JP5899018B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としての内燃機関及び電動機と、奇数段側の変速軸と偶数段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機とを備えるハイブリッド車両において、駆動源及び変速機の動作を制御するハイブリッド車両の制御装置に関する。
駆動源として内燃機関(エンジン)の他に電動機(モータ)を備えたハイブリッド型の車両が知られている。このようなハイブリッド型の車両に用いる変速機として、例えば、特許文献1に示すように、奇数段(1、3、5速段など)の変速段で構成される第1変速機構の第1入力軸と内燃機関の機関出力軸とを断接可能な第1断接機構(奇数段クラッチ)と、偶数段(2、4、6速段など)の変速段で構成される第2変速機構の第2入力軸と機関出力軸とを断接可能な第2断接機構(偶数段クラッチ)とを備え、これら2つの断接機構を交互につなぎ替えることで変速を行うツインクラッチ式の変速機がある。また、このようなツインクラッチ式の変速機には、第1変速機構の第1入力軸に電動機の回転軸を連結した構成の変速機がある。
特許第4285571号公報
ところで、上記のような第1変速機構の第1入力軸に電動機の回転軸が連結された構成のツインクラッチ式変速機では、奇数段クラッチと偶数段クラッチのいずれかに故障が発生した場合、当該故障を検知した後、故障していない他方のクラッチを使用するエンジン走行モードに切り替えることで、緊急時の走行を確保するリンプホームを可能としている。
その際、偶数段クラッチの故障時にエンジンを始動するには、偶数段クラッチのオン故障(クラッチが締結(係合)状態で固着する故障をいう、以下同じ。)が発生した場合と、オフ故障(クラッチが締結(係合)解除(非係合)状態で固着する故障をいう、以下同じ。)が発生した場合のいずれにおいても、奇数段クラッチを締結することで、モータの正回転による駆動力を第1入力軸及び偶数段クラッチを介してエンジンの機関出力軸に伝達して該エンジンを始動するモータ正転始動を行う。この際、偶数段クラッチのオン故障の場合には、第2変速機構(偶数段ギヤ)をオフギヤ(偶数段ギヤ用の同期係合装置をいずれも非係合状態とすることをいう。)してモータ正転始動を行い、偶数段クラッチのオフ故障の場合には、第1変速機構(奇数段ギヤ)をオフギヤ(奇数段ギヤ用の同期係合装置をいずれも非係合状態とすることをいう。)してモータ正転始動を行う。また、奇数段クラッチのオン故障時においても同様に、第1変速機構をオフギヤしてモータ正転始動を行う。その一方で、奇数段クラッチのオフ故障時には、奇数段クラッチを介してモータの駆動力をエンジンのクランク軸に伝達することができないため、モータの駆動力を第1変速機構から第2変速機構に伝達し、その後、第2変速機構から偶数段クラッチを経由してエンジンのクランク軸に伝達することでエンジンを始動する偶数段クラッチ始動を行う。
しかしながら、上記の偶数段クラッチ始動モードでは、第1変速機構から第2変速機構へ伝達されるモータの駆動力の一部が変速機の出力軸側に伝達され、該出力軸から車両の駆動輪へ伝達されるため、車両が所定以上の速度で走行していることが必要である。すなわち、奇数段クラッチのオフ故障時には、車両が完全に停止している状態、又はモータの駆動力により車両が極低速で走行している状態では、偶数段クラッチの回転数がエンジンの始動に必要な回転数に達していないことがあり、その場合には、上記の偶数段クラッチ始動モードでエンジンを始動することができない。そのため従来は、この点に対処するために、変速機に別途のエンジン始動装置(スタータモータなど)を設けることが必要であった。これにより、変速機の部品点数の増加、構造の複雑化、コスト増に繋がる懸念があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ツインクラッチ式の変速機を備えたハイブリッド車両において、変速機の奇数段クラッチ(第1断接手段)又は偶数段クラッチ(第2断接手段)に故障が発生したときに、車両の走行状態に関わらず、車両駆動用の電動機で内燃機関を始動することができ、別途の始動装置が不要となるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1断接手段(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2断接手段(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、第1、第2入力軸(IMS,SS)と平行に配置したリバース軸(RVS)と、駆動輪側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)上に配置された一又は複数の第1同期係合装置(81,82)を介して第1入力軸(IMS)に選択的に連結される複数の奇数段ギヤ(43,45,47)を含む第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)上に配置された一又は複数の第2同期係合装置(83,84)を介して第2入力軸(SS)に選択的に連結される複数の偶数段ギヤ(42,44,46)を含む第2変速機構(G2)と、リバース軸(RVS)上に配置されたリバース用同期係合装置(85)を介してリバース軸(RVS)に連結可能であると共に、第1入力軸(IMS)上のギヤ(56)に噛合しているリバース用ギヤ(58)を含むリバース変速機構(GR)と、出力軸(CS)上に配置され、第1変速機構(G1)の奇数段ギヤ(43,45,47)と第2変速機構(G2)の偶数段ギヤ(42,44,46)とが噛合する複数の出力ギヤ(51,52,53)と、を有する変速機(4)と、変速機(4)の変速動作を制御すると共に第1断接手段(C1)及び第2断接手段(C2)の故障状態を判断可能な制御手段(10)と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、制御手段(10)は、内燃機関(2)が停止しているときに、第1断接手段(C1)と第2断接手段(C2)の少なくともいずれかの故障を判断した場合、第2断接手段(C2)を係合させると共にリバース用同期係合装置(85)を係合させた状態で、電動機(3)を逆転方向に駆動することで、該電動機(3)の逆回転による駆動力を第1入力軸(IMS)及びリバースギヤ(58)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に伝達して該内燃機関(2)を始動する第1の内燃機関始動制御を行うことを特徴とする。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、通常時に電動機で内燃機関を始動する場合には、第1断接手段を接続し、第1入力軸を介して電動機の駆動力を内燃機関の機関出力軸に伝達するのに対して、第1断接手段又は第2断接手段の故障時には、偶数段側の発進クラッチである第2断接手段を接続して、逆転駆動させた電動機の駆動力を第2断接手段及びリバース変速段を経由して内燃機関の機関出力軸に伝達することで、内燃機関を始動する。これにより、発進クラッチである第1断接手段又は第2断接手段の故障時に、従来の偶数段クラッチ始動が行えない範囲の車速である場合にも、車両駆動用の電動機で内燃機関を始動できるようになる。したがって、変速機に別途のエンジン始動装置(スタータモータなど)を設けていなくても、内燃機関を始動してその駆動力で車両を走行させることができ、リンプホームが可能となる。
またこの場合、車速を検出する車速検出手段(36)を更に備え、制御手段(10)は、車速検出手段(36)で検出した車速(V)が所定の閾値(V1)より低い場合に第1の内燃機関始動制御(後述する実施形態のモータ逆転始動制御)を行い、車速(V)が閾値(V1)より高い場合には、第1同期係合装置(81,82)のいずれか及び第2同期係合装置(83,84)のいずれかを係合させた状態で、電動機(3)を正転方向に駆動することで、該電動機(3)の正回転による駆動力を出力軸(CS)に伝達して車両を走行させると共に、該駆動力を第2変速機構及び第2断接手段(C2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に伝達して該内燃機関(2)を始動する第2の内燃機関始動制御(後述する実施形態における偶数段クラッチ始動制御)を行うようにしてよい。
既述のように、偶数段クラッチ始動モードでは、第1変速機構から第2変速機構へ伝達される電動機の駆動力の一部が変速機の出力軸側に伝達され、該出力軸から車両の駆動輪へ伝達されるため、車両が所定以上の速度で走行していることが必要である。したがってここでは、車速が所定の閾値よりも低い場合には、上記第1の内燃機関始動制御(モータ逆転始動制御)を行い、車速が閾値より高い場合には、上記第2の内燃機関始動制御(偶数段クラッチ始動制御)を行う。これにより、第1断接手段又は第2断接手段に故障が発生した場合、車速に関わらず電動機の駆動力で内燃機関を始動させることが可能となる。
また、上記の第1断接手段(C1)又は第2断接手段(C2)の故障状態とは、第1断接手段(C1)が係合不能なオフ故障状態であるか、もしくは、第2断接手段(C2)が係合解除不能なオン故障状態である。第1断接手段のオフ故障状態と第2断接手段のオン故障状態のいずれにおいても、第2断接手段を係合させることは可能であるため、上記の第1の内燃機関始動制御又は第2の内燃機関始動制御による内燃機関の始動を行うことができる。
また、上記の制御装置では、電動機(3)との間で電力の授受が可能な蓄電装置(30)を備え、内燃機関(2)の始動後、該内燃機関(2)から第2変速機構(G2)の偶数段ギヤ(42,44,46)のいずれかを介して伝達される駆動力のみで車両(1)を走行させると共に、変速準備段として第1同期係合装置(81,82)のいずれかが係合している奇数段ギヤ(43,45,47)を介して内燃機関(2)の駆動力を電動機(3)に伝達することで蓄電装置(30)の充電を行うようにしてよい。この場合、奇数段ギヤ(43,45,47)のいずれかによる上記の変速準備段は、変速機(4)で設定可能な最低変速段から3番目又は5番目の変速段であることが望ましい。
この構成によれば、第1断接手段又は第2断接手段に故障が発生した場合、内燃機関の駆動力のみで車両を走行させながら、内燃機関の駆動力により電動機をジェネレータとして機能させて蓄電装置の充電を行うことができる。また、内燃機関の駆動力で蓄電器の充電を行う場合、変速機の最低変速段(1速段)を介して内燃機関の駆動力を伝達すると、電動機が許容範囲を超える過回転状態となるおそれがある。その一方で、最高速段(7速段など)を介して駆動力を伝達すると電動機の回転が不足して十分な充電量が得られないおそれがある。そのためここでは、内燃機関の駆動力を電動機に伝達する変速段は、変速機の最低変速段から3番目又は5番目の変速段に設定するとよい。
また、上記の制御装置では、内燃機関(2)の始動後、第2断接手段(C2)の係合解除が可能な場合には、該第2断接手段(C2)の係合を解除し、かつ第2同期係合装置(83,84)の係合を解除した状態で、電動機(3)の駆動力を第1変速機構(G1)を介して出力軸(CS)に伝達して車両を走行させるとよい。
第2断接手段(C2)の係合解除が可能な場合には、該第2断接手段の係合を解除し、かつ第2同期係合装置(偶数段ギヤ用の同期係合装置)の係合を解除すれば、内燃機関を始動させたまま電動機の駆動力を出力軸側に伝達することができるので、電動機の駆動力のみで車両を走行させることができる。
また、第2断接手段(C2)の係合解除が不能である場合に車両を後進させるには、内燃機関(3)の始動後、車両の停止状態で、リバース用同期係合装置(85)を係合させて第2同期係合装置(83,84)の係合を解除することで、内燃機関(3)の駆動力を第1入力軸(IMS)及びリバースギヤ(58)を介して出力軸(CS)に伝達することで、車両を後進させることができる。
第2断接手段の係合解除が不能である場合に車両を後進させるには、出力軸を逆回転させるために、同期係合装置の係合状態の入れ替えを行う必要がある。具体的には、一度車両を停止させて、リバース用同期係合装置を係合させて第2同期係合装置の係合を解除することで、逆回転の駆動力を出力軸に伝達する。
また、上記の制御装置では、第1断接手段(C1)の係合が可能な場合には、第1同期係合装置(81,82)の係合解除により第1変速機構(G1)をニュートラルにし、第1断接手段(C1)と第2断接手段(C2)の両方を係合させた状態で車両を走行させるとよい。
上記のように、第1断接手段(C1)と第2断接手段(C2)の両方を係合させた状態で車両を発進させると、奇数段ギヤがニュートラルなので、偶数段ギヤを介して伝達された駆動力で車両が発進する。また、第2断接手段(C2)を介して電動機の駆動力を出力軸へ伝達して車両を走行させることもできる。さらに、奇数段ギヤを介して内燃機関の駆動力を電動機に伝達することで、蓄電装置の充電を行うことが可能となる。また、電動機で内燃機関の駆動力をアシストすることも可能となる。
また、車両の運転者にリンプホームモードを報知する報知手段(35)を更に備え、制御手段(10)は、第1断接手段(C1)又は第2断接手段(C2)の故障状態を判断した場合、報知手段(35)を作動する指令を出すとよい。これによれば、第1断接手段又は第2断接手段の故障によるリンプホームモードの実行を運転者に知らせることができ、車両の走行における安全を確保することが可能となる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、変速機の第1断接機構(奇数段クラッチ)又は第2断接機構(偶数段クラッチ)に故障が発生した場合、車両の走行状態に関わらず、車両駆動用の電動機の駆動力だけで内燃機関を始動することができる。
本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。 図1に示す変速機のスケルトン図である。 図2に示す変速機の各シャフトの係合関係を示す概念図である。 モータ正転始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。 偶数段クラッチ始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。 モータ逆転始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。 奇数段クラッチ又は偶数段クラッチを介してエンジンを始動する場合の車速と各クラッチの回転数との関係を示すグラフである。 奇数段クラッチ又は偶数段クラッチの故障時におけるエンジン始動モードの選択手順を示すフローチャートである。 奇数段クラッチ又は偶数段クラッチの故障時におけるエンジン始動モードの分類を示す一覧表である。 奇数段クラッチのオフ故障時にモータ逆転始動モードでエンジンを始動する際の各種値の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態での奇数段クラッチ又は偶数段クラッチの故障時におけるエンジン始動モードの選択手順を示すフローチャートである。 第2実施形態での奇数段クラッチ又は偶数段クラッチの故障時におけるエンジン始動モードの分類を示す一覧表である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の車両1は、図1に示すように、駆動源としての内燃機関2及び電動機3を備えたハイブリッド自動車の車両であって、さらに、電動機3を制御するためのインバータ(電動機制御手段)20と、バッテリ(蓄電装置)30と、トランスミッション(変速機)4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R,6Lと、左右の駆動輪WR,WLとを備える。ここで、電動機3は、モータでありモータジェネレータを含み、バッテリ30は、蓄電器でありキャパシタを含む。また、内燃機関2は、エンジンであり、ディーゼルエンジンやターボエンジンなどを含む。内燃機関(以下、「エンジン」と記す。)2と電動機(以下、「モータ」と記す。)3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5およびドライブシャフト6R,6Lを介して左右の駆動輪WR,WLに伝達される。
また、車両1は、エンジン2、モータ3、変速機4、ディファレンシャル機構5、インバータ(電動機制御手段)20およびバッテリ30をそれぞれ制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10を備える。電子制御ユニット10は、1つのユニットとして構成されるだけでなく、例えばエンジン2を制御するためのエンジンECU、モータ3やインバータ20を制御するためのモータジェネレータECU、バッテリ30を制御するためのバッテリECU、変速機4を制御するためのAT−ECUなど複数のECUから構成されてもよい。本実施形態の電子制御ユニット10は、エンジン2を制御するとともに、モータ3やバッテリ30、変速機4を制御する。
電子制御ユニット10は、各種の運転条件に応じて、モータ3のみを動力源とするモータ単独走行(EV走行)をするように制御したり、エンジン2のみを動力源とするエンジン単独走行をするように制御したり、エンジン2とモータ3の両方を動力源として併用する協働走行(HEV走行)をするように制御する。また、電子制御ユニット10は、公知の各種の制御パラメータに従って、後述するモータ3のストール状態におけるインバータ20の保護制御や、その他の各種の運転に必要な制御を行う。
また、電子制御ユニット10には、制御パラメータとして、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセルペダルセンサ31からのアクセルペダル開度、ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキペダルセンサ32からのブレーキペダル開度、ギヤ段(変速段)を検出するシフトポジションセンサ33からのシフト位置、車速を検出する車速センサ39からの車速などの各種信号が入力されるようになっている。また、図示は省略するが電子制御ユニット10には、さらに、車両1に搭載されたカーナビゲーションシステムなどから、車両1が現在走行している道路の状況(例えば、平坦路、上り坂、下り坂の別など)に関するデータが入力されるようになっていてもよい。また、車両1には、該車両1がリンプホームモードを実施していることを運転者に報知するための警報ランプ(報知手段)35が設けられている。そして、電子制御ユニット10は、後述する奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2のいずれかが正常に動作しない故障状態であると判断した場合、当該警報ランプ35を点灯させるようになっている。
エンジン2は、燃料を空気と混合して燃焼することにより車両1を走行させるための駆動力を発生する内燃機関である。モータ3は、エンジン2とモータ3との協働走行やモータ3のみの単独走行の際には、バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両1を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両1の減速時には、モータ3の回生により電力を発電する発電機(ジェネレータ)として機能する。モータ3の回生時には、バッテリ30は、モータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。
次に、本実施形態の車両1が備える変速機4の構成を説明する。図2は、図1に示す変速機4のスケルトン図である。図3は、図2に示す変速機4の各シャフトの係合関係を示す概念図である。変速機4は、前進7速、後進1速の平行軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機(DCT:デュアルクラッチトランスミッション)である。
変速機4には、エンジン2のクランク軸(機関出力軸)2a及びモータ3に接続される内側メインシャフト(第1入力軸)IMSと、この内側メインシャフトIMSの外筒をなす外側メインシャフト(第2入力軸)OMSと、内側メインシャフトIMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフト(第2入力軸)SS、アイドルシャフトIDS、リバースシャフト(リバース軸)RVSと、これらのシャフトに平行で出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。
これらのシャフトのうち、外側メインシャフトOMSがアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSSに常時係合し、カウンタシャフトCSがさらにディファレンシャル機構5(図1参照)に常時係合するように配置される。
また、変速機4は、奇数段クラッチ(第1断接機構)C1と、偶数段クラッチ(第2断接機構)C2とを備える。奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2は乾式のクラッチである。奇数段クラッチC1は、内側メインシャフトIMSに結合される。偶数段クラッチC2は、外側メインシャフトOMS(第2入力軸の一部)に結合され、外側メインシャフトOMS上に固定されたギヤ48からアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSS(第2入力軸の一部)に連結される。
内側メインシャフトIMSのモータ3寄りの所定箇所には、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71が固定配置される。また、内側メインシャフトIMSの外周には、図2において左側から順に、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と、3速駆動ギヤ43と、7速駆動ギヤ47と、5速駆動ギヤ45が配置される。なお、3速駆動ギヤ43は、1速駆動ギヤとしても兼用されるものである。3速駆動ギヤ43、7速駆動ギヤ47、5速駆動ギヤ45は、それぞれ内側メインシャフトIMSに対して相対的に回転可能であり、3速駆動ギヤ43はプラネタリギヤ機構70のキャリア73に連結している。更に、内側メインシャフトIMS上には、3速駆動ギヤ43と7速駆動ギヤ47との間に3−7速シンクロメッシュ機構81が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、5速駆動ギヤ45に対応して5速シンクロメッシュ機構82が軸方向にスライド可能に設けられる。所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段が内側メインシャフトIMSに連結される。内側メインシャフトIMSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、奇数段の変速段を実現するための第1変速機構G1が構成される。なお、上記の駆動ギヤ43,45,47は、本発明にかかる奇数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構81,82は、本発明にかかる第1同期結合装置である。第1変速機構G1の各駆動ギヤ43,45,47は、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ(出力ギヤ)51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。
セカンダリシャフトSS(第2入力軸)の外周には、図2において左側から順に、2速駆動ギヤ42と、6速駆動ギヤ46と、4速駆動ギヤ44とが相対的に回転可能に配置される。更に、セカンダリシャフトSS上には、2速駆動ギヤ42と6速駆動ギヤ46との間に2−6速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、4速駆動ギヤ44に対応して4速シンクロメッシュ機構84が軸方向にスライド可能に設けられる。この場合も、所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段がセカンダリシャフトSS(第2入力軸)に連結される。セカンダリシャフトSS(第2入力軸)に関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、偶数段の変速段を実現するための第2変速機構G2が構成される。なお、なお、上記の駆動ギヤ42,44,46は、本発明にかかる偶数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構83,84は、本発明にかかる第2同期結合装置である。第2変速機構G2の各駆動ギヤも、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。なお、セカンダリシャフトSSに固定されたギヤ49はアイドルシャフトIDS上のギヤ55に結合しており、該アイドルシャフトIDSから外側メインシャフトOMSを介して偶数段クラッチC2に結合される。
リバースシャフトRVSの外周には、リバースギヤ58が相対的に回転可能に配置される。また、リバースシャフトRVS上には、リバースギヤ58に対応してリバースシンクロメッシュ機構(リバース用同期係合装置)85が軸方向にスライド可能に設けられ、また、アイドルシャフトIDSに係合するギヤ50が固定されている。リバースシャフトRVSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、リバース段を実現するためのリバース変速機構GRが構成される。車両1を後進(リバース走行)させる場合は、シンクロメッシュ機構85のシンクロを入れて、偶数段クラッチC2を係合することにより、偶数段クラッチC2の回転が外側メインシャフトOMS及びアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSに伝達され、リバースギヤ58が回転される。リバースギヤ58は内側メインシャフトIMS上のギヤ56に噛み合っており、リバースギヤ58が回転するとき内側メインシャフトIMSは前進時とは逆方向に回転する。内側メインシャフトIMSの逆方向の回転はプラネタリギヤ機構70に連結した3速駆動ギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達される。
カウンタシャフトCS上には、図2において左側から順に、2−3速従動ギヤ51と、6−7速従動ギヤ52と、4−5速従動ギヤ53と、パーキング用ギヤ54と、ファイナル駆動ギヤ55とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ55は、ディファレンシャル機構5のディファレンシャルリングギヤ(図示せず)と噛み合うようになっており、これにより、カウンタシャフトCSの回転がディファレンシャル機構5の入力軸(つまり車両推進軸)に伝達される。また、プラネタリギヤ機構70のリングギヤ75には、該リングギヤ75の回転を停止するためのブレーキ41が設けられる。
上記構成の変速機4では、2−6速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、2速駆動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、6速駆動ギヤ46がセカンダリシャフトSSに結合される。また、4速シンクロメッシュ機構84のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、4速駆動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このように偶数の駆動ギヤ段を選択した状態で、偶数段クラッチC2を係合することにより、変速機4は偶数の変速段(2速、4速、又は6速)に設定される。
3−7速シンクロメッシュ機構81のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が内側メインシャフトIMSに結合されて3速の変速段が選択され、右方向にスライドすると、7速駆動ギヤ47が内側メインシャフトIMSに結合されて7速の変速段が選択される。また、5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が内側メインシャフトIMSに結合されて5速の変速段が選択される。シンクロメッシュ機構81、82がいずれのギヤ43、47、45も選択していない状態(ニュートラル状態)では、プラネタリギヤ機構70の回転がキャリア73に連結したギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速の変速段が選択されることになる。このように奇数の駆動ギヤ段を選択した状態で、奇数段クラッチC1を係合することにより、変速機4は奇数の変速段(1速、3速、5速、又は7速)に設定される。
変速機4で実現すべき変速段の決定及び該変速段を実現するための制御(第1変速機構G1及び第2変速機構G2における変速段の選択、すなわちシンクロの切り替え制御と、奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2の係合及び係合解除の制御等)は、公知のように、運転状況に従って、電子制御ユニット10によって実行される。
そして、本実施形態のハイブリッド駆動装置では、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2のいずれかに故障が発生した場合、当該故障を検知した後、故障していない他方のクラッチC1,C2を用いてエンジン2の駆動力で走行する制御に切り替えることで、緊急時の走行を確保するリンプホームモードを実施するようになっている。
その際、偶数段クラッチC2の故障時にエンジン2を始動するには、当該偶数段クラッチC2のオン故障が発生した場合と、オフ故障が発生した場合のいずれにおいても、奇数段クラッチC1を締結することで、モータ3の正回転による駆動力を内側メインシャフトIMS及び奇数段クラッチC1を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達してエンジン2を始動するモード(以下、これを「モータ正転始動モード」という。)を行う。この際、偶数段クラッチC2のオン故障の場合には、偶数段ギヤ42,44,46をオフギヤ(偶数段ギヤ42,44,46用の同期係合装置83,84をいずれも非係合状態とすることをいう、以下同じ。)させた状態でモータ正転始動を行い、偶数段クラッチC2のオフ故障の場合には、奇数段ギヤ43,45,47をオフギヤ(奇数段ギヤ43,45,47用の同期係合装置81,82をいずれも非係合状態とすることをいう。)させた状態でモータ正転始動を行う。また、奇数段クラッチC1のオン故障時においても同様に、奇数段ギヤ43,45,47をオフギヤさせた状態でモータ正転始動モードを行うことで、エンジン2を始動する。図4は、モータ正転始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。
一方、奇数段クラッチC1のオフ故障時には、奇数段クラッチC1を介してモータ3の駆動力をエンジン2のクランク軸2aに伝達することができないため、モータ3の駆動力を第1変速機構G1から第2変速機構G2に伝達し、その後、第2変速機構G2から偶数段クラッチC2を経由してエンジン2のクランク軸2aに伝達することでエンジン2を始動する始動モード(以下、これを「偶数段クラッチ始動モード」という。)を行う。図5は、偶数段クラッチ始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。
偶数段クラッチ始動モードでは、第1変速機構G1から第2変速機構G2に伝達されるモータ3の駆動力の一部がセカンダリシャフト(出力軸)SSを介して駆動輪WR,WL側へ伝達される。そのため、車両1が完全に停止している状態、又は車速が所定以下の場合には、偶数段クラッチC2の回転数がエンジン2を始動可能な回転数に達していないため、当該偶数段クラッチ始動モードではエンジン2を始動できない。そこで、本実施形態では、奇数段クラッチC1のオフ故障時に車速Vが所定の閾値V1(図7参照)より低車速の場合には、上記の偶数段クラッチ始動モードに代えて、偶数段クラッチC2を係合させると共にリバースギヤ58をインギヤ(リバースシンクロメッシュ機構85を係合させることをいう、以下同じ。)した状態で、モータ3を逆転方向に駆動することで、該モータ3の逆回転による駆動力を内側メインシャフトIMS及びリバースギヤ58を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達する始動モード(以下、これを「モータ逆転始動モード」という。)を行うようにしている。図6は、モータ逆転始動モードの動力伝達経路を示すスケルトン図である。
ここで、上記のモータ正転始動モード、偶数段クラッチ始動モード、モータ逆転始動モードについて詳細に説明する。図4に示すモータ正転始動モードでは、奇数段クラッチC1を係合させると共に、偶数段クラッチC2を非係合とし、リバースギヤ58をオフギヤ(リバースギヤ58用のシンクロメッシュ機構85を非係合状態とすることをいう、以下同じ。)とする。そして、奇数段クラッチC1にオン故障が発生している場合又は偶数段クラッチC2にオフ故障が発生している場合には、奇数段ギヤ43,45,47をオフギヤとし、かつ、偶数段ギヤ42,44,46のいずれかをインギヤ(偶数段ギヤ42,44,46用のシンクロメッシュ機構83,84のいずれかを係合状態とすることをいう、以下同じ。)とする。また、偶数段クラッチC2にオン故障が発生している場合には、偶数段ギヤ42,44,46をオフギヤとし、かつ、奇数段ギヤ43,45,47のいずれかをインギヤ(奇数段ギヤ43,45,47用のシンクロメッシュ機構81,82のいずれかを係合状態とすることをいう、以下同じ。)とする。この状態でモータ3を正転方向に回転駆動する。
これにより、内側メインシャフトIMSを伝達されたモータ3の駆動力が第1クラッチC1を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達される。したがって、モータ3を回転させることで、内側メインシャフトIMSがエンジン2のクランク軸2aを連れ回してクランキングし、エンジン2を始動することができる。
図5に示す偶数段クラッチ始動モードでは、奇数段クラッチC1を非係合とすると共に、奇数段ギヤ43,45,47のいずれかをインギヤとし、かつ、偶数段クラッチC2を係合すると共に、偶数段ギヤ42,44,46のいずれかをインギヤとし、リバースギヤ58をオフギヤとする。この状態でモータ3を正転方向に回転駆動する。図6では、一例として、奇数段ギヤ43,45,47のうち3速駆動ギヤ43をインギヤとし、偶数段ギヤ42,44,46のうち2速駆動ギヤ42をインギヤとした場合を示している。
これにより、内側メインシャフトIMSを伝達されたモータ3の駆動力が3速駆動ギヤ43、カウンタシャフトCS上の従動ギヤ51、2速駆動ギヤ42を介してセカンダリシャフトSSに伝達され、該セカンダリシャフトSS上のギヤ49からアイドルシャフトIDS上のギヤ55を介して外側メインシャフトOMS上のギヤ48に伝達される。この駆動力は、外側メインシャフトOMSから偶数段クラッチC2を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達される。これにより、モータ3を回転させることで、外側メインシャフトOMSがエンジン2のクランク軸2aを連れ回してクランキングし、エンジン2を始動することができる。またこのとき、3速ギヤ43から従動ギヤ51に伝達される駆動力の一部がカウンタシャフトCSに伝達されることで、カウンタシャフトCSを介して駆動輪WR、WL側に伝達された駆動力で車両1が前進する。
図6に示すモータ逆転始動モードでは、奇数段クラッチC1を非係合とし、偶数段クラッチC2を係合し、奇数段ギヤ43,45,47及び偶数段ギヤ42,44、46をオフギヤとし、かつ、リバースギヤ58をインギヤとする。この状態でモータ3を逆転方向に回転駆動する。
これにより、内側メインシャフトIMSを伝達されたモータ3の駆動力がリバースギヤ58を介してリバースシャフトRVSに伝達され、該リバースシャフトRVSからギヤ50及びギヤ55を介してアイドルシャフトIDSに伝達され、更にギヤ55からギヤ48を介して外側メインシャフトOMSに伝達される。そして、外側メインシャフトOMSから偶数段クラッチC2を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達される。これにより、モータ3を回転させることで、内側メインシャフトIMSがエンジン2のクランク軸2aを連れ回してクランキングし、エンジン2を始動することができる。このモータ逆転始動モードでは、奇数段クラッチC1を介さずに偶数段クラッチC2のみを介してモータ3の駆動力をエンジン2のクランク軸2aに伝達できるので、奇数段クラッチC1にオフ故障が発生している場合にもモータ3でエンジン2を始動することができる。
図7は、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2を介してエンジン2を始動する場合の車速Vと奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の回転数との関係を示すグラフである。同図のグラフに示すように、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の回転数Rは、車速Vに比例した回転数となる。一方、エンジン2を始動するには、クランク軸2aを始動可能回転数R1以上の回転数でクランキングする必要がある。そのため、上記の偶数段クラッチ始動モードでエンジン2を始動するには、偶数段クラッチC2の回転数Rがエンジン2の始動可能回転数R1以上であることが必要となる。
そのため本実施形態では、偶数段クラッチC2の回転数Rがエンジン2の始動可能回転数R1となる車速(閾値)V1よりも高車速(車速V>閾値V1)側の領域(領域A)においてのみ偶数段クラッチ始動を行い、車速(閾値)V1よりも低車速(車速V<閾値V1)側の領域(領域B)では、偶数段クラッチ始動に代えてモータ逆転始動を行うようにしている。
図8は、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン始動モードの選択手順を示すフローチャートである。また、図9は、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2の故障態様ごとに分類したエンジン始動モードの一覧表である。以下、これらの図を用いて、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン始動モードの選択について説明する。
図8のフローチャートでは、まず、奇数段クラッチC1に故障が発生しているか否かを判断する(ステップST1−1)。その結果、奇数段クラッチC1に故障が発生している場合(YES)には、続けて、当該故障がオフ故障か否かを判断する(ステップST1−2)。オフ故障であれば(YES)、続けて、車速Vが閾値V1よりも低いか否かを判断する(ステップST1−3)。その結果、車速Vが閾値V1よりも低い場合(低車速)であれば(YES)、モータ逆転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST1−4)。一方、車速Vが閾値V1よりも高い場合(高車速)であれば(NO)、偶数段クラッチ始動モードでエンジン2を始動する(ステップST1−5)。また、先のステップST1−2で奇数段クラッチC1の故障がオフ故障でない場合、すなわちオン故障である場合には(NO)、奇数段オフギヤ状態でのモータ正転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST1−6)。
一方、先のステップST1−1で奇数段クラッチC1に故障が発生していない場合(NO)には、偶数段クラッチC2に故障が発生しているか否かを判断する(ステップST1−7)。その結果、偶数段クラッチC2に故障が発生している場合(YES)には、続けて、当該故障がオフ故障か否かを判断する(ステップST1−8)。オフ故障であれば(YES)、奇数段オフギヤ状態でのモータ正転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST1−6)。一方、偶数段クラッチC2の故障がオフ故障でない場合、すなわちオン故障である場合には(NO)、偶数段オフギヤ状態でのモータ正転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST1−9)。
このように、奇数段クラッチC1がオフ故障のときにエンジン2を始動するには、車速Vが所定の閾値V1よりも低い場合には、モータ逆転始動を行い、車速Vが閾値V1より高い場合には、偶数段クラッチ始動を行う。これにより、車速に関わらず、車両駆動用のモータ3でエンジン2を始動させることが可能となる。
図10は、奇数段クラッチC1のオフ故障時にモータ逆転始動モードでエンジン2を始動する際の各種値の変化を示すタイミングチャートである。同図のタイミングチャートでは、ブレーキスイッチのオンオフ、奇数段クラッチC1のオフ故障判定フラグ、モータ逆転始動モードのフラグ、1速(3速)駆動ギヤ43、リバースギヤ58、2速駆動ギヤ42のインギヤ/オフギヤ状態、奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2の伝達トルク、モータ3の回転数、エンジン2の回転数、車速Vそれぞれの経時変化を示している。
ここでは、車速V=0km/hの停車状態、かつ、エンジン2の回転が停止(0rpm)し、モータ3の回転が停止(0rpm)している状態で、時刻t1において奇数段クラッチC1のオフ故障判定がなされると、その後、時刻t2でモータ逆転始動モードのフラグがオン(0→1)となる。これにより、時刻t3で1速(3速)駆動ギヤ43がインギヤからオフギヤに切り換わり、時刻t4でリバースギヤ58がオフギヤからインギヤに切り換わると共に、2速駆動ギヤ42がインギヤからオフギヤに切り換わる。その後、時刻t5で偶数段クラッチC2を係合し、時刻t6でモータ3を逆転方向に駆動する。これにより、モータ3の逆転駆動によるトルクが偶数段クラッチC2を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達されることで、クランク軸2aが連れ回されてエンジン2の回転数が上昇してゆく。こうして時刻t7にエンジン2の始動が完了すると、モータ3の逆転駆動を停止する。これにより時刻t8で偶数段クラッチC2を介して伝達されるトルクが0になる。その後、時刻t9でモータ逆転始動モードのフラグがオフ(1→0)となり、リバースギヤ58がインギヤからオフギヤに切り換わる。時刻t10で2速駆動ギヤ42がオフギヤからインギヤに切り換わる。その後、時刻t11でブレーキスイッチがオンからオフに切り換わることで、車両1が発進する。以降、偶数段クラッチC2が徐々に締結されていくことで、エンジン2のトルクがセカンダリシャフトSS側に伝達されて車速が上昇してゆき、時刻t12で偶数段クラッチC2が完全に締結する。
このように、本実施形態では、奇数段クラッチC1のオフ故障時におけるエンジン2の始動後、エンジン2から第2変速機構G2の駆動ギヤ(偶数段ギヤ)42,44,46のいずれかを介して伝達される駆動力のみで車両1を走行させることができる。またこの場合、変速準備段(プレシフト段)として内側メインシャフトIMSに係合している第1変速機構G1の駆動ギヤ(奇数段ギヤ)43,45,47のいずれかを介してエンジン2の駆動力をモータ3に伝達することで、モータ3を発電機として動作させてバッテリ30の充電を行うことができる。これにより、車両1を走行させながらバッテリ30の充電を行うことができる。
なお、エンジン2の駆動力をモータ3に伝達してバッテリ30の充電を行う場合、1速段(変速機4の最低変速段)を介してエンジン2の駆動力を伝達すると、モータ3が過回転状態となるおそれがある。その一方で、7速段(最高速段)を介して駆動力を伝達するとモータ3の回転が不足して十分な充電量が得られないおそれがある。そのためここでは、上記のプレシフト段が3速段又は5速段であるときに、3速駆動ギヤ43又は5速駆動ギヤ45を介してエンジン2の駆動力をモータ3に伝達してバッテリ30の充電を行うとよい。
また、本実施形態では、上記の奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン2の始動後に、偶数段クラッチC2の係合解除が可能な場合、すなわち、偶数段クラッチC2にオン故障が発生していない場合には、偶数段クラッチC2の係合を解除し、かつ偶数段ギヤ42,44,46をオフギヤとした状態で、第1変速機構G1を介してモータ3の駆動力をカウンタシャフトCSに伝達して車両1を走行させることができる。
すなわち、偶数段クラッチC2の係合解除が可能な場合には、偶数段クラッチC2の係合を解除し、かつ偶数段ギヤ42,44,46をオフギヤとすれば、エンジン3をかけたままモータ3の駆動力をカウンタシャフトCSに伝達できるので、モータ3の駆動力のみで車両1を走行させることができる。
また、本実施形態では、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン2の始動後に車両1を後進(リバース走行)させるには、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2に発生している故障の態様に応じて、下記のいずれかを実施することが可能である。
奇数段クラッチC1が係合不能な場合には、エンジン2の始動後にリバースギヤ58及び3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ)43をインギヤさせ、かつ、偶数段クラッチC2を係合させる。これにより、エンジン2の駆動力を偶数段クラッチC2及び3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ)43及びリバースギヤ85を介して駆動輪WR,WL側に伝達して車両1を後進させる通常の後進モードを実行することができる。
また、偶数段クラッチC2の係合が不能である場合には、3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ)43をインギヤさせると共にモータ3を逆転方向へ駆動する。これにより、モータ3の逆回転をカウンタシャフトCSに伝達して車両1を後進させることができる。この場合、リバースギヤ58及び偶数段ギヤ42,44,46は、インギヤ状態又はニュートラル(オフギヤ)状態のどちらであってもよい。
一方、偶数段クラッチC2の係合解除が不能である場合には、エンジン2の始動後、車両1を一旦停止させて、その状態でリバースギヤ58をインギヤとし、偶数段ギヤ42,44,46のいずれかをオフギヤとすることで、エンジン2の駆動力を内側メインシャフトIMS及びリバースギヤ58を介してカウンタシャフトCSに伝達して車両1を後進させることができる。
偶数段クラッチC2の係合解除が不能である場合に車両1を後進させるには、カウンタシャフトCSの回転を逆回転に切り替えるために、各同期係合装置の係合状態の入れ替えを行う必要がある。具体的には、一度車両1を停止させて、リバースシンクロメッシュ機構85を係合させてシンクロメッシュ機構83,84の係合を解除することで、逆回転の駆動力をカウンタシャフトCSに伝達して車両1を後進させる。
また、本実施形態では、奇数段クラッチC1の係合が可能な場合、すなわち奇数段クラッチC1にオフ故障が発生していない場合には、奇数段ギヤ43,45,47をオフギヤ(ニュートラル)にし、その状態で奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2の両方を係合させて車両1の走行を行うことができる。
奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2の両方を係合させた状態で車両1を発進させると、第1変速機構G1(奇数段ギヤ43,45,47)がニュートラルなので、第2変速機構G2(偶数段ギヤ42,44,46)を介して伝達された駆動力で車両1が発進する。また、偶数段クラッチC2を介してモータ3の駆動力をカウンタシャフトCSへ伝達して車両1を走行させることもできる。さらに、第1変速機構G1を介してエンジン2の駆動力をモータ3に伝達することでバッテリ30を充電することが可能となる。また、モータ3の駆動力でエンジン2の駆動力をアシストすることも可能となる。
また、電子制御ユニット10は、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2の少なくともいずれかが正常に動作しない故障状態であると判断した場合、上記各種の駆動制御によるリンプホームモードを実施すると共に、警報ランプ35を作動する指令を出すようにする。これによれば、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障によるリンプホームモードの実施を運転者に知らせることができ、かつ、故障対応を行える場所まで車両1を退避させることが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド車両の制御装置について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項、及び図示する以外の事項については、第1実施形態と同じである。
第1実施形態では、奇数段クラッチC1がオフ故障のときに、車速Vに応じてモータ逆転始動モードと偶数段クラッチ始動モードのいずれかを選択的に行う一方で、偶数段クラッチC2がオン故障のときには、モータ正転始動モード(偶数段オフギヤ)を行っていた。これに対して、本実施形態では、下記のように、奇数段クラッチC1がオフ故障のときだけでなく、偶数段クラッチC2がオン故障のときにも、車速Vに応じてモータ逆転始動モードと偶数段クラッチ始動モードのいずれかを選択的に行うようにしている。
図11は、第2実施形態での奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン始動モードの選択手順を示すフローチャートである。また、図12は、第2実施形態での奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2の故障態様ごとに分類したエンジン始動モードの一覧表である。以下、これらの図を参照して、第2実施形態での奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の故障時におけるエンジン始動モードの選択について説明する。
図11のフローチャートでは、まず、奇数段クラッチC1に故障が発生しているか否かを判断する(ステップST2−1)。その結果、奇数段クラッチC1に故障が発生している場合(YES)には、続けて、当該故障がオフ故障か否かを判断する(ステップST2−2)。オフ故障であれば(YES)、続けて、車速Vが閾値V1よりも低いか否かを判断する(ステップST2−3)。その結果、車速Vが閾値V1よりも低い場合(低車速)であれば(YES)、モータ逆転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST2−4)。一方、車速Vが閾値V1よりも高い場合(高車速)であれば(NO)、偶数段クラッチ始動モードでエンジン2を始動する(ステップST2−5)。また、先のステップST2−2で奇数段クラッチC1の故障がオフ故障でない場合、すなわちオン故障である場合には(NO)、モータ正転始動モード(奇数段オフギヤ)でエンジン2を始動する(ステップST2−6)。
一方、先のステップST2−1で奇数段クラッチC1に故障が発生していない場合(NO)には、偶数段クラッチC2に故障が発生しているか否かを判断する(ステップST2−7)。その結果、偶数段クラッチC2に故障が発生している場合(YES)には、続けて、当該故障がオフ故障か否かを判断する(ステップST2−8)。オフ故障であれば(YES)、モータ正転始動モード(奇数段オフギヤ)でエンジン2を始動する(ステップST2−6)。一方、偶数段クラッチC2の故障がオフ故障でない場合、すなわちオン故障である場合には(NO)、続けて、車速Vが閾値V1よりも低いか否かを判断する(ステップST2−9)。その結果、車速Vが閾値V1よりも低い(低車速)場合は(YES)、モータ逆転始動モードでエンジン2を始動する(ステップST2−10)。一方、車速Vが閾値V1よりも高い(高車速)場合は(NO)、偶数段クラッチ始動モードでエンジン2を始動する(ステップST2−11)。
このように、本実施形態では、奇数段クラッチC1がオフ故障のときだけでなく、偶数段クラッチC2がオン故障のときにも、車速Vが所定の閾値V1よりも低い場合には、モータ逆転始動を行い、車速Vが閾値V1より高い場合には、偶数段クラッチ始動を行う。これにより、第1実施形態と同様、車速に関わらず、車両駆動用のモータ3でエンジン2を始動させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
2a クランク軸(機関出力軸)
3 モータ(電動機)
4 変速機
10 電子制御ユニット(制御手段)
30 バッテリ(蓄電装置)
35 警報ランプ(報知手段)
39 車速センサ
43,45,47 駆動ギヤ(奇数段ギヤ)
42,44,46 駆動ギヤ(偶数段ギヤ)
58 リバースギヤ
70 プラネタリギヤ機構
81,82 シンクロメッシュ機構(第1同期結合装置)
83,84 シンクロメッシュ機構(第2同期結合装置)
85 リバースシンクロメッシュ機構
C1 奇数段クラッチ(第1断接手段)
C2 偶数段クラッチ(第2断接手段)
CS カウンタシャフト(出力軸)
G1 第1変速機構
G2 第2変速機構
IDS アイドルシャフト
IMS 内側メインシャフト(第1入力軸)
OMS 外側メインシャフト(第2入力軸)
RVS リバースシャフト(リバース軸)
SS セカンダリシャフト(第2入力軸)
WR,WL 駆動輪

Claims (9)

  1. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    前記第1、第2入力軸と平行に配置したリバース軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸上に配置された一又は複数の第1同期係合装置を介して前記第1入力軸に選択的に連結される複数の奇数段ギヤを含む第1変速機構と、
    前記第2入力軸上に配置された一又は複数の第2同期係合装置を介して前記第2入力軸に選択的に連結される複数の偶数段ギヤを含む第2変速機構と、
    前記リバース軸上に配置されたリバース用同期係合装置を介して前記リバース軸に連結可能であると共に、前記第1入力軸上のギヤに噛合しているリバース用ギヤを含むリバース変速機構と、
    前記出力軸上に配置され、前記第1変速機構の奇数段ギヤと前記第2変速機構の偶数段ギヤとが噛合する複数の出力ギヤと、を有する変速機と、
    前記変速機の変速動作を制御すると共に前記第1断接手段及び前記第2断接手段の故障状態を判断可能な制御手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記内燃機関が停止しているときに、前記第1断接手段と前記第2断接手段の少なくともいずれかの故障を判断した場合、前記第2断接手段を係合させると共に前記リバース用同期係合装置を係合させた状態で、前記電動機を逆転方向に駆動することで、該電動機の逆回転による駆動力を前記第1入力軸及び前記リバースギヤを介して前記内燃機関の機関出力軸に伝達して該内燃機関を始動する第1の内燃機関始動制御を行い、
    前記車速検出手段で検出した車速が所定の閾値より低い場合には、前記第1の内燃機関始動制御を行い、前記車速が前記閾値より高い場合には、前記第1同期係合装置のいずれか及び前記第2同期係合装置のいずれかを係合させた状態で、前記電動機を正転方向に駆動することで、該電動機の正回転による駆動力を前記出力軸に伝達して車両を走行させると共に、該駆動力を前記第2変速機構及び前記第2断接手段を介して前記内燃機関の機関出力軸に伝達して該内燃機関を始動する第2の内燃機関始動制御を行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記故障状態は、前記第1断接手段が係合不能なオフ故障状態である
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記故障状態は、前記第2断接手段が係合解除不能なオン故障状態である
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記電動機との間で電力の授受が可能な蓄電装置を備え、
    前記内燃機関の始動後、
    該内燃機関から前記第2変速機構の前記偶数段ギヤのいずれかを介して伝達される駆動力のみで前記車両を走行させると共に、変速準備段として前記第1同期係合装置のいずれかが係合している前記奇数段ギヤを介して前記内燃機関の駆動力を前記電動機に伝達することで前記蓄電装置の充電を行う
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記奇数段ギヤのいずれかによる変速準備段は、前記変速機で設定可能な最低変速段から3番目又は5番目の変速段である
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記内燃機関の始動後、
    前記第2断接手段の係合解除が可能な場合には、
    該第2断接手段の係合を解除し、かつ前記第2同期係合装置の係合を解除した状態で、前記電動機の駆動力を前記第1変速機構を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させる
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記内燃機関の始動後、
    前記車両の停止状態で、前記リバース用同期係合装置を係合させて前記第2同期係合装置の係合を解除することで、前記内燃機関の駆動力を前記第1入力軸及び前記リバースギヤを介して前記出力軸に伝達することで、前記車両を後進させる
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記第1同期係合装置の係合解除により前記第1変速機構をニュートラルにし、
    前記第1断接手段と前記第2断接手段の両方を係合させる
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 車両の運転者にリンプホームモードを報知する報知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第1断接手段又は前記第2断接手段の故障状態を判断した場合、前記報知手段を作動する指令を出す
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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