JP5121365B2 - 太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は太陽電池モジュールおよびその製造方法に関するものである。
従来の太陽電池素子を図10(a)〜(c)に示す。図10(a)は、従来の太陽電池素子の背面図(裏面構造)、図10(b)は正面図(受光面側)、図10(c)は図10(a)の矢印X方向における断面図である。
従来の太陽電池素子は、貫通孔103を有する一導電型の半導体基板101を備える。半導体基板101は、受光面と、貫通孔103内と、非受光面とに逆導電型の層102(第一逆導電型層102a、第二逆導電型層102b、第三逆導電型層102c)を有する。また、半導体基板101の受光面側、貫通孔103内、非受光面側は、第1の電極104を備え、半導体基板101の裏面側の第三逆導電型層102cが形成されていない領域は、第1の電極104と異なる極性を有する第2の電極105を備える。第1の電極104は、受光面側に形成された電極104aと、貫通孔内に形成された貫通孔電極104bと、貫通孔電極104bと接続されており、非受光面面側に形成されたフィンガー電極104dと、非受光面側にフィンガー電極104dと接続された第一バスバー電極104cとからなる。
太陽電池モジュールは、図11に示されるように、例えば、一方の太陽電池素子の第一バスバー電極104dと他方の第2の電極105のバスバー電極に、配線材111が接続されてなる。
特開昭63−211773号公報 特表2002−500825号公報
しかしながら、上述した従来の太陽電池素子において得られたキャリアは、受光面側電極104a、貫通孔内電極104b、フィンガー電極104d、及び第一バスバー電極104cを通って、配線材111へ移動する。このため、太陽電池モジュールは太陽電池素子の内部抵抗によって光起電力の損失が生じやすかった。
また、太陽電池モジュールは一般的に野外に設置されるため、日々の温度サイクルによって太陽電池素子および配線材において熱による収縮、膨張が繰り返されるが、熱膨張係数の違いにより熱応力差がストレスとなって配線材が太陽電池素子から外れる可能性があり、特に太陽電池素子の端部のみに配線材が設けられることから、必要な出力を取り出すことができなくなる長期信頼性の問題もあった。
本発明は、上記問題点に基づいてなされたものであり、簡易な構成で且つ高効率な太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽光を受光する第1の面と、前記第1の面の裏側に設けられた第2の面とを含み、前記第2の面に形成された第1の電極と、前記第1の電極と異なる極性を有し前記第2の面に形成された第2の電極と、を備えた第1の太陽電池素子と、太陽光を受光する第3の面と、前記第3の面の裏側に設けられた第4の面とを含み、前記第4の面に形成された第3の電極と、前記第3の電極と異なる極性を有し前記第4の面に形成された第4の電極と、を有する第2の太陽電池素子と、前記第1の太陽電池素子の前記第1の電極または前記第2の太陽電池素子の前記第4の電極から離れて設けられた複数の凸部を有しており、前記第1の太陽電池素子の前記第1の電極と前記第2の太陽電池素子の前記第4の電極とに固定された第1の配線材と、を備える太陽電池モジュールであって、前記第1の太陽電池素子と前記第2の太陽電池素子とが平面視で矩形状であり、前記第1の配線材は、前記第1の太陽電池素子または前記第2の太陽電池素子の1辺の長さよりも長く、前記第1の配線材の前記凸部の表面が窪んでいる。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子の第2の面に固定されており、凸部を有する配線材を備えることにより、内部抵抗の増大を抑えて長期信頼性を確保するとともに発電効率を向上させた太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明の太陽電池モジュールの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<太陽電池素子>
図1は、本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の構成を示す断面図である。
太陽電池素子は、太陽光を受光する受光面1a(第1の面)と、その裏側に位置する非受光面1b(第2の面)とを含み、受光面1aと非受光面1bとを貫通する複数の貫通孔3を有する半導体基板1を備える。半導体基板1は一導電型を有する。このような半導体基板1の第1の面1aおよび第2の面1bは、第一逆導電型層2a(逆導電型層2)、第三逆導電型層2c(逆導電型層2)とを有する。また、半導体基板1の貫通孔3の内壁には、第二逆導電型層2b(逆導電型層2)が設けられている。
一導電型を示す半導体基板1として、P型のシリコン基板を使用する場合、このような第二逆導電型層2b(N型)は、例えばリンが貫通孔3の内壁に拡散され形成される。また、同様にリンなどを拡散させることによって、半導体基板1の第1、第2の面に、N型の第一逆導電型層2a、第三逆導電型層2c(逆導電型層2)を形成することができる。
第1の電極4における第1バスバー電極(非受光面側電極)4cは、図1に示すように受光面側電極4aと貫通孔3内の貫通孔電極4bを介して導通してなるものであり、半導体基板1の第2の面1bに貫通孔3の開口部の少なくとも一部を塞ぐように形成してなるものである。また、第1バスバー電極4cは、例えば、銀などを主成分とした電極材料を焼成することによって形成することができる。
第1の面1aに形成された受光面側電極4aは、第1の面上の貫通孔3の開口部を中心として廻り込むように形成され、例えば、図2(a)に示すように、第1の面上に線状の集電電極を有することによって、発生したキャリアを第1の面側でも効率よく集電することができる。また、図2(b)に示すように、受光面側電極4aは複数の線状の集電電極により構成されているとともに、この線状の集電電極は、貫通孔電極4bの少なくとも1つと接続されていればよく、一つの貫通孔電極4bに、例えば複数の線状の集電電極が接続されても構わない。
第2の電極5は、第1の電極4とは極性の異なるものであり、例えば第1の電極4がn型領域に設けられた電極であるならば、第2の電極5はp型領域に設けられる電極であり、半導体基板1の第2の面1bに形成してなるものである。また、第2の電極5は、アルミニウムや銀を主成分とする電極材料を焼成して集電電極5bを形成し、該集電電極5bと電気的に接続され銀などを主成分とする電極材料を焼成して第2バスバー電極5aを形成する。第2バスバー電極5aを設けることによって、後述する配線材の位置決めをしやすくできる。また、集電電極5bを第2の電極が形成された領域以外の略全面に設けることにより、第2の電極5で集電されるキャリアの移動距離が短くなり、第2の電極5で集電できるキャリアの量を増加させることができるため、太陽電池素子の出力特性を向上させることができる。
なお、ここでいうバスバー電極は配線材が接続される電極を意味するものとする。
図1において、第2の電極5の集電電極5bは、後述する高濃度ドープ層6上に形成されている。これにより、半導体基板1中で生成されたキャリアが効率よく集電される。また、集電電極5bは、半導体基板1内で吸収されなかった光を再び半導体基板1内へ反射させて、光電流を増加させる役割をも有し得る。集電電極5bの電極材料として、特に、アルミニウムが用いられた場合、電極材料を焼成して集電電極5bを形成する際に、高濃度ドープ層6を同時に形成することができる。
高濃度ドープ層6は、半導体基板1の第2の面1bの貫通孔3近傍以外の略全面に、ボロンやアルミニウムを高濃度に拡散してなるものであり、半導体基板1の第1の面1aと前述した第2の電極5との間に位置するように形成される。ここで、高濃度とは、半導体基板1における一導電型不純物の濃度よりも不純物濃度が大きいことを意味する。この高濃度ドープ層6は、半導体基板1の第2の面1bの全領域の70%以上90%以下に形成される。70%以上とすることで、太陽電池素子の出力特性を効果的に向上させるBSF効果を有し、90%以下とすることで、第1バスバー電極4cの面積を確保して抵抗損失を低減することが可能となる。特に、本発明に係る太陽電池素子によれば、第1バスバー電極4cの幅を必要以上に広げなくてもよいため、高濃度ドープ層6の上記形成領域範囲を充分に確保することが可能である。
また、第2の面1bに水素を含有するアモルファスシリコン膜や窒化シリコン膜等からなるパッシベーション膜を形成してもよく、パッシベーション膜の一部を開口することで、第1バスバー電極4cは貫通孔電極4bと接続し、第2の電極5は半導体基板1と接続することができる。
次に第2の面側に形成された電極の形状の一例について図3(a)を用いて説明する。また、図3(b)は第1の面側に形成された電極の形状の一例である。
図3(a)に示すように、第1バスバー電極4cおよび第2バスバー電極5aが半導体基板1の非受光面側に設置され、第1バスバー電極4cと第2バスバー電極5aが直線上に並ぶように点状に形成されるとともに、第1バスバー電極4cと第2バスバー電極5aとが交互に形成される電極形状である。そして、第2の面側から平面視したとき、第1バスバー電極4cおよび第2バスバー電極5aの1つの点状電極はその電極上に2本の配線材11が位置することが可能となる幅を有している。上記電極形状であれば、第1バスバー電極4cの点状電極間に第2バスバー電極5aを設けるため、集電電極5bより集められた光起電力を効率よく第2バスバー電極5aに伝えることができる。
<太陽電池モジュール>
図4(a)、(b)に示されるように本発明の太陽電池モジュールは、太陽光を受光する第1の面(第3の面)と、第1の面の裏側に設けられた第2の面(第4の面)とを含み、第2の面に形成された第1の電極(第3の電極)と、第2の面に形成されており、第1の電極と極性が異なる第2の電極(第4の電極)とを有する複数の太陽電池素子(第1の太陽電池素子A、第2の太陽電池素子B)を有する。これら複数の太陽電池素子間は、第2の面側において凹凸形状の配線材により接続されている。すなわち、配線材11は、部分的に屈曲しており、第1の太陽電池素子Aの第1の電極と第2の太陽電池素子Bの第4の電極とに接続された複数の凹部と、第1の太陽電池素子Aの第1の電極または第2の太陽電池素子Bの第4の電極から離れて設けられた複数の凸部とを有する。このような構成により、内部抵抗の増大を抑えて長期信頼性を確保するとともに発電効率を向上させた太陽電池モジュールとすることができる。
図4において第1の太陽電池素子Aと第2の太陽電池素子Bとは矩形状を有しており、隣り合う位置に配置されている。複数の太陽電池素子間を接続する配線材は、複数の太陽電池素子が隣り合う方向(配線材と太陽電池素子の接続方向)における太陽電池素子A,Bの1辺の長さよりも長い。また、配線材11は、その凹部が接続部11cと対応し、その凸部が非接続部11dと対応する。
また、図4において、太陽電池素子は、非受光面側に第1バスバー電極4c(第1の電極、第3の電極)と極性の異なる第2バスバー電極5a(第2の電極、第4の電極)を有する。
配線材11が太陽電池素子の端部のみでなく、特に、太陽電池素子の中央部から端部の長さよりも長い部分で接続し、さらに、凹凸形状を有することで日々の温度サイクルによって配線材11が電極から外れにくい。配線材11の非接続部(凸部)11dでは撓ませた状態となるため、配線材11が熱膨張・熱収縮の影響を凸部で吸収することができると考えられる。従来のように配線材11が受光面1aおよび非受光面1bにある場合には、両面の配線材11が同様の伸び縮みを行うことから、熱膨張・熱収縮の影響が相殺されるが、片面のみに配線材11が接続される場合には、熱膨張・熱収縮の影響が相殺されないことからその影響は大きくなる。
そして、本実施の形態においてはバスバー電極(第1バスバー電極、第2バスバー電極)を太陽電池素子の一端部側から反対側の他端部側にかけて設ける構造になっており、バスバー電極が太陽電池素子内を集電する際の抵抗ロスを抑えるとともに、例えば、一の太陽電池素子の第1バスバー電極4cから他の太陽電池素子の第2バスバー電極にかけて配線材11を配置することによって、バスバー電極の厚みに加え、配線材11の厚みも含まれるため、断面積が従来よりも増加し、電流がバスバー電極及び配線材11に流れる際に、内部抵抗の増大を低減することができる。
また、貫通孔電極4bを通して受光面側で集電した電流を非受光面側の電極に伝える構造においては、太陽電池素子が貫通孔3の開口部の少なくとも一部を塞ぐように形成された第1バスバー電極4cと、配線材11とが、開口部上で電気的に接続する、つまり、一の太陽電池素子の貫通孔3上に形成された第1バスバー電極4cから他の太陽電池素子の第2バスバー電極にかけて配線材11を配置することによって、貫通孔3の開口部上では第1バスバー電極4cの厚みに加え、配線材11の厚みも含まれるため、断面積が従来よりも増加し、電流が第1バスバー電極4c及び配線材11に流れる際に、内部抵抗の増大を低減することができる。このため、配線材11に非接続部11dとなる凸部を設けることで直列抵抗が大きくなり特性が若干低下する可能性があるが、本発明の実施形態にすることで、内部抵抗の増大を抑えて長期信頼性を確保することができる。
配線材11としては、通常、厚さ0.1mm以上0.6mm以下、幅1.3mm以上2mm以下の直線形状の銅箔が用いられ、その全面を半田材料によって被覆したものを所定の長さに切断して、凹凸形状に加工したものが好適に用いることができる。太陽電池素子の電極上に半田付けして使用され、太陽電池素子同士を電気的に接続する接続部材とすることができる。特に、配線材11の厚みを大きくする、例えば、0.4mm以上0.6mm以下とすることで、直列抵抗を減らすことができ、太陽電池モジュールとしての発電効率を高めることができる。そして、配線材11の厚みを大きくすることで日々の温度サイクルの影響は大きくなるが、本発明の構造とすることによって効果的に抑制することができる。
また、配線材11の長さは一の太陽電池素子の第1バスバー電極4cの端から、太陽電池素子間の間隔と、他の太陽電池素子の第2バスバー電極5aの端までであり、150角の太陽電池素子であれば、配線材11の長さは250mm以上360mm以下である。接続部11cと非接続部11dの長さは6mm以上24mm以下であればよく、接続部11cと非接続部11dの長さは同じでも、異なっても構わない。また、接続部11cと非接続部11dとの高さの違いは、0.2mm以上1.0mm以下であればよい。
また、図5(a)に示されるように配線材11の凸部からなる非接続部11dは凸部分の角が略90度であってもよいし、図5(b)に示されるように90度以上、例えば120度であっても構わない。また、図5(c)に示されるようにR形状に形成されてもよく、図5(d)に示されるように接続部11cと非接続部11dの接続部分もR形状に形成されてもよい。図5(a)〜図5(d)において、非接続部11dは平坦な部分を有している。また、図5(e)において非接続部11d(凸部)の表面は窪んでいる。すなわち、図5(e)に示す配線材11は、非接続部11d内にV字又はU字の凹部11eを有する。このような構成により、日々の温度サイクルにおける熱膨張・熱収縮の影響を非接触部の凹部11eでさらに緩和することができる。このとき、非接触部の凹部11eの高さは、配線材11の接続部11cの凹部よりも小さくすることによって、上記効果をより得ることができる。
図4(a)に示されるように、配線材11は、第1バスバー電極4cに接続される第1の配線材11aと、該第1の配線材11aと平行に配され第2バスバー電極5aに接続される第2の配線材11bとを含む。これにより、複数の太陽電池素子どうしを直線状の配線材11で電気的に接続することができるため、太陽電池素子と配線材11との接続工程が複雑化しにくい太陽電池モジュールとすることができる。
なお、本文中において平行とは、数学的な定義のように厳密に解すべきものではないことは言うまでもない。
また、図4(b)、(c)に示されるように配線材11が第1の電極4(第一バスバー電極4c)と第2の電極5(第2のバスバー電極5a)の上に設けられる場合、例えば、接続部11cを第1の電極4に設け、非接続部11dを第2の電極5上に設けることで、リークの問題を抑制することができ、また、配線材11の接続部11cと電極との位置合わせを目視で容易に行うことができる。このとき、点状電極の長さを接続部11cの長さよりも大きくすることで、リークの問題をより抑制することができる。さらには、非接続部11dに絶縁層を設ける、例えば、耐熱性の高いPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表されるようなフッ素樹脂やポリイミド樹脂等の絶縁テープを配線材11に貼り付けたり、配線材11との接続を避けたい部分に半田レジストや、ガラスペーストなどをスクリーン印刷により塗布・焼成して形成する方法がある。このとき、接続部11cの一部に絶縁層を設けても構わない。
また、図4(c)に示されるように一の太陽電池素子において、第1の配線材11aと第2の配線材11bとは、第1の配線材11aの接続部11cが、第2の配線材11bと隣り合うように配置されており、太陽電池素子の第2の面の電極は、接続部11cが隣り合わないような形状を有する。このように、隣接する配線材11の接続部11cが隣り合わないようにすることで、日々の温度サイクルにおける熱ストレスを一箇所に集中させずに、分散させることができる。
図6(a)、(b)に示すように、太陽電池モジュールは、透光性部材12の上に、透明の表側充填材14と、配線材11によって接続された複数の太陽電池素子10と、透明または着色された裏側充填材15と、裏面保護材13と、を順次積層して、ラミネータ装置の中で脱気・加熱して押圧することによって一体化させる。透光性部材12は、ガラスやポリカーボネート樹脂などからなる透明な基板が用いられる。ガラス板については、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられるが、一般的には厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラスが使用され、集光性を高める為、表または裏面にエンボス加工を行ったものもある。他方、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂からなる基板を用いた場合には、厚みが5mm程度のものが多く使用される。表側充填材14と裏側充填材15は上述のようにエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)のほかポリビニルブチラール(PVB)などを主成分とするものが多く用いられる。裏面保護材13は水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂やPET(ポリエチレンテレフタレート)のシートなどが用いられる。
図4に示されるように本発明の太陽電池モジュールにおいては、配線材11は太陽電池素子10の非受光面側に設けられた電極と接続して設ければよく、配線材11を折り曲げて受光面側にもってくる必要もなく、配線材11の電極からの剥離を抑制することができる。また、直線形状の配線材11を用いて接続することができるため、受光面側から太陽電池モジュールを見た際に、光沢を有する配線材11の占める領域が少ないことから美観を損ないにくく、また、白色等の反射率の高い裏面保護材13を用いれば、太陽電池素子の間に照射した光が、裏面保護材13で乱反射して太陽電池素子に照射されることにより受光量を増大することができる。また、太陽電池素子とほぼ同色の裏面保護材13を用い、受光面側から見える配線材11等の上に太陽電池素子とほぼ同色の部材を設けることで、全体が暗色となり、さらに美観を向上させることができる。
そして、上述した太陽電池モジュール20の外周には、アルミニウムなどの枠18をはめ込むことができる。さらに、直列接続された複数の太陽電池素子10のうち、端部に位置する太陽電池素子の一端は、出力取出配線16によって出力取出部である端子ボックス17に接続される。
なお、本発明の太陽電池モジュールに使用される太陽電池素子の非受光面側の電極形状は図3に示される電極形状以外でもよく、例えば、図7や図8に示される電極形状の太陽電池素子でもよく、図7や図8に示される太陽電池素子においては、隣接する太陽電池素子を180度回転させることにより、直線形状の配線材11を接続することが可能となる。
また、太陽電池モジュールは透光性部材がガラス12で、裏面保護材13が樹脂からなる場合、非受光面側からの透湿の影響が大きいが、貫通孔3を有する太陽電池素子10の場合、太陽電池素子を貫通孔3の開口部の少なくとも一部を塞ぐように配線材11の接続部11cが設けられる。太陽電池素子の非受光面側から受光面側への透湿を抑止し、受光面側電極4aの劣化を抑えることができ、太陽電池モジュールとしての信頼性向上に寄与することができる。また、貫通孔3すべてを配線材11の接続部11cで塞ぐように接続することでさらに上記効果が得られるため、第1バスバー電極4cを点状に設け、その位置に貫通孔3と接続部11cが設けられるように設計すればよい。
≪太陽電池モジュールの製造方法≫
次に、太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
<半導体基板の準備工程>
まず、一導電型を示す半導体基板1として、1×1015atoms/cm〜1×1017atoms/cm程度ドープされたP型のシリコン基板を準備する。
シリコン基板1は、シリコンインゴットから切り出された単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板からなる15cmm〜20cm角のシリコン基板を用いればよく、シリコン基板1の厚みは、300μm以下にすることが好ましく、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは150μm以下にすればよい。
なお、シリコン基板1の切り出し(スライス)に伴う基板表層部の機械的ダメージ層や汚染層を除去するために、この基板の受光面側及び非受光面側の表層部をNaOHやKOH、あるいはフッ酸と硝酸の混合液などでそれぞれ10〜20μm程度エッチングし、その後、純水などで洗浄する。
<貫通孔の形成工程>
次に、半導体基板1の第1の面1aと第2の面1bとの間に貫通孔3を形成する。
貫通孔3は、機械的ドリル、ウォータージェット或いはレーザー装置等を用いて、半導体基板1の第2の面側(非受光面側)から第1の面側(受光面側)に向けて形成される。貫通孔3は一定のピッチで複数形成され、貫通孔3の直径は50μm以上300μm以下であればよく、受光面側と非受光面側の開口部の直径が異なってもよい。
<凹凸構造の形成工程>
次に、半導体基板1の受光面側に、光反射率の低減を効果的に行うための微細な突起(凸部)をもつ凹凸構造1cを形成する。
凹凸構造1cの形成方法としては、NaOHやKOHなどによるアルカリ液によるウェットエッチング法や、Siをエッチングする性質を有するエッチングガスを用いるドライエッチング法を用いることができる。なお、後者は基本的に処理した面(受光面側)にだけ高さが2μm以下、好ましくは1μm以下の微細な凹凸構造1cが形成することができる。
<逆導電型層の形成工程>
次に、半導体基板1の第1の面1a(受光面)に第一逆導電型層2aを形成し、貫通孔3の内壁に逆導電型を成す第二逆導電型層2bを形成し、第2の面1b(非受光面)に第一逆導電型層2cする。
逆導電型を形成するためのN型化ドーピング元素としてはP(リン)を用い、シート抵抗が60〜300Ω/□程度のN型とする。これによって上述のP型バルク領域との間にPN接合部が形成される。
逆導電型層2(第一逆導電型層2a、第二逆導電型層2b、第三逆導電型層2c)は、ペースト状態にしたPを半導体基板表面に塗布して熱拡散させる塗布熱拡散法、ガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)を拡散源とした気相熱拡散法、及び、Pイオンを直接拡散させるイオン打ち込み法などによって形成されるが、気相拡散法を用いれば半導体基板1の両面および貫通孔3内壁に、同時に逆導電型層2を形成することができる。この第一逆導電型層2aは、半導体基板1表面から0.2μm〜0.5μm程度の深さに形成される。
なお、逆導電型層2の形成方法は上記方法に限定されるものではなく、例えば薄膜技術及び条件を用いて、水素化アモルファスシリコン膜や、微結晶シリコン膜を含む結晶質シリコン膜などを形成してもよい。ここで水素化アモルファスシリコン膜を用いて逆導電型層2を形成する場合は、その厚さは50nm以下、好ましくは20nm以下とし、結晶質シリコン膜を用いて形成する場合はその厚さは500nm以下、好ましくは200nm以下とする。さらに、半導体基板1と逆導電型層2との間に、i型シリコン領域を厚さ20nm以下で形成してもよい。
<反射防止膜の形成工程>
次に、第一逆導電型層2aの上に、反射防止膜7を形成することが好ましい。
反射防止膜7の材料としては、SiNx膜(Si34ストイキオメトリを中心にして組成比(x)には幅がある)、TiO膜、SiO膜、MgO膜、ITO膜、SnO膜やZnO膜などを用いることができる。その屈折率及び厚みは、材料によって適宜選択されて適当な入射光に対して無反射条件を実現できるようにすればよく、例えば半導体基板1がシリコン基板である場合、屈折率は1.8〜2.3程度、厚み500〜1200Å程度にすればよい。
反射防止膜7の形成方法としては、PECVD法、蒸着法やスパッタ法などを用いることができる。
<第2の面への高濃度ドープ層の形成工程>
次に、半導体基板1の第2の面1b(非受光面)には、一導電型半導体不純物が高濃度に拡散された高濃度ドープ層6を形成することが好ましい。
この高濃度ドープ層6とは、半導体基板1よりも一導電型不純物の割合が多い層を意味し、半導体基板1の非受光面近くでのキャリア再結合による効率低下を防ぐために内部電界を形成するものである。
不純物元素としてはB(ボロン)やAl(アルミニウム)を用いることができ、不純物元素濃度を1×1018〜5×1021atoms/cm程度の高濃度として、P型とすることによって後述する集電電極5bとの間にオーミックコンタクトを得ることができる。
高濃度ドープ層6は、BBr(三臭化ボロン)を拡散源とした熱拡散法を用いて温度800〜1100℃程度で形成することができる。
また、不純物元素としてアルミニウムを用いる場合は、アルミニウム粉末と有機ビヒクル等からなるアルミニウムペーストを印刷法で塗布した後、温度700〜850℃程度で熱処理(焼成)してアルミニウムを半導体基板1に向けて拡散したりする方法を用いることができる。この場合、アルミニウムペースト印刷面だけに所望の拡散領域を形成することができ、且つ、焼成されたアルミニウムは、除去せずにそのまま集電電極5bとして利用することもできる。
また、上記方法に限定されず、例えば薄膜技術を用いて水素化アモルファスシリコン膜や微結晶Si相を含む結晶質シリコン膜などを形成しても良い。特にpn接合部を、薄膜技術を用いて形成した場合は、高濃度ドープ層6の形成も薄膜技術を用いて行う。このとき膜厚は10〜200nm程度とする。このとき、半導体基板1と高濃度ドープ層6との間にi型シリコン領域を厚さ20nm以下で形成すると特性向上に有効である。
<電極の形成方法>
次に、半導体基板1に、受光面側電極4aと貫通孔電極4bを形成する。
これらの電極は、半導体基板1の第1の面1a(受光面)に塗布法を用いて導電性ペーストを塗布すればよく、例えば銀等からなる導電性ペーストを、最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより形成される。なお、塗布後、所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させたほうが好ましい。また、受光面側電極4aと貫通孔電極4bとを別々に塗布・焼成して形成しても構わない。
なお、後述のように第1バスバー電極4cを形成する際、導電性ペーストを貫通孔3に充填して貫通孔電極4bを形成することができるため、受光面側電極4aを形成する際に貫通孔3内に十分な導電性ペーストが充填できなくても構わない。
次に、半導体基板1の第2の面1b上に、集電電極5bを形成する。
上述の塗布法を用いて、半導体基板1の非受光面に導電性ペーストを塗布すればよく、例えばアルミニウム等からなる導電性ペーストを、例えば、図3(a)等の本発明の非受光面電極となるような所定の電極形状に塗布し、最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより集電電極5bを形成する。
次に、半導体基板1の第2の面1bに、第1バスバー電極4c(第1の電極)と第2バスバー電極5a(第2の電極)とを形成する。
上述の塗布法を用いて、半導体基板1の非受光面に導電性ペーストを塗布すれば良く、例えば銀等からなる導電性ペーストを、例えば、図3(a)等の本発明の非受光面電極となるような所定の電極形状に塗布し、最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより第1バスバー電極4cと第2バスバー電極5aとを形成する。
なお、第1バスバー電極4cとバスバー電極5aとを別々に形成したり、別の導電性ペーストを用いて形成しても構わない。
以上のようにして、本発明に係る太陽電池素子が完成する。
なお、必要に応じて、半田ディップ処理によって第1バスバー電極4c,第2の電極5に半田領域を形成してもよい。
また、非受光面側にパッシベーション層を形成しても構わない。
具体的には、シリコン酸化膜(SiO膜)、チタン酸化膜(TiO)やシリコン窒化膜(SiNx)などを、スパッタ法、蒸着法或いはCVD法などを用いて、厚さ10nm〜50μm程度で形成する。また、酸素雰囲気または大気雰囲気の熱酸化炉内で半導体基板1に熱処理を施したり、酸化膜材料をスピンコート法、スプレー法やスクリーン印刷法等の塗布法を用いて塗布・焼成することによって、酸化膜(絶縁材料層)を形成しても構わない。
次に、上述したような太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールを形成する製造工程について説明する。
<配線材接続工程>
隣接する太陽電池素子10の第1バスバー電極4cと第2バスバー電極5aとを交互に配線材11によって接続する。配線材11の形成方法としては、所望の組成を有する半田の浴に直線上の銅箔を一定速度で浸漬させ取り出すことにより銅箔の全面に半田が被覆され、その後、半田被覆された銅箔を凹凸形状を有する対となった工具の間にはさみ、工具に強い力を加えることで塑性加工するプレス加工によって、図5に示されるような配線材11に接続部11cと非接続部11dとからなる凹凸形状が形成される。また、配線材11の一部に絶縁テープを貼りつけて絶縁層を形成してもよく、絶縁層の形成は凹凸形状形成の前後どちらであっても構わない。
配線材11の接続方法としては、例えば、第1の配線材11の接続部11cを、第1の太陽電池素子の第1バスバー電極4cと隣接する第2の太陽電池素子の第2バスバー電極5aにバスバー電極の本数分、例えば3本設置し、第2の配線材11の接続部11cを、一の太陽電池素子の第2バスバー電極5aと隣接する第3の太陽電池素子の第1バスバー電極4cにバスバー電極の本数分、例えば3本設置する。つまり1つの太陽電池素子上には計6本の配線材11が設置される。次に、配線材11の接続部11cを半田の融点、例えば230℃程度に加熱することによって半田が溶け、再度冷えて固まることにより配線材11とバスバー電極とが溶着される。溶着方法としては、例えば、押しつけピンを接続部11cに押し付け、400℃から500℃程度の熱風を1、2秒程度、接続部11cに吹き付けるホットエアー方式によって接続が可能である。そして、上記方法により、5〜10枚程度の複数の太陽電池素子11を一列に並べて接続した太陽電池ストリングスを形成した後、必要に応じて複数の太陽電池ストリングス同士を配線材によって接続する。なお、このときの配線材は凹凸形状を有していなくても構わない。
非受光面側のみに配線材11を設ける場合においては、両面に配線材11を設ける場合と異なり、半導体基板1と配線材11の熱膨張係数の違いから、接続工程において太陽電池素子が大きく反ってしまう問題がある。受光面側に設けていた配線材11も非受光面側に設けるため、非受光面側に設置される配線材11の本数が増えた分、反りの影響も大きく、また、半導体基板1の厚みが200μm以下と薄型化の影響からより反りが大きくなる問題がある。
そこでホットエアーとは別の接続方法として、図9に示されるように配線材11の接続部11cと第1バスバー電極4c、第2バスバー電極を固定する固定治具32によって、接続部11cがバスバー電極に押し付けられ、固定治具32によって固定された配線材11と複数の太陽電池素子10を、遠赤外線のヒーター31を有する加熱炉30内に搬送し、加熱することによって配線材11とバスバー電極を接続する方法がある。このような、加熱炉はヒーター31をいくつかのブロックに分割することによって温度制御を行い、加熱炉内を貫通させた搬送用ベルト33上に載せた太陽電池素子10の搬送速度を同時に制御することによって、加熱炉30の投入口から取出し口までの温度プロファイルを制御することが可能である。ヒーター31は中赤外線若しくは近赤外線を放射するヒーターでもよく、例えば、ランプヒーターを用いることができる。なお、このような温度プロファイルは太陽電池素子10に熱電対を取り付けて測定することができる。よって、溶着に必要な最低温度を見積もることが可能である。さらには加熱炉内の温度プロファイルは室温から温度を上昇させ、半田の溶融温度よりも高い温度、例えば250℃まで加熱する。そして、半田の溶融温度よりも高い温度で数〜数十秒間保持した後、温度を下げて室温まで冷却する。半田が溶融し凝固した後の冷却工程において、ゆっくりと温度を下げる、例えば、搬送スピードとして、3m/min以上好ましくは4m/min以上とし、加熱炉内のヒーター温度と連動させ、半田の溶融温度から100℃の領域の維持時間が20秒以上好ましくは、30秒以上のような温度プロファイルとすることでクリープ変形によるストレスを低減でき、太陽電池素子の反りを抑える効果が期待できる。
また、太陽電池素子10の非受光面側を上向きにして配線材11を配置する場合、太陽電池素子の両面に配線材11を配置して接続する必要がないことから、カメラなどを使った位置合わせが非常に容易となる。また、配線材11の溶着時に太陽電池素子より下側に配線材11がないことから、溶融した半田が垂れるのを防止する効果も見られる。ゆえに、加熱炉を用いて容易に配線材11を太陽電池素子に接続することが可能となる。
また、太陽電池素子10の一端から他端の方向に順次加熱されることにより、熱膨張・熱収縮が配線材11全体で同時に起こらないため、太陽電池素子にかかる熱ストレスを緩和することができる。
また、太陽電池ストリングスを形成する場合においても上記方法を用いることにより、複数の太陽電池素子を一列に並べて、それぞれに配線材11を設置し、順に加熱炉内に搬送することによって、配線材11が太陽電池素子10に接続され、容易に太陽電池ストリングスを形成することができる。
なお、固定治具は400℃程度に耐える材質であれば問題ないため、SUS等でも良いが、配線材11を押し付ける部分には、例えば、セラミック等の半田濡れ性の悪い材質を用いることで半田の貼り付きを防止することができる。
また、加熱炉のヒーターと太陽電池素子との間に、例えば、一部が開口したアルミ等の板からなる熱遮蔽板を設置することにより、太陽電池素子全体の温度バラツキを抑えることができ、配線材11の接続不良を低減できる。
また、凹凸形状に加工することによって配線材11の耐力が高くなるため、凹凸形状に加工する前の配線材11の耐力値が40MPa以上120MPa以下とすることにより、太陽電池素子にかかるストレスを緩和することができる。
<ラミネート工程>
次に、透光性部材12の上に、表側充填材14を配置し、その上に配線材11によって接続された複数の太陽電池素子10と、裏側充填材15と、裏面保護材13とを順次積層する。そして、ラミネーターと呼ばれる装置で50Pa〜150Pa程度の減圧下で、100℃〜200℃程度の温度で15分〜60分間加熱しながら加圧することによりラミネートし積層物を一体化する。
本発明に係る太陽電池モジュールの方法では、凹凸形状による接続部11cと未接続部11dを繰り返し有する配線材11を非受光面側に接続することとなる。そのため、ラミネート工程の真空加圧時に充填剤が軟化する際に急激な押さえ力が太陽電池素子に伝わるが、配線材の非接続部11dのたるみがその力を緩和するため、太陽電池素子のクラック発生を抑制できる。この効果により太陽電池素子の破壊や太陽電池モジュールの出力低下を防ぐことが可能となる。
また、配線材11の非接続部11dと太陽電池素子10との間に、EVA等の充填材(不図示)を設けておいても構わない。このとき、非接続部11dの下にある充填材の一部が他の配線材の接続部11cの上にあっても構わない。さらに、充填材の厚みは非接続部の高さよりも小さくすることにより、ラミネート時の太陽電池素子に伝わる力を緩和する効果を高めることができる。
そして、積層物の外周に、アルミニウムなどの枠18をビス止めし、直列接続された複数の太陽電池素子10のうち、端部に位置する太陽電池素子10の一端は、出力取出配線16によって出力取出部である端子ボックス17に接続される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることが出来る。
本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の一例を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の一例を示す正面図である。 本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の一例を示す図であり、(a)は非受光面側から平面視した図、(b)は受光面側から平面視した図である。 図3に示される太陽電池素子を用いて形成した本発明の太陽電池モジュールを示す図であり、(a)は非受光面側から平面視した図、(b)は断面図であり、(c)は配線材の接続部分を拡大した斜視図である。 (a)〜(e)は本発明の太陽電池モジュールにおける、配線材の形状を示す拡大図である。 (a)は本発明の太陽電池モジュールを示す断面図であり、(b)は受光面側から平面視した図である。 本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の他の例を示す図であり、(a)は非受光面側から平面視した図、(b)は受光面側から平面視した図である。 本発明の太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子の他の例を示す図であり、(a)は非受光面側から平面視した図、(b)は受光面側から平面視した図である。 本発明の太陽電池モジュールの製造方法に用いられる加熱炉の概略図である。 (a)は、従来の太陽電池素子の背面図(裏面構造)、(b)は正面図(受光面側)、(c)は(a)の矢印X方向における断面図である。 図10に示される太陽電池素子を配線材で接続した太陽電池モジュールを示す図である。
符号の説明
1 :半導体基板
1c :凹凸構造
2 :逆導電型層(拡散層)
2a :第一逆導電型層
2b :第二逆導電型層
2c :第三逆導電型層
3 :貫通孔
4 :第1の電極
4a :受光面側電極
4b :貫通孔電極
4c :第1バスバー電極
5 :第2の電極
5a :第2バスバー電極
5b :集電電極
6 :高濃度ドープ層
7 :反射防止膜
10 :太陽電池素子
11 :配線材
11a:第1の配線材
11b:第2の配線材
11c:接続部
11d:非接続部
11e:非接続部の凹部
12 :透光性部材
13 :裏面保護材
14 :表側充填材
15 :裏側充填材
16 :出力取出配線
17 :端子ボックス
18 :枠
20 :太陽電池モジュール
30 :加熱炉
31 :ヒーター
32 :固定治具
33 :搬送用ベルト

Claims (11)

  1. 太陽光を受光する第1の面と、前記第1の面の裏側に設けられた第2の面とを含み、前記第2の面に形成された第1の電極と、前記第1の電極と異なる極性を有し前記第2の面に形成された第2の電極と、を備えた第1の太陽電池素子と、
    太陽光を受光する第3の面と、前記第3の面の裏側に設けられた第4の面とを含み、前記第4の面に形成された第3の電極と、前記第3の電極と異なる極性を有し前記第4の面に形成された第4の電極と、を有する第2の太陽電池素子と、
    前記第1の太陽電池素子の前記第1の電極または前記第2の太陽電池素子の前記第4の電極から離れて設けられた複数の凸部を有しており、前記第1の太陽電池素子の前記第1の電極と前記第2の太陽電池素子の前記第4の電極とに固定された第1の配線材と、を備える太陽電池モジュールであって、
    前記第1の太陽電池素子と前記第2の太陽電池素子とが平面視で矩形状であり、
    前記第1の配線材は、前記第1の太陽電池素子または前記第2の太陽電池素子の1辺の長さよりも長く、
    前記第1の配線材の前記凸部の表面が窪んでいる太陽電池モジュール。
  2. 前記第1の太陽電池素子の前記第2の電極または前記第2の太陽電池素子の前記第3の電極から離れて設けられた複数の凸部を有しており、前記第1の太陽電池素子の前記第2の電極と前記第2の太陽電池素子の前記第3の電極とに固定された第2の配線材を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記第1の配線材と前記第2の配線材とは、平面視で直線状であることを特徴とする請
    求項に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記第1の配線材と前記第1の電極との接続部と、前記第2の配線材と前記第2の電極との非接続部とが、隣り合う位置に設けられていることを特徴とする請求項またはに記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記第1の配線材に絶縁層が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記第1の配線材と、前記第1の電極または前記第2の電極との間に絶縁層が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記第1の太陽電池素子が、前記第1の面と前記第2の面との間に設けられた貫通孔と、前記貫通孔内に設けられた貫通孔電極と、前記第1の面に設けられた受光面側電極と、前記受光面側電極に前記貫通孔電極を介して電気的に接続されており、前記貫通孔の前記第2の面側の開口の少なくとも一部を塞ぐ前記第1の電極の第1バスバー電極と、を有し、前記第1の配線材は、前記第1バスバー電極と、前記貫通孔の前記第2の面側の前記開口上で接続されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池モジュールを製造するための製造方法であって、前記第1の配線材および前記第1の電極と、前記第1の配線材および前記第4の電極とを固定して加熱し、前記第1の配線材および前記第1の電極と、前記第1の配線材および前記第4の電極とを接続することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  9. 前記第1の配線材の非接続部と前記第1の電極との間、または前記第1の配線材の非接
    続部と前記第4の電極との間に、充填材を有することを特徴とする請求項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 前記第1の配線材および前記第1の電極と、前記第1の配線材および前記第4の電極とは、セラミックスからなる固定治具により固定されることを特徴とする請求項または請求項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 前記配線材および前記第1の電極と、前記配線材および前記第4の電極とは、ヒーターを有する加熱炉内で加熱され接続されることを特徴とする請求項10のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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