JPH05335034A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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- JPH05335034A JPH05335034A JP4165366A JP16536692A JPH05335034A JP H05335034 A JPH05335034 A JP H05335034A JP 4165366 A JP4165366 A JP 4165366A JP 16536692 A JP16536692 A JP 16536692A JP H05335034 A JPH05335034 A JP H05335034A
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- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 過充電時に電流を遮断する機能を電池内部に
有し、安全性、信頼性の高いリチウム二次電池を提供す
る。 【構成】 リチウムイオンを放電および充電可能な負
極、リチウムイオンを放電および充電可能な正極および
リチウムイオン伝導性の電解質を有するリチウム二次電
池において、上記正極に、電気化学的にアニオンドープ
が可能で、かつ、アニオンのドーピング電位が上記正極
の最終充電電圧以上である高分子化合物を添加したこと
を特徴とする。 【効果】 図2に示すように高分子化合物を正極の添加
剤として使用することにより、充放電特性に優れ、安全
性、信頼性が高いリチウム二次電池を実現できる。
有し、安全性、信頼性の高いリチウム二次電池を提供す
る。 【構成】 リチウムイオンを放電および充電可能な負
極、リチウムイオンを放電および充電可能な正極および
リチウムイオン伝導性の電解質を有するリチウム二次電
池において、上記正極に、電気化学的にアニオンドープ
が可能で、かつ、アニオンのドーピング電位が上記正極
の最終充電電圧以上である高分子化合物を添加したこと
を特徴とする。 【効果】 図2に示すように高分子化合物を正極の添加
剤として使用することにより、充放電特性に優れ、安全
性、信頼性が高いリチウム二次電池を実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池、
さらに詳細にはリチウムイオンを充放電可能な負極とリ
チウムイオンを充放電可能な正極を有する電池に関する
ものである。
さらに詳細にはリチウムイオンを充放電可能な負極とリ
チウムイオンを充放電可能な正極を有する電池に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型軽量化、携帯化が進み、
その電源として高エネルギー密度電池の開発が要求され
ている。このような要求に答える電池として、負極およ
び正極にリチウムイオンを充放電可能な化合物を用いた
高性能二次電池の開発が期待されている。リチウムイオ
ンが充放電可能な負極としては、例えば、リチウム金
属、リチウムとアルミニウム等のリチウム金属合金、あ
るいは、リチウムイオンを挿入、放出可能な化学物質
(例えば、種々の炭素材料、Nb2O5、WO2等)を用
いることが試みられている。本明細書では、これらのリ
チウムイオンを充放電可能な電池のことをリチウム二次
電池と称する。
その電源として高エネルギー密度電池の開発が要求され
ている。このような要求に答える電池として、負極およ
び正極にリチウムイオンを充放電可能な化合物を用いた
高性能二次電池の開発が期待されている。リチウムイオ
ンが充放電可能な負極としては、例えば、リチウム金
属、リチウムとアルミニウム等のリチウム金属合金、あ
るいは、リチウムイオンを挿入、放出可能な化学物質
(例えば、種々の炭素材料、Nb2O5、WO2等)を用
いることが試みられている。本明細書では、これらのリ
チウムイオンを充放電可能な電池のことをリチウム二次
電池と称する。
【0003】
【発明が解決する問題点】リチウム二次電池は、基本的
に従来の電池に比べて高性能であるが、高エネルギー密
度であるが故に、安全性、信頼性にいくつかの問題点が
ある。問題点の一つは、過充電時にある。つまり、充電
時に、正極からリチウムイオンの放出が終了すると、そ
れ以上正極が電気化学的酸化反応ができなくなり、それ
でも充電操作が強制されると、電解液の酸化反応が起こ
る。この電解液の反応は電気化学的に非可逆であり、分
解生成物はガスであり電池内圧が高くなり、電池の性能
が劣化するだけでなく、最悪の場合、電池の破裂や発火
の危険性もある。特に、急速充電した場合は、電流が流
れることによる発熱量が大きく、電池構成物質による副
反応が起こり、またリチウムの融点が180℃と低いた
め、危険な状態になる。このため、電池内部に温度が上
昇すると電流を遮断する素子(例えば、PTC素子)を
設置したり、温度が約160℃以下で細孔が閉じ電流を
遮断する材質のセパレータを使用することで過充電時の
安全性を確保する検討がなされているが、素子が設定温
度で正確に動作しない危険性やセパレータの細孔の閉じ
方が不完全な危険性があり、必ずしも充分ではない。
に従来の電池に比べて高性能であるが、高エネルギー密
度であるが故に、安全性、信頼性にいくつかの問題点が
ある。問題点の一つは、過充電時にある。つまり、充電
時に、正極からリチウムイオンの放出が終了すると、そ
れ以上正極が電気化学的酸化反応ができなくなり、それ
でも充電操作が強制されると、電解液の酸化反応が起こ
る。この電解液の反応は電気化学的に非可逆であり、分
解生成物はガスであり電池内圧が高くなり、電池の性能
が劣化するだけでなく、最悪の場合、電池の破裂や発火
の危険性もある。特に、急速充電した場合は、電流が流
れることによる発熱量が大きく、電池構成物質による副
反応が起こり、またリチウムの融点が180℃と低いた
め、危険な状態になる。このため、電池内部に温度が上
昇すると電流を遮断する素子(例えば、PTC素子)を
設置したり、温度が約160℃以下で細孔が閉じ電流を
遮断する材質のセパレータを使用することで過充電時の
安全性を確保する検討がなされているが、素子が設定温
度で正確に動作しない危険性やセパレータの細孔の閉じ
方が不完全な危険性があり、必ずしも充分ではない。
【0004】一方、電池内部に過充電防止機構として、
過充電時に電解液より酸化電位が低く正極の充電電位よ
り酸化電位が高く、しかも電気化学的に可逆反応を起こ
す化学物質(LiIやフェロセン化合物)を添加して、
過充電による電解液の分解を抑制しようとする試みも検
討されている(米国特許第4857423号)が、化学
物質の長期安定性や電池性能自体の劣化の問題がある。
従って、過充電時に電流を遮断し、電池内部温度の上昇
を防ぐ機構を電池内部に有する信頼性、安全性が高いリ
チウム二次電池の実現が望まれている。
過充電時に電解液より酸化電位が低く正極の充電電位よ
り酸化電位が高く、しかも電気化学的に可逆反応を起こ
す化学物質(LiIやフェロセン化合物)を添加して、
過充電による電解液の分解を抑制しようとする試みも検
討されている(米国特許第4857423号)が、化学
物質の長期安定性や電池性能自体の劣化の問題がある。
従って、過充電時に電流を遮断し、電池内部温度の上昇
を防ぐ機構を電池内部に有する信頼性、安全性が高いリ
チウム二次電池の実現が望まれている。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような現状に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は過充電時に電流を遮断する
機能を電池内部に有し、安全性、信頼性の高いリチウム
二次電池を提供することにある。
れたものであり、その目的は過充電時に電流を遮断する
機能を電池内部に有し、安全性、信頼性の高いリチウム
二次電池を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明によるリチウム
二次電池は、リチウムイオンを放電および充電可能な負
極、リチウムイオンを放電および充電可能な正極および
リチウムイオン伝導性の電解質を有する二次電池におい
て、上記正極に、電気化学的にアニオンドープが可能
で、かつ、アニオンのドーピング電位が上記正極の最終
充電電圧以上である高分子化合物を添加したことを特徴
とする二次電池である。
二次電池は、リチウムイオンを放電および充電可能な負
極、リチウムイオンを放電および充電可能な正極および
リチウムイオン伝導性の電解質を有する二次電池におい
て、上記正極に、電気化学的にアニオンドープが可能
で、かつ、アニオンのドーピング電位が上記正極の最終
充電電圧以上である高分子化合物を添加したことを特徴
とする二次電池である。
【0007】本発明をさらに詳しく説明する。
【0008】本発明によるリチウム二次電池は、正極
に、電気化学的にアニオンドープが可能で、かつ、アニ
オンのドーピング電位が上記正極の最終充電電圧以上で
ある高分子化合物を添加することにより、過充電時に、
電流を遮断し、それ以上の温度上昇を回避できる機能を
有するものである。
に、電気化学的にアニオンドープが可能で、かつ、アニ
オンのドーピング電位が上記正極の最終充電電圧以上で
ある高分子化合物を添加することにより、過充電時に、
電流を遮断し、それ以上の温度上昇を回避できる機能を
有するものである。
【0009】電気化学的にアニオンがドーピングされる
高分子化合物としては、ポリアセチレン、ポリパラフェ
ニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン
等が知られている(以下、p型導電性高分子と称す
る)。ポリアセチレンやポリパラフェニレンは電気化学
的にカチオンもドープされることが知られている(以
下、n型導電性高分子と称する)。これらの高分子化合
物自体は電気的に絶縁体であるが、イオンドーピングす
ることにより導電性が生じ、電極として使用可能にな
る。それぞれの化合物はそれぞれ異なるドーピング電位
があり、この電位は、通常リチウム電池に使用されてい
る電解液の酸化電位より低い。これらの高分子化合物の
応用として、リチウム電池の電極に使用する検討がなさ
れており、使用方法としては、3種類あり、(i)リチ
ウムイオンドープしたn−型導電性高分子(負極)/ア
ニオンドープしたp−型導電性高分子(正極)、(i
i)Li(負極)/n−型導電性高分子(正極)、(i
ii)Li(負極)/アニオンドープしたp−型導電性
高分子(正極)、である。高電圧等の実用的な観点か
ら、上記(i)の電池が広く研究されている。それぞれ
の化合物はそれぞれ異なるドーピング電位がある。本発
明では、これらの高分子化合物を正極活物質に使用する
のではなく、過充電時に電流を遮断する機能を電池内部
に有するための添加剤として使用する。
高分子化合物としては、ポリアセチレン、ポリパラフェ
ニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン
等が知られている(以下、p型導電性高分子と称す
る)。ポリアセチレンやポリパラフェニレンは電気化学
的にカチオンもドープされることが知られている(以
下、n型導電性高分子と称する)。これらの高分子化合
物自体は電気的に絶縁体であるが、イオンドーピングす
ることにより導電性が生じ、電極として使用可能にな
る。それぞれの化合物はそれぞれ異なるドーピング電位
があり、この電位は、通常リチウム電池に使用されてい
る電解液の酸化電位より低い。これらの高分子化合物の
応用として、リチウム電池の電極に使用する検討がなさ
れており、使用方法としては、3種類あり、(i)リチ
ウムイオンドープしたn−型導電性高分子(負極)/ア
ニオンドープしたp−型導電性高分子(正極)、(i
i)Li(負極)/n−型導電性高分子(正極)、(i
ii)Li(負極)/アニオンドープしたp−型導電性
高分子(正極)、である。高電圧等の実用的な観点か
ら、上記(i)の電池が広く研究されている。それぞれ
の化合物はそれぞれ異なるドーピング電位がある。本発
明では、これらの高分子化合物を正極活物質に使用する
のではなく、過充電時に電流を遮断する機能を電池内部
に有するための添加剤として使用する。
【0010】正極と負極を有するリチウム二次電池が充
電されたとき、充電電圧の増大とともに、まず、正極か
らリチウムイオンが放出され、その後も充電電流が流れ
続けると(過充電)、電流で発熱し、電池温度が上昇し
ながら、電解液の電気化学的酸化反応がはじまる。本発
明では、アニオンのドーピング電位が正極の最終充電電
圧以上である高分子化合物を正極に添加しているため、
電池の充電時に正極からリチウムイオンの放出が終了し
た後、次に、高分子化合物への、電解液中のアニオンの
ドーピングがはじまる。そして、電解液中のアニオンが
次第になくなるため、電解液の抵抗が増大し、やがて電
流が流れなくなり、それ以上の温度上昇はなくなり、か
つ、電解液の酸化分解も起こらないと考えられる。
電されたとき、充電電圧の増大とともに、まず、正極か
らリチウムイオンが放出され、その後も充電電流が流れ
続けると(過充電)、電流で発熱し、電池温度が上昇し
ながら、電解液の電気化学的酸化反応がはじまる。本発
明では、アニオンのドーピング電位が正極の最終充電電
圧以上である高分子化合物を正極に添加しているため、
電池の充電時に正極からリチウムイオンの放出が終了し
た後、次に、高分子化合物への、電解液中のアニオンの
ドーピングがはじまる。そして、電解液中のアニオンが
次第になくなるため、電解液の抵抗が増大し、やがて電
流が流れなくなり、それ以上の温度上昇はなくなり、か
つ、電解液の酸化分解も起こらないと考えられる。
【0011】リチウム二次電池用正極活物質として、多
くの化合物が検討されている。例えば、LixCoO
2(0≦x≦1)、LixNiO2(0≦x≦1)、Lix
Mn2O4(0≦x≦1)、結晶あるいは非結晶のV
2O5、LixV3O8(0≦x≦1)、TiS2、NbSe
3等を用いることができる。これらの正極は、それぞれ
異なる充放電に最適な電圧範囲を有する。つまり、充電
電圧の最大値が異なる。また、本発明で使用する高分子
化合物はそれぞれ、異なるアニオンドーピング電位を有
する。そして、本発明で使用する高分子化合物のアニオ
ンドーピング電位は正極の最大充電電圧より高いもので
なければならない。つまり、高分子化合物は使用する正
極に併せて、最適なアニオンドーピング電位を有する化
合物を選択することになる。Li/Li+を参照電位と
した高分子のアニオンドーピング電位の目安は、以下の
示すとおりである。ポリアセチレン(3V)、ポリパラ
フェニレン(4V)、ポリピロール(2.5V)、ポリ
チオフェン(3.5V)、ポリアニリン(3.0V)。
また、ポリアセチレンやポリパラフェニレンは他の高分
子化合物と異なり、カチオンドーピングも可能なので、
本発明のリチウム二次電池に適用する場合、放電時に高
分子へのカチオンドーピングが正極の放電反応を阻害し
ないように、正極の放電終止電圧がカチオンドーピング
電位より高い正極と組み合わせて使用することが望まし
い。ポリアセチレンとポリパラフェニレンのLi/Li
+を参照電極としたカチオンドーピングの目安となる電
圧は、それぞれ、1.5Vおよび1Vである。
くの化合物が検討されている。例えば、LixCoO
2(0≦x≦1)、LixNiO2(0≦x≦1)、Lix
Mn2O4(0≦x≦1)、結晶あるいは非結晶のV
2O5、LixV3O8(0≦x≦1)、TiS2、NbSe
3等を用いることができる。これらの正極は、それぞれ
異なる充放電に最適な電圧範囲を有する。つまり、充電
電圧の最大値が異なる。また、本発明で使用する高分子
化合物はそれぞれ、異なるアニオンドーピング電位を有
する。そして、本発明で使用する高分子化合物のアニオ
ンドーピング電位は正極の最大充電電圧より高いもので
なければならない。つまり、高分子化合物は使用する正
極に併せて、最適なアニオンドーピング電位を有する化
合物を選択することになる。Li/Li+を参照電位と
した高分子のアニオンドーピング電位の目安は、以下の
示すとおりである。ポリアセチレン(3V)、ポリパラ
フェニレン(4V)、ポリピロール(2.5V)、ポリ
チオフェン(3.5V)、ポリアニリン(3.0V)。
また、ポリアセチレンやポリパラフェニレンは他の高分
子化合物と異なり、カチオンドーピングも可能なので、
本発明のリチウム二次電池に適用する場合、放電時に高
分子へのカチオンドーピングが正極の放電反応を阻害し
ないように、正極の放電終止電圧がカチオンドーピング
電位より高い正極と組み合わせて使用することが望まし
い。ポリアセチレンとポリパラフェニレンのLi/Li
+を参照電極としたカチオンドーピングの目安となる電
圧は、それぞれ、1.5Vおよび1Vである。
【0012】本発明のリチウム二次電池は、充電可能な
電池であり、負極および正極に可逆な酸化還元反応を電
気化学的に行なう化学物質を使用し、両極の間にイオン
伝導性の電解液とセパレータを設け、両極の直接接触を
抑え、外部回路に電気エネルギーを取り出す電池であ
る。リチウム二次電池は、負極に、リチウムイオンを放
電可能な化学物質を用い、リチウムイオンと可逆的な電
気化学反応を行なう化学物質を正極活物質とし、非水溶
媒にリチウム塩を溶解させたものを、リチウムイオン伝
導性の電解液として構成される電池である。例えば、負
極としては、リチウム金属、リチウムとアルミニウム等
のリチウム金属合金、あるいは、リチウムイオンを挿
入、放出可能な化学物質(例えば、種々の炭素材料、N
b2O5、WO2等)を用いることができ、正極として
は、上述したように、LixCoO2(0≦x≦1)、L
ixNiO2(0≦x≦1)、LixMn2O4(0≦x≦
1)、結晶あるいは非結晶のV2O5、LixV3O8(0
≦x≦1)、TiS2、NbSe3等を用いることができ
る。
電池であり、負極および正極に可逆な酸化還元反応を電
気化学的に行なう化学物質を使用し、両極の間にイオン
伝導性の電解液とセパレータを設け、両極の直接接触を
抑え、外部回路に電気エネルギーを取り出す電池であ
る。リチウム二次電池は、負極に、リチウムイオンを放
電可能な化学物質を用い、リチウムイオンと可逆的な電
気化学反応を行なう化学物質を正極活物質とし、非水溶
媒にリチウム塩を溶解させたものを、リチウムイオン伝
導性の電解液として構成される電池である。例えば、負
極としては、リチウム金属、リチウムとアルミニウム等
のリチウム金属合金、あるいは、リチウムイオンを挿
入、放出可能な化学物質(例えば、種々の炭素材料、N
b2O5、WO2等)を用いることができ、正極として
は、上述したように、LixCoO2(0≦x≦1)、L
ixNiO2(0≦x≦1)、LixMn2O4(0≦x≦
1)、結晶あるいは非結晶のV2O5、LixV3O8(0
≦x≦1)、TiS2、NbSe3等を用いることができ
る。
【0013】また、電解液に用いるリチウム塩として
は、例えば、LiAsF6、LiPF6、LiSbF6、
LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(C
F3SO2)3、LiClO4、LiBF4、LiAlCl4
等が挙げられ、電解液に用いる非水溶媒としては、プロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状エ
ステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート
等の非環状エステル、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン等の環状エーテル、ジアルコキシエ
タン等の非環状エーテル、スルホラン等の硫黄化合物等
が挙げられ、これらの化合物を単独もしくは2種以上混
合して用いることができる。
は、例えば、LiAsF6、LiPF6、LiSbF6、
LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(C
F3SO2)3、LiClO4、LiBF4、LiAlCl4
等が挙げられ、電解液に用いる非水溶媒としては、プロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状エ
ステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート
等の非環状エステル、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン等の環状エーテル、ジアルコキシエ
タン等の非環状エーテル、スルホラン等の硫黄化合物等
が挙げられ、これらの化合物を単独もしくは2種以上混
合して用いることができる。
【0014】
【実施例】図1はコイン型電池の構造を示した一部断面
図であるが、この図より明らかなように電池ケース6内
に正極7、電解液5を挿入すると共に、セパレータ3を
介して負極2を設け、負極ケース1で覆うと共に、ガス
ケット4で密封した構造になっている。
図であるが、この図より明らかなように電池ケース6内
に正極7、電解液5を挿入すると共に、セパレータ3を
介して負極2を設け、負極ケース1で覆うと共に、ガス
ケット4で密封した構造になっている。
【0015】負極としてリチウム金属を、電解液とし
て、1モル/lのLiAsF6をエチレンカーボネート
(EC)と2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTH
F)の混合溶媒(体積混合比、1:1)に溶解したもの
を用いて、コイン電池(直径23mm、厚さ2mm)を
2個作製した。この電池の正極は、非晶質の五酸化バナ
ジウム(V2O5−P2O5、モル混合比は95:5、10
0mg)を正極活物質とし、ポリチオフェン(20m
g)を添加剤として混合し、導電剤である炭素と結着剤
としてのポリフルオロエチレンを用いて、混合後、ペレ
ットにしたものを用いている。この電池を”電池A”お
よび”電池B”と称する。正極以外は、”電池A”およ
び”電池B”と同一の電池を2個作製した。これらの電
池(”電池C”および”電池D”)は、本発明の効果を
示すための比較例であり、正極として、非晶質の五酸化
バナジウムを正極活物質(100mg)とし、導電剤で
ある炭素と結着剤としてのポリフルオロエチレンを混合
した後、ペレットにしたものを用いている。
て、1モル/lのLiAsF6をエチレンカーボネート
(EC)と2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTH
F)の混合溶媒(体積混合比、1:1)に溶解したもの
を用いて、コイン電池(直径23mm、厚さ2mm)を
2個作製した。この電池の正極は、非晶質の五酸化バナ
ジウム(V2O5−P2O5、モル混合比は95:5、10
0mg)を正極活物質とし、ポリチオフェン(20m
g)を添加剤として混合し、導電剤である炭素と結着剤
としてのポリフルオロエチレンを用いて、混合後、ペレ
ットにしたものを用いている。この電池を”電池A”お
よび”電池B”と称する。正極以外は、”電池A”およ
び”電池B”と同一の電池を2個作製した。これらの電
池(”電池C”および”電池D”)は、本発明の効果を
示すための比較例であり、正極として、非晶質の五酸化
バナジウムを正極活物質(100mg)とし、導電剤で
ある炭素と結着剤としてのポリフルオロエチレンを混合
した後、ペレットにしたものを用いている。
【0016】”電池A”および”電池C”を、0.2m
A/cm2の放電電流で1.8Vまで放電し、0.2m
A/cm2で3.3Vまで充電する操作を1サイクルと
して、充放電のサイクルを10回繰り返した。そして、
第11回目の放電を終了した後、充電終止電圧を10V
に設定し、充電した。第11回目の充放電曲線を図2に
示す。比較例の”電池C”は、3.5V付近から正極か
らのリチウムイオンの放出が終了したため、電圧が急に
立ち上がり、電流はさらに流れ続け、再び、3.9V付
近から徐々に電圧が立ち上がり(電解液の酸化分解)、
6V付近でガス発生による電池内部圧力の上昇により電
池の上蓋が外れた。一方、本発明の”電池A”は、3.
5V付近で正極の充電反応が終了した後、3.6V付近
からの非常にゆるやかな電圧を示した後、充電電流が流
れなくなり、電池の外観には何ら変化は見られなかっ
た。また、電池Bと電池Dについて、0.2mA/cm
2の放電電流で1.8Vまで放電し、0.2mA/cm2
の電流値で3.5Vまで充電する充放電サイクルを繰り
返した。この試験におけるサイクル毎の放電容量とサイ
クル数との関係を図3に示す。比較例の電池Dは、充放
電サイクル数が約200回で放電容量が初期容量の半分
になる。これは、充電時に電解液の一部が酸化分解して
いるためと考えられる。一方、本発明の電池Bは、充放
電サイクル数が200回を過ぎても安定した放電容量を
有する充放電サイクル挙動を示した。
A/cm2の放電電流で1.8Vまで放電し、0.2m
A/cm2で3.3Vまで充電する操作を1サイクルと
して、充放電のサイクルを10回繰り返した。そして、
第11回目の放電を終了した後、充電終止電圧を10V
に設定し、充電した。第11回目の充放電曲線を図2に
示す。比較例の”電池C”は、3.5V付近から正極か
らのリチウムイオンの放出が終了したため、電圧が急に
立ち上がり、電流はさらに流れ続け、再び、3.9V付
近から徐々に電圧が立ち上がり(電解液の酸化分解)、
6V付近でガス発生による電池内部圧力の上昇により電
池の上蓋が外れた。一方、本発明の”電池A”は、3.
5V付近で正極の充電反応が終了した後、3.6V付近
からの非常にゆるやかな電圧を示した後、充電電流が流
れなくなり、電池の外観には何ら変化は見られなかっ
た。また、電池Bと電池Dについて、0.2mA/cm
2の放電電流で1.8Vまで放電し、0.2mA/cm2
の電流値で3.5Vまで充電する充放電サイクルを繰り
返した。この試験におけるサイクル毎の放電容量とサイ
クル数との関係を図3に示す。比較例の電池Dは、充放
電サイクル数が約200回で放電容量が初期容量の半分
になる。これは、充電時に電解液の一部が酸化分解して
いるためと考えられる。一方、本発明の電池Bは、充放
電サイクル数が200回を過ぎても安定した放電容量を
有する充放電サイクル挙動を示した。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、高分子化合物を正極の添加剤として使用する
ことにより、充放電特性に優れ、安全性、信頼性が高い
リチウム二次電池を実現できる。
によれば、高分子化合物を正極の添加剤として使用する
ことにより、充放電特性に優れ、安全性、信頼性が高い
リチウム二次電池を実現できる。
【図1】コイン電池の構造を示した図。
【図2】電池の電圧と充放電容量の関係を示す図。
【図3】電池の放電容量と充放電サイクル数の関係を示
す図。
す図。
1 負極ケース 2 負極 3 セパレータ 4 ガスケット 5 電解液 6 電池ケース 7 正極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市村 雅弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】リチウムイオンを放電および充電可能な負
極、リチウムイオンを放電および充電可能な正極および
リチウムイオン伝導性の電解質を有するリチウム二次電
池において、上記正極に、電気化学的にアニオンドープ
が可能で、かつ、アニオンのドーピング電位が上記正極
の最終充電電圧以上である高分子化合物を添加したこと
を特徴とするリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4165366A JPH05335034A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4165366A JPH05335034A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | リチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05335034A true JPH05335034A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=15811008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4165366A Pending JPH05335034A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05335034A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999040639A1 (fr) * | 1998-02-06 | 1999-08-12 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Electrode, son procede de fabrication, et batterie utilisant cette electrode |
JP2013065469A (ja) * | 2011-09-16 | 2013-04-11 | Murata Mfg Co Ltd | 二次電池システム |
JP2016525770A (ja) * | 2013-05-31 | 2016-08-25 | スカニア シーブイ アクチボラグ | バッテリーセルの固有の過充電保護 |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP4165366A patent/JPH05335034A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999040639A1 (fr) * | 1998-02-06 | 1999-08-12 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Electrode, son procede de fabrication, et batterie utilisant cette electrode |
JP2013065469A (ja) * | 2011-09-16 | 2013-04-11 | Murata Mfg Co Ltd | 二次電池システム |
JP2016525770A (ja) * | 2013-05-31 | 2016-08-25 | スカニア シーブイ アクチボラグ | バッテリーセルの固有の過充電保護 |
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