JP4973694B2 - 画像形成装置および画像調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば複写機,ファクシミリ装置,プリンタ或いはこれらの複合機などに適用可能な電子写真方式の画像形成に用いられる画像形成装置、及びかかる画像形成装置における画像調整方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像の現像に採用されている現像方式としては、現像剤の主成分としてトナーのみを用いる一成分現像方式と、現像剤の主成分としてトナーとキャリアとを用いる二成分現像方式と、これらの一成分現像方式と二成分現像方式とを組み合わせることで両者の利点を併せて享受することを企図した所謂ハイブリッド現像方式とが知られている。
前記二成分現像方式では、トナーとキャリアから成る現像剤を担持する現像剤担持体から、トナー担持体を介することなく直接に、像担持体上の潜像に対しトナーのみを供給して現像が行われる。
一方、ハイブリッド現像方式では、トナーとキャリアから成る現像剤を担持する現像剤担持体から、トナー担持体にトナーのみを供給し、像担持体上の潜像に対して一成分現像方式で現像が行われる。所謂、画像メモリ(画像履歴)の問題は、一成分現像方式および二成分現像方式よりも、このハイブリッド現像方式で、より顕著に表れ易いことが知られている。
一成分現像方式では、一般に、スポンジ等で構成されトナー回収機能を併せ持つ供給ローラがトナー担持体に接触しており、スポンジとトナー担持体表面との接触圧力によって、トナー担持体上のトナーを精度よく回収することができる。また、二成分現像方式では、一般に、現像剤担持体の一部が現像槽内の現像剤に接触するように配置されており、そこを通る過程でトナーの供給および回収が行われる。
これに対して、ハイブリッド現像方式の場合には、トナー担持体上のトナーを現像剤担持体上のキャリアの穂立ちで回収しなければならず、十分な回収性を安定して確保することが一般に難しい関係上、メモリ画像が発生し易いとされている。このハイブリッド現像方式においてトナー回収性を向上させる方法としては、トナー回収用に別部材を設けることも考えられるが、装置コストの上昇や装置の大型化を招き、また、現像剤の劣化が促進されてしまう、という問題がある。
かかる問題に関連して、例えば特許文献1には、現像後のテストパッチに対する再装填誤差の影響を実質的に予測する行程と、テストパッチに対する予測された再装填誤差の影響を補償するために、テストパッチと関連付けられたデジタルデータを調整する行程と、調整されたデジタルデータに基づいて現像済みテストパッチを生成する行程と、現像済みテストパッチを検出する行程と、テストパッチからの検出データに従ってトナー出力を調節する行程と、を含むトナー制御方法が開示されている。
特開2004−354996号公報
しかしながら、前記従来のトナー制御方法は、要するに、トナー担持体上のトナー層に現れる前回印字履歴について、これを直接に解消することなく、静電潜像担持体上の潜像で補償するものである。
従って、この場合には、トナー担持体から静電潜像担持体へのトナーの現像性を予め把握しておくことが必要であるが、このトナー担持体から静電潜像担持体へのトナーの現像性には、トナーの耐久履歴,静電潜像担持体の耐久履歴,更には環境など、多くの因子が複雑に関係しているため、1つのテーブルで対応することは困難である。
このため、トナーの耐久履歴,静電潜像担持体の耐久履歴,更には環境などの因子のそれぞれに対してテーブルを予め作成しておき、これらの因子を検出してテーブルを選択するように構成することも考えられるが、この場合でも、関係する因子が多くなるほど、補正精度は低下することになる。しかも、テーブルをテストパッチから作成しようとすると、テストパッチと計算量が膨大になり補正時間が非常に長くなる、という問題が生じる。
このように、トナーの耐久履歴,静電潜像担持体の耐久履歴,更には環境などの因子のそれぞれに対し予め作成したテーブルで対応することを考えた場合、補正に際して考慮すべき因子が余りにも多くて正確な補正は困難であり、また、トナー担持体上に前回印字履歴が無い状態でも画像メモリが発生してしまう場合も生じる、という問題があった。
ところで、主としてトナー担持体上の前回印字履歴に起因する画像メモリの解消を図る場合、その副作用として、次のような不具合が生じる場合があることが分かった。
例えば、カバーレッジ面積率100%の印字(つまり全面印字)を行って所謂「ベタ画像」を得る場合に、条件によっては画像後端部分の濃度が低下してしまい、ベタ追随性が悪くなるという、不具合が生じる場合がある。
すなわち、トナー担持体上のトナーを完全に回収しなくても、メモリ画像は必ずしも発生しないのであるが、かかる条件において、トナー担持体1周で、トナー担持体上のトナーのベタ濃度現像される量が現像剤担持体からトナー担持体へ供給されるトナー量よりも多くなると、トナー担持体が回転する毎にトナー担持体上のトナー量が減少し、トナー担持体が1周すると、現像剤担持体からトナー担持体へ供給される量で飽和する。このとき、現像剤担持体からトナー担持体へ供給されるトナー量で必要濃度が確保できなければ、画像後端部分の濃度が低下してしまうのである。
また、トナー担持体から静電潜像担持体へトナーを現像する時間が短い場合には、トナーが静電潜像担持体上に到達することが難しくなり、階調再現性不良,細線再現性不良,粒状性不良あるいは画像濃度ムラなどの不具合が生じる場合がある。
前記階調再現性不良は、特に、濃度の所謂ハーフ部(中間的な濃度の部分)においては、静電潜像担持体上の潜像が孤立しているため、トナー担持体と静電潜像担持体の潜像部との実効的な電位差が小さくなり、トナーが静電潜像担持体上に到達し難く、濃度が再現し難くなることによるものである。細線再現性不良も、前記ハーフ部の場合と同様に、静電潜像担持体上の潜像が孤立していることに起因するものである。
更に、粒状性不良は、静電潜像担持体上の潜像を綺麗に再現できるか否かは、トナー担持体と静電潜像担持体との間のトナーの往復回数によって決まることによるものであり、また、画像濃度ムラは、トナー担持体や静電潜像担持体のフレや振動によって、トナー担持体と静電潜像担持体との間の電位差が小さくなると、濃度が薄くなることによるものである。
そこで、この発明は、画像メモリの原因となるトナー担持体上の印字履歴を直接に解消しつつ、この画像メモリを解消した際に起こり得る不都合の発生を抑制できる画像形成装置を提供することを、基本的な目的としてなされたものである。
このため、本願の第1の発明に係る画像形成装置は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
画像メモリ及びベタ追随性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ及びベタ追随性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性を制御し、更に、前記制御手段は、画像メモリの調整の後にベタ追随性の調整を行う制御フローを有している、ことを特徴としたものである。
また、本願の第2の発明に係る画像形成装置は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および階調再現性を制御し、更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および階調再現性の調整を行う制御フローを有している、ことを特徴としたものである。
更に、本願の第3の発明に係る画像形成装置は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および細線再現性を制御し、更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および細線再現性の調整を行う制御フローを有している、ことを特徴としたものである。
また更に、本願の第4の発明に係る画像形成装置は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
画像メモリ,ベタ追随性および粒状性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および粒状性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および粒状性を制御し、更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および粒状性の調整を行う制御フローを有している、ことを特徴としたものである。
また更に、本願の第5の発明に係る画像形成装置は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラをそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラをそれぞれ制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および画像濃度ムラを制御し、更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および画像濃度ムラの調整を行う制御フローを有している、ことを特徴としたものである。
また、本願の第6の発明に係る画像形成装置における画像調整方法は、a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置における画像調整方法であって、
画像メモリと、ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの少なくとも一つと、をそれぞれ検知し、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを調整した後に、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することにより、前記ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの少なくとも一つについて画像調整を行う、ことを特徴としたものである。
以上の場合において、前記制御手段は、前記供給回収領域の平均的な電位差ΔVavgを制御することによって、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御するようにしてもよく、また、前記トナー担持体の回転数を制御することによって、前記現像側周速比を制御するようにしてもよい。
更に、前記制御手段は、画像調整時に、前記トナー担持体の回転数を使用範囲の最低速度に設定した上で、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性の調整を行う、ことが好ましい。また更に、前記トナー担持体を複数備えるようにしてもよい。
本願発明によれば、画像メモリ及びベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ及びベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)をそれぞれ制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)を制御し、画像メモリの調整の後にベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)の調整を行うので、画像メモリの原因となるトナー担持体上の印字履歴を直接に解消しつつ、この画像メモリを解消した際に起こり得る、ベタ追随性不良(或いはこれに加えて階調再現性不良,細線再現性不良,粒状性不良,画像濃度ムラ不良)による不都合の発生を抑制することができる。


本発明の実施形態に係る電子写真式画像形成装置の画像形成に関連する部分を示す説明図である。 電界形成手段の一接続例を示す説明図である。 図2Aに示す電界形成手段から現像剤搬送ローラと現像ローラに供給されている電圧の関係を示す説明図である。 電界形成手段の他の接続例を示す説明図である。 電界形成手段の更に他の接続例を示す説明図である。 上記実施形態に係る電界形成手段によるバイアス電圧の具体例を示す図である。 供給回収電界でのバイアス電圧の具体例を示す図である。 本発明の実施例1に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 比較例1に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 供給回収電界の平均電圧ΔVavgと現像ローラ上のトナー搬送量Qとの関係を示すグラフである。 供給回収電界の平均電圧ΔVavgと現像剤搬送ローラに印加する直流電圧成分VSdcとの関係を示すグラフである。 本発明の実施例2に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 本発明の実施例3に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 本発明の実施例4に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 本発明の実施例5に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 本発明の実施例6に係る画像調整の制御フローを示す説明図である。 画像メモリを例示する図であり、(a)は「画像メモリなし」の一例を、(b)は「画像メモリあり」の一例をそれぞれ示す図である。 ベタ追随性を例示する図であり、(a)は「ベタ追随性良好」の一例を、(b)は「ベタ追随不十分」の一例を、それぞれ示す図である。 階調再現性を例示する図であり、(a)は「階調再現性良好」の一例を、(b)は「階調再現性不良」の一例を、それぞれ示す図である。 細線再現性を例示する図であり、(a)は「細線再現性良好」の一例を、(b)は「細線再現性不良」の一例を、それぞれ示す図である。 粒状性を例示する図であり、(a)は「粒状性良好」の一例を、(b)は「粒状性不良」の一例を、それぞれ示す図である。 画像濃度ムラを例示する図であり、(a)は「画像濃度ムラなし」の一例を、(b)は「画像濃度ムラあり」の一例を、それぞれ示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明では、特定の方向を意味する用語(例えば、「上」、「下」、「左」、「右」、およびそれらを含む他の用語、「時計回り方向」、「反時計回り方向」)を使用するが、それらの使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明は限定的に解釈されるべきものでない。また、以下に説明する画像形成装置及び現像装置では、同一又は類似の構成部分には同一の符号を用いている。
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施形態に係る電子写真式画像形成装置の画像形成に関連する部分を示している。
本実施形態に係る画像形成装置M1は、電子写真方式により像担持体(感光体)1上に形成されたトナー像を用紙等の転写媒体Pに転写して画像形成を行うもので、複写機,プリンタ,ファクシミリ、或いはそれらの機能を複合的に備えた複合機の何れであってもよい。
この画像形成装置M1は、静電潜像を担持するための像担持体1(所謂、感光体)を有しており、該像担持体1は、図示しないモータに連結され、該モータの駆動に基づいて矢印方向に回転するようになっている。像担持体1の周辺には、当該像担持体1を帯電するための帯電手段6,像担持体1上に露光して静電潜像を形成するための露光手段7,前記静電潜像を現像する現像装置2,像担持体1上に現像されたトナー像を転写するための転写手段8、及び像担持体1上の残留トナー除去用の清掃手段9が、像担持体1の回転方向(矢印Y4参照)に沿って順に配置されている。
電子写真装置に用いられる像担持体1,帯電手段6,露光手段7,転写手段8,清掃手段9等には、周知の電子写真方式の技術を任意に使用することができる。例えば、帯電手段6として図1では帯電ローラが示されているが、像担持体1と非接触の帯電装置であってもよい。
前記現像装置2は、現像剤25を収容する現像槽28と、該現像槽28から供給された現像剤25を表面に担持して搬送する現像剤搬送ローラ23とを備えると共に、該現像剤搬送ローラ23の現像剤25からトナーを分離し得る現像ローラ21を備えている。
現像槽28内の現像剤25は、混合攪拌手段26の回転により混合攪拌され、摩擦帯電した後、現像剤搬送ローラ23の表面のスリーブローラ23sへと供給される。この現像剤25は、現像剤搬送ローラ23内部の磁石ローラ23mの磁力によってスリーブローラ23sの表面側に保持され、該スリーブローラ23sと共に回転移動する。そして、現像剤搬送ローラ23に対向して設けられた規制部材24で通過量を規制された後、現像ローラ21との対向部に送られる。
現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21との対向部には、第1の電界形成手段4により、現像剤中のトナーを電気的に現像ローラ21の表面に分離・担持させる電界が形成されている。現像ローラ21上にそれぞれ担持されたトナー層22は、現像ローラ21によって像担持体1との対向位置に搬送され、第2の電界形成手段5によって形成される現像電界の下で、像担持体1上の静電潜像を現像する。現像方式は反転現像方式であってもよいし、或いは正規現像方式であってもよい。
現像後、現像ローラ21上に残存するトナーは、現像剤搬送ローラ23との対向部において、現像剤搬送ローラ23上に形成された磁気ブラシによって摺擦・撹乱され、現像剤中に回収される。
現像ローラ21の周面の移動方向(矢印Y3方向)と、前記現像剤搬送ローラ23の(つまり、スリーブローラ23sの)周面の移動方向(矢印Y1方向)とは、対向部において逆方向となるように設定されている。つまり、現像剤搬送ローラ23上の(つまり、スリーブローラ23s上の)現像剤の移動方向と、現像ローラ21上のトナーの移動方向とは、その対向部において逆方向となるように設定されている。このように設定したことによって、より高い摺擦・撹乱効果が得られ、トナーの回収性を高めることができる。
残存トナーを回収した現像剤搬送ローラ23上の現像剤は、現像槽28との対向位置にて現像剤搬送ローラ23から剥離されて現像槽28に回収され、現像槽28内で混合攪拌される。
次に、現像装置2内の各構成要素について、より詳しく説明する。
現像剤搬送ローラ23は、前述のように、固定配置された磁石ローラ23mと、これを内包する回転自在なスリーブローラ23sとから構成されている。磁石ローラ23mは、スリーブローラ23sの回転方向に沿って、N1,S2,N2,N3,S1の5つの磁極を有している。
これらの磁極のうち、主磁極N1は、現像ローラ21と対向する位置に配置されており、また、スリーブローラ23s上の現像剤を剥離するための反発磁界を発生させる同極の磁極N2は、現像槽28内部に対向した位置に配置されている。
現像ローラ21の回転方向(矢印Y3方向)は、前述のように、現像剤搬送ローラ23のスリーブローラ23sの回転方向(矢印Y1方向)と同じ、つまり両者の対向部において互いに逆方向、になるように設定されている。この回転方向(矢印Y3方向)は、像担持体1の回転方向(矢印Y4方向)とは互いに逆方向、つまり両者の対向部において互いに同方向である。
現像槽28は、ケーシング29よって形成されており、通常は、現像剤25を混合撹件しつつ現像剤搬送ローラ23へ送るための、攪拌搬送手段26を収納している。攪拌搬送手段26の近傍には、好ましくは、現像剤25中のトナー比率(重量比)検出するための透磁率センサ(図示せず)が配置されている。
現像装置2は、通常、像担持体1の潜像に現像された分のトナーを現像槽28内に補給する為の補給部、及び現像剤搬送ローラ23上の現像剤量を規制するための現像剤薄層化用の規制部材24を有している。補給部は、補給トナーを収納したトナーボトル3と、現像槽28内へのトナー補給量を制御するためのトナー補給ローラ27とを備えている。
現像ローラ21に用いる材料としては、例えば、表面処理を施したアルミ(アルミニウム)ローラが挙げられる。その他、アルミニウム等の導電性基体上に、例えば、ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂,アクリル樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリイミド樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリエーテルケトン樹脂,塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,シリコーン樹脂,フッ素樹脂等の樹脂コートや、シリコーンゴム,ウレタンゴム,ニトリルゴム,天然ゴム,イソプレンゴム等のゴムコーティングを施したものを用いても良い。
コーティング材料としては、これらに限定されるものではない。更に、上記コーティングのバルク若しくは表面に導電剤が添加されていても良い。導電剤としては、電子導電剤またはイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤としては、ケッチェンブラック,アセチレンブラック,ファーネスブラック等のカーボンブラックや、金属粉,金属酸化物の微粒子等が挙げられるが、これらに制約されるものではない。イオン導電剤としては、四級アンモニウム塩等のカチオン性化合物や、両性化合物、その他イオン性高分子材料が挙げられるが、これらに拘るものではない。更に、アルミニウム等の金属材料からなる導電性ローラであっても構わない。
[使用できる現像剤について]
以下に、本発明で使用可能な現像剤について説明する。
本実施形態において、現像剤は、トナーと、トナーを帯電するためのキャリアとからなるものである。
トナーとしては特に限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができ、バインダー樹脂中に着色剤や必要に応じて荷電制御材や離型材等を含有させ、外添材を処理したものを使用できる。トナー粒径としてはこれに限定されるものではないが、3〜15μm程度が望ましい。このようなトナーを製造するにあたっては、一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法,乳化重合法,懸濁重合法等を用いて製造することができる。
トナーに使用するバインダー樹脂としては、これに限定されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)やポリエステル樹脂,エポキシ系樹脂,塩化ビニル樹脂,フェノール樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂単体または複合体により、軟化温度が80〜160℃の範囲のものを、また、ガラス転移点が50〜75℃の範囲のものを用いることが好ましい。
着色剤としては、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、カーボンブラック,アニリンブラック,活性炭,マグネタイト,ベンジンイエロー,パーマネントイエロー,ナフトールイエロー,フタロシアニンブルー,ファーストスカイブルー,ウルトラマリンブルー,ローズベンガル,レーキーレッド等を用いることができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
上記の荷電制御材としても、公知のものを用いることができ、正帯電性トナー用の荷電制御材としては、例えばニグロシン系染料,4級アンモニウム塩系化合物,トリフェニルメタン系化合物,イミダゾール系化合物,ポリアミン樹脂などがある。負帯電性トナー用荷電制御材としては、Cr,Co,Al,Fe等の金属含有アゾ系染料,サリチル酸金属化合物,アルキルサリチル酸金属化合物,カーリックスアレン化合物などがある。荷電制御材は、一般に、上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量都の割合で用いることが好ましい。
また、上記の離型材としても、一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,カルナバワックス,サゾールワックス等を単独あるいは2種類以上組合せて使用することができ、一般に、上記のバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
トナーに外添する粒子としては、一般に使用されている公知のものを使用することができる。流動性改善を目的として、例えば、シリカ,酸化チタン,酸化アルミニウム等を使用することができ、特に、シランカップリング剤,チタンカップリング剤あるいはシリコンオイル等で撥水化したものを用いるのが好ましい。そして、このような流動化剤を上記のトナー100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加させて用いるようにする。外添剤の個数平均一次粒径は、10〜100nmであることが好ましい。
キャリアとしては特に限定されず、一般に使用されている公知のキャリアを使用することができ、バインダー型キャリアやコート型キャリアなどが使用できる。キャリア粒径としては、これに限定されるものではないが、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、キャリア表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けることもできる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質,帯電性微粒子,表面コーティング層の種類等によって制御することができる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂,ポリエステル系樹脂,ナイロン系樹脂,ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト,ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト,鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト,バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化鉄を有する鉄や合金の粒子を用いることができる。その形状は、粒状,球状,針状の何れであっても良い。特に、高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト,ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は磁性樹脂キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが適当である。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,フッ素系樹脂等が用いられ、これらの樹脂を表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。
バインダー型キャリア表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一に混合し、磁性樹脂キャリアの表面に、これら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与え、微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行われる。この場合、微粒子は磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリア表面から突き出すようにして固定される。
帯電性微粒子としては、有機あるいは無機の絶縁性材料が用いられる。具体的には、有機系としては、ポリスチレン,スチレン系共重合物,アクリル樹脂,各種アクリル共重合物,ナイロン,ポリエチレン,ポリプロピレン,フッ素樹脂、及びこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子を用いることができ、帯電レベル及び極性については、素材,重合触媒,表面処理等により、希望するレベルの帯電及び極性を得ることができる。また、無機系としては、シリカ,二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム,アルミナ等の正帯電性の無機微粒子などが用いられる。
一方、コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子に樹脂コートがなされてなるキャリアであり、コート型キャリアにおいても、バインダー型キャリア同様、キャリア表面に正または負帯電性の帯電性微粒子を固着させたりできる。コート型キャリアの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、コート樹脂はバインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
トナーとキャリアの組合せによるトナーの帯電極性は、それぞれを混合攪拌し現像剤とした後、現像剤からトナーを分離する為の電界の方向から容易に知ることができる。トナーとキャリアの混合比は所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナー比は、トナーとキャリアの合計量に対して3〜50重量%、好ましくは、6〜30重量%が好適である。
[印加するバイアスについて]
以下に、本発明で使用可能なバイアス印加の条件について説明する。
第1の電界形成手段4と第2の電界形成手段5によって、トナー供給部電界が振動電界で、現像部電界が直流電界の場合と振動電界の場合の2通りの条件を設定できる。図2A及び2B、図3並びに図4に、トナーが負極性で反転現像を行う場合のバイアス電源の接続例を示す。
図2Aに示す接続例では、現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S1と、現像ローラ21に接続された第2の電源S2が設けられ、この第2の電源S2は、現像ローラ21とグランドGとの間に接続された直流電源を有し、トナーの帯電極性と同一極性の第2の直流電圧を現像ローラ21に印加する。第1の電源S1は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に直流電源と交流電源を有する。直流電源は、トナーの帯電極性と同一極性で且つ第2の直流電圧よりも高圧の第1の直流電圧を現像剤搬送ローラ23に印加する。交流電源は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に図2Bに示すような交流電圧を印加する。その結果、トナー供給領域では、現像ローラ21と現像剤搬送ローラ23との間に形成された脈流電界の作用を受けて、負極性に帯電しているトナーが現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21に電気的に吸引される。このとき、正極性に帯電しているキャリアは、現像剤搬送ローラ23の内部の固定磁石の磁力によって現像剤搬送ローラ23に保持され、現像ローラ21に供給されることはない。また、現像領域では、現像剤搬送ローラ23に保持されている負極性トナーは、現像剤搬送ローラ23と像担持体1の静電潜像画像部との電位差に基づき、静電潜像画像部に付着する。
図3に示す接続例では、現像ローラ21に接続された第2の電源S4も、現像ローラ21とグランドGとの間に接続された直流電源と交流電源とを有する。現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S3の交流電源の電圧と第2の電源S4の交流電源の電圧とは、同一であってもよいし、違ってもよい。
図4に示す接続例では、現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源S5は、現像剤搬送ローラ23とグランドGとの間に、直流電源のみを有し、交流電源は備えていない。現像ローラ21に接続された第2の電源S6は、現像ローラ21とグランドGとの間に接続された直流電源と交流電源とを有する。
何れの場合においても、現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21へトナーを供給でき、現像ローラ21から像担持体1上の静電潜像部にトナーを現像できる電位関係にあることが必要である。なお、現像部については現像ローラ21と像担持体1とがトナーを介して接触する接触現像であってもよいし、現像ローラ21と像担持体1の間の空間をトナーが飛翔する非接触現像であってもよい。
[実験]
本実施形態では、ハイブリッド現像方式において、画像メモリの原因となる現像ローラ21(トナー担持体)上の印字履歴を直接に解消しつつ、この画像メモリを解消した際に起こり得る、ベタ追随性不良(或いはこれに加えて階調再現性不良,細線再現性不良,粒状性不良,画像濃度ムラ不良)による不都合の発生を抑制できるようにする観点から、種々の実験を行った。
[本実験のバイアス条件]
本実験では、前記図3に示すように、現像剤搬送ローラ23に接続された第1の電源および現像ローラ21に接続された第2の電源は共に、グランドとの間に接続された直流電源と交流電源とを有する構成とした。
<現像ローラと感光体との電位関係>
現像ローラ21に印加する交流電圧の振幅は1500V、周波数は3kHzとした。図3に示されるように、現像ローラ21には、交流電圧に直流電圧が重畳して加えられ、図5から良く分かるように、現像ローラ21の電位は、感光体1の静電潜像画像部の電位よりも高電位の状態と低電位の状態とを交互に周期的に変化する。尚、本実験では、静電潜像画像部の電位を−50Vとした。
<現像剤搬送ローラと現像ローラとの電位関係>
現像ローラ21に印加する交流電圧の振幅は1000V、周波数は3kHzとした。図3に示されるように、現像剤搬送ローラ23にも、交流電圧に直流電圧が重畳して加えられ、図5から良く分かるように、現像剤搬送ローラ23の電位は、現像ローラ21の電位よりも高電位の状態と低電位の状態とを交互に周期的に変化する。
図5に示されるように、現像ローラ21に印加される電圧と現像剤搬送ローラ23に印加される電圧とは、同一の周期(a+b)を有している。また、現像ローラ21の低電位側のデューティ(duty)比と、現像剤搬送ローラ23の高電位側のデューティ比とは、同一の大きさ(100×a/(a+b))である。本実験においては、デューティ比aを40%,デューティ比bを60%とした。
[供給回収電界の平均電圧:ΔVavg
供給回収電界は、現像ローラ21に印加される電圧と現像剤搬送ローラ23に印加される電圧との電位差からなるものであり、図6に示すように、この電位差は、符号aで示す期間においては負の値D1となり、符号bで示す期間においては正の値D2となる。これにより、供給回収電界は、現像ローラ21から現像剤搬送ローラ23へトナーが回収される方向の電界と、現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21へトナーを供給する方向の電界とが、交互に繰り返されて構成される。
現像ローラ21に印加される電圧と現像剤搬送ローラ23に印加される電圧との電位差の平均値、つまり供給回収電界の平均電圧ΔVavgは、正の値である。これにより、供給回収電界は、平均的には現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21へトナーを供給する方向の振動電界となる。
ここに、供給回収電界の平均電圧ΔVavgは、次式(1)により算出される。
・ΔVavg=(D2×b−D1×a)/(a+b) … 式(1)
<本実験における例>
本実験では、現像剤搬送ローラ23に、振幅1kV,DC(直流)成分−240V,マイナス側デューティ比60%,周波数3kHzの矩形波の電圧を印加した。一方、現像ローラ21には、振幅1.5kV,DC(直流)成分−350V,マイナス側デューティ比40%,周波数3kHzの矩形波の現像バイアスを印加した。各ローラ21,23に印加したバイアスを図示すれば、前記図5に示した通りである。
これにより、負極性に帯電したトナーを現像剤搬送ローラ23から現像ローラ21へ供給する方向の電位差は1140Vであり、逆に、現像ローラ21上のトナーを現像剤搬送ローラ23に回収する方向の電位差は1360Vであることが分かる。
この場合、供給回収部の平均的な電位差ΔVavgは、次のように計算される。
・ΔVavg={(供給側電位差×供給デューティ[%])−(回収側電位差×回収デューティ[%])}/100
={(1140×60)−(1360×40)}/100
=140V
[本実験の各種条件]
<トナー>
まず、実験に用いた試料トナー等について説明する。実験では、以下の方法によって製造されたトナーを用意した。
湿式造粒法により作成された体積平均粒径約6.5μmのトナー母材100重量部に対し、第1の疎水性シリカ0.2重量部と第2の疎水性シリカ0.5重量部と疎水性酸化チタン0.5重量部をヘンシェルミキサー(三井金属鉱山社製)を用いて、ミキサー回転速度40m/sで3分間表面処理を行って外添処理することにより、負極性トナーを得た。
ここで用いた第1の疎水性シリカは、個数平均一次粒径16nmのシリカ(#130:日本アエロジル社製)を疎水化剤であるヘキサメチルジシラザン(HMDS)により表面処理を施したものである。また、第2の疎水性シリカは、個数平均一次粒径20nmのシリカ(#90:日本アエロジル社製)を、HMDSにより表面処理したものである。疎水性酸化チタンは、個数平均一次粒径30nmのアナターゼ型酸化チタンを、水系湿式中で疎水化剤であるイソブチルトリメトキシシランにより表面処理をしたものである。
<キャリア>・トナーB:湿式造粒法により作成された体積平均粒径約9μmのトナー
キャリアとしては、磁性体からなるキャリアコア粒子にアクリル樹脂コートがなされてなるコート型キャリアで、平均粒径が約33μmのコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhubC350用キャリアを用いた。
<現像装置>
現像装置としては、図1に示された構成を有する現像装置2を使用し、上述のトナーとキャリアとを含む現像剤を用いた。現像剤中のトナー比率は8%とした。尚、この場合、トナー比率とは、現像剤全量に対するトナーおよび外添剤の合計量の割合である(以下、同様)。
尚、画像形成装置としては、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製のカラー複合機bizhub C650を改造したものを使用した。
現像ローラ21には表面にアルマイト処理を施したアルミローラを用い、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21との最近接部のギャップは0.4mmとした。これより、現像剤搬送ローラ23と現像ローラ21との間に形成されるトナー供給方向の電界は、1140V/0.4mm=2.85×10V/mである。規制部材24と現像剤搬送ローラ23の間隔は、現像剤搬送ローラ23上の磁気ブラシが現像ローラ21に摺刷するよう0.4mmとし、現像剤搬送ローラ23上の単位面積当たりの現像剤量を400g/mとした。現像剤搬送ローラ23上の現像剤移動方向と現像ローラ21上のトナー移動方向は、その対向部において逆方向である。また、感光体(像担持体)1上に形成された静電潜像の背景部電位は−550V、画像部電位は−50Vであり、感光体1と現像ローラ21との最近接部のギャップは0.14mmとした。
ここで、感光体(像担持体)1の周速に対する現像ローラ21の周速の比をRd(現像側周速比:Rd=現像ローラ21の周速/感光体1の周速)とし、現像ローラ21上のトナー搬送量(単位面積当たりのトナー担持量)をQ[g/m]とする。
[画像メモリ及びベタ追随性試験]
前記現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdとをマトリックス状に割り振って試験条件を設定し、画像メモリ及びベタ追随性、並びに現像装置の発熱性を評価する試験を行った。この試験において、画像メモリ,ベタ追随性,現像装置の発熱性の評価は、以下のようにして行った。
<画像メモリの評価>
画像メモリの評価は、メモリ評価用画像チャート画像(ベタ画像部と白紙画像部とが混在する画像)の印字後にハーフトーン画像を印字し、このハーフトーン画像に画像メモリが発生しているか否かを目視により確認することで行った。画像メモリが全く確認されなかったものを○(良好)、画像メモリが確認されたものを×(不良)と判定した。
図16(a),(b)に、「画像メモリなし」の一例(図16(a))と「画像メモリあり」の一例(図16(b))をそれぞれ示す。
<ベタ追随性の評価>
ベタ追随性の評価は、ベタ画像を印字した際の画像印字先端と画像印字後端との濃度差があるか否かを目視により確認することで行った。濃度差が全く確認されなかったものを○(良好)、濃度差が確認されたものを×(不良)と判定した。
図17(a),(b)に、「ベタ追随性良好」の一例(図17(a))と「ベタ追随不十分」の一例(図17(b))をそれぞれ示す。
<現像装置発熱性の評価>
現像装置発熱性の評価は、ベタ画像を所定枚数印字したときの現像装置2の近傍の雰囲気温度を温度センサで検出し、この雰囲気温度が所定温度未満であるか否かを確認することで行った。所定温度未満の場合には○(良好)、所定温度以上の場合には×(不良)と判定した。
尚、製品における画像品質評価は、感光体上あるいは中間転写体上に、画像濃度を検出するための濃度測定器(不図示)を配設して行うことができる。濃度測定器で画像濃度を検出することで、画像メモリ及びベタ追随性について、目視と同様に良否判定を行うことが可能である。濃度測定器に用いるセンサとしては、光学式センサ若しくは電位式センサのいずれでもよく、または両方でもよい。
現像ローラ上のトナー搬送量Qを、1〜5[g/m2]の範囲で1[g/m2]単位で変化させると共に、現像側周速比Rdを1〜4の範囲で0.5刻みで変化させ、両者をマトリックス状に割り振って試験条件を設定し、画像メモリ及びベタ追随性、並びに現像装置の発熱性を評価する試験を行った。
試験結果は、表1(画像メモリ),表2(ベタ追随性)及び表3(現像装置発熱性)に示す通りであった。
表1の試験結果から、画像メモリについては、現像ローラ上のトナー搬送量Qが多くなると発生しがちであるが、現像側周速比Rdの影響は受けないことが分かった。また、表2の試験結果から、ベタ追随性については、現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdの両方の影響を受けることが分かった。更に、表3の試験結果から、現像装置2の発熱性は、現像ローラ上のトナー搬送量Qの影響は受けないが現像側周速比Rdの影響を大きく受けることが分かった。
ここで、画像メモリを満足させるためには、現像ローラ上のトナー搬送量Qを小さく設定しておけばよいのであるが(表1参照)、ベタ追随性については現像ローラ上のトナー搬送量Qは大きい方が有利である(表2参照)。従って、現像ローラ上のトナー搬送量Qは、ベタ追随性を考慮して、画像メモリを満足させる範囲内で、最大値に設定すればよいことになる。
また、ベタ追随性を満足させるためには、現像側周速比Rdを大きく設定しておけばよいのであるが(表2参照)、現像側周速比Rdを大きくすることは、印字スピードを遅くする(感光体1の回転数を低くする)のでなければ、現像ローラ21の回転数を高くすることとなるため、モータの大型化,発熱(表3参照)および耐久性が問題になる。
従って、現像装置2の発熱を抑制した上で、画像メモリ及びベタ追随性についての画像調整を如何に行うかが重要である。
本実施形態では、先ず、任意の現像側周速比Rd固定条件の下で画像メモリから現像ローラ上のトナー搬送量Qを設定し、その後に、ベタ追随性から現像側周速比Rdを設定することにより、画像メモリ及びベタ追随性の両方を好適に満足させる条件を見出せることが分かった。
[実施例1]
実施例1は、図7に示すように、画像メモリ調整(画像メモリについての画像調整:ステップ#11)を行った後にベタ追随性調整(ベタ追随性についての画像調整:ステップ#12)を行う制御フロー(1)に従って、画像調整を行うものである。
a)画像メモリ調整は、現像側周速比Rdを例えば1.5に固定した条件の下で(Rd=1.5)、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。尚、表1から分かるように、画像メモリ調整時は、現像側周速比Rdの如何に拘わらず、現像ローラ上のトナー搬送量Qの最大値は4に定まる(Q=4)。
b)ベタ追随性調整は、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、ベタ追随性を満足させる範囲内の現像側周速比Rd=2以上を選ぶことができる(表2参照)。ただし、表3から分かるように、現像側周速比Rdが3.5以上になると現像装置の発熱性が問題となるので、この点を考慮して、現像側周速比Rdとしては、2以上で3.5未満(Rd=2、2.5、3の何れか)に設定することとした。
このように、画像メモリ調整を行った後にベタ追随性調整を行う制御フロー(1)に従い、現像ローラ上のトナー搬送量Qが4で(Q=4)、且つ、現像側周速比Rdが2、2.5、3の何れか(Rd=2、2.5、3)とすることにより、現像装置の発熱を抑制した上で、画像メモリ及びベタ追随性の両方を好適に満足させることができる画像調整を行うことができる。尚、以上のような画像調整制御は、本実施形態に係る画像形成装置の制御部(不図示)の画像調整機能によって行われるものである。
[比較例1]
比較例1は、図8に示すように、前記実施例1とは逆に、ベタ追随性調整(ステップ#21)を行った後に画像メモリ調整(ステップ#22)を行う制御フロー(2)に従って、画像調整を行うものである。
a)ベタ追随性については現像ローラ上のトナー搬送量Qは大きい方が有利であるので(表2参照)、この場合、ベタ追随性調整に際しては、現像ローラ上のトナー搬送量Qを5に設定した下で(Q=5)、現像装置の発熱性(表3参照)を考慮し、現像側周速比Rdとしては、1.5以上で3.5未満(Rd=1.5、2、2.5、3の何れか)に設定することとした。
b)画像メモリ調整は、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)に設定した(表1参照)。
この比較例1による画像調整方法では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で現像側周速比Rd=1.5の場合には、画像メモリは○(良好)であるが、ベタ追随性は×(不良)となり、両方の品質を満足することができないことになる。
すなわち、前記実施例1のように、画像メモリ調整を行った後にベタ追随性調整を行う制御フロー(1)に従って画像調整を行う方が、両方の品質を満足する条件を効率的に見出せることが分かった。
画像メモリとベタ追随性の両方の品質を満足させる領域は、現像剤、感光体の耐久履歴や環境などによって変化するものであるので、以上のような画像調整は、画像安定化時に行う必要がある。しかし、現像ローラ上のトナー搬送量Q及び現像側周速比Rdの前記両品質に対して及ぼす影響の傾向自体は変わらないので、同様の制御が可能である。
尚、本実験では、感光体と現像ローラとは周面で同方向に回転し、現像ローラと現像剤搬送ローラとは周面で逆方向に回転するようになっていたが、これらの回転方向は特に限定されるものではない。
図9は、現像側周速比Rdをパラメータとして、供給回収電界の平均電圧ΔVavgと現像ローラ上のトナー搬送量Qとの関係を調べた結果を示すグラフである。このグラフから良く分かるように、供給回収電界の平均電圧ΔVavgに対して現像ローラ上のトナー搬送量Qが唯一つ定まり、両者の間には正の相関がある。従って、供給回収電界の平均電圧ΔVavgを調整することによって現像ローラ上のトナー搬送量Qを容易に調整できることが分かる。
また、図10は、供給回収電界の平均電圧ΔVavgと現像剤搬送ローラに印加する直流電圧成分VSdc[V]との関係を調べた結果を示すグラフである。前述の式(1)からも明らかであるが、供給回収電界の平均電圧ΔVavgは、現像剤搬送ローラに印加する電圧によって変化し、本実験では、現像剤搬送ローラに印加する直流電圧成分VSdc[V]によって供給回収電界の平均電圧ΔVavgを調整するようにした。尚、この供給回収電界の平均電圧ΔVavgの調整は、現像剤搬送ローラに印加する直流電圧成分VSdcに限定されるものではない。
次に、感光体の回転速度を一定に維持した下での現像ローラ回転数と現像側周速比Rdとの関係を調べる試験を行った。試験結果を表4に示す。この試験では、尚、本試験は、プロセス速度が310mm/secで、現像ローラの直径が18mmの画像形成装置を用いて行った。
表4から、現像ローラの回転数によって現像側周速比Rdを制御できることが分かる。前記表1からも、現像側周速比Rdを変化させても現像ローラ上のトナー搬送量Qは殆ど変わらないことが分かる。というのは、現像ローラ上のトナー搬送量Qは供給回収部を何度も通過して現像ローラ上のトナー量が飽和した状態を示すものであり、現像側周速比Rdによって変化する供給回収部における時間に影響されないからである。また、2成分現像においては、現像ローラと現像剤搬送ローラとの間の電位差が、現像ローラ上のトナー搬送量Qを決定付けるためである。
以上より、感光体の回転速度を一定に維持して現像側周速比Rdを変化させても、現像ローラ上のトナー搬送量Qとは互いに独立した因子として扱うことができる。勿論、現像ローラの回転速度を一定に維持した下で感光体の回転速度を変化させた場合、現像側周速比Rdは現像ローラ上のトナー搬送量Qとは互いに独立した因子となる。
現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdとをマトリックス状に割り振って試験条件を設定し、画像メモリ及びベタ追随性、並びに現像装置の発熱性を評価する試験を行った際に、階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラについても、併せて評価した。
[階調再現性の評価]
階調再現性の評価は、階調再現性評価用画像チャート(印字濃度を段階的にベタから白まで調整した画像チャート)に印字し、階調再現性が良好か否かを目視により確認することで行った。階調再現性が明瞭であることが確認されたものを○(良好)、階調再現性が不明瞭であったものを×(不良)と判定した。
図18(a),(b)に、「階調再現性良好」の一例(図18(a))と「階調再現性不良」の一例(図18(b))をそれぞれ示す。また、この階調再現性試験の結果を表5に示す。
表5の試験結果から、階調再現性は、現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdの両方の影響を受け、現像側周速比Rdは小さい方が有利であることが分かった。
また、表1,表2及び表5から、画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性の全てを好適に満足させる条件が存在することも分かった。
[実施例2]
実施例2は、図11に示すように、画像メモリ調整(ステップ#31)を行った後にベタ追随性調整(ステップ#32)を行い、更に、その後に階調再現性調整(階調再現性についての画像調整:ステップ#33)を行う制御フロー(3)に従って、画像調整を行うものである。
a)画像メモリ調整は、現像側周速比Rdを例えばRd=1に固定した条件の下で、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。尚、表1から分かるように、画像メモリ調整時は、現像側周速比Rdの如何に拘わらず、現像ローラ上のトナー搬送量Qの最大値は4に定まることは、前述の通りである。
b)ベタ追随性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、ベタ追随性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの下限値(Rd=2)を決定した(表2参照)。
c)階調再現性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、階調再現性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの上限値(Rd=2.5)を決定した(表5参照)。ただし、前述のように、現像側周速比Rd=3.5以上になると現像装置の発熱性が問題となるので(表3参照)、条件によっては、この点を考慮する必要がある。
d)そして、現像側周速比Rdを前記下限値(2)以上で上限値(2.5)以下の範囲(2≦Rd≦2.5)に設定した。つまり、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかに設定することとした。
このように、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかとすることにより、現像装置2の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性の全てを好適に満足させることができる画像調整を行うことができる。また、かかる画像調整を行うに際して、画像メモリ調整を最初に行うことにより、効率の良い画像調整を行うことができる。
尚、以上の説明では、ベタ追随性調整(ステップ#32)の後に階調再現性調整(ステップ#33)を行うようにしていたが、画像メモリ調整(ステップ#31)を最初に行いさえすれば、ベタ追随性調整と階調再現性調整の順番は何れを先に行っても構わない。
また、前記実施例1で得られた良好な結果のうち、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で現像側周速比Rd=3の場合については、画像メモリ及びベタ追随性は共に良好(○)であるが、階調再現性が不良(×)となってしまう。
[細線再現性の評価]
細線再現性の評価は、細線再現性評価用画像チャート(白紙部の間に細線を設けた画像チャート)に印字し、細線再現性が良好か否かを目視により確認することで行った。細線再現性が明瞭であることが確認されたものを○(良好)、細線再現性が不明瞭であったものを×(不良)と判定した。この細線再現性試験の結果を表6に示す。
図19(a),(b)に、「細線再現性良好」の一例(図19(a))と「細線再現性不良」の一例(図19(b))をそれぞれ示す。また、この細線再現性試験の結果を表6に示す。
表6の試験結果から、細線再現性は、現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdの両方の影響を受け、現像側周速比Rdは小さい方が有利であることが分かった。
また、表1,表2及び表6から、画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性の全てを好適に満足させる条件が存在することも分かった。
[実施例3]
実施例3は、図12に示すように、画像メモリ調整(ステップ#41)を行った後にベタ追随性調整(ステップ#42)を行い、更に、その後に細線再現性調整(階調再現性についての画像調整:ステップ#43)を行う制御フロー(4)に従って、画像調整を行うものである。
a)画像メモリ調整は、現像側周速比Rdを例えばRd=1に固定した条件の下で、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。尚、前述のように、画像メモリ調整時は、現像側周速比Rdの如何に拘わらず、現像ローラ上のトナー搬送量Qの最大値は4に定まるものである。
b)ベタ追随性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、ベタ追随性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの下限値(Rd=2)を決定した(表2参照)。
c)細線再現性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、細線再現性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの上限値(Rd=2.5)を決定した(表6参照)。ただし、前述のように、現像側周速比Rd=3.5以上になると現像装置の発熱性が問題となるので(表3参照)、条件によっては、この点を考慮する必要がある。
d)そして、現像側周速比Rdを前記下限値(2)以上で上限値(2.5)以下の範囲(2≦Rd≦2.5)に設定した。つまり、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかに設定することとした。
このように、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかとすることにより、現像装置2の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性の全てを好適に満足させることができる画像調整を行うことができる。また、かかる画像調整を行うに際して、画像メモリ調整を最初に行うことにより、効率の良い画像調整を行うことができる。
尚、以上の説明では、ベタ追随性調整(ステップ#42)の後に細線再現性調整(ステップ#43)を行うようにしていたが、画像メモリ調整(ステップ#41)を最初に行いさえすれば、ベタ追随性調整と視線再現性調整の順番は何れを先に行っても構わない。
また、前記実施例1で得られた良好な結果のうち、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で現像側周速比Rd=3の場合については、画像メモリ及びベタ追随性は共に良好(○)であるが、細線再現性が不良(×)となってしまう。
[粒状性の評価]
粒状性の評価は、階調再現性評価用画像チャート(印字濃度を段階的にベタから白まで調整した画像チャート)をスキャナで取り込み、各濃度のドットのバラツキを評価することで行った。バラツキが少なかったものを○(良好)、バラツキが多かったものを×(不良)と判定した。
図20(a),(b)に、「粒状性良好」の一例(図20(a))と「粒状性不良」の一例(図20(b))をそれぞれ示す。また、この粒状性試験の結果を表7に示す。
表7の試験結果から、粒状性は、現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdの両方の影響を受け、現像側周速比Rdは小さい方が有利であることが分かった。
また、表1,表2及び表7から、画像メモリ,ベタ追随性および粒状性の全てを好適に満足させる条件が存在することも分かった。
[実施例4]
実施例4は、図13に示すように、画像メモリ調整(ステップ#51)を行った後にベタ追随性調整(ステップ#52)を行い、更に、その後に粒状性調整(粒状性についての画像調整:ステップ#53)を行う制御フロー(5)に従って、画像調整を行うものである。
a)画像メモリ調整は、現像側周速比Rdを例えばRd=1に固定した条件の下で、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。尚、前述のように、画像メモリ調整時は、現像側周速比Rdの如何に拘わらず、現像ローラ上のトナー搬送量Qの最大値は4に定まるものである。
b)ベタ追随性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、ベタ追随性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの下限値(Rd=2)を決定した(表2参照)。
c)粒状性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、粒状性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの上限値(Rd=2.5)を決定した(表7参照)。ただし、前述のように、現像側周速比Rd=3.5以上になると現像装置の発熱性が問題となるので(表3参照)、条件によっては、この点を考慮する必要がある。
d)そして、現像側周速比Rdを前記下限値(2)以上で上限値(2.5)以下の範囲(2≦Rd≦2.5)に設定した。つまり、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかに設定することとした。
このように、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rd=2、2.5の何れかとすることにより、現像装置2の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性および粒状性の全てを好適に満足させることができる画像調整を行うことができる。また、かかる画像調整を行うに際して、画像メモリ調整を最初に行うことにより、効率の良い画像調整を行うことができる。
尚、以上の説明では、ベタ追随性調整(ステップ#52)の後に粒状性調整(ステップ#53)を行うようにしていたが、画像メモリ調整(ステップ#51)を最初に行いさえすれば、ベタ追随性調整と粒状性調整の順番は何れを先に行っても構わない。
また、前記実施例1で得られた良好な結果のうち、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で現像側周速比Rd=3の場合については、画像メモリ及びベタ追随性は共に良好(○)であるが、階調再現性が不良(×)となってしまう。
[画像濃度ムラの評価]
画像濃度ムラの評価は、テストチャート(ベタ画像,ハーフ画像)各々において、ページ内で濃度差があるか否かを目視により確認することで行った。濃度差が確認できなかったものを○(良好)、濃度差を確認できたものを×(不良)と判定した。
図21(a),(b)に、「画像濃度ムラなし」の一例(図21(a))と「画像濃度ムラあり」の一例(図21(b))をそれぞれ示す。また、この画像濃度ムラ試験の結果を表8に示す。
表8の試験結果から、画像濃度ムラは、現像ローラ上のトナー搬送量Qと現像側周速比Rdの両方の影響を受け、現像側周速比Rdは小さい方が有利であることが分かった。
また、表1,表2及び表8から、画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラの全てを好適に満足させる条件が存在することも分かった。
[実施例5]
実施例5は、図14に示すように、画像メモリ調整(ステップ#61)を行った後にベタ追随性調整(ステップ#62)を行い、更に、その後に粒状性調整(粒状性についての画像調整:ステップ#63)を行う制御フロー(6)に従って、画像調整を行うものである。
a)画像メモリ調整は、現像側周速比Rdを例えばRd=1に固定した条件の下で、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。尚、前述のように、画像メモリ調整時は、現像側周速比Rdの如何に拘わらず、現像ローラ上のトナー搬送量Qの最大値は4に定まるものである。
b)ベタ追随性調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、ベタ追随性を満足させる範囲内で現像側周速比Rdの下限値(Rd=2)を決定した(表2参照)。
c)画像濃度ムラ調整では、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4を満たし、且つ、画像濃度ムラを満足させる範囲内で現像側周速比Rdの上限値(Rd=2)を決定した(表8参照)。ただし、前述のように、現像側周速比Rd=3.5以上になると現像装置2の発熱性が問題となるので(表3参照)、条件によっては、この点を考慮する必要がある。
d)そして、現像側周速比Rdを前記下限値(2)以上で上限値(2)以下の範囲(下限値≦Rd≦上限値)に設定した。つまり、現像側周速比Rd=2に設定することとした。
このように、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rd=2とすることにより、現像装置2の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラの全てを好適に満足させることができる画像調整を行うことができる。また、かかる画像調整を行うに際して、画像メモリ調整を最初に行うことにより、効率の良い画像調整を行うことができる。
尚、以上の説明では、ベタ追随性調整(ステップ#62)の後に画像濃度ムラ調整(ステップ#63)を行うようにしていたが、画像メモリ調整(ステップ#61)を最初に行いさえすれば、ベタ追随性調整と画像濃度ムラ調整の順番は何れを先に行っても構わない。
また、前記実施例1で得られた良好な結果のうち、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で現像側周速比Rd=2.5及びRd=3の場合については、画像メモリ及びベタ追随性は共に良好(○)であるが、画像濃度ムラが不良(×)となってしまう。
前記表5,表6,表7,表8から分かるように、階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラについては、現像側周速比Rdが小さい方が有利である。一方、表2から分かるようにベタ追随性については、現像側周速比Rdが大きい方が有利である。
また、表1,表2及び表5〜8から、画像メモリ,ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラの全てを好適に満足させる条件が存在することも分かった。
従って、現像装置の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラの全てを好適に満足させる画像調整を行う場合、如何に効率良く行うかが重要である。
本実施形態では、現像ローラ21の回転速度を使用範囲の最低速度に設定した下で、先ず、任意の現像側周速比Rd固定条件の下で画像メモリから現像ローラ上のトナー搬送量Qを設定し、その後に、現像側周速比Rdを少しずつ上げて行き、ベタ追随性を満足させる現像側周速比Rdの下限値を求めることで、最も効率良く全品質を好適に満足させる条件を見出せることが分かった。
[実施例7]
実施例7は、図15に示すように、現像ローラ21の回転速度を使用範囲の最低速度に設定しておき(ステップ#71)、その状態で、先ず、画像メモリ調整(ステップ#72)を行い、その後に、現像側周速比Rdを少しずつ上げながらベタ追随性調整(ステップ#73)を行う制御フロー(7)に従って、画像調整を行うものである。
a)現像ローラ21の使用範囲の最低回転速度に対応する現像側周速比Rdとして、Rd=1に設定しておく。
b)画像メモリ調整は、上述のように現像側周速比Rdを1に設定した条件の下で、画像メモリを満足する範囲内で最大となる現像ローラ上のトナー搬送量Q(Q=4)を設定した(表1参照)。
c)ベタ追随性調整を行うに際しては、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4の下で、現像側周速比Rdを所定量ずつ(この場合、0.5刻みで)上げて、調整を行った。
<第1段階>:現像側周速比Rd=1
この場合には、ベタ追随性は×(不良)である(表2参照)。
<第2段階>:現像側周速比Rd=1.5
この場合についても、ベタ追随性は×(不良)である(表2参照)。
<第3段階>:現像側周速比Rd=2
この場合には、ベタ追随性は○(良好)になる(表2参照)。
従って、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rdを2に設定した。表2,表5〜8から分かるように、この設定によれば、ベタ追随性のみならず、階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの何れについても○(良好)となる。
このように、現像ローラ上のトナー搬送量Q=4で、且つ、現像側周速比Rd=2とすることにより、現像装置の発熱を抑制した上で、画像メモリ,ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの全てを好適に満足させることができ、また、かかる画像調整を行うに際して、画像メモリ調整を最初に行うことにより、効率の良い画像調整を行うことができる。更に、現像ローラ21の回転速度を使用範囲の最低速度に設定した下で、先ず画像メモリ調整を行い、その後に、現像側周速比Rdを少しずつ上げながら、ベタ追随性を満足させる現像側周速比Rdの下限値を求めることで、最も効率良く全品質を好適に満足させる画像調整を行うことができる。
[製品における画像品質評価]
製品における画像品質評価は、感光体上あるいは中間転写体上に、画像濃度を検出するための濃度測定器を配設して行うことができる。
濃度測定器で画像濃度を検出することで、画像メモリ及びベタ追随性について、目視と同様に良否判定を行うことが可能である。濃度測定器に用いるセンサとしては、光学式センサ若しくは電位式センサのいずれでもよく、または両方でもよい。
階調再現性は、各階段チャートの濃度が出ているか否か、濃度差が大きないか、で評価することができる。細線再現性は、濃度測定時のセンサに対応する回転体(感光体あるいは中間転写ベルト)の回転速度を通常印刷時よりも遅くし、検出精度を高めて、濃度差を検出できたか否かで評価することができる。粒状性は、印字した画像を、画像形成装置に付随するスキャナで取り込んで評価することができる。また、画像濃度ムラは、テストチャート(ベタ画像,ハーフ画像)各々において、ページ内で濃度差があるか否かを、ページ内で複数箇所について濃度を測定することによって評価することができる。
尚、以上のような画像調整制御は、本実施形態に係る画像形成装置の制御部の画像調整機能によって行われるものである。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画像メモリ及びベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ及びベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)をそれぞれ制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、トナー担持体(現像ローラ21)上のトナー搬送量Qを制御することによって画像メモリを制御する一方、静電潜像担持体(感光体1)の周速に対する前記現像ローラ21の周速の比である現像側周速比Rdを制御することによって前記ベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)を制御し、画像メモリの調整の後にベタ追随性(或いはこれらに加えて階調再現性,細線再現性,粒状性,画像濃度ムラ)の調整を行うので、画像メモリの原因となる現像ローラ21上の印字履歴を直接に解消しつつ、この画像メモリを解消した際に起こり得る、ベタ追随性不良(或いはこれに加えて階調再現性不良,細線再現性不良,粒状性不良,画像濃度ムラ不良)による不都合の発生を抑制することができる。
尚、以上の説明は、現像ローラ21が1本だけ設けられた場合についてのものであったが、本発明は、複数の現像ローラを備えた場合についても有効に適用することができる。
このように、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、変更および改良等がなされるものであることは、いうまでもない。
本発明は、例えば複写機,ファクシミリ装置,プリンタ或いはこれらの複合機などに適用可能な電子写真方式の画像形成に用いられる画像形成装置、及びかかる画像形成装置における画像調整方法として、有効に利用することができる。
1 感光体(像担持体)
2 現像装置
4 第1の電界形成手段
5 第2の電界形成手段
21 現像ローラ(トナー担持体)
22 トナー層
23 現像剤搬送ローラ(現像剤担持体)
25 現像剤
M1 画像形成装置
Q 現像ローラ上のトナー搬送量
Rd 現像側周速比
ΔVavg トナー供給回収部の平均的な電位差

Claims (14)

  1. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    画像メモリ及びベタ追随性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ及びベタ追随性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性を制御し、
    更に、前記制御手段は、画像メモリの調整の後にベタ追随性の調整を行う制御フローを有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および階調再現性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および階調再現性を制御し、
    更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および階調再現性の調整を行う制御フローを有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および細線再現性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および細線再現性を制御し、
    更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および細線再現性の調整を行う制御フローを有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    画像メモリ,ベタ追随性および粒状性をそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および粒状性をそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および粒状性を制御し、
    更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および粒状性の調整を行う制御フローを有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置であって、
    画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラをそれぞれ検知する検知手段と、画像メモリ,ベタ追随性および画像濃度ムラをそれぞれ制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを制御する一方、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することによって前記ベタ追随性および画像濃度ムラを制御し、
    更に、前記制御手段は、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性および画像濃度ムラの調整を行う制御フローを有している、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記供給回収領域の平均的な電位差ΔVavgを制御することによって、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御する、ことを特徴とする請求項1から5の何れか一に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記トナー担持体の回転数を制御することによって、前記現像側周速比を制御する、ことを特徴とする請求項1から6の何れか一に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、画像調整時に、前記トナー担持体の回転数を使用範囲の最低速度に設定した上で、最初に画像メモリの調整を行った後にベタ追随性の調整を行う、ことを特徴とする請求項1から7の何れか一に記載の画像形成装置。
  9. 前記トナー担持体を複数備えている、ことを特徴とする請求項1から8の何れか一に記載の画像形成装置。
  10. a)非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持する現像剤担持体と、b)供給回収領域を介して前記現像剤担持体と対向し、且つ、現像領域を介して静電潜像担持体に対向して配置され、前記供給回収領域において前記現像剤担持体から供給されたトナーを担持するトナー担持体と、c)前記現像剤担持体と前記トナー担持体との間に、現像剤担持体とトナー担持体との間でトナーの供給と回収とを行うための第1の電界を形成し、且つ、前記トナー担持体と前記静電潜像担持体との間に、トナー担持体から前記静電潜像担持体上の潜像部へトナーを転移させて静電潜像をトナー画像として可視像化する第2の電界を形成する、電界形成手段と、を有する現像装置を備えた画像形成装置における画像調整方法であって、
    画像メモリと、ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの少なくとも一つと、をそれぞれ検知し、
    前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量を制御することによって前記画像メモリを調整した後に、前記静電潜像担持体の周速に対する前記トナー担持体の周速の比である現像側周速比を制御することにより、前記ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの少なくとも一つについて画像調整を行う、
    ことを特徴とする画像形成装置における画像調整方法。
  11. 前記供給回収領域の平均的な電位差ΔVavgを制御することによって、前記トナー担持体上の単位面積当たりのトナー担持量が制御される、ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置における画像調整方法。
  12. 前記トナー担持体の回転数を制御することによって、前記現像側周速比が制御される、ことを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置における画像調整方法。
  13. 画像調整時に、前記トナー担持体の回転数を使用範囲の最低速度に設定した上で、最初に画像メモリの調整を行った後に、前記ベタ追随性,階調再現性,細線再現性,粒状性および画像濃度ムラの少なくとも一つについて画像調整を行う、ことを特徴とする請求項10から12の何れか一に記載の画像形成装置における画像調整方法。
  14. 前記トナー担持体が複数設けられている、ことを特徴とする請求項10から13の何れか一に記載の画像形成装置における画像調整方法。
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