JP6426931B2 - 発電機 - Google Patents
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Description
従来の可動コイル型の発電機は、特許文献1,2のように、回転子と固定子から構成する回転型が一般的であり、往復運動をそのまま電気に変換するリニア発電機は、殆ど見られない。
特許文献3、4とも移動体を線形に移動させることを目的としたものであり、コイルの支持体を移動させることでコイル内に電気を発生させることは原理的には可能であるものの、全振幅が20mm程度である振動を用いた発電の用途には不向きである。
なお、例えばスピーカーは、一種の可動コイル型リニアモータでもある。スピーカーは、磁石とヨークで磁気回路を構成するものであり、コイルが駆動する方向(コイルの軸方向)の一方の側にバックヨークを備え、他方の側に振動板を備えている。
可動コイル型は、可動鉄心型や可動磁石型と異なり、往復運動をさせるのはコイルである。可動子であるコイルが軽いと、可動子が磁石や鉄心である場合に比べ、高い周波数でも動かすことができる。また、可動コイル型は、磁気回路が変化しないことから鉄損やコギングからフリーである。
また、本発明に係る発電機は、前記コイルの振動周波数と同等の周波数で発電するようにしてもよい。
また、本発明に係る発電機は、前記コイルの可動範囲内に磁界を発生させる手段として、前記各コイルの外側にそれぞれ配置された外側磁石と、前記各コイルの内側にそれぞれ配置された内側磁石と、を備え、さらに、前記軸ヨークには、前記内側磁石が前記外側磁石と対向する位置になるように固定され、前記外部ヨークには、前記外側磁石が前記内側磁石と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように固定され、軸方向に隣り合う2つの前記外側磁石は、隣同士の極性を逆にして配置され、前記外側磁石が、前記コイルを周方向に取り囲むように配設されているようにしてもよい。
また、発電機では、外側磁石とその対向する内側磁石とによる一対の磁石と、同様の一対の磁石とが、コイルの軸方向に隣り合っているので、これら隣り合う二対の磁石間において、コイルの軸方向にクローズされた定常的な磁気回路を構成できる。したがって、発電機は、コイルの運動に対応して安定した起電力を発生することができる。また、発電機では、コイルの軸方向にループ状に形成される磁気回路がコイルの周方向に複数形成される構造なので、出力を大きくすることができる。また、発電機では、可動子が軽量なコイルなので、可動子が磁石や鉄心である場合に比べ、高い周波数でも動かすことができる。また、発電機では、磁石が固定されたヨークにおいて、コイルの軸方向の両端が開放されており、放熱が良好である。
L≧l+w/2−W/2 … 式(1)
また、本発明に係る発電機は、コアレスのコイルの可動範囲内に発生させた磁界に前記コイルの少なくとも一部分が鎖交するように前記コイルがリニア駆動されて発電する発電機であって、電気的に接続された複数のコイルと、前記複数のコイルを離間して支持する非磁性体からなるコイル支持体と、を備え、前記コイル支持体は前記複数のコイルをコイルの軸方向に支持しており、前記コイル毎に、前記コイルの周方向の外側から内側へ向いて前記コイルの一領域と鎖交する向きの磁界と、前記コイルの周方向の内側から外側へ向いて前記コイルの他領域と鎖交する向きの磁界とを当該コイルの可動範囲内に発生させ、対向した2つの前記コイルにおいて、一方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きと、前記一方のコイルの所定領域に対向した他方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きとは逆向きであり、複数の前記磁界は定常的であって、隣り合う前記磁界の向きが交互になった磁界同士によってループ状の磁気回路が複数形成されるように構成されており、前記コイル支持体に支持された前記各コイルが前記磁界中を前記コイルの軸方向に駆動することで発電し、前記コイルの可動範囲内に磁界を発生させる手段として、前記各コイルの外側にそれぞれ配置された外側磁石と、前記各コイルの内側にそれぞれ配置された内側磁石と、を備え、さらに、前記内側磁石が前記外側磁石と対向する位置になるように固定された柱状の軸ヨークと、前記外側磁石が前記内側磁石と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように固定された外部ヨークと、を備え、軸方向に隣り合う2つの前記外側磁石は、隣同士の極性を逆にして配置され、前記外側磁石は、前記コイルを周方向に取り囲むように配設されており、前記外部ヨークは前記軸ヨークを周方向に取り囲むように筒状に形成されており、前記外側磁石は、前記外部ヨークの筒内周面を周方向に第1所定間隔をあけて取り囲む所定数の磁石で形成され、前記内側磁石は、前記軸ヨークの外周面を周方向に第2所定間隔をあけて取り囲む前記所定数と同数の磁石で形成されていてもよい。
本発明の発電機は、コイル駆動方向の両側にヨークが不要なため、コイルを軸方向に複数個並べたり、ターン数を増やしたり、コイルの巻き幅を増やしたりすることで、発電出力を増大することができる。また、本発明の発電機は、コイルの軸方向の両端が開放されているので、コイルをコイルの軸上で安定に支持することができると共に、コイルや磁気回路を自然冷却することができる。
発電機1は、電気的に接続された複数のコイル10と、各コイル10の外側にそれぞれ配置された外側磁石20と、各コイル10の内側にそれぞれ配置された内側磁石30と、内側磁石30が外側磁石20と対向する位置になるように固定された軸ヨーク40と、外側磁石20が内側磁石30と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように固定された外部ヨーク50と、コイル支持体60(図5参照)と、を備えている。
図3及び図4に示すように、発電機1では、移動方向である左右方向の軸上に2つのコイル10a,10bが離間させて支持されている。なお、説明の都合上、図5以外の図面ではコイル支持体を省略している。また、図3において寸法を表す記号の説明については後記する。なお、軸ヨーク40は軸内部まで詰まった形状で図示したが、中心部を軸方向に空洞にした円筒形状でも良い。
内側磁石30と、内側磁石30が固定された軸ヨーク40とを合わせて内側固定子とも呼ぶ。また、外側磁石20と、外側磁石20が固定された外部ヨーク50とを合わせて外側固定子とも呼ぶ。なお、内側固定子と外側固定子とを区別しない場合、単に固定子と呼ぶ。
コイルの軸方向(図4では左右方向)に複数(2つ)のコイル10a,10bが配置されている。コイル材料としては、導体であればよく、例えば銅、銀、アルミニウム等を挙げることができる。銅の絶縁被覆(マグネットワイヤと呼ばれているタイプのもの)が好適である。
コイルの振幅範囲は、例えば±1mm〜±200mmの範囲であれば、本発明の原理を用いることが可能である。
外側磁石20は、図3及び図4に示すように、内側磁石30と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように配置されている。つまり、外側磁石20についての内側磁石30と対向する面の側がS極ならば、内側磁石30についての外側磁石20と対向する面の側がN極である。
また、図3及び図4に示すように、軸方向に隣り合う2つの外側磁石20は、隣同士の極性を逆にして配置されている。
さらに、外側磁石20は、図1及び図2に示すように、コイル10a,10bを周方向に取り囲むように配設されている。
外側磁石20についてのコイルの軸方向の長さは予め定められており、以下、これを磁石の幅W(図3及び図6参照)ともいう。
コイルの軸方向に隣り合う2つの外側磁石20の間の距離は予め定められている。以下、この距離を軸方向磁石間距離L(図3及び図6参照)とも呼ぶ。
内側磁石30についてのコイルの軸方向の長さ(磁石の幅)は予め定められており、外側磁石20の磁石の幅Wと同一であることが好ましい。
内側磁石30の厚さT5、外側磁石20の厚さT2は、それぞれ磁気飽和が起こり難い寸法・形状であれば良く、必ずしも同じ厚さである必要はない。
コイルの軸方向に隣り合う2つの内側磁石30の間の距離は予め定められており、外側磁石20の軸方向磁石間距離Lと同一であることが好ましい。
内側磁石30と外側磁石20との距離は、コイル10が振動可能な空間を確保できるように予め定められている。以下、この距離を径方向磁石間距離T3(図3参照)とも呼ぶ。
図1〜図4に示すように、軸ヨーク40は、柱体の形状を有している。図1に示す発電機1では、一例として断面が円形の円柱形とした。
図1〜図4に示すように、外部ヨーク50は、軸ヨーク40を周方向に取り囲むように筒状に形成されている。図1に示す発電機1では、一例として断面が円環状の円筒形の外部ヨーク50とした。
本実施形態では、外側磁石20は、図2に示すように、外部ヨーク50の筒内周面を周方向に第1所定間隔をあけて取り囲む複数の所定数の磁石20で形成されている。
同様に、内側磁石30は、軸ヨーク40の外周面を周方向に第2所定間隔をあけて取り囲む前記所定数と同数の磁石で形成されている。
η=x/C×100 … 式(2)
コイル支持体60(図5参照)は、複数のコイル10a,10bを同一軸上に離間させて支持するものである。コイル支持体60は、コイルと共に振動する。コイル支持体60は非磁性体からなる。
非磁性体の材料としては、例えばプラスティック、セラミックス、非磁性体の金属等を挙げることができる。
支持板65,66には、軸方向支持体61,62,63,64の各爪状部材が嵌合する複数(例えば8個)の穴部が形成されている。
発電機1のコイル支持体60は、コイル10の軸方向の両側から、図示しない支持機構によって支持される。このうち、一方(例えば左)の支持機構にはコイル支持体60を往復運動させるための駆動軸が設けられ、他方(例えば右)の支持機構にはコイル支持体60の往復運動を円滑にするための軸受が設けられる。例えば熱音響機関と接続される場合には、前記した一方の支持機構の駆動軸は、熱音響機関の音波振動出力端、すなわち共鳴管の先端部近傍に設けられたピストンなどで構成した振動部に直結される。ここで、振動部は、音波振動エネルギーが与えられると共鳴管内にて往復運動する部材である。
そして、発電機1は、振動エネルギーによって可動子が往復運動して図4および図6に示すように、コイル10a,10bが磁界方向に対して垂直に動くことで、フレミングの右手の法則にしたがって、鎖交箇所に起電力が発生し、コイル10a,10bから電力を取り出すことができる。可動子の運動方向は図4において左右方向である。図4には、コイル10a,10bが左向きに動くときの電流の向きを図示した。
図3に示すように、コイル10の内径は、軸ヨーク40の直径φ1と、磁石30の厚さT5の2倍の長さと、エアギャップとの和で表される。ここでは、エアギャップを、径方向磁石間距離T3からコイルの厚さを差し引いた長さで定義した。すなわち、コイルの厚さをT4とすると、エアギャップGは次の式(3)で表される。
G=T3−T4 … 式(3)
コイル10の内径は、1ターンの導線長さに比例する。コイル10の内径を大きくすれば、コイル10を横切る磁束が増え、発電量が増える。径方向磁石間距離T3を所定値に保つ場合、コイル10の内径を大きくしたときに同様に外側固定子の外径も大きくする。
L≧l+w/2−W/2 … 式(1)
表1に、発電機の構成要素の各パラメータとその値の一例を示す。表1に示すパラメータ値は、後記するシミュレーションにおいて設定値として用いた。対応するパラメータを表す記号は、図2、図3及び図6に示したものである。
表1に示す設定では、磁石の幅Wが、コイル幅wと、片振幅lの2倍の長さ(全振幅)との和となるように設定されている。これにより、可動子の往復運動中にコイル10が磁界を抜けることなく、コイル10が磁界と鎖交しなくなるような事態を防止して、出力を大きくすることができる。
一般のモータや発電機ではコイルが鉄芯(コア)に巻きつけられているときに、コイルの電流の向き又は磁束の向きが交播する。この場合に鉄損(渦電流損、ヒステリシス損)が出る。そのため、モータや発電機では珪素鋼板(電磁鋼板)が使われることが多い。
一方、本実施形態の発電機1では、コイル10の外部の固定子(磁石及びヨーク)の磁束の向きや強さが変わらずに常に一定の状態である。つまり、磁気回路が変化しにくく、磁気回路の磁場は直流であるといえる。このように発電機1では交播磁界が発生しないので、表1に示す設定のように、高価な珪素鋼板を使わずに通常の鉄を用いてコストを抑えることができる。
本実施形態の発電機1の性能を確認するため、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を用いて、磁場解析と、過渡応答解析のシミュレーションを行った。
磁場解析結果から磁束のベクトル図を図7に示す。図7は、図4に示す発電機1の断面図の上半分の領域に対応しており、図7の左右方向は、図4に示す左右方向に一致している。コイル10a,10bの位置は、図6(b)と同様に変位の中心位置である。
このうち、内側固定子の左右方向の中間部における磁束密度は、平均1.5T(赤)となり、磁気飽和が発生しないよう調整できたことが確認できた。同じく、外側固定子でも磁束密度は高いといころで1.5T程度であり飽和現象は発生していない。
また、対向する外側磁石20と内側磁石30との間の中心点での磁束密度は、0.9T(緑)程度となった。
また、図示を省略するが、コイル10a,10bの位置が、図6(c)と同様に変位の右端位置の場合、磁束密度の最大値は2.1T、最小値は0.0087Tであった。なお、コイル10の位置によらず、どの場合でも同様の磁気回路を形成していることが確認できた。
シミュレーション上にて、可動子を正弦波状に往復運動させた。このときの条件としては、動作周波数を60Hzとし、コイルの振動の片振幅lを12mmとした。
そして、図8(a)の回路図に示すように、発電機1において直列に接続された2つのコイル10a,10bからなるコイル全体の両端に外部負荷を接続すると共に、電流計及び電圧計を接続し、このときに流れる電流から出力を算出した。なお、2つのコイル10a,10bは巻線方向が互いに異なる。図8(a)に破線で示す発電機1は、図8(b)に示す等価回路では、起電力Eと内部抵抗(抵抗値r)で表すことができる。抵抗値rとしては表1に示すように、0.585Ωであるものとした。
抵抗値RL=2.34Ωの負荷抵抗を接続した場合、振幅最大値のときに1230Wとなった。
抵抗値RL=5.265Ωの負荷抵抗を接続した場合、振幅最大値のときに700Wとなった。
また、角度範囲θ=360°の場合、コイル支持体としては、図5に示した構造ではなく、代わりに、例えば非磁性体の円筒状で複数のコイル10を所定幅だけ離間させて外周面に固定させることのできるボビンを用いることができる。
また、コイル支持体において、コイル駆動方向の少なくとも一端に空冷用はねを設けて冷却機能を高めた構成としてもよい。
また、発電機1は、複数のコイル10として、2連のコイル10a,10bを用いたが、3連のコイルや4連以上のコイルを用いてもよい。このようにコイル10を3連以上の多連の接続とする場合、コイルの個数に応じて磁石20,30を軸方向で増やせばよい。図10には、一例として4連のコイル10a,10b,10c,10dを用いた発電機1Bを示した。図10は、図3に対応した図面である。この発電機1Bには、コイル10と、そのコイル10の外側にそれぞれ配置された磁石20と、当該コイル10の内側にそれぞれ配置された磁石30と、からなる単位構成が、コイルの軸方向に4連配列されている。コイルの軸方向に隣り合う2つの単位構成により、図4に示した磁気回路と同様の磁気回路が形成される。例えばコイル10cを含む単位構成とコイル10dを含む単位構成では、図4に示した磁気回路と同じ方向のループが形成され、コイル10bを含む単位構成とコイル10cを含む単位構成では、図4に示した磁気回路とは逆方向のループが形成される。このようにコイル10を3連以上の多連の接続とする場合、2連のコイル10を用いた場合に比べて、可動子の重量は増えるが、コイルを増加させた分だけ出力を増加させることができる。
10,10a,10b コイル
20 外側磁石
30 内側磁石
40 軸ヨーク
50 外部ヨーク
60 コイル支持体
61,62,63,64 軸方向支持体
65,66 支持円板
65a,66a 開口部
67 スペーサ
Claims (6)
- コアレスのコイルの可動範囲内に発生させた磁界に前記コイルの少なくとも一部分が鎖交するように前記コイルがリニア駆動されて発電する発電機であって、
電気的に接続された複数のコイルと、
前記複数のコイルを離間して支持する非磁性体からなるコイル支持体と、
前記各コイルの周方向の内側および外側のそれぞれに配置されたヨークと、を備え、
前記コイル支持体は前記複数のコイルをコイルの軸方向に支持しており、
前記コイル毎に、前記コイルの周方向の外側から内側へ向いて前記コイルの一領域と鎖交する向きの磁界と、前記コイルの周方向の内側から外側へ向いて前記コイルの他領域と鎖交する向きの磁界とを当該コイルの可動範囲内に発生させ、
対向した2つの前記コイルにおいて、一方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きと、前記一方のコイルの所定領域に対向した他方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きとは逆向きであり、
複数の前記磁界は定常的であって、隣り合う前記磁界の向きが交互になった磁界同士によってループ状の磁気回路が複数形成されるように構成されており、
前記ヨークは、
前記各コイルの周方向の内側に配置された柱状の軸ヨークと、
前記軸ヨークを周方向に取り囲むように筒状に形成されて前記各コイルの周方向の外側に配置された外部ヨークと、を備え、前記コイルの軸方向の両端が開放されており、
前記コイル支持体に支持された前記各コイルが前記磁界中を前記コイルの軸方向に駆動することで発電することを特徴とする発電機。 - 前記コイルの振動周波数と同等の周波数で発電することを特徴とする請求項1に記載の発電機。
- 前記コイルの可動範囲内に磁界を発生させる手段として、
前記各コイルの外側にそれぞれ配置された外側磁石と、
前記各コイルの内側にそれぞれ配置された内側磁石と、を備え、さらに、
前記軸ヨークには、前記内側磁石が前記外側磁石と対向する位置になるように固定され、
前記外部ヨークには、前記外側磁石が前記内側磁石と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように固定され、
軸方向に隣り合う2つの前記外側磁石は、隣同士の極性を逆にして配置され、
前記外側磁石は、前記コイルを周方向に取り囲むように配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発電機。 - 前記外部ヨークは前記軸ヨークを周方向に取り囲むように筒状に形成されており、
前記外側磁石は、前記外部ヨークの筒内周面を周方向に第1所定間隔をあけて取り囲む所定数の磁石で形成され、
前記内側磁石は、前記軸ヨークの外周面を周方向に第2所定間隔をあけて取り囲む前記所定数と同数の磁石で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の発電機。 - 前記コイルの軸方向において隣り合って磁界の向きが互いに逆向きの2つの前記磁界同士の間の距離を所望の長さL(L>0)とし、かつ、前記各コイルの振動の片振幅をlとして決定している場合、前記コイルの軸方向における前記磁界の幅Wと、前記各コイルの軸方向の幅wとが、下記式(1)の関係を満たすように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の発電機。
L≧l+w/2−W/2 … 式(1) - コアレスのコイルの可動範囲内に発生させた磁界に前記コイルの少なくとも一部分が鎖交するように前記コイルがリニア駆動されて発電する発電機であって、
電気的に接続された複数のコイルと、
前記複数のコイルを離間して支持する非磁性体からなるコイル支持体と、を備え、
前記コイル支持体は前記複数のコイルをコイルの軸方向に支持しており、
前記コイル毎に、前記コイルの周方向の外側から内側へ向いて前記コイルの一領域と鎖交する向きの磁界と、前記コイルの周方向の内側から外側へ向いて前記コイルの他領域と鎖交する向きの磁界とを当該コイルの可動範囲内に発生させ、
対向した2つの前記コイルにおいて、一方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きと、前記一方のコイルの所定領域に対向した他方のコイルの所定領域に発生させた磁界の向きとは逆向きであり、
複数の前記磁界は定常的であって、隣り合う前記磁界の向きが交互になった磁界同士によってループ状の磁気回路が複数形成されるように構成されており、
前記コイル支持体に支持された前記各コイルが前記磁界中を前記コイルの軸方向に駆動することで発電し、
前記コイルの可動範囲内に磁界を発生させる手段として、
前記各コイルの外側にそれぞれ配置された外側磁石と、
前記各コイルの内側にそれぞれ配置された内側磁石と、を備え、さらに、
前記内側磁石が前記外側磁石と対向する位置になるように固定された柱状の軸ヨークと、
前記外側磁石が前記内側磁石と対向する位置にて対向するもの同士が異極性となるように固定された外部ヨークと、を備え、
軸方向に隣り合う2つの前記外側磁石は、隣同士の極性を逆にして配置され、
前記外側磁石は、前記コイルを周方向に取り囲むように配設されており、
前記外部ヨークは前記軸ヨークを周方向に取り囲むように筒状に形成されており、
前記外側磁石は、前記外部ヨークの筒内周面を周方向に第1所定間隔をあけて取り囲む所定数の磁石で形成され、
前記内側磁石は、前記軸ヨークの外周面を周方向に第2所定間隔をあけて取り囲む前記所定数と同数の磁石で形成されていることを特徴とする発電機。
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