JP7267740B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、及びトナージェット法のような画像形成方法に用いられるトナーに関する。
近年、プリンターや複写機において高画質化、高速化、長寿命化が求められており、現像性、転写性、及び耐久性において高度に優れたトナーの開発が求められている。
この要求に対して、トナーの耐久性を改善する手段の一つとして、トナー母粒子の表面にポリメチルシルセスキオキサン微粒子を添加することが提案されている。ところが、ポリメチルシルセスキオキサン微粒子はトナー母粒子から脱離しやすく、その結果、画像不良や画像形成装置内の汚染が発生してしまい、耐久性が十分ではなかった。
これに対して、特許文献1は、ポリメチルシルセスキオキサン微粒子のトナー母粒子からの脱離を抑え、画像不良や画像形成装置内の汚染の改善を目的とする。そして、非結晶性樹脂及び結晶性樹脂を含んだトナー母粒子と、個数平均粒径が10nm以上100nm未満であるポリオルガノシルセスキオキサン微粒子を含んだ外添剤とを含むトナーが開示されている。
特開2017-122873号公報
昨今、更なる高画質化、高速化、長寿命化が求められている。
特許文献1に記載されたトナーでは、ポリオルガノシルセスキオキサン微粒子の脱離は完全には抑えられず、長期にわたって使用した場合、画像不良が発生する。また、より粒径の大きなポリオルガノシルセスキオキサン微粒子を用いた場合は、比較的初期から画像不良が発生するため、耐久性の点においても、まだまだ改善の余地がある。
本発明は、ポリオルガノシルセスキオキサン微粒子などの有機ケイ素重合体微粒子を含むトナーにおいて、長期使用した場合に、有機ケイ素重合体微粒子が脱離したとしても、クリーニング性が良好で画像不良が発生しにくいトナーを提供するものである。さらには、より粒径の大きな有機ケイ素重合体微粒子を用いた場合などにおいても、同様に画像不良が発生しにくいトナーを提供するものである。
本発明は、
結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを含むトナーであって、
該外添剤が有機ケイ素重合体微粒子を含有し、
該結着樹脂が、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有し、
該結着樹脂中の該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、5質量%以上30質量%以下であり、
該結晶性ポリエステル樹脂が、分子量2500以下の成分を5質量%以上25質量%以下含有することを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、長期使用した場合に、有機ケイ素重合体微粒子が脱離したとしても、クリーニング性が良好で画像不良が発生しにくいトナーを提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
以下に、本発明のトナーについて、さらに詳しく説明する。
本発明者らは、前記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂と、外添剤として有機ケイ素重合体微粒子とを含有するトナーにおいて、結晶性ポリエステル樹脂中の分子量2500以下の成分の含有量と該結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量を制御することによって上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、
結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを含むトナーであって、
該外添剤が有機ケイ素重合体微粒子を含有し、
該結着樹脂が、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有し、
該結着樹脂中の該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、5質量%以上30質量%以下であり、
該結晶性ポリエステル樹脂が、分子量2500以下の成分を5質量%以上25質量%以下含有することを特徴とするトナーである。
該トナーは、外添剤として、有機ケイ素重合体微粒子を含有する。
有機ケイ素重合体微粒子は、一般的な外添剤であるシリカ微粒子などの無機微粒子に対して、弾性変形しやすく、トナーの受けるシェアを緩衝して、トナー粒子自体の変形や外添剤のトナー粒子への埋没を抑制し、トナーの耐久性をより向上させる。
該有機ケイ素重合体微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、30nm以上300nm以下であることが好ましく、100nm以上200nm以下であることがより好ましい。
該個数平均粒径が30nm以上であることで転写性がより良化する傾向があり、特に100nm以上であることで転写性がさらに良化する。
また、100nm以上になると脱離の抑制しにくくなってくるが、該トナーでは後述するメカニズムによりクリーニング性が良化し、画像弊害が抑制される。
一方、300nm以下であることで、長期使用時の耐久性が得られやすい。
該有機ケイ素重合体微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、1.1質量部以上6.0質量部以下であることが好ましく、1.5質量部以上3.0質量部以下であることがより好ましい。
有機ケイ素重合体微粒子の含有量が1.1質量部以上であることで、良好な転写性が得られやすく、さらに長期使用時にもその特性を維持しやすい。一方で、従来であれば脱離による画像弊害が起こりやすくなるが、該トナーでは後述するメカニズムにより、やはりクリーニング性が良化し、画像弊害が抑制される。
一方、有機ケイ素重合体微粒子の含有量が6.0質量部以下であることで、クリーニング性の向上効果が得られやすい。
該有機ケイ素重合体微粒子は、ケイ素原子と酸素原子が交互に結合した構造を有し、該有機ケイ素重合体の一部が、RSiO3/2で表されるT3単位構造を有していることが好ましい。なお、該Rは炭化水素基であることが好ましく、炭素数1~6(好ましくは1~3、より好ましくは1又は2)のアルキル基(さらに好ましくは、メチル基)又は
フェニル基であることがより好ましい。
また、該有機ケイ素重合体微粒子の29Si-NMRの測定において、該有機ケイ素重合体微粒子に含有される全ケイ素元素に由来するピークの合計面積に対する、該T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合が、0.90以上1.00以下であり、0.95以上1.00以下であることがより好ましい。
該トナーは、結着樹脂を含有する。
該結着樹脂は、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有する。
該結着樹脂中の該結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、5質量%以上30質量%以下である。また、該含有量は、5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、8質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
該結晶性ポリエステル樹脂は、分子量2500以下の成分を5質量%以上25質量%以下含有する。また、該含有量は、5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、8質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
該分子量2500以下の成分を5質量%以上含有する結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂中に5質量%以上含有する場合、クリーニング性が良化する。
また、結晶性ポリエステル樹脂中の分子量2500以下の成分の含有量が、25質量%以下であり、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量が30質量%以下であることで、有機ケイ素重合体微粒子及びトナー粒子成分の部材への融着が抑制され、また、帯電不良によるカブリが抑制される。
該結晶性ポリエステル樹脂は、
炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジオールからなる群より選択される少なくとも一のモノマーと、
炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される少なくとも一のモノマーとの縮合体を含有することが好ましい。
また、該縮合体における、該結晶性ポリエステル樹脂を生成するモノマーが、
該炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジオール、及び、該炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される少なくとも3種以上のモノマーであることが好ましい。
モノマーの種類が3種以上であることでクリーニング性が良化する傾向にある。
なお、モノマーの種類が3種以上である場合、2種の場合と比較して、結晶性が劣る傾向があり、結晶性ポリエステルの低分子量成分が有機ケイ素重合体微粒子に移行しやすくなったためと考えられる。
以上を踏まえて、作用効果のメカニズムを以下のように推察する。
有機ケイ素重合体微粒子は長期使用していくと、微量ではあるが、徐々に脱離する。
従来であれば、脱離した有機ケイ素重合体微粒子は、クリーニング部材をすり抜けて帯電部材を汚染し、画像不良を引き起こす。また、脱離した有機ケイ素重合体微粒子がクリーニング部材を汚染して、クリーニング性が低下し、トナーがすり抜けて画像不良を引き起こす。
これに対して、該トナーでは、一定量の低分子量成分を含有する結晶性ポリエステル樹脂がトナー中に一定量存在する。該低分子量成分が脱離した有機ケイ素重合体微粒子に移行し、脱離した有機ケイ素重合体微粒子同士を凝集させやすくしてクリーニング性を向上させている。
結晶性ポリエステル樹脂中の低分子量成分が脱離した有機ケイ素重合体微粒子に移行するためのドライビングフォースは、トナー中に存在する結晶性ポリエステル樹脂ドメインが一定量以上存在することである。また、該ドメイン中の低分子量成分が一定量以上存在すること、外添剤が有機ケイ素重合体構造を有することが考えられる。これにより上述の
ような画像不良が抑制されているものと考えられる。
また、該低分子量成分が結晶性ポリエステル樹脂に由来する場合、トナー中では結晶性ポリエステル樹脂ドメイン中に固体として存在し、有機ケイ素重合体微粒子に移行すると、もとのような固体状態をとらないため、有機ケイ素重合体微粒子同士を凝集させやすくする作用を示すと考えられる。
トナーを構成する各成分及びトナーの製造方法について説明する。
<結着樹脂>
トナー粒子は、結着樹脂を含有する。該結着樹脂の含有量は、トナー粒子中の樹脂成分全量に対して、50質量%以上であることが好ましい。
該結着樹脂は、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有する。
<非晶性樹脂>
非晶性樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレンアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、これらの混合樹脂や複合化樹脂などが挙げられる。安価、容易に入手可能で低温定着性に優れる点でスチレンアクリル樹脂やポリエステル樹脂が好ましい。さらに現像耐久性に優れる点でスチレンアクリル樹脂がより好ましい。
該ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸、ポリオール、ヒドロキシカルボン酸などの中から好適なものを選択して組み合わせ、例えば、エステル交換法又は重縮合法など、従来公知の方法を用いて合成することで得られる。
多価カルボン酸は、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジカルボン酸は1分子中にカルボキシ基を2個含有する化合物であって、好ましく使用される。
例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、アジピン酸、β-メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン-3,5-ジエン-1,2-カルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、スペリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p-カルボキシフェニル酢酸、p-フェニレン二酢酸、m-フェニレン二酢酸、o-フェニレン二酢酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル-p,p’-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などを挙げることができる。
また、上記ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-オクテニルコハク酸などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリオールは、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、好ましく使用される。
具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1
,14-テトラデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,14-エイコサンデカンジオール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2~12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及び、これと炭素数2~12のアルキレングリコールとの併用である。
三価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン、ソルビトール、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、上記三価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記スチレンアクリル樹脂としては、下記重合性単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合わせて得られる共重合体、さらにはそれらの混合物が挙げられる。
スチレン、α-メチルスチレン、β-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、p-メトキシスチレン及びp-フェニルスチレンのようなスチレン誘導体類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、iso-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-アミル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、ジエチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、ジブチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート及び2-ベンゾイルオキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸のような(メタ)アクリル誘導体類;
ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル誘導体類;
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン誘導体類;
エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類。
該スチレンアクリル樹脂は、必要に応じて多官能性の重合性単量体を用いることができる。多官能性の重合性単量体としては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2’-ビス(4-((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン及びジビニルエ
ーテルなどが挙げられる。
また、重合度を制御するため、公知の連鎖移動剤及び重合禁止剤をさらに添加することも可能である。
該スチレンアクリル樹脂を得るための重合開始剤としては、有機過酸化物系開始剤やアゾ系重合開始剤が挙げられる。
有機過酸化物系開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ-α-クミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t-ブチルパーオキシマレイン酸、ビス(t-ブチルパーオキシ)イソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド及びtert-ブチル-パーオキシピバレートなどが挙げられる。
アゾ系重合開始剤としては、2,2’-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル及びアゾビスメチルブチロニトリル、2,2’-アゾビス-(イソ酪酸メチル)などが挙げられる。
また、重合開始剤として、酸化性物質と還元性物質とを組み合わせたレドックス系開始剤を用いることもできる。酸化性物質としては、過酸化水素、過硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩)の無機過酸化物並びに4価のセリウム塩の酸化性金属塩が挙げられる。還元性物質としては還元性金属塩(2価の鉄塩、1価の銅塩及び3価のクロム塩)、アンモニア、低級アミン(メチルアミン及びエチルアミンのような炭素数1以上6以下程度のアミン)、ヒドロキシルアミンのようなアミノ化合物、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムハイドロサルファイト、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及びナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートなどの還元性硫黄化合物、低級アルコール(炭素数1以上6以下)、アスコルビン酸又はその塩並びに低級アルデヒド(炭素数1以上6以下)が挙げられる。
重合開始剤は、10時間半減期温度を参考に選択され、単独又は混合して利用される。前記重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100.0質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下が添加される。
<結晶性ポリエステル樹脂>
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、2価以上の多価カルボン酸と2価以上の多価アルコールとの反応により得ることができる。所望の融点が得られやすく、高い結晶化度を有することから脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主原料とした結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタジエングリコールなどが挙げられる。
好ましくは、炭素数2以上12以下(より好ましくは、4以上10以下)のα,ω-直鎖脂肪族ジオールからなる群より選択される少なくとも一のモノマーである。
多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン
酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、n-ドデシルコハク酸、n-デドセニルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、これらの酸の無水物又は低級アルキルエステルなどが挙げられる。
好ましくは、炭素数2以上12以下(より好ましくは、4以上10以下)のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸、及びこれらの酸の無水物又は低級アルキルエステルからなる群より選択される少なくとも一のモノマーである。
また、該結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂中の分子量2500以下の成分の含有量が5質量%以上であり、従来よりも低分子量成分の多い。
該結晶性ポリエステル樹脂を得る方法としては、モノマーを分割して、一方をある程度縮合させたのち、残りのモノマーを添加してさらに縮合させる方法や、低分子量の結晶性ポリエステル樹脂と高分子量の結晶性ポリエステル樹脂を合成し、所望の分子量分布になるような比率で溶融混合する方法などがある。
結晶性ポリエステル樹脂は、酸価、水酸基価調整のために、例えば、ポリマー末端を封止する方法が挙げられるが、その際、ポリマー末端に炭素数6以上のアルキル鎖を有するように封止することが好ましい。これにより耐熱保存性向上の効果が得られやすくなる。
ポリマー末端を封止するためには、1価の酸又は1価のアルコールが用いられる。1価の酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。1価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。
該結晶性ポリエステル樹脂は、生成に用いられるモノマーの種類が多くなりすぎると結晶性ポリエステル樹脂の融解挙動がブロードになり、耐熱保存性が低下する傾向にあり、好ましくは3種以上5種以下である。
<離型剤>
トナー粒子は、離型剤を含有してもよい。該離型剤として、公知のワックスを用いることができる。
具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタムに代表される石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスに代表される天然ワックス及びそれらの誘導体が挙げられる。
該誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物も含まれる。また、高級脂肪族アルコールなどのアルコール;ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸又はその酸アミド、エステル、ケトン;硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、動物ワックスが挙げられる。これらは単独又は併用して用いることができる。
これらの中でも、ポリオレフィン、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス、又は、石油系ワックスを使用した場合に、現像性や転写性が向上する傾向があり好ましい。なお、これらのワックスには、本発明の効果に影響を与えない範囲で酸化防止剤が添加されていてもよい。
また、結着樹脂に対する相分離性、又は、結晶化温度の観点からは、ベヘン酸ベヘニル、セバシン酸ジベヘニルなどの高級脂肪酸エステルなどが好適に例示できる。
また、該離型剤の含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
該離型剤の融点は、30℃以上120℃以下であることが好ましく、より好ましくは60℃以上100℃以下である。
上記のような熱特性を呈する離型剤を用いることにより、離型効果が効率良く発現され、より広い定着領域が確保される。
<着色剤>
トナー粒子は着色剤を含有してもよい。該着色剤として、公知の顔料、染料を用いることができる。耐候性に優れる点から該着色剤としては、顔料が好ましい。
シアン系着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物及び塩基染料レーキ化合物などが挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62及びC.I.ピグメントブルー66。
マゼンタ系着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物及びペリレン化合物などが挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド254、及びC.I.ピグメントバイオレット19。
イエロー系着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物及びアリルアミド化合物などが挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー191及びC.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック並びに上記イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤及びシアン系着色剤を用いて黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独で、又は混合物で、さらにはこれらを固溶体の状態で用いることができる。
該着色剤の含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
<荷電制御剤、及び荷電制御樹脂>
トナー粒子は、荷電制御剤又は荷電制御樹脂を含有してもよい。
該荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に摩擦帯電スピードが速く、かつ、一定の摩擦帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナー粒子を懸濁重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤としてはトナーを負荷電性に制御するものと正荷電性に制御するものがある。トナーを負荷電性に制御するものとしては、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、オキシカルボン酸及びジカルボン酸系の金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールのようなフェノール誘導体類、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン及び荷電制御樹脂などが挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒドロキシ-4-ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのような4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩のようなオニウム塩並びにこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、及び、フェロシアン化物);高級脂肪酸の金属塩;荷電制御樹脂。
これら荷電制御剤の中でも、含金属サリチル酸系化合物が好ましく、特にその金属がアルミニウム又はジルコニウムであるものが好ましい。
該荷電制御樹脂としては、スルホン酸基、スルホン酸塩基若しくはスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を挙げることができる。スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体としては、特にスルホン酸基含有アクリルアミド系モノマー又はスルホン酸基含有メタクリルアミド系モノマーを共重合比で2質量%以上含有する重合体が好ましく、より好ましくは5質量%以上含有する重合体である。
荷電制御樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上90℃以下であり、ピーク分子量(Mp)が10,000以上30,000以下であり、重量平均分子量(Mw)が25,000以上50,000以下であることが好ましい。これを用いた場合、トナー粒子に求められる熱特性に影響を及ぼすことなく、好ましい摩擦帯電特性を付与することができる。さらに、荷電制御樹脂がスルホン酸基を含有している為、例えば重合性単量体組成物中における荷電制御樹脂自身の分散性や、着色剤などの分散性が向上し、着色力、透明性及び摩擦帯電特性をより向上させることができる。
これら荷電制御剤又は荷電制御樹脂は、単独であるいは2種類以上組み合わせて添加してもよい。
荷電制御剤又は荷電制御樹脂の添加量は、結着樹脂100.0質量部に対して、0.01質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上10.0質量部以下である。
<有機ケイ素重合体微粒子の製造方法>
該有機ケイ素重合体微粒子の製法は特に限定されず、例えば、水にシラン化合物を滴下し、触媒により加水分解、縮合反応させた後、得られた懸濁液を濾過、乾燥し得る。触媒の種類、配合比、反応開始温度、滴下時間などにより粒径をコントロールすることができる。
触媒として酸性触媒は塩酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸などが挙げられ、塩基性触媒はアンモニア水、水酸ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられるが、これらに限定はさ
れない。
以下に、有機ケイ素重合体微粒子を製造するための有機ケイ素化合物について説明する。
有機ケイ素重合体は下記式(Z)で表される構造を有する有機ケイ素化合物の縮合物であることが好ましい。
Figure 0007267740000001
(式(Z)中、Rは、有機官能基を表す。R、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基、又は(好ましくは炭素数1以上3以下の)アルコキシ基を表す。)
は有機官能基であり特に制限されることはないが、好ましい例として炭素数が1以上6以下(好ましくは1~3、より好ましくは1又は2)の炭化水素基(好ましくはアルキル基)やアリール基(好ましくはフェニル基)が挙げられる。
、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基、又は、アルコキシ基である。これらは反応基であり、加水分解、付加重合及び縮合して架橋構造を形成する。また、R、R及びRの加水分解、付加重合及び縮合は、反応温度、反応時間、反応溶媒及びpHによって制御することができる。式(Z)のようにRを除く一分子中に3つの反応基(R、R及びR)を有する有機ケイ素化合物を、三官能性シランともいう。
式(Z)としては以下のものが挙げられる。
p-スチリルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルメトキシジクロロシラン、メチルエトキシジクロロシラン、メチルジメトキシクロロシラン、メチルメトキシエトキシクロロシラン、メチルジエトキシクロロシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルジアセトキシメトキシシラン、メチルジアセトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジメトキシシラン、メチルアセトキシメトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジエトキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、メチルメトキシジヒドロキシシラン、メチルエトキシジヒドロキシシラン、メチルジメトキシヒドロキシシラン、メチルエトキシメトキシヒドロキシシラン、メチルジエトキシヒドロキシシラン、のような三官能性のメチルシラン;エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリヒドロキシシラン、のような三官能性のエチルシラン;プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリアセトキシシラン、プロピルトリヒドロキシシラン、のような三官能性のプロピルシラン;ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリクロロシラン、ブチルトリアセトキシシラン、ブチルトリヒドロキシシラン、のような三官能性のブチルシラン;ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリアセトキシシラン、ヘキシルトリヒドロキシシラン、のような三官能性のヘキシルシラン;フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリク
ロロシラン、フェニルトリアセトキシシラン、フェニルトリヒドロキシシランのような三官能性のフェニルシラン。有機ケイ素化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、式(Z)で表される構造を有する有機ケイ素化合物とともに、以下を併用してもよい。一分子中に4つの反応基を有する有機ケイ素化合物(四官能性シラン)、一分子中に2つの反応基を有する有機ケイ素化合物(二官能性シラン)又は1つの反応基を有する有機ケイ素化合物(一官能性シラン)。例えば以下のようなものが挙げられる。
ジメチルジエトキシシラン、テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリイソシアネートシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメトキシシラン、ビニルエトキシジメトキシシラン、ビニルエトキシジヒドロキシシラン、ビニルジメトキシヒドロキシシラン、ビニルエトキシメトキシヒドロキシシラン、ビニルジエトキシヒドロキシシラン、のような三官能性のビニルシラン。
有機ケイ素重合体を形成するモノマー中の、式(Z)で表される構造の含有量は、50モル%以上が好ましく、より好ましくは60モル%以上である。
<トナー粒子の製造方法>
以下、トナー粒子の製造方法について説明する。
トナー粒子の製造方法は特に制限されず、公知の手段を用いることができ、例えば、混練粉砕法や湿式製造法を用いることができる。粒子径の均一化や形状制御性の観点からは湿式製造法を好ましく用いることができる。湿式製造法には懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合凝集法、乳化凝集法などを挙げることができ、乳化凝集法を好ましく用いることができる。
乳化凝集法は、まず結着樹脂の微粒子や必要に応じて着色剤などの各材料の微粒子を、分散安定剤を含有する水系媒体中で分散混合する。水系媒体中には、界面活性剤が添加されていてもよい。その後、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒径となるまで凝集させ、その後又は凝集と同時に、樹脂微粒子間の融着を行う。さらに必要に応じて、熱による形状制御を行うことにより、トナー粒子を形成する。
ここで、結着樹脂の微粒子は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。例えば、乳化重合法、ミニエマルション重合法、転相乳化法などにより製造、又はいくつかの製法を組み合わせて製造することができる。
トナー粒子中に着色剤などの内添剤を含有させる場合は、樹脂微粒子に内添剤を含有したものとしてもよく、また、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、該内添剤微粒子を、樹脂微粒子を凝集させる際に共に凝集させてもよい。
また、凝集時に組成の異なる樹脂微粒子を時間差で添加して凝集させることにより組成の異なる層構成のトナー粒子を作ることもできる。
分散安定剤としては以下のものを使用することができる。
無機分散安定剤として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタ珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナが挙げられる。
また、有機系分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースのナトリウム塩、デンプンが挙げられる。
界面活性剤として、公知のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤を使用することができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げることができる。
以下、本発明における各種物性の測定方法について説明する。
<トナー又はトナー粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定>
トナー又はトナー粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換
水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー又はトナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー又はトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<トナー又は樹脂などの分子量の測定>
トナー又は樹脂などの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で、トナーなどの試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「HLC-8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:LF-604の2連[昭和電工(株)製]
溶離液:THF
流速:0.6mL/min
オーブン温度:40℃
試料注入量 :0.020mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500」、東ソ-社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物の組成と比率の同定>
トナー中に含まれる有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物の組成と比率の同定は、固体熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析計(以下熱分解GC/MS)及びNMRを用いる。
トナー中に、有機ケイ素重合体微粒子に加えて、シリカ微粒子などが含まれる場合、トナー1gをバイアル瓶に入れクロロホルム31gに溶解させ、分散させる。分散には超音波式ホモジナイザーを用いて30分間処理して分散液を作製する。
超音波処理装置:超音波式ホモジナイザーVP-050(タイテック株式会社製)
マイクロチップ:ステップ型マイクロチップ、先端径φ2mm
マイクロチップの先端位置:ガラスバイアルの中央部、且つバイアル底面から5mmの高さ
超音波条件:強度30%、30分
このとき、分散液が昇温しないようにバイアルを氷水で冷却しながら超音波を掛ける。
該分散液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機(H-9R;株式会社コクサン社製)にて、58.33S-1、30分間の条件で遠心分離を行う。遠心分離後のガラスチューブ内においては、下層に比重の重いシリカ微粒子が含まれる。上層の有機ケイ素重合体微粒子を含むクロロホルム溶液を採取して、クロロホルムを真空乾燥(40℃/24時間)にて除去し、有機ケイ素重合体微粒子を得る。
該有機ケイ素重合体微粒子を用いて、有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物の存在量比及び、有機ケイ素重合体微粒子中のT3単位構造の割合を、固体29Si-NMRで測定・算出する。
まず、上記Rで表される炭化水素基は、13C-NMRにより確認する。
13C-NMR(固体)の測定条件≫
装置:JEOLRESONANCE製JNM-ECX500II
試料管:3.2mmφ
試料:有機ケイ素重合体微粒子
測定温度:室温
パルスモード:CP/MAS
測定核周波数:123.25MHz(13C)
基準物質:アダマンタン(外部標準:29.5ppm)
試料回転数:20kHz
コンタクト時間:2ms
遅延時間:2s
積算回数:1024回
該方法にて、ケイ素原子に結合しているメチル基(Si-CH)、エチル基(Si-C)、プロピル基(Si-C)、ブチル基(Si-C)、ペンチル基(Si-C11)、ヘキシル基(Si-C13)またはフェニル基(Si-C-)などに起因するシグナルの有無により、上記Rで表される炭化水素基を確認する。
一方、固体29Si-NMRでは、有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物のSiに結合する官能基の構造によって、異なるシフト領域にピークが検出される。
各ピーク位置は標準サンプルを用いて特定することでSiに結合する構造を特定することができる。また得られたピーク面積から各構成化合物の存在量比を算出することができる。全ピーク面積に対してT3単位構造のピーク面積の割合を計算によって求めることができる。
固体29Si-NMRの測定条件は、具体的には、下記の通りである。
装置:JNM-ECX5002 (JEOL RESONANCE)
温度:室温
測定法:DDMAS法 29Si 45°
試料管:ジルコニア3.2mmφ
試料:試験管に粉末状態で充填
試料回転数:10kHz
relaxation delay :180s
Scan:2000
該測定後に、有機ケイ素重合体微粒子の、置換基及び結合基の異なる複数のシラン成分をカーブフィティングにて下記X1構造、X2構造、X3構造、及びX4構造にピーク分離して、それぞれピーク面積を算出する。
なお、下記X3構造が本発明におけるT3単位構造である。
X1構造:(Ri)(Rj)(Rk)SiO1/2 (A1)
X2構造:(Rg)(Rh)Si(O1/2 (A2)
X3構造:RmSi(O1/2 (A3)
X4構造:Si(O1/2 (A4)
Figure 0007267740000002
該式(A1)、(A2)及び(A3)中のRi、Rj、Rk、Rg、Rh、Rmはケイ素に結合している、炭素数1~6の炭化水素基などの有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アセトキシ基又はアルコキシ基を示す。)
なお、構造をさらに詳細に確認する必要がある場合、上記13C-NMR及び29Si-NMRの測定結果と共にH-NMRの測定結果によって同定してもよい。
また、有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物の種類の分析は固体熱分解GC/MSを用いてもよい。
トナーを550℃~700℃程度で熱分解させた際に生じる、有機ケイ素重合体微粒子由来の分解物の成分のマススペクトルを計測し、分解ピークを分析することで、有機ケイ素重合体微粒子の構成化合物の種類を同定することができる。
<熱分解GC/MSの測定条件>
熱分解装置:JPS-700(日本分析工業)
分解温度:590℃
GC/MS装置:Focus GC/ISQ (Thermo Fisher)
カラム:HP-5MS 長さ60m、内径0.25mm、膜厚0.25μm
注入口温度:200℃
フロー圧:100kPa
スプリット:50mL/min
MSイオン化:EI
イオン源温度:200℃ Mass Range 45-650
<トナー中に含まれる有機ケイ素重合体微粒子の定量>
トナー中に含まれる有機ケイ素重合体微粒子の含有量は以下の方法で求める。
トナー中に、有機ケイ素重合体微粒子以外のケイ素含有物が含まれる場合、上記のように、トナーをクロロホルムなどの溶媒に分散させ、その後に遠心分離などで比重の差で有機ケイ素重合体微粒子以外のケイ素含有物を除去してから有機ケイ素重合体微粒子の含有量を求める。
まず、プレスしたトナーを蛍光X線で測定し、検量線法又はFP法などの解析処理を行うことでトナー中のケイ素の含有量を求める。
次に、有機ケイ素重合体微粒子を形成する各構成化合物について、固体29Si-NMR及び熱分解GC/MSなどを用いて構造を特定し、有機ケイ素重合体微粒子中のケイ素含有量を求める。蛍光X線で求めたトナー中のケイ素の含有量と、固体29Si-NMR及び熱分解GC/MSで求めた有機ケイ素重合体微粒子中のケイ素含有量の関係から、計算によってトナー中の有機ケイ素重合体微粒子の含有量を求めることができる。
<有機ケイ素重合体微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定>
有機ケイ素重合体微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、走査型電子顕微鏡「S-4800」(商品名;日立製作所製)を用いて行う。
有機ケイ素重合体微粒子が外添されたトナーを観察して、最大5万倍に拡大した視野において、ランダムに100個の有機ケイ素重合体微粒子の一次粒子の長径を測定して、その算術平均値を個数平均粒径とする。
観察倍率は、有機ケイ素重合体微粒子の大きさによって適宜調整する。
なお、有機ケイ素重合体微粒子とその他の外添剤との区別は、走査型電子顕微鏡「S-4800」(商品名;日立製作所製)及びEDSによる元素分析を組み合わせて行う。
最大5万倍に拡大した視野において、トナーを観察する。トナー粒子表面にピントを合わせて、外添剤を観察する。外添剤のEDS分析を行い、Si元素ピークの有無から、分析した粒子が有機ケイ素重合体微粒子であるか否かを判断する。
トナー中に、有機ケイ素重合体微粒子とシリカ微粒子の両方が含まれている場合には、Si、及びOの元素含有量(atomic%)の比(Si/O比)を標品と比較することで有機ケイ素重合体微粒子の同定を行う。
有機ケイ素重合体微粒子、及びシリカ微粒子それぞれの標品に対して、同条件でEDS分析を行い、Si、及びOそれぞれの元素含有量(atomic%)から、Si/O比を算出する。
有機ケイ素重合体微粒子のSi/O比を「A」とし、シリカ微粒子のSi/O比を「B」とし、AがBに対して有意に大きくなる測定条件を選択する。
具体的には、標品に対して、同条件で10回の測定を行い、A及びB、それぞれの相加平均値を得る。得られた平均値がA/B>1.1となる測定条件を選択する。
標品測定時と同様の条件で、トナー上の外添剤に対してEDS分析を行い、同様にSi/O比を算出する。トナー上の外添剤のSi/O比が[(A+B)/2]よりもA側にあ
る場合に当該微粒子を有機ケイ素重合体微粒子と判断する。
有機ケイ素重合体微粒子の標品として、例えば、トスパール120A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)を、シリカ微粒子の標品として、HDK V15(旭化成)を用いる。
外添前の有機ケイ素重合体微粒子を入手可能な場合は、それを用いて個数平均粒径を算出することもできる。
<結晶性ポリエステル樹脂の分離及び結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量の測定>
トナーをクロロホルムに入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうし、トナーとメチルエチルケトン(MEK)をよく混ぜ、試料の合一体が無くなるまで、更に12時間以上静置する。得られた溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより結晶性ポリエステル成分を分離、回収し、乾固する。
展開溶媒としてはクロロホルム、ヘキサン、メタノールなどを用い、混合比を調整することで結晶性ポリエステル成分を単離する。
得られた結晶性ポリエステル樹脂の質量から結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量を算出する。
なお、トナー中の結着樹脂の含有量(質量)は、前述と同様にシリカゲルクロマトグラフィーで結着樹脂成分を分離し、後述する樹脂の組成の分析方法に従って組成分析をしたのち、トナーのH-NMR測定で得られるスペクトルの積分値から計算して求める。
<結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布の測定>
結晶性ポリエステル樹脂の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のようにして測定する。
先ず、試料50mgをクロロホルム5mLに入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうし、クロロホルムとよく混ぜ、試料の合一体が無くなるまで、更に24時間以上静置する。
そして、得られた溶液を、ポア径が0.5μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク H-25-5」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「Labsolutions GPC」(島津製作所製)
カラム:PLgel 5μm MIXED-C 300×7.5mm(Agilent
Technologies製):2本、PLgel 5μm Guard 50×7.5mm(Agilent Technologies製):1本
溶離液:クロロホルム
流速:1.0mL/min
オーブン温度:45℃
試料注入量:60μL
検出器:RI(屈折率)検出器
試料の分子量は、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン
F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500」、東ソ-社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
また、分子量が2500以下の含有割合[単位は、質量%]は、積分分子量分布曲線において、曲線と分子量2500との交点より算出する。
<樹脂の組成の分析方法>
樹脂の組成の分析は、NMRスペクトル測定から行う。
樹脂のNMRスペクトル測定は、核磁気共鳴分光分析(H-NMR)[400MHz、CDCl、室温(25℃)]を用いて行う。
測定装置:FT NMR装置 JNM-EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
上記した手法で測定したNMRスペクトルから、組成分析を行う。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。なお、文中の「部」は、特に断りのなり限り質量基準である。
<有機ケイ素重合体微粒子1の製造例>
(第一工程)
温度計、攪拌機を備えた反応容器に、360.0部の水を入れ、13.0部の濃度5.0質量%の塩酸を添加して均一溶液とした。これを温度25℃で撹拌しながらメチルトリメトキシシラン136.0部を添加し、5時間撹拌した後、濾過してシラノール化合物又はその部分縮合物を含む透明な反応液を得た。
(第二工程)
温度計、攪拌機、滴下装置を備えた反応容器に、540.0部の水を入れ、15.0部の濃度10.0質量%のアンモニア水を添加して均一溶液とした。
これを温度40℃で撹拌しながら第一工程で得られた反応液100.0部を2.00時間かけて滴下し、6時間撹拌し懸濁液を得た。
得られた懸濁液を遠心分離器にかけて微粒子を沈降させ取り出し、温度200℃の乾燥機で24時間乾燥させて有機ケイ素重合体微粒子1を得た。
得られた有機ケイ素重合体微粒子1は、一次粒子の個数平均粒径20nmであり、RSiO3/2で表されるT3単位構造を有しており、Rはメチル基であり、該T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合が1.00であった。
<有機ケイ素重合体微粒子2~6の製造例>
シラン化合物、反応開始温度、アンモニア水の添加量、反応液の滴下時間を表1に記載の様に変更した以外は、有機ケイ素重合体微粒子1の製造例と同様にして、有機ケイ素重合体微粒子2~6を得た。得られた有機ケイ素重合体微粒子2~6の物性を表1に示す。
Figure 0007267740000003
表中、Tは、有機ケイ素重合体微粒子に含有される全ケイ素元素に由来するピークの合計面積に対する、前記T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合を表す。
<結晶性ポリエステル樹脂1の製造例>
まず、反応工程1として、反応容器に、1,6-ヘキサンジオール117.0部、セバシン酸100.0部、及び1,10-デカンジカルボン酸100.0部、及びエステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.6部を加えて、150℃で4時間反応させた。その後、反応工程2として、1,6-ヘキサンジオール11.7部、セバシン酸10.0部、1,10-デカンジカルボン酸10.0部を加えて、180℃で4時間反応させた。さらに180℃、1hPaで所望の分子量分布となるまで反応させて結晶性ポリエステル樹脂1を得た。物性を表2に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂2~5の製造例>
表2に記載の処方に変更する以外は、結晶性ポリエステル樹脂1の製造例と同様の方法で結晶性ポリエステル樹脂2~5を得た。物性を表2に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂(比較1)の製造例>
反応容器に、1,10-デカンジオール100.0部、セバシン酸92.0部、及びエステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.6部を加えて、150℃で4時間反応させた。さらに180℃、1hPaで所望の分子量分布となるまで反応させて結晶性ポリエステル樹脂(比較1)を得た。物性を表2に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂(比較2)の製造例>
表2に記載の処方に変更する以外は、結晶性ポリエステル樹脂1の製造例と同様の方法で結晶性ポリエステル樹脂(比較2)を得た。物性を表2に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂(比較3)の製造例>
反応容器に、窒素雰囲気下で、セバシン酸302.0部、及び1,12-ドデカンジオール123.0部を加えて、170℃に加熱し溶解させた。
そこに、スチレン55.0部、n-ブチルアクリレート14.0部、アクリル酸6.0部、ジ-t-ブチルパーオキサイド11.0部を溶解したものを90分間かけて滴下した。
滴下完了後、さらに60分間撹拌し、その後、減圧下(8kPa)にて未反応の付加重合モノマーを除去した。その後、常圧下(101.3kPa)でエステル化触媒としてチタン(IV)ブトキシドを0.8部添加し、235℃まで昇温して、5時間、さらに減圧下(8kPa)にて1時間反応を行った。
次に、200℃まで冷却したのち、減圧下(20kPa)にて重量平均分子量が16000になるまで反応させることによりスチレンアクリル樹脂骨格を15質量%有する結晶性ポリエステル樹脂(比較3)を得た。物性を表2に示す。
Figure 0007267740000004
<トナー1の製造例>
(非晶性樹脂粒子分散液の調製)
スチレン75.0部、アクリル酸ブチル25.0部、アクリル酸1.5部、n-ラウリルメルカプタン3.2部を混合し溶解した。この混合溶液に、ネオゲンRK(第一工業製薬社製)1.5部を加えたイオン交換水150部に混合した水溶液を添加して、分散した。さらに10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸カリウム0.3部をイオン交換水10部に混合した水溶液を添加した。
窒素置換をした後、70℃で6時間乳化重合を行った。重合終了後、反応液を室温まで冷却し、イオン交換水を添加することで固形分濃度が20.0質量%、体積基準のメジアン径が200nmの樹脂粒子分散液を得た。
(結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液の調製)
・結晶性ポリエステル樹脂1 100部
・メチルエチルケトン 200部
容器に上記材料を徐々に投入して、撹拌を行い、完全に溶解して40℃に設定し、撹拌しながら、ネオゲンRK(第一工業製薬社製)1.5部をイオン交換水150部に混合した水溶液を徐々に滴下して転相乳化した。さらに減圧して脱溶剤を行い、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を得た。該樹脂粒子の体積平均粒径は、155nmであった。また、樹脂粒子の固形分濃度はイオン交換水で調整して20.0質量%とした。
(着色剤粒子分散液の調製)
・銅フタロシアニン(ピグメントブルー15:3) 45部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 5部
・イオン交換水 190部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKA製ウルトラタラックス)により10分間分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機:(株)スギノマシン製)を用い圧力250MPaで20分間分散処理を行い、着色剤粒子の体積平均粒径が120nmで、固形分濃度が20質量%の着色剤粒子分散液を得た。
(離型剤粒子分散液の調製)
・離型剤(炭化水素ワックス、融点:79℃) 50部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 2部
・イオン交換水 200部
以上を100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで115℃に加温して分散処理を1時間行い、離型剤の体積平均粒径160nm、固形分濃度が20質量%の離型剤粒子分散液を得た。
(トナー粒子の作製)
反応容器に、300.0部の非晶性樹脂粒子分散液、35.0部の結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1、20.0部の着色剤粒子分散液、及び25.0部の離型剤粒子分散液を添加し、撹拌しながら容器内の温度を30℃に調整した。
得られた溶液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=8.0に調整した。また、凝集剤として、硫酸マグネシウム0.3部をイオン交換水10.0部に溶解した水溶液を、30℃攪拌下、10分間かけて添加した。
3分間放置した後に昇温を開始し、50℃まで昇温し、凝集粒子の生成を行った。
その状態で、「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)にて凝集粒子の粒径を測定した。凝集粒子の個数平均粒径が7μmになった時点で、塩化ナトリウム3.0部とネオゲンRK8.0部を添加して粒子成長を停止させた。
その後、95℃まで昇温して凝集粒子の融着と球形化を行った。
平均円形度が0.980に到達した時点で降温を開始し、30℃まで降温して、塩酸を添加してpH=1.5以下に調整して1時間撹拌放置してから加圧ろ過器で固液分離し、トナーケーキを得た。
これをイオン交換水でリスラリーして再び固液分離した。これを電気伝導度が5.0μS/cm以下となるまで繰り返してトナーケーキを得た。
得られたトナーケーキは気流乾燥機フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業製)にて乾燥を行い、トナー粒子1を得た。なお、乾燥の条件は吹き込み温度90℃、乾燥機出口温度40℃、トナーケーキの供給速度はトナーケーキの含水率に応じて出口温度が40℃から外れない速度に調整した。
<トナー1の製造例>
100部のトナー粒子1、及び、1.5部の有機ケイ素重合体微粒子2を、FMミキサ(日本コークス工業株式会社製FM10C型)に投入した。回転羽根の周速38m/secで5分間混合し、トナー混合物1を得た。この際FMミキサの槽内温度が25℃を超えないようジャケット内の通水量を適宜調整した。得られたトナー混合物1を目開き75μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。
<トナー2~10の製造例>
結晶性ポリエステル樹脂の種類及び有機ケイ素重合体微粒子の種類と添加量を表3のように変更し、結晶性ポリエステル樹脂の含有量を表3の数値になるようにすること以外はトナー1の製造例と同様の方法でトナー2~10を得た。
<比較トナー1~4の製造例>
結晶性ポリエステル樹脂の種類及び有機ケイ素重合体微粒子の種類と添加量を表3のように変更し、結晶性ポリエステル樹脂の含有量を表3の数値になるようにすること以外はトナー1の製造例と同様の方法で比較トナー1~4を得た。
Figure 0007267740000005
表中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量(質量%)とは、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量(質量%)を意味する。
<トナーの評価>
キヤノン製レーザービームプリンタLBP652Cの定着温度、プロセススピードが調整できるように改造し、以下の評価を行った。
〔ドラムクリーニング性の評価(評価1)〕
評価は常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)で行った。転写材として、A4のCS-680(坪量68g/cm)を用いた。
1%印字画像を100枚出力した時点と、10000枚出力した時点において、一度出力を停止した後、紙上の全面がベタ部であるパターン画像を出力した(ベタ部におけるトナーの紙上への載り量は0.40mg/cm)。
該全面ベタ画像について、X-Riteカラー反射濃度計(「500シリーズ」、X-Rite社製)を使用して、100枚出力した時点の画像濃度を10箇所、10000枚出力した時点の画像濃度を10箇所、それぞれ測定した。
そして、該画像濃度の最大値と最小値の差(画像濃度差)を用いて、100枚出力した時点と、10000枚出力した時点における帯電ローラ(帯電部材)の汚染度合を確認し、ドラムクリーニング性の評価とした。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
(評価基準)
A:画像濃度差が0.03未満
B:画像濃度差が0.03以上0.05未満
C:画像濃度差が0.05以上0.08未満
D:画像濃度差が0.08以上0.12未満
E:画像濃度差が0.12以上
〔ブレード融着(評価2)〕
評価は常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)で行った。転写材として、A4のCS-680(坪量68g/cm)を用いて、1%印字画像を連続して10000枚出力した後、現像容器を分解しトナー担持体の表面及び端部を目視して行った。
(評価基準)
A:トナー担持体の表面や端部にはトナー破壊や融着によるトナー規制部材とトナー担持体間への異物挟み込みによる周方向のスジが全く無い
B:トナー担持体とトナー端部シール間への異物挟み込みが若干見受けられる
C:周方向のスジが端部で1~4本見受けられる
D:周方向のスジが全域で5本以上見受けられる
〔カブリ(評価3)〕
評価は高温高湿環境下(温度33℃/湿度85%RH)で行った。転写材として、A4のCS-680(坪量68g/cm)を用いて、1%印字画像を10000枚出力した後、48時間放置してからさらに出力した画像の非画像部の反射率(%)を「REFLECTOMETER MODEL TC-6DS」(東京電色社製)で測定した。
得られた反射率を、同様にして測定した未使用のプリントアウト用紙(標準紙)の反射率(%)から差し引いた数値(%)を用いて評価した。数値が小さい程、画像カブリが抑制されていることになる。
(評価基準)
A:1.0%未満
B:1.0%以上2.0%未満
C:2.0%以上5.0%未満
D:5.0%以上
〔画像濃度安定性(評価4)〕
評価は常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)で行った。ベタ全域画像(トナー載り量0.40mg/cm)を連続して8000枚出力し、20枚目の画像に対する8000枚目の画像の濃度低下率で評価した。
なお、画像濃度はマクベス反射濃度計 RD918(マクベス社製)を用いて付属の取扱説明書に沿って、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。(評価基準)
A:濃度低下率が5%未満である
B:濃度低下率が5%以上10%未満である
C:濃度低下率が10%以上20%未満である
D:濃度低下率が20%以上である
〔ゴースト(評価5)〕
評価は低温低湿環境下(15.0℃、10%RH)で行った。転写材としてA4のCS-680(坪量68g/cm)を用い、単色の0%印字比率のベタ白画像を300枚プリントアウト後に、単色のゴースト判定画像を出力した。
ゴースト判定画像とは、転写紙の上端から5mmの位置に15mm×15mmのベタ画像を15mm間隔で横一列に7個並べ、前記ベタ画像から下をトナー載り量0.20mg/cmのハーフトーン画像としたものである。
前記画像のハーフトーン部における15mm×15mmのベタ画像に起因する濃度差を目視で判定した。
(評価基準)
A:濃淡差が全く認められない
B:濃淡差が極軽微認められる
C:濃淡差が軽微に認められる
D:濃淡差がはっきりと認められる
〔低温定着性(評価6)〕
評価は常温常湿環境下(温度23℃/湿度60%RH)で行った。
プロセススピ-ド320mm/secで、定着温度を5℃刻みで変更し、定着温度を5℃刻みで変更し、ベタ画像(トナーの載り量:0.40mg/cm)を形成した。
転写材は、普通紙(A4サイズのXEROX 4200用紙、XEROX社製、75g/m)を用いた。低温定着性は、キムワイプ〔S-200(株式会社クレシア)〕用いて、75g/cmの荷重をかけて定着画像を10回こすり、こすり前後の濃度低下率が5%未満になる温度で低温定着性の評価を行った。
(評価基準)
A:140℃
B:145℃
C:150℃
D:155℃
〔実施例1~10〕
実施例1~10では、トナー1~10をそれぞれ用いて上述の評価を行った。その評価結果を表4に示す。
〔比較例1~4〕
比較例1~4では、比較トナー1~4をそれぞれ用いて上述の評価を行った。その評価結果を表4に示す。
Figure 0007267740000006

Claims (8)

  1. 結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを含むトナーであって、
    該外添剤が有機ケイ素重合体微粒子を含有し、
    該結着樹脂が、非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有し、
    該結着樹脂中の該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、5質量%以上30質量%以下であり、
    該結晶性ポリエステル樹脂が、分子量2500以下の成分を5質量%以上25質量%以下含有することを特徴とするトナー。
  2. 前記結晶性ポリエステル樹脂が、
    炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジオールからなる群より選択される少なくとも一のモノマーと、
    炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される少なくとも一のモノマーとの縮合体を含有する、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記結晶性ポリエステル樹脂を生成するモノマーが、
    前記炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジオール、及び、前記炭素数2以上12以下のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される少なくとも3種以上のモノマーである、請求項2に記載のトナー。
  4. 前記有機ケイ素重合体微粒子は、
    ケイ素原子と酸素原子が交互に結合した構造を有し、
    該有機ケイ素重合体の一部が、RSiO3/2で表されるT3単位構造を有しており、
    該Rは炭素数1~6のアルキル基又はフェニル基を表し、
    該有機ケイ素重合体微粒子の29Si-NMRの測定において、該有機ケイ素重合体微粒子に含有される全ケイ素元素に由来するピークの合計面積に対する、T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合が、0.90以上1.00以下である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記有機ケイ素重合体微粒子の29Si-NMRの測定において、該有機ケイ素重合体微粒子に含有される全ケイ素元素に由来するピークの合計面積に対する、前記T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合が、0.95以上1.00以下である、
    請求項4に記載のトナー。
  6. 前記Rが、メチル基である、請求項4又は5に記載のトナー。
  7. 前記有機ケイ素重合体微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、30nm以上300nm以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のトナー。
  8. 前記有機ケイ素重合体微粒子の含有量が、トナー粒子100質量部に対して、1.1質量部以上6.0質量部以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載のトナー。
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