JP6836638B2 - ロボットシステム - Google Patents

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本発明は、ロボットシステムに関するものである。
従来、ロボットの内部を経由して配線されてきた線条体の一部を手首の外側に取り出して、手首の先端に取り付けられているツールに接続することにより、手首の外部空間において付与された十分な余長によって、手首の動作に伴う線条体の曲げおよび捻じれを吸収し、線条体に加わるダメージを低減している産業用ロボットが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−305683号公報
しかしながら、特許文献1の産業用ロボットにおいても、手首の動作角度によっては線条体に過大な捻じれが発生し、気づかないうちに線条体に相当のダメージが加わって寿命が早期に短縮されてしまうという不都合がある。
本発明は、線条体にダメージを与えない範囲で手首を動作させることを可能とし、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができるロボットシステムを提供することを目的としている。
本発明の一態様は、ロボット本体と、該ロボット本体を制御する制御装置とを備え、前記ロボット本体が、アームの先端に、該アームの長手軸に沿う第1軸線回りに回転可能に支持された第1手首要素と、該第1手首要素に、前記第1軸線に交差する第2軸線回りに回転可能に支持された第2手首要素と、該第2手首要素に、前記第2軸線に交差する第3軸線回りに回転可能に支持された第3手首要素とを備え、前記アーム内部を経由して配線されてきた線条体が、前記第1手首要素に設けられた線条体出口から前記ロボット本体の外部の空中径路を経由して、前記第3手首要素に固定されたエンドエフェクタに接続され、前記制御装置が、前記線条体出口を原点とし前記第1軸線に沿う方向に延びる1つの座標軸を備える直交座標系において、前記線条体出口と前記線条体の特定点とを結ぶ直線を前記座標軸に直交する平面に投影した直線の、前記線条体にかかる負荷が最も小さい位置を基準とした前記座標軸回りの角度を算出する角度算出部と、該角度算出部により算出された前記角度の絶対値が所定の角度閾値を超えたか否かを判定する判定部とを備えるロボットシステムである。
本態様によれば、ロボット本体のアームの先端に取り付けられた第1手首要素の線条体出口から、アーム内部を経由して配線されてきた線条体がロボット本体外部の空中径路を経由して、第3手首要素に固定されたエンドエフェクタに接続されている。この場合、第1手首要素に対して第2軸線回りに第2手首要素を回転させたり、第2手首要素に対して第3軸線回りに第3手首要素を回転させたりすると、空中径路が変化して、回転角度の大きさに応じて線条体の特定点における捻れ量が変化する。
本態様によれば、角度算出部により、特定点と線条体出口とを結ぶ直線を座標軸に直交する平面に投影した直線の負荷が最も小さい位置を基準とした座標軸回りの角度が算出され、算出された角度の絶対値が角度閾値を超えたか否かが判定部により判定される。算出された角度は、特定点の位置における線条体の捻れ量を代表していると考えられ、この角度が角度閾値よりも大きい場合には、線条体に捻れによる大きなダメージが与えられる。判定結果に基づいて動作プログラムを変更したり、制御を変更したりすることにより、線条体にダメージを与えない範囲で手首を動作させることを可能とし、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができる。
上記態様においては、前記制御装置が、前記線条体出口と前記線条体の特定点との距離を算出する距離算出部を備え、前記判定部が、前記距離算出部により算出された前記距離が、前記角度に応じた所定の距離閾値を超えたか否かを判定してもよい。
この構成により、第1手首要素に対して第2軸線回りに第2手首要素を回転させたり、第2手首要素に対して第3軸線回りに第3手首要素を回転させたりすると、空中径路が変化して、回転角度の大きさに応じて線条体の特定点における引っ張り量または圧縮量が変化する。
距離算出部により、特定点と線条体出口とを結ぶ直線の距離が算出され、算出された距離が角度に応じた距離閾値を超えたか否かが判定部により判定される。算出された距離は、特定点の位置における線条体の引っ張り量または圧縮量を代表していると考えられ、この距離が距離閾値よりも大きい場合には、線条体に捻れによる大きなダメージが与えられる。判定結果に基づいて動作プログラムを変更したり、制御を変更したりすることにより、線条体にダメージを与えない範囲で手首を動作させることを可能とし、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができる。
また、上記態様においては、前記制御装置は、前記角度が前記角度閾値を超えない角度範囲で前記ロボット本体を制御してもよい。
この構成により、線条体に加わるダメージが少ない各手首要素の角度でロボット本体を動作させ続けることができ、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができる。
また、上記態様においては、前記制御装置は、前記角度が前記角度閾値を超えたと判定された場合にはその旨を報知する報知部を備えていてもよい。
この構成により、線条体に加わるダメージが大きい旨を作業者に知らせることができ、動作プログラムの修正を促すことができる。
また、上記態様においては、前記制御装置は、前記距離が前記距離閾値を超えない距離範囲で前記ロボット本体を制御してもよい。
この構成により、線条体に加わるダメージが少ない各手首要素の角度でロボット本体を動作させ続けることができ、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができる。
また、上記態様においては、前記制御装置は、前記距離が前記距離閾値を超えると判定された場合にはその旨を報知する報知部を備えていてもよい。
この構成により、線条体に加わるダメージが大きい旨を作業者に知らせることができ、動作プログラムの修正を促すことができる。
また、上記態様においては、前記制御装置は、前記角度算出部により逐次算出された前記角度を記憶し、記憶された時系列の前記角度に基づいて前記線条体の寿命を算出してもよい。
この構成により、算出された寿命により、線条体に加わるダメージをより具体化することができ、寿命に基づいて、動作プログラムの修正を促すことができる。
本発明によれば、線条体にダメージを与えない範囲で手首を動作させることを可能とし、線条体の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るロボットシステムを示す全体構成図である。 図1のロボットシステムの制御装置を説明するブロック図である。 図2の制御装置の判定部による特定点Aのダメージ量の判定を説明する図である。 図2の制御装置の判定部による特定点Bのダメージ量の判定を説明する図である。 図1のロボットシステムの作用を説明するフローチャートである。 図5のフローチャートの寿命算出ルーチンを説明するフローチャートである。
本発明の一実施形態に係るロボットシステム1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るロボットシステム1は、図1に示されるように、ロボット本体2と、該ロボット本体2を制御する制御装置3とを備えている。
ロボット本体2は、例えば、6軸多関節型ロボットであり、床面Fに設置されるベース21と、鉛直な第1軸線L1回りにベース21に対して回転可能に支持された旋回胴22と、水平な第2軸線L2回りに旋回胴22に対して回転可能に支持された第1アーム23と、水平な第3軸線L3回りに第1アーム23に対して回転可能に支持された第2アーム(アーム)24と、第2アーム24の先端に取り付けられた3軸手首ユニット25とを備えている。
3軸手首ユニット25は、第2アーム24の長手軸に沿う方向に延びる第4軸線(第1軸線)L4回りに第2アーム24に対して回転可能に支持された第1手首要素26と、第4軸線L4に直交する第5軸線(第2軸線)L5回りに第1手首要素26に対して回転可能に支持された第2手首要素27と、第5軸線L5に直交し第4軸線L4と第5軸線L5との交点を通過する第6軸線(第3軸線)L6回りに第2手首要素27に対して回転可能に支持された第3手首要素28とを備えている。
第2アーム24および第1手首要素26は、第4軸線L4の周囲に第4軸線L4に沿って延びる中空孔26aを備える中空構造を有している。第2手首要素27および第3手首要素28にも、第6軸線L6の周囲に第6軸線L6に沿って延びる中空孔27a,28aを備える中空構造を有している。
第3手首要素28には、例えば、レーザ加工ツール(エンドエフェクタ)4が固定されている。レーザ加工ツール4を駆動するための剛性の高いケーブル(図示略)等は、第2アーム24の後方から第2アーム24および第1手首要素26の中空孔26aを貫通して、第1手首要素26の中空孔26aの出口(線条体出口)から空中径路を経由して第2手首要素27および第3手首要素28の中空孔27a,28aを貫通し、レーザ加工ツール4に接続されている。剛性の高いケーブルを第4軸線L4および第6軸線L6に沿って配線することにより、第1手首要素26、第2手首要素27および第3手首要素28の回転による過度の捻れや曲げをケーブルに加えずに済む。
一方、ケーブル等とともに第1手首要素26の中空孔26aの出口まで中空孔26a内を導かれてきた剛性の低い光ファイバケーブル(線条体)5は、剛性の高いケーブルとは別の空中径路を経由して、レーザ加工ツール4に接続されている。光ファイバケーブル5は、第4軸線L4および第6軸線L6に沿って配線しないので、第1手首要素26、第2手首要素27および第3手首要素28の回転による捻れや曲げを吸収するための余長を十分に付与した状態で配線されている。
しかしながら、光ファイバケーブル5のレーザ加工ツール4への接続部41に配置される特定点Aあるいは光ファイバケーブル5の長さ方向の途中位置に配置される特定点Bにおいては、各手首要素26,27,28の姿勢によっては、過度の曲げ、引っ張りあるいは圧縮等が作用する場合がある。特定点A,Bは任意に設定することができる。
制御装置3は、プロセッサおよびメモリを備え、図1に示されるように、第1手首要素26の中空孔26aの出口中心を原点Oとし、第4軸線L4に沿う方向に延びるX軸(座標軸)を備える直交座標系である出口座標系を定義している。
そして、制御装置3は、ロボット本体2の各手首要素26,27,28の角度情報に基づいて、各特定点A,Bの座標を算出する。レーザ加工ツール4の接続部41の座標は各手首要素26,27,28の角度情報およびレーザ加工ツール4の寸法に基づいて一義的に算出することができ、光ファイバケーブル5の途中位置の座標は、各手首要素26,27,28の角度情報に基づいて推定することができる。
制御装置3は、図2に示されるように、算出された特定点A,Bの座標と原点Oとを結ぶ直線LA,LBを想定し、その直線LA,LBの長さ(距離)A,Bを算出する距離算出部31と、その直線LA,LBをYZ平面に投影したときの、Z軸に対する角度Aθ,Bθを算出する角度算出部32とを備えている。本実施形態においては、Z軸に対する角度Aθ,Bθが0°のときに、光ファイバケーブル5にかかる負荷が最も小さい状態であるとする。
そして、制御装置3は、角度Aθ,Bθおよび長さA,Bと対応づけた角度閾値および距離閾値を記憶しており、算出された角度Aθ,Bθおよび長さA,Bが各閾値を超えたか否かを判定する判定部33と、光ファイバケーブル5の寿命を算出する寿命算出部34とを備えている。角度閾値および距離閾値は、図3および図4に示されるように、特定点A,Bの位置毎に、原点Oから延びる直線LA,LBの先端座標の取り得る範囲として記憶しており、直線LA,LBの長さA,Bと座標軸からの角度Aθ,Bθとを用いた極座標により表現することができる。
判定部33による判定結果は、図示しないモニタ等の表示部に表示される。
また、制御装置3は、算出された直線LA,LBの長さA,Bと角度Aθ,Bθとに基づいて、各特定点A,Bにおいて光ファイバケーブル5に与えられるダメージ量を下式により算出する。
D1=Fra(A)+Fθa(Aθ
D2=Fra(B)+Fθb(Bθ
ここで、
D1:光ファイバケーブル5との接続部41におけるダメージ量、
D2:光ファイバケーブル5の途中位置におけるダメージ量、
:光ファイバケーブル5との接続部41の原点Oからの距離、
θ:光ファイバケーブル5との接続部41と原点Oとの間に引いた直線LAのYZ平面上におけるZ軸に対する角度、
:光ファイバケーブル5の途中位置の原点Oからの距離、
θ:光ファイバケーブル5の途中位置と原点Oとの間に引いた直線LBのYZ平面上におけるZ軸に対する角度、
Fra、Frb:距離A,Bに基づきダメージ量を算出する関数、
Fθa、Fθb:角度Aθ,Bθに基づきダメージ量を算出する関数
である。
また、制御装置3は、算出されたダメージ量D1,D2に基づいて数式(1)および(2)を用いて寿命算出部34により光ファイバケーブル5の残り寿命Lを算出し、表示部に表示する。
Figure 0006836638
L=H−D ・・・(2)
ここで、
L:残り寿命、
H:総合寿命、
D:光ファイバケーブルに与える1サイクル間のダメージ量、
D′i=D1+D2、
n=1サイクル間のサンプリング回数
である。
このように構成された本実施形態に係るロボットシステム1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係るロボットシステム1によれば、図5および図6に示されるように、予め教示された教示プログラムに従ってロボット本体2の動作が開始されると、制御装置3は、T秒後のロボット本体2の姿勢Sを算出し(ステップS1)、姿勢Sにおいて出口座標系における特定点A,Bの座標を算出する(ステップS2)。
次いで、算出された座標に基づいて、特定点A,Bから出口座標系の原点Oまでの距離A,Bをそれぞれ算出する(ステップS3)。また、出口座標系のYZ平面におけるZ軸からの角度Aθ,Bθをそれぞれ算出する(ステップS4)。
次に、寿命算出部34による寿命算出ルーチンを実行する(ステップS5)。寿命算出ルーチンにおいては、算出された距離A,Bおよび角度Aθ,Bθを用いてダメージ量D′iが算出され(ステップS51)、算出されたダメージ量D′iが積算される(ステップS52)。そして、1サイクルが終了したか否かが判定され(ステップS53)、終了していない場合にはメインルーチンに戻る。終了した場合には、残り寿命Lを算出し(ステップS54)、モニタに表示し(ステップS55)、メインルーチンに戻る。
次いで、算出された距離A,Bおよび角度Aθ,Bθがそれぞれ各閾値を超えているか否かを判定し(ステップS6)、超えていない場合にはステップS1からの工程が繰り返される。一方、ステップS6において各閾値を超えていると判定された場合には、その旨が表示部に表示され(ステップS7)、ロボット本体2の動作が停止させられる(ステップS8)。
このように、本実施形態に係るロボットシステム1によれば、角度算出部32により算出された角度Aθ,Bθおよび距離A,Bが各閾値を超えている場合に、その旨が表示部に表示されることによって報知されるので、判定結果に基づいて動作プログラムを変更したり、制御を変更したりすることにより、光ファイバケーブル5にダメージを与えない範囲で3軸手首ユニット25を動作させることを可能とし、光ファイバケーブル5の寿命を安定させ、保守頻度を低減させることができるという利点がある。また、T秒後の角度Aθ,Bθを予測していることにより、ダメージを与える前に報知することを可能としている。
特に、角度Aθ,Bθは特定点A,Bの位置における光ファイバケーブル5の捻れ量を代表していると考えられ、光ファイバケーブル5の接続部41においては、光ファイバケーブル5が捻れによる大きなダメージを受け易い。したがって、角度閾値を超えたか否かを判定し報知することにより、光ファイバケーブル5にダメージを与えない動作に変更するなどの対策を施して、光ファイバケーブル5の寿命を安定させることができる。
また、距離A,Bは、特定点A,Bの位置における光ファイバケーブル5の引っ張りおよび圧縮を代表していると考えられ、光ファイバケーブル5の途中位置においては、光ファイバケーブル5が引っ張りおよび圧縮による大きなダメージを受け易い。したがって、距離閾値を超えたか否かを判定し報知することにより、光ファイバケーブル5にダメージを与えない動作に変更するなどの対策を施して、光ファイバケーブル5の寿命を安定させることができる。
また、本実施形態によれば、算出された距離A,Bおよび角度Aθ,Bθに基づいて、光ファイバケーブル5の残り寿命Lが算出され、表示部に表示されるので、表示された残り寿命Lにより、光ファイバケーブル5に加わるダメージをより客観的に把握することができ、残り寿命Lに基づいて、動作プログラムの修正等を促すことができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、出口座標系の原点Oから特定点A,Bまで引いた直線LA,LBの長さ(距離)A,BとYZ平面に投影された直線LA,LBのZ座標軸からの角度Aθ,Bθの両方により、光ファイバケーブル5のダメージ量D′iが大きいか否かを判定したが、これに代えて、特に捩りによるダメージを判定したい場合には角度Aθ,Bθのみ、特に引っ張り、圧縮によるダメージを判定したい場合には距離A,Bのみによって判定してもよい。
また、本実施形態においては、判定部33による判定の結果、距離A,Bまたは角度Aθ,Bθが閾値を超えている場合にこれを報知することとしたが、これに代えて、制御装置3が、距離A,Bまたは角度Aθ,Bθが閾値に達した場合には、これを超えないようにロボット本体2の各手首要素26,27,28を制御することにしてもよい。
また、本実施形態においては、報知部として、表示部を用いて画面表示するものを例示したが、これに代えて、音によって報知するものを採用してもよい。
また、線条体として光ファイバケーブル5を例示して説明したが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、距離A,Bに基づきダメージ量D′iを算出する関数Fra、Frbおよび角度Aθ,Bθに基づきダメージ量D′iを算出する関数Fθa、Fθbを用いてダメージ量D′iを算出することとしたが、これに代えて、データベースと照合してダメージ量D′iを取得することにしてもよい。また、機械学習を適用してもよい。
1 ロボットシステム
2 ロボット本体
3 制御装置
4 レーザ加工ツール(エンドエフェクタ)
5 光ファイバケーブル(線条体)
24 第2アーム(アーム)
26 第1手首要素
27 第2手首要素
28 第3手首要素
31 距離算出部
32 角度算出部
33 判定部
A,B 特定点
θ,Bθ 角度
,B 長さ(距離)
L4 第4軸線(第1軸線)
L5 第5軸線(第2軸線)
L6 第6軸線(第3軸線)
LA,LB 直線

Claims (7)

  1. ロボット本体と、該ロボット本体を制御する制御装置とを備え、
    前記ロボット本体が、アームの先端に、該アームの長手軸に沿う第1軸線回りに回転可能に支持された第1手首要素と、該第1手首要素に、前記第1軸線に交差する第2軸線回りに回転可能に支持された第2手首要素と、該第2手首要素に、前記第2軸線に交差する第3軸線回りに回転可能に支持された第3手首要素とを備え、
    前記アーム内部を経由して配線されてきた線条体が、前記第1手首要素に設けられた線条体出口から前記ロボット本体の外部の空中径路を経由して、前記第3手首要素に固定されたエンドエフェクタに接続され、
    前記制御装置が、前記線条体出口を原点とし前記第1軸線に沿う方向に延びる1つの座標軸を備える直交座標系において、前記線条体出口と前記線条体の特定点とを結ぶ直線を前記座標軸に直交する平面に投影した直線の、前記線条体にかかる負荷が最も小さい位置を基準とした前記座標軸回りの角度を算出する角度算出部と、該角度算出部により算出された前記角度の絶対値が所定の角度閾値を超えたか否かを判定する判定部とを備えるロボットシステム。
  2. 前記制御装置が、前記線条体出口と前記線条体の特定点との距離を算出する距離算出部を備え、前記判定部が、前記距離算出部により算出された前記距離が、前記角度に応じた所定の距離閾値を超えたか否かを判定する請求項1に記載のロボットシステム。
  3. 前記制御装置は、前記角度が前記角度閾値を超えない角度範囲で前記ロボット本体を制御する請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
  4. 前記制御装置は、前記角度が前記角度閾値を超えたと判定された場合にはその旨を報知する報知部を備える請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。
  5. 前記制御装置は、前記距離が前記距離閾値を超えない距離範囲で前記ロボット本体を制御する請求項2に記載のロボットシステム。
  6. 前記制御装置は、前記距離が前記距離閾値を超えると判定された場合にはその旨を報知する報知部を備える請求項2に記載のロボットシステム。
  7. 前記制御装置は、前記角度算出部により逐次算出された前記角度を記憶し、記憶された時系列の前記角度に基づいて前記線条体の寿命を算出する請求項1または請求項2に記載のロボットシステム。

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