JP7008532B2 - 冷間圧延方法 - Google Patents
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Description
繰出工程では、コイル状に巻き取られて冷却された帯状の熱間圧延鋼板2を通板方向Rに繰出す。
熱間圧延鋼板2は、熱間圧延工程が施された帯状の鋼板である。この熱間圧延工程では、スラブを加熱し、圧延することで熱間圧延鋼板2を形成する。具体的には、まず加熱炉を用いてスラブを900℃以上1200℃以下の範囲で加熱し、このとき発生する1次スケールをデスケーラーで除去する。次に、この加熱したスラブを900℃以上1300℃以下の温度範囲で粗圧延した後、表面に発生する2次スケールをデスケーラーで除去する。さらに、粗圧延したスラブを800℃以上1100℃以下で仕上げ圧延を行って熱間圧延鋼板2を得る。
コイル状に巻き取られて冷却された熱間圧延鋼板のコイル3のリールは、その軸方向を中心に回転できるよう図示しない支持装置によって支持されている。具体的には、上記支持装置によって熱間圧延鋼板のコイル3がリールの中心軸を中心に回転されつつ、熱間圧延鋼板2が通板方向Rに繰出される。
上記加熱工程は、上記繰り出し工程によりコイルから繰り出された熱間圧延鋼板2の幅方向両端部を、加熱装置5で加熱する工程であり、酸洗工程の前に行われる。当該冷間圧延方法は、熱間圧延鋼板2の幅方向両端部を加熱することで、熱間圧延鋼板2の幅方向両端部が適度な延性を有することになり、その後の冷間圧延工程において端部割れを抑制できる。また、上記加熱工程が酸洗工程後に行われた場合、熱間圧延鋼板2の表面に酸化皮膜が発生したり、加熱工程後の冷却設備が必要となるというデメリットがあるが、当該冷間圧延方法では上記加熱工程が酸洗工程前に行われるので、このようなデメリットが生じるおそれがない。
酸洗工程は、上記加熱工程後の熱間圧延鋼板2を酸洗槽6の酸によって洗浄する。酸洗工程を行うことで、加熱工程で形成された熱間圧延鋼板2の表面の酸化皮膜が酸洗槽6で溶解し除去される。また、加熱工程で生じた鋼板幅方向に不均一な熱は酸洗槽6で均一化されるため、酸洗工程後の冷間圧延工程における連続圧延機10の圧延ロールが汚染されず、また、冷間圧延工程において鋼板幅方向に不均一な変形抵抗による形状不良が抑制される。
上記冷間圧延工程は、上記酸洗工程後の熱間圧延鋼板2を冷間圧延する工程である。連続圧延機10は、熱間圧延鋼板2の通板方向Rに複数対の冷間圧延ロールを配置させた構成とすることができる。熱間圧延鋼板2は、通板中に連続圧延機10の圧延ロールに挟まれることで、冷間圧延が行われる。連続圧延機10としては、公知の圧延機を用いることができ、例えば1基のミルで繰り返し圧延するリバース圧延機を用いることができる。
冷間圧延工程後の巻取工程では、上記冷間圧延工程後の鋼板がリールに巻き取られて冷間圧延鋼板のコイル11が形成される。
当該冷間圧延方法にあっては、上述のようにコイル状に巻き取られた熱間圧延鋼板の幅方向両端部を冷間圧延前に加熱することで、上記幅方向両端部の延性を適度に確保でき、これによって冷間圧延工程において端部割れの抑制効果が優れる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
下記の組成を有する溶鋼を、通常の溶製法によって溶製し、熱間圧延機を用いて熱間圧延を施し、熱間圧延鋼板を製造した。次に650℃で巻取り、熱間圧延鋼板コイルとした。次に、大気中で室温にまで放冷した。その後、コイルから熱間圧延鋼板を繰出し、50mm×500mmの試験番号No.1~No.5の試験片を得た。各試験片の板厚Hを表1に示す。
C:0.22質量%
Si:1.13質量%
Mn:2.23質量%
加熱装置として誘導加熱装置を用いて試験片No.2~No.5について端面から0mmの位置をA1点以下の温度となるように加熱した。加熱の際の試験片の加熱部分の温度は、試験片の側端面中央部に取付けられた熱電対によって計測した。各試験片の到達温度を表1に示す。各試験片が所定の温度に到達した後は、空冷又はエアブローにより冷却した。エアブローの条件としては、500℃から100℃以下まで10秒以内に冷却できる条件とした。空冷及びエアブローによる冷却の温度変化の例として、試験片No.2及びNo.3の加熱工程における温度変化を図2に示す。
酸洗工程では、塩酸を使用し、スケールが除去されるまで酸洗を行った。
上記酸洗工程後、試験片No.1~No.5について、表1に示す到達板厚h(mm)になるまで冷間圧延を施した。試験片No.1~No.5の到達板厚h、真ひずみ及び圧下率を表1に示す。
(耐端部割れ性)
冷間圧延工程後の試験片No.1~No.5の端部の割れの有無を目視で確認した。これらの評価結果を表1に示す。
2 熱間圧延鋼板
3 熱間圧延鋼板のコイル
5 加熱装置
6 酸洗槽
10 連続圧延機
11 冷間圧延鋼板のコイル
Claims (2)
- コイル状に巻き取られて冷却された帯状の熱間圧延鋼板を冷間圧延する方法であって、
上記熱間圧延鋼板をコイルから繰り出す繰出工程と、
上記繰り出された熱間圧延鋼板の幅方向両端部を熱間圧延鋼板材料のA1点以下400℃以上の温度に加熱する加熱工程と、
上記加熱工程後の熱間圧延鋼板を酸によって洗浄する酸洗工程と、
上記酸洗工程後の熱間圧延鋼板を冷間圧延する冷間圧延工程と
を備え、
上記熱間圧延鋼板の厚みが2.0mm以上4.5mm以下であり、
上記加熱工程における加熱を、上記熱間圧延鋼板の通板方向の先端部から尾端部に向けて全長の50%以下、かつ上記尾端部から上記先端部に向けて全長の20%以下で行い、
上記冷間圧延工程における圧下率が20%以上70%以下である冷間圧延方法。 - 上記熱間圧延鋼板の組成が、炭素、ケイ素、マンガン、リン、硫黄、クロム、ニッケル、モリブデン及び銅、並びに残部が鉄及び不可避的不純物であり、下記式(1)によって示される焼入性倍数Fが20以上である請求項1に記載の冷間圧延方法。
F=(1+1.5×(0.9-C))×(1+0.64×Si)×(1+4.1×Mn)×(1+2.83×P)×(1-0.62×S)×(1+2.33×Cr)×(1+0.52×Ni)×(1+3.14×Mo)×(1+0.27×Cu)・・・(1)
なお、上記式(1)中、C、Si、Mn、P、S、Cr、Ni、Mo及びCuは、それぞれ鋼板における炭素元素、ケイ素元素、マンガン元素、リン元素、硫黄元素、クロム元素、ニッケル元素、モリブデン元素及び銅元素の含有率(質量%)を意味する。
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