JPH05229923A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH05229923A
JPH05229923A JP3787692A JP3787692A JPH05229923A JP H05229923 A JPH05229923 A JP H05229923A JP 3787692 A JP3787692 A JP 3787692A JP 3787692 A JP3787692 A JP 3787692A JP H05229923 A JPH05229923 A JP H05229923A
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JP
Japan
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group
composition
oral cavity
polyhydric alcohol
sodium
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JP3787692A
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English (en)
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Atsushi Yamagishi
敦 山岸
Ryozo Nakai
良三 中井
Hiroshi Kamiya
寛 紙谷
Katsumi Kita
克己 喜多
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水酸基を4個以上有する多価アルコー
ル、糖アルコール又は糖の残基を示し、R2 は直鎖又は
分岐鎖の炭素数4〜20のアルキル基又はアルケニル基
を示す)で表わされるグリセリルエーテル化多価アルコ
ールを含有する口腔用組成物。 【効果】 香味が良く、飲食物の味を変えず、発泡性に
優れ、しかも刺激が少なくかつ歯垢分散性が良いもので
あり、また殺菌剤、防腐剤等の薬効剤の作用を阻害しな
いためカチオン性殺菌剤を併用することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は口腔用組成物に関し、更
に詳細には、グリセリルエーテル化多価アルコールを含
有し、香味が良く、飲食物の味を変えず、発泡性に優
れ、しかも低刺激性でかつ歯垢分散性に優れた口腔用組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】歯磨剤
等の口腔用組成物に配合される活性剤には、香味に悪い
影響を与えない、歯磨後の飲食物の味を変えない、発泡
性に優れる、低刺激性、歯垢に浸透力が高く分散作用を
持ち除去を助ける、薬効剤の作用を妨げない等の機能が
要求される。従来、口腔用組成物に配合される活性剤
は、そのほとんどがアルキル硫酸ナトリウム、アルキル
ザルコシンナトリウム等のアニオン系活性剤、又はポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールブロ
ックポリマー、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の高
分子ノニオン活性剤であった。
【0003】しかしながら、これらの活性剤は前記の機
能をすべて満たすものではなかった。例えば、最も多く
用いられているアルキル硫酸ナトリウムは、味、泡立ち
が良く、歯垢分散性が高いものの、飲食物の味を著しく
変え、刺激感が強く、しかもカチオン系殺菌剤の作用を
著しく阻害するという欠点があった。また、高分子ノニ
オン活性剤は、アニオン系活性剤に比べ、発泡性や歯垢
分散能が著しく劣るものであった。従って、前記機能を
すべて満たす活性剤が求められていた。
【0004】一方、多価アルコール誘導体であるシュガ
ーエステルやアルキルグルコシドは、食品、家庭品等に
広く用いられている。しかしながら、シュガーエステル
は起泡力がほとんどなく、またアルキルグルコシドはそ
のもの自体の味が悪く使用に耐えない等の理由から、こ
れらは口腔用組成物にはほとんど用いられていなかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、グリセリルエーテル
化多価アルコールを用いれば、香味が良く、飲食物の味
を変えず、発泡性に優れ、しかも刺激が少なくかつ歯垢
分散性が良く、殺菌剤、防腐剤等の薬効剤の作用を阻害
しない口腔用組成物が得られることを見出し、本発明を
完成した。
【0006】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 は水酸基を4個以上有する多
価アルコール、糖アルコール又は糖の残基を示し、R2
は直鎖又は分岐鎖の炭素数4〜20のアルキル基又はア
ルケニル基を示す)で表わされるグリセリルエーテル化
多価アルコールを含有する口腔用組成物を提供するもの
である。
【0009】本発明で用いられるグリセリルエーテル化
多価アルコールは、前記一般式(1)で表わされるもの
である。式中、R1 は水酸基を4個以上有する多価アル
コール、糖アルコール又は糖の残基を示すが、多価アル
コールとしては、例えばペンタエリスリトール等が、糖
アルコールとしては、例えばソルビトール、マルチトー
ル等が、糖としては、例えばショ糖、マルトース、グリ
コース、フルクトース等が挙げられる。
【0010】また、R2 で示される直鎖又は分岐鎖の炭
素数4〜20のアルキル基又はアルケニル基としては、
例えばブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコシル基、ブテニル基、ペン
テニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル
基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、ウンデセ
ニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデ
セニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オク
タデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基、メチ
ルヘキシル基、エチルヘキシル基、メチルヘプチル基、
エチルヘプチル基、メチルノニル基、メチルウンデセニ
ル基、メチルヘプタデカニル基、ヘキシルデシル基、オ
クチルデシル基等が挙げられる。これらのアルキル基又
はアルケニル基は、単一鎖長又は異なる炭素数の混合物
でもよいが、単一鎖長であることが好ましい。
【0011】これらのグリセリルエーテル化多価アルコ
ール(1)は、例えば特願平3−184726号記載の
方法に従い、以下のようにして製造することができる。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を
有する)
【0014】すなわち、一般式(2)で表わされる水酸
基を4個以上有する多価アルコール、糖アルコール又は
糖と、一般式(3)で表わされるグリシジルエーテルと
を、塩基性触媒の存在下で反応させることにより製造す
ることができる。
【0015】本発明の口腔用組成物において、これらの
グリセリルエーテル化多価アルコール(1)の配合量は
特に制限されないが、全組成中に0.1〜20重量%
(以下、単に%で示す)、特に0.5〜5%配合するの
が好ましい。
【0016】本発明の口腔用組成物には、前記必須成分
のほか、その形態に応じて種々の公知成分を配合するこ
とができる。例えば第2リン酸カルシウム、第3リン酸
カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸マグネシウ
ム、不溶性メタリン酸ナトリウム、無水ケイ酸、水酸化
アルミニウム、アルミナ、ハイドロキシアパタイト、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ゼ
オライト、合成アルミノケイ酸塩、ベンガラ等の研磨
剤;前記の研磨剤を結合剤を用いて造粒した顆粒状研磨
剤;グリセリン、ソルビット、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キ
シリット、マルチット、ラクチット等の湿潤剤;カルボ
キシメチルセルロース及びその塩類、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナン、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナト
リウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレン
グリコールエステル、キサンタンガム、トラガカントガ
ム、カラヤガム、アラビヤガム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ビーガム、ラポナイト等の
粘結剤;モノフルオルリン酸ナトリウム、フッ化スズ、
フッ化ナトリウム等の歯質強化剤;クロルヘキシジン及
びその塩類、トリクロンサン、塩化セチルピリジニウ
ム、チモール類、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤;リ
ン酸ナトリウム等のpH調整剤;デキストラナーゼ、アミ
ラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、ムタナーゼ等の酵
素類;塩化ナトリウム、ヒノキチオール、ε−アミノカ
プロン酸、トラネキサム酸、アラントイン類、トコフェ
ロール類、オクチルフタリド、ニコチン酸エステル類、
ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチル
リチン酸及びその塩類、グリセロホスフェート、クロロ
フィル、水溶性無機リン酸化合物、アズレン類、カミツ
レ、センブリ、当帰、センキュウ、生薬類等の抗炎症剤
・血行促進剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイ
ド、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチル
エステル等の甘味剤;p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロ
ピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、安息香酸ナトリ
ウム等の防腐剤;二酸化チタン等の着色剤・色素類;ペ
パーミント油、スペアミント油、メントール、カルボ
ン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リ
モネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネロ
ール、α−テルピネオール、メチルアセテート、シトロ
ネリルアセテート、メチルオイゲノール、シネオール、
リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、
アニス油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマ
リー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑
油、丁子油、ユーカリ油等の香料等を適宜使用すること
ができる。
【0017】更に、従来使用されている活性剤、例えば
ラウリル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩、α−オレフィンス
ルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アシルモノグリセ
リド硫酸塩、石鹸、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸モノ
アルカノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アル
キルグリコシド、イミダゾリニウムベタイン、アルキル
ベタイン、アルキルアミドベタイン、スルホベタイン、
アミンオキサイド等を併用することもできる。
【0018】本発明の口腔用組成物は、グリセリルエー
テル化多価アルコールを配合し、常法により製造するこ
とができ、練歯磨、粉歯磨、液状歯磨、マウスウォッシ
ュ、うがい用錠剤、歯肉マッサージクリーム、チューイ
ンガム、トローチ、キャンディ等の形態とすることがで
きる。
【0019】
【実施例】次に、試験例及び実施例を挙げて本発明を更
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例で使用した界面活性剤は以下のとおり
であり、それぞれ略号で示した。 アニオン活性剤−ラウリル硫酸ナトリウム ASと略す ノニオン活性剤−アルキルグルコシド(C=10) A
Gと略す ノニオン高分子活性剤−ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレングリコール(花王製 エマルゲンPP29
0) PPと略す グリセリルエーテル化ソルビトール(式(1)中のR2
=C12アルキル)SEと略す グリセリルエーテル化グルコース(式(1)中のR2
C12アルキル)GE略す グリセリルエーテル化シュークロース(式(1)中のR
2=C12アルキル)SUと略す
【0020】試験例1 以下の組成の歯磨剤を常法により製造し、20名のパネ
ラーにより香味、泡立ち、刺激感及び飲食物の味につい
て官能評価を行った。飲食物の味の評価は、歯磨後にオ
レンジジュースを飲んでその味を評価することにより行
った。評価は○△×の3段階とした。結果を表1に示
す。 (成分) リン酸水素カルシウム 45.0% ソルビトール液 25.0 プロピレングリコール 3.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 無水ケイ酸 2.0 サッカリンナトリウム 0.15 メチルパラベン 0.1 香料 1.0 界面活性剤 1.5 精製水 バランス 100.0%
【0021】
【表1】
【0022】試験例2 ハイドロキシアパタイトペレットを、人口腔内より採集
した歯垢を唾液に分散させてショ糖とカザミノ酸を加え
た培地の中に入れ、24時間嫌気培養して表面に人工歯
垢を形成させた。このペレットを活性剤1%溶液に3分
間浸潰し、流水で軽く洗った後、染色して色差計で測定
し、ブランクに対する歯垢除去率を求めた。 活性剤 歯垢除去率 AS 35% AG 28% PP 4% SE 34% GE 32% SU 29%
【0023】試験例3 活性剤1%溶液に塩酸クロルヘキシジン100ppm を添
加して試験溶液とした。この溶液50mlを1gのケラチ
ンパウダーと共に3分間撹拌し、精製水で2回洗浄した
後、ケラチンパウダーをアセトニトリルにて抽出し、H
PLCにて定量してカチオン性殺菌剤吸着率を求めた。 活性剤 吸着率 AS 3% AG 61% PP 64% SE 65% GE 62% SU 65%
【0024】実施例1 練歯磨: 次の組成の練歯磨を常法により製造した。 水酸化アルミニウム 30.0% 無水ケイ酸 8.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.7 グリセリン 7.0 ソルビット液 20.0 サッカリンナトリウム 0.2 メチルパラベン 0.1 グリセリルエーテル化ソルビトール (式(1)中のR2 =C10アルキル) 1.5 グリチルレチン酸 0.05 香料 0.9 精製水 バランス 100.0%
【0025】実施例2 練歯磨: 次の組成の練歯磨を常法により製造した。 水酸化アルミニウム 15.0% 無水ケイ酸 7.5 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5 グリセリン 5.0 ソルビット液 40.0 サッカリンナトリウム 0.2 メチルパラベン 0.1 グリセリルエーテル化ソルビトール (式(1)中のR2 =C12アルキル) 1.5 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.76 香料 0.9 精製水 バランス 100.0%
【0026】実施例3 練歯磨: 次の組成の練歯磨を常法により製造した。 リン酸水素カルシウム 45.0% 無水ケイ酸 2.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2 グリセリン 7.0 ソルビット液 20.0 サッカリンナトリウム 0.2 メチルパラベン 0.1 グリセリルエーテル化グルコース (式(1)中のR2 =C10アルキル) 1.5 アラントイン 0.1 香料 0.9 精製水 バランス 100.0%
【0027】実施例4 練歯磨: 次の組成の練歯磨を常法により製造した。 リン酸水素カルシウム 35.0% 無水ケイ酸 2.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2 グリセリン 7.0 ソルビット液 15.0 サッカリンナトリウム 0.2 メチルパラベン 0.1 塩化ナトリウム 5.0 グリセリルエーテル化グルコース (式(1)中のR2 =C12アルキル) 1.5 アラントイン 0.1 香料 0.9 精製水 バランス 100.0%
【0028】実施例5 液状歯磨: 次の組成の液状歯磨を常法により製造した。 無水ケイ酸 7.5% カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.8 グリセリン 3.0 ソルビット液 45.0 サッカリンナトリウム 0.3 メチルパラベン 0.1 グリセリルエーテル化シュークロース (式(1)中のR2 =C10アルキル) 1.5 フッ化ナトリウム 0.2 塩酸クロルヘキシジン 0.01 香料 0.9 精製水 バランス 100.0%
【0029】実施例6 洗口剤: 次の組成の洗口剤を常法により製造した。 グリセリン 5.0% エタノール 8.0 サッカリン 0.1 グリセリルエーテル化シュークロース (式(1)中のR2 =C12アルキル) 1.0 香料 0.1 精製水 バランス 100.0%
【0030】
【発明の効果】本発明の口腔用組成物は、香味が良く、
飲食物の味を変えず、発泡性に優れ、しかも刺激が少な
くかつ歯垢分散性が良いものであり、また殺菌剤、防腐
剤等の薬効剤の作用を阻害しないためカチオン性殺菌剤
を併用することが可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水酸基を4個以上有する多価アルコー
    ル、糖アルコール又は糖の残基を示し、R2は直鎖又は
    分岐鎖の炭素数4〜20のアルキル基又はアルケニル基
    を示す)で表わされるグリセリルエーテル化多価アルコ
    ールを含有する口腔用組成物。
  2. 【請求項2】 次の一般式(1) 【化2】 (式中、R1は水酸基を4個以上有する多価アルコー
    ル、糖アルコール又は糖の残基を示し、R2は直鎖又は
    分岐鎖の炭素数4〜20のアルキル基又はアルケニル基
    を示す)で表わされるグリセリルエーテル化多価アルコ
    ールを0.1〜20重量%含有する口腔用組成物。
  3. 【請求項3】 さらにカチオン性殺菌剤を含有する請求
    項1又は2記載の口腔用組成物。
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