JPH04372603A - 水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法 - Google Patents

水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法

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JPH04372603A
JPH04372603A JP14894791A JP14894791A JPH04372603A JP H04372603 A JPH04372603 A JP H04372603A JP 14894791 A JP14894791 A JP 14894791A JP 14894791 A JP14894791 A JP 14894791A JP H04372603 A JPH04372603 A JP H04372603A
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polymerization
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polymer
soluble
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JP14894791A
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Shuhei Yada
矢 田 修 平
Masayuki Yamashita
山 下 正 行
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性エチレン不飽和
モノマーを逆相懸濁重合により重合して得られる水溶性
ないし水膨潤性ポリマーの製造法に関するものである。 さらに詳しくは、本発明は、この様な樹脂を製造すると
きに器壁に付着するポリマーの生成が抑制された樹脂の
製造法に関するものである。特に、水膨潤性ポリマーは
、近年、生理用品、使い捨て紙オムツ、使い捨て雑巾な
どの衛生関係、保水剤、土壌改良剤として農園芸関係な
どに使われているほか、汚泥の凝固、結露防止や油類の
脱水などの種々の用途にもまた使用方法が開発されてい
る。これらの中でも、特に生理用品、使い捨て紙オムツ
、などの衛生用品に水膨潤性ポリマーが盛んに使用され
ているし、結露防止としては、建材、コンテナー輸送、
海上輸送などに利用され、社会生活に大きく貢献してい
る。
【0002】
【従来の技術】この種の水溶性エチレン性不飽和モノマ
ーを重合して得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマーと
しては、アクリル酸塩重合体、及び(または)その架橋
物、アクリル酸エステル‐酢酸ビニル共重合体ケン化物
、及び(または)その架橋物、澱ぷん‐アクリル酸塩グ
ラフト共重合体、及び(または)その架橋物、澱ぷん‐
アクリロニトリルグラフト共重合体ケン化物、及び(ま
たは)その架橋物、無水マレイン酸グラフトポリビニル
アルコール重合体、及び(または)その架橋物、ポリエ
チレンオキシド、及び(または)その架橋物などが知ら
れている。このうち特に、水膨潤性ポリマーは、一般に
、逆相懸濁重合、逆相乳化重合、水溶液重合または有機
溶媒中での反応等によって、重合体を合成し、そのまま
乾燥して製造されるか、または、場合により乾燥した後
、粉砕工程を経て製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様な方法によって
製造されている樹脂は、その製造機器類の内部に付着物
を発生させ、樹脂の製造に悪影響を及ぼしている。特に
、重合器においては、その気相部内壁、気液界面近傍内
壁、液相部内壁、及び攪拌翼などに重合体の薄膜が生成
し、その薄膜上にさらに重合体が付着して塊状の重合体
固形物を生成するに至る。特開昭62−172006号
、特開昭61−231004号、特開昭57−7430
9号、特開昭61−36763号各公報等には、このよ
うな重合体付着に対して界面活性剤添加によって付着を
抑制したり(特開昭61−36763号公報)、壁面に
付着防止用のフッ素系樹脂コーティング処理を施したり
(特開昭60−55002号、特開昭56−3254号
公報等)、付着抑制の目的で壁面の平滑度を向上させて
いるが、これらは液相部内壁に関してはある程度の効果
が確認されるものの、気相部内壁、気液界面近傍内壁に
関しては付着物をなくす技術は未だなく、その技術の開
発が切望されている。また、付着は、一旦発生すると、
最初に付着したものを核として急速に増加するため、付
着物を簡単にかつ完全に除去することも必要であるが、
この技術も未だ完成されたものとは言い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】〔発明の概要〕<要旨>
本発明は、従来技術の問題を排除して、水溶性エチレン
性不飽和モノマーを重合して得られる水溶性ないし水膨
潤性ポリマーを安定的に製造する方法を提供しようとす
るものである。
【0005】本発明者らは、付着を抑制し、かつ付着し
たポリマーを除去することに関して、鋭意研究を重ねた
結果、特に、重合器、及び攪拌軸などの気相部内壁、気
液界面近傍内壁の付着抑制ないし除去に関して、本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明による水溶性ないし水膨潤性
ポリマーの製造法は、水溶性エチレン性不飽和モノマー
を親油性界面活性剤を含有する炭化水素溶媒(A)中に
懸濁させて水溶性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁重
合により水溶性ないし水膨潤性ポリマーを製造するに当
たり、重合中に上記炭化水素溶媒(A)と同一または異
なる種類の炭化水素溶媒(B)を重合機器内部の気相接
触部に流下させること、を特徴とするものである。
【0007】<効果>この種の水溶性エチレン性不飽和
モノマーを親油性界面活性剤を含有する炭化水素溶媒中
に懸濁させて水溶性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁
重合により水溶性ポリマーないし水膨潤性ポリマーを製
造する方法は、その製造機器類の内部に付着物を発生さ
せ、樹脂の製造に悪影響を及ぼしている。本発明の方法
を用いると、重合器、及び攪拌軸などの、気相部内壁、
気液界面近傍内壁における付着抑制ないし除去に関して
、非常に高い効果が得られ、従って、本発明はこの様な
問題の解決に大きく貢献するものと言えよう。本発明に
より、連続運転時間が増加し、安定した品質で長期間運
転が可能となるため、工業的貢献度は極めて高いもので
ある。
【0008】〔発明の具体的な説明〕<水溶性ないし水
膨潤性ポリマー>本発明における水溶性エチレン性不飽
和モノマーを重合して得られる水溶性ないし水膨潤性ポ
リマーの例としては、(メタ)アクリル酸塩重合体、及
び(または)その架橋物、(メタ)アクリル酸エステル
‐酢酸ビニル共重合体ケン化物、及び(または)その架
橋物、澱ぷん‐アクリル酸塩グラフト共重合体、及び(
または)その架橋物、澱ぷん‐アクリロニトリルグラフ
ト共重合体ケン化物、及び(または)その架橋物、澱ぷ
ん‐(メタ)アクリル酸エステルグラフト共重合体ケン
化物、及び(または)その架橋物、澱ぷん‐アクリロニ
トリル‐ビニルスルホン酸グラフト共重合体ケン化物、
及び(または)その架橋物、無水マレイン酸グラフトポ
リビニルアルコール重合体、及び(または)その架橋物
、ポリエチレンオキシド、及び(または)その架橋物、
ナトリウムカルボキシメチルセルロース及び(または)
その架橋物などがあげられる。
【0009】また、水溶性ないし水膨潤性ポリマーに転
換可能で、重合、乾燥等の後に良好な性能を与えるモノ
マーであれば、これらを共重合させた共重合体であって
も差し支えない。その様な性能を与えるモノマーとして
は、官能基としてカルボン酸または(及び)その塩、リ
ン酸または(及び)その塩、スルホン酸または(及び)
その塩から誘導される基を有する水溶性エチレン性不飽
和モノマーが挙げられる。具体的には、マレイン酸ある
いはその塩、イタコン酸あるいはその塩、ビニルスルホ
ン酸あるいはその塩、2‐アクリルアミド‐2‐メチル
プロパンスルホン酸あるいはその塩、2‐アクリロイル
エタンスルホン酸あるいはその塩、2‐アクリロイルプ
ロパンスルホン酸あるいはその塩、2‐イタクロイルエ
タンスルホン酸あるいはその塩、ビニルホスホン酸ある
いはその塩等を例示でき、これらの1種または2種以上
を添加することができる。
【0010】さらに本発明では、前記の、官能基として
カルボン酸または(及び)その塩、リン酸または(及び
)その塩、スルホン酸または(及び)その塩から誘導さ
れる基を有するモノマー以外にこれらと共重合可能な単
量体、例えば(メタ)アクリルアミド、2‐ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート等も生成する水膨潤性ポリマー
の性能を低下させない範囲の量で共重合させても差し支
えない。
【0011】本発明において、水溶性ないし水膨潤性ポ
リマーの性能向上のため架橋剤や添加剤を加えることも
可能である。架橋剤としては、前記モノマーと共重合可
能な、例えばN,N′‐メチレンビス(メタ)アクリル
アミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレ
ート類等のジビニル化合物、エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル、等のポリグリシジルエーテル、グリセリン、
ペンタエリスリトール等のポリオール、及びエチレンジ
アミン等のポリアミン、ハロエポキシ化合物、ポリアル
デヒド類、などカルボン酸、リン酸、スルホン酸等の官
能基と反応しうる2個以上の官能基を有する水溶性の化
合物等が好適に使用しうる。添加剤としては、微粒子状
シリカ、二酸化チタン粉末、及びアルミナ粉末等の不活
性な無機質粉末、あるいは界面活性剤等があるが所望の
目的に応じて適時、適量添加される。
【0012】また、本発明の水溶性ないし水膨潤性ポリ
マーがカルボキシレート型、即ち塩型、の場合としては
、ナトリウムや、カリウム等のアルカリ金属塩型のもの
、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩等
が挙げられるが、特に好ましいのはアルカリ金属塩型の
ものである。
【0013】本発明において「水溶性」あるいは[水膨
潤性」という場合の「水」とは、必ずしも純水を意味す
るものではなく、例えば紙おむつの場合の水や土壌改良
剤の場合の地水中または肥料水溶液を包含するものであ
る。また、「水溶性」あるいは「水膨潤性」といっても
それは水以外の溶媒に対する溶解性あるいは膨潤性を排
除するものではない。事実、本発明による水溶性ないし
水膨潤性ポリマーには自重の数十倍の量の低級アルコー
ルや低級ケトンを吸収できるものもある。
【0014】<ポリマーの製造(その一)>本発明によ
り重合器内部の気相接触部を「漏らす」点を除けば、本
発明による水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法は、
慣用ないし合目的的な任意のものでありうる。具体的に
は、水溶性エチレン性不飽和モノマーを重合して得られ
る水溶性ないし水膨潤性ポリマーは、例えば、特公昭6
0−25045号、特開昭57−158210号、特開
昭57−21405号、特開昭57−98513号、特
開昭61−87702号などにその詳細が示されている
が、代表的な製造例としては、次のようなものが挙げら
れる。
【0015】(例−1)  α,β‐不飽和カルボン酸
及びそのアルカリ金属塩水溶液を架橋剤の存在下、また
は不存在下にショ糖脂肪酸エステルを含有する石油系炭
化水素溶媒中に懸濁させ、ラジカル重合開始剤の存在下
に重合させる方法。 (例−2)  アクリル酸及びアクリル酸アルカリ塩水
溶液をHLB8〜12の界面活性剤を共有する脂環族ま
たは脂肪族炭化水素溶媒中に懸濁させ、水溶性ラジカル
重合開始剤の存在下に重合させる方法。 (例−3)  分子量750〜10,000のモノオレ
フィン重合体に1〜20%のα,β‐不飽和カルボン酸
あるいは、その無水物をグラフトした反応生成物、また
はモノオレフィン重合体を最終的に酸価が10〜100
になるように酸化して得られる生成物を保護コロイドに
用いて、単量体水溶液を重合不活性で疎水性の液体中に
懸濁させて、水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に重合
させる方法。使用される炭化水素溶媒も慣用ないし合目
的的な任意のものでありうるが、その具体例は、<ポリ
マーの製造(その二)>において後記した通りである。
【0016】<ポリマーの製造(その二)>本発明の特
色は、重合機器内部の気相接触部を炭化水素溶媒で「濡
らす」ことである。そのための炭化水素溶媒は、逆相懸
濁重合に使用するもの(A)であっても、それと異なる
(B)であってもよい。
【0017】(イ)炭化水素溶媒 (i) 炭化水素溶媒(A)本系で用いられる炭化水素
溶媒(A)は、従来から水溶性エチレン性不飽和モノマ
ーを逆相懸濁重合法により重合させて水溶性または水膨
潤性ポリマーを製造する際に用いられているものと本質
的に異ならない。そのような炭化水素溶媒としては、例
えばn‐ヘプタン、n‐ヘキサン、n‐ヘプタン、n‐
オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シク
ロオクタン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環
族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン等の芳香族炭化水素類が挙げられる。本発明で
はこれらから選ばれるものを単独で、あるいは二種以上
を混合して使用することができる。
【0018】(ii)炭化水素溶媒(B)炭化水素溶媒
(B)は、重合機器内部の気相接触部に流下されて、飛
散した重合液ならびに生成ポリマーがそこに付着するの
を防止し、かつそれらを洗い流して液相部に還流する作
用を有するものである。
【0019】炭化水素溶媒(B)は、流下されたのち液
相部(重合液)を合流してモノマーの重合の場に共存す
ることになる訳であるから、上記作用を有しかつ重合に
悪影響を与えないものでなければならない。従って、炭
化水素溶媒(B)としては、上記の炭化水素溶媒(A)
として挙げたものが使用でき、かつこのようなものは好
ましい。炭化水素溶媒(B)は、炭化水素溶媒(A)し
て現実に使用されたものと同一種の物でも異種の物でも
良いが、工業的使用からは同一種であることが好ましい
【0020】炭化水素溶媒(B)は、重合系の内外より
供給することができる。しかし、溶剤の使用量変化がな
い重合系内での供給が好ましく、重合熱の除去のため蒸
発した炭化水素溶媒(A)を、凝縮後、炭化水素溶媒(
B)として使用することが良い。
【0021】(ロ)気相接触部 炭化水素溶媒(B)は、重合機器内部の気相接触部に流
下される。炭化水素溶媒(B)の流下目的は前記のよう
に飛散した重合液ならびに生成ポリマーの付着防止にあ
るから、炭化水素溶媒(B)は、重合液の液面から十分
に遠くて重合液および生成ポリマーが付着する可能性の
ない部位あるいは付着してもその程度が著しく低くて特
に問題が生じないような部位に対しては流下させる必要
はないが、重合液液面近辺の重合槽内壁面や、重合器内
設物、例えば攪拌機軸面や邪魔板面、のように重合液の
飛散の程度が高くて付着が生じやすい部位に対しては重
点的に流下させることが好ましい。なお、本発明におい
て「重合機器内部の気相接触部」とは、例えば攪拌機軸
面や邪魔板面のような重合器内設物の、気相との接触部
位をも言うものである。
【0022】(ハ)流下設備 炭化水素溶媒(B)を、重合機器の気相部接触部に流下
させるための設備としては、炭化水素溶媒(B)の流下
液膜を形成させることのできるものなら何れでも良く、
例えば重合槽内に設置されたスプレー、樋等があるが、
これらに限定されることはない。
【0023】重合槽内に設置される炭化水素溶媒(B)
の流下設備の設置位置は、攪拌、重合熱による沸騰等に
よる重合液の気相中への液面からの飛翔距離以上の高さ
であることが必要である。この飛翔距離以下の場合は、
重合槽内に設置された流下設備等にポリマーの付着が発
生することがあり、その付着防止や除去のための設備、
例えば炭化水素溶媒(B)の新たな流下設備が必要とな
るので、好ましくない。
【0024】図1〜6は重合槽内に設置された炭化水素
溶媒(B)の流下設備の設置例を示すもので、炭化水素
溶媒(B)が炭化水素溶媒(A)と同一な場合のシステ
ムを示している。なお、炭化水素溶媒(A)と(B)が
異なる場合、あるいは新たに系内に炭化水素溶媒(B)
を加える場合は、沈下液膜を形成させる図1の6または
図3の10の設備の上流部に、炭化水素溶媒(B)供給
ライン14を付加すれば良い。
【0025】図1は、スプレーを用いた炭化水素溶媒(
B)の流下設備を有する重合装置系のフロースキームで
ある。図1の具体例において、ジャケット付重合槽1内
の重合液(水溶性エチレン性不飽和モノマー、親油性界
面活性剤および炭化水素溶媒(A)からなる懸濁重合液
)は、モータM付き攪拌機2により攪拌されている。 気化した炭化水素溶媒(A)は、重合槽1より抜き出さ
れ、凝縮器3により液化されたのち、凝縮液受槽4を経
てポンプ5により流下膜形成用スプレーリング管6に送
られて、炭化水素溶媒(B)として噴霧口7より重合槽
の内壁面に流下させる。一部の炭化水素溶媒(B)は、
攪拌機の軸用スプレーノズル端8(図2)に送られて、
ここより攪拌機軸面に沿って流下させる。
【0026】図2は、炭化水素溶媒(B)を流下させる
流下膜形成用スプレーリング管6を示すものである。図
3は、樋型リングを用いた炭化水素溶媒(B)の流下設
備を有する重合装置系のフロースキームである。図3に
おいて、炭化水素溶媒(B)は、樋型リングへの液供給
リング10から樋型リング9に供給され、そこから重合
槽1の内壁面に沿って流下される。
【0027】図4は、炭化水素溶媒(B)を流下させる
樋型リング9(L鋼を環状にした物に類似)を示すもの
であり、図5は、図4に示される樋型リング9のA−A
′断面図を示すものであり、図6は、炭化水素溶媒(B
)の樋型リングへの液供給リング10を示すものである
。樋型リングによる流下設備において、図6に示される
ような樋型リングへの液供給リング10は必須のもので
はないが、流下する液の均一性を得るには設置すること
が好ましい。
【0028】
【実施例】以下の参考例、実施例および比較例は、本発
明を具体的に説明するためのものである。本発明がこれ
らに限定されないことはもとよりである。
【0029】参考例−1 攪拌機、ジャケット、還流冷却器、窒素ガス導入管を備
えたSUS304製の器にシクロヘキサンを100重量
部を仕込み、HLB3のソルビタンモノステアレート0
.8重量部を添加分散した。窒素ガスを吹き込んで溶存
酸素を追い出した後、60℃まで昇温し、攪拌下で、ソ
ルビタンモノステアレートを溶解した後、冷却した液を
(C)液とした。
【0030】参考例−2 ジャケット付き攪拌槽中に37.6重量%のアクリル酸
水溶液100重量部を取り、外部より冷却しつつ、25
重量%の苛性ソーダ水溶液62.52重量部を滴下して
70モル%の中和を行った後、N,N′‐メチレンビス
アクリルアミド0.0562重量部、過硫酸カリウム0
.14重量部を加えて溶解した液を(D)液とした。
【0031】参考例−3 SUS304製の器にノルマルヘキサンを100重量部
を仕込み、HLB3のショ糖ジトリステアレート0.4
重量部を添加分散した。窒素ガスを吹き込んで溶存酸素
を追い出した後、50℃まで昇温し、攪拌下で、ショ糖
ジトリステアレートを溶解した後、30℃まで冷却した
液を(E)液とした。
【0032】参考例−4 ジャケット付き攪拌槽中に80重量%のアクリル酸水溶
液100重量部を取り、外部より冷却しつつ、25.4
重量%の苛性ソーダ水溶液131.47重量部を滴下し
て75モル%の中和を行った後、過硫酸カリウム0.1
2重量部を加えて溶解した液を(F)液とした。
【0033】比較例−1 攪拌機、ジャケット、還流冷却器、窒素ガス導入管を備
えたSUS304製の20,000リットル重合反応器
に(C)液を6,060Kg、(D)液を4,862K
g加えて分散させ、再び系内を窒素で十分置換した後に
昇温を行いジャケットを70〜75℃に保持して15分
間、その後65℃にて1時間の重合反応を行い水膨潤性
ポリマーの重合液を得た。重合液を抜き出した後、その
ままの状態で同一仕込量の重合操作を30回繰返して実
施した。最終重合の後の重合反応器気相部及び液面近傍
の壁面付着ポリマーは57Kgであった。
【0034】比較例−2 比較例−1の重合反応器の内壁面材質をグラスライニン
グ製に変更した以外は同様な操作を実施した。最終重合
の重合反応器気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは
、68Kgであった。
【0035】比較例−3 比較例−1の重合反応器の内壁面をフッ素樹脂コーティ
ングに変更した以外は同様な操作を実施した。最終重合
の後の重合反応器気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマ
ーは、16Kgであった。
【0036】比較例−4 攪拌機、ジャケット、還流冷却器、窒素ガス導入管を備
えたSUS304製の20,000リットルの重合反応
器に(E)液を8,550Kg、(F)液を3,474
Kg加えて分散させ、再び系内を窒素で十分置換した後
に昇温を行いジャケットを60〜65℃に保持して15
分間、その後55℃にて1時間の重合反応を行い水膨潤
性ポリマーの重合液を得た。重合液を抜き出した後、そ
のままの状態で同一仕込量の重合操作を20回操作して
実施した。最終重合の後の重合反応器気相部及び液面近
傍の壁面付着ポリマーは86Kgであった。
【0037】比較例−5 比較例−4の重合反応器の内壁面材質をグラスライニン
グ製に変更した以外は同様な操作を実施した。最終重合
の後の重合反応器気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマ
ーは、95Kgであった。
【0038】比較例−6 比較例−4の重合反応器の内壁面をフッ素樹脂コーティ
ングに変更した以外は同様な操作を実施した。最終重合
の後の重合反応器気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマ
ーは、19Kgであった。
【0039】実施例1 比較例−1の重合反応器に、図2の炭化水素溶媒(B)
を流下させるスプレーリング管を設置して、比較例−1
と同様な実験を実施した。最終重合の後の重合反応器気
相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは、17Kgであ
った。
【0040】実施例2 比較例−2の重合反応器に、図2の炭化水素溶媒(B)
を流下させるスプレーリング管を設置して、比較例−2
と同様な実験を実施した。最終重合の後の重合反応器気
相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは、19Kgであ
った。
【0041】実施例3比較例−3の重合反応器に、図2
の炭化水素溶媒(B)を流下させるスプレーリング管を
設置して、比較例−3と同様な実験を実施した。最終重
合の後の重合反応器気相部及び液面近傍の壁面付着ポリ
マーは、4Kgであった。
【0042】実施例4 比較例−4の重合反応器に、図4、図6の炭化水素溶媒
(B)を流下させる樋型設備一式を設置して、比較例−
4と同様な実験を実施した。最終重合の後の重合反応器
気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは、18Kgで
あった。
【0043】実施例5 比較例−5の重合反応器に、図4、図6の炭化水素溶媒
(B)を流下させる樋型設備一式を設置して、比較例−
5と同様な実験を実施した。最終重合の後の重合反応器
気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは、22Kgで
あった。
【0044】実施例6 比較例−6の重合反応器に、図4、図6の炭化水素溶媒
(B)を流下させる樋型設備一式を設置して、比較例−
6と同様な実験を実施した。最終重合の後の重合反応器
気相部及び液面近傍の壁面付着ポリマーは、3Kgであ
った。
【0045】       表    1             
                         
                         
       繰返し回数    壁面材質    界
面付着量  溶媒流下設備             
       回                 
       KG                
        比較例1      30    S
US304      57            
            比較例2      30 
       GL          68    
                    比較例3 
     30    フッ素樹脂        1
6                        
比較例4      20    SUS304   
   86                    
    比較例5      20        G
L          95            
            比較例6      20 
   フッ素樹脂        19       
                 実施例1    
  30    SUS304      17   
   スプレー      実施例2      30
        GL          19   
   リング管      実施例3      30
    フッ素樹脂          4     
                   実施例4  
    20    SUS304      18 
     樋    型          実施例5
      20        GL       
   22        実施例6      20
    フッ素樹脂          3     
                         
    GL=グラスライニング
【0046】
【発明の効果】本発明により、付着物除去の為の運転停
止頻度が極めて軽減されるため、連続運転時間が増加し
、安定した品質で長期間運転が可能となるため、工業的
貢献度は極めて高いものであることは、「発明が解決す
るための課題」の項において前記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプレーを用いた炭化水素溶媒(B)の流下設
備を有する重合装置系のフロースキームを示すものであ
る。
【図2】流下膜形成用スプレーリング管の上面図。
【図3】樋型リングを用いた炭化水素溶媒(B)の流下
設備を有する重合装置系のフロースキームを示すもので
ある。
【図4】流下膜形成用樋型リングの斜視図。
【図5】図4に示される樋型リングのA−A′断面図。
【図6】樋型リングへの液供給リングの上面図。
【図7】図6に示される液供給リングの側面図。
【符号の説明】
1  ジャケット付重合槽 2  攪拌機 3  凝縮器 4  凝縮液受槽 5  ポンプ 6  流下膜形成用スプレーリング管 7  噴霧口 8  攪拌機の軸用スプレーノズル端 9  流下膜形成用樋型リング 10  樋型リングへの液供給リング 11  樋型リングへの液供給ノズル 12  攪拌機の軸用液供給ノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性エチレン性不飽和モノマーを親油性
    界面活性剤を含有する炭化水素溶媒(A)中に懸濁させ
    て水溶性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁重合により
    水溶性ないし水膨潤性ポリマーを製造するに当たり、重
    合中に上記炭化水素溶媒(A)と同一または異なる種類
    の炭化水素溶媒(B)を重合機器内部の気相接触部に流
    下させることを特徴とする、水溶性ないし水膨潤性ポリ
    マーの製造法。
  2. 【請求項2】炭化水素溶媒(A)と(B)とが同一種類
    のものである、請求項1の水溶性ないし水膨潤性ポリマ
    ーの製造法。
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