JP6406032B2 - 試料台およびそれを備えた電子顕微鏡 - Google Patents
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Description
前記電子顕微鏡に着脱可能に装着される本体部と、
前記試料を保持する試料保持面を有する試料保持部と、
表面および、前記試料保持面に平行かつ対向しており検出面となる裏面を有する反射電子検出器とを備え、
前記反射電子検出器は、前記表面から前記裏面へ貫通し、かつ、前記電子線束が通過可能な穴を有し、
前記試料保持部は、前記一方向上の点を中心点として、揺動可能に前記本体部に支持され、
前記反射電子検出器は、前記検出面が前記試料保持面に対して平行な状態を維持しつつ移動可能に前記試料保持部に支持される、試料台。
前記試料台を設置する設置部と、
前記第1コネクタピン、第2コネクタピンおよび第3コネクタピンと接続する電気信号コネクタ受取口と、
前記反射電子検出器で得られた反射電子信号を伝播する反射電子伝播装置と、
前記試料保持部の揺動を制御する揺動制御装置と、
前記反射電子検出器の移動を制御する移動制御装置とを備える、電子顕微鏡。
本体部1は、電子顕微鏡の設置部15に着脱可能に装着されるための部分である。本体部1を設置部15に装着させる方法については従来の方法と同様であり、特別な処理を伴うことはない。そのため、本発明に係る試料台は、汎用的なSEMに取り付けが可能である。設置部15を駆動装置17によって駆動することで、SEM内において試料台10の位置を変化させることができる。
試料保持部2は、試料20を保持する試料保持面2aを有する。試料20は試料保持面2aに対して、導電性カーボンテープ等を用いて接着させることができる。試料表面における転位等に代表される格子欠陥を観察する場合は、試料表面は電解研磨処理などによって平滑になっていることが望ましい。
反射電子検出器3は、表面3aおよび裏面3bを有しており、裏面3bは反射電子の検出面となる部分であって、試料保持面2aに平行かつ対向している。なお、試料保持面2aと裏面3bとは、厳密に平行である必要はなく、略平行であればよい。図2(c)は反射電子検出器3および後述する移動機構2d,2eのみの構成を説明するための斜視図である。反射電子検出器3は、表面3aから裏面3bへ貫通し、かつ、電子線束が通過可能な穴3cを有する。穴3cは試料表面に対して照射された電子線束を通過させるためだけではなく、試料からラザフォード後方散乱したノイズ因子となる反射電子が通過する役割も兼ねている。穴の形状について、特に制限はなく例えば矩形であってもよいが、図2に示すように円形であることが好ましい。
結晶の格子欠陥を観察するために、試料への入射電子線の方向が重要であることを説明したが、この技術を駆使するためには、予め試料表面における結晶粒の方位情報が分かっていることが望ましい。近年では、この試料表面の結晶方位情報を計測する技術は進歩し、多くの汎用型のSEMには、後方散乱電子(EBSD)検出器90が装着されている。図1に示す構成においては、後方散乱電子検出器90によって得られた信号は、後方散乱電子信号伝搬装置92を介して、試料結晶方位表示装置94に送られる。
図1に示す構成を有する走査電子顕微鏡を用いて、60%の単純せん断変形を加えた際に鉄鋼材料に導入される転位組織を観察した。試料は{111}集合組織を発展させた自動車用鋼板などによく使われる薄板用低炭素鋼板であり、まず、観察する結晶粒の試料方位をEBSDにより計測した。結晶粒面の垂直方向が<111>となる結晶粒を選定し、その結晶粒の転位組織を観察した。このとき観察された代表的な反射電子像を図3に示す。撮影倍率は5万倍で、加速電圧は20kVとした。図3から分かるように、SEMを用いた場合であっても、加速電圧が200kVであるTEMでの極薄試料で観察される転位コントラストとほぼ同様に、一本一本の転位が分離されて観察されることが確認できた。なお、距離Lは2mmとし、反射電子検出器は矩形で、穴の直径dは1mmのものを採用した。
本発明の半導体検出器を備えた二軸傾斜機能付試料ステージを装着した走査電子顕微鏡の特性をさらに確認するために、本発明の試料ステージを備えたSEMと従来の試料台を備えたSEMとの比較を行った。比較実験は、実施例1と同じ多結晶鉄鋼材料試料を用いて転位コントラストが明瞭に観察できるかどうかを調べることによって行った。
1a.支持部
2.試料保持部
2a.試料保持面
2b.直交方向の移動機構
2c.平行方向の移動機構
2d.X方向の移動機構
2e.Y方向の移動機構
3.反射電子検出器
3a.表面
3b.裏面
3c.穴
5a.第1コネクタピン
5b.第2コネクタピン
5c.第3コネクタピン
10.試料台
15.設置部
17.駆動装置
20.電子銃
25.電子銃制御装置
30.コンデンサレンズ
35.集束レンズ系制御装置
40.対物レンズ
45.対物レンズ系制御装置
50.ポールピース
60.偏向コイル
65.偏向コイル制御装置
70.二次電子検出器
75.二次電子信号伝搬装置
80.表示装置
82.電気信号コネクタ受取口
84.揺動制御装置
86.移動制御装置
88.反射電子伝播装置
90.後方散乱電子検出器
92.後方散乱電子信号伝搬装置
94.試料結晶方位表示装置
100.SEM本体
Claims (13)
- 一方向に向かう電子線束を試料の表面に入射させる電子顕微鏡内に設置される試料台であって、
前記電子顕微鏡に着脱可能に装着される本体部と、
前記試料を保持する試料保持面を有する試料保持部と、
表面および、前記試料保持面に平行かつ対向しており検出面となる裏面を有する反射電子検出器とを備え、
前記反射電子検出器は、前記表面から前記裏面へ貫通し、かつ、前記電子線束が通過可能な穴を有し、
前記試料保持部は、前記一方向上の点を中心点として、揺動可能に前記本体部に支持され、
前記反射電子検出器は、前記検出面が前記試料保持面に対して平行な状態を維持しつつ移動可能に前記試料保持部に支持され、
前記試料保持部が、前記試料保持面と平行であり、かつ、前記中心点上で交差する2つの軸の回りを回転可能である、試料台。 - 一方向に向かう電子線束を試料の表面に入射させる電子顕微鏡内に設置される試料台であって、
前記電子顕微鏡に着脱可能に装着される本体部と、
前記試料を保持する試料保持面を有する試料保持部と、
表面および、前記試料保持面に平行かつ対向しており検出面となる裏面を有する反射電子検出器とを備え、
前記反射電子検出器は、前記表面から前記裏面へ貫通し、かつ、前記電子線束が通過可能な穴を有し、
前記試料保持部は、前記一方向上の点を中心点として、揺動可能に前記本体部に支持され、
前記反射電子検出器は、前記検出面が前記試料保持面に対して平行な状態を維持しつつ移動可能に前記試料保持部に支持され、
前記本体部は、高さ調整可能で、かつ、前記試料保持部を支持する3つ以上の支持部を有する、試料台。 - 一方向に向かう電子線束を試料の表面に入射させる電子顕微鏡内に設置される試料台であって、
前記電子顕微鏡に着脱可能に装着される本体部と、
前記試料を保持する試料保持面を有する試料保持部と、
表面および、前記試料保持面に平行かつ対向しており検出面となる裏面を有する反射電子検出器とを備え、
前記反射電子検出器は、前記表面から前記裏面へ貫通し、かつ、前記電子線束が通過可能な穴を有し、
前記試料保持部は、前記一方向上の点を中心点として、揺動可能に前記本体部に支持され、
前記反射電子検出器は、前記検出面が前記試料保持面に対して平行な状態を維持しつつ移動可能に前記試料保持部に支持され、
前記反射電子検出器を、前記検出面と直交する方向に移動させることができる機構をさらに備える、試料台。 - 一方向に向かう電子線束を試料の表面に入射させる電子顕微鏡内に設置される試料台であって、
前記電子顕微鏡に着脱可能に装着される本体部と、
前記試料を保持する試料保持面を有する試料保持部と、
表面および、前記試料保持面に平行かつ対向しており検出面となる裏面を有する反射電子検出器とを備え、
前記反射電子検出器は、前記表面から前記裏面へ貫通し、かつ、前記電子線束が通過可能な穴を有し、
前記試料保持部は、前記一方向上の点を中心点として、揺動可能に前記本体部に支持され、
前記反射電子検出器は、前記検出面が前記試料保持面に対して平行な状態を維持しつつ移動可能に前記試料保持部に支持され、
前記反射電子検出器を、前記検出面と平行で互いに交差する2つの方向に移動させることができる機構をさらに備える、試料台。 - 前記試料保持部が、前記試料保持面と平行であり、かつ、前記中心点上で交差する2つの軸の回りを回転可能である、請求項2から請求項4までのいずれかに記載の試料台。
- 前記2つの軸が直交する、請求項1または請求項5に記載の試料台。
- 前記中心点が、前記試料保持面と前記検出面との間に位置する、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の試料台。
- 前記本体部は、高さ調整可能で、かつ、前記試料保持部を支持する3つ以上の支持部を有する、請求項1および請求項3から請求項7までのいずれかに記載の試料台。
- 前記反射電子検出器を、前記検出面と直交する方向に移動させることができる機構をさらに備える、請求項1、請求項2および請求項4から請求項8までのいずれかに記載の試料台。
- 前記反射電子検出器を、前記検出面と平行で互いに交差する2つの方向に移動させることができる機構をさらに備える、請求項1から請求項3および請求項5から請求項9までのいずれかに記載の試料台。
- 前記2つの方向が直交する、請求項4または請求項10に記載の試料台。
- 前記試料保持部の揺動を指示する電気信号を受信するための第1コネクタピンと、前記反射電子検出器で得られた電気信号を送信するための第2コネクタピンと、前記反射電子検出器の移動を指示する電気信号を受信するための第3コネクタピンとをさらに備える、請求項1から請求項11までのいずれかに記載の試料台。
- 請求項12に記載の試料台と、
前記試料台を設置する設置部と、
前記第1コネクタピン、第2コネクタピンおよび第3コネクタピンと接続する電気信号コネクタ受取口と、
前記反射電子検出器で得られた反射電子信号を伝播する反射電子伝播装置と、
前記試料保持部の揺動を制御する揺動制御装置と、
前記反射電子検出器の移動を制御する移動制御装置とを備える、電子顕微鏡。
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JP2015013641A JP6406032B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | 試料台およびそれを備えた電子顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015013641A JP6406032B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | 試料台およびそれを備えた電子顕微鏡 |
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JP2015013641A Active JP6406032B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | 試料台およびそれを備えた電子顕微鏡 |
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