JP7161700B2 - 画像形成装置及び画像形成装置本体 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成装置本体に関するものである。
従来、記録材に画像を記録する記録部と、記録部を内部に収容する装置本体と、を備える携帯型画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1には、記録部を下面に有し、記録材上において手動で操作する携帯型画像形成装置が記載されている。この携帯型画像形成装置は、インクタンクを有するヘッドカートリッジ部を装置本体内に装填する構成となっている。
特許文献1の携帯型画像形成装置のヘッドカートリッジ部等の着脱ユニットは、装置本体に装着した状態で、装置本体側からの駆動用の電力や電気信号の供給を受けるため、着脱ユニット及び装置本体のそれぞれに電気的な接続部を有する。このような着脱ユニットを装置本体に装着する際に、着脱ユニット側と装置本体側との電気的な接続部が互いに擦れてしまい、一方または両方の電気的な接続部が損傷するおそれがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、記録材に画像を記録する記録部と、前記記録部を内部に収容する装置本体と、を備える画像形成装置において、前記装置本体に着脱可能に構成されるとともに、前記装置本体と電気的に接続される着脱ユニットと、装着された前記着脱ユニットのユニット側接続部が、本体側接続部に向かう方向であって、前記着脱ユニットとの着脱方向と直交する方向に前記着脱ユニットを加圧する加圧手段と、前記加圧手段を備え、前記加圧手段が前記本体側接続部に最も近づく第1の位置と最も離れる第2の位置との間で移動可能な可動部材とを備え、前記可動部材は、前記第1の位置にある状態では前記着脱ユニットの表面における装着方向の下流側に向いた表面と対向し、前記可動部材が前記本体側接続部から離れる方に移動することによって前記装着方向の上流側に移動するユニット対向移動部を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、着脱ユニットを装着する際に、電気的な接続部が損傷することを抑制できる、という優れた効果がある。
インクカートリッジが未装着の状態のカートリッジホルダ及びカートリッジ着脱機構と、インクカートリッジとの断面説明図。 HMPを左背面側上方から見た外観斜視図。 HMPを右背面側下方から見た外観斜視図。 HMPの下面図。 HMPを左側方から見た概略断面図。 HMPを操作する際の使用者の手とHMPとの位置関係を示す説明図。 HMPで記録紙上に画像形成する様子を示す説明図。 HMPと記録紙上の印字部画像との位置関係を示す概略上面図。 HMPの電気回路の一部を示すブロック図。 HMPを左正面側上方から見た外観斜視図。 上部ユニットを開状態としたHMPの外観斜視図。 インクカートリッジをポップアップさせた状態のHMPの斜視説明図。 図11に示すHMPの側方断面図。 インクカートリッジを取り出した状態のHMPの斜視説明図。 インクカートリッジの単体の斜視説明図。 インクカートリッジの三面図 図12に示すHMPの側方断面図。 下部ユニットの斜視図。 下部ユニットの上面図。 図19にカートリッジ設置領域を破線で追記した説明図。 カートリッジ着脱機構を離間位置とした状態のカートリッジホルダとカートリッジ着脱機構との断面図。 カートリッジ着脱機構を離間位置とした状態のHMPの斜視説明図。 カートリッジ着脱機構を離間位置とした状態のHMPの断面説明図。 カートリッジ着脱機構が接続部側位置にある状態でのカートリッジホルダとカートリッジ着脱機構との正面側の端部近傍の斜視図。 カートリッジ着脱機構が接続部側位置にある状態でのカートリッジホルダとカートリッジ着脱機構との正面側の端部近傍の斜視図断面図。 インクカートリッジが加圧部に接触した状態を示す断面図。 図26に示す状態からさらにインクカートリッジを挿入した状態を示す断面図。 挿入したインクカートリッジの鍔部が押上レバーに接触した状態を示す断面図。 インクカートリッジの装着が完了した状態の断面図。 図18に示す下部ユニットに押込み方向表示部を追記した斜視図。 上部ユニットを開放した状態のHMPを斜め下方から見た斜視説明図。 インクカートリッジを取り外した状態で、上部ユニットを閉鎖した状態のHMPの断面説明図。 変形例のHMPにおける、カートリッジホルダ及びカートリッジ着脱機構と、インクカートリッジとの断面説明図。
以下、本発明を、携帯型画像形成装置であるハンディモバイル型プリンタ(以下、「HMP1」という)に適用した一実施形態について説明する。まず、実施形態に係るHMP1の基本的な構成について説明する。
図2は、HMP1を左背面上方から見た外観斜視図であり、図3は、HMP1を右背面下方から見た外観斜視図であり、図4は、HMP1の下面図である。
図2及び図3に示すように、HMP1は、上部ユニット2と下部ユニット3とから主に構成されている。HMP1は、全体的に略直方体形状をなしており、その走査方向(=印字方向:図中X軸方向)の長さは、使用者が掌で掴める程度である。
図2乃至図4に示すように、HMP1の本体の左右方向(短手方向)をX軸方向とし、それに直交する本体長手方向をY軸方向とする。HMP1を用いたプリント動作では、文字や絵柄等を直線的に印字する場合はX軸方向(走査方向)にHMP1を移動させる。そして、Y軸方向にHMP1を移動させることで改行させる。
ただし、HMP1を用いたプリント動作は上述した動作に限定されるものではない。文字や絵柄等をデザイン的に配置する場合など、X軸方向以外の斜め方向や曲線的にHMP1を移動させてプリントを行うことも可能である。また、Y軸方向以外の方向にHMP1を移動させて改行することも可能である。
図5は、HMP1を左側方から見た概略断面図である。
図5に示すように、上部ユニット2は、Y軸方向に延在する水平延在部2aとZ軸方向に延在する垂直延在部2bとを備えるL字形状になっている。上部ユニット2の垂直延在部2bの内部には、HMP1の各機器に電力供給するための電源であるバッテリー15が配置されている。水平延在部2aには制御基板14が配置されており、制御基板14には、印字ボタン5a及び電源ボタン5bが接続されている。電源ボタン5bは、HMP1の電源の入切(ON/OFF)を切り替えるためのボタンであり、印字ボタン5aはインクの吐出タイミングを操作するボタンである。
下部ユニット3は、上部ユニット2を回転可能に支持する上部ユニット回転軸3a、位置検出センサ18、FPC接点部13、上部ユニットロック爪11及びこれらを保持するハウジング80等を備える。位置検出センサ18は、位置座標を検出するとともに、印字対象物の有無を検知するための光センサ(反射型)である。また、下部ユニット3のハウジング80の内部には、印字ヘッド41(画像形成部)とインクタンクとを一体で備えるインクタンク一体型のインクカートリッジ40(インクジェットヘッド)がハウジング80に対して着脱可能に収容されている。インクカートリッジ40は、印字ヘッド41からインクの液滴を吐出して画像形成を行うものであり、インクカートリッジ40をHMP1に装着して使用するときには、インクの液滴を吐出する印字ヘッド41が鉛直方向下方に向けられる。
下部ユニット3に対して上部ユニット2を図5中の矢印「B」方向に回転させることで、下部ユニット3のハウジング80の上方の開口部が露出し、ハウジング80の内部に配置されたインクカートリッジ40を取り外すことが可能となる。
本実施形態のHMP1では、バッテリー15を、下部ユニット3の正面側(図5中の右側)を覆うように位置する上部ユニット2の垂直延在部2bに配置し、垂直延在部2b内のバッテリー15をインクカートリッジ40の正面35側に位置させている。このため、重量が大きいバッテリー15をインクカートリッジ40の上方に位置させる構成に比べてHMP1の高さを低くしている。これにより、HMP1の重心位置を低くすることができ、移動操作時におけるHMP1の転倒を抑制できる。
HMP1の走査方向(X軸方向)の大きさ(装置幅)は、インクカートリッジ40よりも僅かに幅広になっている程度である。装置幅をできるだけ小さくすることで、記録紙Pの表面上においてHMP1を走査方向に移動操作できる範囲を広くし、記録紙Pの表面上における記録可能範囲をできるだけ広くすることができる。
HMP1は、インクカートリッジ40の印字ヘッド41を用紙等の記録材に対面させる対向面である記録面30(下面)を有する。また、この記録面30の反対面である上面31、HMP1の走査方向と直交する方向である走査直交方向(図中Y軸方向)に延在する左側面32などを有している。さらに、走査直交方向(図中Y軸方向)に延在する右側面33、走査方向(図中X軸方向)に延在する背面34、走査方向に延在する正面35なども有している。HMP1は、記録面30を鉛直方向下方に向けつつ、上面31を鉛直方向上方に向ける姿勢で使用される。
図2に示すように、上面31の外縁内(枠内)には、印字ボタン5aと、電源ボタン5bとが設けられている。また、上部ユニット2の左側面32には、USB接続口9が設けられている。USB接続口9はUSBケーブルを接続するためのものである。HMP1の中に装着された充電式のバッテリー15に対し、USB接続口9に接続したUSBケーブルを介して外部の電源から電力を供給することで、バッテリー15を充電することができる。
図2、図3及び図5に示すように、L字形状の上部ユニット2が、下部ユニット3の上面31側と正面35側とを覆うように配置されており、上部ユニット2は、下部ユニット3よりも幅(X軸方向の長さ)の広い形状となっている。
図3及び図4に示すように、下部ユニット3の記録面30を形成する面(ハウジング80の下面)には、下部ユニット3内に装着されたインクカートリッジ40の印字ヘッド41を外部に露出させるための吐出開口部30aが設けられている。インクカートリッジ40の印字ヘッド41は、複数の吐出孔が配置された印字領域41aを有しており、圧電素子の駆動によってそれぞれの印字領域41aのそれぞれの吐出孔からインクの液滴を個別に吐出することが可能である。
印字ヘッド41の印字領域41aの幅(走査方向に直交する方向(Y軸方向)の画像の長さ)は、印字領域41aのY軸方向両端に位置する吐出孔間の距離に相当する。
印字ヘッド41の印字領域41aの吐出孔から吐出されたインクは、吐出開口部30aを通過して記録紙P上に至り、画像形成が行われる。
図6は、使用者がHMP1を操作する際の使用者の手Hと、HMP1との位置関係を示す説明図である。
図6に示すように、画像形成のためにHMP1を記録紙Pの表面上で走査方向(図中X軸方向、図6中の左右方向)に移動させるときには、使用者は、上部ユニット2を持ってHMP1を移動操作する。上部ユニット2を下部ユニット3よりも幅広とすることで、使用者が手で持ち易い形状となり、さらに、垂直延在部2bをバッテリー15の収容部とすることが可能となる。また、図2及び図3に示すように、下部ユニット3の左側面32及び右側面33には、くぼみ状の把持部39が形成されている。把持部39は、使用者がHMP1を把持して使用する際に、上部ユニット2を持った手Hの指を当てる位置(通常は、親指と、中指または薬指とをそれぞれ当てる位置)に形成されている。使用者が左側面32と右側面33とのそれぞれの把持部39に指をおき、HMP1を挟むように把持することで、使用者はHMP1を安定して把持することができる。
HMP1は、使用者が電源ボタン5bを長押しすることによって、電源の入切(ON/OFF)を切り替えることができる。電源を入れた状態では、スマートフォン等の外部装置とのBluetooth(登録商標)等を用いた無線通信により、HMP1の上部ユニット2内に設けられた制御基板14に対して画像情報を取得させることができる。
図7は、記録紙P上にHMP1をセットして画像形成を行う様子を示す説明図である。
画像情報を取得させた後、使用者は、記録面30を記録紙Pの表面に対向させる姿勢でHMP1を記録紙Pの表面上に置く。その後、使用者は、印字ボタン5aを一度押してから、図7に示すように、HMP1を走査方向(X軸方向)に沿って移動させることで、記録紙Pの表面に画像を形成することができる。図7に示すように、HMP1を用いた画像形成では、印字した印字部W1と、これから印字を行う印字予定部W2とを確認しながら印字することができる。
図8は、HMP1と記録紙P上の印字部画像との位置関係を示す概略上面図である。
図8中の破線で示すHMP1は走査方向に移動前の位置を示し、図8中の実線で示すHMP1は走査方向に移動後の位置を示す。
使用者が印字ボタン5aを一度押してからHMP1を走査方向に移動させると、HMP1本体は走査方向に移動しながら印字領域41aの複数の吐出孔のそれぞれからインクが吐出され、記録紙P上に印字される。図8中の破線で示す移動前のHMP1の位置から図8中の実践で示す移動後のHMP1の位置まで移動させた場合、図8中の、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の順に画像が形成される。
本実施形態において、走査方向(X方向)における画像形成位置は、移動操作(手動走査)の開始位置にHMP1を置いた時のHMP1の右側面33の外装が位置する記録紙P上の地点から画像が形成されるように設定される。
一方、副走査方向(Y方向)における画像形成位置は、移動操作(手動走査)の開始位置にHMP1を置いた時のHMP1の印字領域41aが対向する記録紙P上の領域内に設定される。印字領域41aは記録面30に設けられており、HMP1を記録紙P上に置いた状態では、使用者は印字領域41aを視認することができず、印字領域41aの位置を確認して副走査方向(Y方向)の画像形成位置を把握することはできない。
そのため、本実施形態のHMP1では、副走査ガイド7を設け、ユーザーが副走査ガイド7を見ることで、走査方向(X方向)へ手動走査したときに形成されることになる画像の副走査方向の位置を把握できるようにしている。
HMP1は、使用者の移動操作(手動走査)によって走査方向(図中X軸方向)の一方(図7中の右方向)に往移動させるときと、他方(図7中の左方向)に復移動させるときとのそれぞれで、記録紙Pの表面に画像を形成できる。インクカートリッジ40からのインクの吐出は、使用者が印字ボタン5aを一度押して離した後に連続して行なってもよいし、使用者が印字ボタン5aを押している間だけ行なってもよい。
記録材としては、記録紙Pなどの紙類に限定されるものではなく、OHP、布、段ボール、包装容器、ガラス、基板などが含まれる。
インクカートリッジ40は、インクを吐出するための駆動源として、積層型圧電素子や薄膜型圧電素子等を用いた電気機械変換素子(圧電アクチュエータ等)を用いることができる。また、駆動源の他の構成としては、発熱抵抗体などの電気熱変換素子、振動板と対向電極とからなる静電アクチュエータなどを用いることができる。
インクカートリッジ40からインク等の液体・液滴を吐出して記録を行う、いわゆるインクジェット機構は周知の構成を適用できる。また、インクジェット機構としては、HMP1に搭載可能であれば、適宜採用可能である。本実施形態のHMP1では、インクジェット機構が記録紙Pに画像を記録する印字ヘッド41に相当し、この印字ヘッド41は下部ユニット3のハウジング80内に格納されている。
印字ヘッド41の印字領域41aの吐出孔から吐出されるインク(液体)は、吐出孔から吐出可能な粘度や表面張力を有する液体であればよく、特に限定されない。しかし、常温常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30[mPa・s]以下になるものであることが好ましい。詳しくは、インク(液体)は、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、等を含む溶液、懸濁液、乳濁液等である。これらは例えばインクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
図4に示すように記録面30の外縁内には、記録紙P上におけるHMP1の位置を非接触で検出する位置検出手段としての位置検出センサ18が設けられている。記録面30を形成するハウジング80の下面には、位置検出センサ18の検出部を露出させるための検出開口部302が形成されている。
ロータリーエンコーダ等を用いた接触型のセンサでは、印字面にセンサを接触させる必要があり、接触状態による検出誤差が生じやすい。具体的には、接触型のセンサの検出部が印字面に対して離れたり、滑ったりすると、実際の移動方向及び移動距離と、検出結果に基づいて算出される移動方向及び移動距離とが相違し、検出誤差となる。これに対して、位置検出センサ18として光学式センサを用いて非接触で印字面を検出することで高精度に移動方向及び移動距離を検出することができる。
また、図4に示すように記録面30の外縁内には、ハウジング80に対して回転可能に取り付けられた左側第一ローラ37a、左側第二ローラ37b、右側第一ローラ38a及び右側第二ローラ38bなどが設けられている。左側第一ローラ37a及び左側第二ローラ37bは左側回転軸37cに固定され、左側回転軸37cがハウジング80に対して回転可能に保持されている。同様に、右側第一ローラ38a及び右側第二ローラ38bは右側回転軸38cに固定され、右側回転軸38cがハウジング80に対して回転可能に保持されている。
使用者によってHMP1が走査方向に移動操作されると、記録紙Pの表面上に接触している四つのローラ(37a、37b、38a及び38b)がタイヤのように回転する。このようなローラが設けられていることで、使用者はHMP1を走査方向に沿って直進させることができる。また、HMP1を走査方向に直進させるとき、記録紙Pの表面や記録紙Pを乗せた台の表面に接触するのは、HMP1に設けられる四つのローラ(37a、37b、38a及び38b)だけとし、記録面30を記録紙Pの表面に接触させないようにしている。このため、使用者は、インクカートリッジ40の印字ヘッド41と記録紙Pの表面との距離を一定に保ちながらHMP1を走査方向に沿って直進させることができ、所望の高画質の画像を形成することができる。すなわち、四つのローラは、HMP1の走査方向への移動をガイドし、走査方向への直進移動を補助する移動補助手段として機能する。
位置検出センサ18は、記録紙Pの表面までの距離や表面状態(例えば凹凸)を検出したり、HMP1の移動距離を検出したりするセンサである。例えば、パーソナルコンピューターの光学式マウス(ポインティングデバイス)などで使用されているものと同様のものを利用できる。位置検出センサ18は、置かれている場所(記録紙P)に光を照射し、その部分の状態を「模様」として読み取る。そして、位置検出センサ18の動きに対してその「模様」がどのように移動するのかを連続して捉えることで、移動量を算出する。位置検出センサ18としては、記録紙Pに対する位置の変化を非接触で検出することができればよく、超音波センサ等、光学式センサ以外のセンサも用いることができる。また、本発明を適用可能なHMP1等の携帯型画像形成装置が備える位置検出手段としては、位置検出センサ18のように非接触型のセンサに限らず、ロータリーエンコーダ等を用いた接触型のセンサでもよい。
図9は、HMP1の電気回路の一部を示すブロック図である。
制御基板14は、各種の演算処理やプログラム実行を行うCPU55、Bluetooth(登録商標)を用いる近距離無線通信用のBt基板52、データを一時記憶するRAM53、ROM54、記録制御部56等を有している。この制御基板14は、上部ユニット2の中空内において、USB接続口9の内側の位置に固定されている。
Bt基板52は、スマートフォンやタブレット端末等の外部機器との近距離無線通信によってデータ通信を行うものである。また、ROM54は、HMP1のハードウェア制御を行うファームウェアや、インクカートリッジ40の駆動波形データ等を格納するものである。また、記録制御部56は、インクカートリッジ40を駆動させるためのデータ処理を実行したり、駆動波形を生成したりするものである。
制御基板14には、ジャイロセンサ58、位置検出センサ18、温度センサ19、LEDランプ59、インクカートリッジ40、印字ボタン5a、電源ボタン5b及びバッテリー15などが電気的に接続されている。ジャイロセンサ58は、周知の技術により、HMP1の傾きや回転角度を検出して、その結果を制御基板14に送信するものである。LEDランプ59は、印字ボタン5aにおける光透過性の材料からなる外装カバーの内部に設けられ、印字ボタン5aを発光させるものである。
電源ボタン5bを押してHMP1の電源を入れると、各モジュールに電力が供給され、CPU55はROM54に格納されているプログラムに基づいて起動動作を開始し、プログラムや各データをRAM53に展開する。画像形成を行う画像の画像データを外部機器から近距離無線通信によって受信すると、記録制御部56は、受信した画像データに応じた駆動波形を生成する。そして、位置検出センサ18によって検出された記録紙Pの表面上の位置に応じた画像を形成するようにインクカートリッジ40からのインクの吐出を制御する。
位置検出センサ18で、HMP1の移動の方向や速度、距離を検出し、その検出結果に基づいてインクの吐出量と吐出位置とを調整することで目的の画像を印刷することができる。また、吐出開始位置は、ハウジング80の左側面32及び右側面33に設けられた副走査ガイド7と、ハウジング80の背面34に設けられた主走査ガイド10とを用いて調整できる。詳しくは、主走査ガイド10を用いて、HMP1の記録紙Pに対する主走査方向(図中X軸方向)の位置を合わせ、副走査ガイド7を用いて、HMP1の記録紙Pに対する副走査方向(図中Y軸方向)の位置を合わせることで、吐出開始位置を調整できる。
また、制御基板14は、外部機器との近距離無線通信によって画像データを取得すると、LEDランプ59を点滅させることで、光透過性のある印字ボタン5aを発光点滅させる。これを見た使用者は、HMP1が画像データの取得を終えたことを知り、HMP1を記録紙P上に置いて印字ボタン5aを押す。
一方、制御基板14は、LEDランプ59の点滅制御を開始すると、印字ボタン5aが押されるのを待機する。そして、印字ボタン5aが押されると、LEDランプ59を連続点灯させることで、印字ボタン5aを連続発光させる。これを見た使用者は、HMP1の走査方向への移動操作(手動走査)を開始する。
HMP1の移動操作(手動走査)を終えた使用者は、印字ボタン5aをもう一度押す。これにより、制御基板14は、LEDランプ59を消灯させて、印字ボタン5aの発光を停止させる。また、印字ボタン5aを押さずにHMP1を記録紙Pから取り上げて、卓上などにそのまま置いたり、記録面30を覆うカバー部材に装着して置いたりする場合がある。これらの場合、位置検出センサ18は、HMP1が記録紙P上から取り上げられたときに、位置の検出ができなくなる。制御基板14は、位置検出センサ18が位置を検出しなくなったタイミングで、LEDランプ59を消灯させて、印字ボタン5aの発光を停止させる。これを見た使用者は、HMP1のプリント用の処理が終了したことを把握することができる。
本実施形態のHMP1では、移動操作(手動走査)中に印字ボタン5aを使用者が押し続ける必要はない。移動操作に先立って印字ボタン5aを押して離せば、所定のタイミングまでプリント用の処理が継続される。所定のタイミングとしては、位置検出センサ18による検出結果に基づく画像形成が終了するタイミング、印字ボタン5aがもう一度押されるタイミング、あるいは、位置検出センサ18による位置検出不能のタイミングを挙げることができる。
画像形成終了後等、画像形成を行わないときには、HMP1の記録面30を覆うカバー部材であるキャッピングユニットをHMP1に装着する。これにより、印字領域41aの吐出孔におけるインクの乾燥を防止することができる。
本実施形態のHMP1は、左側面32と右側面33とのそれぞれに把持部39を備えている。把持部39としては、HMP1のY-Z平面における重心となる位置に配置することが望ましい。詳しくは、HMP1のY-Z平面における重心が、Y-Z平面における把持部39の内側に位置するように配置する。使用者がHMP1を把持するときに指を置く把持部39をHMP1の重心位置に設けることで、使用者にHMP1の重心近くを持たせて操作させることができ、これにより、使用者による円滑な操作を実現できる。
次に、本実施形態のHMP1のインクカートリッジ40の取り出し動作について説明する。
図10は、HMP1を左正面側上方から見た外観斜視図であり、図11は、図10に示す状態から下部ユニット3に対して上部ユニット2を図5中の矢印「B」方向に回転させた状態のHMP1の斜視図である。
図4及び図5に示すように、HMP1の記録面30における下部ユニット3(ハウジング80の下面)と上部ユニット2(垂直延在部2bの下面)との境界近傍に上部ユニットロック爪11が配置されている。上部ユニットロック爪11を図5中の矢印「C」方向に移動させるように操作することで、上部ユニット2の下部ユニット3に対する固定を解除する。固定を解除した状態で、下部ユニット3に対して上部ユニット2を、上部ユニット回転軸3aを中心に図5中の矢印「B」方向に回転させることで、図11に示すように上部ユニット2が下部ユニット3に対して開状態となる。
図11に示すように、上部ユニット2を開状態にすることで、インクカートリッジ40とカートリッジ着脱機構12とが露出する。また、図11に示すように、上部ユニット2の内面には、下部ユニット3内に装着されたインクカートリッジ40を押さえて係止するためのカートリッジ上面付勢部材21が固定されている。
図12は、図11に示す状態のHMP1のカートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを操作して、インクカートリッジ40をポップアップさせた状態のHMP1の斜視説明図である。
カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを図12中の矢印「D1」で示すように、正面側に引くことで、図11に示す状態からインクカートリッジ40が上方にポップアップして、図12に示す状態となる。これにより、インクカートリッジ40を取り出すことができる状態となる。
図13は、図11に示すHMP1を左側面32側から見た断面図である。図13に示す断面は、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。図13(a)は、HMP1の全体の断面図であり、図13(b)は、図13(a)中の破線で示す領域「α」の拡大断面図である。図13では、ハウジング80の内側に固定され、インクカートリッジ40を保持するカートリッジホルダ6(詳細は後述する)の表示は省略している。
図13に示すように、インクカートリッジ40の正面側(図13中の右側)側面を、カートリッジ着脱機構12の加圧部12cが加圧することで、図13中の矢印「E」で示すように、インクカートリッジ40を背面側(図13中の左側)に加圧する。これにより、HMP1本体に固定された本体側接続部であるFPC接点部13にインクカートリッジ40の側の接続部が加圧される構成となっている。
図14は、上部ユニット2を開状態とし、インクカートリッジ40を取り出した状態のHMP1を正面側の斜め上方から見た斜視説明図である。図14(a)は、HMP1の全体の斜視説明図であり、図14(b)は、図14(a)中の破線で示す領域「β」の拡大斜視図である。
図14に示すように、下部ユニット3におけるインクカートリッジ40を配置する空間の背面側の内壁面には、FPC接点部13が配置されている。FPC接点部13には複数の本体側接続端子13cが、インクカートリッジ40を配置する空間に向けて突き出している。
図15は、インクカートリッジ40の斜視説明図である。図15(a)は、インクカートリッジ40を左背面側上方から見た斜視説明図であり、図15(b)は、インクカートリッジ40を右背面側下方から見た斜視説明図である。
図16は、インクカートリッジ40の三面図である。図16(a)は右側側面図、図16(b)は背面図、図16(c)は下面図である。
図15及び図16(a)に示すように、インクカートリッジ40は、水平方向に延在した部分の端部に下方に延在した部分があり、側方から見るとL字型の形状となっている。また、下方に延在した部分の下面にインクを吐出する印字ヘッド41を備えている。
図15及び図16(b)に示すように、インクカートリッジ40の背面側の外壁面には、HMP1の本体側とインクカートリッジ40側とを電気的に接続するためのカートリッジ側接続部40bが配置されている。カートリッジ側接続部40bは、フレキシブルな基板であり、カートリッジ側接続部40bには、FPC接点部13の複数の本体側接続端子13cのそれぞれと接触する複数のカートリッジ側接続端子40cを有する。HMP1の本体側とインクカートリッジ40側との電気的な接続に関しては、複数のカートリッジ側接続端子40cと複数の本体側接続端子13cとのそれぞれが正しい位置関係および適切な接触圧で接続することにより正しく通電される。
図15(b)及び図16(c)に示すように、インクカートリッジ40の下面には印字ヘッド41があり、複数の印字ノズル(吐出孔)を配置した印字領域41a形成している。
インクカートリッジ40を下部ユニット3に装着し、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが電気的に接続されることで、電源(バッテリー15)からインクカートリッジ40に電力が供給される。また、インクカートリッジ40を制御する電気信号がインクカートリッジ40に伝達される。
図5、図11及び図14に示すように、上部ユニット回転軸3aの背面34の側には、フレキシブルフラットケーブル25が配置されており、上部ユニット2内の制御基板14と、下部ユニット3内のFPC接点部13とを接続している。フレキシブルフラットケーブル25は、上部ユニット2の開閉動作に合わせて変形可能であり、上部ユニット2の開閉動作を繰り返しても制御基板14とFPC接点部13との接続状態を維持することができる。
図17は、インクカートリッジ40がポップアップした図12に示す状態のHMP1を左側面32側から見た断面図である。図17に示す断面は、図13と同様に、ハウジング80の左側面32の側の壁の内壁面の位置における断面図である。
カートリッジ着脱機構12の着脱操作部12aを図13中の矢印「D1」で示すように、正面35の側に引くことで、カートリッジ着脱機構12が着脱機構回転軸12eを中心に正面35の側に回転する。このとき、カートリッジ着脱機構12は、カートリッジ着脱機構12に設けられたストッパー凸部12dが、ハウジング80に設けられたストッパー溝83に嵌る位置まで回転する。この回転により、図13に示す状態からカートリッジ着脱機構12の押上レバー12bがインクカートリッジ40の鍔部40aを押し上げ、図13に示す状態からインクカートリッジ40がポップアップして、図17に示す状態とする。これにより、使用者がインクカートリッジ40を手でもって取り出すことができる状態となる。
本実施形態のHMP1で、インクカートリッジ40を装着するときには、図14に示す上部ユニット2が開状態のHMP1の本体に対して、下部ユニット3の空洞部にインクカートリッジ40をセットする。このとき、使用者がインクカートリッジ40の上面を押圧して図13に示す状態まで挿入し、上部ユニット2を閉める。これにより、装着したインクカートリッジ40を用いて画像形成を行うことができるようになる。
また、本実施形態のHMP1では、図13に示す状態まで挿入しなくても、図17に示す状態で、上部ユニット2を閉めることが可能である。この場合、ポップアップしたときと同じ位置にあるインクカートリッジ40の上面を上部ユニット2のカートリッジ上面付勢部材21が押圧し、インクカートリッジ40を図13に示す位置に装着することができる。
本実施形態のHMP1は、インクカートリッジ40を着脱する際に開放するカバー部材が上部ユニット2のみである。このため、カバー部材を複数備える構成に比べて、構成の簡素化、装置の小型化を図ることができ、さらに、使用者が開放する部材数が少なくなることで、インクカートリッジ40を着脱する際の作業工数を削減でき、操作性の向上を図ることができる。
図18は、インクカートリッジ40を取り外したHMP1から、さらに上部ユニット2を取り外した状態である、下部ユニット3のみを左正面側上方から見た斜視図である。図19は、図18に示す下部ユニット3の上面図である。
図18及び図19に示すように、下部ユニット3は、ハウジング80の内側に固定され、インクカートリッジ40を保持するカートリッジホルダ6を備える。
また、ハウジング80の底面を形成するハウジング底面部80aには吐出開口部30aが設けられている。さらに、ハウジング底面部80aの上面に固定された位置検出センサ18の上方を覆うセンサ保護フィルム180を備える。
図18及び図19に示すように、HMP1の下部ユニット3のハウジング80の内部には、インクカートリッジ40をセットするための空間が設けられている。このインクカートリッジ40をセットするための空間おける背面側の内壁面にインクカートリッジ40と電気的に接続するためのFPC接点部13が配置されている。FPC接点部13は、フレキシブルな基板を有し、この基板に複数の本体側接続端子13cを設けている。本体側接続端子13cの位置は、インクカートリッジ40が正しくセットされた状態において、インクカートリッジ40側の端子であるカートリッジ側接続端子40cの位置と一致するように配置している。
インクカートリッジ40をセットするための空間におけるFPC接点部13が配置された面に向かい合う面(正面35側の内壁面)の加圧部12cを含む部分は、図18及び図19中の矢印「D」で示す方向に移動可能な構成となっている。
詳しくは、この正面35側の内壁面の多くの部分はカートリッジ着脱機構12の表面によって形成されている。このため、カートリッジ着脱機構12が着脱機構回転軸12eを中心に回転することで、インクカートリッジ40をセットするための空間における正面35側の内壁面が移動する構成となっている。加圧部12cを有するカートリッジ着脱機構12は、着脱機構回転軸12eを中心に回転することで、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが向き合う方向(Y軸方向)に移動可能な構成となっている。
カートリッジ着脱機構12は、加圧部12cを備え、この加圧部12cは、カートリッジ着脱機構12におけるインクカートリッジ40の正面側の外壁面に対向する位置に配置されている。図18及び図19中の矢印「D」で示す移動方向のうち、図13中の矢印「D1」で示す方向は、装置本体側の内壁面のうちのFPC接点部13を設けた接続側内壁面6aに対して離れる方向となる。
インクカートリッジ40側と装置本体側との電気的な接続状態を確保するためには、カートリッジ側接続端子40cと本体側接続端子13cとを接触させる必要がある。このため、HMP1は、適度な力で、カートリッジ側接続端子40cを本体側接続端子13cに押し付ける構成となっており、加圧部12cの加圧方向(図19中の矢印「E」方向)は、インクカートリッジ40を本体側接続端子13cに加圧する構成となっている。電気的な接続部の端子の形状としては、カートリッジ側接続端子40cの形状が平面状であるのに対して、本体側接続端子13cの形状が凸形状となっている。
次に、装置本体の内部のインクカートリッジ40をセットするための空間を形成する各部材と、インクカートリッジ40との位置関係について説明する。
図20は、図19に示す下部ユニット3の上面図に、インクカートリッジ40が設置される領域(カートリッジ設置領域40d)を破線で追記した説明図である。
図1は、図4及び図20中のA-A断面におけるカートリッジホルダ6及びカートリッジ着脱機構12と、インクカートリッジ40との断面説明図である。図1は、インクカートリッジ40が未装着で、且つ、カートリッジ着脱機構12が本体側接続部であるFPC接点部13の側の位置である接続部側位置にある状態を示している。ここで、接続部側位置とは、カートリッジ着脱機構12が備える加圧部12cが、装置本体に対して装着されたインクカートリッジ40を背面34側に加圧する状態のときのカートリッジ着脱機構12の位置である。
図21は、図1に示す状態からカートリッジ着脱機構12を着脱機構回転軸12eを中心に図1中の矢印「D1」方向に回転させ、カートリッジ着脱機構12の位置を離間位置とした状態のカートリッジホルダ6とカートリッジ着脱機構12との断面図である。
図22は、図21と同様にインクカートリッジ40を取り外し、カートリッジ着脱機構12の位置を離間位置とした状態のHMP1の斜視説明図である。図23は、図21及び図22と同様にインクカートリッジ40を取り外し、カートリッジ着脱機構12の位置を離間位置とした状態のHMP1の図4中のA-A断面における断面説明図である。
図23中の「6r」は、カートリッジホルダ6の右側面33側(図23中の奥側)の壁部を示しており、 図23中の「80r」は、ハウジング80の右側面33側(図23中の奥側)の壁部を示している。
下部ユニット3にインクカートリッジ40を装着していない状態では、カートリッジ着脱機構12は、図1に示す接続部側位置(第1の位置)と、図21に示す離間位置(第2の位置)との間で移動可能となっている。
図24は、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態(図1に示す状態)でのカートリッジホルダ6とカートリッジ着脱機構12との正面35側の端部近傍の斜視図である。図25は、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態でのカートリッジホルダ6とカートリッジ着脱機構12との正面35側の端部近傍の斜視図断面図である。
図1、図24及び図25に示すように、カートリッジ着脱機構12は、加圧部12cを備え、さらに、加圧部12cをスライド可能に保持する加圧部保持部12jを備える。着脱操作部12a、押上レバー12b及び着脱機構回転軸12eは、加圧部保持部12jと一体の部材である。また、この一体の部材は、接続部側位置にある状態で水平方向に延在する着脱操作部12aと鉛直方向に延在する加圧部保持部12jによって、L字型を形成している。
また、図1及び図25に示すように、カートリッジホルダ6は着脱機構回転軸12eが嵌まり込む軸受凹部6cを備える。そして、着脱機構回転軸12eを軸受凹部6cに嵌め込み、カートリッジホルダ6にカートリッジ着脱機構12を組付けた状態で、図25に示すように、凹部蓋部材6dをカートリッジホルダ6に固定する。これにより、着脱機構回転軸12eが軸受凹部6cから抜けなくなり、カートリッジホルダ6が着脱機構回転軸12eを中心にカートリッジ着脱機構12を回転可能に保持することができる。
図1に示すように、加圧部12cの内部には、加圧部12cを加圧部保持部12jから離れる方向に付勢する加圧スプリング12hが配置されている。また、図25に示すように、加圧部12cは、加圧部保持部12jの一部に引っかかる爪部12kを備えている。加圧スプリング12hによって付勢される加圧部12cは、加圧部保持部12jから離れる方向に移動するが、図25に示す状態となると、爪部12kが加圧部保持部12jに引っかかる。これにより、図25に示す状態よりも、加圧部12cが加圧部保持部12jから離れる方向(図25中の左方向)に移動することを防止する構成となっている。
図1、図24及び図25に示すように、加圧部12cは、装着されたインクカートリッジ40の正面35側の外壁面に接触して加圧する加圧面12fと、加圧面12fの上方に位置して加圧面12fに対して傾斜した傾斜面12gとを備える。カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態では、加圧面12fはZ‐X平面にほぼ平行であり、傾斜面12gは加圧面12fに対して傾斜し、その表面が斜め上方を向く形状である。
図1及び図20に示すように、インクカートリッジ40のカートリッジ側接続部40bから、インクカートリッジ40の表面におけるカートリッジ側接続部40bを設けた面の反対側の面までの距離を「カートリッジ側加圧接続間距離L1」とする。装置本体側における接続側内壁面6aから加圧部12cの加圧面12fまでの距離を「本体側加圧接続間距離L2」とすると、「L1>L2」の関係を満たす配置となっている。
図26は、図1に示す状態から下部ユニット3に対してインクカートリッジ40を挿入し、インクカートリッジ40が加圧部12cに接触した状態を示す断面図である。
インクカートリッジ40のカートリッジ側接続部40bを設けた壁面を接続側内壁面6aに沿わしてインクカートリッジ40を挿入しようとすると、「L1>L2」であるため、図26に示すように、インクカートリッジ40が加圧部12cに接触する。このとき、図26中の矢印「F」で示すように鉛直下方に挿入されるインクカートリッジ40は、加圧部12cの傾斜面12gに接触し、鉛直下方の力「F1」を作用させる。
傾斜面12gは鉛直方向に対して傾斜しているため、力「F1」は分力「F2」と分力「F3」として加圧部12cに作用する。
分力「F2」は、傾斜面12gに沿う方向に作用するが、傾斜面12gとインクカートリッジ40の表面とは滑らかな表面である。このため、部材同士の摩擦力によって表面に沿う方向への力の作用は考慮しなくてよく、分力「F2」によって加圧部12cに対して着脱機構回転軸12eを中心に図26中の反時計回り方向に作用する回転モーメントは考慮しなくてよい。
一方、分力「F3」が加圧部12cに作用することで、加圧部12c及び加圧スプリング12hを介して加圧部保持部12jが分力「F3」に押される。これにより、加圧部保持部12jに対して着脱機構回転軸12eを中心に図26中の時計回り方向に作用する回転モーメントによって、加圧部保持部12jが図26中の矢印「D1」方向に回転する。
このとき、加圧部12cはインクカートリッジ40の正面35側の外壁面に接触するものの、爪部12kが加圧部保持部12jに引っかかったままの状態である。このため、インクカートリッジ40に対して加圧スプリング12hの付勢力は作用しない状態となる。
図27は、図26に示す状態からさらにインクカートリッジ40を挿入した状態を示す断面図である。
図26に示す状態からさらにインクカートリッジ40を挿入すると、インクカートリッジ40との接触部は、傾斜面12gから加圧面12fに移動し、加圧面12fとインクカートリッジ40とが接触する。インクカートリッジ40が傾斜面12gに接触して、加圧部保持部12jを矢印「D1」方向に回転させることで、インクカートリッジ40が加圧面12fに接触するときには、加圧面12fは表面が斜め上方を向く状態となっている。このため、インクカートリッジ40が加圧面12fに接触してからさらにインクカートリッジ40を挿入することで、加圧部保持部12jが矢印「D1」方向に回転し、図27に示す状態となる。図27に示す状態でも、インクカートリッジ40に対して加圧スプリング12hの付勢力は作用しない状態である。
図28は、挿入したインクカートリッジ40の鍔部40aが押上レバー12bに接触した状態を示す断面図である。
図27に示す状態から、さらにインクカートリッジ40を挿入すると、図28に示すように、鍔部40aが押上レバー12bに接触する。そして、さらに、インクカートリッジ40を挿入すると、鍔部40aによって押上レバー12bが下方に押圧され、押上レバー12bと一体の加圧部保持部12jが図28中の矢印「D2」方向に回転する。この回転により、インクカートリッジ40と加圧部保持部12jとの相対的な距離が狭まり、加圧スプリング12hが圧縮され、インクカートリッジ40に対して加圧スプリング12hの付勢力が加圧部12cを介して作用し始める。
図29は、インクカートリッジ40の装着が完了した状態の断面図である。
図28に示す状態から、インクカートリッジ40を挿入していくにつれて、加圧スプリング12hの付勢力が大きくなる。このとき、インクカートリッジ40の正面35側の外壁面に対して加圧面12fが傾斜して、片当たりの状態となっていると、インクカートリッジ40の外壁面に対して加圧面12fを平行に付き当てようとする力が作用する。この力が作用すると、鍔部40aによって押上レバー12bが下方に押されなくても、加圧部保持部12jが図28及び図29中の矢印「D2」方向に回転し、加圧部保持部12jが接続部側位置に到達し、図29に示す状態となる。このため、図29に示すように、鍔部40aが押上レバー12bに接触していなくても、加圧部保持部12jが接続部側位置まで回転することができる。
図1に示すカートリッジ着脱機構12と図29に示すカートリッジ着脱機構12とはともに、接続部側位置に位置している。しかし、図1に示す状態よりも図29に示す状態の方が、加圧部12cが正面35側(図中の右側)に位置しており、加圧スプリング12hが圧縮されている。このため、図29に示す状態では、加圧スプリング12hの付勢力が加圧部12cに作用し、加圧部12cがインクカートリッジ40を背面34側(図29中の矢印「E」方向)に加圧する状態となっている。
図29の矢印「E」で示すように、加圧部12cによる加圧方向は、Y軸方向に略平行な方向である。また、図26中の矢印「F」で示すように、インクカートリッジ40の挿入方向はZ軸方向に略平行である。このため、加圧部12cによる加圧方向は、インクカートリッジ40の挿入方向に対して略直交する。
加圧部12cによる加圧によって、インクカートリッジ40の背面34側の外壁面に設けられたカートリッジ側接続部40bを、装置本体の背面34側の内壁面に設けられたFPC接点部13に向けて加圧することができる。これにより、カートリッジ側接続部40bのカートリッジ側接続端子40cと、FPC接点部13の本体側接続端子13cとを適切な接触圧で接続できる。
図1、図26乃至図29に示すように、インクカートリッジ40をセットする際は、装置本体(ハウジング80に固定されたカートリッジホルダ6)に対して、上から下に移動させて、カートリッジホルダ6内の所定の位置にセットされる。
このようにセットする際に、図1に示すように、カートリッジ着脱機構12がFPC接点部13の側に寄った状態、すなわち、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態で、インクカートリッジ40がセットされることがある。インクカートリッジ40の加圧方向の長さは、インクカートリッジ40が未装着で、且つ、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態でのカートリッジホルダ6に固定されたFPC接点部13から加圧部12cの加圧面12fまでの距離より長い。すなわち、インクカートリッジ40の加圧方向の長さであるカートリッジ側加圧接続間距離L1は、本体側加圧接続間距離L2よりも長い。このため、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態で、インクカートリッジ40を装着しようとすると、インクカートリッジ40は加圧部12cに接触する。
加圧部12cの加圧面12fより上方の加圧面12fに隣接する面は、加圧面12fに対して傾斜した傾斜面12gとなっており、セットされるインクカートリッジ40は加圧部12cの傾斜面12gに接触する。この傾斜面12gに接触することにより、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置に位置して閉まった状態でも、インクカートリッジ40がカートリッジ着脱機構12を外側に開きながら(離間位置の側に移動させながら)セットすることができる。これにより、カートリッジ着脱機構12がFPC接点部13の側の位置(接続部側位置)から離れる方向に移動する。このため、インクカートリッジ40をセットする際に本体側接続端子13cとカートリッジ側接続端子40cとが接するような力が加わった状態で、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが相対的に移動し、互いに摺擦することを抑制できる。よって、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが摺擦によって破損することを抑制できる。
このように、本実施形態のHMP1では、セット動作中にインクカートリッジ40がFPC接点部13の側に加圧されることに起因して、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが加圧状態で互いに摺擦することを抑制できる。このため、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとの一方または両方が摺擦によって損傷することを抑制できる。
インクカートリッジ40を装着した後に、インクカートリッジ40をFPC接点部13の側に押し付けていないと、適切な接続状態を確保することができない。また、HMP1は、インクカートリッジ40を装着した状態で、使用者の手によって操作されて移動する。移動している状態でも電気的接続を維持することが求められ、インクカートリッジ40をFPC接点部13の側にある程度の加圧力で押し付ける必要がある。
本実施形態のHMP1では、「L1>L2」の関係を満たすことでインクカートリッジ40を装着した状態では、加圧部12cがインクカートリッジ40をFPC接点部13に向けて加圧し、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとを適正に接続できる。
また、加圧部12cを有するカートリッジ着脱機構12が接続部側位置から離間位置に移動可能なため、インクカートリッジ40をセットする際に、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとの加圧状態での摺擦を抑制できる。これにより、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとの一方または両方が損傷することを抑制することができる。
このように本実施形態のHMP1では、インクカートリッジ40を装着した状態で電気的接続部を適正に接続しつつ、インクカートリッジ40を装着する際に、電気的接続部が損傷することを防止できる。
上述したように、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態でインクカートリッジ40をセットすると、カートリッジ着脱機構12は離間位置の側に移動する。このため、インクカートリッジ40を装着していない状態でのカートリッジ着脱機構12の位置が、接続部側位置と離間位置との何れの位置であっても、電気的接続部の損傷を防止しつつ、インクカートリッジ40を装置本体にセットすることが可能となる。
本実施形態では、加圧部12cの加圧面12fの上端の稜線部をC面としたような平面上の傾斜面12gを設けている。加圧部12cの加圧面12fの上方の面としてはC面に限らず、R形状としてもよい。
HMP1のようなハンディモバイル型プリンタ(携帯型画像形成装置)は、従来のインクジェット方式のシリアルプリンタに比べて、用紙をセットするためのトレイ、用紙を搬送する用紙搬送装置、用紙の上をヘッド走査させるヘッド走査装置を省略できる。さらに、ヘッドのインクを供給するインク供給装置やヘッドのノズル詰まりを解消するメンテナンス装置も省略できる。このようなハンディモバイル型プリンタは、印字対象部に沿ってフリーハンドで走査することで印刷できることでモバイルの利便性とプリンタの用紙対応力とを両立できる。
特許文献1に記載のハンディモバイル型プリンタは、ラインヘッドに対向する印画領域に印画対象物があることを検出する印画対象物検出センサを設け、この印画対象物検出センサが印画対象物を検出したときのみラインヘッドを駆動させる構成である。この構成により、ラインヘッドが印画対象物に対向していない場合には、印画を行なわないようにすることができる。
ハンディモバイル型のインクジェットプリンタに用いるカートリッジの電気接続部はカートリッジの一つの側面に接続点が複数ある基板を配置しているタイプが採用されていることが多い。このカートリッジとプリンタ本体との電気的な接続方式としては、本体側でカートリッジの接続部に対応した突起形状を有する本体側の電気接続部を設け、カートリッジ側の電気的接続部を設けた面の反対側の面に対して加圧する構成が考えられる。カートリッジの電気的接続部を設けた面の反対側の面を加圧することで、カートリッジ側の電気的接続部を本体側の電気接続部に適切な接触圧で接続することができ、カートリッジに対する電気的な接続を確保することができる。
しかしながら、本体側の電気接続部に向けてカートリッジを加圧する構成で、カートリッジをセットする際に本体側の電気的接続部にカートリッジ側の電気的接続部を加圧していると、両方の電気的接続部が互いに摺擦してしまう。これにより、接続部の形状が変形したり、接続部の端子が剥がれたり、接続部が傷つくなどの現象が発生し、電気的な接触不良に至ることが懸念される。
また、電気的接続部同士の摺擦を防止するために、本体側の構成としてカートリッジを挿入する際には、本体側の電気的接続部に向けてカートリッジを加圧せず、カートリッジをセット後に加圧する機構を設ける構成が考えられる。このような構成では、セット後に加圧状態に切り替える加圧機構を単独で設ける必要があり、装置本体のサイズが大きくなり、ユーザーの操作性や携帯性を損なうことが懸念される。
本実施形態のHMP1は、装置本体である下部ユニット3の内部にインクカートリッジ40を保持する構成である。インクカートリッジ40は背面34側の側面に、少なくとも一点以上の接続端子(カートリッジ側接続端子40c)を有する電気的接続部であるカートリッジ側接続部40bを備える。また、下部ユニット3のカートリッジ保持部であるカートリッジホルダ6は、内側側面のうちの接続側内壁面6aにおけるカートリッジ側接続部40bに対応する位置に本体側の電気的接続部であるのFPC接点部13を設けている。そして、インクカートリッジ40をセットする空間を形成する壁面のうちの、FPC接点部13と向かい合う面に、FPC接点部13に対して移動可能な可動部材であるカートリッジ着脱機構12を備える。
本実施形態のHMP1では、インクカートリッジ40側の電気的接続部であるカートリッジ側接続部40bと、本体側の電気的接続部であるFPC接点部13との向き合う方向を、インクカートリッジ40の装置本体への挿入方向と直交する方向としている。そして、インクカートリッジ40をFPC接点部13に向けて加圧する加圧部12cを、FPC接点部13から離れる方向に移動可能な可動部材であるカートリッジ着脱機構12に設けている。
本体側加圧接続間距離L2は、カートリッジ側加圧接続間距離L1よりも短い。このため、インクカートリッジ40を装着した状態では、カートリッジ着脱機構12の加圧部保持部12jに対して加圧部12cが、加圧スプリング12hを圧縮させる方向に移動させた状態となる。これにより、加圧スプリング12hの付勢力が加圧部12cを介してインクカートリッジ40に作用し、インクカートリッジ40を接続側内壁面6aに向けて加圧することができる。よって、インクカートリッジ40を装着した状態では、カートリッジ側接続部40bをFPC接点部13に対して適切な接触圧で接続することができ、装着後のインクカートリッジ40とHMP1本体との安定的な電気接続を確保できる。
また、加圧部12cを有するカートリッジ着脱機構12は、FPC接点部13から離れる方向に移動可能な可動部材である。このため、カートリッジ着脱機構12が接続部側位置にある状態で、インクカートリッジ40がセットされようとすると、カートリッジ着脱機構12がFPC接点部13から離れる方向に移動可能する。これにより、インクカートリッジ40をセットする際に、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとが互いに摺擦することを抑制でき、電気的接続部へのダメージを抑制できる。
さらに、カートリッジ着脱機構12は押上レバー12bを備え、インクカートリッジ40の装着動作によって、インクカートリッジ40の鍔部40aの下面に押上レバー12bが接触した後は、押上レバー12bが押し下げられる。このため、インクカートリッジ40の装着動作に連動して、カートリッジ着脱機構12を離間位置から接続部側位置に移動させることができ、装着した状態のインクカートリッジ40を加圧部12cで加圧する状態とすることができる。
インクカートリッジ40の装着動作に連動して、カートリッジ着脱機構12を離間位置から接続部側位置に移動させるため、インクカートリッジ40の装着後に加圧状態に切り替える加圧機構を単独で設ける必要がなくなる。これにより、装置本体のサイズを大きくすることなく、カートリッジの装着動作の際に、電気的接続部へのダメージを抑制しつつ、装着後にはカートリッジと本体との安定的な電気接続を確保できる構成を実現できる。
カートリッジ着脱機構12の加圧部保持部12jから背面34側に突き出した片持ち梁形状の押上レバー12bは、図18乃至図20に示すように、カートリッジ設置領域40dを挟んで、幅方向(X軸方向)両側に配置されている。また、カートリッジ着脱機構12における加圧部保持部12jの上部には、使用者がカートリッジ着脱機構12を操作できるように着脱操作部12aを備える。着脱操作部12aは、使用者が押し込むことによって、カートリッジ着脱機構12を、着脱機構回転軸12eを中心に正面35の側(矢印「D1」方向)に回転させる押込部である。
着脱操作部12aとしては、図30に示すように、使用者が押し込む方向を認識し易くするための矢印形状の押込み方向表示部12pを設けてもよい。押込み方向表示部12pとしては、着脱操作部12aを形成する部品に塗料によって印刷して表示させることや、部品の表面に矢印の凹凸形状を設けて表示させることを含む。
図11、図13及び図29及びに示すように装置本体にインクカートリッジ40が装着された状態では、押上レバー12bは、インクカートリッジ40の一部である鍔部40aの下方に位置する。この状態から使用者が着脱操作部12aを押し込むことで、カートリッジ着脱機構12が正面35側(図中矢印「D1」方向)に回転してFPC接点部13から離れる側に移動するとともに、片持ち形状の押上レバー12bの先端側が上昇する。カートリッジ着脱機構12がFPC接点部13から離れる側に移動することで、インクカートリッジ40に対するFPC接点部13の側への加圧を解除することができる。また、押上レバー12bの先端側が上昇することで、押上レバー12bの上面側がカートリッジ押上げ面となり、インクカートリッジ40の鍔部40aの下面を押上げ、インクカートリッジ40を上側に引き上げる。これにより、図12及び図17に示すように、インクカートリッジ40がポップアップし、使用者がインクカートリッジ40を手でもって取り出すことができる状態となる。
このように、本実施形態のHMP1では、使用者が着脱操作部12aを押し込むことにより、インクカートリッジ40に対するFPC接点部13の側への加圧を解除するとともに、インクカートリッジ40を上側に引き上げることができる。
図31は、下部ユニット3に対して上部ユニット2を開放した状態のHMP1を斜め下方から見た斜視説明図であり、図32は、インクカートリッジ40を取り外した状態で、上部ユニット2を閉鎖した状態のHMP1の断面説明図である。図32に示す断面は、カートリッジホルダ6の左側面32の側(図32中の手前側)の壁部の内壁面の位置における断面図である。
図31及び図32に示すように、HMP1は、装置本体におけるインクカートリッジ40の収容部を覆うカバー部材としての機能を備える上部ユニット2を備える。さらに、上部ユニット2の内側に、続部側位置にある状態のカートリッジ着脱機構12が離間位置への移動方向の側の表面である上端リブ12rの正面35側(図32中の右側)の表面に対向する移動規制部26を備える。
移動規制部26を備えることにより、本体カバーである上部ユニット2を閉めた後に、カートリッジ着脱機構12が離間位置に移動することを防止でき、加圧部12cによるインクカートリッジ40に対する加圧が解除されることを防止できる。これにより、HMP1の上部ユニット2を閉めた後の使用者による操作時、HMP1の持ち運び時や落下時など、HMP1に何らかの衝撃が加わったとしても、FPC接点部13に対するカートリッジ側接続部40bの接触圧の低下を防止できる。このため、FPC接点部13とカートリッジ側接続部40bとの適切な接続状態を維持でき、HMP1に何らかの衝撃が加わったとしても、インクカートリッジ40に対する通電不良の発生を防止できる。
〔変形例〕
上述した実施形態のHMP1では、カートリッジ着脱機構12のインクカートリッジ40と接触する部分に傾斜面12gを設けた構成であるが、インクカートリッジ40の側のカートリッジ着脱機構12と接触する部分に傾斜面を設けてもよい。
図33は、インクカートリッジ40の下部にカートリッジ側傾斜面40fを設けた変形例のHMP1における、カートリッジホルダ6及びカートリッジ着脱機構12と、インクカートリッジ40との断面説明図である。
図33に示す変形例のインクカートリッジ40を挿入していくと、加圧部12cの上部稜線部12sがカートリッジ側傾斜面40fに接触する。さらに、インクカートリッジ40を挿入すると、上部稜線部12sがカートリッジ側傾斜面40fに沿って図33中の右方向に移動する力を受け、カートリッジ着脱機構12が着脱機構回転軸12eを中心に図33中の矢印「D1」方向に回転する。これにより、上述した実施形態と同様に、インクカートリッジ40の装着前に接続部側位置に位置していたカートリッジ着脱機構12を、インクカートリッジ40の装着動作によって、離間位置へと移動させることができる。なお、加圧部12cの加圧面12fの上端の稜線部と同様、C面に限らずR形状としてもよい。
本実施形態では、インクジェット方式のHMP1に本発明を適用した例について説明したが、本発明の構成は他の画像形成方法による装置にも適用できる。例えば、感熱方式、または熱転写方式など適宜な方式の記録装置に適用できる。
1 HMP
2 上部ユニット
2a 水平延在部
2b 垂直延在部
3 下部ユニット
3a 上部ユニット回転軸
5a 印字ボタン
5b 電源ボタン
6 カートリッジホルダ
6a 接続側内壁面
7 副走査ガイド
9 接続口
10 主走査ガイド
11 上部ユニットロック爪
12 カートリッジ着脱機構
12a 着脱操作部
12b 押上レバー
12c 加圧部
12d ストッパー凸部
12e 着脱機構回転軸
12f 加圧面
12g 傾斜面
12h 加圧スプリング
12j 加圧部保持部
12k 爪部
12p 押込み方向表示部
12r 上端リブ
12s 上部稜線部
13 FPC接点部
13c 本体側接続端子
14 制御基板
15 バッテリー
18 位置検出センサ
19 温度センサ
21 カートリッジ上面付勢部材
25 フレキシブルフラットケーブル
26 移動規制部
30 記録面
30a 吐出開口部
31 上面
32 左側面
33 右側面
34 背面
35 正面
37a 左側第一ローラ
37b 左側第二ローラ
37c 左側回転軸
38a 右側第一ローラ
38b 右側第二ローラ
38c 右側回転軸
39 把持部
40 インクカートリッジ
40a 鍔部
40b カートリッジ側接続部
40c カートリッジ側接続端子
40d カートリッジ設置領域
40f カートリッジ側傾斜面
41 印字ヘッド
41a 印字領域
52 Bt基板
53 RAM
54 ROM
56 記録制御部
58 ジャイロセンサ
59 LEDランプ
80 ハウジング
80a ハウジング底面部
83 ストッパー溝
180 センサ保護フィルム
302 検出開口部
H 手
L1 カートリッジ側加圧接続間距離
L2 本体側加圧接続間距離
P 記録紙
W1 印字部
W2 印字予定部
特開2001-315385号公報

Claims (15)

  1. 記録材に画像を記録する記録部と、
    前記記録部を内部に収容する装置本体と、を備える画像形成装置において、
    前記装置本体に着脱可能に構成されるとともに、前記装置本体と電気的に接続される着脱ユニットと、
    装着された前記着脱ユニットのユニット側接続部が、本体側接続部に向かう方向であって、前記着脱ユニットとの着脱方向と直交する方向に前記着脱ユニットを加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段を備え、前記加圧手段が前記本体側接続部に最も近づく第1の位置と最も離れる第2の位置との間で移動可能な可動部材とを備え
    前記可動部材は、前記第1の位置にある状態では前記着脱ユニットの表面における装着方向の下流側に向いた表面と対向し、前記可動部材が前記本体側接続部から離れる方に移動することによって前記装着方向の上流側に移動するユニット対向移動部を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記加圧手段と前記本体側接続部との間の距離は、前記装置本体に前記着脱ユニットが装着されている時よりも未装着の時の方が短いことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    前記可動部材が前記第1の位置にある状態で前記着脱ユニットを前記装置本体に装着すると、前記着脱ユニットが前記加圧手段に当接することによって、前記可動部材が前記本体側接続部から離れる方向に移動することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記加圧手段の前記着脱ユニットと当接する部分は、前記着脱ユニットの装着方向に対して傾斜した斜面または曲面を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記着脱ユニットの前記加圧手段と当接する部分は、前記着脱ユニットの装着方向に対して傾斜した斜面または曲面を備えていることを特徴とする画像形成装置
  6. 求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記可動部材は、前記装置本体における前記着脱ユニットの装着方向の下流側端部近傍に設けられた回転軸を中心に回動可能に構成されることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記可動部材は、前記着脱ユニットの装着方向の上流側の端部に、前記装着方向に直交する方向に延在する直交方向延在部を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項の画像形成装置において、
    該直交方向延在部は、該直交方向延在部の操作方向が、前記可動部材を前記本体側接続部から離れる方向であることを示す表示が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記装置本体における前記着脱ユニットの収容部を覆うカバー部材を備え、
    前記カバー部材は、該カバー部材を閉めた状態で前記可動部材が前記第1の位置から前記第2の位置の方向へ移動するのを規制する移動規制部を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記着脱ユニットの前記装置本体に対する装着方向は、前記ユニット側接続部と前記本体側接続部とが対向する方向に対して直交する方向であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記装置本体には前記着脱ユニットを収容するための空間が設けられており、
    前記空間の内壁面には前記本体側接続部が設けられており、
    前記加圧手段は、前記本体側接続部が設けられている内壁面に向かい合う面側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11に記載の画像形成装置において、
    前記可動部材の回転軸は、前記本体側接続部が設けられている内壁面に向かい合う面側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項7又は8に記載の画像形成装置において
    前直交方向延在部の操作に連動して、前記加圧手段が移動可能であることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、使用者が前記装置本体を走査することで前記記録部により前記記録材に画像が形成されるハンディモバイル型プリンタであることを特徴とする画像形成装置。
  15. 記録材に画像を記録する記録部を備えた着脱ユニットが着脱される画像形成装置本体において、
    前記着脱ユニットが内部に収納可能であるとともに、前記着脱ユニットの側と電気的に接続される装置本体と、
    装着された前記着脱ユニットのユニット側接続部が、本体側接続部に向かう方向であって、前記着脱ユニットとの着脱方向と直交する方向に前記着脱ユニットを加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段を備え、前記加圧手段が前記本体側接続部に最も近づく第1の位置と最も離れる第2の位置との間で移動可能な可動部材とを備え
    前記可動部材は、前記第1の位置にある状態では前記着脱ユニットの表面における装着方向の下流側に向いた表面と対向し、前記可動部材が前記本体側接続部から離れる方に移動することによって前記装着方向の上流側に移動するユニット対向移動部を備えることを特徴とする画像形成装置本体。
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