JP7277223B2 - 光源装置および投射装置 - Google Patents
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Description
前記蛍光ホイールは、回転軸を中心として回転可能な支持基板と、前記支持基板の入射面側に設けた複数のセグメント領域に応じたセグメント形成層とを有し、
前記支持基板は、前記回転軸に対して円周方向に延びる反射性の平坦面を前記入射面側に備えた金属材料により形成されており、
前記複数のセグメント領域は、前記回転軸を中心とした円周方向において隣接する第1セグメント領域および第2セグメント領域を少なくとも含み、前記第1セグメント領域に設けた第1セグメント形成層と前記第2セグメント領域に設けた第2セグメント形成層は、隙間なく連続して形成されており、
前記第1セグメント領域には、前記平坦面上に前記第1セグメント形成層が形成され、当該第1セグメント形成層は、前記半導体光源からの出射光を励起光として当該励起光と異なる波長の光を出射する第1蛍光体を樹脂バインダ中に分散してなる第1蛍光体層であり、
前記第2セグメント領域には、前記平坦面上に前記第2セグメント形成層が形成され、当該第2セグメント形成層は、前記支持基板側の下側層と当該下側層上に積層してなる上側層とを有し、
前記上側層が、前記第1蛍光体層であり、
前記下側層が、前記半導体光源からの出射光を励起光として当該励起光および前記第1蛍光体からの出射光と異なる波長の光を出射する第2蛍光体を樹脂バインダ中に分散してなる第2蛍光体層、もしくは前記半導体光源からの出射光を拡散させる拡散材料を樹脂バインダ中に分散してなる拡散層であり、
前記半導体光源からの出射光により照射される前記蛍光ホイールの入射面上の照射領域は、前記回転軸を中心とした半径方向において、前記平坦面の幅および前記第1蛍光体層の幅よりも小さい幅とされている、
ことを特徴としている。
前記光源装置から出射した光が入射され、R,G,Bの3原色に分離する色成分分離部と、
前記色成分分離部からの光を用いて投射する投射光学系と、
前記光源装置を制御する光源装置制御部と、
前記投射光学系を制御して前記色成分分離部からの光を用いて所定の投影像を作成する投射装置制御部とを含む、
ことを特徴としている。
(投射装置)
先ず始めに本発明の光源装置を用いた投射装置について説明する。図1はパーソナルコンピュータの画面やビデオ映像などをスクリーンに投影する画像投射装置としてのプロジェクタである。プロジェクタ9は光源装置1と、色成分分離部5と、投射光学系6とを備える。さらに、プロジェクタ9は機能ブロックとして光源装置を制御する光源装置制御部7と、投射光学系6を制御して色成分分離部5からの光を用いて所定の投影像を作成する投射装置制御部8を含む。
次に光源装置1について複数の実施形態を説明する。最初に図2および図3に沿って第1の実施形態の光源装置について説明する。
始めに光源装置1について説明する。図2は光源装置を分解して示す斜視図、図3が図2の光源装置に用いられる蛍光ホイールの一例を示す図である。光源装置1は、回転軸Axの周りに回転可能な蛍光ホイール2と、回転軸Axの上に位置し蛍光ホイール2を回転させるモーター4と、半導体光源3とを備えている。半導体光源3は、蛍光ホイール2の入射面2aに到達する光を出射する。モーター4および半導体光源3は、光源装置制御部7からの出力信号によりモーター4の回転駆動および半導体光源3の点灯状態が制御される。蛍光ホイール2の入射面2aに到達する入射光L1は、所定の大きさの径の照射領域40となるスポット光を照射する。
図2の例では、蛍光ホイール2は、金属製の円板からなる支持基板10の入射面2aに蛍光体層を備える。蛍光体層は、入射面2aの外周領域10bに円環状に設けた第1蛍光体層34と、第1蛍光体層34を部分的に放射状に覆うように複数個所に設けた第2蛍光体層35からなる。
黄緑色域の色の蛍光を発するLu3Al5O12:Ceを、緑色の蛍光を発する蛍光体としては、Y3(Ga,Al)5O12:Ce3+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+、CaSc2O4:Eu2+、(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+、Ba3Si6O12N2:Eu2+、(Si,Al)6(O,N):Eu2+、等を用いることができる。
赤色域の色の蛍光を発する蛍光体としては(Sr,Ca)AlSiN3:Eu、CaAlSiN3:Eu、SrAlSiN3:Eu、(Ba,Sr,Ca)2Si5N8:Eu、(Sr,Ca)S:Eu、Ca-αサイアロン、0.5MgF2/3.5MgO・GeO2:Mn、SrLiAl3N4:Eu、K2SiF6:Mn、CaAlSiN3:Eu2+、Ca2Si5N8:Eu2+、La2O2S:Eu3+、KSiF6:Mn4+、KTiF6:Mn4+を例示できる。
前述した第1の実施形態においては、蛍光ホイール2に形成した第2蛍光体層として第2蛍光体を混合した第2蛍光体層35を第1蛍光体層34上に形成したが、第2の実施形態においては蛍光体を含有しない拡散層とした点が異なる。他の点は前述の実施形態と同一なので、ここでの説明は省略する。第1の実施形態の説明で用いた図3を用いて、第2の実施形態について説明する。ただし、符号35は拡散層と読み替える。
図4を用いて第3の実施形態について説明する。図4は、蛍光ホイール60の第1領域における半径に沿った断面図である。第1の実施形態において蛍光ホイール2は、支持基板10として金属材料を用い、反射率を高めるために研磨面とした平坦面12を外周領域10bに形成していた。本実施形態においては、入射面2a側の支持基板10上の全面に反射コーティング層を設け、反射コーティング層を介してセグメント形成層30を設ける点が、第1の実施形態と異なる。なお、図4において厚み方向の寸法は説明の便宜上一部の厚みを誇張して図示している。
図5を用いて第4の実施形態について説明する。第1の実施形態においては蛍光ホイール2に形成した第2蛍光体層として第2蛍光体を混合した第2蛍光体層35を第1蛍光体層34上に形成したが、第4の実施形態においては第2蛍光体層35を第1蛍光体層34の下に形成した点が異なる。図5は、第4の実施形態の蛍光ホイール62を説明する図で、図5(A)が蛍光ホイール52の平面図、図5(B)がB-B線に沿った断面図である。
図6を用いて第5の実施形態について説明する。図6は第5の実施形態の蛍光ホイール63の平面図である。第1の実施形態においては、第1セグメント領域21と第2セグメント領域22が、円周方向において交互に複数箇所が設けられていた。第5の実施形態においては、第2セグメント領域22が円周の約1/4の領域とし、他の円周の3/4の領域を第1セグメント領域21としている点が異なる。本実施形態の第2セグメント領域も、第1の実施形態と同様に支持基板10側の下側層として第1蛍光体層34と、上側層として第2蛍光体層35が積層された構成である。その他の点は第1の実施形態と同様である。
図7を用いて第6の実施形態について説明する。図7は第6の実施形態の蛍光ホイール64の平面図である。第5の実施形態においては、第1セグメント領域21と第2セグメント領域22の2つのセグメント領域としていたが、本実施形態においては、さらに第3セグメント領域23を設けた点が異なる。その他の点は第5の実施形態と同様である。
図8を用いて第7の実施形態について説明する。図8は第7の実施形態の蛍光ホイール65の平面図である。第1の実施形態においては、第1セグメント領域21と第2セグメント領域22が、円周方向において交互に複数箇所が設けられていた。第7の実施形態においては、第1蛍光体層34を設けた第1セグメント領域と、下側層が第1蛍光体層34で上側層が第2蛍光体層35の積層構造のされた構成の第2セグメント領域が、半径方向に沿って順に位置する構成とされている。
図9および図10を用いて第9の実施形態について説明する。図9は第9の実施形態の投射装置50を説明する図である。図10は図9で用いた光源装置66を分解して示す概略斜視図である。第1の実施形態においては、蛍光ホイールとして円板形状の支持基板上10に円環形状の第1蛍光体層34を形成していたが、本実施形態においては、円板形状の外周の一部に切欠き部53を設けた支持基板54と、支持基板54の入射面と反対側、すなわちモーター4側に設けた拡散板52とからなる2重構造の蛍光ホイール55としている点が相違する。
上記した実施形態において、光源装置1と投射光学系6の投射レンズとの間には、その他の光学素子が入っていてもよい。例えばレンズ、ミラー、フィルター等が挙げられる。また、ミラーの代わりにプリズムを用いても良い。
2…蛍光ホイール
2a…入射面
3…半導体光源
4…モーター
4a…回転部
5…色成分分離部
6…投射光学系
7…光源装置制御部
8…投射装置制御部
9…投射装置(プロジェクタ)
10…支持基板
10a…軸部取付孔
10b…外周領域
12…平坦面
13…上受け板(回転バランス調整受)
14…下受け板(任意)
20…セグメント領域
21…第1セグメント領域
22…第2セグメント領域
23…第3セグメント領域
30…セグメント形成層
31…第1セグメント形成層
32…第2セグメント形成層
33…反射コーティング層
34…第1蛍光体層
35…第2蛍光体層(拡散層)
40…照射領域
AX…回転軸
Claims (9)
- 半導体光源と、前記半導体光源の出射光が入射する入射面を備えた蛍光ホイールとを備え、
前記蛍光ホイールは、回転軸を中心として回転可能な支持基板と、前記支持基板の入射面側に設けた複数のセグメント領域に応じたセグメント形成層とを有し、
前記支持基板は、前記回転軸に対して円周方向に延びる反射性の平坦面を前記入射面側に備えた金属材料により形成されており、
前記複数のセグメント領域は、前記回転軸を中心とした円周方向において隣接する第1セグメント領域および第2セグメント領域を少なくとも含み、前記第1セグメント領域に設けた第1セグメント形成層と前記第2セグメント領域に設けた第2セグメント形成層は、隙間なく連続して形成されており、
前記第1セグメント領域には、前記平坦面上に前記第1セグメント形成層が形成され、当該第1セグメント形成層は、前記半導体光源からの出射光を励起光として当該励起光と異なる波長の光を出射する第1蛍光体を樹脂バインダ中に分散してなる第1蛍光体層であり、
前記第2セグメント領域には、前記平坦面上に前記第2セグメント形成層が形成され、当該第2セグメント形成層は、前記支持基板側の下側層と当該下側層上に積層してなる上側層とを有し、
前記上側層が、前記第1蛍光体層であり、
前記下側層が、前記半導体光源からの出射光を励起光として当該励起光および前記第1蛍光体からの出射光と異なる波長の光を出射する第2蛍光体を樹脂バインダ中に分散してなる第2蛍光体層、もしくは前記半導体光源からの出射光を拡散させる拡散材料を樹脂バインダ中に分散してなる拡散層であり、
前記半導体光源からの出射光により照射される前記蛍光ホイールの入射面上の照射領域は、前記回転軸を中心とした半径方向において、前記平坦面の幅および前記第1蛍光体層の幅よりも小さい幅とされている、
ことを特徴とする光源装置。 - 前記第2セグメント領域は、前記回転軸を中心とした放射状に形成され、前記回転軸を中心とした円周方向において等間隔に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。 - 前記第2セグメント領域は、前記回転軸を中心とした放射状に形成され、
前記第2セグメント領域の前記回転軸を中心とした円周方向の長さは、前記半導体光源からの出射光により照射される前記蛍光ホイールの入射面上の照射領域の、前記回転軸を中心とした円周方向における長さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光源装置。 - 前記支持基板は、アルミ基板と、
前記入射面側の表面、アルミ基板側から順に酸化シリコン層、銀層、酸化チタン層を含む積層膜とを備えた光反射性の基板である
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光源装置。 - 前記第2セグメント領域に設けた前記第2セグメント形成層が、前記第1蛍光体層と前記第2蛍光体層の積層膜であり、
前記第1蛍光体層は、前記第2蛍光体層が前記半導体光源からの出射光で励起されることで出射する第2蛍光体からの光の一部を受光して、発光する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の光源装置。 - 前記蛍光ホイールは、さらに、前記回転軸を中心とした円周方向において、第3セグメント領域を含み、
前記第3セグメント領域には、他のセグメント領域で使用している蛍光体と異なる種類の蛍光体を樹脂バインダ中に分散してなる第3蛍光体層が形成されている
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の光源装置。 - 前記蛍光ホイールは、前記回転軸を中心とした円周方向において、前記支持基板に開口部が形成されており、
前記蛍光ホイールには、前記半導体光源からの出射光が前記開口部を通る位置に透過拡散材が設けられている
ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の光源装置。 - 前記半導体光源が、青色域の波長を発する半導体レーザー光源である
ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の光源装置。 - 請求項1から8の何れかに記載の光源装置と、
前記光源装置から出射した光が入射され、R,G,Bの3原色に分離する色成分分離部と、
前記色成分分離部からの光を用いて投射する投射光学系と、
前記光源装置を制御する光源装置制御部と、
前記投射光学系を制御して前記色成分分離部からの光を用いて所定の投影像を作成する投射装置制御部とを含む、投射装置。
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