JP6021273B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
また、特許文献2の発明では、当選したボーナス役をすぐに入賞しないようにして、RT遊技中のボーナス当選の期待を遊技者に与えることができる。
本発明は、
役の当選確率を定めた役抽選テーブルと、
前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能に前記リールを停止制御するリール制御手段と
を備えるスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段で抽選される役として、遊技者にとって有利となる特別遊技(2BB遊技)に移行させるための役であって当選後にはその図柄の組合せが有効ラインに停止するまでその当選が次遊技に持ち越される特別役(2BB)と、当選した遊技でのみその図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる特定役(小役A1〜A26)とを有し、
前記役抽選テーブルは、
前記特別役に当選するまでの遊技で用いられ、前記特別役及び前記特定役の重複当選(重複当選X1〜X8)を有する第1役抽選テーブル(役抽選テーブル62A)と、
前記特別役に当選した後、前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技で用いられ、前記特定役の当選(重複当選X11〜X18)を有する第2役抽選テーブル(役抽選テーブル62B)と
を備え、
前記リールとして、少なくとも、第1リール(左リール31)、第2リール(中リール)及び第3リール(右リール)を備え、
前記リール制御手段は、
前記特別役及び前記特定役に重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記特定役に当選した遊技において、
a)第1リールに対応するストップスイッチが所定の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄かつ前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄である共通図柄(「7」)を有効ラインに停止させるように第1リールを停止制御し、
b)第1リールが停止している状況下で、第2リールに対応するストップスイッチが第1の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止可能であっても前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄(「○」又は「●」)を優先して有効ラインに停止させ、第2リールに対応するストップスイッチが第1の操作タイミングと異なる第2の操作タイミングで操作されたときは、前記共通図柄(「7」)を有効ラインに停止させるように第2リールを停止制御し、
c)第1リールの前記共通図柄が有効ラインに停止し、かつ、第2リールの前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄が有効ラインに停止している状況下で、第3リールに対応するストップスイッチが第3の操作タイミングで操作されたときは、前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄(「○」又は「●」)を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させ、
d)第1リールの前記共通図柄が有効ラインに停止し、かつ、第2リールの前記共通図柄が有効ラインに停止している状況下で、第3リールに対応するストップスイッチが第4の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄(「7」)を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させ、第3リールに対応するストップスイッチが第4の操作タイミングと異なる第5の操作タイミングで操作されたときは、前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄(「○」又は「●」)を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させる
ことを特徴とする。
図1は、本実施形態によるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の全体を制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動制御、入賞時の払出し、及び演出の出力等を制御するものである。遊技制御手段60は、制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等や演出の出力に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態でのベットスイッチ40は、3枚(max)投入専用のスイッチである。
なお、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
なお、図2では、図柄番号1番〜10番のリール31の下地を網掛けで表示し、図柄番号11番〜21番のリール31の下地を白で表示している。この点については後述する。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
なお、これに限らず、通常遊技中や2BB遊技中のメダルの投入枚数は、1枚〜3枚のうち、いずれに設定してもよい。さらに、有効ラインは、図柄組合せラインL1のみに限らず、他の図柄組合せラインL2〜L5の少なくとも1つを含めてもよい。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等(特に本実施形態では、2BBを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報)を表示するものである。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止する(その役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される(ただし、特別役を除く)。
2BBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つである2BB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
持ち越される役としては、特別役である2BBが挙げられる。2BBに当選したときは、リール31の停止時に、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止するまでの遊技において、2BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
以下の説明では、2BBと小役A又は小役Bが重複当選した遊技は、「非内部中」の遊技とし、2BBと小役A又は小役Bが重複当選した遊技の次遊技から、「内部中」の遊技とする。
また、図5及び図6において、「+」とは、重複(同時)当選を意味する。本実施形態では、リプレイは、単独当選のみが設けられており、他の役と重複当選する場合はない。これに対し、特別役である2BBは、常に、小役A又は小役Bと重複当選するように設定されている。すなわち、2BBは、単独当選する場合はない。また、小役Aは、常に2BBと重複当選する。さらにまた、小役Bは、2BBと重複当選する場合(重複当選Y)と、単独当選する場合との双方を有する。
さらに、重複当選Xの当選領域として、1/44の確率が割り当てられているとともに、この中で、重複当選X1〜X8が8分割されている。
特別役当選持越し手段63は、特別役である2BBに当選したときに、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止するまで(2BBが入賞するまで)の遊技において、2BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
2BBの当選を記憶するため、2BBの当選フラグが設けられており、2BBの当選時には、その当選フラグがオンとなり、2BBが入賞するまで維持されるとともに、2BBが入賞したときは、その時点でオフにされる。
図2に示すように、すべてのリール31において、「7」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、2BB遊技中における役の非当選時の左リール31を除き、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、有効ラインL1に「7」の図柄を停止させることができる。
停止位置決定テーブル65は、上述したリール制御手段64による停止制御、及び小役優先手段64aによる停止制御を実現するようにリール31の停止時の図柄を定めており、以下の重複当選X1テーブル等を備える。
「7」−「7」−「7」(2BB)
「7」−「●」−「●」(小役A2)
「●」−「7」−「●」(小役A6)
「●」−「●」−「7」(小役A10)
「7」−「●」−「7」(小役A14)
「7」−「7」−「●」(小役A16)
「●」−「7」−「7」(小役A18)
「●」−「●」−「●」(小役A23)
である。
よって、いずれもリール31においても、「7」又は「●」の図柄を有効ラインL1に停止させる。また、2BBよりも小役Aを優先するので、先ず、「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることを優先し、「●」の図柄を有効ラインL1に停止させることができないときは、次に、「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。
中ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31、及び右ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、上述した8通りとなる。ゆえに、「7」−「7」−「7」であるときは2BBの入賞となり、「7」−「●」−「●」であるときは小役A2の入賞となり、「●」−「7」−「●」であるときは小役A6の入賞となり、「●」−「●」−「7」であるときは小役A10の入賞となり、「7」−「●」−「7」であるときは小役A14の入賞となり、「7」−「7」−「●」であるときは小役A16の入賞となり、「●」−「7」−「7」であるときは小役A18の入賞となり、「●」−「●」−「●」であるときは小役A23の入賞となる。したがって、重複当選X1で当選した8つの役、又は重複当選X11で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
仮に、2BBと小役A16のみが重複当選する場合には、左リール31及び中リール31については、いずれも、双方の役に共通する図柄である「7」の図柄を有効ラインL1に停止させる。一方、右リール31については、右ストップスイッチ42が操作された瞬間の右リール31の位置に応じて(右ストップスイッチ42が操作された瞬間の有効ラインL1上の図柄が範囲R1の図柄であるか又は範囲R2の図柄であるかに応じて)、「7」又は「●」の図柄を選択することとなる(停止図柄選択手段)。
なお、2BBと、小役A13、小役A14、小役A15、小役A17又は小役A18のいずれか1つと重複当選する場合も、1つのリール31だけの図柄が異なるので、上記と同様である。
(1/2)3 =1/8
となる。
したがって、いずれかの小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止する確率は、
1−1/8=7/8
となる。
このため、重複当選時における重複当選役の数は、8つ設けられるとともに、重複当選Xの数も8つ(X1〜X8)となる。
中ストップスイッチ421が操作されたときの中リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「○」(小役A4)、「●」−「7」−「○」(小役A8)、「●」−「●」−「7」(小役A10)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「●」−「○」(小役A24)の8通りとなる。したがって、重複当選X2で当選した8つの役、又は重複当選X12で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「●」(小役A3)、「●」−「7」−「●」(小役A6)、「●」−「○」−「7」(小役A12)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「○」−「●」(小役A25)の8通りとなる。したがって、重複当選X3で当選した8つの役、又は重複当選X13で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「○」(小役A1)、「●」−「7」−「○」(小役A8)、「●」−「○」−「7」(小役A12)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「●」−「7」−「7」(小役A18)、及び「●」−「○」−「○」(小役A26)の8通りとなる。したがって、重複当選X4で当選した8つの役、又は重複当選X14で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「●」(小役A2)、「○」−「7」−「●」(小役A7)、「○」−「●」−「7」(小役A11)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「●」−「●」(小役A22)の8通りとなる。したがって、重複当選X5で当選した8つの役、又は重複当選X15で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
右ストップスイッチ421が操作されたときの右リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「●」−「○」(小役A4)、「○」−「7」−「○」(小役A5)、「○」−「●」−「7」(小役A11)、「7」−「●」−「7」(小役A14)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「●」−「○」(小役A21)の8通りとなる。したがって、重複当選X6で当選した8つの役、又は重複当選X16で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
中ストップスイッチ421が操作されたときの中リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「●」(小役A3)、「○」−「7」−「●」(小役A7)、「○」−「○」−「7」(小役A9)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「●」(小役A16)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「○」−「●」(小役A20)の8通りとなる。したがって、重複当選X7で当選した8つの役、又は重複当選X17で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
中ストップスイッチ42が操作されたときの中リール31、及び右ストップスイッチ442が操作されたときの右リール31についても同様である。
よって、図柄の組合せとしては、「7」−「7」−「7」(2BB)、「7」−「○」−「○」(小役A1)、「○」−「7」−「○」(小役A5)、「○」−「○」−「7」(小役A9)、「7」−「○」−「7」(小役A13)、「7」−「7」−「○」(小役A15)、「○」−「7」−「7」(小役A17)、及び「○」−「○」−「○」(小役A19)の8通りとなる。したがって、重複当選X8で当選した8つの役、又は重複当選X18で当選した7つの役若しくは当選を持ち越している2BBのうち、いずれか1つが入賞する。
なお、重複当選Yテーブルは、有効ラインL1に停止する図柄の組合せが小役Bテーブルと同一となるので、小役Bテーブルが重複当選Yテーブルを兼ねるようにしてもよい。
なお、リプレイテーブルが用いられたときは、常に、リプレイが入賞する。
さらにまた、2BB遊技中テーブルは、2BB遊技において役の非当選時に用いられ、左リール31については左ストップスイッチ42が操作された瞬間から2図柄の範囲内で停止させるとともに、中及び右リール31についてはストップスイッチ42が操作された瞬間から5図柄の範囲内において有効ラインL1上に「☆」の図柄を停止させるように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めている。これにより、2BB遊技中テーブルが用いられたときの有効ラインL1上の停止形は、「any」−「☆」−「☆」となり、常に、小役Bが入賞することとなる。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインL1に停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインL1上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
通常遊技中に、2BBに対応する図柄の組合せが有効ラインL1に停止したときは、2BBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技から2BB遊技を開始するように制御する。
2BB遊技では、1遊技でのメダル投入枚数は2枚で行われ、上述した役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。これにより、2BB遊技中は、役の非当選となるか又はリプレイの当選となる。そして、役の非当選時は小役Bが入賞し、リプレイ当選時にはリプレイが入賞する。
このため、特別遊技制御手段68は、2BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が125枚以上となったと判断したときは、2BB遊技の終了条件を満たすと判断する。そして、2BB遊技の終了後は、通常遊技(非内部中)に移行する。
なお、図4に示したように、2BB遊技中において小役Bの入賞時の払出し枚数は10枚である。また、2BB遊技中にリプレイが入賞したときは、自動投入枚数が2枚となるが、この2枚は払出し枚数には加算されない。
演出制御手段69は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段69は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段69は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
報知制御手段69aは、通常遊技の遊技状態を、報知遊技とするか非報知遊技とするかを決定するとともに、報知遊技であるときは、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止可能となった遊技では、2BBを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報を報知するように制御する。一方、非報知遊技では、2BBに対応する図柄の組合せを有効ラインL1に停止可能となった遊技であっても、上記操作情報を報知しないように制御する。
また、「操作情報」とは、ストップスイッチ42を操作する瞬間のリール31の位置が、どの位置であればよいかの情報であり、具体的には以下の情報である。
例えば、すべてのリール31について、「有効ラインL1上に「○」の図柄を狙え」と報知する(画像表示装置23に画像表示する)。すなわち、2BBと重複当選している小役Aに係る図柄は「7」又は「●」であるので、「●」と異なる「○」の図柄を報知すればよいからである。
これにより、遊技者は、その報知に従い、「○」の図柄(図柄番号11番から21番までの図柄)が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作することとなる。これにより、有効ラインL1には「7」の図柄が停止する。
図8は、重複当選の種類と、そのときの報知内容を示す図である。
この場合には、図8に示すように、すべてのリール31について、「有効ラインL1上に「●」の図柄を狙え」と報知する。これにより、遊技者は、その報知に従えば、図柄番号1番から10番までの図柄が有効ラインL1を通過する瞬間にストップスイッチ42を操作することとなる。
重複当選X3〜X7及びX13〜X17のときも上記と同様に、各リール31ごとに、「7」が有効ラインL1に停止するためのストップスイッチ42の操作情報を報知する。
図2中、範囲R1(図柄番号1番〜10番。下地を網掛けで表示している範囲)については、リール31の下地を例えば青色とし、範囲R2(図柄番号11番〜21番。下地を白で表示している範囲)については、リール31の下地を例えば白色に設定する。
そして、例えば重複当選X2又はX12となったときは、左及び中リール31については、「白を狙え」と報知し、右リール31については、「青を狙え」と報知することも可能である。
先ず、報知制御手段69aは、スロットマシン10の電源投入後は、非報知遊技に設定する。そして、報知制御手段69aは、非報知遊技中は、毎遊技、例えば1/500の確率で当選する抽選を行うとともに、この抽選に当選したときは、非報知遊技から報知遊技に移行するように制御する。また、演出制御手段69は、非報知遊技から報知遊技に移行することに決定したときは、報知遊技に移行するか否かの演出を出力するとともに、最終的に、報知遊技に移行する旨の演出を出力するように制御する。
そして、報知遊技/非報知遊技に決定したときは、その旨を遊技者に報知する。
さらに、2BB遊技の終了後に報知遊技に移行するか否かの抽選で連続当選すれば、報知遊技と2BB遊技とを繰り返すことができ、遊技者は、出玉を増やすことができる。
1/44+1/3≒0.36(36%)
であるので、数ゲーム行えば、2BBに当選することとなる。よって、通常遊技では、非内部中の遊技はほとんどなく、通常遊技のほぼすべてが内部中の遊技となる。
1/44×1/8(偶然入賞する確率)=1/352
となる。
さらにまた、内部中の遊技で重複当選X11〜X18又は非当選となり、かつ、当該遊技で2BBが入賞する確率は、
1/44×1/8+1.5/100×1/8≒1/212
となる。
すなわち、非報知遊技では、非内部中は1/352、内部中は約1/212の確率で、2BBが偶然に入賞する。
すなわち、通常遊技中(非内部中)では、重複当選X1〜X8となる確率=1/44で、2BBを入賞させることができる。
また、内部中の遊技では、2BBの入賞率は、
1/44+1.5/100≒1/26.5
となる。
すなわち、報知遊技では、非内部中は1/44、内部中は約1/26.5の確率で、2BBを入賞させることができる。
よって、報知遊技と非報知遊技との滞在バランスを図ることで、出玉のバランスを図りつつ、出玉に波を与えることができる。
(1)例えば、本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、遊技球を用いたスロットマシン(パロット)等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
したがって、重複当選X(X1〜X8及びX11〜X18)となる確率を1/44としたとき、非報知遊技では、
1/44×1/8=1/352
の確率で2BBが入賞するようにした。
しかし、これに限らず、各リール31ごとに3択(1/3)で「7」の図柄が有効ラインL1に停止するように設定することも可能である。このようにすれば、2BBが入賞可能となった遊技では、
(1/3)3 =1/27
の確率で2BBが入賞し、26/27の確率で2BBが入賞しないように設定することができる。
1/16×1/27=1/432
の確率で2BBが入賞することとなる。
このように設定すれば、報知遊技では、2BBが入賞可能となる遊技は、1/16(非当選時を除く)となるので、より早期に2BBを入賞させることができる。
他の重複当選Z(Z4〜Z27)についても、同様である。
このようにして、各リール31ごとに3択で「7」の図柄が有効ラインL1に停止するように設定することができる。
(4)2BB遊技中において、2図柄以内のリール31の停止制御となるのは左リール31に設定したが、これに限らず、中リール31や右リール31であってもよい。
(6)2BBと小役Aとの重複当選確率や、2BBと小役Bとの重複当選確率は、本実施形態に示した値に限定されるものではなく、スロットマシン10のスペック(仕様)に応じて種々設定することができる。例えば、2BBと小役Bとの重複当選確率を高く設定すれば、より早く、内部中の遊技に移行することが可能となる。
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
特許文献1の技術では、遊技者がボーナス役を当選させたにもかかわらず、その遊技者がそのボーナス役を入賞させることができないというのは、不合理であるという意見があった。このため、今日におけるスロットマシン(5号機)では、当選したボーナス役をストックすることは行われていない。一方、ボーナス役の当選時ごとに、ボーナス役を入賞させてボーナスゲームを実行したのでは、遊技者が望む瞬発力(単位時間当たりの出玉)を十分に発揮することができないという問題がある。
当初発明は、以下の解決手段によって、上述の当初課題を解決する。
第1の解決手段は、役の当選確率を定めた役抽選テーブルと、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能に前記リールを停止制御するリール制御手段とを備えるスロットマシンにおいて、前記役抽選手段で抽選される役として、遊技者にとって有利となる特別遊技(2BB遊技)に移行させるための役であって当選後にはその図柄の組合せが有効ラインに停止するまでその当選が次遊技に持ち越される特別役(2BB)と、当選した遊技でのみその図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる小役A及び小役Bとを有し、前記役抽選テーブルは、前記特別役に当選するまでの遊技で用いられ、前記特別役及び前記小役Aの重複当選を有する第1役抽選テーブル(役抽選テーブル62A)と、前記特別役に当選した後、前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技で用いられ、前記小役A及び前記小役Bの各当選を有し、前記小役Aの当選確率が前記小役Bの当選確率よりも低く設定された第2役抽選テーブル(役抽選テーブル62B)とを備え、前記リール制御手段は、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、及び前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役A又は前記小役Bに当選した遊技では、前記小役A又は前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先する小役優先手段を備え、前記小役優先手段は、前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Bに当選した遊技では、ストップスイッチの操作タイミングがどのようなタイミングであっても、前記小役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、かつ前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように前記リールを停止制御し、前記特別役及び前記小役Aに重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選した遊技では、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するとともに、前記小役Aに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないタイミングであって前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するタイミングで前記ストップスイッチが操作されたときは、前記小役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させずに前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように前記リールを停止制御し、遊技状態を、前記特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための前記ストップスイッチの操作情報を報知する報知遊技とするか、又は前記操作情報を報知しない非報知遊技とするかを決定するとともに、前記報知遊技に決定されている場合において、前記特別役の当選を持ち越している状態で前記小役Aに当選したときに、前記操作情報を報知する報知制御手段を備えることを特徴とする。
当初発明においては、特別役の当選を持ち越していない遊技中(非内部中)では、特別役と小役A又は小役Bとが重複当選することで、内部中の遊技となる。特別役と小役Aとが重複当選した遊技では、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチが操作されたときにだけ特別役が入賞し、それ以外は小役Aの入賞が優先されるので、当該遊技では特別役は入賞しにくくなる。また、特別役と小役Bとが重複当選した遊技では、小役Bが入賞するので、特別役は入賞しない。
したがって、報知遊技と非報知遊技とで、特別役の入賞率に差を設けることができる。
当初発明によれば、当選した特別役をストックすることなく、遊技状態(報知遊技/非報知遊技)に応じて特別役の入賞頻度を変動させることができる。これにより、出玉の瞬発力を確保可能とし、出玉率に波を持たせることができる。
さらにまた、小役Bの当選確率を高めるだけで、早期に内部中の遊技に移行することができる。
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
60 遊技制御手段
61 役抽選手段
62(62A〜62C) 役抽選テーブル
63 特別役当選持越し手段
64 リール制御手段
64a 小役優先手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 演出制御手段
69a 報知制御手段
L1 図柄組合せライン(有効ラインL1)
L2〜L5 図柄組合せライン(無効ライン)
Claims (1)
- 役の当選確率を定めた役抽選テーブルと、
前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能に前記リールを停止制御するリール制御手段と
を備えるスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段で抽選される役として、遊技者にとって有利となる特別遊技に移行させるための役であって当選後にはその図柄の組合せが有効ラインに停止するまでその当選が次遊技に持ち越される特別役と、当選した遊技でのみその図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる特定役とを有し、
前記役抽選テーブルは、
前記特別役に当選するまでの遊技で用いられ、前記特別役及び前記特定役の重複当選を有する第1役抽選テーブルと、
前記特別役に当選した後、前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技で用いられ、前記特定役の当選を有する第2役抽選テーブルと
を備え、
前記リールとして、少なくとも、第1リール、第2リール及び第3リールを備え、
前記リール制御手段は、
前記特別役及び前記特定役に重複当選した遊技、並びに前記特別役の当選を持ち越している状態で前記特定役に当選した遊技において、
a)第1リールに対応するストップスイッチが所定の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄かつ前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄である共通図柄を有効ラインに停止させるように第1リールを停止制御し、
b)第1リールが停止している状況下で、第2リールに対応するストップスイッチが第1の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止可能であっても前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を優先して有効ラインに停止させ、第2リールに対応するストップスイッチが第1の操作タイミングと異なる第2の操作タイミングで操作されたときは、前記共通図柄を有効ラインに停止させるように第2リールを停止制御し、
c)第1リールの前記共通図柄が有効ラインに停止し、かつ、第2リールの前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄が有効ラインに停止している状況下で、第3リールに対応するストップスイッチが第3の操作タイミングで操作されたときは、前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させ、
d)第1リールの前記共通図柄が有効ラインに停止し、かつ、第2リールの前記共通図柄が有効ラインに停止している状況下で、第3リールに対応するストップスイッチが第4の操作タイミングで操作されたときは、前記特別役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させ、第3リールに対応するストップスイッチが第4の操作タイミングと異なる第5の操作タイミングで操作されたときは、前記特定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように第3リールを停止させる
ことを特徴とするスロットマシン。
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