JP4862236B2 - 有機el素子製造に用いる真空蒸着用多面付けマスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL素子の製造における真空蒸着工程において、基板表面に所定のパターンを蒸着させるために用いるマスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、図7に示すように、ガラス板等の透明基板1上に、アノード電極(ITO)2、ホール輸送層3、有機層(発光層)4、電子輸送層5、カソード電極6をこの順に積層し、表面に封止缶7を配置した構成となっている。有機EL素子の種類には、有機層4が高分子タイプと低分子タイプがあり、素子の駆動方式にはパッシブタイプとアクティブタイプがある。これらの有機EL素子の製造工程において、パッシブタイプ及びアクティブタイプの低分子有機層の形成及びパッシブタイプのカソード電極6の形成には真空蒸着が行われている。そして、低分子有機層及びカソード電極の真空蒸着パターニングには、図8に示すように、蒸着すべき領域に多数の微細なスリットを微小間隔で平行に配列した構成のすだれ部8Aを備えた金属マスク8を使用していた。また、カソード電極の真空蒸着パターニングには、電気絶縁性の隔壁を形成するカソードセパレータ法(特開平8−315981号公報参照)が用いられることもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来技術にはいずれも問題があった。すなわち、金属マスクを用いる場合、従来は、蒸着すべき基板表面に単に金属マスクを載置し、裏面から磁石を用いて保持させているが、そのマスクのすだれ部は剛性がきわめて小さく、このため、金属マスクを基板表面に保持させる際にすだれ部のスリットにゆがみを生じ易く、特に、スリット形状をきわめて微細にすると、一層スリット精度が維持できなくなり、高精細パターニングができないという問題があった。また、従来、1枚の金属マスク8に1個のすだれ部8Aを形成しているのみであるので、1個ずつの蒸着操作となり、生産性が悪いという問題もあった。一方、カソードセパレータ法は、フォトリソグラフィーにて露光の強弱を調整して隔壁の斜面の角度を作っているため、安定した製造が困難であった(逆台形断面の隔壁の斜面部分のテーパー角度が小さいと電極の分離ができず、大きいと三角形状になり倒れてしまう)。
【0004】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、金属マスクを用いた真空蒸着パターニングに際し、金属マスクを、そのすだれ部のスリット精度を確保した状態で基板表面に配置することを可能とし且つ生産性良く真空蒸着を行うことを可能とする真空蒸着用多面付けマスク装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有機EL素子製造における真空蒸着工程に用いるマスク装置として、蒸着範囲を規制するウインドウを複数個備えた第一金属マスクと、その複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部とそのすだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクとを重ね合わせ、その第二金属マスクを前記スリットの長手方向に引っ張った状態でセット可能な構成としたものである。この構成により、複数のウインドウのそれぞれが、有効なマスクとして作用するので、全ウインドウを覆うサイズの基板を配置して蒸着を行うことで多面付けを行うことができ、生産性を向上させることができる。また、第二金属マスクをスリットの長手方向に引っ張った状態としているので、きわめて微細なスリットを微細な間隔に配置した高精細なマスクでも、スリットを真っ直ぐな状態で且つ所定のピッチに保持することができ、目的とする高精細なパターンを基板上に形成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態に係る真空蒸着用多面付けマスク装置は、蒸着範囲を規制するウインドウを複数個備えた第一金属マスクを兼ねるベースプレートと、前記複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部と、該すだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクと、該第二金属マスクを、前記すだれ部を前記ウインドウの上に位置させ且つ前記スリットの長手方向に引っ張った状態で前記ベースプレートの上に位置させるマスク引張保持手段を有するものである。この構成の多面付けマスク装置の第二金属マスクの上に蒸着すべき基板を配置し、全体を蒸着機内にセットして蒸着を行うことにより、高精細なパターンを多面付けによって生産性良く形成することができる。
【0007】
第二の実施の形態に係る多面付けマスク装置は、蒸着範囲を規制するウインドウを複数個備えた第一金属マスクと、前記複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部と、該すだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクと、前記第一金属マスクを支持するベースプレートであって、少なくとも各ウインドウに面する領域をそのウインドウよりも大きい開口としたベースプレートと、前記第二金属マスクを、そのすだれ部を前記ベースプレート上に取り付けられた第一金属マスクのウインドウの上に位置させ且つ前記スリットの長手方向に引っ張った状態で前記ベースプレートの上に位置させるマスク引張保持手段を有するものである。この構成の多面付けマスク装置においても、第二金属マスクの上に蒸着すべき基板を配置し、全体を蒸着機内にセットして蒸着を行うことにより、高精細なパターンを多面付けによって生産性良く形成することができる。
【0008】
本発明に用いるマスク引張保持手段は、第二金属マスクを適当な張力で引っ張った状態に保持しうるものであれば、その構成は任意であるが、その代表的な構成として、第二金属マスクの一端の保持部を前記ベースプレートに固定する固定側マスククランプと、前記ウインドウに関して固定側マスククランプとは反対側に配置され、前記固定側マスククランプから離れる方向及び近づく方向に移動可能なスライダと、該スライダを前記第二金属マスクの他端の保持部を固定する移動側マスククランプと、前記固定側マスククランプと移動側マスククランプで保持された第二金属マスクに所望の張力を付与するよう前記スライダを前記固定側マスククランプから離れる方向に移動させる移動手段とを有するものを挙げることができる。この構成のマスク引張保持手段では、第二金属マスクの一端の保持部を固定側マスククランプによってベースプレートに固定し、他端を移動側マスククランプによってスライダに固定し、そのスライダを移動手段によって第二金属マスクを引っ張る方向に移動させることで、第二金属マスクを引っ張った状態に保持することができ、簡単な操作ですだれ部の多数のスリットを真っ直ぐな状態で且つ所定のピッチで維持することができる。
【0009】
ここで、前記移動手段としては、ねじ等を利用してスライダを所望量だけ移動させる構成のものでもよいが、スライダに、前記固定側マスククランプから離れる方向のばね力を作用させる弾性手段を用いることが好ましい。この構成とすると、第二金属マスクに常に一定の引張力を作用させることができ、スリットの位置精度を一層高めることができるという利点が得られる。
【0010】
【実施例】
以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説明する。図1(a)は本発明の一実施例に係る真空蒸着用多面付けマスク装置の主要部品を分解して示す概略斜視図、図1(b)はその多面付けマスク装置を組み立てた状態で示す概略斜視図、図1(c)はその多面付けマスク装置に用いる第二金属マスクのすだれ部の一部を拡大して示す概略断面図、図2は図1に示す多面付けマスク装置を、第二金属マスク及び基板を取り付けない状態で示す概略平面図、図3は図2に示す装置を矢印A−A方向に見た概略端面図、図4はその多面付けマスク装置を、第二金属マスクを取り付けた状態で示す概略平面図である。全体を参照符号11で示す多面付けマスク装置は、大別すると、第一金属マスクを兼ねるベースプレート12と、第二金属マスク13と、マスク引張保持手段14と、基板クランプ手段15等を備えている。以下、各部品を説明する。
【0011】
ベースプレート12は、後述するように、その上に第二金属マスク13を張力を加えた状態で取り付け、且つその上に蒸着すべき基板17を保持させることができる強度を備えたものであり、蒸着範囲を規制するウインドウ18を複数個(図面の実施例では24面)、備えている。ウインドウ18の大きさは、形成すべき有機EL素子の大きさに応じて適宜定めるものであり、例えば、長さ60mm、幅40mmとする。
【0012】
第二金属マスク13は、厚みが30μm〜100μm程度のステンレス鋼等の金属板で形成されるもので、中央に設けられた、多数の微細なスリット13a[図1(c)参照]を微小間隔で平行に配列した一つのすだれ部13Aと、そのすだれ部13Aのスリット長手方向の両端に設けられた保持部13B、13Bとを備えている。すだれ部13Aの大きさは、ベースプレート12に形成している複数のウインドウ18を覆うことができる大きさとしている。また、すだれ部13Aに形成するスリットの幅及びピッチ等は、形成すべき有機EL素子の所望画素数に応じて適宜定めるものであり、例えば、スリット13aの幅wを260μm、スリット13aを形成する金属部13bの幅d(最大幅)を40μmとする。金属部13bの断面形状は単純な矩形でもよいが、この実施例では図1(c)に断面を拡大して示すように、台形状として、一方の開口(図面では下側の開口)を他方の開口よりも大きくしている。この構成とすることで、第二金属マスク13の上に基板17を配置して蒸着する際に、蒸気が広い側の開口から進入し、基板17に均一に蒸着するという利点が得られる。図1において、すだれ部13Aの両側には、両端の保持部13B、13Bを連結するサポート部13c、13cが形成されている。このサポート部13c、13cは、すだれ部13Aを補強するために設けたものである。すなわち、すだれ部13Aは多数の金属部13bを有する構成ではあるが、金属部13bはきわめて細いため、すだれ部13Aの剛性がきわめて低く、すだれ部13Aのみでは取り扱いが困難となる(すぐ変形して不良品となってしまう)ので、その両側にサポート部13c、13cを形成して補強している。サポート部13cの幅は、広い程補強効果は大きくなるが、あまり広くすると、第二金属マスク13を引っ張ってスリットを整列させる際に要する張力をきわめて大きくしなければならず、作業性が悪くなる。これらを考慮して、サポート部13cの幅は、2〜10mm程度とすることが好ましい。
【0013】
図1〜図4において、マスク引張保持手段14は、第二金属マスク13の一端の保持部13Bをベースプレート12に固定する固定側マスククランプ20及びボルト21と、ベースプレート12のウインドウ18を形成している領域に関して固定側マスククランプ20とは反対側に配置され、固定側マスククランプ20から離れる方向及び近づく方向に移動可能なスライダ23と、ベースプレート12に固定され、スライダ23を移動可能に保持したガイドロッド24と、スライダ23に第二金属マスク13の他端の保持部13Bを固定する移動側マスククランプ25及びボルト26と、固定側マスククランプ20と移動側マスククランプ25で保持された第二金属マスク13に所望の張力を付与するようスライダ23を固定側マスククランプ20から離れる方向に移動させる移動手段28等を備えている。移動手段28は、ベースプレート12に固定された支持棒29と、その支持棒29に保持され、ベースプレート12とスライダ23の間に配置された圧縮コイルバネ30からなる弾性手段を備えている。ガイドロッド24の先端には、スライダ23の抜け止め用のストッパ32が取り付けられている。基板クランプ手段15は、基板17をベースプレート12に押し付けて固定する基板クランプ34及びボルト35を備えている。
【0014】
次に、上記構成の多面付けマスク装置11を用いて基板に真空蒸着を行う動作を説明する。ベースプレート12に第二金属マスク13を取り付けていない状態で、万力等でスライダ23を圧縮コイルバネ30を圧縮させる方向に移動させ、保持する。次に、第二金属マスク11をベースプレート12上に置き、すだれ部13Aを全ウインドウ18を覆う位置に配置し且つウインドウ18に対してアライメントする。その状態で、第二金属マスク13の一端を固定側マスククランプ20でベースプレート15に固定し、他端を移動側マスククランプ25でスライダ23に固定する。その後、万力を開放し、スライダ23を移動自在とする。これにより、圧縮コイルバネ30がスライダ23を外向きに押して移動させ、第二金属マスク13に均一なテンションを加える。かくして、第二金属マスク13は均一な張力で引っ張られた状態となり、すだれ部13Aの多数のスリットが真っ直ぐで且つ一定ピッチで並んだ状態に保持される。ここで、すだれ部13Aを、全ウインドウ18を覆う領域に形成し、全領域に均等に多数のスリットを形成しているので、すだれ部13Aにスライダ23によって張力を付与することで、すだれ部13Aの各金属部13bにきわめて均一に張力を付与することができ、このためスリット精度を維持できる。なお、ベースプレート12の各ウインドウ18にすだれ部を配置するには、第二金属マスクとして、図9に示すように、各ウインドウに対応する部分のみにすだれ部40Aを形成した第二金属マスク40を用いても可能である。しかしながら、この構成の第二金属マスク40を用いると、1枚の金属マスク内に剛性の小さいすだれ部40Aと剛性の大きい仕切り部40Bが混在するため、全部のすだれ部40Aに均一に張力を加えることが困難で、すだれ部にゆがみを生じ易く、スリット精度の確保が困難となる。そこで、本発明ではこの構成を採らず、本実施例に示すように、複数のウインドウを覆う大きさの領域に一つのすだれ部13Aを設けた第二金属マスク13を用いる。この第二金属マスク13は、広い範囲に均一にすだれ部13Aを形成しているので、この欠点を解消し、スリット精度を容易に確保できる。
【0015】
図4に示すように、ベースプレート12に第二金属マスク13を取り付け且つ張力を付与した後、図1(b)に示すように、第二金属マスク13の上に、蒸着すべき基板17をアラインメントを取って乗せ、次いで、基板用クランプ34で基板40をベースプレート12に固定する。以上により、第二金属マスク13が多数のスリットを所定の形状に保持した状態で基板表面に配置され、更にその表面に多数のウインドウ18を備えたベースプレート12が配置されることとなる。その後、ベースプレート12に第二金属マスク13及び基板17を取り付けた状態で、全体を蒸着機に入れ、ウインドウ18を蒸発源に向けてセットし、蒸着を行う。以上により、各ウインドウ18に対応する基板17の表面に、第二金属マスク13のスリットに対応して蒸着が行われ、多面取りにて高精細パターニングが行われる。
【0016】
上記実施例では、ベースプレート12に、蒸着範囲を規制する多数のウインドウ18を形成し、そのベースプレート自体を第一金属マスクとして使用しているが、本発明はこの構成に限らず、蒸着範囲を規制する多数のウインドウを形成する第一金属マスクをベースプレートとは別部品として作成し、ベースプレートにスポット溶接、ねじ止め等で固定する構成としてもよい。図5はその場合の実施例を示す概略斜視図である。この実施例では、ベースプレート12Aとは別に、蒸着範囲を規制する複数のウインドウ18を備えた第一金属マスク12Bを用いている。そして、ベースプレート12Aには、第一金属マスク12Bに形成している全ウインドウ18に面する領域に大きい開口45を形成しており、このベースプレート12Aの上に第一金属マスク12Bを重ね、スポット溶接或いはねじ止め等によって固定して使用する。ここで使用する第一金属マスク12Bはベースプレート12Aに比べてはるかに薄い金属板、例えば、厚さ200〜300μm程度の金属板で形成する。その他の構成は図1〜図4の実施例と同様である。この実施例では、多数のウインドウ18を薄い金属板製の第一金属マスク12Bに形成すればよいので、図1〜図4の実施例におけるようにベースプレート12に形成する場合に比べて、製造が容易となる利点が得られる。
【0017】
なお、図5の実施例では、ベースプレート12Aに全ウインドウ18を露出させることができるよう、大きい1個の開口45を形成しているが、この開口45は複数個に分割した構成としてもよい。図6はその場合の実施例を示すものであり、ベースプレート12Cには、4個の長い開口46を形成し、各開口46の間に仕切り部47を残している。その他の構成は図5の実施例と同様である。この実施例では、ベースプレート12Cの仕切り部47が第一金属マスク12Bを支えるので、第一金属マスク12Bのたわみを抑制できる利点が得られる。
【0018】
以上に説明した実施例では、いずれも、第二金属マスク13に適度な張力を付与するために、その第二金属マスク13の一端を固定したスライダ23を圧縮コイルバネ30で押す構成としているが、この代わりに、引張ばねや板ばねを用いてもよい。また、スライダ23を移動させるには、ばねを用いる代わりに、ボルト等を用いても良い。更に、第二金属マスク13を固定側マスククランプ20で、ベースプレート12、12A、12C等に固定しているが、この代わりに、スポット溶接等によって固定してもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のマスク装置は、蒸着範囲を規制する複数のウインドウを備えた第一金属マスクと、前記複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部とそのすだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクとを重ね合わせ、その第二金属マスクを前記スリットの長手方向に引っ張った状態でセット可能な構成としたことにより、有機EL素子製造における真空蒸着工程において、きわめて微細なスリットを微細な間隔に配置した高精細なマスクでも、スリットを真っ直ぐな状態で且つ所定のピッチに保持した状態で基板表面に多面配置することができ、真空蒸着により高精細なパターンを基板上に多面付けで生産性良く形成できるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例に係る真空蒸着用多面付けマスク装置の主要部品を分解して示す概略斜視図
(b)その多面付けマスク装置を組み立てた状態で示す概略斜視図
(c)その多面付けマスク装置に用いる第二金属マスクのすだれ部の一部を拡大して示す概略断面図
【図2】図1に示す多面付けマスク装置を、第二金属マスク及び基板を取り付けない状態で示す概略平面図
【図3】図2に示す装置を矢印A−A方向に見た概略端面図
【図4】図1に示す多面付けマスク装置を、第二金属マスクを取り付けた状態で示す概略平面図
【図5】本発明の他の実施例に係る真空蒸着用多面付けマスク装置の主要部品を分解して示す概略斜視図
【図6】本発明の更に他の実施例に係る真空蒸着用多面付けマスク装置の主要部品を分解して示す概略斜視図
【図7】有機EL素子の一部を拡大して示す概略斜視図
【図8】従来の金属マスクの概略平面図
【図9】多面付け金属マスクの例を示す概略平面図
【符号の説明】
11 多面付けマスク装置
12 ベースプレート(第一金属マスク)
12A、12C ベースプレート
12B 第一金属マスク
13 第二金属マスク
13A すだれ部
13B 保持部
13a スリット
13b 金属部
14 マスク引張保持手段
15 基板クランプ手段
17 基板
20 固定側マスククランプ
23 スライダ
24 ガイドロッド
25 移動側マスククランプ
28 移動手段
30 圧縮コイルバネ
34 基板クランプ手段

Claims (4)

  1. 有機EL素子製造における真空蒸着工程で用いる真空蒸着用多面付けマスク装置であって、蒸着範囲を規制するウインドウを複数個備えた第一金属マスクを兼ねるベースプレートと、前記複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部と、該すだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクと、該第二金属マスクを、前記すだれ部を前記ウインドウの上に位置させ且つ前記スリットの長手方向に引っ張った状態で前記ベースプレートの上に位置させるマスク引張保持手段を有する真空蒸着用多面付けマスク装置。
  2. 有機EL素子製造における真空蒸着工程で用いる真空蒸着用多面付けマスク装置であって、蒸着範囲を規制するウインドウを複数個備えた第一金属マスクと、前記複数のウインドウを覆う大きさの領域に形成された一つのすだれ部であって、該すだれ部の全域に複数の微細なスリットを、形成すべき有機EL素子の画素数に応じたピッチで平行に配列した構成の前記すだれ部と、該すだれ部の前記スリットの長手方向の両端に設けられた保持部とを備えた第二金属マスクと、前記第一金属マスクを支持するベースプレートであって、少なくとも各ウインドウに面する領域をそのウインドウよりも大きい開口としたベースプレートと、前記第二金属マスクを、そのすだれ部を前記ベースプレート上に取り付けられた第一金属マスクのウインドウの上に位置させ且つ前記スリットの長手方向に引っ張った状態で前記ベースプレートの上に位置させるマスク引張保持手段を有する真空蒸着用多面付けマスク装置。
  3. 前記マスク引張保持手段が、前記第二金属マスクの一端の保持部を前記ベースプレートに固定する固定側マスククランプと、前記ウインドウに関して前記固定側マスククランプとは反対側に配置され、前記固定側マスククランプから離れる方向及び近づく方向に移動可能なスライダと、該スライダに前記第二金属マスクの他端の保持部を固定する移動側マスククランプと、前記固定側マスククランプと移動側マスククランプで保持された第二金属マスクに所望の張力を付与するよう前記スライダを前記固定側マスククランプから離れる方向に移動させる移動手段とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の真空蒸着用多面付けマスク装置。
  4. 前記移動手段が、前記スライダに、前記固定側マスククランプから離れる方向のばね力を作用させる弾性手段であることを特徴とする請求項3記載の真空蒸着用多面付けマスク装置。
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