JP4917517B2 - スライド回転取付ユニット及び携帯電話機 - Google Patents
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Description
そこで、前記のような電子機器では表示部筐体を可動筐体とし、これを必要に応じて90度回転させ、縦長状態と横長状態とに変換して使用できるようにしている(例えば後記特許文献1)。
以下これを説明する。
図6はスライド回転取付ユニットが使用された折畳み式携帯電話機の部分分解斜視図、図7は図6の携帯電話機の概略斜視図、図8は図7の携帯電話機の可動筐体が基準姿勢(基本使用状態であるときの姿勢)にあるときのスライド回転ユニットの正面図である。
使用状態において所定角度で起立状態にある保持ベース3には、スライド回転取付ユニットbを介して受話部(図示しない)を有するLCD筐体である可動筐体4の下部が重なった状態でスライドしつつ回転するように取り付けられている。
ベース板1及び板カム2の材質は、例えばステンレス板等である。
板カム2は、前記ベース板1に対して上下方向へ所定量スライドしつつカム制御により左右へそれぞれ90度回転し、その状態で停止するように取り付けられている。
前記板カム2と前記ベース板1にはそれぞれ各ねじ2a及び1aと対応する各雌ねじボス20,10が、それぞれ例えば肉寄せにより形成されている。
前記板カム2には、前記スライドガイド11へ抜け止め状態でスライド可能かつ回転可能に係合される取付軸21が設けられており、板カム2はこの取付軸21によりベース板1に対してスライドしつつ回転するように組み合わされている。
取付軸21は管状であって一端部にフランジ部21aを有し、当該フランジ部21aがベース板1のスライドガイド11の両側背面へ抜け止め状に係止される状態で当該スライドガイド11へ通し、その軸端を板カム2の中央の取付孔22へカシメ止めしている。
凹部23は、板カム2が基準姿勢のとき(図8)に前記ガイドピン12が案内される第1の凹部230、板カム2が基準姿勢から時計方向へ90度回転したときにガイドピン12が案内される第2の凹部231、及び板カム2が基準姿勢から反時計方向へ90度回転したときに案内される第3の凹部232を含む。
凹部231と232は、板カム2がいずれか一方向にのみ90度回転できるように、いずれか一方のみを形成することができる。
トーションばね13は、図8で示すように渦巻き状コイル部130,渦巻き状コイル部130の外周コイルと連続する固定側のアーム部131、及び渦巻き状コイル部130の内周コイルと連続する可動側のアーム部132とから構成されている。
固定側のアーム部131の先端部はベース板1の背面側上端部へ係止又は固定されており、可動側のアーム部132は、取付軸21のフランジ21aの内側段部に案内され、当該部分に下降方向への弾力をもって接触させることにより板カム2を下降方向へ付勢している。
トーションばね13の渦巻き状コイル部130は、ベース板1へその背面側に突出するように切り起された押さえ片14(図8)により、ベース板1の背面側へ押さえられている。
保持ベース3の裏側から当該保持ベース3の底板30に設けられた各ねじガイド31へ各小ねじ1aを通し、これらの小ねじ1aをベース板1の保持ベース3と相対する面に形成されている各雌ねじボス10へねじ込み、ベース板1を保持ベース3へ固定する。
可動筐体4の表面側から当該可動筐体4の底板40に設けられた各ねじガイド41に他の小ねじ2aを通し、これらの小ねじ2aを前記板カム2の正面側に形成された各雌ねじボス20へねじ込み、板カム2を可動筐体4の裏側へ固定している。
前記保持ベース3に対する可動筐体4の取付けの際には、可動筐体4とヒンジ6の中央の管状部上面との磨耗を避けるため、取付け後に可動筐体4が回転するとき当該可動筐体4の下端部がヒンジ6へ接触しない(干渉しない)状態に取り付ける。
可動筐体4が時計方向へ90度回転したとき、スライド回転取付ユニットbのガイドピン12は板カム2の第2の凹部231へ案内され、可動筐体4は時計方向へ90度回転して横長の状態に姿勢を変換して停止する。
可動筐体4を反時計方向へ90度回転させると、可動筐体4は180度逆方向の横長状態に姿勢を変換する。
板カム2がベース板1に沿って最高レベルに上昇した状態では、トーションばね13の可動側アーム132は、ベース板1の背面側から見て右上がり傾斜した状態を呈する。
可動筐体4が横長姿勢から縦長の基準姿勢に復帰したときも、表示モードをその姿勢に適合させる同様なスイッチが携帯電話機に設けられている。
ただし、可動筐体4が基準姿勢にあるとき、当該可動筐体4へ取り付けられて下方へばね付勢されている板カム2は、図8で示すように凹部230の1箇所においてガイドピン12により支持(保持)されている。
他方、可動筐体4がいずれかの一方へ90度回転した横長の姿勢にあるときも、板カム2は凹部231又は232の1箇所においてガイドピン12により支持されているに過ぎない。
このように、可動筐体4が各姿勢のときにばね付勢されている板カム2がガイドピン12により凹部230〜232のいずれかの一箇所において支持されている状態では、可動筐体4の上部は図7の左右方向へ振れ易く、すなわちガタツキが生じ易いので不安定である。
本発明の他の目的は、受話側筐体である可動筐体の姿勢を変換して使用でき、かつ可動筐体の姿勢がより安定した携帯電話機を提供することにある。
すなわち、本発明に係る第1のスライド回転取付ユニットは、所定角度の起立状態で使用される保持ベースの正面へ少なくとも一部が重なる状態で可動筐体をスライドしつつ回転するように取り付けるスライド回転取付ユニットであって、
前記保持ベースと前記可動筐体の対向面において保持ベース側に取り付けられるベース板と可動筐体側に取り付けられる板カムとを具備し、
前記ベース板には、上下方向へ所定ストロークでスライド可能かつ回転可能に前記板カムが取り付けられるとともに、前記板カムスライド方向の下方延長線上の両側部に位置するように少なくとも一対のガイドピンが直立状に取り付けられ、
前記板カムは下降方向へばね付勢され、
前記板カムの外周部には、前記可動筐体が基本使用状態である基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方向へ90度回転したときに前記各ガイドピンが案内される状態にそれぞれ凹部が形成されていることを最も主要な特徴としている。
前記保持ベースと前記可動筐体の対向面において保持ベース側に取り付けられるベース板と可動筐体側に取り付けられる板カムとを具備し、
前記ベース板には、上下方向へ所定ストロークでスライド可能かつ回転可能に前記板カムが取り付けられるとともに、前記板カムスライド方向の下方延長線上にガイドピンが直立状に取り付けられ、
前記板カムは下降方向へばね付勢されており、
前記板カムの外周部には、前記可動筐体が基本使用状態である基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方へ90度回転したときに前記ガイドピンが案内される状態に各凹部が形成され、
前記ベース板には、前記可動筐体が前記基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方へ90度回転したときに前記ガイドピンが前記板カムの各凹部へ接触する直前に前記ばね付勢に抗して前記板カムの外周部の少なくとも二箇所が突き当たる支持片が設けられていることを最も主要な特徴としている。
第1実施形態(請求項2〜5と対応)
図1は本発明の第1実施形態に係るスライド回転取付ユニットを使用した折畳み式携帯電話機の部分分解斜視図、図2は図1の携帯電話機の可動筐体が基準姿勢(基本使用状態であるときの姿勢)にあるときのスライド回転取付ユニットの正面図、図3はスライド回転取付ユニットの板カムが図2の状態から時計方向へ90回転してその姿勢が変換された状態の正面図、図4はスライド回転取付ユニットが図2の状態から図3の状態に姿勢を変換した状態における折畳み携式帯電話機の概略平面図である。
この実施形態のスライド回転取付ユニットaは、保持ベース3と可動筐体4との対向面において、保持ベース3側へ取り付けられるベース板1、可動筐体4側に取り付けられる板カム2、トーションばね13、及び取付軸21とにより構成されている。
板カム2及びトーションばね13の構成も、従来例の取付ユニットbにおけるそれらとほぼ同様に構成されている。
板カム2は、前記ベース板1と前記保持ベース3との間に介在するトーションばね13により下降方向へ常時付勢されている。
前記トーションばね13の一方のアーム部(可動側アーム部)132は、取付軸21におけるフランジ部21aの外周部内側へ支持ないし係止されている。
この実施形態において、前記支持片15は板カム2の各凹部23における入口部分の対称位置が突き当たる各ピン状の突起150,150と、板カム2の各凹部23相互間の凸部外周へ突き当たる曲げ起こし加工された各突起片151,151とを含む。
ガイドピン12は、その軸部へローラ12b(図1)を装着し、ベース板1に形成された取付孔へ表面側から軸部を挿入し、その軸端を取付孔(符号なし)の背面側周縁へカシメ止めする。
取付軸21の軸端を板カム2の取付孔22(図1)の正面側周縁へカシメ止めした後、トーションばね13の可動側のアーム部132を取付軸21のフランジ部21aの内側へ案内し、当該トーションばね13の固定側のアーム部131をベース板1の背面上端部に形成されている係止片(符号なし)へ、浮上せずかつ背面方向へも離脱しないように係止ないし固定する。
そして、板カム2は、第1の凹部230における入り口部分の両側対称位置に突き当たっているピン状の突起150,150からなる支持片15と、凹部230と各凹部231,232との間の凸部外周へ突き当たっている各突起片151,151からなる支持片15とにより、ガイドピン12から所定量浮上した状態で支持されている。
このとき、板カム2はスライドガイド11に沿って上方へスライドしながら回転する。板カム2が回転するとき、当該板カム2の第1の凹部230と第2の凹部231との間の凸部外周へガイドピン12が接触して当該板カム2は回転方向へガイドされる。
板カム2が前記のように回転し、図3のようにガイドピン12が板カム2の第2の凹部231内へ突き当たる直前に、第2の凹部231における入口部分の両側対称位置がピン状の突起150,150からなる各支持片15へ支持されると同時に、第1の凹部230と第2の凹部231との間の凸部外周が一方の突起片151からなる支持片15へ支持される。すなわち、板カム2は時計方向へ90度回転し、ガイドピン12から所定量浮上した状態で各支持片15により支持ないし保持され、可動筐体4は図4で示すように時計方向へ90度回転した横長状態に姿勢を変換する。
可動筐体4を基準姿勢から反時計方向へ90度回転させると、可動筐体4は図4とは180度逆方向の横長状態に姿勢を変換する。このとき、各支持片15により板カムが2が支持ないし保持される状態は図3の状態の左右逆になる。
板カム2がベース板1に沿って最高レベルに上昇した状態では、トーションばね13の可動側のアーム132は、ベース板1の背面側からみて右上がり傾斜した状態を呈する。
図5は本発明に係る第2実施形態のスライド回転ユニット(保持ベース3及び可動筐体4を省略)を示す概略正面図である。
この実施形態では、ベース板1へ前記のような複数の支持片15を形成することに代えて、前記ベース板1へ前記板カムスライド方向の下方延長線上の両側部に位置するように一対のガイドピン120,121を直立状に取り付けている。
この実施形態において各凹部23a,23bは、板カム2(すなわち可動筐体)が前記基準姿勢のときに各ガイドピン120,121が案内される凹部233,234、板カム2が基準姿勢から時計方向へ90度回転したときに各ガイドピン120,121が案内される凹部235,236、及び板カム2が基準姿勢から反時計方向へ90度回転したときに各ガイドピン120,121が案内される凹部237,238とから構成されている。
第2実施形態の取付ユニットの他の構成や作用効果は、第1実施形態の取付ユニットと同様であるのでそれらの説明は省略する。
また、前記取付ユニットaは、入力部やパソコン本体とは別に卓上用の保持ベースを設置し、これらの保持ベースへ表示部側筐体である可動筐体を一部が重なるように取り付ける場合にも同様に利用することができる。
1 ベース板
10,20 雌ねじボス
11 スライドガイド
12,120,121 ガイドピン
12a フランジ部
13 トーションばね
130 渦巻き状コイル部
131 固定側のアーム部
132 可動側のアーム部
15 支持片
150 ピン状の突起
151 突起片
2 板カム
21 取付軸
21a フランジ部
23,23a,23b 凹部
3 保持ベース
4 可動筐体
5 ベース筐体
6 ヒンジ
Claims (5)
- 所定角度の起立状態で使用される保持ベースの正面へ少なくとも一部が重なる状態で可動筐体をスライドしつつ回転するように取り付けるスライド回転取付ユニットであって、
前記保持ベースと前記可動筐体の対向面において保持ベース側に取り付けられるベース板と可動筐体側に取り付けられる板カムとを具備し、
前記ベース板には、上下方向へ所定ストロークでスライド可能かつ回転可能に前記板カムが取り付けられるとともに、前記板カムスライド方向の下方延長線上の両側部に位置するように少なくとも一対のガイドピンが直立状に取り付けられ、
前記板カムは下降方向へばね付勢され、
前記板カムの外周部には、前記可動筐体が基本使用状態である基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方向へ90度回転したときに前記各ガイドピンが案内される状態にそれぞれ凹部が形成されている、
ことを特徴とするスライド回転取付ユニット。 - 所定角度の起立状態で使用される保持ベースの正面へ少なくとも一部が重なる状態で可動筐体をスライドしつつ回転するように取り付けるスライド回転取付ユニットであって、
前記保持ベースと前記可動筐体の対向面において保持ベース側に取り付けられるベース板と可動筐体側に取り付けられる板カムとを具備し、
前記ベース板には、上下方向へ所定ストロークでスライド可能かつ回転可能に前記板カムが取り付けられるとともに、前記板カムスライド方向の下方延長線上にガイドピンが直立状に取り付けられ、
前記板カムは下降方向へばね付勢され、
前記板カムの外周部には、前記可動筐体が基本使用状態である基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方向へ90度回転したときに前記ガイドピンが案内される状態に各凹部が形成され、
前記ベース板には、前記可動筐体が前記基準姿勢のときと当該基準姿勢から少なくとも一方向へ90度回転したときに前記ガイドピンが前記板カムの各凹部へ接触する直前に前記ばね付勢に抗して前記板カムの外周部の少なくとも二箇所が突き当たる支持片が設けられている、
ことを特徴とするスライド回転取付ユニット。 - 前記支持片は前記板カムの各凹部における入口部分の対称位置が突き当たるピン状の突起を含む、請求項2に記載のスライド回転取付ユニット。
- 前記支持片は前記板カムの各凹部相互間の凸部外周へ突き当たる突起片をさらに含む、請求項3に記載のスライド回転取付ユニット。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のスライド回転取付ユニットを具備し、前記保持ベースは入力部を有する送話側筐体へ取り付けられ、前記可動筐体は受話側筐体であることを特徴とする携帯電話機。
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