JP5256641B2 - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5256641B2 JP5256641B2 JP2007100580A JP2007100580A JP5256641B2 JP 5256641 B2 JP5256641 B2 JP 5256641B2 JP 2007100580 A JP2007100580 A JP 2007100580A JP 2007100580 A JP2007100580 A JP 2007100580A JP 5256641 B2 JP5256641 B2 JP 5256641B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- adhesive
- substrate
- functional component
- adhesive composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Description
(1)高温ではワックスが流動して接着強度が保てないことから、200℃での加工には適合できない、
(2)基板貼り合わせ厚みの面内のバラツキ精度が充分でない、および
(3)薄く研削された基板を支持体から剥離する際に剥離性が悪く、基板が破損しやすい、
などの問題点があった。
本発明の接着剤組成物は、分子量が200〜1000であり、分子中に3〜10個の芳香族環構造を含む化合物を80〜100重量%含有することを特徴とする(ただし、接着
剤組成物中の全固形成分を100重量%とする。)。
ル基または置換アルキル基、および炭素数1〜12の置換もしくは非置換のフェニル基から選ばれる置換基であって、それぞれ同じでも異なってもよい。Arは、芳香族複素環または炭素環である。]
前記化合物の融点は、80〜300℃であることが好ましい。
前記化合物は、分子中に水酸基以外の官能基を有さないことが好ましい。
〔接着剤組成物の各構成成分〕
本発明の接着剤組成物は、接着機能を発現する化合物(以下、「機能成分」ともいう。)、揮発分(溶剤など)およびその他の添加剤を含有する。接着剤組成物の全固形分を100重量%とした場合の機能成分の含有量は、80〜100重量%、好ましくは90〜100重量%、さらに好ましくは97〜100重量%である。機能成分の含有量が80重量%より少ないと、加熱溶解させると低粘性の液体状態になり、特定の温度に制御すると結晶化するという状態変化が鈍化するために、接着および剥離の温度幅が広くなり、その結果、加工プロセス温度の上限が下がってしまう。
本発明に用いられる機能成分は、分子中に3〜10個の芳香族環構造を含む分子量が200〜1000、好ましくは230〜900の化合物である。分子量が200未満である場合、溶融温度において揮発性が大きく、基板を貼り合わせる際に揮発分が気泡となって残留し、十分な接着面積が確保できず、接着強度が弱くなる。一方、分子量が1000を越える場合、溶融した際の粘性が高くなり、剥離する際に基板にかかる応力が大きくなるため、基板を損傷する恐れがある。
析装置(DSC)で測定した溶融ピーク曲線におけるメインピークの温度をいう。機能成分の溶融温度から、加工処理の許容温度を予測することができる。溶融温度が高い方が、加工の許容温度が高く、多様な加工に適応可能である。また、本発明に用いられる機能成分の揮発性は機能成分10mgを示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製 TG/DTA300)を用い、溶融温度+15℃で1時間保持したときの重量減少量を測定した場合、初期重量に対して0〜10%、好ましくは0〜2%である。揮発性が上記範囲内にあると貼り合わせ面に気泡が残留しにくいことから好ましい。
化学式(A)で表される構造ユニットを含む化合物としては、たとえば、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンや、以下の化学式で示される化合物などが挙げられる。
オキサゾリン環を有する芳香族化合物(G)としては、たとえば、1,4−ビス[2−(4−メチル−5−フェニルオキサゾリル)]ベンゼンおよび1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサゾリル)]ベンゼンなどのポリオキサゾリンオリゴマー、ならびに、その誘導体が挙げられる。ただし、前記誘導体のうち、エステル誘導体は融点が低く、熱分解したときに酸性となり接着面を浸食する可能性があるなどの理由から好ましくない。
(a)機能成分を溶剤に溶解し、溶剤を徐々に留去して再結晶化させる方法、および
(b)機能成分を溶剤に溶解し、その溶液をイオン交換樹脂に接触させて遊離金属を除去する方法などが挙げられる。
本発明で用いられる機能成分は、有機溶剤に溶解したワニス状態、あるいは、有機溶剤および/または水に分散させた分散液またはペースト状態にして用いることが可能であり、このような状態にして用いる方が接着剤組成物の取り扱い性が良好な場合がある。
〔その他添加剤〕
機能成分には、種々の添加剤を含有させることができる。たとえば、基板への濡れ性を改善するために、界面活性剤を添加したり、塗布した機能成分の成膜性を向上させるために樹脂を添加したり、塗布液の流動性を制御するためにフィラーを添加したりすることが可能である。機能成分本来の性能を損なわないために、添加量は、全固形分を100重量部とした場合に、0.001〜10重量部、好ましくは、0.01〜5重量部である。
H4O)6H、「エフトップEF301、同EF303および同EF352」(新秋田化成
(株)製)、「メガファックF171および同F173」(大日本インキ(株)製)、「アサヒガードAG710」(旭硝子(株)製)、「フロラードFC−170C、同FC430および同FC431」(住友スリーエム(株)製)、「サーフロンS−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105および同SC106」(旭硝子(株)製)、「BM−1000および同1100」(B.M−Chemie社製)、「Schsego−Fluor」(Schwegmann社製)ならびに「FS1265」(東レダウコーニングシリコーン(株)製)などのフッ素系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびオキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーなどのポリエーテルアルキル系界面活性剤などが挙げられる。
0、52、72および92」、「アラッセル20」、「エマゾール320」、「ツィーン20および60」、「マージ45」((株)花王製)、「ノニボール55」(三洋化成(株)製)、「SH−28PA、同−190および同−193」ならびに「SZ−6032およびSF−8428」(東レダウコーニングシリコーン(株)製)などが挙げられる。
さらに、機能成分よりも高い耐熱性を有し、かつ、金属不純物含有量の少ない増粘剤がより好ましく用いられる。
製))フェノール樹脂粒子(たとえば、「マリリンシリーズ」(群栄化学工業社製))が挙げられる。これらのフィラーは、分散液またはペーストの粘性を制御し、塗布性を適正化するだけでなく、貼り合わせの際に生じる間隙を制御するためのスペーサーとしての機能を果たす場合もある。また、BET比表面積値で100m2/gを超える表面積の大きな形状
のフィラーは、機能成分が溶融した際の溶融液の流動性を調節するために用いることができ、例えば導電性カーボン(ECP,ECP-600JD(ライオン(株)社製)、
ヒュームドシリカ(aerosilシリーズ (degussa社製)が挙げられる。
[基材]
本発明の接着剤組成物は、基板同士を仮止め接着するのに用いられる。本発明で用いられる基板は、半導体分野で用いられる基板であって、加工温度条件下での耐熱性、および
剥離後の残渣の除去が困難なため、剥離容易性を要する。本発明で用いられる基板は、ガラス、半導体、金属およびセラミックの中から選ばれる1以上の加工用基材から構成される平板である。具体的には、表面に半導体素子が形成された半導体ウエハー、化合物半導体ウエハー、無アルカリガラス、アルミナ、ジルコニア、チタニアおよび各種金属板などの基材が挙げられる。また、表面に銅、金、SUSおよびニッケルなどの金属膜または配線構造物が形成された基材も挙げられる。
本発明の接着剤組成物について、半導体ウエハーの仮止め接着剤としての用途を例に、使用方法を以下に詳細に説明するが、本発明はこの使用方法に限定されるのもではない。
(1)本発明の接着剤組成物を半導体ウエハーまたは支持体に塗布および乾燥する工程と、
(2)均一に塗布された機能成分を加熱溶融し、半導体ウエハーを支持体に固定化する工
程と、
(3)支持体に固定化された半導体ウエハーを加工処理する工程と、
(4)加工処理した半導体ウエハーを支持体から剥離する工程と、
(5)剥離した半導体ウエハーを洗浄する工程と
を含む。前記各工程について、以下に説明する。
本発明の接着剤組成物は、ワニス、分散液およびペーストなど、いずれの形態でも上記半導体ウエハーへの塗布に用いることができる。塗布方法としては、スピンコート、スプレーコート、流延塗布、スキャンコート、ディップコートおよび印刷などの方法が挙げられ、支持体などの基板表面に薄く均一に塗布して乾燥し、機能成分の塗膜を形成させる。また、基板表面に複数種の機能成分を部分的に成膜することも可能である。
μm〜0.5mmの範囲である。接着剤層の厚みが前記範囲よりも薄いと、充分に接着されないことがある。一方、接着剤層の厚みが前記範囲を超えると、接着強度が低下し、接着面から接着剤が剥がれ、材料破壊を引き起こすことがある。
エトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランおよびヘキサメチルジシラザンなどのカップリング剤が挙げられる。
上記半導体ウエハーを支持体に固定化する工程は、機能成分中の気泡ならびにウエハーおよび支持体表面の凹凸部の気泡を除去し、接着層の厚みを一定にするため、200Torr以下の減圧下で行うことが好ましい。
なお、機能成分によっては、その機能成分の有する熱特性により、溶融させずに、加熱プレスのみ用いて接着および結晶化を行うことも可能である。
接着強度は図1に示すように、シリコンウエハーとガラス基板とを機能成分のみを接着剤として貼り合わせたサンプルを準備し、これをテンシロン型引張り試験機を用いて、引張速度1.67×10-4m/秒で上下に引っ張り、ずり方向の接着強度を測定した場合に、0.4kgf/cm2以上であり、好ましくは1.0kgf/cm2以上である。接着強度が上記範囲内にあると裏面研削加工、搬送の衝撃に耐えることができ好ましい。
支持体に固定化された半導体ウエハーの加工処理は、機能成分の溶融温度より低い温度で行うことが好ましい。加工処理方法としては、半導体ウエハーを機械的に研削、研磨またはウェットエッチングする方法だけでなく、スパッタ成膜、レジストパターンの形成、絶縁膜の形成、配線形成、ドリル、リアクティブイオンエッチング、放電加工などによる穴,溝形成、ダイシング、接着シートへの貼り換えなどの方法が挙げられる。
半導体ウエハーを加工処理した後は、支持体から半導体ウエハーを剥離する。この剥離工程については、半導体ウエハーおよび支持体のうち少なくとも一方を、機能成分を溶融温度以上に加熱することにより、接着層を液状とし、支持体から半導体ウエハーを剥離する。また、接着層を液状になるまで加熱しなくても剥離することもでき、たとえば、接着層に切り込みを入れて引き剥がすか、あるいは、半導体ウエハーまたは支持体のいずれか一方を中央が凸状になるまで反らせて外周部を浮き上がらせてから引き剥がしてもよい。
剥離後、半導体ウエハーの表面に接着剤が残存している場合は、上記溶剤で洗浄して除去することができる。洗浄方法としては、ウエハーを洗浄液に浸漬する方法およびウエハーに洗浄液をスプレーする方法などが挙げられる。洗浄液の温度は特に限定されないが、好ましくは20〜80℃、より好ましくは30〜50℃である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
Na,K,Ca,Fe,Cu,Ni,CrおよびAlの各金属含有量が1ppm以下であることを確認してから用いた。また、機能成分の特性値は、下記の測定および評価方法により求めた。
示差走査熱量装置(「RDC220」(セイコー社製))を用い、5℃/分、窒素下で機能成分のみの値を測定した。溶融ピーク曲線のメインピーク温度を溶融温度とし、該溶融ピーク曲線の始点と終点との温度差を溶融温度幅とした。また、発熱ピーク曲線のピーク温度を固化温度とした。
B型粘度計(東機産業社製)を用い、機能成分の溶融温度にて機能成分のみの粘度(mPa・s)を測定した。
機能成分10mgを示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製
TG/DTA300)を用い、溶融温度+15℃で1時間保持したときの重量減少量が初期重量の何%であるかを測定した。2%未満の場合は良好、2%〜10%の場合は可、10%以上の場合は、貼り合わせ時に揮発分が気泡として接着層に残留するため、不良と判断した。
図1に示すように、シリコンウエハーとガラス基板とを機能成分のみを接着剤として用いて貼り合わせ、50g荷重下で基板を引っ張った状態で加温ヒーターでサンプルを加熱し、基板が剥がれたときの温度を加工許容温度(℃)とした。この加工許容温度を、上述したような種々の加工処理を行う場合の上限温度の目安とした。
図1に示すように、シリコンウエハーとガラス基板とを機能成分のみを接着剤として貼り合わせたサンプルを準備し、これをテンシロン型引張り試験機を用いて、引張速度1.67×10-4m/秒で上下に引っ張り、ずり方向の接着強度を測定した。測定は室温で行い、0.4kgf/cm2以下の場合は不良、0.4〜2kgf/cm2の場合は可、2kgf/cm2以上の場合は良好と判断した。
シリコンウエハー上に銅をスパッタ成膜し、銅上に50μmφおよび高さ30μmの円柱状のハンダパターンをパターン間隔0.1mmで100本形成したシリコンウエハー片(12mm×50mm)とガラス基板とを機能成分のみを接着剤として貼り合わせた図1に示すようなサンプルを準備し、これを溶融温度に加熱してずり方向に引き剥がした。剥がしたシリコンウエハー片の100本の円柱状ハンダパターンの形状変化を顕微鏡観察し、形状変化のないパターンの個数を計測し、剥離容易性の指標とした。すなわち、形状変化しないパターンの個数が多いほど容易に剥離できたことを示す。なお、前記ハンダパターンを形成したシリコンウエハー上にセロハンテープを貼り、シリコンウエハー片に対して直角方向に引き剥がすと、100本のハンダパターンのうち60本が脱落していた。また、剥がしたシリコンウエハー片をイソプロピルアルコール中に40℃で10分間浸し、接着剤がハンダパターン形成面に残留している否かをFT−IR分析により、2800〜3200cm-1の領域に有機物に起因するCH伸縮振動ピークが観察されるかどうかにより判断した。
適当な塗布方法で接着剤組成物を8インチシリコンウエハーの全面に膜厚2〜20μmの範囲になるように塗布し、塗膜を形成し、面内の任意の10ケ所における厚みを触針式膜厚計を用いて測定し、最高膜厚と最低膜厚との厚み差を算出した。平均膜厚に対する厚み差のパーセンテージを算出して塗膜均一性の評価を行った。平均膜厚に対する厚み差のパーセンテージが、5%以下であれば均一な塗膜であると判断した。なお、塗膜均一性は接着後の接着均一性にも影響を与える。
<接着剤組成物の調製および特性評価>
機能成分として1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775.2;溶融温度247℃;溶融温度幅15℃;固化温度167℃;溶融粘度2mPa・s)5gを用い、シクロヘキサノン20gに溶解させ、固形分濃度20%および溶液粘度6mPa・sの接着剤溶液(1)を調製した。この溶液をメンブレンフィルター(孔径0.5μm)で3回ろ過精製すると、粒径が1μm以上の粒子数が1個/mLまで減少した。この接着剤溶液(1)を用いて、図1に示す試験を行ったところ、接着強度は良好で、加工許容温度は230℃であるため、200℃の条件の工程に対しても耐性があることが分かった。図2にこの機能成分のDSCサーモグラムを示す。また、表1にこの接着剤組成物の特性を示す。また、表2
に接着剤組成物を用いた場合の測定および評価結果を示す。
あらかじめヘキサメチルジシラザン(HMDS)の5%イソプロピルアルコール溶液をスピンコート塗布後、乾燥して表面の疎水化処理を行った6インチシリコンウエハー(厚さ650μm)を支持板として用いた。
得られた支持板の上に、別の6インチシリコンウエハー(厚さ650μm)を静置し、真空熱プレス装置に入れて100Torrまで減圧にした後、5分間ホールドした。次いで、真空熱プレス装置の上下ヒーターを260℃まで昇温し、260℃に到達した時点で直ちに上下プレス板を、設定値(1302μm)の厚みまでプレスし、常圧に戻すと同時に室温まで急冷した。その後、プレス解除して220℃で5分間加熱した後、室温まで冷却した。
機能成分を表1に示す化合物に変更した以外は、実施例1と同様に接着剤組成物の調製および特性の評価を行った。表1〜2に結果を示す。
<接着剤組成物の調製および特性評価>
実施例1の機能成分5gおよびメガファックF171 0.15gをシクロヘキサノン4.5gとアセトン10.5gの混合溶剤に溶解させ、固形分濃度25%および溶液粘度1.5mPa・sの接着剤溶液(2)を調製した。この溶液をメンブレンフィルター(孔径0.5μm)で3回ろ過精製すると、粒径が1μm以上の粒子数が1個/mLまで減少した。この接着剤溶液(2)を用いて図1に示すように試験を行ったところ、接着強度は良好で、加工許容温度は230℃であるため、200℃の条件の工程に対しても耐性があることが分かった。表1〜3に結果を示す。
銅スパッタした6インチシリコンウエハー(厚さ650μm)上に、30μmφおよび高さ15μmの円柱状の突起を1mm間隔で銅メッキで形成しし、これを基板として用いた。
得られた基板の上にあらかじめ接着剤溶液(2)をスピンコート法にて3μm成膜して180℃で3分間乾燥させた6インチシリコンウエハー(厚さ650μm)を静置し、これを真空熱プレス装置に入れて100Torrまで減圧にし、5分間ホールドした。次いで、真空熱プレス装置の上下ヒーターを130℃まで昇温し、上下プレス板を300kgf荷重下、設定値(1320μm)の厚みまでプレスし、130℃に到達後、1分間保持し、常圧に戻すと同時に室温まで急冷した。室温まで冷却してからプレス解除した。
機能成分として、分子中の芳香族環数が2個の4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)を用いてその物性値を測定したところ、図2に示すような固化に起因する明確なピークは現れず、加工許容温度は溶融温度より100℃低い110℃であった。また、接着強度が低く、加工処理が大きく制限される。表1〜2に結
果を示す。
機能成分として、アントラセン(分子量178)を用いてその物性値を測定したところ、化合物が溶融せずに昇華してしまった。この化合物は揮発性が著しく高いため、接着剤としては適さないことが分かった。表1〜2に結果を示す。
機能成分として、分子中の芳香族環数が0個のコレステロールを用いてその物性値を測定したところ、加工許容温度は130℃だが、接着強度、剥離および洗浄除去性は可能だった。加工許容温度が130℃のため、高温(200℃)での加工処理には適さないが、適用範囲を限定すれば、接着剤として使用可能と判断した。表1〜2に結果を示す。
機能成分として、実施例1の化合物70部と比較例3の化合物30部との混合物を用いてその物性値を測定したところ、溶融温度幅が40℃と広く、固化に起因する明確なピークは現れないことが分かった。接着強度は弱く、加工許容温度も比較例3と同じであった。表1〜2に結果を示す。
機能成分として、芳香族環を多数含むノボラック樹脂を用いたところ、溶融時の粘度が980mPa・sと非常に高く、剥離容易性および洗浄除去性が悪かった。表1〜2に結
果を示す。
機能成分として、市販のエレクトロンワックス(「ワックスH」(フルウチ化学社製))を用いて特性評価を行った。ワックスHは、スティック状の固体で、平均分子量は2000、また、芳香族環は有していない。このスティックを加熱した基材に押し付けて適量使用するか、または、ナイフで削って粉状にして評価を行った。70℃で溶融するが、粘度が40mPa・sの粘ちょうな液体であり、加工許容温度は40℃と低かった。表1〜2に結果を示す。
表1中の記号は以下の通りである。
F−1:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
F−2:1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサゾリル)]ベンゼン
F−3:1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン
F−4:m−ターフェニル
F−5:4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)
F−6:アントラセン
F−7:コレステロール
F−8:ノボラック樹脂(「レジトップ PSM−4326」(群栄化学工業社製))
F−9:エレクトロンワックス(「ワックスH」(フルウチ化学社製))
DGMEA:酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル
Claims (2)
- 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサゾリル)]ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンまたはm−ターフェニルを80〜100重量%含有する仮止め用接着剤組成物(ただし、接着剤組成物中の全固形成分を100重量%とする。)。
- 半導体基板の微細加工処理において、基板を支持体に仮止めすることに用いられる請求項1に記載の接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100580A JP5256641B2 (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100580A JP5256641B2 (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008255270A JP2008255270A (ja) | 2008-10-23 |
JP5256641B2 true JP5256641B2 (ja) | 2013-08-07 |
Family
ID=39979169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007100580A Active JP5256641B2 (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5256641B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9269623B2 (en) | 2012-10-25 | 2016-02-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Ephemeral bonding |
US9315696B2 (en) | 2013-10-31 | 2016-04-19 | Dow Global Technologies Llc | Ephemeral bonding |
US9644118B2 (en) | 2015-03-03 | 2017-05-09 | Dow Global Technologies Llc | Method of releasably attaching a semiconductor substrate to a carrier |
CN104804682B (zh) * | 2015-04-16 | 2017-05-24 | 深圳市化讯半导体材料有限公司 | 晶圆减薄的临时键合胶、其制备方法、键合及解键合方法 |
JP6857166B2 (ja) | 2017-12-15 | 2021-04-14 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 球状銀粉およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363530A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-18 | Daicel Chem Ind Ltd | 電子材料用感熱性粘着剤組成物、積層体及びその製造方法 |
JP4676732B2 (ja) * | 2004-09-14 | 2011-04-27 | 株式会社リコー | 感熱性粘着ラベル |
-
2007
- 2007-04-06 JP JP2007100580A patent/JP5256641B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008255270A (ja) | 2008-10-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101565176B1 (ko) | 고온 회전에 의한 일시적 결합 조성물 | |
KR101907010B1 (ko) | 웨이퍼 가공체, 웨이퍼 가공용 부재, 웨이퍼 가공용 가접착재 및 박형 웨이퍼의 제조 방법 | |
TWI531636B (zh) | Wafer processing body, wafer processing member, temporary processing material for wafer processing, and manufacturing method of thin wafer | |
JP5687230B2 (ja) | ウエハ加工体、ウエハ加工用部材、ウエハ加工用仮接着材、及び薄型ウエハの製造方法 | |
JP5767161B2 (ja) | ウエハ加工用仮接着材、それを用いたウエハ加工用部材、ウエハ加工体、及び薄型ウエハの作製方法 | |
TWI656188B (zh) | Temporary bonding material for wafer processing, wafer processing body, and manufacturing method using the same | |
KR101918326B1 (ko) | 웨이퍼용 가접착 재료, 그것을 사용한 가접착용 필름 및 웨이퍼 가공체, 및 그것들을 사용한 박형 웨이퍼의 제조 방법 | |
TWI525171B (zh) | 晶圓加工體、晶圓加工用構件、晶圓加工用暫時性接著材及薄型晶圓之製造方法 | |
TWI779232B (zh) | 薄型晶圓的製造方法 | |
EP2392629B1 (en) | Temporary adhesive composition, and method of producing thin wafer | |
JP5691538B2 (ja) | 仮固定用組成物、仮固定材、基材の処理方法、および半導体素子 | |
TWI660854B (zh) | Wafer processed body, temporary bonding material for wafer processing, and manufacturing method of thin wafer | |
JP5256641B2 (ja) | 接着剤組成物 | |
TWI690579B (zh) | 晶圓加工用暫時接著材、晶圓加工體、及薄型晶圓之製造方法 | |
JP5767155B2 (ja) | ウエハ加工体、支持体の再生方法及びウエハ加工用仮接着材 | |
JP2018193544A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物及び加工樹脂ワニス硬化フィルムの製造方法 | |
JPWO2020235605A1 (ja) | 洗浄剤組成物、基板の洗浄方法及び支持体又は基板の洗浄方法 | |
KR20220011150A (ko) | 기판용 가접착제의 세정액, 기판의 세정 방법 및 지지체 또는 기판의 세정 방법 | |
US6291557B1 (en) | Alkali-soluble adhesive agent | |
KR102021302B1 (ko) | 디바이스 기판 및 반도체 디바이스의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091222 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120223 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120810 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130326 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130408 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5256641 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |