JP5841933B2 - 新規吸着剤、その製造方法およびその使用 - Google Patents

新規吸着剤、その製造方法およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は吸着剤およびその使用に関する。とくに本発明は水溶液および分散液からのアンチモンオキソアニオンの除去のための新規吸着剤を提供する。本発明は新規吸着剤の製造方法にも関する。さらに、本発明は放射性廃液からそのオキソアニオン形態(アンチモン酸塩および過テクネチウム酸塩)を含むアンチモンおよびテクネチウムの放射性核種および非放射性種を除去するためのアニオン吸着剤の使用に関する。
選択イオン媒体、例えば無機吸収剤およびイオン交換体は、その放射線安定性、高処理容量および高除染効率のため、放射性廃液からのCo−60、Sr−90およびCs−137のような重要な放射性核種の除去にますます用いられている[1、2]。用いられる物質は、カチオン放射性種を効率よく除去することができる市販のカチオン交換体または吸着剤(例えば、ゼオライト、チタネート、シリコチタネート、ヘキサシアノフェレート)である。無機アニオン交換物質は非常にまれであり、高い選択性は持たない。
個人および環境に対する放射線量について、Co−60、Co−58およびCs−137は原子力発電所(NPP)の廃液および廃棄物においてもっとも臨界的な放射性核種である。向上した処理システムは多くの発電所でこれらの放射性核種の排出を著しく低減することができるようになり、セシウムおよびコバルト除去後の溶液を占めるCr−51、Ag−110およびSb−125のような他の放射性核種の除去に向けたさらなる取り組みが行われている。
近年、125Sbが非常に注目されている。それは床排水において完全に可溶性形態で存在することができる[3]。溶液中アンチモンは、pHおよび酸化還元状態に応じて、2つの酸化状態(+3、+5)および多数のヒドロキシル種(例えばSb(OH) 、Sb(OH)(aq)およびSb(OH) )で存在することができる[4]。これらの化学的特徴は溶液からアンチモンを除去することが困難であることを示す。
最近の試験は、標準脱塩樹脂およびイオン選択媒体が液体放射性廃棄物からのSbの除去には効果的でないことを示した[5]。しかしながら、CoTreatのようないくつかの市販の無機カチオン交換体は、いくつかの例においてNPP床排水からSb−125を良好な効率で除去することができる[3]が、その使用は明らかにカチオンアンチモン種に限定される。他の方法について、限外ろ過と化学添加剤との併用は、Duke Power CompanyのOconee発電所で行われた試験プログラムにおいてSb−125除去の効果的な方法であることが示された[6]。電気脱イオンおよび中空糸ろ過のような他の方法の研究は、例えばEPRI低レベル廃棄物プログラムにおいて進行中である[7]。
酸化ジルコニウム系物質を用いるアンチモンの除去についてのいくつかの報告が公開されている[8、9]。これらの研究では、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl)が酸化ジルコニウムの前駆体として用いられ、カチオンアンチモンの吸着のみが研究された。これらの研究の結果は、上述の酸化ジルコニウム物質とともに、(2000ml/g未満の分配係数に対応する)微量アンチモンの96%未満の吸着を達成することができたことを示す。こうした選択性は、しかしながら、産業用には全く不十分である。
同様の不十分な結果がポリアクリロニトリル(PAN)結合剤を有する酸化ジルコニウム吸着剤で得られた[10、11]。
調査を完了すると、酸化ジルコニウムカラムを用いる115Cdからの無担体115mInおよび132Teからの132Iの分離が当技術分野において以前に論じられていることを認識することができる[12]。
上記に基づき、本発明の目的は当技術分野の問題の少なくとも一部を解消し、NPP廃液中のアンチモンについて高選択性であり、従って産業上の利用が可能である新規アニオン吸着剤物質を提供することである。
本発明の別の目的はアンチモンの放射性同位体を除去することができる新規アニオン吸着剤の製造方法を提供することである。
本発明のさらなる目的はそのオキソアニオンを含むアンチモンおよび任意でテクネチウムを除去する方法および吸着ユニットを提供することである。
とくに、Sb−122、Sb−124、Sb−125、およびTc−99ならびにこれらの混合物の群から選択される放射性核種、ならびに対応する非放射性種を除去することができるアニオン吸着剤を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも10,000ml/gのアンチモンの分配係数を有し、例えば粉末または顆粒状物質のような微粉化形態で存在する酸化ジルコニウム物質からなる、水溶液からのアンチモンおよびまた任意でテクネチウムの除去のための新規物質を提供するという概念に基づく。
その物質は、ジルコニウム前駆体を酸または強酸の水溶液に溶解し、溶液のpHを前駆体の溶解に際して好適には徐々に少なくともpH2、とくに2〜10の範囲内の値まで増加させ、沈殿物を洗浄後に回収する沈殿プロセスにより調製することができる。
その物質は、水溶液からテクネチウムも吸着することができる物質を製造するため、ドーピングイオン、例えばアンチモンイオンと共沈させることができる。
より具体的には、本物質は主に請求項1の特徴部分の記載により特徴づけられる。
新規交換体物質の製造方法は請求項8の特徴部分の記載により特徴づけられ、水溶液からのアンチモンおよび任意でテクネチウムの除去方法は請求項15の特徴部分の記載により特徴づけられる。本発明による吸着ユニットは請求項20の記載により特徴づけられる。
本発明によりかなりの利点が得られる。
本発明は、以前に報告された酸化ジルコニウム物質よりかなり高い性能を有する新規吸着剤またはイオン交換体物質、酸化ジルコニウム粉末または顆粒を提供する。分配係数は物質を産業用途に容易に適用することができるほど高い。調製プロセスは容易に入手可能な物質が適度な条件で用いられるという意味で簡単および安価である。
次に添付の図面を参照して詳細な説明を用い、本発明についてより詳しく説明する。
図1aおよび1bはXRD回析図、つまり図1aはZrO物質、図1bはZr(Sb)O物質を示す。 pHの関数として0.1M NaNO中のZrOおよびZr(Sb)O(Sb5%)物質の125Sb(アンチモン酸塩)の分配係数を示す。 模擬床排水BWR1におけるZr(Sb)O物質(Sb5%)による125Sbのカラム吸着を示す。 780ベッド体積での初期流速22BV/hを8BV/hまで変化させたZrO物質を充填したカラムにおける124Sbの吸着を示す。
本発明の目的のため、「吸着剤」の語は本酸化ジルコニウム物質を指す「イオン交換体」と置き換え可能に用いられる。物質にアンチモンのアニオンおよびテクネチウムのイオンを吸着させる実際のメカニズムは解明されていない。吸着はイオン交換に基づいている可能性があるが、同様に例えば酸化還元プロセスおよび表面錯化プロセスを含み得る可能がある。当然ながら、各種吸着メカニズムの組み合わせが利用可能であってもよく、本発明はいずれの特定のメカニズムにも限定されない。
吸着剤用途について、酸化ジルコニウム物質をそのようなものとして、すなわちさらなる吸着種または基を添加して用いることができるが、溶液からテクネチウムを吸着するためドーピング剤、好適にはアンチモンのような三価イオンを添加することが好ましい。
上記のように、そのオキソアニオンを含むアンチモン(アンチモン酸塩)およびテクネチウムのアニオンを吸着することができる本物質は、基本的に高い放射性アンチモンの分配係数を有する酸化ジルコニウム(ジルコニア)の粒子または顆粒からなる。分配係数は少なくとも10,000ml/gまたは少なくとも15,000ml/g、とくに少なくとも50,000ml/gである。好適には2〜10の範囲内のpHでの分配係数は少なくとも100,000ml/g、とくに250,000ml/g、例えば少なくとも500,000ml/g、任意で1,000,000ml/g以上である。
吸着剤またはイオン交換体が粉末状物質からなる場合、粒子は約10nm〜100umの範囲内の平均粒径を有し、それらは一般的には1時間当たり100〜10,000ベッド体積の流速(別名「処理容量」)を有する。一方、イオン交換体が顆粒状物質からなる場合、粒子は0.1〜2mmの平均粒径および1時間当たり10〜50ベッド体積の流速を有する。
好適には本粒子または顆粒は「自己支持性」または「結合剤フリー」であるが、これは粒子または顆粒がその機械的強度特性を向上させるいずれの成分も含まないそれらそのものとして用いられることを意味する。
「ベッド体積」は吸着剤容器中の物質含量のバルク体積から計算される。
本発明は、基本的に以下のステップ、すなわち
ジルコニウム化合物を1より低いpHの水性媒体に溶解し、ジルコニウム含有溶液を形成するステップ;
塩基を添加することにより溶液のpHを少なくとも2の値まで上昇させるステップ;
酸化ジルコニウムからなる沈殿物を沈殿させるステップ;
酸化ジルコニウム沈殿物を洗浄するステップ;および
酸化ジルコニウムを回収するステップ
の組み合わせを含む方法を提供する。
水和酸化ジルコニウムの調製方法は[13]に記載されている。既知の方法では、固体ジルコニウム塩はジルコニウムを完全に溶解しない比較的低い濃度の酸(0.1M)と混合する。この後、アルカリ水酸化物を添加し、高温で行われる反応のアルカリ性条件(pH=11.5)を得る。
一方、本方法では、ジルコニウム塩をまず濃酸に溶解した後、酸化/水酸化ジルコニウムを塩基で沈殿させる。このように、ジルコニウム材料は、すでに記載したようにおよび下で考察するように、生成物に興味深い特性をもたらす酸化物/水酸化物形成反応(沈殿)前に完全に溶解される。
以下でより詳細に論じるように、アニオン交換体は水溶液からのテクネチウムの共吸着を向上させるため、アンチモン、例えばアンチモン(III)のようなドーピング金属イオンをさらに含むことができる。
ジルコニウム前駆体は一般的には、塩化ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニウム(IV)、炭酸ジルコニウム(IV)、硝酸ジルコニウム(IV)、オキシ硝酸ジルコニウム(IV)、オキシ塩化ジルコニウム(IV)、またはこれらの混合物のようなハロゲン化ジルコニウムまたはオキソハロゲン化ジルコニウムである。
本方法の第1ステップでは、ジルコニウム前駆体を鉱酸の水溶液に溶解する。鉱酸は塩酸、硝酸または硫酸とすることができるが、スルホン酸のような強有機酸を用いることもできる。2つ以上の混合物を同様に用いることができる。水溶液は一般的には酸について0.1〜10Mの重量モル濃度を有し、pHは1以下、ほぼ0、さらに0より低いことが多い。
前駆体の酸での溶解後、溶液のpHは塩基または一般的には「アルカリ化剤」を添加することにより2〜10の範囲内の値まで増加させる。アルカリ化剤はアルカリ金属水酸化物、土類アルカリ金属水酸化物、アンモニアおよび水酸化アンモニウムの群から選択することができる。実施例では、アンモニアが用いられる。当然ながら、有機、脂肪族または芳香族アミンのような有機塩基を用いることもできる。
pHの増加の結果として、酸化ジルコニウムは水相から分離する。それを好適には広範に浮遊物と沈殿物との間の界面が明確でなくなり、いくらかのわずかな濁度を示すまで水または水溶液で洗浄する。その後、沈殿物を回収、加熱および乾燥し、本物質を得る。ドーピング剤を含む場合、好適には酸性ジルコニウム含有溶液に添加する。
洗浄および分離方法に応じて、顔料サイズの粒子または顆粒を回収することができる。一般的には、粒子は約10nm〜約100umの範囲内の粒径を有し、好適には平均粒径は約50nm〜10umである。顆粒は約0.1um〜約2mmの範囲内の平均粒径を有し、一般的には産業規模の吸収剤用途に適した顆粒は約0.1〜2mmの顆粒径を有する。
示したプロセスにより製造される物質は一般的にはアモルファスである。「アモルファス」の語はXRD分析が広範囲の回析ピークを示す物質の状態を表す。この状態は「ナノ結晶」を示すとみなすこともでき、すなわちその物質は広範囲の結晶サイズを有する微小結晶からなる。以下に報告される結果が示すように、とくにドーピング後、アモルファス物質はアンチモンおよびまたテクネチウムの優れた吸着特性を有する。
熱または熱水処理により、すなわち乾燥もしくは湿潤粉末もしくは顆粒を加熱することにより、またはスラリー中の物質を加熱することにより結晶化度を増加させることが可能である。
しかしながら、本発明の好適な実施形態では、本吸着剤は結合剤を含まない動的用途に容易に用いることができるガラス状顆粒の形態である。
本発明はまた水溶液からの、とくに放射性廃液からのアンチモンイオンの除去方法を提供する。本方法は一般的には
アンチモン含有水溶液を酸化ジルコニウムと接触させ、アンチモンを酸化ジルコニウムと結合させ、低アンチモン含量の水溶液をもたらすステップ、および
水溶液を酸化ジルコニウムから分離するステップ
を含むが、酸化ジルコニウムは基本的に少なくとも10,000ml/g、とくに少なくとも100,000ml/gのアンチモンの分配係数を有する酸化ジルコニウムの粒子または顆粒で構成されるアニオン吸着剤またはイオン交換体を含む。
上で説明したように、本方法は放射性廃液から放射性核種、すなわちそのオキソアニオン形態を含む放射性アンチモンおよび任意でテクネチウムを除去するために用いることができる。これは以下の実施例において示す。一方、本物質を用いて溶液からアンチモンおよびテクネチウムの非放射性イオンを除去することも可能である。
産業規模での使用のため、吸着剤物質は好適には吸着床の形態で配置または提供する。とくに、吸着剤物質は吸着ユニット中、例えばイオン交換カラムハウジング中に配置する。一般的には、吸着ユニットはハウジング内に配置される本吸着剤物質により形成される吸着床からなる。一般的には、ハウジングは処理する液体の流入、液体の吸着剤物質の通過、および処理した液体(廃液)の排出を可能にする手段を備える。入口手段はアンチモン含有液の供給源に接続可能である。
いくつかの異なる構成が可能である。
従来のカラムでは、物質は2つの支持構造の間に配置または充填され、吸着床を形成する。吸着床は圧力容器中または非圧力容器中に配置することができる。処理する液体を栓流としてまたは分配手段で流量を分配することにより吸着剤に通すことができる。
別の選択肢は、その物質を、環状断面を有し、内部もしくは外部または両方に液体の内部または外部から環状ハウジングにおける吸着層中への流入を可能にする孔壁を備える円筒容器内部に配置することである。液体を外部から吸着層を通って環状構造の内壁により画定される内部空間中へ、または逆も同様に移動させることができる。
当然ながら他の構成を検討することができる。一般的には、産業上の使用において、吸着ユニットの上流は固体物質を処理する液体から分離するのに用いられるろ過手段である。
ただ1つの吸着ユニットまたは複数の吸着ユニット、少なくとも1つの本吸着剤物質を備えているユニットがあり得る。当然ながら、本物質は別のイオン交換または吸着床からなる吸着ユニットにおける吸着床または層中に組み込むことができる。
いくつかのユニットがある場合、それらは直列配置(縦列)、並列、または直列および並列配置の組み合わせ中に配置することができる。少なくとも2つの並列のユニットを有し、一方の吸着剤物質の点検および交換を並列の他方を使用しながら可能にすることが好ましい。
次に、本物質の調製についてより詳しく記載した後、実施例を用いて新規物質の特性について考察する。
調製
ただの酸化Zr物質またはアンチモンをドープした酸化Zr物質を生成することが可能である。アンチモンのドープは過テクネチウム酸塩の十分な除去に必要である。
ZrO物質(Sbドーピングなし)
ZrClを一定の撹拌下で3M鉱酸(HClまたはHNO、HSOも可)中に溶解した。ジルコニウム溶液のpHを、濃アンモニア(25%〜30%)をゆっくり/一滴ずつ添加してpHが2〜9の範囲内となるまで上昇させ、撹拌を30分間継続した。スラリーを30分間置いて沈殿させ、透明な浮遊物を排出した。等量の蒸留水を添加することによりスラリーを洗浄し、撹拌を5分間加えた。スラリーを60分間置いて沈殿させ、透明な浮遊物を排出した。洗浄手順を、60分の沈殿時間後の浮遊物がわずかに濁ったままとなり、浮遊物とスラリーとの間の界面が明確でなくなるまで継続した。わずかに濁った浮遊物を排出し、スラリーを観察ガラスにおいて生成物が乾燥するまで48時間70℃で乾燥させ、硬質な粒子を形成した。物質は図1aにおいて示すようにXRD分析下でアモルファスであることを見出した。
Zr(Sb)O(Sbドープ物質)
ZrClを一定の撹拌下で3M鉱酸(HClまたはHNO3、SOも可)中に溶解した。1%〜50%(原子%)のドーピング元素、塩化アンチモン(III)を溶液に添加し、15分間置いて溶解した。ジルコニウム/アンチモン溶液のpHを、濃アンモニア(25%〜30%)をゆっくり/一滴ずつ添加してpHが2〜9の範囲内となるまで上昇させ、撹拌を30分間継続した。スラリーを30分間置いて沈殿させ、透明な浮遊物を排出した。等量の蒸留水を添加することによりスラリーを洗浄し、撹拌を5分間加えた。スラリーを60分間置いて沈殿させ、透明な浮遊物を排出した。洗浄手順を、60分の沈殿時間後の浮遊物がわずかに濁ったままとなり、浮遊物とスラリーとの間の界面が明確でなくなるまで継続した。わずかに濁った浮遊物を排出し、スラリーを観察ガラスにおいて生成物が乾燥するまで48時間70℃で乾燥させ、硬質な粒子を形成した。物質は図1bから明らかとなるようにXRD分析下でアモルファスであることを見出した。
塩化ジルコニウム(IV)の代わりに、上記合成におけるジルコニウムの前駆体として硫酸ジルコニウム(IV)、炭酸ジルコニウム(IV)、硝酸ジルコニウム(IV)、オキシ硝酸ジルコニウム(IV)およびオキシ塩化ジルコニウム(IV)も用いることができる。
上記合成は、BhattacharyyaおよびDutta[8]により記載されている合成とは主にジルコニウム前駆体をどのように溶解するかが異なる。BhattacharyyaはZrOClを水に溶解したが、上記合成はジルコニウム前駆体の溶解に酸、とくに鉱酸のような強酸を用いる。
アンチモンおよびテクネチウム除去性能
酸化ジルコニウム物質は広く模擬および実際の放射性廃液を用いる124Sb、125Sbおよび99Tcの除去について試験されている。試験は静的および動的条件で行われている。静的実験では、分配係数、kは放射性核種について決定されている。Aが放射性オキソアニオン(例えば124Sb(OH) )であり、Bが固体マトリクスR(ここでは簡単にするためアニオンは一価であると仮定する)に付着した交換性アニオン(例えばCl)であるイオン交換
Figure 0005841933
を含む吸着プロセスの「強度」は選択性係数KA/B[14、15]、すなわち[R−A]および[R−B]が吸着剤中のアニオンの濃度(例えばmmol/g)であり、[A]および[B]が溶液中のそれである
Figure 0005841933
により特徴づけられる。分配係数K[14、15]、すなわち
Figure 0005841933
は、放射性核種Aが通常溶液中および吸着剤中に非放射性対イオンB([R−B]=Q、イオン交換容量)[15]より非常に低い濃度で存在するので、対数形態
Figure 0005841933
において表すことができる。これらの条件(システム中微量レベルの放射性核種)下、選択性係数は一定であり、kは溶液中の放射性核種Aの濃度とは無関係である。Kの測定はよって物質の基本的な選択性を明白に与え、異なる吸収剤物質の効率性を比較するのに用いることができる。また、kは吸着剤の最大動的飽和容量を推定するのに用いることができる。供給濃度が[A]であり、飽和吸着剤中の濃度が[R−A]である場合、[R−A]/[A]=kは所定の質量の吸着剤で浄化した液体の体積を与える。
静的バッチ試験では、分配係数は以下の式[16]:
Figure 0005841933
を用いて割り出したが、AおよびAeqはそれぞれ吸着剤物質との接触前後の溶液中の放射能濃度(Bq/l)または計数率(cpm)である。Vは溶液体積(一般的には10〜20mL)であり、mは溶液と接触した吸着剤物質の質量(一般的には100〜20mg)である。
動的実験では、溶液を各種流速(一般的には10〜20cm/h)で吸着剤物質(小規模試験には一般的である粒径0.15〜0.30mm、図2〜4参照)を充填したイオン交換カラム(カラム体積一般的には1cm)に通した。出口溶液を画分で回収し、放射能含量について計測した。出口溶液の除染係数(DF)をそれぞれ供給溶液(A)および出口溶液(A)中の放射能濃度の比として計算した、すなわち
Figure 0005841933
である。
カラム物質が非常に高い容量を有する場合(微量の放射性核種が高選択性物質で除去される場合)、時間および放射能集積の制約のためカラム実験において処理容量を測定するのは困難であることが多い。しかしながら、k値の測定は、定義により、所定の量(g)の吸着剤物質で浄化することができる最大理論的処理容量を溶液体積(ml)で与える。
0.1M NaNOで行った静的試験は吸着剤物質が溶液の広いpH範囲にわたる比較的高い硝酸バックグラウンド中のSb−125を効率的に吸着することを示した。
図2はpHの関数として0.1M NaNO中のZrOおよびZr(Sb)O(Sb5%)物質についての125Sb(アンチモン酸塩)の分配係数を示す。
明らかとなるように、Sbをドープした物質は非ドープ物質よりいくらか低いSbの吸着量を有した。
Figure 0005841933
模擬原子力発電所床排水(表1)での別の試験は、Sbドープ酸化Zrが溶液からSb−125をほとんどの場合検出限界より低いレベルまで除去したことを示した(表2)。いくらかの測定可能なSb−125が溶液中に残った場合でも、計算されたk値は5,000,000ml/gを超えた。
Figure 0005841933
動的試験では、Zr(Sb)O物質(Sb5%)を充填したカラムは模擬床排水(BWR1、表1参照)から良好な効率でSb−125を除去し、除染係数DFはほとんどの常に約300〜600だった(図3参照)。DFは一定のレベルのままであり、よって実験中に10BV/hから50BV/hまで段階的に増加させた流速に依存しなかった。2,500ベッド体積の溶液を処理した場合、試験終了時にカラムの消耗(すなわちDFの低下)の兆候はなかった。
実験室規模カラム試験も原子力発電所からの実際の放射性水を用いて行われた。Olkiluoto NPP(BWR、フィンランド)からの燃料池水は400Bq/lのレベルでSb−125を含有した(表3)。
Figure 0005841933
カラム試験では、1L(2000BV)の燃料池水をZr(Sb)O物質(Sb5%)物質のカラムを通して供給した。表4に示される結果からわかるように、Sb−125は出口溶液中に検出されなかった。1.7Bq/Lの最小検出可能放射能(MDA)から計算されるSb−125の除染係数は230より大きかった。
Figure 0005841933
一次冷却水(PCW)試料を、140℃から55℃まで温度低下中、アンチモンの大爆発が起きた際、点検のため停止されたLoviisa Unit 1から得た。化学分析はPCW中の主成分がホウ酸(14g/L)であり、少量の溶解鉄(68μg/L)が存在することを示した。PCW中の主なガンマ放出放射性核種は58Co(240,000Bq/L)および124Sb(637,000Bq/L)であった。これらの放射性核種は主に可溶性形態であった;ろ過(0.45μm)は58Coの7.4%および124Sbの8.2%のみを除去した。
Figure 0005841933

BDL=検出限界より低い。市販のZrO(Merck art.8914)は1,650ml/gのkを有していた。
異なるZr前駆体から調製される物質は実際にLoviisa Unit 1一次冷却水からすべての124Sbを除去した(表5)。ほとんどの場合、124Sbは検出限界(10〜20Bq/L)より低く、測定可能である場合、k値は1,000,000ml/g(logk>6)よりかなり大きかった。一方、ドイツ、ダルムシュタットのMerck KGaAから供給される市販の酸化ジルコニウムは1,650ml/gの適度なk値を示した。
図4は本ZrO物質を充填したカラムにおける124Sbの吸着を示す。780ベッド体積での初期流速22BV/hを8BV/hまで変化させた。
非ドープZrO物質を充填したカラムはPCWからの124Sbの除去に非常に効果的であった。22BV/hの高流速で、除染係数(DF)はほぼ1,000程度であった(図4)。流速を8B/hまで低下させると、DFは著しく増加し、30,000ほどのDF値が測定された。1つの廃液試料では、124Sbは検出限界より低かった。使用可能な試料が少量のため約2800BVの水を処理して試験を終了した。試験を終了した際、カラムの消耗の兆候はなかった。
溶出試験も行い、カラムに装填されたアンチモンの安定性を調べた。
試験では、1mmol/Lのアンチモン酸塩溶液(微量のSb−125)をまずカラム中に供給し、約500ベッド体積でZr(Sb)O物質の消耗を観察した。この時点で、Zr(Sb)O物質1グラム当たり0.7mmolのアンチモン酸塩を充填した。消耗したカラムを500mlのホウ酸(1000ppm)で溶出し、溶出液を小画分として回収した。すべての回収した画分をSb−125について計測したが、バックグラウンドレベルであることが見出された。このようにホウ酸は物質からSb−125をまったく浸出させることができず、これはSb−125が物質に極めて強く結合していることを示す。
要約すれば、本発明は、多くの場合で溶液中のSbが検出限界より低くなるように極めて高いSbの吸着を有する酸化ジルコニウム物質を提供する。測定可能である場合、k値は1,000,000ml/gをも超え、これは本発明のイオン交換体の処理容量が1000m/kg以上をも超え得ることを示す。これらの値は市販の物質(1,650ml/g)または実験物質(794ml/g、参考文献8)で得たものより明らかにかなり高い。
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Claims (15)

  1. 少なくとも10,000ml/gのアンチモンアニオンの分配係数を有する酸化ジルコニウムの粒子または顆粒を含む、アンチモンアニオンの吸着剤であって、
    Sb(III)のドーピング金属イオンをさらに含む、吸着剤。
  2. 10nm〜100umの範囲内の平均粒径を有する粒子からなり、1時間当たり100〜10,000ベッド体積の流速を有する、請求項に記載の吸着剤。
  3. 0.1〜2mmの平均粒径を有する顆粒からなり、1時間当たり10〜50ベッド体積の流速を有する、請求項に記載の吸着剤。
  4. ジルコニウム化合物を1より低いpHの水性媒体に溶解し、ジルコニウム含有溶液を形成するステップ;
    塩基を添加することにより該溶液のpHを少なくとも2の値まで上昇させるステップ;
    酸化ジルコニウムを含む沈殿物を沈殿させるステップ;
    該酸化ジルコニウム沈殿物を洗浄するステップ;および
    該酸化ジルコニウムを回収するステップ
    を含む方法により得られる、請求項1〜のいずれかに記載の吸着剤。
  5. アモルファス酸化ジルコニウムの粒子または顆粒を含む、請求項1〜のいずれかに記載の吸着剤。
  6. ジルコニウム化合物を1より低いpHの水性媒体に溶解し、ジルコニウム含有溶液を形成するステップ;
    塩基を添加することにより該溶液のpHを少なくとも2の値まで上昇させるステップ;
    酸化ジルコニウムを含む沈殿物を沈殿させるステップ;
    該酸化ジルコニウム沈殿物を洗浄するステップ;および
    該酸化ジルコニウムを回収するステップ
    を含み、
    Sb(III)の前駆体からなるドーピング剤が前記ジルコニウム含有溶液に添加される、酸化ジルコニウム吸着剤の製造方法であって、
    前記酸化ジルコニウム吸着剤の吸着対象がアンチモン及び/又はテクネチウムである、酸化ジルコニウム吸着剤の製造方法
  7. 前記ジルコニウム化合物が塩化ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニウム(IV)、炭酸ジルコニウム(IV)、硝酸ジルコニウム(IV)、オキシ硝酸ジルコニウム(IV)、オキシ塩化ジルコニウム(IV)、またはこれらの混合物のようなハロゲン化ジルコニウムおよびオキソハロゲン化ジルコニウムから選択される、請求項に記載の方法。
  8. 前記ジルコニウム化合物が酸の水溶液中に溶解される、請求項またはに記載の方法。
  9. 前記溶液のpHがアルカリ金属水酸化物、土類アルカリ金属水酸化物、アンモニアおよび水酸化アンモニウムの群から選択されるアルカリを添加することにより2〜10の範囲内の値まで増加される、請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 前記酸化ジルコニウム沈殿物が水または水溶液で浮遊物と沈殿物との間の界面が明確でなくなるまで洗浄される、請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記酸化ジルコニウムがアモルファスである、請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 放射性廃液からそのオキソアニオン形態を含むアンチモンおよび任意でテクネチウムを除去するための請求項1〜のいずれかに記載の吸着剤の使用。
  13. 適切な吸着剤を有する容器を備え、放射性廃液からそのオキソアニオン形態を含むアンチモンおよび任意でテクネチウムを除去するため吸着ユニットであって、該容器が廃液の入口および処理廃液の出口を有し、該吸着剤が少なくとも10,000ml/gのアンチモンアニオンの分配係数を有する酸化ジルコニウムの粒子または顆粒を含み、
    前記吸着剤がSb(III)のドーピング金属イオンをさらに含む、ユニット。
  14. 前記吸着剤物質がイオン交換カラムハウジング中に配置される、請求項13に記載のユニット。
  15. 前記吸着ユニットが処理する液体の流入を可能にする手段および処理した液体の排出を可能にする手段を備えるハウジング内に配置された前記吸着剤物質により形成される吸着床を有し、該入口手段がアンチモン含有液の供給源に接続されている、請求項13または14に記載のユニット。
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