JP5651942B2 - 撮影レンズ、光学装置、撮影レンズの調整方法 - Google Patents
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Description
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、良好な光学性能を達成可能で低コストの撮影レンズ、光学装置、撮影レンズの調整方法を提供することを目的とする。
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔と、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔と、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔を変化させることにより、焦点距離を広角端状態から望遠端状態へ変化させ、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、2枚の負レンズと、正レンズとからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、前群2A群と、後群2B群とからなり、前記前群2A群と前記後群2B群との間隔は固定されており、
前記後群2B群と前記負メニスカスレンズを製造時に光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整後、その位置を固定する調整機構をそれぞれ有し、
以下の条件を満足することを特徴とする撮影レンズを提供する。
1.872 ≦ f2R/fT < 2.50
0.50 <(−f11)/fT ≦ 0.747
但し、
f2R:前記後群2B群の焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
f11:前記第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズの焦点距離
また、本発明は、
前記撮影レンズを有することを特徴とする光学装置を提供する。
また、本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる撮影レンズの調整方法であって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔と、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔と、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔を変化させることにより、焦点距離を広角端状態から望遠端状態へ変化させるようにし、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、2枚の負レンズと、正レンズとからなるようにし、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、前群2A群と、後群2B群とからなり、前記前群2A群と前記後群2B群との間隔を固定するようにし、
以下の条件を満足し、
それぞれの調整機構により、前記後群2B群と前記負メニスカスレンズを製造時に光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整後、その位置を固定することを特徴とする撮影レンズの調整方法を提供する。
1.872 ≦ f2R/fT < 2.50
0.50 <(−f11)/fT ≦ 0.747
但し、
f2R:前記後群2B群の焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
f11:前記第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズの焦点距離
本願の撮影レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とからなり、少なくとも前記第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う調整機構を有することを特徴とする。
この構成により本願の撮影レンズは、少なくとも前記第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、製造時の偏心誤差を補正することができる。このため、偏心誤差によって生じる偏心収差を補正することができるため、偏心収差に起因する結像性能の劣化を解消することができ、良好な光学性能を達成することができる。また、偏心誤差の発生を低減するためにレンズ部品の加工精度を高めなくてよいため、低コスト化を図ることができる。
この構成により、本願の撮影レンズを可変焦点距離レンズとすることができる。一般に可変焦点距離レンズは、レンズ群どうしの間隔を変化させる構成であるために偏心誤差が生じやすく、結像性能の劣化が生じやすい。これに対して本願の撮影レンズは、レンズ群どうしの間隔を変化させる構成とする場合にも、上述のように偏心誤差を補正することができるため、これによって偏心収差を補正して結像性能の劣化を効果的に解消することができる。
この構成により本願の撮影レンズは、広角端状態から望遠端状態へ焦点距離を変化させた際の球面収差等の諸収差を良好に補正することができる。
また本願の撮影レンズは、前記第2レンズ群が、物体側から順に、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とからなることが望ましい。
この構成により本願の撮影レンズは、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。
この構成により本願の撮影レンズは、広角端状態から望遠端状態へ焦点距離を変化させる際に球面収差等の諸収差を良好に補正することができる。
また本願の撮影レンズは、前記調整機構が、前記第2レンズ群中の前記後群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことが望ましい。
この構成により本願の撮影レンズは、偏心誤差をより良好に補正することができ、これによって偏心収差をより良好に補正することができる。
(1) 1.00<f2R/fT<2.50
但し、
f2R:前記第2レンズ群中の前記後群の焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
本願の撮影レンズの条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、前記後群の屈折力が小さくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が小さくなる。したがって、偏心誤差を補正するための、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量が大きくなってしまうため好ましくない。このことは特に、前記後群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(1)の上限値を2.20とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
一方、本願の撮影レンズの条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、前記後群の屈折力が大きくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が大きくなり過ぎる。したがって、シフト偏心レンズ群をシフト偏心させる際に、高精度な位置調整が必要となる。即ち、当該位置調整に要する時間が長くなり、製造コストが上昇してしまうため好ましくない。このことは特に、前記後群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(1)の下限値を1.30とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
この構成により本願の撮影レンズは、フォーカシング時の収差変動を良好に補正することができる。また、フォーカシングのために移動する前群よりも移動しない後群の方が、光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことに好適である。さらに後群は、フォーカシング時に移動しないため、安定してシフト偏心させることが可能である。
また本願の撮影レンズは、前記第1レンズ群が、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズを最も物体側に有することが望ましい。
この構成により本願の撮影レンズは、非点収差やコマ収差を良好に補正することができる。
この構成により本願の撮影レンズは、第1レンズ群中の負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで製造時の偏心誤差を補正することができ、これによって偏心収差を補正して結像性能の劣化を解消することができる。また、上述した第2レンズ群の一部に加えて、第1レンズ群中の負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、製造時の偏心誤差を極めて良好に補正することができ、撮影画面の中心から周辺にいたるまで良好な結像性能を達成することができる。
(2) 0.50<(−f11)/fT<1.00
但し、
f11:前記第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズの焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
本願の撮影レンズの条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、前記負メニスカスレンズの屈折力が小さくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が小さくなる。したがって、偏心誤差を補正するための、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量が大きくなってしまうため好ましくない。このことは特に、前記負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(2)の上限値を0.90とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
一方、本願の撮影レンズの条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、前記負メニスカスレンズの屈折力が大きくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が大きくなり過ぎる。したがって、シフト偏心レンズ群をシフト偏心させる際に、高精度な位置調整が必要となる。即ち、当該位置調整に要する時間が長くなり、製造コストが上昇してしまうため好ましくない。このことは特に、前記負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(2)の下限値を0.60とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
この構成により本願の撮影レンズは、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで製造時の偏心誤差を補正することができ、これによって偏心収差を補正して結像性能の劣化を解消することができる。また、上述した第2レンズ群の一部に加えて、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、製造時の偏心誤差を極めて良好に補正することができ、撮影画面の中心から周辺にいたるまで良好な結像性能を達成することができる。
(3) 1.00<f4/fT<2.00
但し、
f4:前記第4レンズ群の焦点距離
fT:望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
本願の撮影レンズの条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、第4レンズ群の屈折力が小さくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が小さくなる。したがって、偏心誤差を補正するための、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量が大きくなってしまうため好ましくない。このことは特に、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(3)の上限値を1.80とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
一方、本願の撮影レンズの条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、第4レンズ群の屈折力が大きくなり、シフト偏心レンズ群のシフト偏心量に対する結像性能の変化が大きくなり過ぎる。したがって、シフト偏心レンズ群をシフト偏心させる際に、高精度な位置調整が必要となる。即ち、当該位置調整に要する時間が長くなり、製造コストが上昇してしまうため好ましくない。このことは特に、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う場合に顕著となる。なお、条件式(3)の下限値を1.20とすることで、本願の効果をより確実なものとすることができる。
この構成により本願の撮影レンズは、少なくとも第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで製造時の偏心誤差を補正して偏心収差を補正することと、当該撮影レンズ全系の良好な収差補正を行うこととを両立することができる。
また本願の撮影レンズは、前記第3レンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むようにシフト偏心させて像ブレ補正を行うことが望ましい。
この構成により本願の撮影レンズは、手ブレ等によって生じる像ブレを良好に補正することができる。
この構成により本願の撮影レンズは、製造時に撮影レンズを組み立てた後でも、撮影レンズを分解することなく、少なくとも第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことができる。
また本願の光学装置は、上述した構成の撮影レンズを有することを特徴とする。
これにより、良好な光学性能を達成可能で低コストの光学装置を実現することができる。
斯かる撮影レンズの調整方法により、少なくとも前記第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、製造時の偏心誤差を補正することができる。このため、偏心誤差によって生じる偏心収差を補正することができるため、偏心収差に起因する結像性能の劣化を解消することができ、良好な光学性能を達成することができる。また、偏心誤差の発生を低減するためにレンズ部品の加工精度を高めなくてよいため、低コスト化を図ることができる。
斯かる撮影レンズの調整方法により、偏心誤差をより良好に補正することができ、これによって偏心収差をより良好に補正することができる。
斯かる撮影レンズの調整方法により、前記負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、偏心誤差を補正することができ、これによって偏心収差を補正することができる。また、上述した第2レンズ群の一部に加えて、前記負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、偏心誤差を極めて良好に補正することができ、撮影画面の中心から周辺にいたるまで良好な結像性能を達成することができる。
斯かる撮影レンズの調整方法により、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、偏心誤差を補正することができ、これによって偏心収差を補正することができる。また、上述した第2レンズ群の一部に加えて、第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことで、偏心誤差を極めて良好に補正することができ、撮影画面の中心から周辺にいたるまで良好な結像性能を達成することができる。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る撮影レンズのレンズ形状を示す図である。図2は、本実施例に係る撮影レンズにおいて、少なくとも第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うための調整機構の構成を模式的に示す図である。
まず、本実施例に係る撮影レンズのレンズ形状について説明する。
図1に示すように本実施例に係る撮影レンズは、不図示の物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、虹彩絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、正の屈折力を有する前群G2Fと、正の屈折力を有する後群G2Rとからなる。前群G2Fは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合正レンズからなる。後群G2Rは、両凸形状の正レンズL23のみからなる。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL41と両凹形状の負レンズL42と両凸形状の正レンズL43との3枚接合正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL44と両凸形状の正レンズL45と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL46との3枚接合正レンズとからなる。なお、負メニスカスレンズL46は、像側のレンズ面が非球面のレンズである。
また本実施例に係る撮影レンズでは、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、第1レンズ群G1と前群G2Fの間隔が拡大し、前群G2Fと後群G2Rの間隔が縮小するように、前群G2Fが像側へ移動する。
以上に述べた構成の各レンズ群G1〜G4及び後述する調整機構は、図2に示すように、後述するカム筒部材21と固定筒部材22とからなるレンズ鏡筒20内に収納されている。
図2に示すように、第1レンズ群G1中の負メニスカスレンズL11は、円環状の第1保持部材1に保持されている。また、第1レンズ群G1中の負メニスカスレンズL11以外の全てのレンズL12,L13,L14は、円筒状の第2保持部材2に保持されている。第2レンズ群G2の前群G2Fは、円環状の第3保持部材3に保持されており、後群G2Rは、円環状の第4保持部材4に保持されている。第3レンズ群G3は、円筒状の第5保持部材5に保持されており、第4レンズ群G4は、円筒状の第6保持部材6に保持されている。
ここで、第3保持部材3は、不図示の駆動機構とカム機構(連動ピン及びカム溝)によって、第7保持部材7内で像側へ移動するように構成されている。これにより、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前群G2Fを像側へ移動させることができる。
第5保持部材5は、円環状の第8保持部材8に保持されている。
ここで、第5保持部材5は、手ブレ発生時に、不図示のボイスコイルモータ機構等によって、光軸と直交する方向の成分を含むように第8保持部材8内でシフト偏心するように構成されている。これにより、第3レンズ群G3を光軸と直交する方向の成分を含むようにシフト偏心させて、手ブレによって生じる像ブレを良好に補正することができる。
虹彩絞りSは、第8保持部材8の物体側端面に固定された絞り機構25に保持されており、当該絞り機構25によって開閉される。
ここで、各保持部材2,6,7,8は、不図示の駆動機構によってカム筒部材21が回動した際に、不図示のカム機構によってカム筒部材21内で光軸方向へ移動するように構成されている。これにより、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の空気間隔が縮小し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の空気間隔が拡大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の空気間隔が縮小するように各レンズ群G1〜G4を光軸方向へ移動させ、焦点距離を広角端状態から望遠端状態まで変化させることができる。
第1調整機構は、第1保持部材1、第2保持部材2、及びこれらを固定する3つのネジ31によって構成されている。
図2及び図3に示すように、第1保持部材1の外周面には、外周方向へ延在した縁部1aが全周にわたって設けられており、縁部1aには光軸に平行な方向へ貫通する貫通穴1bが円周方向に沿って等間隔に3つ形成されている。なお、貫通穴1bの内径はネジ31の軸部の外径よりも大きい。
第2保持部材2の外周面には、その物体側端部に、外周方向へ延在して第1保持部材1の縁部1aに当接する延出部2aが全周にわたって設けられている。延出部2aには、光軸に平行な方向へ延びる3つのネジ穴2bが、縁部1aの3つの貫通穴1bに対向するように形成されている。
以上の構成により、3つのネジ31を緩めて第2保持部材2に対する第1保持部材1の光軸に垂直な方向における位置を調整した後で、各ネジ31を締めてその位置を固定することができる。即ち、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことが可能となり、当該負メニスカスレンズL11を製造時の偏心誤差を補正する位置に配置することができる。
ここで、図2及び図3に示すように、上記構成の第1調整機構はレンズ鏡筒20内の最も物体側に位置しており、3つのネジ31は第1保持部材1及び第2保持部材2に対して物体側からねじ込まれる。このため、各ネジ31はレンズ鏡筒20内において物体側へ向かって常に露出されている。したがって、製造時に本実施例に係る撮影レンズを組み立てた後であっても、撮影レンズを分解することなく前述した負メニスカスレンズL11の位置調整を行うことができる。
図2及び図4に示すように、第4保持部材4の外周面には、外周方向へ延在した縁部4aが全周にわたって設けられている。
第7保持部材7の内周面には、その像側端部に、中心方向へ延在した延出部7aが全周にわたって設けられている。延出部7aの内周面には内溝7bが全周にわたって形成されており、この内溝7bに第4保持部材4の縁部4aが挿入されている。なお、内溝7bの内径は縁部4aの外径よりも大きいため、第4保持部材4を内溝7b内で光軸に垂直な方向へ移動させることが可能である。また延出部7aには、延出部7aの外周面側から中心へ向かって内溝7bの底部まで貫通するネジ穴7cが、円周方向に沿って等間隔に3つ形成されている。
以上の構成により、3つのネジ32をそれぞれ締める又は緩めることにより各ネジ32の軸部が内溝7b内へ進入する量を調整することで、第7保持部材7に対する第4保持部材4の光軸に垂直な方向における位置を調整して固定することができる。即ち、第2レンズ群G2の後群G2Rを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことが可能となり、当該後群G2Rを製造時の偏心誤差を補正する位置に配置することができる。
表1において、fは焦点距離、BFはバックフォーカスを示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面の光軸上の間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、(絞りS)は虹彩絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径rの「∞」は平面を示している。また、レンズ面が非球面である場合には、面番号に*印を付して曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。
x=(h2/r)/[1+{1−κ(h/r)2}1/2]
+A4・h4+A6・h6+A8・h8+A10・h10+A12・h12
ここで、xは非球面の頂点を基準としたときの光軸からの高さhの位置における光軸方向の変位、κは円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12は非球面係数、rは近軸曲率半径とする。なお、「E-n」は「×10-n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10-5」を示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離fや曲率半径r、及びその他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する第2実施例の表においても同様に用いるものとする。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
*1 189.6544 8.8402 1.766900 46.85
*2 43.1010 33.1509
3 -350.4080 4.5675 1.882997 40.76
4 770.0949 8.3982
5 -168.7532 4.4201 1.882997 40.76
6 155.4182 1.1787 1.553890 38.09
*7 283.7344 4.4201
8 124.9626 18.8592 1.698947 30.13
9 -192.1328 可変
10 106.6000 3.0941 1.846660 23.78
11 56.8633 14.5864 1.603420 38.01
12 -357.3634 13.8425
13 192.4532 9.1349 1.518229 58.93
14 -192.4532 可変
15(絞りS) ∞ 9.6142
16 -405.5327 6.1882 1.701540 41.17
17 -93.7035 2.9467 1.882997 40.76
18 104.3008 8.5456
19 -72.0850 2.3574 1.882997 40.76
20 -118.1875 0.4420
21 221.8375 7.9562 1.846660 23.78
22 -180.4418 可変
23 87.9996 23.5739 1.497820 82.51
24 -127.5969 3.2414 1.834000 37.16
25 223.6814 17.5331 1.497820 82.51
26 -138.7691 0.4420
27 117.3311 3.2414 1.882997 40.76
28 60.4074 35.8029 1.487490 70.40
29 -117.9434 4.7148 1.806100 40.77
*30 -213.4844 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第1面
κ = 1.0
A4 = -3.22893E-07
A6 = 6.62381E-11
A8 = -5.47613E-15
A10 = 4.52140E-19
A12 = -0.16229E-22
第2面
κ = 0.0173
A4 = -2.49677E-07
A6 = -1.35478E-10
A8 = 4.50877E-14
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00
第7面
κ = 8.3522
A4 = 7.27544E-07
A6 = 7.52487E-11
A8 = -1.90641E-14
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00
第30面
κ = 12.4007
A4 = 4.72263E-07
A6 = 6.92671E-11
A8 = -1.51222E-14
A10 = 9.51736E-18
A12 = 0.27762E-22
[各種データ]
ズーム比 2.06
W M T
f 48.55387 70.70188 100.00000
FNO 4.12 4.12 4.12
2ω 108.5 83.7 64.2
Y 63.95 63.95 63.95
TL 496.5 471.6 484.9
BF 113.74920 150.08853 199.04328
d9 85.36249 35.18217 6.14646
d14 9.60176 17.67197 25.05162
d22 36.72084 17.56730 3.56998
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -62.78
2 10 100.60
3 16 -138.21
4 23 147.38
[条件式対応値]
(1) f2R/fT = 1.872
(2) (−f11)/fT = 0.747
(3) f4/fT = 1.474
図5は、本願の第1実施例に係る撮影レンズにおいて、製造時に偏心誤差が発生しなかった場合の横収差図である。図6は、製造時に所定の偏心誤差が発生した場合の横収差図である。図7は、図6に示した状態から、上述の調整機構を用いて第2レンズ群G2の後群G2Rを−0.5mmシフト偏心させ、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11を−0.15mmシフト偏心させた場合の横収差図である(各シフト偏心量は、後群G2R及び負メニスカスレンズL11を図1紙面内で上方へ向かって光軸に垂直にシフト偏心させた場合を正とする。)。なお、図5〜7はいずれも望遠端状態におけるd線(λ=587.6nm)の横収差図であって、図5〜7中の(a)は像高45mmに対する横収差、(b)は像高0mm(センター)に対する横収差、(c)は像高−45mmに対する横収差をそれぞれ示している。
図5〜7より、第2レンズ群G2の後群G2R及び第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11をシフト偏心させて位置調整を行った場合には、偏心収差が極めて良好に補正されて撮影画面の中心(センター)及び周辺の結像性能が良好に改善されていることがわかる。
なお、本実施例に係る撮影レンズには、上記調整機構の代わりに後述する第2実施例の調整機構を適用したり、上記調整機構に加えて第2実施例の第3調整機構を適用することも可能である。
図8は、本願の第2実施例に係る撮影レンズのレンズ形状を示す図である。図9は、本実施例に係る撮影レンズにおいて、少なくとも第2レンズ群の一部を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うための調整機構の構成を模式的に示す図である。
まず、本実施例に係る撮影レンズのレンズ形状について説明する。
図8に示すように本実施例に係る撮影レンズは、不図示の物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、虹彩絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、正の屈折力を有する前群G2Fと、正の屈折力を有する後群G2Rとからなる。前群G2Fは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合正レンズからなる。後群G2Rは、両凸形状の正レンズL23のみからなる。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL41と両凹形状の負レンズL42と両凸形状の正レンズL43との3枚接合正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL44と両凸形状の正レンズL45と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL46との3枚接合正レンズとからなる。なお、負メニスカスレンズL46は、像側のレンズ面が非球面のレンズである。
また本実施例に係る撮影レンズでは、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、第1レンズ群G1と前群G2Fの間隔が拡大し、前群G2Fと後群G2Rの間隔が縮小するように、前群G2Fが像側へ移動する。
以上に述べた構成の各レンズ群G1〜G4及び後述する調整機構は、図9に示すようにレンズ鏡筒20内に収納されている。
本実施例において、上記第1実施例と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図9に示すように、第1レンズ群G1は、略円筒状の第9保持部材9に保持されており、第4レンズ群G4は、円筒状の第10保持部材10に保持されている。なお、第10保持部材10は、後述するように円環状の第11保持部材11に対して固定されている。
ここで、各保持部材7,8,9,11は、不図示の駆動機構によってカム筒部材21が回動した際に、不図示のカム機構によってカム筒部材21内で光軸方向へ移動するように構成されている。これにより、第1レンズ群G1と前群G2Fの空気間隔が縮小し、前群G2Fと後群G2Rの空気間隔が変化し、後群G2Rと第3レンズ群G3の空気間隔が拡大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の空気間隔が縮小するように各レンズ群G1〜G4を光軸方向へ移動させ、焦点距離を広角端状態から望遠端状態まで変化させることができる。
第3調整機構は、第10保持部材10、第11保持部材11、及びこれらを固定する3つのネジ33によって構成されている。
図9及び図11に示すように、第10保持部材10の外周面には、外周方向へ延在した縁部10aが全周にわたって設けられており、縁部10aには光軸に平行な方向へ貫通する貫通穴10bが円周方向に沿って等間隔に3つ形成されている。なお、貫通穴10bの内径はネジ33の軸部の外径よりも大きい。
第11保持部材11の内周面には、その物体側端部に、中心方向へ延在して第10保持部材10の縁部10aに当接する縁部11aが全周にわたって設けられている。縁部11aには、光軸に平行な方向へ延びる3つのネジ穴11bが、縁部10aの3つの貫通穴10bに対向するように形成されている。
以上の構成により、3つのネジ33を緩めて第11保持部材11に対する第10保持部材10の光軸に垂直な方向における位置を調整した後で、各ネジ33を締めてその位置を固定することができる。即ち、第4レンズ群G4を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行うことが可能となり、当該第4レンズ群G4を製造時の偏心誤差を補正する位置に配置することができる。
ここで、図9及び図11に示すように、上記構成の第3調整機構はレンズ鏡筒20内の最も像側に位置しており、3つのネジ33は第10保持部材10及び第11保持部材11に対して像側からねじ込まれる。このため、各ネジ33はレンズ鏡筒20内において像側へ向かって常に露出されている。したがって、製造時に本実施例に係る撮影レンズを組み立てた後であっても、撮影レンズを分解することなく前述した第4レンズ群G4の位置調整を行うことができる。
以下の表2に、本実施例に係る撮影レンズの諸元の値を掲げる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
*1 182.9224 8.8377 1.766840 46.82
*2 42.1284 33.1607
3 -393.0427 4.5661 1.882997 40.76
4 671.5982 8.1880
5 -179.7042 4.4188 1.882997 40.76
6 155.7145 1.3063 1.553890 38.09
*7 282.9005 4.4188
8 122.1948 18.0745 1.698947 30.13
9 -204.7289 可変
10 105.0569 3.0932 1.846660 23.78
11 56.2543 14.5224 1.603420 38.01
12 -340.7743 可変
13 193.6390 8.3385 1.518229 58.93
14 -193.6390 可変
15(絞りS) ∞ 9.4858
16 -425.4595 6.2492 1.701540 41.17
17 -90.6364 2.9459 1.882997 40.76
18 106.2353 7.9850
19 -70.7480 2.3567 1.882997 40.76
20 -118.5511 1.1912
21 239.0162 7.7201 1.846660 23.78
22 -170.1189 可変
23 91.6491 23.3636 1.497820 82.51
24 -116.6318 3.2405 1.834000 37.16
25 231.6011 17.6280 1.497820 82.51
26 -130.5670 0.4419
27 115.4044 3.2405 1.882997 40.76
28 59.5604 36.1003 1.487490 70.40
29 -132.9738 4.7134 1.806100 40.77
*30 -226.0348 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第1面
κ = 1.0000
A4 = 3.99139E-07
A6 = 6.98365E-11
A8 = -1.50836E-15
A10 = -3.29415E-19
A12 = 2.64080E-23
第2面
κ = 0.0125
A4 = -2.67269E-07
A6 = -2.17975E-10
A8 = 7.96551E-14
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00
第7面
κ = 5.3740
A4 = 7.29949E-07
A6 = 8.82330E-11
A8 = -2.11212E-14
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00
第30面
κ = 13.9441
A4 = 4.29163E-07
A6 = 7.03949E-11
A8 = -2.53171E-14
A10 = 1.10453E-17
A12 = -2.25320E-22
[各種データ]
ズーム比 2.06
W M T
f 48.55142 70.69478 100.00000
FNO 4.12 4.12 4.12
2ω 106.6 81.8 62.51
Y 61.86 61.86 61.86
TL 495.16 472.15 482.41
BF 113.62178 148.04455 197.54992
d9 86.54506 36.21235 6.18639
d12 13.24062 17.79732 13.91378
d14 9.33850 18.48238 25.48617
d22 36.82375 16.02877 3.68237
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -63.14
2(前群) 10 182.50
2(後群) 13 188.21
3 16 -138.16
4 23 148.73
[条件式対応値]
(1) f2R/fT = 1.882
(2) (−f11)/fT =0.734
(3) f4/fT = 1.487
図12は、本願の第2実施例に係る撮影レンズにおいて、製造時に偏心誤差が発生しなかった場合の横収差図である。図13は、製造時に所定の偏心誤差が発生した場合の横収差図である。図14は、図13に示した状態から、上述の調整機構を用いて第2レンズ群G2の後群G2Rを−0.5mmシフト偏心させ、第4レンズ群G4を−0.11mmシフト偏心させた場合の横収差図である(各シフト偏心量は、後群G2R及び第4レンズ群G4を図8紙面内で上方へ向かって光軸に垂直にシフト偏心させた場合を正とする。)。なお、図12〜14はいずれも望遠端状態におけるd線(λ=587.6nm)の横収差図であって、図12〜14中の(a)は像高45mmに対する横収差、(b)は像高0mm(センター)に対する横収差、(c)は像高−45mmに対する横収差をそれぞれ示している。
図12〜14より、第2レンズ群G2の後群G2R及び第4レンズ群G4をシフト偏心させて位置調整を行った場合には、偏心収差が極めて良好に補正されて撮影画面の中心(センター)及び周辺の結像性能が良好に改善されていることがわかる。
なお、本実施例に係る撮影レンズには、上記調整機構の代わりに第1実施例の調整機構を適用したり、上記調整機構に加えて第1実施例の第1調整機構を適用することも可能である。
本願の撮影レンズの数値実施例として4群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、5群等)の撮影レンズを構成することもできる。具体的には、本願の撮影レンズの最も物体側や最も像面側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、本願の撮影レンズは、変倍比が1.5〜10倍程度である。
また、本願の撮影レンズにおいて第1レンズ群は、正レンズ成分を1つ有し、負レンズ成分を3つ有することが好ましい。第2レンズ群は、正レンズ成分を2つ有することが好ましい。第3レンズ群は、正レンズ成分を1つ有し、負レンズ成分を2つ有することが好ましい。第4レンズ群は、正レンズ成分を2つ有することが好ましい。
図15は、本願の撮影レンズを備えた光学装置の一例であるカメラの構成を示す図である。
本カメラ41は、図15に示すように撮影レンズ42として上記第1実施例に係る撮影レンズを備えたデジタル一眼レフカメラである。
本カメラ41において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ42で集光されて、クイックリターンミラー43を介して焦点板44に結像される。そして焦点板44に結像されたこの光は、ペンタプリズム45中で複数回反射されて接眼レンズ46へ導かれる。これにより撮影者は、被写体像を接眼レンズ46を介して正立像として観察することができる。
以上の構成により、上記第1実施例に係る撮影レンズを撮影レンズ42として搭載した本カメラ41は、低コスト化と良好な光学性能とを実現することができる。なお、上記第2実施例に係る撮影レンズを撮影レンズ42として搭載したカメラを構成しても上記カメラ41と同様の効果を奏することができる。
図16は、本願の撮影レンズの第1の調整方法の概略を示す図である。
本願の撮影レンズの第1の調整方法は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とからなる撮影レンズの調整方法であって、次の各ステップS1,S2を含むものである。なお、当該撮影レンズにおいて、第2レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とからなり、第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズを最も物体側に有している。
ステップS2:第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズを光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う。
斯かる本願の撮影レンズの第1の調整方法によれば、製造時に発生した偏心誤差を補正して良好な光学性能を達成した低コストの撮影レンズを実現することができる。
なお、以上に述べた第1の調整方法において、後述する第2の調整方法のステップT2をさらに実施するようにしてもよい。これにより、より良好な光学性能を達成した撮影レンズを実現することができる。
本願の撮影レンズの第2の調整方法は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とからなる撮影レンズの調整方法であって、次の各ステップT1,T2を含むものである。なお、当該撮影レンズにおいて、第2レンズ群は、物体側から順に、正の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とからなる。
ステップT1:第2レンズ群の後群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う。
ステップT2:第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整を行う。
斯かる本願の撮影レンズの第2の調整方法によれば、前述した第1の調整方法と同様に、製造時に発生した偏心誤差を補正して良好な光学性能を達成した低コストの撮影レンズを実現することができる。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
I 像面
S 虹彩絞り
Claims (10)
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔と、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔と、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔を変化させることにより、焦点距離を広角端状態から望遠端状態へ変化させ、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、2枚の負レンズと、正レンズとからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、前群2A群と、後群2B群とからなり、前記前群2A群と前記後群2B群との間隔は固定されており、
前記後群2B群と前記負メニスカスレンズを製造時に光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整後、その位置を固定する調整機構をそれぞれ有し、
以下の条件を満足することを特徴とする撮影レンズ。
1.872 ≦ f2R/fT < 2.50
0.50 <(−f11)/fT ≦ 0.747
但し、
f2R:前記後群2B群の焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
f11:前記第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズの焦点距離 - 製造時に前記第4レンズ群を光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整後、その位置を固定する調整機構を更に有し、
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮影レンズ。
1.00 < f4/fT < 2.00
但し、
f4:前記第4レンズ群の焦点距離
fT:望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離 - 前記前群2A群と前記後群2B群は、それぞれ正屈折力からなることを特徴とする請求項1または2に記載の撮影レンズ。
- 広角端状態から望遠端状態へ焦点距離を変化させる際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が縮小し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が拡大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が縮小することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の撮影レンズ。
- 遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群と前記前群2A群の間隔が拡大し、前記前群2A群と前記後群2B群の間隔が縮小するように、前記前群2A群を光軸方向へ移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮影レンズ。
- 前記後群2B群と前記第3レンズ群の間に虹彩絞りを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮影レンズ。
- 前記第3レンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むようにシフト偏心させて像ブレ補正を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の撮影レンズ。
- 前記第1レンズ群乃至前記第4レンズ群、及び前記調整機構を収納するレンズ鏡筒を有し、
前記レンズ鏡筒には、前記調整機構を露出させるための露出機構が備えられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の撮影レンズ。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の撮影レンズを有することを特徴とする光学装置。
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる撮影レンズの調整方法であって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔と、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔と、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔を変化させることにより、焦点距離を広角端状態から望遠端状態へ変化させるようにし、
前記第1レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、2枚の負レンズと、正レンズとからなるようにし、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、前群2A群と、後群2B群とからなり、前記前群2A群と前記後群2B群との間隔を固定するようにし、
以下の条件を満足し、
それぞれの調整機構により、前記後群2B群と前記負メニスカスレンズを製造時に光軸と直交する方向へシフト偏心させて位置調整後、その位置を固定することを特徴とする撮影レンズの調整方法。
1.872 ≦ f2R/fT < 2.50
0.50 <(−f11)/fT ≦ 0.747
但し、
f2R:前記後群2B群の焦点距離
fT :望遠端状態における前記撮影レンズの焦点距離
f11:前記第1レンズ群中の前記負メニスカスレンズの焦点距離
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