JPH0515409U - 積層型コイル - Google Patents

積層型コイル

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JPH0515409U
JPH0515409U JP6044491U JP6044491U JPH0515409U JP H0515409 U JPH0515409 U JP H0515409U JP 6044491 U JP6044491 U JP 6044491U JP 6044491 U JP6044491 U JP 6044491U JP H0515409 U JPH0515409 U JP H0515409U
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coil
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conductor
magnetic
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勝 槇野
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】導体回りにおける磁束の小ループ化を防止し
て、高いインダクタンスを確実に得ることができるとと
もに、容易に製造することができる積層型コイルを提供
することを目的とする。 【構成】絶縁性セラミック体33にコイル形成用導体3
5を形成したコイル層31を複数積層するとともに、各
コイル形成用導体35を絶縁性セラミック体33に設け
たスルーホール41を介して相互に導通した積層型コイ
ルにおいて、コイル層31間に、絶縁性セラミック体3
3に磁束遮断体39を形成した磁束遮断層37を介在さ
せたものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば、電気絶縁性の金属酸化物磁性材料や絶縁性セラミック材料 より形成される絶縁性セラミック体にコイル形成用導体を形成したコイル層を複 数積層して形成される積層型コイルに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、コイル部品の多くはフェライトなどの磁性材料に銅線を巻いた構造であ ったが、部品の小型化及び回路への装着の容易性から、近年においては、印刷, 積層等の技術を用いた積層型チップ部品が使用されるようになっている。
【0003】 このような積層型コイルとしては、特公昭62−22244号公報等が知られ ている。
【0004】 図4および図5は、この公報に開示される積層型コイルを示すもので、符号1 1は磁性体層を示し、符号13は磁性体層11と交互に印刷して1本のコイルと なるように形成された導体を示している。この導体13の両端T1 ,T2 は積層 体の外周側面へ引き出され、導体13の周囲は、図6に示すように、全て磁性体 で埋められている。
【0005】 このような積層型コイルでは、導体13の周囲が全て磁性体で埋められている ため、磁束の流れが、図6に示したように、全てφ1 ,φ2 といった理想的な分 布とならないで、導体13の回りに小ループを形成するφA ,φB のような漏れ を生じる。従って積層型コイルのインダクタンス値は期待する程上がらないとい う問題があった。このような問題を防止するためには、積層型コイルにおけるコ イル巻数を増加することが必要となるが、このようにコイル巻数を増加すると工 程の増大となるという問題があった。
【0006】 そこで、図7に示すように、磁束が小ループを形成する可能性のある箇所の導 体13の間に低透磁率の磁性体層15を形成することにより、導体13回りにお ける磁束の小ループをなくした積層型コイルが提案されている。
【0007】 図8乃至図10は、この積層型コイルの製造工程を示すもので、先ず、図8に 示すように、印刷された磁性を有する第1層17の上に導体21を印刷し、次に 、図9および図10に示すように導体21の部分は除いて高透磁率の磁性体のペ ースト23を印刷し、さらに、図11に示すように、導体21の上に低透磁率の 磁性体のペースト25を印刷し、以下導体21に接続する導体を印刷して順次同 様な積層を反復することにより形成される。
【0008】
【考案が解決しようとする問題点】
しかしながら、このような積層型コイルでは、導体21回りにおける磁束の小 ループ化を防止することはできるが、低透磁率の磁性体のペースト25は焼結中 に磁心となる高透磁率の磁性体のペースト23と反応を起こすため、組成の変動 が生じ、これにより、磁心が低透磁率となり、期待する程のインダクタンスが得 られないという問題があった。また、上記のような積層型コイルでは、導体21 の間に低透磁率の磁性体層15を形成することは困難であり、製造工程が複雑化 し、実用的でないという問題があった。
【0009】 本考案の積層型コイルは、上記のような問題点を解決するためになされたもの で、導体回りにおける磁束の小ループ化を防止して、高いインダクタンスを確実 に得ることができるとともに、容易に製造することができる積層型コイルを提供 することを目的とする。
【0010】
【問題点を解決するための手段】
本考案者等は、上記問題について鋭意考察,研究した結果、単に導体間に磁気 抵抗となる薄い層を形成するという簡便な構造によって、磁性体に何ら弊害を及 ぼすことなく磁束の小ループ化を防止することができることを突き止めた。
【0011】 即ち、本考案の積層型コイルは、絶縁性セラミック体にコイル形成用導体を形 成したコイル層を複数積層するとともに、各コイル形成用導体を前記絶縁性セラ ミック体に設けたスルーホールを介して相互に導通した積層型コイルにおいて、 前記コイル層間に、前記絶縁性セラミック体に磁束遮断体を形成した磁束遮断層 を介在させたものである。
【0012】
【作用】
本考案の積層型コイルでは、磁束はコイル形成用導体の回りに小ループを形成 しようとするが、コイル層間に、コイル形成用導体とは導通しない磁束遮断体を 絶縁性セラミック体に形成してなる磁束遮断層を介在させたので、磁束遮断体に より磁束が遮断され、低透磁率の磁性体を積層することなく、コイル形成用導体 回りにおける磁束の小ループ化が阻止される。また、本考案の積層型コイルは、 コイル層と、このコイル層と同様にして形成された磁束遮断層とを交互に積層す ることにより製造される。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の積層型コイルの一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1および図2は、本考案の積層型コイルを示すもので、図において、符号3 1は、多数積層されたコイル層を示している。これらのコイル層31は、例えば 、電気絶縁性の金属酸化物磁性材料(いわゆるフェライト)や絶縁性セラミック 材料より形成される絶縁性セラミック体33に、例えば、Ag,Pt,Pdから なるコイル形成用導体35を形成して構成されている。
【0014】 そして、各コイル層31間にはそれぞれ磁束遮断層37が形成されている。こ れらの磁束遮断層37は、絶縁性セラミック体33に、例えば、Ag,Pt,P dからなる磁束遮断体39を形成して構成されている。この磁束遮断体39は、 コイル形成用導体35とほぼ同様の形状、即ち、コ字状に形成されている。
【0015】 また、コイル形成用導体35は、その端部が絶縁性セラミック体33に形成さ れたスルーホール41を介して相互に接続され、磁束遮断層37の絶縁性セラミ ック体33には、磁束遮断体39がスルーホール41が形成された側に開口して 形成され、磁束遮断体39はコイル形成用導体35とは導通していない。 この ような積層型コイルは、図3(a)に示すように、第1シート51に、第1コイ ル形成用導体のペースト53を印刷し、乾燥後、第1シート51にスルーホール 55が形成された第2シート57を圧着する。次に、図3(b)に示すように、 第2シート57にスルーホール55を通過しないコ字状の第1磁束遮断体用のペ ースト59を印刷し、乾燥後、さらに、第2シート57と同じ位置にスルーホー ル61が形成された第3シート63を圧着する。この後、第3シート63に第2 コイル形成用導体のペースト65を印刷する。このような工程を繰り返すことに より積層型コイルを形成する。
【0016】 以上のように構成された積層型コイルでは、磁束はコイル形成用導体35の回 りに小ループを形成しようとするが、コイル層31間に磁束遮断層37を形成し たので、磁束遮断体39により磁束が遮断され、コイル形成用導体35回りにお ける磁束の小ループ化を防止して、インダクタンス値を確実に大きくすることが できる。
【0017】 また、コイル層31間に、コイル形成用導体35とは導通しない磁束遮断体3 9を絶縁性セラミック体33に形成してなる磁束遮断層37を介在させたので、 低透磁率の磁性体を積層することなく、コイル形成用導体35回りにおける磁束 の小ループ化を防止することができる。従って、低透磁率の磁性体と磁心となる 高透磁率の磁性体が焼成中に反応を起こすことがなく、磁心の組成変動を生じる ことがない。
【0018】 さらに、コイル層31と、このコイル層31と同様にして形成された磁束遮断 層37とを交互に積層するだけで製造でき、積層型コイルを容易に製造すること ができる。
【0019】 尚、上記実施例では、磁束遮断体39をコ字状に形成した例について説明した が、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、磁束遮断体の形状は問わず 、コイル形成用導体と導通しなければ良い。
【0020】 また、上記実施例では、5層の積層型コイルについて説明したが、本考案は上 記実施例に限定されるものではなく、本考案の積層型コイルは4層以下でも良く 、6層以上でも良い。
【0021】
【考案の効果】
本考案の積層型コイルでは、コイル層間に、絶縁性セラミック体に磁束遮断体 を形成した磁束遮断層を介在させたので、低透磁率の磁性体を積層することなく 、コイル形成用導体回りにおける磁束の小ループ化を防止できる。これにより、 低透磁率の磁性体と高透磁率の磁性体が焼結中に反応を起こすことがなく、磁性 体の組成変動を生じることがない。
【0022】 また、本考案の積層型コイルは、例えば、絶縁性セラミック体を構成する第1 シートに、第1コイル形成用導体を形成するペーストを印刷し、乾燥後、第1シ ートにスルーホールが形成された第2シートを圧着し、この第2シートにスルー ホールを通過しないコ字状の磁束遮断体を形成するペーストを印刷し、このよう な工程を繰り返すことにより形成するので、コイル層と、このコイル層と同様に して形成された磁束遮断層とを交互に積層するだけで製造でき、積層型コイルを 容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の積層型コイルの一部を示す正面図であ
る。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】本考案の積層型コイルの製造方法を説明するた
めの説明図である。
【図4】従来の積層型コイルの平面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う縦断面図である。
【図6】図4のB−B線に沿う横断面図である。
【図7】コイル形成用導体間における絶縁性セラミック
体を低透磁率体とした従来の積層型コイルを示す横断面
図である。
【図8】図7の製造方法を示す平面図であり、導体を第
1層に形成した状態を示す図である。
【図9】図7の製造方法を示す平面図であり、導体部分
を除いて磁性体のペーストを印刷した状態を示す図であ
る。
【図10】図9のC−C線に沿う横断面図である。
【図11】図9における導体部分に低透磁率体のペース
トを印刷した状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
31 コイル層 33 絶縁性セラミック体 35 コイル形成用導体 37 磁束遮断層 39 磁束遮断体 41 スルーホール

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性セラミック体にコイル形成用導体を
    形成したコイル層を複数積層するとともに、各コイル形
    成用導体を前記絶縁性セラミック体に設けたスルーホー
    ルを介して相互に導通した積層型コイルにおいて、前記
    コイル層間に、絶縁性セラミック体に磁束遮断体を形成
    した磁束遮断層を介在させたことを特徴とする積層型コ
    イル。
JP1991060444U 1991-07-31 1991-07-31 積層型コイル Expired - Lifetime JP2558986Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53116188U (ja) * 1977-02-23 1978-09-14
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