JP5561458B2 - 手術支援システム - Google Patents

手術支援システム Download PDF

Info

Publication number
JP5561458B2
JP5561458B2 JP2009062143A JP2009062143A JP5561458B2 JP 5561458 B2 JP5561458 B2 JP 5561458B2 JP 2009062143 A JP2009062143 A JP 2009062143A JP 2009062143 A JP2009062143 A JP 2009062143A JP 5561458 B2 JP5561458 B2 JP 5561458B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rigid endoscope
dimensional
optical axis
patient
endoscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009062143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009254805A (ja
Inventor
清二 山本
利久 高井
悦一 林本
昌秋 金原
曜 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu University School of Medicine NUC
Pulstec Industrial Co Ltd
Original Assignee
Hamamatsu University School of Medicine NUC
Pulstec Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu University School of Medicine NUC, Pulstec Industrial Co Ltd filed Critical Hamamatsu University School of Medicine NUC
Priority to JP2009062143A priority Critical patent/JP5561458B2/ja
Publication of JP2009254805A publication Critical patent/JP2009254805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5561458B2 publication Critical patent/JP5561458B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/0051Flexible endoscopes with controlled bending of insertion part
    • A61B1/0057Constructional details of force transmission elements, e.g. control wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/20Surgical navigation systems; Devices for tracking or guiding surgical instruments, e.g. for frameless stereotaxis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/06Devices, other than using radiation, for detecting or locating foreign bodies ; determining position of probes within or on the body of the patient
    • A61B5/061Determining position of a probe within the body employing means separate from the probe, e.g. sensing internal probe position employing impedance electrodes on the surface of the body
    • A61B5/064Determining position of a probe within the body employing means separate from the probe, e.g. sensing internal probe position employing impedance electrodes on the surface of the body using markers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00681Aspects not otherwise provided for
    • A61B2017/00725Calibration or performance testing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/10Computer-aided planning, simulation or modelling of surgical operations
    • A61B2034/107Visualisation of planned trajectories or target regions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/20Surgical navigation systems; Devices for tracking or guiding surgical instruments, e.g. for frameless stereotaxis
    • A61B2034/2046Tracking techniques
    • A61B2034/2055Optical tracking systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/06Devices, other than using radiation, for detecting or locating foreign bodies ; determining position of probes within or on the body of the patient

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Description

本発明は、硬性内視鏡により撮像された画像に関する情報を術者等に提供する手術支援システムに関する。
従来から、内視鏡等の手術器具が患者の体内に挿入されたときに、当該手術器具の先端の正確な位置を術前に撮影されたCT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging)による画像上に表示し、術者を支援する手術ナビゲーション(手術支援情報表示)が行われている。例えば特許文献1には、本発明者らによる手術支援システムが記載されおり、3次元形状測定装置による患者の3次元表面形状と、予め撮像した3次元断層データとを位置合わせする技術が記載されている。また、患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定装置により、手術器具に取り付けられた位置姿勢検出用の標識部(図1の球体12)を測定して、手術器具の位置姿勢を算出する技術も記載されている。しかしながら、これらの方法は何れも手術器具やポインタなど器具の先端の位置を表示するのみで、内視鏡で撮像している部位が、CTやMRIによる術前画像のどの部分に相当するかを表示するものではない。
もし、内視鏡で撮像している部位(内視鏡のモニタに表示されている術野)が術前のCT等による画像のどこに相当するのかを確認することができれば、例えば術者は左手に持った内視鏡で操作を加える場所を直視下に確認し、それが術前のCT等による画像のどの部位を観察しているかを認識しながら、右手で自由に任意の手術器具を持ち替えて手術操作を連続して行うことができる。
このような内視鏡で撮像している部位を画像上に表示することが示されている従来技術として、特許文献2及び3が挙げられる。また、本発明者らによる従来技術として、特願2007−22077号(未公開)がある。
特許文献2には、手術ナビゲーション装置において、使用中の硬性内視鏡の光軸方向を3次元断層像上に表示する技術が記載されている。
特許文献3には、患者の体内に挿入される内視鏡挿入部の先端から患者体内の術部までの距離を測定する距離測定手段(スポット光照射による三角測量法や超音波センサ等)を有する内視鏡を用いて、内視鏡で観察している場所を決定し、術前CT/MRIに表示する技術が記載されている。
上記特許文献2乃び3では、内視鏡の位置姿勢の検出に、内視鏡に取り付けられた発光素子などのマーカーと、前記マーカーを検出する位置センサとを用いているが、これらのシステムでは3次元断層データと患者の座標系との位置合わせのために、患者に何らかのマーカーを取り付けるか、別途、患者の形状を測定する装置を設ける必要があり、患者に不便を強いたり、システムが複雑になってしまう。
これに対し本発明者らによる従来技術である特願2007−22077号(未公開)では硬性内視鏡の位置姿勢検出に患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定装置を用いており、患者に不便を強いたり、システムが複雑にならないようにすることができる。
ただし、特願2007−22077号においては上記特許文献2乃び3と同様、内視鏡の光軸は公称値通りであることを前提としており、内視鏡の光軸の較正については考慮されていない。例えば直視鏡では、内視鏡の光軸が内視鏡鏡筒の中心を通る、すなわち内視鏡光軸と内視鏡鏡筒の中心線のなす角が0度であるという公称値通りであることを前提として内視鏡の光軸情報を表示している。
これまでは、内視鏡はレンズから比較的近い部分のものを見ることが多いため、レンズ位置等の較正については考慮されても内視鏡の光軸の較正については考慮されたことはなかった。例えば特許文献4には、細長いシャフトおよび遠位端レンズを有する内視鏡のレンズ位置および視野を較正する装置が記載されている。しかしながら、内視鏡の視野の調整については、既知の像を内視鏡に表示させて、表示された画像の方を調整するもので、内視鏡の光軸の較正については記載も示唆もされていない。
特開2007−209531号公報 特開2001−293006号公報 特開2001−204738号公報 特表2003−528688号公報
一般に、内視鏡は、レンズから比較的近い部分のものを見ることが多いので、実際の光軸の公称値からのずれが大きく影響することは少ないが、手術支援システムなどのように、内視鏡の移動のナビゲーションのために光軸を延長した直線を表示する場合は、実際の光軸(実光軸)とナビゲーション画面に表示された光軸方向との差が顕著になってしまう。本発明者らは、手術支援システムを開発する上で、この実際の光軸の公称値からのずれが無視できない程度の量であることを見出した。本発明者らは、多くの内視鏡について光軸位置を調査した結果、視野角120度の内視鏡の場合、実際の光軸の公称値からのずれは最大で約6度(視野角の5%)程度あることがわかった。手術は精密な作業であるため、数mm程度の誤差でも手術に悪影響を及ぼしてしまう可能性がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、硬性内視鏡に実際の光軸の公称値からのずれがあっても、実際の光軸位置を予め測定しておき、実際の光軸位置を加味した上で手術ナビゲーションを行う、手術支援システムを提供することを目的とする。
本発明は以下の構成を有する。
患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記患者の体内に挿入する硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムであって、
前記硬性内視鏡は、体内に挿入されない部分に、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有しており、
前記演算手段には、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
前記演算手段は、
前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを位置合わせする手段と、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢を算出する手段と、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体と前記記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記硬性内視鏡の光軸を算出する手段と、
前記3次元断層データから患者内の組織壁を算出する手段と、
前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する交点算出手段と、
を有し、
前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の実光軸と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点とを表示する、
手術支援システム。
患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記患者の体内に挿入する硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムであって、
前記硬性内視鏡は、体内に挿入されない部分に、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有しており、
前記演算手段には、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
前記演算手段は、
前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを位置合わせする手段と、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢を算出する手段と、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体と前記記憶されている前記硬性内視鏡の光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記硬性内視鏡の実光軸を算出する手段と、
を有し、
前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の実光軸と、を表示する、
手術支援システム。
患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有している硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムおいて、前記患者の組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する手術支援方法であって、
予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを位置合わせするステップと、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢を算出するステップと、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体と前記記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記硬性内視鏡の実光軸を算出するステップと、
前記3次元断層データから患者内の組織壁を算出するステップと、
前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する交点算出ステップと、
前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の実光軸と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点とを表示するステップ、
を有する手術支援方法。
患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有している硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムおいて、前記患者の組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する手術支援プログラムであって、
予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを位置合わせするステップと、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢を算出するステップと、
前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体と前記記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記硬性内視鏡の実光軸を算出するステップと、
前記3次元断層データから患者内の組織壁を算出するステップと、
前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する交点算出ステップと、
前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の実光軸と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の実光軸との交点とを表示するステップ、
を有する手術支援プログラム。
また、以下の好ましい実施形態がある。
前記手術支援システムは、さらに、前記3次元形状測定手段の計測範囲内で用いられる光軸位置測定装置を有しており、
前記光軸位置測定装置は、前記3次元形状測定手段により測定可能な光軸位置測定用標識体を有し、
前記演算手段は、前記3次元形状測定手段により測定された前記光軸位置測定用標識体と前記位置姿勢検出用標識体とに基づいて前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係を算出して記憶する。
前記光軸位置測定装置は、前記硬性内視鏡の少なくとも先端部を固定する固定手段と、前記硬性内視鏡の光軸方向にあるターゲットとを有し、
前記固定手段及び前記ターゲットに、前記光軸位置測定用標識体がそれぞれ設けられており、
前記3次元形状測定手段で前記光軸位置測定用標識体を測定することにより、前記硬性内視鏡の先端座標、及び、前記ターゲットの座標を測定して、
前記硬性内視鏡の先端座標と、前記ターゲットの座標とから、前記硬性内視鏡の実光軸位置を算出する。
前記交点算出手段は、前記患者内の組織壁をポリゴンデータにして、前記ポリゴンデータを構成する各面と前記硬性内視鏡の実光軸との交点を算出する。
前記表示手段は、前記硬性内視鏡により撮像された画像も併せて表示する。
また、前記硬性内視鏡の実光軸を測定する方法として以下の好ましい実施形態がある。
前記手術支援システムは、さらに、前記3次元形状測定手段の計測範囲内で用いられる光軸位置測定装置を有しており、
前記光軸位置測定装置は、前記硬性内視鏡の少なくとも先端部を固定する固定手段と、前記硬性内視鏡の光軸方向にあるターゲットとを有し、
前記固定手段及び前記ターゲットに前記光軸位置測定用標識体がそれぞれ設けられており、前記固定手段と前記ターゲットとは離れた位置にあり、
前記硬性内視鏡の先端部を前記ターゲット中心に当接させ、前記3次元形状測定手段により前記固定手段、前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体を測定し、それぞれの3次元座標を算出する第1位置測定ステップと、
前記硬性内視鏡の先端部を前記ターゲットから離して前記固定手段に固定し、前記硬性内視鏡の視野中心と前記ターゲットの中心とが一致するように前記ターゲットを移動するステップと、
前記3次元形状測定手段により前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体を測定し、それぞれの3次元座標を算出する第2位置測定ステップと、
前記第1位置測定ステップ及び前記第2位置測定ステップで測定された、それぞれの前記固定手段、前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体の3次元座標に基づいて、前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置を算出し記憶するステップと、を有する。
本発明は上記構成を採用したことにより、硬性内視鏡に実際の光軸の公称値からのずれ(以下、光軸ずれという)があっても、実際の光軸位置を予め測定しておき、実際の光軸位置を加味した上で手術ナビゲーションを行うことができる。すなわち従来技術のように光軸ずれの調整に内視鏡の表示画像を移動調整する方法とは異なり、実際の光軸位置そのものを測定したデータを用いているため、手術ナビゲーション画面に硬性内視鏡の光軸および光軸と体内腔の交点を正確に表示することができる。また実際の光軸位置の測定に、患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定装置をそのまま用いることでシステムが簡単になる。また、手術直前に実際の光軸位置の測定をすることができるので、繰り返し消毒し手術に使用しているうちに手術毎に光軸ずれ量が変化しても、手術直前の実際の光軸位置のデータを用いれば、より高い精度の手術ナビゲーションを行うことができる。
また、実際の光軸(実光軸)の正確な位置を測定することにより、内視鏡画面に光軸があたっている点(真の観察画面の中心)を表示し、合わせてナビゲーション装置の画像(術前CT等による画像)のどの部位に真の観察画面の中心が位置するのかを正確に表示して手術を支援することができる。
本発明の実施形態に係る手術支援システムの構成を示す図である。 硬性内視鏡(直視鏡)の光軸ずれを説明する図である。 硬性内視鏡(直視鏡)の光軸ずれを説明する図である。 本発明の実施形態に係る手術支援システムでの処理を示すフローチャートである。 患者の面(組織壁)を構成する三角形と内視鏡の撮像方向のベクトルとの交点を示した図である。 硬性内視鏡の光軸及び交点の表示例を表す図である。 光軸位置測定装置の全体構成を表すイメージ図である。 硬性内視鏡(直視鏡)の光軸位置測定装置の模式図である。 硬性内視鏡(30度斜視鏡)の光軸位置測定装置の模式図である。 硬性内視鏡(70度斜視鏡)の光軸位置測定装置の模式図である。 内視鏡先端部をターゲット中心に当接させた様子を示した図である。
以下、図面とともに本発明に係る手術支援システムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明に係る手術支援システム1の実施形態を概略的に示す構成図である。手術支援システム1は、患者60に対する手術の際に、内視鏡により撮像された画像に関する情報を術者等に提供する装置である。本実施形態に係る手術支援システム1が用いられる手術は、例えば、耳鼻咽頭科における副鼻腔の内視鏡手術等のように、硬性内視鏡による撮像が行われるものを対象とする。
図1に示すように、手術支援システム1は、硬性内視鏡11と、標識球12と、3次元形状測定装置20と、CT装置30と、PC(Personal Computer)40と、モニタ50とを含んで構成されている。また、3次元形状測定装置20の測定範囲内に光軸位置測定装置80を配置することで、硬性内視鏡11の標識球12と実光軸との3次元相対位置関係を測定できる。光軸位置測定の詳細についてはあとで説明する。
硬性内視鏡11は、術者により操作され、患者60の内部に挿入されて当該内部を撮像する装置である。硬性内視鏡11は、患者の生体内に挿入できるように細長い形状をしており、その先端部には患者60の内部を撮像するための機構が設けられている。その機構は、例えば、被撮像部に向くように位置決めして設けられたレンズ及び、レンズの決像位置に設けられたCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)等の撮像素子である。上記の機構の位置決めのされ方によって、硬性内視鏡11の撮像方向Aが決まる。通常は、レンズの光軸方向が、硬性内視鏡11の撮像方向Aとなる。硬性内視鏡11により撮像された画像の情報は、ケーブルにより硬性内視鏡11と接続されたPC40に出力される。なお、上記の硬性内視鏡11としては、特殊な構成を有している必要はなく、従来から用いられている硬性内視鏡を用いることができる。
標識球12は、硬性内視鏡11の撮像方向に対して予め定められた相対的な位置関係の位置に固定されて設けられる3つ以上の定点を定義可能な物体である。標識球12は、3次元形状測定装置20によりスキャンされて、スキャンされたデータから表面の複数点の3次元座標を求められ、これらの複数の3次元座標から球体中心座標が求められる。具体的には、標識球12は、硬性内視鏡11に対して棒状部材13を介して固定される、それぞれ大きさが異なる球状の部材である。大きさが異なるようにしているのは、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから球体の径を求め、それぞれを区別して検出するためである。
標識球12が硬性内視鏡11に設けられる位置は、患者60に挿入される部分から更に後方の、患者60に挿入されない位置である。また、標識球12と硬性内視鏡11の先端部からの撮像方向Aとの位置関係が一定となるように、硬性内視鏡11における、患者60の内部に挿入される部分から標識球12が設けられる部分までは、硬質の材質で形成されており屈曲できないようになっている。
なお、硬性内視鏡11に設けられる3つ以上の定点を定義可能な物体は、硬性内視鏡11の先端部からの撮像方向に対して定められた相対的な位置関係の位置にあり、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから3つ以上の定点座標を区別して求められるものであればよいので、必ずしも、本実施形態の標識球12のような球状のものでなくてもよい。
3次元形状測定装置20は、患者60に硬性内視鏡11が差し込まれるときに、患者60の表面及び標識球12を3次元スキャンする装置である。図1に示すように、患者60の鼻の穴から硬性内視鏡11を挿入して、硬性内視鏡11により患者60の頭部を撮像する場合には、患者60の顔面と標識球12とが撮像できるような位置に3次元形状測定装置20が設けられる。3次元形状測定装置20は、PC40と接続されており、スキャンした情報をPC40に送信する。
3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータは、スキャンされたものの表面の複数点の3次元座標(3次元位置情報)を算出するために用いられる。3次元形状測定装置20としては、例えば、特開2003−254732号公報に記載された位相シフト法による装置を用いることができる。これは、キセノンライトから発せられる自然太陽光に似た白色光に似た格子模様を投影して3次元スキャンするものである。
なお、位相シフト法による3次元形状測定装置であるパルステック工業(株)製のFscanを用いれば、1秒の計測時間で、90±10cmの距離から撮像が可能となる。また、分解能は0.1〜0.6mmである。即ち、1秒で3次元位置情報を持った解像度の高いカラー画像が取得できる。また、曇りの日中(屋外)の約28%の照度の白色光であり、レーザ等を使うことがないため安全に人体の3次元位置情報を取得できる。
CT装置30は、硬性内視鏡11が挿入される患者60の3次元断層データを取得するものである。CT装置30による患者60の3次元断層データを第1座標系によるデータとする。
CT装置30は、放射線等を利用して物体を走査し、コンピュータを用いて処理された内部構造を等間隔(例えば、1mm)毎に輪切りにしたような画像(CT画像)を、患者60の3次元形状を示す情報として構成するものであり、既存のCT装置を用いることができる。CT装置30はPC40と接続されており、取得した患者60の3次元断層データを、PC40に送信する。なお、CT装置30は、3次元形状測定装置20と同じ場所に設置されている必要はなく、通常、3次元形状測定装置20によるスキャンと、CT装置30による3次元断層データの取得とは別々に行われる。なお、CT画像から3次元形状を示す情報の構成には、例えば特開2005−278992号公報に記載の方法を用いることができる。
なお、手術支援システム1では、患者60の内部を含む3次元形状を示す情報が取得できればよいので、患者形状取得手段として必ずしもCT装置30に限られず、例えば、MRI装置や超音波診断装置を用いてもよい。
PC40は、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータ及びCT装置30により取得された患者60の3次元断層データを受信して、これらの情報に対して情報処理を行う装置である。PC40は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等のハードウェアにより構成され、これらの情報処理装置が動作することにより、下記のPC40の機能が実現される。図1に示すように、PC40は、機能的な構成要素として、患者形状取得部41と、撮像画像取得部42と、表面形状算出部43と、座標軸一致部44と、内視鏡ベクトル算出部45と、交点算出部46と、出力部47とを備えている。
患者形状取得部41は、CT装置30から送信される、患者60の3次元断層データを受信する手段である。患者形状取得部41は、受信した患者60の3次元断層データを、必要に応じて座標軸一致部44及び交点算出部46等に出力する。なお、手術支援システム1では、必ずしも本実施形態のように、患者形状取得手段としてCT装置30自体を備えている必要はなく、患者形状取得部41により(手術支援システム1に含まれないCT装置で撮像等された)患者60の3次元断層データが受信さえされればよい。
撮像画像取得部42は、3次元形状測定装置20によりスキャンされ送信されたデータを受信する手段である。撮像画像取得部42は、受信したデータを表面形状算出部43及び内視鏡ベクトル算出部45等に出力する。
表面形状算出部43は、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから、患者60の表面の3次元形状を表す複数の座標データを算出する表面形状算出手段である。患者60の表面は、本実施形態の場合、患者60の顔面である。表面形状算出部43により取得される3次元形状を表す複数の座標データは、例えば3次元形状測定装置20に設定されている座標系における座標データとして算出される。この座標系は、上述した第1座標系とは異なるものであり、この座標系を第2座標系とする。即ち、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータによる患者60の3次元形状を表す複数の座標データは、第2座標系におけるデータである。表面形状算出部43は、算出した患者60の表面の3次元形状を示すデータを、座標軸一致部44に出力する。
座標軸一致部44は、患者形状取得部41により取得された患者60の3次元断層データと表面形状算出部43により算出された患者60の表面の3次元形状を示すデータとのいずれかまたは両方を座標変換して、第1座標系によるデータと第2座標系によるデータとを座標軸を一致させたデータにする座標軸一致手段である。即ち、座標軸一致部44は、CT装置30による3次元断層データと、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから算出された3次元形状を示すデータとを同じ座標系によるデータにして処理できるようにするための手段である。
具体的には、座標軸一致部44は、CT装置30による3次元断層データ、及び3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから算出された3次元形状を示すデータの双方に共通する患者60の顔面の位置を一致させることによって座標軸の一致を行う。座標軸の一致の処理は、例えばパターンマッチングの方法を用いることにより行われ、当該処理の結果として第1座標系及び第2座標系の何れか一方の座標系のデータをもう一方の座標系のデータに座標変換する座標変換関数が算出される。座標軸一致部44は、算出された座標変換関数等を、必要に応じて内視鏡ベクトル算出部45、交点算出部46及び出力部47等に出力する。上記の座標軸を一致させる処理以降は、内視鏡ベクトル算出部45、交点算出部46及び出力部47等において上記の座標変換関数等が、3次元形状を示すデータに適用されることによって、CT装置30による3次元断層データと、3次元形状測定装置20によりスキャンされたデータから算出された3次元形状を示すデータとは同じ座標系で処理される。
内視鏡ベクトル算出部45は、3次元形状測定装置20によりスキャンされた標識球12の複数の座標データから標識球12の中心座標を算出し、座標軸一致部44で算出された一致された座標系によるデータにするための座標変換関数により座標変換して、この座標変換された標識球12の中心座標と予め記憶されている標識球12の中心と硬性内視鏡11の先端部からの撮像方向との位置関係とから座標軸一致部44で算出された一致された座標系による硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAを算出する内視鏡ベクトル算出手段である。なお、ここで言う撮像方向ベクトルAには、ベクトルの起点となる位置も含まれる。即ち、硬性内視鏡11の撮像方向Aのベクトルは、どの点からどの方向に撮像が行われるかを示したものである。内視鏡ベクトル算出部45は、予め、標識球12の中心と硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAとの位置関係を示す情報を記憶している。当該位置関係を示す情報としては、具体的には例えば、同一の座標系における硬性内視鏡11の先端部の座標と硬性内視鏡11の光軸(撮像方向ベクトルA)が当たるターゲットの座標と標識球12の中心座標である。内視鏡ベクトル算出部45は、算出した撮像方向ベクトルAのデータを、交点算出部46に出力する。
ここで、硬性内視鏡11の光軸(撮像方向における撮像中心を示す直線)が、メーカーが公表している公称値通りであれば良いが、実際には公称値からずれている。例えば、視野角120度の内視鏡の場合、最大で約6度(視野角の5%)程度の光軸方向の誤差が生じ得る。したがって、公称値通りであることを前提にして撮像方向ベクトルAを決定してしまうと、実際の内視鏡の視野とナビゲーションされる情報とに齟齬を生じてしまう。したがって、予め記憶しておく標識球12の中心と硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAとの位置関係は実際の光軸位置(撮像方向ベクトルA)を標識球12の中心座標とともに同一の座標系で測定しておく必要がある。
硬性内視鏡11が直視鏡である場合の、光軸ずれの例を、図2及び図3を用いて説明する。直視鏡であれば、光軸(撮像方向における撮像中心を示す直線)は、鏡筒中心線と一致するはずであるが、実際には様々な要因により少しずれが生じる。図2は対物レンズ等の要因により、鏡筒先端部で角度ずれが生じる例である。図2は、光軸が、鏡筒中心に対してθ度ずれており(図2(A))、そのずれている方向が天頂方向からφ度である(図2(B))例である。図2の例は、鏡筒の先端面と鏡筒中心との交点から光軸ずれが生じることを前提にしたが、光軸ずれは必ずしもこの点からずれるとは限らず、図3(A)のようにより接眼レンズに近い側でずれ始めることもあるし、図3(B)のように、光軸(撮像方向における撮像中心を示す直線)が鏡筒の先端面と鏡筒中心との交点を通らないこともある。光軸位置の測定はどのような方法を用いても良いが、後述する、3次元形状測定装置20を用いた光軸位置測定装置を用いることが好ましい。なお、図2及び図3では、直視鏡の場合について説明したが、斜視鏡や側視鏡でも同様の光軸ずれが生じる得ることは言うまでも無い。
交点算出部46は、内視鏡ベクトル算出部45により算出された硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAと患者形状取得部41により取得された3次元形状を示す情報に係る患者60の内部を構成する面との交点を算出する交点算出手段である。この交点は、CT装置30による3次元形状を示す情報における、硬性内視鏡11が撮像を行っている点(中心点)である。具体的には、交点算出部46は、患者60の内部を構成する面をポリゴンデータにして、当該ポリゴンデータを構成する各面と構成内視鏡11の撮像方向ベクトルAとの交点座標を算出する。交点座標の算出については、より詳細には後述する。交点算出部46は、算出した交点座標のデータを出力部47に出力する。
出力部47は、交点算出部46により算出された交点座標のデータを、患者形状取得部41により取得された患者60の内部を構成する面を示す情報であるCT画像データに重畳して、モニタ50に出力する出力手段である。また、出力部47は、硬性内視鏡11により撮像されてPC40に入力された内視鏡画像データを併せて、モニタ50に出力するようにしてもよい。
モニタ50は、PC40から入力された情報を表示する。術者はモニタ50を参照することにより、硬性内視鏡11が患者60内部のどの部分を撮像しているのかを知ることができる。以上が、手術支援システム1の構成である。
引き続いて、手術支援システム1の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。この動作は、例えば、患者60に対する手術の際に硬性内視鏡11を挿入して治療等を行うときの動作である。この説明においては、手術前の処理と手術時の処理とに分けて説明する。
まず手術前に、CT装置30を用いた、患者60に対するCTスキャン撮影が行われる(S01)。このCTスキャン撮影は、硬性内視鏡11が挿入される患者60の部位に対して行われる。これにより、患者60の表面である顔面と、硬性内視鏡11が挿入される患者60の内部を構成する面との3次元形状を示す情報が取得される。CT装置30によりCTスキャン撮影が行われ取得された、患者60の3次元形状を示す情報は、PC40に送信される。PC40では、患者形状取得部41により当該情報が取得されて、PC40内に格納される(S02)。上記が手術前の処理であり、例えば、手術の前日等に行われる。
引き続いて、手術時の処理を説明する。まず、患者60を手術室に入室させて、図1に示すように、硬性内視鏡11を鼻の穴から挿入できるように手術台70の上の仰向けに配置する。患者60を配置した後、硬性内視鏡11を挿入する前に、3次元形状測定装置20によって、配置された患者60がスキャンされる(S03)。スキャンされたデータは、3次元形状測定装置20からPC40に送信されて、PC40において撮像画像取得部42によって受信される。受信されたデータは、撮像画像取得部42から表面形状算出部43に出力される。
表面形状算出部43では、当該データから患者60の表面である顔面の3次元形状を示すデータが算出される(S04)。算出された患者60の顔面の3次元形状を示すデータは、表面形状算出部43から座標軸一致部44に出力される。これと同じタイミングで、PC40内に格納されていた、CT装置30による患者60の3次元形状を示すデータが、患者形状取得部41から座標軸一致部44に出力される。
この時点ではCT装置30による患者60の3次元形状を示すデータと、3次元形状測定装置20によるデータから患者60の表面である顔面の3次元形状を示すデータとに係るそれぞれの座標系の座標軸は、一致していない。CT装置30によるデータと、3次元形状測定装置20のデータとが位置合わせされていない状態である。
ここで、座標軸一致部44によって、これら2つのデータにおける顔面の形状がマッチングされることにより座標変換関数が算出され、データが座標変換されて、2つのデータが一致された座標軸におけるデータになる(S05)。顔面の形状のマッチングは、上述したようにパターンマッチングの手法により行われる。なお、マッチングする部位は、顔面全体や顔面の鼻や頬等の特徴ある部位等、予め設定しておく。一致した座標軸のデータにするための座標変換関数は、座標軸一致部44から、内視鏡ベクトル算出部45、交点算出部46及び出力部47にそれぞれ出力されてデータの座標変換等が行われて、これ以降、一致した座標軸のデータを基準として3次元形状に対する情報処理が行われる。上記が手術開始までの処理である。
また、手術開始前までに、後述する光軸位置測定装置により、硬性内視鏡11の実際の光軸位置を測定して、記憶しておく。
続いて、手術が開始され、術者によって、硬性内視鏡11が患者60に挿入される。この際、患者60の頭部は、S03〜S05の処理を行ったときから動かさないようにする。これは座標軸がずれることを防止するためである。硬性内視鏡11が患者60に挿入されてから以降継続して、3次元形状測定装置20によって、患者60及び標識球12がスキャンされる(S06)。スキャンされたデータは、3次元形状測定装置20からPC40に送信されて、PC40において撮像画像取得部42によって受信される。受信されたデータは、撮像画像取得部42から内視鏡ベクトル算出部45に出力される。
続いて、内視鏡ベクトル算出部45によって、標識球12の中心の3次元座標が算出される(S07)。続いて、内視鏡ベクトル算出部45によって、算出された標識球12の中心の3次元座標から、予め記憶していた標識球12の中心座標と硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAとの位置関係を示す情報に基づいて、一致された座標軸におけるデータとして硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAが算出される(S08)。この際、予め記憶されている、内視鏡ごとの標識球12の中心座標と実際の光軸位置(撮像方向ベクトルA)との位置関係を示す情報を用いて、硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAを算出する。
算出された撮像方向ベクトルAの情報は、内視鏡ベクトル算出部45から交点算出部46に出力される。これと同じタイミングで、PC40内に格納されていた、CT装置30による患者60の3次元形状を示す情報が、患者形状取得部41から交点算出部46に出力される。続いて、交点算出部46によって、内視鏡11の撮像方向ベクトルAと、患者60の内部を構成する面との交点が算出される(S09)。
交点の算出は、以下のように行われる。まず、交点算出部46によって、CT装置30による患者60の3次元形状を示す情報が、ポリゴンデータに変換される。なお、ポリゴンデータへの変換は、手術前に行いあらかじめPC40に格納しておいてもよい。この変換により、患者60(の内部)を構成する面が、例えば多数の三角形で構成させることとなる。次に、それらの各三角形と、硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAとの交点が算出される。
この交点の算出について、図5を用いて説明する。ポリゴンを構成する三角形の基準となる点をPT、三角形の2辺のベクトルをそれぞれvecA及びvecBとし、2つの媒介変数をα及びβとすると、三角形は以下の式で表すことができる。
P1=PT+αvecA+βvecB
また、硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAの基準となる点(例えば、硬性内視鏡11の先端の点)をPL、ベクトルをvecCとし、媒介変数をγとすると、硬性内視鏡11の撮像方向Aは以下の式で表すことができる。
P2=PL+γvecC
ここで、両者が交わるときはP1=P2となる。P1=P2となる点が、三角形の内部に存在する条件は、媒介変数が以下の条件を満たす場合である。
条件1:0<α,0<β
条件2:0<α+β<1
条件3:γ>0
これらの条件を満たす点を全てのポリゴンデータを構成する三角形について導出し、それら全ての点と硬性内視鏡11の先端の点との距離を計算する。この距離が最も小さくなる交点を、硬性内視鏡11の撮像方向ベクトルAと患者60の内部を構成する面との交点とする。
算出された交点の座標の情報は、交点算出部46から出力部47に出力される。このタイミングで、患者60の内部を構成する面を示す情報であるCT画像が、患者形状取得部41から出力部47に出力される。交点の情報は、出力部47によって、患者60の内部を構成する面を示す情報であるCT画像に当該交点の座標に応じた箇所に重畳されて、モニタ50に入力される。入力された画像は、モニタ50によって表示される(S10)。交点の情報は、例えば図6に示されているように、硬性内視鏡11の光軸と併せて、3次元断層データ及び内視鏡撮像画像上に表示される。術者は表示された画像を参照することにより、硬性内視鏡11が患者60内部のどの部分を撮像しているのかを知ることができる。
また、硬性内視鏡11により撮像された画像も、PC40によって受信されて出力部47からモニタ50に出力されるようにして、上記の硬性内視鏡11により撮像されている箇所がどの点に位置しているかの表示と併せて表示されるようにすることが望ましい。
上記のS06〜S10までの処理は、例えば、1秒間間隔等の等間隔で繰り返し行われる。なお、PC40におけるS03〜S05の処理と、S06〜S10の処理とは異なっているが、例えば、S05の座標軸の一致の処理が行われたら、自動的にS06以降の処理に移るようにしてもよい。また、術者等の操作により処理の切替が行われてもよい。
また、S03〜S05の処理による初回の位置合わせ後にS03〜S10までの処理を等間隔で繰り返し行うようにすれば、患者60の頭部が動いてもよい。また、患者60の頭部を動かした場合に、再度S03〜S05の処理を行い改めて位置合わせを行なうようにしてもよい。再度の位置合わせは、例えば、術者等の操作により行われてもよいし、位置合わせしたときの画像とその後の画像とを比較して、頭部が動いたことを検出して、それをトリガとして行われてもよい。
上述したように本実施形態に係る手術支援システム1では、CT装置30による患者60の内部を構成する面及び患者の表面の3次元形状を示す情報と、3次元形状測定装置20により外部から患者60をスキャンしたデータとを用いて、硬性内視鏡11で撮像している部分が、患者60のどの部位に相当するかを表示することができる。従って、本実施形態に係る手術支援システム1によれば、新たに特殊な内視鏡を用いることなく、上記の表示を行うことができる。また、本実施形態に係る手術支援システム1によれば、上記の表示において、患者の体内の脳脊髄液等のような液体の影響を受けることが無いので、正確に上記の表示を行うことができる。従って、本実施形態に係る手術支援システム1を用いれば、安全かつ正確に手術を行うことができる。
また、CTスキャン撮影(S01)の際に、患者60にマーク等をつける必要がなく、通常通りのCTスキャン撮影を行えばよいので、簡便である。また、位置合わせ等のために患者60をピンなどで固定する必要がない。患者60を手術中に動かしたとしても、容易に位置合わせを行うことができる。上記の手術支援システム1の各構成要素は、比較的安価であり、低コストで実現することができる。
また、本実施形態のように、CT装置30による患者60の3次元情報をポリゴンデータとし交点を求めることとすれば、確実に交点を算出することができ、確実に本発明を実施することができる。
また、硬性内視鏡11で撮像している部分が、患者60のどの部位に相当するかの情報に併せて、硬性内視鏡11により撮像された画像自体も表示することとすれば、術者等が、硬性内視鏡11で撮像された内容と、内視鏡11で撮像されている部分が患者60のどの部位に相当するかの情報との両方を同時に確認することができるので、より利便性の高い手術支援を行うことができる。
以下、図面を用いて光軸位置測定装置について説明する。図7は光軸位置測定装置の概略イメージであり、図8はその模式図である。なお、図7においては、表示の都合上、標識球12及び棒状部材13の表示は省略されている。光軸位置測定装置80は、硬性内視鏡11の先端部を固定する内視鏡先端部固定手段81と、硬性内視鏡11が観察している点を検出するためのターゲット82と、ターゲット82に取り付けられたターゲット用標識球83と、ターゲット82を所定方向に回動させる回動手段84とからなる。本実施形態においては、内視鏡先端部固定手段81は球体であり、3次元形状測定装置20で計測するための標識球も兼ねている。回動手段84は、自動でも手動でもどちらでも構わない。
また、ターゲット移動手段85を有している。このターゲット移動手段85を調整することにより、ターゲット82を少なくともターゲット面に平行な2次元方向に微小移動させることができる。後述の通り、硬性内視鏡11の先端部とターゲット中心とを当接させたり、内視鏡先端部固定手段に固定した硬性内視鏡11の視野中心とターゲット中心とを一致させる際、ターゲット移動手段85を用いてターゲット82を移動させることにより位置合わせを行う。
次に、光軸位置測定装置80を用いた硬性内視鏡11の光軸位置の測定手順の一例を説明する。
(手順1)光軸位置測定装置80を、3次元形状測定装置20の計測範囲内に設置する。
(手順2)光軸位置測定装置80に、光軸位置を測定しようとする硬性内視鏡11をセットする。
(手順3)硬性内視鏡11の先端部をターゲット82に当接させ、ターゲット移動手段85により、硬性内視鏡11の先端部とターゲット82の中心とが一致するように調整する。この際、硬性内視鏡11の鏡筒部は、内視鏡先端部固定手段81を通るようにする(図11参照)。一度、ターゲット移動手段85により、硬性内視鏡11の先端部とターゲット82の中心とが一致するように調整したら、ターゲット82の位置を変えずに、硬性内視鏡11を引き抜き、硬性内視鏡11の先端部が内視鏡先端部固定手段81の端に硬性内視鏡11の先端部を位置させ硬性内視鏡11を固定する。
(手順4)ターゲット用標識球83と内視鏡先端部固定手段81と内視鏡標識球12を3次元形状測定装置20により測定し、それぞれの3次元形状データを抽出してデータ処理することにより、ターゲット82の中心座標と内視鏡先端部固定手段81の中心座標および標識球12の中心座標を算出する。
(手順5)硬性内視鏡11を手順4の撮影時から動かすことなく硬性内視鏡11の接眼レンズ側からターゲット82を観察しながら、硬性内視鏡11の視野中心とターゲット82の中心とが一致するまでターゲット移動手段85によりターゲット82を移動させる。
(手順6)内視鏡先端部固定手段81、ターゲット用標識球83及び標識球12を3次元形状測定装置20により測定し、それぞれの3次元形状データを抽出してデータ処理することにより、ターゲット82の中心座標と内視鏡先端部固定手段81の中心座標を標識球12の中心座標と共に算出する。
(手順7)手順4で求められたターゲット82の中心座標と内視鏡先端部固定手段81の中心座標、手順7で求められた標識球12の中心座標、ターゲット82の中心座標及び内視鏡先端部固定手段81の中心座標に基づいて、硬性内視鏡11の光軸位置(実光軸)と標識球12との3次元相対関係を算出する。
(手順8)算出した、硬性内視鏡11の光軸位置(硬性内視鏡11の先端部座標を含む)と標識球12との3次元相対位置関係を、PC40に記憶する。
手順4および手順6におけるターゲット82の中心座標の算出は次のように行う。予め、ターゲット82の中心座標とをターゲット用標識球83の中心座標とを別の座標系で求めてPC40に記憶しておく。これは、ターゲット82の中心に球体が頭にあるピンを垂直に取り付け、ターゲット用標識球83と共に3次元形状測定装置20で測定して3次元形状データを処理することで求めることができる。すなわち、それぞれの球体の中心座標とターゲット82の面の平面式をそれぞれの3次元形状データを抽出してデータ処理することで求め、ピンの頭の球体の中心座標とターゲット82の面の法線ベクトルとから算出される直線の式とターゲット82の面の平面式とから交点座標をターゲット82の中心座標として求めればよい。そして、手順4および手順7における3次元形状測定装置20による測定と測定データの処理で求められた、ターゲット用標識球83の中心座標と予め記憶されているターゲット用標識球83の中心座標とから座標変換係数を計算し、算出された座標変換係数により記憶されているターゲット82の中心座標を座標変換する。これにより3次元形状測定装置20による測定により得られた3次元形状データと同一の座標系でターゲット82の中心座標を求めることができる。
手順7における硬性内視鏡11の光軸位置(実光軸)と標識球12との3次元相対関係算出は次のように行う。内視鏡先端部固定手段81の中心座標が硬性内視鏡11の先端部と同一になるような機構にされていれば、算出した内視鏡先端部固定手段81の中心座標が硬性内視鏡11の先端部の座標であり撮像方向ベクトルAの起点の座標である。しかし、このような機構は困難であり、内視鏡先端部固定手段81の中心座標と硬性内視鏡11の先端部の座標にはずれがあるがあるため、このずれの大きさと方向から硬性内視鏡11の先端部の座標を算出する。ずれの大きさは、硬性内視鏡11を内視鏡先端部固定手段81に固定した際に内視鏡先端部固定手段81の表面から硬性内視鏡11の先端部までの距離を測定すればよいので簡単に求めることができる。この値は予め測定されてPC40に記憶されているとする。次にずれの方向は、手順4において算出した内視鏡先端部固定手段81の中心座標とターゲット82の中心座標とからこの2つの座標を結ぶベクトルを考えればよい。このベクトルの方向がずれの方向である。よって、このベクトルの方向と記憶されているずれの大きさとから、内視鏡先端部固定手段81の中心座標から硬性内視鏡11の先端部へ向かうベクトルの成分が算出され、内視鏡先端部固定手段81の中心座標にこのベクトル成分を加算することにより、硬性内視鏡11の先端部の座標が算出される。
算出された硬性内視鏡11の先端部の座標(撮像方向ベクトルAの起点の座標)と手順7で算出したターゲット82の中心座標とを結んだ位置ベクトルが硬性内視鏡11の光軸位置(撮像方向ベクトルA)である。このベクトル成分とベクトルの起点座標である硬性内視鏡11の先端部の座標とを標識球12の中心座標とともに取得することが、硬性内視鏡11の光軸位置と標識球12との3次元相対関係を取得することである。
前述の例では、硬性内視鏡11が直視鏡である場合の例を示したが、斜視鏡や側視鏡でも同様に光軸位置測定装置80により光軸位置が測定可能である。図9は30度斜視鏡の光軸位置の測定例、図10は70度斜視鏡の光軸位置の測定例を示している。これらの図に示されるように硬性内視鏡11の視野方向(光軸位置)に合わせて回動手段84を回動させて、ターゲット82が硬性内視鏡11の視野内に入るように調整すれば良い。側視鏡の場合でも、硬性内視鏡11の先端部の対物レンズ部分が、内視鏡先端部固定手段81から突き出るように硬性内視鏡11を設置すれば、硬性内視鏡11の視野を確保することができ、内視鏡先端部固定手段81に視野を邪魔されることなく、硬性内視鏡11の光軸位置を測定できる。
上記実施形態は、ターゲット82を独立に2方向に移動可能とすることにより、図2のθ及びφに相当する光軸ずれがあったときの光軸位置が測定できる例である。この他に、硬性内視鏡11の鏡筒を移動又は回転させる、内視鏡先端部固定手段81を移動させる、ターゲット82とは独立に移動可能な透明板上に設けた別のターゲットをターゲット82の手前に設ける、などの構成を追加して、より多くの測定点を設けたり、より多くの測定データを取得することにより、図3のΔX、ΔY、ΔZに相当する光軸ずれがあっても光軸位置が測定可能なのは言うまでも無い。これらの具体的構成については、例示するまでもなく当業者の通常の創作能力により実現可能なものであり、当然、本発明の範疇に含まれる。
以上、本発明の実施形態の一例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において各種の変更が可能であることは言うまでもない。
1:手術支援システム、 11:硬性内視鏡、 12:標識球、 20:3次元形状測定装置、 30:CT装置、 40:PC、 41:患者形状取得部、 42:撮像画像取得部、 43:表面形状算出部、 44:座標軸一致部、 45:内視鏡ベクトル算出部、 46:交点算出部、 47:出力部、 50:モニタ、 60:患者、 70:手術台、 80:光軸位置測定装置、 81:内視鏡先端部固定手段、 82:ターゲット、 83:ターゲット用標識球、 84:回動手段、 85:ターゲット移動手段

Claims (9)

  1. 患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記患者の体内に挿入する硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムであって、
    前記硬性内視鏡は、体内に挿入されない部分に、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有しており、
    前記演算手段には、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実際の光軸である実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
    前記演算手段は、
    前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを一致させた座標軸になるよう位置合わせする手段と、
    前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢として前記位置姿勢検出用標識体の3次元位置を算出する手段と、
    前記算出された位置姿勢検出用標識体の3次元位置と記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記一致させた座標軸における前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルを算出する手段と、
    前記位置合わせされた3次元断層データから患者内の組織壁を算出する手段と、
    前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する交点算出手段と、
    を有し、
    前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点とを表示する、
    手術支援システム。
  2. 前記手術支援システムは、さらに、前記3次元形状測定手段の計測範囲内で用いられる光軸位置測定装置を有しており、
    前記光軸位置測定装置は、前記3次元形状測定手段により測定可能な光軸位置測定用標識体を有し、
    前記演算手段は、前記3次元形状測定手段により測定された前記光軸位置測定用標識体と前記位置姿勢検出用標識体とに基づいて前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係を算出して記憶する、
    請求項1記載の手術支援システム。
  3. 前記光軸位置測定装置は、前記硬性内視鏡の少なくとも先端部を固定する固定手段と、前記硬性内視鏡の光軸方向にあるターゲットとを有し、
    前記固定手段及び前記ターゲットに、前記光軸位置測定用標識体がそれぞれ設けられており、
    前記3次元形状測定手段で前記光軸位置測定用標識体を測定することにより、前記硬性内視鏡の先端座標、及び、前記ターゲットの座標を測定して、
    前記硬性内視鏡の先端座標と、前記ターゲットの座標とから、前記硬性内視鏡の実光軸を算出する、
    請求項2記載の手術支援システム。
  4. 前記交点算出手段は、前記患者内の組織壁をポリゴンデータにして、前記ポリゴンデータを構成する各面と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する、
    請求項1〜3いずれか記載の手術支援システム。
  5. 前記表示手段は、前記硬性内視鏡により撮像された画像も併せて表示する、
    請求項1〜4いずれか記載の手術支援システム。
  6. 患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記患者の体内に挿入する硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムであって、
    前記硬性内視鏡は、体内に挿入されない部分に、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有しており、
    前記演算手段には、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実際の光軸である実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
    前記演算手段は、
    前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを一致させた座標軸になるよう位置合わせする手段と、
    前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢として前記位置姿勢検出用標識体の3次元位置を算出する手段と、
    前記算出された位置姿勢検出用標識体の3次元位置と記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記一致させた座標軸における前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルを算出する手段と、
    を有し、
    前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線と、を表示する、
    手術支援システム。
  7. 患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有している硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムおいて、前記患者の組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する手術支援方法であって、
    前記演算手段に、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実際の光軸である実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
    前記演算手段が、前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを一致させた座標軸になるよう位置合わせするステップと、
    前記演算手段が、前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢として前記位置姿勢検出用標識体の3次元位置を算出するステップと、
    前記演算手段が、前記算出された位置姿勢検出用標識体の3次元位置と記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記一致させた座標軸における前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルを算出するステップと、
    前記演算手段が、前記3次元断層データから患者内の組織壁を算出するステップと、
    前記演算手段が、前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する交点算出ステップと、
    前記演算手段が、前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点とを表示するステップ、
    を有する手術支援方法。
  8. 前記手術支援システムは、さらに、前記3次元形状測定手段の計測範囲内で用いられる光軸位置測定装置を有しており、
    前記光軸位置測定装置は、前記硬性内視鏡の少なくとも先端部を固定する固定手段と、前記硬性内視鏡の光軸方向にあるターゲットとを有し、
    前記固定手段及び前記ターゲットに光軸位置測定用標識体がそれぞれ設けられており、前記固定手段と前記ターゲットとは離れた位置にあり、
    前記3次元形状測定手段が、前記硬性内視鏡の先端部を前記ターゲット中心に当接された状態での、前記固定手段、前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体を測定し、それぞれの3次元座標を算出する第1位置測定ステップと、
    前記3次元形状測定手段が、前記硬性内視鏡の先端部を前記ターゲットから離して前記固定手段に固定させた状態で、前記硬性内視鏡の視野中心と前記ターゲットの中心とが一致した状態での、前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体を測定し、それぞれの3次元座標を算出する第2位置測定ステップと、
    前記演算手段が、前記第1位置測定ステップ及び前記第2位置測定ステップで測定された、それぞれの前記固定手段、前記ターゲット及び前記硬性内視鏡の標識体の3次元座標に基づいて、前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置を算出し記憶するステップと、
    を有する請求項7記載の手術支援方法。
  9. 患者の3次元表面形状を測定する3次元形状測定手段と、前記3次元形状測定手段で測定可能な位置姿勢検出用標識体を有している硬性内視鏡と、演算手段と、表示手段と、を有する手術支援システムおいて、前記患者の組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する、前記演算手段で実行される手術支援プログラムであって、
    前記演算手段に、予め撮像された前記患者の3次元断層データ、及び、予め測定された前記硬性内視鏡の実際の光軸である実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係が記憶されており、
    前記3次元断層データと前記3次元形状測定手段により測定された前記患者の3次元表面形状とを一致させた座標軸になるよう位置合わせするステップと、
    前記3次元形状測定手段により測定された前記位置姿勢検出用標識体に基づいて前記硬性内視鏡の位置及び姿勢として前記位置姿勢検出用標識体の3次元位置を算出するステップと、
    前記算出された位置姿勢検出用標識体と記憶されている前記硬性内視鏡の実光軸と前記位置姿勢検出用標識体との3次元相対位置関係に基づいて前記一致させた座標軸における前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルを算出するステップと、
    前記3次元断層データから患者内の組織壁を算出するステップと、
    前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点を算出する交点算出ステップと、
    前記表示手段に、少なくとも、位置合わせされた前記3次元断層データと、前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線と、前記組織壁と前記硬性内視鏡の撮像方向ベクトルの延長線との交点とを表示するステップ、
    を有する手術支援プログラム。
JP2009062143A 2008-03-18 2009-03-14 手術支援システム Expired - Fee Related JP5561458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009062143A JP5561458B2 (ja) 2008-03-18 2009-03-14 手術支援システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068606 2008-03-18
JP2008068606 2008-03-18
JP2009062143A JP5561458B2 (ja) 2008-03-18 2009-03-14 手術支援システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009254805A JP2009254805A (ja) 2009-11-05
JP5561458B2 true JP5561458B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=41090936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009062143A Expired - Fee Related JP5561458B2 (ja) 2008-03-18 2009-03-14 手術支援システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8849374B2 (ja)
EP (1) EP2255744A4 (ja)
JP (1) JP5561458B2 (ja)
WO (1) WO2009116535A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102060372B1 (ko) * 2012-09-19 2019-12-30 한국전자통신연구원 내시경 가이드 장치 및 방법
US9008757B2 (en) 2012-09-26 2015-04-14 Stryker Corporation Navigation system including optical and non-optical sensors
WO2017170488A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 国立大学法人浜松医科大学 光軸位置測定システム、光軸位置測定方法、光軸位置測定プログラム、光軸位置測定装置
WO2018054796A1 (en) * 2016-09-23 2018-03-29 Koninklijke Philips N.V. Visualization of an image object relating to an instrument in an extracorporeal image
AU2017340607B2 (en) * 2016-10-05 2022-10-27 Nuvasive, Inc. Surgical navigation system and related methods
WO2019012602A1 (ja) 2017-07-11 2019-01-17 オリンパス株式会社 内視鏡システム、画像診断システム
US10506991B2 (en) 2017-08-31 2019-12-17 Biosense Webster (Israel) Ltd. Displaying position and optical axis of an endoscope in an anatomical image
EP3773305A4 (en) * 2018-04-09 2021-12-15 7D Surgical ULC SYSTEMS AND PROCEDURES FOR INTRAOPERATIVE LEADERSHIP
US20200237459A1 (en) * 2019-01-25 2020-07-30 Biosense Webster (Israel) Ltd. Flexible multi-coil tracking sensor
JP2022184415A (ja) * 2021-06-01 2022-12-13 株式会社エビデント 3次元画像表示方法、3次元画像表示装置、およびプログラム

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0699050B1 (en) * 1993-04-26 2004-03-03 St. Louis University Indicating the position of a probe
US5999840A (en) * 1994-09-01 1999-12-07 Massachusetts Institute Of Technology System and method of registration of three-dimensional data sets
US6167296A (en) * 1996-06-28 2000-12-26 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method for volumetric image navigation
US6806899B1 (en) * 1999-07-17 2004-10-19 David F. Schaack Focusing systems for perspective dimensional measurements and optical metrology
JP4472085B2 (ja) 2000-01-26 2010-06-02 オリンパス株式会社 手術用ナビゲーションシステム
US6511418B2 (en) * 2000-03-30 2003-01-28 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Apparatus and method for calibrating and endoscope
JP2001293006A (ja) 2000-04-11 2001-10-23 Olympus Optical Co Ltd 手術ナビゲーション装置
US6850794B2 (en) * 2000-09-23 2005-02-01 The Trustees Of The Leland Stanford Junior University Endoscopic targeting method and system
JP3536097B2 (ja) 2002-03-04 2004-06-07 和歌山大学長 周波数変調格子による格子投影形状計測方法及び装置
US8010180B2 (en) * 2002-03-06 2011-08-30 Mako Surgical Corp. Haptic guidance system and method
US7103399B2 (en) * 2003-09-08 2006-09-05 Vanderbilt University Apparatus and methods of cortical surface registration and deformation tracking for patient-to-image alignment in relation to image-guided surgery
JP4630564B2 (ja) 2004-03-30 2011-02-09 国立大学法人浜松医科大学 手術支援装置、方法及びプログラム
JP2006198032A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Olympus Corp 手術支援システム
US9289267B2 (en) * 2005-06-14 2016-03-22 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Method and apparatus for minimally invasive surgery using endoscopes
JP2007022077A (ja) 2005-06-16 2007-02-01 Shinshiba Setsubi:Kk 木材の乾燥方法
JP4152402B2 (ja) * 2005-06-29 2008-09-17 株式会社日立メディコ 手術支援装置
JP4836122B2 (ja) 2006-02-09 2011-12-14 国立大学法人浜松医科大学 手術支援装置、方法及びプログラム
EP2123232A4 (en) * 2007-01-31 2011-02-16 Nat University Corp Hamamatsu University School Of Medicine DEVICE, METHOD, AND PROGRAM FOR DISPLAYING ASSISTANCE INFORMATION FOR SURGICAL OPERATION
JP5283157B2 (ja) * 2007-03-20 2013-09-04 国立大学法人静岡大学 手術支援情報表示装置、手術支援情報表示方法及び手術支援情報表示プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US8849374B2 (en) 2014-09-30
WO2009116535A1 (ja) 2009-09-24
US20110125006A1 (en) 2011-05-26
EP2255744A4 (en) 2017-08-16
JP2009254805A (ja) 2009-11-05
EP2255744A1 (en) 2010-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5561458B2 (ja) 手術支援システム
JP5137033B2 (ja) 手術支援情報表示装置、手術支援情報表示方法及び手術支援情報表示プログラム
US11529197B2 (en) Device and method for tracking the position of an endoscope within a patient's body
US9387008B2 (en) Axial surgical trajectory guide, and method of guiding a medical device
ES2815800T3 (es) Sistema de navegación, seguimiento y guía para el posicionamiento de instrumentos quirúrgicos dentro del cuerpo de un paciente
JP5283157B2 (ja) 手術支援情報表示装置、手術支援情報表示方法及び手術支援情報表示プログラム
JP5569711B2 (ja) 手術支援システム
CN112804940B (zh) 使用相机的ent工具
JP6141559B1 (ja) 医療装置、医療画像生成方法及び医療画像生成プログラム
JP2016508765A (ja) 内視鏡、殊に低侵襲手術のための内視鏡
JP2020516408A (ja) 内視鏡測定の方法および器具
CA3020588A1 (en) Endoscope-like devices comprising sensors that provide positional information
WO2017170488A1 (ja) 光軸位置測定システム、光軸位置測定方法、光軸位置測定プログラム、光軸位置測定装置
JP2017176773A (ja) 手術支援システム、手術支援方法、手術支援プログラム
JP4022068B2 (ja) 内視鏡システム
JP2017185212A (ja) 光軸位置測定システム、光軸位置測定方法、光軸位置測定プログラム、光軸位置測定装置
KR20150004538A (ko) 수술용 내비게이션의 측정 방향 설정 시스템 및 방법
JP5560424B2 (ja) 長軸部先端からの光軸を有する物体における光軸位置と該物体の位置姿勢を定義する手段との3次元相対関係測定方法、装置およびシステム
KR102516406B1 (ko) 내시현미경에 의해 획득되는 이미지를 스티칭하기 위해 위치 정보를 캘리브레이션하는 방법 및 장치
KR101471040B1 (ko) 의료기기의 네비게이션을 위한 초음파 영상 보조 시스템
CN114795472B (zh) 用于在患者体内跟踪内窥镜的位置的装置和方法
CN116570222A (zh) 内窥镜摄像机装置和用于摄像机对准误差校正的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131015

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5561458

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees