JP5617884B2 - ズームレンズ系及びこれを備えた電子撮像装置 - Google Patents

ズームレンズ系及びこれを備えた電子撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、ズームレンズ系及びこれを備えた電子撮像装置に関する。
近年、デジタルカメラ等の電子撮像装置に用いられるズームレンズ系は、より小型で高性能であることが要求されている。またフォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うことが求められている。さらに軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることが求められている。
コンパクトデジタルカメラに用いられる望遠系のズームレンズ系は、小型化のために長焦点距離端におけるFナンバーが暗いものが一般的である。しかし、開口が狭いため、回折現象の影響により、収差を良好に補正しても解像力が良くならない。このため、Fナンバーを明るくしつつ収差を良好に補正したズームレンズ系が要求されており、この要求に応えるために開発が進められている。
例えば特許文献1−3には、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、及び正の屈折力の第4レンズ群からなる4群ズームレンズ系において、第1レンズ群を前群と後群に分割し、第1レンズ群の後群をフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群とすることが開示されている。
しかしながら、特許文献1−3のズームレンズ系は、所定の光学性能を達成するために非常に多くのレンズを使用しているため、小型化軽量化が十分とは言い難い。とりわけ、フォーカスレンズ群である第1レンズ群の後群を構成するレンズの枚数が多く又は比重が大きいため、フォーカスレンズ群の小型化及び軽量化が不十分であり、迅速で静穏なフォーカシングを行うことができない。さらに、第1レンズ群の前群と後群を構成するレンズのアッベ数の設定が不適切であるため、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差の補正が困難となり、光学性能が劣化してしまう。
特開平6−51202号公報 特開2002−162564号公報 特開2004−85846号公報
本発明は以上の問題意識に基づいてなされたものであり、フォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うとともに、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を達成できるズームレンズ系及びこれを備えた電子撮像装置を得ることを目的とする。
本発明のズームレンズ系は、その一態様では、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とからなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が移動するズームレンズ系において、第1レンズ群は、物体側から順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1aレンズ群と、フォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である正の屈折力の第1bレンズ群とからなること、第1aレンズ群は、少なくとも1枚の負レンズを有していること、第1bレンズ群は、正単レンズからなること、第2レンズ群は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負レンズ、像側に凹面を向けた負レンズ、及び正レンズと負レンズの接合レンズからなること、次の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴としている。
(1)60<νd1b<75
(2)νd1a<24
但し、
νd1b:第1bレンズ群の正単レンズのd線に対するアッベ数、
νd1a:第1aレンズ群中の少なくとも1枚の負レンズのd線に対するアッベ数、
である。
条件式(1)が規定する条件範囲の中でも、次の条件式(1’)を満足することが好ましい。
(1’)68<νd1b<75
第2レンズ群の接合レンズをなす正レンズと負レンズはともに、その物体側の面が物体側に凸面、その像側の面が像側に凹面を向けていることが好ましい。
本発明のズームレンズ系は、別の態様では、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とからなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が移動するズームレンズ系において、第1レンズ群は、物体側から順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1aレンズ群と、フォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である正の屈折力の第1bレンズ群とからなること、第1aレンズ群は、少なくとも1枚の負レンズを有していること、第1bレンズ群は、正単レンズからなること、次の条件式(1)、(2)、(4)及び(5)を満足することを特徴としている。
(1)60<νd1b<75
(2)νd1a<24
(4)−0.3<f2/ft<−0.18
(5)4.5<TL/ST2<5.5
但し、
νd1b:第1bレンズ群の正単レンズのd線に対するアッベ数、
νd1a:第1aレンズ群中の少なくとも1枚の負レンズのd線に対するアッベ数、
f2:第2レンズ群の焦点距離、
ft:長焦点距離端における全系の焦点距離、
TL:長焦点距離端におけるレンズ全長、
ST2:短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際する第2レンズ群の移動量、
である。
条件式(1)が規定する条件範囲の中でも、次の条件式(1’)を満足することが好ましい。
(1’)68<νd1b<75
本発明のズームレンズ系は、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
(3)1.0<SP1b<1.8
但し、
SP1b:第1bレンズ群の正単レンズのシェーピングファクター、
SP1b=(R2+R1)/(R2−R1)
R1:第1bレンズ群の正単レンズの物体側の面の曲率半径、
R2:第1bレンズ群の正単レンズの像側の面の曲率半径、
である。
条件式(3)が規定する条件範囲の中でも、次の条件式(3’)を満足することが好ましい。
(3’)1.15<SP1b<1.55
本発明のズームレンズ系は、第4レンズ群を、物体側から順に、少なくとも1枚の正レンズと負レンズを有する第4aレンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと負レンズを有する第4bレンズ群とから構成し、次の条件式(6)を満足することが好ましい。
(6)0.15<D4/LD4<0.35
D4:第4aレンズ群と第4bレンズ群の空気間隔(第4aレンズ群の最も像側の面と第4bレンズ群の最も物体側の面との間の距離)、
LD4:第4レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面との間の距離、
である。
本発明のズームレンズ系は、次の条件式(7)を満足することが好ましい。
(7)SG1b<2.8
但し、
SG1b:第1bレンズ群の正単レンズの比重、
である。
本発明の電子撮像装置は、上述したいずれかのズームレンズ系と、このズームレンズ系によって形成される像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えている。
本発明によれば、フォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うとともに、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を達成できるズームレンズ系及びこれを備えた電子撮像装置が得られる。
本発明によるズームレンズ系の数値実施例1の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図1の構成における諸収差図である。 図1の構成における横収差図である。 同数値実施例1の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図4の構成における諸収差図である。 図4の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系の数値実施例2の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図7の構成における諸収差図である。 図7の構成における横収差図である。 同数値実施例2の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図10の構成における諸収差図である。 図10の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系の数値実施例3の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図13の構成における諸収差図である。 図13の構成における横収差図である。 同数値実施例3の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図16の構成における諸収差図である。 図16の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系の数値実施例4の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図19の構成における諸収差図である。 図19の構成における横収差図である。 同数値実施例4の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図22の構成における諸収差図である。 図22の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系の数値実施例5の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図25の構成における諸収差図である。 図25の構成における横収差図である。 同数値実施例5の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図28の構成における諸収差図である。 図28の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系の数値実施例6の長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図31の構成における諸収差図である。 図31の構成における横収差図である。 同数値実施例6の短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図である。 図34の構成における諸収差図である。 図34の構成における横収差図である。 本発明によるズームレンズ系のズーム軌跡を示す簡易移動図である。
本実施形態のズームレンズ系は、図37の簡易移動図に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4とからなる。第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力の第1aレンズ群G1aと、正の屈折力の第1bレンズ群G1bとからなる。第4レンズ群G4は、物体側から順に、正の屈折力の第4aレンズ群G4aと、正の屈折力の第4bレンズ群G4bとからなる。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に位置する絞りSは、第3レンズ群G3と一体に移動する。Iは像面である。
このズームレンズ系は、短焦点距離端(Wide)から長焦点距離端(Tele)への変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が減少する。短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、第1aレンズ群G1aと第1bレンズ群G1bの間隔は不変であり、第4aレンズ群G4aと第4bレンズ群G4bの間隔は不変である。
本実施形態では、第1レンズ群G1(第1aレンズ群G1a、第1bレンズ群G1b)と第4レンズ群G4(第4aレンズ群G4a、第4bレンズ群G4b)は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、像面Iに対して固定されている(光軸方向に移動しない)。但し、第1レンズ群G1(第1aレンズ群G1a、第1bレンズ群G1b)と第4レンズ群G4(第4aレンズ群G4a、第4bレンズ群G4b)が短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際して光軸方向に移動する態様も可能である。
第2レンズ群G2は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、単調に像側に移動する。
第3レンズ群G3は、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、一旦像側に移動してから若干量だけ物体側に戻る(結果として短焦点距離端に対して像側に移動する)態様と、単調に像側に移動する態様があり得る。
第1aレンズ群G1aはフォーカシング時に不動であり、第1bレンズ群G1bはフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である。無限遠物体から有限距離物体へ合焦させるに際し、第1bレンズ群G1bが物体側に移動する。
第1レンズ群G1の第1aレンズ群G1aは、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に位置する負レンズ11と正レンズ12の接合レンズからなる。負レンズ11は、d線に対するアッベ数が22.8の高分散な硝材(例えば株式会社オハラ製のOHARA S−NPH1)からなる。
第1レンズ群G1の第1bレンズ群G1bは、全数値実施例1−6を通じて、正単レンズ13からなる。この正単レンズ13は、d線に対するアッベ数が70.2の異常分散性と、比重が2.46の低比重性とを併せ持った硝材(例えば株式会社オハラ製のOHARA S−FSL5)からなる。
第2レンズ群G2は、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に、負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)21、負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)22、及び物体側から順に位置する正レンズ23と負レンズ24の接合レンズからなる。
第3レンズ群G3は、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に位置する正レンズ31と負レンズ32の接合レンズからなる。
第4レンズ群G4の第4aレンズ群G4aは、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に、正レンズ41、及び物体側から順に位置する正レンズ42と負レンズ43の接合レンズからなる。第4レンズ群G4の第4bレンズ群G4bは、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に、正レンズ44及び負レンズ45からなる。
本実施形態のズームレンズ系は、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4を短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際して像面Iに対して固定するとともに、主に第2レンズ群G2で変倍を行い、第3レンズ群G3で変倍に伴う像面変動を補償している。また、第1レンズ群G1を第1aレンズ群G1aと第1bレンズ群G1bに切り分けて、第1aレンズ群G1aをフォーカシング時に不動とし、第1bレンズ群G1bをフォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群としている。これにより、ズーミング及びフォーカシングの際にレンズ全長が変わらず、Fナンバーの変動が少ないズームレンズ系を得ることができる。
本実施形態のズームレンズ系は、第2レンズ群G2を、物体側から順に、負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)21、負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)22、及び物体側から順に位置する正レンズ23と負レンズ24の接合レンズから構成することで、ズーム全域において、コマ収差と非点収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることができる。また、接合レンズを構成する正レンズ23と負レンズ24の両面を像側に凹とすることで、コマ収差と非点収差をより一層良好に補正することができる。
本実施形態のズームレンズ系は、第4レンズ群G4を、物体側から順に、正の屈折力の第4aレンズ群G4aと、正の屈折力の第4bレンズ群G4bとから構成し、第4aレンズ群G4aを2枚の正レンズ41、42と1枚の負レンズ43から構成し、第4bレンズ群G4bを1枚の正レンズ44と1枚の負レンズ45から構成している。第4レンズ群G4をこのように構成することで、球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差を良好に補正するための最低限度のレンズ構成を確保しつつ、レンズ系の小型化及び軽量化を達成することができる。
そして本実施形態のズームレンズ系は、フォーカスレンズ群である第1bレンズ群G1bを正単レンズ13によって構成してこの正単レンズ13のd線に対するアッベ数を適切に設定し、加えて、第1aレンズ群G1中の負レンズ11のd線に対するアッベ数を適切に設定することで、フォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うとともに、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることに成功している。
条件式(1)は、第1bレンズ群G1bの正単レンズ13のd線に対するアッベ数を規定している。条件式(1)を満足することで、フォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うとともに、特に長焦点距離端において軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることができる。
条件式(1)の上限を超えると、色収差の補正には有利だが、比重の大きな硝材しか存在しないため、正単レンズ13を構成する硝材の比重が大きくなりすぎて(大きくせざるを得ず)、フォーカスレンズ群が大型化及び重量化する結果、迅速で静穏なフォーカシングが困難となる。
条件式(1)の下限を超えると、特に長焦点距離端において、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差の補正が困難となり、光学性能が劣化してしまう。
上述したように、第1aレンズ群G1aは、全数値実施例1−6を通じて、物体側から順に位置する負レンズ11と正レンズ12の接合レンズからなる。しかし、第1aレンズ群G1aにさらに負レンズを追加して、第1aレンズ群G1aに2枚以上の負レンズを含ませてもよい。
この構成において条件式(2)及び条件式(2’)は、第1aレンズ群G1a中の負レンズ11のd線に対するアッベ数を規定している。条件式(2)及び条件式(2’)を満足することで、特に長焦点距離端において、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることができる。
条件式(2)及び条件式(2’)の上限を超えると、特に長焦点距離端において、軸上色収差や倍率色収差などの諸収差の補正が困難となり、光学性能が劣化してしまう。
条件式(3)は、第1bレンズ群G1bの正単レンズ13の具体的形状(シェーピングファクター)を規定している。条件式(3)を満足することで、非点収差などの諸収差を良好に補正して優れた光学性能を得ることができる。
条件式(3)の上限を超えると、第1bレンズ群G1bの正単レンズ13の曲率が大きくなりすぎる結果、高次の収差が発生して光学性能が劣化してしまう。
条件式(3)の下限を超えると、非点収差が発生しやすくなり光学性能が劣化してしまう。
条件式(4)は、第2レンズ群G2の焦点距離と、長焦点距離端における全系の焦点距離との比を規定している。条件式(4)を満足することで、ズーミング時の収差変動を抑えて優れた光学性能を得るとともに、ズーミング時の第2レンズ群G2の移動量を小さくしてレンズ系を小型化することができる。
条件式(4)の上限を超えると、第2レンズ群G2のパワーが強くなりすぎる結果、ズーミング時の収差変動が大きくなって光学性能が劣化してしまう。
条件式(4)の下限を超えると、第2レンズ群G2のパワーが弱くなりすぎる結果、ズーミング時の第2レンズ群G2の移動量が大きくなってレンズ系が大型化してしまう。
条件式(5)は、長焦点距離端におけるレンズ全長(第1レンズ群G1の最も物体側の面と像面Iとの間の距離)と、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際する第2レンズ群G2の移動量との比を規定している。条件式(5)を満足することで、ズーミング時の第2レンズ群G2の移動量を小さくしてレンズ系を小型化するとともに、製造誤差による光学性能の悪化を防止することができる。
条件式(5)の上限を超えると、ズーミング時の第2レンズ群G2の移動量が小さくなりすぎて、誤差感度が大きくなって製造誤差による光学性能の悪化が発生しやすくなってしまう。
条件式(5)の下限を超えると、ズーミング時の第2レンズ群G2の移動量が大きくなりすぎて、レンズ系が大型化してしまう。
条件式(6)は、第4aレンズ群G4aと第4bレンズ群G4bの空気間隔(第4aレンズ群G4aの最も像側の面と第4bレンズ群G4bの最も物体側の面との間の距離)と、第4レンズ群G4の最も物体側の面と最も像側の面との間の距離との比を規定している。条件式(6)を満足することで、球面収差、コマ収差、像面湾曲を良好に補正して優れた光学性能を得ることができる。
条件式(6)の上限を超えると、球面収差とコマ収差の補正が困難となって光学性能が劣化してしまう。
条件式(6)の下限を超えると、画角ごとの光束の重複度が大きく、像面湾曲の補正が困難となって光学性能が劣化してしまう。
条件式(7)は、第1bレンズ群G1bの正単レンズ13の比重を規定している。フォーカスレンズである正単レンズ13として、条件式(7)を満足するような低比重の硝材を選択することで、フォーカスレンズ群を小型化及び軽量化して迅速で静穏なフォーカシングを行うことができる。
条件式(7)の上限を超えると、フォーカスレンズ群が大型化及び重量化する結果、迅速で静穏なフォーカシングが困難となる。条件式(7)の上限を超えた状態で、無理に迅速で静穏なフォーカシングを行うためには、よりパワーの大きいフォーカス駆動系を用いなければならず、レンズ系を含む光学ユニットの全体の大型化及び重量化が避けられない。
次に具体的な数値実施例1−6を示す。諸収差図及び横収差図並びに表中において、d線、g線、C線はそれぞれの波長に対する収差、Sはサジタル、Mはメリディオナル、FNO.はFナンバー、fは全系の焦点距離、Wは半画角(゜)、Yは像高、fB はバックフォーカス、Lはレンズ全長、Rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、N(d)はd線に対する屈折率、ν(d)はd線に対するアッベ数を示す。長さの単位は[mm]である。全数値実施例1−6を通じて、非球面レンズは用いていない。
[数値実施例1]
図1〜図6と表1〜表3は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例1を示している。図1は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図2はその諸収差図、図3はその横収差図であり、図4は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図5はその諸収差図、図6はその横収差図である。表1は面データ、表2は各種データ、表3はレンズ群データである。
本数値実施例1のズームレンズ系は、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4とからなる。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に位置する絞りSは、第3レンズ群G3と一体に移動する。第4レンズ群G4と像面Iとの間には、光学フィルタOPが配置されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1aレンズ群G1aと、フォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である正の屈折力の第1bレンズ群G1bとからなる。無限遠物体から有限距離物体へ合焦させるに際し、第1bレンズ群G1bが物体側に移動する。
第1aレンズ群G1aは、物体側から順に位置する物体側に凸の負メニスカスレンズ11と両凸正レンズ12の接合レンズからなる。負メニスカスレンズ11は、d線に対するアッベ数が22.8の高分散な硝材(例えば株式会社オハラ製のOHARA S−NPH1)からなる。
第1bレンズ群G1bは、物体側に凸の正メニスカス単レンズ13からなる。この正メニスカス単レンズ13は、d線に対するアッベ数が70.2の異常分散性と、比重が2.46の低比重性とを併せ持った硝材(例えば株式会社オハラ製のOHARA S−FSL5)からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)21、両凹負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)22、及び物体側から順に位置する物体側に凸の正メニスカスレンズ23と物体側に凸の負メニスカスレンズ24の接合レンズからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に位置する両凸正レンズ31と像側に凸の負メニスカスレンズ32の接合レンズからなる。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、正の屈折力の第4aレンズ群G4aと、正の屈折力の第4bレンズ群G4bとからなる。第4aレンズ群G4aは、物体側から順に、物体側に凸の正メニスカスレンズ41、及び物体側から順に位置する物体側に凸の正メニスカスレンズ42と物体側に凸の負メニスカスレンズ43の接合レンズからなる。第4bレンズ群G4bは、物体側から順に、両凸正レンズ44及び像側に凸の負メニスカスレンズ45からなる。なお、本実施例においては、正の屈折力の第4aレンズ群G4aと、正の屈折力の第4bレンズ群G4bは、第4レンズ群G4中、空気間隔が最大の位置で分離されている。
(表1)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 45.554 1.20 1.80810 22.8
2 31.451 4.30 1.49700 81.6
3 -2061.947 4.80
4 31.427 3.30 1.48749 70.2
5 390.000 d5
6 -273.977 1.00 1.72916 54.7
7 25.016 1.00
8 -24.825 1.00 1.72916 54.7
9 14.042 1.00
10 13.805 2.30 1.84666 23.8
11 106.188 1.00 1.77250 49.6
12 20.854 d12
13絞 ∞ 0.90
14 60.940 2.60 1.69680 55.5
15 -10.246 1.00 1.85026 32.3
16 -23.254 d16
17 19.427 2.20 1.69680 55.5
18 85.000 0.30
19 9.058 3.00 1.49700 81.6
20 74.966 1.00 1.72342 38.0
21 8.918 5.20
22 20.735 2.30 1.60300 65.5
23 -31.228 2.50
24 -9.860 1.00 1.56732 42.8
25 -16.841 9.28
26 ∞ 1.05 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表2)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.84
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.50 21.49 44.04
W 17.6 12.5 6.0
Y 4.70 4.70 4.70
fB 0.56 0.55 0.53
L 75.58 75.57 75.55
d5 1.65 9.04 18.89
d12 9.67 8.00 1.69
d16 10.48 4.76 1.22
(表3)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 46.59
2 6 -10.78
3 14 30.57
4 17 24.72
[数値実施例2]
図7〜図12と表4〜表6は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例2を示している。図7は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図8はその諸収差図、図9はその横収差図であり、図10は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図11はその諸収差図、図12はその横収差図である。表4は面データ、表5は各種データ、表6はレンズ群データである。
この数値実施例2のレンズ構成は、数値実施例1のレンズ構成と同様である。
(表4)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 45.470 1.20 1.80810 22.8
2 31.462 4.30 1.49700 81.6
3 -1288.781 4.80
4 31.049 3.30 1.48749 70.2
5 300.000 d5
6 -271.357 1.00 1.72916 54.7
7 24.869 1.00
8 -24.895 1.00 1.72916 54.7
9 14.025 1.00
10 13.811 2.30 1.84666 23.8
11 106.194 1.00 1.77250 49.6
12 20.845 d12
13絞 ∞ 0.90
14 61.019 2.60 1.69680 55.5
15 -10.237 1.00 1.85026 32.3
16 -23.289 d16
17 19.488 2.20 1.69680 55.5
18 90.000 0.30
19 9.058 3.00 1.49700 81.6
20 77.335 1.00 1.72342 38.0
21 8.914 5.20
22 20.839 2.30 1.60300 65.5
23 -31.652 2.50
24 -9.926 1.00 1.56732 42.8
25 -16.919 9.28
26 ∞ 1.05 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表5)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.86
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.51 21.53 44.28
W 17.6 12.5 6.0
Y 4.70 4.70 4.70
fB 0.56 0.55 0.52
L 75.58 75.57 75.54
d5 1.65 9.04 18.89
d12 9.66 8.00 1.67
d16 10.48 4.76 1.24
(表6)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 46.56
2 6 -10.75
3 14 30.65
4 17 24.66
[数値実施例3]
図13〜図18と表7〜表9は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例3を示している。図13は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図14はその諸収差図、図15はその横収差図であり、図16は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図17はその諸収差図、図18はその横収差図である。表7は面データ、表8は各種データ、表9はレンズ群データである。
この数値実施例3のレンズ構成は、数値実施例1のレンズ構成と同様である。
(表7)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 45.454 1.20 1.80810 22.8
2 31.513 4.30 1.49700 81.6
3 -1136.453 4.80
4 31.062 3.30 1.48749 70.2
5 290.000 d5
6 -268.049 1.00 1.72916 54.7
7 24.813 1.00
8 -24.908 1.00 1.72916 54.7
9 14.015 1.00
10 13.803 2.30 1.84666 23.8
11 102.117 1.00 1.77250 49.6
12 20.825 d12
13絞 ∞ 0.90
14 60.625 2.60 1.69680 55.5
15 -10.254 1.00 1.85026 32.3
16 -23.233 d16
17 19.445 2.20 1.69680 55.5
18 85.000 0.30
19 9.052 3.00 1.49700 81.6
20 75.329 1.00 1.72342 38.0
21 8.916 5.20
22 20.759 2.30 1.60300 65.5
23 -31.716 2.50
24 -9.887 1.00 1.56732 42.8
25 -16.626 9.28
26 ∞ 1.05 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表8)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.86
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.49 21.50 44.26
W 17.7 12.5 6.0
Y 4.70 4.70 4.70
fB 0.56 0.55 0.52
L 75.58 75.57 75.54
d5 1.65 9.04 18.89
d12 9.66 8.00 1.67
d16 10.48 4.75 1.24
(表9)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 46.54
2 6 -10.73
3 14 30.48
4 17 24.70
[数値実施例4]
図19〜図24と表10〜表12は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例4を示している。図19は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図20はその諸収差図、図21はその横収差図であり、図22は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図23はその諸収差図、図24はその横収差図である。表10は面データ、表11は各種データ、表12はレンズ群データである。
この数値実施例4のレンズ構成は、以下の点を除いて、数値実施例1のレンズ構成と同様である。
(1)第1レンズ群G1の正レンズ12が物体側に凸の正メニスカスレンズである。
(2)第4レンズ群G4において、正レンズ41が両凸正レンズであり、正レンズ42が両凸正レンズであり、負レンズ43が両凹負レンズである。
(表10)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 35.763 1.20 1.80810 22.8
2 25.198 4.20 1.49700 81.6
3 353.696 4.01
4 24.078 3.30 1.48749 70.2
5 228.251 d5
6 -135.163 0.90 1.72916 54.7
7 17.044 1.05
8 -22.735 1.00 1.72916 54.7
9 12.022 0.99
10 12.871 2.20 1.84666 23.8
11 72.878 0.90 1.72916 54.7
12 22.207 d12
13絞 ∞ 1.00
14 44.133 2.50 1.60311 60.7
15 -9.565 0.90 1.85026 32.3
16 -18.402 d16
17 9.641 2.10 1.61800 63.4
18 -131.855 0.10
19 16.114 3.11 1.43875 95.0
20 -16.498 1.00 1.81600 46.6
21 10.994 3.41
22 17.765 3.50 1.69680 55.5
23 -21.194 0.99
24 -8.164 0.95 1.83400 37.2
25 -16.837 7.57
26 ∞ 1.20 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表11)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.83
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.45 26.00 43.65
W 17.7 10.4 6.1
Y 4.70 4.70 4.70
fB 2.75 2.75 2.75
L 69.25 69.25 69.25
d5 2.50 10.57 15.57
d12 8.22 5.81 1.60
d16 7.69 2.03 1.25
(表12)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 38.65
2 6 -8.80
3 14 29.53
4 17 22.99
[数値実施例5]
図25〜図30と表13〜表15は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例5を示している。図25は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図26はその諸収差図、図27はその横収差図であり、図28は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図29はその諸収差図、図30はその横収差図である。表13は面データ、表14は各種データ、表15はレンズ群データである。
この数値実施例5のレンズ構成は、以下の点を除いて、数値実施例1のレンズ構成と同様である。
(1)第2レンズ群G2の負レンズ22が像側に凸の負メニスカスレンズである。
(2)第4レンズ群G4において、正レンズ42が両凸正レンズであり、負レンズ43が両凹負レンズである。
(表13)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 65.158 1.20 1.80810 22.8
2 38.658 3.70 1.49700 81.6
3 -222.787 4.41
4 22.703 3.30 1.48749 70.2
5 111.448 d5
6 -51.534 0.90 1.75500 52.3
7 10.958 1.40
8 -18.976 1.00 1.72916 54.7
9 -43.739 0.10
10 16.919 2.00 1.84666 23.8
11 500.000 0.90 1.72916 54.7
12 26.515 d12
13絞 ∞ 1.00
14 62.812 2.40 1.60311 60.7
15 -11.557 0.90 1.85026 32.3
16 -26.419 d16
17 10.989 2.10 1.61800 63.4
18 413.942 0.10
19 12.126 2.98 1.43875 95.0
20 -39.367 1.00 1.74320 49.3
21 10.186 3.08
22 20.988 4.09 1.80400 46.6
23 -27.625 1.41
24 -8.539 0.95 1.80000 29.9
25 -22.601 5.00
26 ∞ 1.20 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表14)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.83
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.29 26.00 43.20
W 17.9 10.4 6.1
Y 4.70 4.70 4.70
fB 5.50 5.50 5.50
L 72.08 72.08 72.08
d5 2.50 11.73 17.40
d12 12.56 8.72 1.60
d16 6.40 1.00 2.46
(表15)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 43.21
2 6 -12.13
3 14 48.96
4 17 21.71
[数値実施例6]
図31〜図36と表16〜表18は、本発明によるズームレンズ系の数値実施例6を示している。図31は長焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図32はその諸収差図、図33はその横収差図であり、図34は短焦点距離端における無限遠合焦時のレンズ構成図、図35はその諸収差図、図36はその横収差図である。表16は面データ、表17は各種データ、表18はレンズ群データである。
この数値実施例6のレンズ構成は、以下の点を除いて、数値実施例1のレンズ構成と同様である。
(1)第1レンズ群G1の正レンズ12が物体側に凸の平凸正レンズである。
(2)第2レンズ群G2の負レンズ22が像側に凸の負メニスカスレンズである。
(3)第4レンズ群G4において、正レンズ41が両凸正レンズであり、正レンズ42が両凸正レンズであり、負レンズ43が両凹負レンズである。
(表16)
面データ
面番号 R d N(d) ν(d)
1 53.022 1.20 1.80810 22.8
2 33.737 3.70 1.49700 81.6
3 ∞ 4.58
4 24.408 3.30 1.48749 70.2
5 160.088 d5
6 -39.224 0.90 1.75500 52.3
7 11.146 1.28
8 -23.058 1.00 1.72916 54.7
9 -86.125 0.10
10 15.389 2.00 1.84666 23.8
11 500.000 0.90 1.72916 54.7
12 21.977 d12
13絞 ∞ 1.00
14 61.966 2.40 1.60311 60.7
15 -11.543 0.90 1.85026 32.3
16 -23.543 d16
17 11.096 2.10 1.61800 63.4
18 -132.586 0.10
19 12.995 3.26 1.43875 95.0
20 -19.170 1.00 1.74400 44.8
21 11.064 3.92
22 21.949 3.99 1.80610 33.3
23 -31.758 1.32
24 -8.960 0.95 1.80810 22.8
25 -21.977 9.16
26 ∞ 1.20 1.51633 64.1
27 ∞ -
(表17)
各種データ
ズーム比(変倍比) 2.83
短焦点距離端 中間焦点距離 長焦点距離端
FNO. 2.9 2.9 2.9
f 15.48 26.00 43.72
W 17.7 10.4 6.1
Y 4.70 4.70 4.70
fB 0.68 0.68 0.68
L 72.39 72.39 72.39
d5 2.50 12.22 18.57
d12 9.46 6.84 1.60
d16 9.49 2.40 1.28
(表18)
レンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 44.82
2 6 -11.17
3 14 40.95
4 17 21.45
各数値実施例の各条件式に対する値を表19に示す。
(表19)
実施例1 実施例2 実施例3
条件式(1) 70.2 70.2 70.2
条件式(2) 22.76 22.76 22.76
条件式(3) 1.18 1.23 1.24
条件式(4) -0.245 -0.243 -0.242
条件式(5) 4.88 4.88 4.88
条件式(6) 0.297 0.297 0.297
条件式(7) 2.46 2.46 2.46
実施例4 実施例5 実施例6
条件式(1) 70.2 70.2 70.2
条件式(2) 22.76 22.76 22.76
条件式(3) 1.24 1.51 1.36
条件式(4) -0.202 -0.281 -0.256
条件式(5) 5.30 4.84 4.50
条件式(6) 0.225 0.196 0.236
条件式(7) 2.46 2.46 2.46
表19から明らかなように、数値実施例1〜数値実施例6は、条件式(1)〜(7)を満足しており、諸収差図および横収差図から明らかなように諸収差および横収差は比較的よく補正されている。
本特許出願に係る発明の技術的範囲に含まれるズームレンズ系に、実質的なパワーを有さないレンズまたはレンズ群を追加したとしても、本特許出願に係る発明の技術的範囲を回避したことにはならない。
G1 正の屈折力の第1レンズ群
G1a 正の屈折力の第1aレンズ群
11 負レンズ
12 正レンズ
G1b 正の屈折力の第1bレンズ群
13 正単レンズ
G2 負の屈折力の第2レンズ群
21 負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)
22 負レンズ(像側に凹面を向けた負レンズ)
23 正レンズ
24 負レンズ
G3 正の屈折力の第3レンズ群
31 正レンズ
32 負レンズ
G4 正の屈折力の第4レンズ群
G4a 正の屈折力の第4aレンズ群
41 正レンズ
42 正レンズ
43 負レンズ
G4b 正の屈折力の第4bレンズ群
44 正レンズ
45 負レンズ
S 絞り
OP 光学フィルタ
I 像面

Claims (7)

  1. 物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とからなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が移動するズームレンズ系において、
    第1レンズ群は、物体側から順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1aレンズ群と、フォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である正の屈折力の第1bレンズ群とからなること、
    第1aレンズ群は、少なくとも1枚の負レンズを有していること、
    第1bレンズ群は、正単レンズからなること、
    第2レンズ群は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負レンズ、像側に凹面を向けた負レンズ、及び正レンズと負レンズの接合レンズからなること、及び
    次の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とするズームレンズ系。
    (1)60<νd1b<75
    (2)νd1a<24
    但し、
    νd1b:第1bレンズ群の正単レンズのd線に対するアッベ数、
    νd1a:第1aレンズ群中の少なくとも1枚の負レンズのd線に対するアッベ数。
  2. 請求項1記載のズームレンズ系において、第2レンズ群の接合レンズをなす正レンズと負レンズはともに、その物体側の面が物体側に凸面、その像側の面が像側に凹面を向けているズームレンズ系。
  3. 物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とからなり、短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際し、少なくとも第2レンズ群と第3レンズ群が移動するズームレンズ系において、
    第1レンズ群は、物体側から順に、フォーカシング時に不動の正の屈折力の第1aレンズ群と、フォーカシング時に移動するフォーカスレンズ群である正の屈折力の第1bレンズ群とからなること、
    第1aレンズ群は、少なくとも1枚の負レンズを有していること、
    第1bレンズ群は、正単レンズからなること、及び
    次の条件式(1)、(2)、(4)及び(5)を満足することを特徴とするズームレンズ系。
    (1)60<νd1b<75
    (2)νd1a<24
    (4)−0.3<f2/ft<−0.18
    (5)4.5<TL/ST2<5.5
    但し、
    νd1b:第1bレンズ群の正単レンズのd線に対するアッベ数、
    νd1a:第1aレンズ群中の少なくとも1枚の負レンズのd線に対するアッベ数、
    f2:第2レンズ群の焦点距離、
    ft:長焦点距離端における全系の焦点距離、
    TL:長焦点距離端におけるレンズ全長、
    ST2:短焦点距離端から長焦点距離端への変倍に際する第2レンズ群の移動量。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のズームレンズ系において、次の条件式(3)を満足するズームレンズ系。
    (3)1.0<SP1b<1.8
    但し、
    SP1b:第1bレンズ群の正単レンズのシェーピングファクター、
    SP1b=(R2+R1)/(R2−R1)
    R1:第1bレンズ群の正単レンズの物体側の面の曲率半径、
    R2:第1bレンズ群の正単レンズの像側の面の曲率半径。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載のズームレンズ系において、第4レンズ群は、物体側から順に、少なくとも1枚の正レンズと負レンズを有する第4aレンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと負レンズを有する第4bレンズ群とからなり、次の条件式(6)を満足するズームレンズ系。
    (6)0.15<D4/LD4<0.35
    D4:第4aレンズ群と第4bレンズ群の空気間隔、
    LD4:第4レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面との間の距離。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載のズームレンズ系において、次の条件式(7)を満足するズームレンズ系。
    (7)SG1b<2.8
    但し、
    SG1b:第1bレンズ群の正単レンズの比重。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載のズームレンズ系と、このズームレンズ系によって形成される像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする電子撮像装置。
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