JP5178616B2 - シーンチェンジ検出装置および映像記録装置 - Google Patents
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Description
特許文献1では、あるフレームの画像の輝度あるいは色差のピクセル値の度数分布(ヒストグラム)を求め、例えば2フレームの画像間のヒストグラムの違いを評価値として算出し、評価値を閾値処理することによりシーンチェンジを検出するヒストグラム差分法を用いている。
特許文献3では、MPEG−2符号化方式のようにDCTを用いたフレーム構造の圧縮方式により符号化された符号化ストリームを復号せずにシーンチェンジを検出する方法として、DCT係数の特定の位置の周波数成分の値を評価値として用いる方法が開示されている。例えばフレーム内に含まれる2つのフィールド間にシーンチェンジが存在する場合、奇数フィールドと偶数フィールドのデータ値の差が大きくなり、横縞(水平方向成分)が多いフレームになる。横縞が多い画像をブロックに分割してDCT変換した場合に、左端特に左下の成分値の絶対値が大きくなることを利用してシーンチェンジを検出する。
図1は、この発明の実施の形態1による映像記録装置を示す構成図である。
図1に示す映像記録装置1は、ストリーム制御部2、シーンチェンジ検出部3、ハードディスクドライブ(HDD)4を備えている。ストリーム制御部2は、外部に設けられた符号化部5にてAVC/H.264符号化方式で符号化された符号化ストリームを入力し、その符号化ストリームを映像記録信号としてHDD4に出力すると共に、イントラピクチャデータをシーンチェンジ検出部3に出力するよう構成されている。シーンチェンジ検出部3は、イントラピクチャデータを入力してシーンチェンジ検出処理を行うシーンチェンジ検出装置であり、その詳細については後述する。HDD4は記録手段を構成するもので、ストリーム制御部2から出力された符号化ストリームと、シーンチェンジ検出部3で検出されたシーンチェンジ位置情報とを記録する。また、符号化部5は、例えばチューナーといった装置であり、映像信号をAVC/H.264符号化方式で符号化し、符号化ストリームを出力するものである。尚、この符号化部5は映像記録装置1内部で備えていてもよい。
シーンチェンジ検出部3は、エントロピー復号部31と、イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32と、シーンチェンジ判定部33とを備えている。エントロピー復号部31は、ストリーム制御部2から出力されるイントラピクチャデータを入力して、エントロピー復号する機能部である。イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32は、エントロピー復号部31でエントロピー復号された符号化パラメータにおけるイントラ予測モードに基づいて1ピクチャ内の複数ブロック分のヒストグラムを生成し、ピクチャ毎のヒストグラムを比較してヒストグラム間の類似度を算出する機能部である。シーンチェンジ判定部33は、イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32から出力されるヒストグラム同士の類似度に基づいてピクチャ間にシーンチェンジが存在するか否かを判定する機能部である。また、エントロピー復号部31はエントロピー復号手段を、イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32はイントラ予測モードヒストグラム生成手段とイントラ予測モードヒストグラム類似度算出手段を、シーンチェンジ判定部33はシーンチェンジ判定手段をそれぞれ構成している。
符号化部5にてAVC/H.264符号化方式で符号化された符号化ストリームはストリーム制御部2へ入力される。ストリーム制御部2は、シーンチェンジ検出に用いる符号化ストリームをシーンチェンジ検出部3へ出力する。以下に説明するように、シーンチェンジ検出部3が、映像データの特にフレーム内符号化されたピクチャデータ(イントラピクチャデータ)のみを用いてシーンチェンジ検出を行う場合には、ストリーム制御部2にて、符号化ストリームからイントラピクチャデータのみを抽出してシーンチェンジ検出部3へ出力する。
ピクチャi+1のイントラ予測モードのヒストグラム:Hi+1={hi+1(0),hi+1(1),…,hi+1(N−1)},N=9
ピクチャiとピクチャi+1のヒストグラム同士の類似度:d
シーンチェンジ判定部33は、ヒストグラム同士の類似度と所定の閾値とを比較し、類似度が閾値を超えている場合にはそのピクチャ間をシーンチェンジと判定し、シーンチェンジと判定されたピクチャの時刻情報をシーンチェンジ位置情報として出力する。シーンチェンジの判定に用いる閾値は予め定められた固定値であってもよいが、同一シーン内と判定されたピクチャ間の類似度の平均値や分散を元に閾値を動的に決めるようにしてもよい。同じシーンであっても動きが大きいシーンでは、類似度の平均値や分散は大きくなるため、閾値も大きな値に設定しておく。これに対し、ほとんど動きがないシーンでは、類似度の平均値や分散は小さくなるため、閾値も小さい値に設定しておく。このように閾値を決めることで、誤検出を防ぎ、シーンチェンジの精度を上げることができる。
シーンチェンジ判定部33から出力されたシーンチェンジ位置情報は、HDD4などの記録メディアに記録される。
更に、本実施の形態では、ピクチャ単位に符号化ストリームをシーンチェンジ検出部3へ入力するようにしたが、ピクチャを複数の領域に分割した単位(スライス単位)にシーンチェンジ検出部3へ入力するようにしてもよい。また、ピクチャ内の部分領域(例えば上半分、あるいは中央のみなど)をシーンチェンジ検出部3へ入力するようにしてもよい。
実施の形態1ではイントラピクチャデータに含まれるイントラ予測モードを使ってシーンチェンジを検出するようにしたが、本実施の形態ではイントラ予測モードに加えて、色差信号を使ってシーンチェンジを検出する。
実施の形態2におけるシーンチェンジ検出部3aは、エントロピー復号部31a、イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32、シーンチェンジ判定部33a、色差信号復号部34、色差信号ヒストグラム差分生成部35、メモリ36を備えている。
エントロピー復号部31aは、実施の形態1のエントロピー復号部31の機能を有すると共に、イントラピクチャデータから色差量子化係数データと色差のイントラ予測モードとを出力する。イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32は、実施の形態1のイントラ予測モードヒストグラム差分生成部32と同様の機能を有している。また、シーンチェンジ判定部33aは、イントラ予測モードヒストグラム差分生成部32から出力されるイントラ予測モードのヒストグラム同士の類似度と、色差信号ヒストグラム差分生成部35から出力される色差信号のヒストグラム同士の類似度とに基づいて、シーンチェンジを判定する。
イントラピクチャデータはエントロピー復号部31aへ入力され、ブロック単位に符号化された符号化パラメータや量子化係数データを算術復号あるいは可変長復号などのエントロピー復号により復号する。エントロピー復号された符号化パラメータのうち、輝度または色差のイントラ予測モードがイントラ予測モードヒストグラム差分生成部32へ出力される。色差のイントラ予測モードは色差信号復号部34のイントラ予測部343へ出力される。エントロピー復号された色差の量子化係数データは逆量子化部341へ出力される。
イントラ予測部343は、色差のイントラ予測モードを入力とし、それぞれのモードごとに定められる予測方法に従って、メモリ36から隣接ブロックの復号色差信号の画素を参照し予測信号を生成する。予測信号は加算部344へ出力される。
逆量子化部341は、入力された色差の量子化係数データを逆量子化して変換係数データを得る。変換係数データは逆直交変換部342へ出力される。逆直交変換部342は、入力された変換係数データを逆直交変換して予測誤差信号を得る。予測誤差信号は加算部344へ出力される。
加算部344は、入力された予測誤差信号と予測信号を加算して復号色差信号を得る。復号色差信号は色差信号ヒストグラム差分生成部35へ出力される。またイントラ予測の際に参照されるため、メモリ36に記録される。
色差信号ヒストグラム差分生成部35は、1ピクチャ分の復号色差信号からヒストグラムを生成する。色差信号が8ビットの階調を持つ場合には、0から255の各画素値を要素として、各要素の頻度をカウントしてヒストグラムを生成する。なお、8ビットの階調を適当に分割した単位に要素を割り当てて、要素数を減らしてもよい。
Claims (6)
- 映像データを所定サイズのブロックに分割して、当該ブロック単位に符号化された符号化ストリームから、前記ブロック単位に予測信号を生成する方法を示すイントラ予測モードをエントロピー復号するエントロピー復号手段と、
エントロピー復号されたイントラ予測モードを1ピクチャ内の複数ブロック分入力して、ヒストグラムを生成するイントラ予測モードヒストグラム生成手段と、
ピクチャごとに生成されたイントラ予測モードのヒストグラムを比較してヒストグラム間の類似度を算出するイントラ予測モードヒストグラム類似度算出手段と、
前記類似度に基づいてピクチャ間にシーンチェンジが存在するかを判定するシーンチェンジ判定手段とを備えたことを特徴とするシーンチェンジ検出装置。 - イントラ予測モードヒストグラム生成手段に入力されるイントラ予測モードは1ピクチャ分であることを特徴とする請求項1記載のシーンチェンジ検出装置。
- エントロピー復号手段は、符号化ストリームからブロック単位に色差のイントラ予測モードと予測誤差信号の量子化係数データをエントロピー復号すると共に、
前記エントロピー復号された量子化係数データを逆量子化・逆直交変換して予測誤差信号を復号する予測誤差信号復号手段と、
前記エントロピー復号された色差のイントラ予測モードで示される方法に従って予測信号を生成する予測信号生成手段と、
前記予測誤差信号と前記予測信号を加算して色差の復号信号を生成する加算手段と、
前記ブロック単位に生成された色差の復号信号を1ピクチャ内の複数ブロック分入力して、ヒストグラムを生成する色差信号ヒストグラム生成手段と、
ピクチャごとに生成された色差信号のヒストグラムを比較して類似度を算出する色差信号ヒストグラム類似度算出手段とを備え、
シーンチェンジ判定手段は、イントラ予測モードヒストグラム類似度算出手段から出力された類似度と前記色差信号ヒストグラム類似度算出手段から出力された類似度とに基づいてピクチャ間にシーンチェンジが存在するかを判定することを特徴する請求項1または請求項2記載のシーンチェンジ検出装置。 - 映像データを所定サイズのブロックに分割して、当該ブロック単位に符号化した符号化ストリームを出力する符号化手段と、
前記符号化手段から出力された符号化ストリームから、前記ブロック単位に予測信号を生成する方法を示すイントラ予測モードをエントロピー復号するエントロピー復号手段と、
エントロピー復号されたイントラ予測モードを1ピクチャ内の複数ブロック分入力して、ヒストグラムを生成するイントラ予測モードヒストグラム生成手段と、
ピクチャごとに生成されたイントラ予測モードのヒストグラムを比較して類似度を算出するイントラ予測モードヒストグラム類似度算出手段と、
前記類似度に基づいてピクチャ間にシーンチェンジが存在するかを判定するシーンチェンジ判定手段と、
前記シーンチェンジ判定手段において、シーンチェンジが存在すると判定された場合にシーンチェンジの位置情報を出力するシーンチェンジ位置情報出力手段と、
前記シーンチェンジ位置情報と前記符号化ストリームを記録する記録手段とを備えたことを特徴とする映像記録装置。 - 前記イントラ予測モードヒストグラム生成手段に入力されるイントラ予測モードは1ピクチャ分であることを特徴とする請求項4記載の映像記録装置。
- エントロピー復号手段は、符号化ストリームからブロック単位に色差のイントラ予測モードと予測誤差信号の量子化係数データをエントロピー復号すると共に、
前記エントロピー復号された量子化係数データを逆量子化・逆直交変換して予測誤差信号を復号する予測誤差信号復号手段と、
前記エントロピー復号された色差のイントラ予測モードで示される方法に従って予測信号を生成する予測信号生成手段と、
前記予測誤差信号と前記予測信号を加算して色差の復号信号を生成する加算手段と、
前記ブロック単位に生成された色差の復号信号を1ピクチャ内の複数ブロック分入力して、ヒストグラムを生成する色差信号ヒストグラム生成手段と、
ピクチャごとに生成された色差信号のヒストグラムを比較して類似度を算出する色差信号ヒストグラム類似度算出手段とを備え、
シーンチェンジ判定手段は、イントラ予測モードヒストグラム類似度算出手段から出力された類似度と前記色差信号ヒストグラム類似度算出手段から出力された類似度とに基づいてピクチャ間にシーンチェンジが存在するかを判定することを特徴する請求項4または請求項5記載の映像記録装置。
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