JP7382698B2 - 吐出容器 - Google Patents
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Description
この種の吐出容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、外容器の口部に、外容器と内容器との間に外気を導入する吸気孔が形成され、キャップ本体に、外部と吸気孔とを連通する外気導入孔が形成され、キャップ本体は、外容器の口部において吸気孔の下方に位置する被シール部に、全周にわたって気密に当接するシール部を備える構成が知られている。この吐出容器では、吐出孔から内容物を吐出するに際し、容器本体に径方向の内側に向けた押圧力を加え、外容器をスクイズ変形したときに、外容器と内容器との間の空気の加圧に伴い内容器が減容変形し、内容器内の内容物が吐出孔から吐出される。
したがって、前述のように外容器をスクイズ変形したときに、外容器と内容器との間の空気が、被シール部とキャップ本体のシール部との間を通して外部に漏出するのを抑制することが可能になり、吐出孔から内容物を円滑に吐出することができる。
特に、高粘度の内容物を吐出孔から吐出する際に、容器本体に高い押圧力を加えたとしても、被シール部とシール部との間のシール性を確保することができる。
容器本体の肩部のうち、少なくとも被シール部に接続する上端部の肉厚が、1.4mmより厚くなっているので、前述のように外容器をスクイズ変形したときに、この変形が被シール部に伝播するのを確実に抑制することができる。
また、容器本体の肩部のうち少なくとも上端部の肉厚が、1.4mmより厚くなっていることから、例えば、内容物の残量が少なくなったときに、口部に近い肩部をスクイズ変形しても、この変形が被シール部に伝播するのを抑制することができる。
この場合、容器本体の肩部における少なくとも一部の肉厚が1.4mmより厚く1.8mm以下となっているので、成形性、吸気孔のパンチ加工性、および外容器をスクイズ変形して内容物を吐出する際に要する押圧力を現行同等に維持しつつ、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
容器本体の高さが240mmを超え、かつ内容器の満注内容量が800mlを超えると、容器本体が大きくなりすぎ、外容器をスクイズ変形しても、この変形が肩部から被シール部に伝播しにくく、前述の課題が生じ得ず、また、容器本体の高さが80mm未満、かつ内容器の満注内容量が100ml未満になると、容器本体が小さくなりすぎ、外容器においてスクイズ変形時に押圧される部分と被シール部との距離が近くなり、外容器をスクイズ変形したときに、被シール部が変形しやすくなり、被シール部とシール部との間のシール性を確保することが困難になる。
本実施形態に係る吐出容器1は、図1に示されるように、口部4a、肩部4b、胴部4c、および底部4dが、容器軸O方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設された容器本体4と、容器本体4の口部4aに装着された吐出キャップ5と、を備える。
以下、容器軸O方向から見て、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
なお、外容器用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器3を形成した後、内容器用のプリフォームを外容器3の内部に配置し、その後、内容器用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成してもよい。
外容器3は、縦弾性係数が100MPa以上300MPa以下の材質で形成されている。図示の例では、外容器3は、低密度PEで形成され、内容器2は、EVOHで形成される。
容器本体4の肩部4bの上端縁の外径Aは、例えば25mm以上30mm以下となっている。容器本体4の胴部4cの外径Bは、例えば58mm以上64mm以下となっている。容器本体4の高さCは、例えば80mm以上240mm以下となっている。
図示の例では、容器本体4は、内容量が182ml用とされ、容器本体4の肩部4bの上端縁の外径Aは約33.6mmとされ、容器本体4の胴部4cの外径Bは約63.6mmとされ、容器本体4の高さCは約110mmとなっている。
内容器2の口部2aの上端部に、径方向の外側に向けて折り曲げられたフランジ状の折り曲げ部が形成され、この折り曲げ部は、外容器3の口部3aの上端開口縁に配置されている。外容器3の口部3aに、外容器3と内容器2との間に外気を導入する吸気孔6が形成されている。
保持リブ63は、径方向に沿って延びている。保持リブ63は、陥没凹部62から下方に向けて突出し、そのリブ高さは陥没凹部62内に収まる程度とされている。これにより、接地部61を介して容器本体4を載置する際、保持リブ63が邪魔にならず、容器本体4を安定して自立させることが可能である。
なお、保持リブ63には、その板厚方向に開口する横穴状の凹部63aが、径方向のうち、保持リブ63の延在方向に沿って複数形成されている。延在方向で互いに隣り合う凹部63a同士の開口方向は、逆向きとなっている。
収容筒部12の内部は、残留した内容物を収容する収容空間とされ、容器軸O方向に開口している。収容筒部12の下側部分には、下端部に向かうに従い漸次、縮径する弁座部12aが形成されている。収容筒部12の上側部分における内面には、弁体部13の上方への抜けを規制する規制突起16が形成されている。
弁体部13は、内容物を吐出するにあたって容器本体4を例えば傾倒または上下反転させたときに規制突起16側に移動し、容器本体4を元の正立姿勢に戻したときに弁座部12a側に移動する。これにより、内容物の吐出後、容器本体4を元の正立姿勢に戻したときに、ベース部11の上側に存在する残留内容物を収容筒部12の内部に引き込むことができ、いわゆるサックバック効果により液だれを回避することが可能とされている。
外筒部21の下端部は、外容器3の口部3aの被シール部7に、全周にわたって気密に当接したシール部21aとなっている。シール部21aは、被シール部7に全周にわたって気密に外嵌している。
垂下筒部24は、中央部分22bのうち外気導入孔23よりも径方向の内側に位置する部分から下方に向けて突出している。
吐出筒部25は、垂下筒部24よりも小径とされ、容器軸Oに対して径方向にずれた位置に配置され、天壁部22を容器軸O方向に貫いている。吐出筒部25は、中栓部10の流通孔15を通して内容器2の内部に連通可能とされ、その内周面は下側から上側に向かうに従い漸次、拡径している。吐出筒部25の上端開口が内容物を吐出する吐出孔26とされている。
なお、例えば外気導入孔23の大きさを小さくする等して、空気弁50を有しなくても、外容器3をスクイズ変形したときに、外容器3と内容器2との間の空気が外気導入孔23から実質的に流出しない吐出キャップ5を採用してもよい。
なお、吐出弁40としては、外容器3のスクイズ変形時に流通孔15を開放できればよく、上記構成以外の弁構造としてもよい。
なお、吐出弁40と空気弁50とを一体に形成したが、これらを別部材としてもよい。
頂壁部32には、下方に向けて突出し、吐出筒部25内に上方から挿入されたシール筒部33が形成されている。シール筒部33の下端部は、吐出筒部25内に着脱自在に嵌合されている。
周壁部31は、キャップ本体20における外筒部21の上端部に着脱可能に外嵌されている。周壁部31は、ヒンジ部34を介して外筒部21に連結されている。これにより、蓋部30は、ヒンジ部34回りに上下に回動可能とされており、この回動に伴ってシール筒部33を吐出筒部25に対して着脱させて、吐出孔26を開閉する。周壁部31には、容器軸Oを挟んでヒンジ部34とは反対側に位置する部分から径方向の外側に向けて突出する操作突片が形成されている。
すると、吐出弁40における弁本体41が内ベース部11bの上面から上方に向けて離反するので、流通孔15が開放されて吐出孔26と内容器2の内部とが流通孔15を通じて連通する。これにより、吐出孔26を通じて、内容器2の内部に収容された内容物を外部に吐出することができる。また、このとき収容筒部12内の弁体部13は、規制突起16側に移動する。
また、容器本体4のスクイズ変形を解除することで、外容器3が復元変形し始めるので、外容器3と内容器2との間に負圧が生じる。すると、この負圧が吸気孔6を通じて空気弁50に作用するので、弁体52における径方向の外端部が、天壁部22の下面から下方に向けて離間し、外気導入孔23を開放する。これにより、外気導入孔23を通じて外部から外気が流入し、この外気が吸気孔6を通じて内容器2と外容器3との間に流入する。
その結果、外容器3が復元変形したとしても、内容器2を外容器3の内面から離間させて減容変形させたままの状態にしておくことができる。
なお、内容器2の内圧上昇を利用して、収容筒部12内の弁体部13を規制突起16側に移動させることも可能であるので、内容物の吐出時に必ずしも容器本体4を傾倒または上下反転させる必要はない。
図示の例では、容器本体4の肩部4bのうち、接地部61から上方に約77mm離れた部分(以下、第1部分Xという)の肉厚が、1.4mmより厚くなっている。容器本体4の肩部4bのうち、接地部61からボトル高さCの60%以上80%以下離れた部分の肉厚が、1.4mmより厚くなっている。
外容器3の肩部3bにおける少なくとも一部の肉厚が、1.2mm以上1.5mm以下となっている。外容器3の肩部3bのうち、少なくとも被シール部7に接続する上端部の肉厚が、1.2mm以上1.5mm以下となっている。
図示の例では、外容器3の肩部3bのうち、容器本体4の第1部分Xに位置する部分の肉厚が、1.2mm以上1.5mm以下となっている。外容器3の肩部3bのうち、接地部61からボトル高さCの60%以上80%以下離れた部分の肉厚が、1.2mm以上1.5mm以下となっている。内容器2の肩部2bの肉厚は、外容器3の肩部3bの肉厚の10%以上20%以下となっている。
容器本体4、および外容器3それぞれの肩部4b、3bの肉厚は、上方から下方に向かうに従い漸次、薄くなっている。
したがって、前述のように外容器3をスクイズ変形したときに、外容器3と内容器2との間の空気が、被シール部7とシール部21aとの間を通して外部に漏出するのを抑制することが可能になり、吐出孔26から内容物を円滑に吐出することができる。
特に、高粘度の内容物を吐出孔26から吐出する際に、容器本体4に高い押圧力を加えたとしても、被シール部7とシール部21aとの間のシール性を確保することができる。
また、容器本体4の肩部4bのうち、少なくとも被シール部7に接続する上端部の肉厚が、1.4mmより厚くなっているので、前述のように外容器3をスクイズ変形したときに、この変形が被シール部7に伝播するのを確実に抑制することができる。
また、容器本体4の肩部4bのうち少なくとも上端部の肉厚が、1.4mmより厚くなっていることから、例えば、内容物の残量が少なくなったときに、口部4aに近い肩部4bをスクイズ変形しても、この変形が被シール部7に伝播するのを抑制することができる。
また、容器本体4の高さCが、80mm以上240mm以下とされ、内容器2の満注内容量が、100ml以上800ml以下となっているので、前述の作用効果が確実に奏功される。
実施例1~3では、外容器3の肩部3bの肉厚(表1における「肩部肉厚」、「外容器」)を、1.2mm以上1.5mm以下とし、比較例1~3ではこの肉厚を1.2mm未満とし、比較例4ではこの肉厚を1.5mmより厚くした。
結果を表1に示す。
一方、比較例1~3では、被シール部とキャップ本体のシール部との間から空気が漏出したことが確認された。比較例4では、空気の漏出が確認されなかったものの、成形性、および吸気孔のパンチ加工性が悪化したことが確認された。
前記実施形態では、被シール部7を外容器3の口部3aの下端部に形成したが、これに限らず、外容器3の口部3aにおける容器軸O方向の中間部に形成する等、適宜変更してもよい。
容器本体4の肩部4bの肉厚は、その全域にわたって1.4mmより厚くしてもよいし、容器本体4の肩部4bのうち、容器軸O方向の一部における全周にわたって連続して延びる帯状部分に限って、肉厚を1.4mmより厚くしてもよい。
容器本体4の肩部4bの肉厚は、その全域にわたって同等にしてもよいし、上方から下方に向かうに従い漸次、厚くしてもよい。
容器本体4の高さCは、例えば90mm以上220mm以下としてもよい。
2 内容器
3 外容器
3a 外容器の口部
4 容器本体
4a 容器本体の口部
4b 容器本体の肩部
4c 容器本体の胴部
4d 容器本体の底部
5 吐出キャップ
6 吸気孔
7 被シール部
20 キャップ本体
21a シール部
23 外気導入孔
26 吐出孔
40 吐出弁
A 容器本体の肩部の上端縁の外径
C 容器本体の高さ
O 容器軸
Claims (3)
- 収容される内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および前記内容器が内装される外容器を備えるとともに、口部、肩部、胴部、および底部が、容器軸方向に沿って上方から下方に向けてこの順に連設された容器本体と、
前記外容器の口部に装着され、かつ内容物の吐出孔が形成されたキャップ本体、および前記吐出孔と前記内容器内との連通、遮断を切り替える吐出弁を有する吐出キャップと、を備え、
前記外容器の口部に、前記外容器と前記内容器との間に外気を導入する吸気孔が形成され、
前記キャップ本体に、外部と前記吸気孔とを連通する外気導入孔が形成され、
前記キャップ本体は、前記外容器の口部において前記吸気孔の下方に位置する被シール部に、気密に当接するシール部を備える吐出容器であって、
前記被シール部は、前記外容器の口部における下端部に形成され、
前記容器本体の肩部の上端部は、上方に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる段部を介して前記被シール部に接続され、
前記容器本体の肩部のうち、少なくとも上端部の肉厚が、1.4mmより厚く、
前記外容器はスクイズ変形可能に形成され、この外容器のスクイズ変形に伴って前記内容器が減容変形し、前記内容器内の内容物が前記吐出孔から吐出され、
前記容器本体の高さは、80mm以上240mm以下とされ、
前記内容器の満注内容量は、100ml以上800ml以下とされていることを特徴とする吐出容器。 - 前記容器本体の肩部のうち、少なくとも上端部の肉厚が1.4mmより厚く1.8mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の吐出容器。
- 前記被シール部の外径は、前記外容器の口部のなかで最大とされ、かつ前記容器本体の肩部の上端縁の外径より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の吐出容器。
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C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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C211 | Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings |
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C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
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