダイオード23を介してイオン電流を測定する
ためのバイアス用電源24が接続されている。このバイ
アス電源を含むイオン電流測定のための回路及びその測
定方法それ自体は、当該分野で知られている種々の方法
が使用できる。
【0010】電子制御装置6には、吸気圧センサ13か
ら出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力
される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン状況に
応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して
燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間
Tを決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁
5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射
弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵
してある。このプログラムにおいては、点火直後のシリ
ンダ内にイオン電流を流してその電流値が最大となる時
間を計測し、計測された時間と最適点火時期との差を演
算し、演算された差を前回の点火時期に加減して今回の
点火時期を決定するようにプログラミングされているも
のである。 このリーン限界制御プログラムの概要は図
2及び図3に示すようなものである。ただし、種々の補
正係数を考慮して有効噴射時間TAUを算出し、その後
インジェクタ最終通電時間Tを演算するプログラムそれ
自体は、従来知られているものを利用できるので図示及
び説明を省略する。また、理想空燃比近傍で運転するた
めのフィードバック制御とリーンバーン領域での制御と
の制御切替判定は、エンジン回転数、負荷の大小、及び
冷却水温等により行うものとし、エンジンが始動中であ
る、暖機運転中で暖機増量を行っている、加速時等の過
渡状態である等の場合を除いて、エンジンが定常状態で
ある場合はリーンバーン領域において運転されるものと
する。
ら出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力
される回転数信号bとを主な情報とし、エンジン状況に
応じて決まる各種の補正係数で基本噴射時間を補正して
燃料噴射弁開成時間すなわちインジェクタ最終通電時間
Tを決定し、その決定された通電時間により燃料噴射弁
5を制御して、エンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射
弁5から吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵
してある。このプログラムにおいては、点火直後のシリ
ンダ内にイオン電流を流してその電流値が最大となる時
間を計測し、計測された時間と最適点火時期との差を演
算し、演算された差を前回の点火時期に加減して今回の
点火時期を決定するようにプログラミングされているも
のである。 このリーン限界制御プログラムの概要は図
2及び図3に示すようなものである。ただし、種々の補
正係数を考慮して有効噴射時間TAUを算出し、その後
インジェクタ最終通電時間Tを演算するプログラムそれ
自体は、従来知られているものを利用できるので図示及
び説明を省略する。また、理想空燃比近傍で運転するた
めのフィードバック制御とリーンバーン領域での制御と
の制御切替判定は、エンジン回転数、負荷の大小、及び
冷却水温等により行うものとし、エンジンが始動中であ
る、暖機運転中で暖機増量を行っている、加速時等の過
渡状態である等の場合を除いて、エンジンが定常状態で
ある場合はリーンバーン領域において運転されるものと
する。
【0011】イオン電流によるMBTの検出は、点火直
後にバイアス電源24からスパークプラグ18にバイア
ス電圧を印加すると、図4に示すように、正常燃焼の場
合、イオン電流は急激に流れた後、上死点TDC手前で
減少した後再び増加し、燃焼圧が最大となるクランク角
近傍でイオン電流の値が最大となるピーク値になること
に基づいて行うものである。一般的に、点火時期がMB
Tに適合している運転時には、燃焼圧の最大値となるピ
ークが、上死点TDCから15°CA(クランク角)遅
角した点に一致することが知られている。したがって、
燃焼圧のピークとほぼピークを同じくするイオン電流を
モニタすることにより、イオン電流のピークが上死点T
DCからどれだけ遅角あるいは進角しているかを検知し
て、その遅角の度合いに基づいてイオン電流のピークが
上死点TDCから15°CA遅角した位置になるように
点火時期を調節すれば、常時点火時期をMBTに適合さ
せることができる。この実施例では、MBTの位置を上
死点TDCから15°CA遅角した位置と設定する。
後にバイアス電源24からスパークプラグ18にバイア
ス電圧を印加すると、図4に示すように、正常燃焼の場
合、イオン電流は急激に流れた後、上死点TDC手前で
減少した後再び増加し、燃焼圧が最大となるクランク角
近傍でイオン電流の値が最大となるピーク値になること
に基づいて行うものである。一般的に、点火時期がMB
Tに適合している運転時には、燃焼圧の最大値となるピ
ークが、上死点TDCから15°CA(クランク角)遅
角した点に一致することが知られている。したがって、
燃焼圧のピークとほぼピークを同じくするイオン電流を
モニタすることにより、イオン電流のピークが上死点T
DCからどれだけ遅角あるいは進角しているかを検知し
て、その遅角の度合いに基づいてイオン電流のピークが
上死点TDCから15°CA遅角した位置になるように
点火時期を調節すれば、常時点火時期をMBTに適合さ
せることができる。この実施例では、MBTの位置を上
死点TDCから15°CA遅角した位置と設定する。
【0012】具体的にはまず、ステップ51では、点火
の後の測定されたイオン電流MADCxの最大値MAD
CMAXを検出する。イオン電流MADCxは、エンジ
ン回転数に応じて設定されるA/D変換周期(クランク
角に基づく単位)で上死点TDCからA/D変換を開始
してアナログ電流値をディジタルデータである変換値と
し、得られた変換値を上死点TDCから順に昇順となる
データ番号を付して記憶装置8のRAMに記憶して測定
する。次に、ステップ52では、検出された最大値MA
DCMAXに付されたデータ番号DTMBTnを検出す
る。A/D変換周期は、クランク角から決定されている
ので、データ番号DTMBTnに変換周期を乗ずること
により上死点TDCからMBTに至る間でのクランク角
が判明するものである。ステップ53では、検出された
データ番号DTMBTnを下式(1)によりなまし処理
を行い、そのなまし値MBTAVを演算する。
の後の測定されたイオン電流MADCxの最大値MAD
CMAXを検出する。イオン電流MADCxは、エンジ
ン回転数に応じて設定されるA/D変換周期(クランク
角に基づく単位)で上死点TDCからA/D変換を開始
してアナログ電流値をディジタルデータである変換値と
し、得られた変換値を上死点TDCから順に昇順となる
データ番号を付して記憶装置8のRAMに記憶して測定
する。次に、ステップ52では、検出された最大値MA
DCMAXに付されたデータ番号DTMBTnを検出す
る。A/D変換周期は、クランク角から決定されている
ので、データ番号DTMBTnに変換周期を乗ずること
により上死点TDCからMBTに至る間でのクランク角
が判明するものである。ステップ53では、検出された
データ番号DTMBTnを下式(1)によりなまし処理
を行い、そのなまし値MBTAVを演算する。
【0013】 MBTAVn=MBTAVn−1+ (DTMBTn−MBTAVn−1)/8 …(1) この後、ステップ54では、得られたなまし値MBTA
VnにA/D変換周期(クランク角に基づく単位)を乗
じて、上死点TDCから今回測定されたイオン電流MA
DCxの最大値MADCMAXとなったピークのクラン
ク角までの経過時間BRNTIMEを演算する。続いて
ステップ55では、算出された経過時間BRNTIME
とMBTとのずれ量MBTPOSを下式(2)により計
算する。 MBTPOS=BRNTIME−15°CA …(2) このようにして、毎回の点火時にその時の点火時期がM
BTからクランク角に換算してどれだけ進角もしくは遅
角しているかを検出している。上記のステップは、それ
ぞれの気筒に対して点火毎に実行される。
VnにA/D変換周期(クランク角に基づく単位)を乗
じて、上死点TDCから今回測定されたイオン電流MA
DCxの最大値MADCMAXとなったピークのクラン
ク角までの経過時間BRNTIMEを演算する。続いて
ステップ55では、算出された経過時間BRNTIME
とMBTとのずれ量MBTPOSを下式(2)により計
算する。 MBTPOS=BRNTIME−15°CA …(2) このようにして、毎回の点火時にその時の点火時期がM
BTからクランク角に換算してどれだけ進角もしくは遅
角しているかを検出している。上記のステップは、それ
ぞれの気筒に対して点火毎に実行される。
【0014】次に、検出されたずれ量MBTPOSに基
づく点火時期の制御について説明する。まず、ステップ
61では、図示しないカムポジションセンサからの気筒
判別信号により第1気筒か否かを判定し、第1気筒であ
ればステップ62に移行し、第1気筒でなければ第2、
3、4気筒のいずれかの気筒の処理に進む。それぞれの
気筒については、第1気筒における処理と同様であるの
で、説明は省略する。ステップ62では、ステップ51
〜55で得られた今回のずれ量MBTPOSnの内の、
第1気筒のずれ量MBTPOS1を記憶装置8から読み
出す。ステップ63では、読み出されたずれ量MBTP
OS1を、第1気筒の前回の点火時期AESA1n−1
に加減して、今回の点火時期AESA1nを算出する
{式(3)}。
づく点火時期の制御について説明する。まず、ステップ
61では、図示しないカムポジションセンサからの気筒
判別信号により第1気筒か否かを判定し、第1気筒であ
ればステップ62に移行し、第1気筒でなければ第2、
3、4気筒のいずれかの気筒の処理に進む。それぞれの
気筒については、第1気筒における処理と同様であるの
で、説明は省略する。ステップ62では、ステップ51
〜55で得られた今回のずれ量MBTPOSnの内の、
第1気筒のずれ量MBTPOS1を記憶装置8から読み
出す。ステップ63では、読み出されたずれ量MBTP
OS1を、第1気筒の前回の点火時期AESA1n−1
に加減して、今回の点火時期AESA1nを算出する
{式(3)}。
【0015】 AESA1n=AESA1n−1−(±MBTPOS1) …(3) 以上の構成において、リーンバーン領域での運転が行わ
れている場合に、第1気筒の点火が開始され、イオン電
流MADCxの計測が行われると、制御は先ず、ステッ
プ51から順にステップ55まで進み、今回の点火がM
BTからどれだけずれていたかを検出する。このずれ
は、ずれ量MBTPOSの符号で遅角の場合と進角の場
合とがある。この実施例では、MBTを上死点TDCか
ら15°CA遅角した位置と設定しているが、この値に
限定されるものではない。そして検出されたずれ量MB
TPOS1は記憶され、次回の点火時期を決定する際に
用いられる。点火時期の決定は、ステップ61からステ
ップ63により行われるもので、気筒を判別した後、そ
の気筒のずれ量MBTPOSnを前回の点火時期AES
A1n−1に加算して次回の点火時期AESA1nを決
定する。この場合、図5に示すように、ずれ量MBTP
OSが負の値を示して5°CA遅角している場合は、次
回の点火によりイオン電流MADCxのピークがMBT
と重なり合うよう、前回の点火時期AESA1n−1を
そのずれ量MBTPOSにより進角した値としている。
れている場合に、第1気筒の点火が開始され、イオン電
流MADCxの計測が行われると、制御は先ず、ステッ
プ51から順にステップ55まで進み、今回の点火がM
BTからどれだけずれていたかを検出する。このずれ
は、ずれ量MBTPOSの符号で遅角の場合と進角の場
合とがある。この実施例では、MBTを上死点TDCか
ら15°CA遅角した位置と設定しているが、この値に
限定されるものではない。そして検出されたずれ量MB
TPOS1は記憶され、次回の点火時期を決定する際に
用いられる。点火時期の決定は、ステップ61からステ
ップ63により行われるもので、気筒を判別した後、そ
の気筒のずれ量MBTPOSnを前回の点火時期AES
A1n−1に加算して次回の点火時期AESA1nを決
定する。この場合、図5に示すように、ずれ量MBTP
OSが負の値を示して5°CA遅角している場合は、次
回の点火によりイオン電流MADCxのピークがMBT
と重なり合うよう、前回の点火時期AESA1n−1を
そのずれ量MBTPOSにより進角した値としている。
【0016】このように、MBTに適合しない点火時期
のずれの検出は、点火毎に行え、その検出毎に、そして
各気筒毎に点火時期の修正が実施できるので、各気筒の
点火時期を常にMBTに適合した状態にでき、ノックフ
ィードバック制御等と組み合わせることでエンジンのば
らつきも吸収でき、ノック限界をも考慮した最適な点火
時期での運転が可能となる。したがって、ドライバビリ
ティ及びエミッションの悪化が防止できるものである。
のずれの検出は、点火毎に行え、その検出毎に、そして
各気筒毎に点火時期の修正が実施できるので、各気筒の
点火時期を常にMBTに適合した状態にでき、ノックフ
ィードバック制御等と組み合わせることでエンジンのば
らつきも吸収でき、ノック限界をも考慮した最適な点火
時期での運転が可能となる。したがって、ドライバビリ
ティ及びエミッションの悪化が防止できるものである。
【0017】なお、本発明は以上説明した実施例に限定
されるものではない。
されるものではない。
【0018】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上に詳述したように、MB
Tと実際の点火時期との時間差を点火毎に演算し、その
演算の結果得られた時間差により今回の点火時期を修正
しているので、常に点火時期はMBTに適合することに
なり、ノック限界を考慮して効率よく点火することがで
きる。
Tと実際の点火時期との時間差を点火毎に演算し、その
演算の結果得られた時間差により今回の点火時期を修正
しているので、常に点火時期はMBTに適合することに
なり、ノック限界を考慮して効率よく点火することがで
きる。
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成説明図。
【図2】同実施例の制御手順を示すフローチャート図。
【図3】同実施例の制御手順を示すフローチャート図。
【図4】同実施例の燃焼圧とイオン電流とのクランク角
に対する変化を示すグラフ。
に対する変化を示すグラフ。
【図5】同実施例の作用説明図。
【図6】点火時期と軸トルクとの関係を示すグラフ。
【図7】従来例におけるノック限界とMBTとの関係を
示すグラフ。
示すグラフ。
6…電子制御装置 7…中央演算処理装置 8…記憶装置 9…入力インターフェース 10…シリンダ 11…出力インターフェース 18…スパークプラグ
Claims (1)
- 【請求項1】点火直後のシリンダ内にイオン電流を流し
てその電流値が最大となる時間を計測し、計測された時
間とMBTの位置との時間差を演算し、演算された時間
差を前回の点火時期に加減して今回の点火時期を決定す
ることを特徴とするイオン電流によるMBT制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19184992A JPH0633855A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | イオン電流によるmbt制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19184992A JPH0633855A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | イオン電流によるmbt制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0633855A true JPH0633855A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16281534
Family Applications (1)
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JP19184992A Pending JPH0633855A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | イオン電流によるmbt制御方法 |
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JP (1) | JPH0633855A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6371078B1 (en) | 1999-08-23 | 2002-04-16 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method of controlling a direct fuel injection engine and storage medium storing the same |
GB2395522A (en) * | 2002-11-01 | 2004-05-26 | Visteon Global Tech Inc | Closed loop minimum timing for the best torque (MBT) timing control in i.c. engines using ionization feedback |
WO2005073548A1 (ja) | 2004-02-02 | 2005-08-11 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | エンジンの運転制御装置、それを備えた乗物、エンジンにおける燃焼重心の算出方法、及びエンジンの運転制御方法 |
CN112796917A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-05-14 | 浙江吉利控股集团有限公司 | 一种发动机扭矩修正方法、系统和终端 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19184992A patent/JPH0633855A/ja active Pending
Cited By (7)
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