JP4851060B2 - Manufacturing method of semiconductor laser device - Google Patents
Manufacturing method of semiconductor laser device Download PDFInfo
- Publication number
- JP4851060B2 JP4851060B2 JP2003067217A JP2003067217A JP4851060B2 JP 4851060 B2 JP4851060 B2 JP 4851060B2 JP 2003067217 A JP2003067217 A JP 2003067217A JP 2003067217 A JP2003067217 A JP 2003067217A JP 4851060 B2 JP4851060 B2 JP 4851060B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- region
- cutting
- wafer
- semiconductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K26/00—Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
- B23K26/36—Removing material
- B23K26/40—Removing material taking account of the properties of the material involved
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K26/00—Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
- B23K26/50—Working by transmitting the laser beam through or within the workpiece
- B23K26/53—Working by transmitting the laser beam through or within the workpiece for modifying or reforming the material inside the workpiece, e.g. for producing break initiation cracks
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K2101/00—Articles made by soldering, welding or cutting
- B23K2101/36—Electric or electronic devices
- B23K2101/40—Semiconductor devices
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K2103/00—Materials to be soldered, welded or cut
- B23K2103/50—Inorganic material, e.g. metals, not provided for in B23K2103/02 – B23K2103/26
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/01—Chemical elements
- H01L2924/01015—Phosphorus [P]
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Laser Beam Processing (AREA)
- Dicing (AREA)
- Lasers (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体レーザ素子を製造する際に、例えばGaAs等からなる基板上にn型半導体層、活性層、及びp型半導体層などを結晶成長させた積層構造を有するウェハを切断して、活性層の側面に平滑な共振面を形成する技術が求められている。共振面は、例えば活性層をレーザの共振方向と直交する面で劈開することにより形成される。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された劈開装置及び劈開方法では、ウェハの基板表面にダイヤモンドスクライブ法を用いて傷を入れ、該基板の裏面からブレードで突き上げることにより基板を劈開させている。また、他の製造方法では、基板の裏面から所定深さまでブレードダイシング法を用いて溝を形成し、基板が薄くなった箇所を劈開させると同時に活性層を劈開させて共振面を形成するものがある。また、これらの従来例の他にも、例えばドライエッチング、ウェットエッチングなどを用いて活性層をエッチングすることにより共振面を形成する方法もある。
【0004】
ここで、ダイヤモンドスクライブ法とは、ダイヤモンドポイントツールによりウェハの表面にスクライブラインを設け、このスクライブラインに沿うようウェハの裏面にナイフエッジを押し当てて、ウェハを割って切断する方法である。一方、ブレードダイシング法とは、ダイヤモンドブレード等によりウェハを切削して切断する方法である。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−32281号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した各方法は、それぞれ次のような問題がある。すなわち、ダイヤモンドスクライブ法を用いて活性層を含むウェハを劈開させる方法では、活性層が積層されているウェハ表面を傷つけることはできないため、ウェハの裏面に傷を入れることとなる。すると、基板において傷の反対側に位置する活性層を劈開させることとなり、劈開させるときに応力を制御することが難しくなるので、精度良く劈開させることが困難となる。
【0007】
また、ブレードダイシング法を用いて基板を薄く加工した後に活性層を含むウェハを劈開させる方法では、基板を切削するのに一定の時間を要する。また、この方法では、基板を切削する際に粉塵が大量に発生し、これを洗浄して除去するための洗浄工程が必要になる。このように、ブレードダイシング法を用いると他の方法に比べて所要時間が長くなる。
【0008】
また、エッチングにより活性層に共振面を形成する方法では、共振面を平滑に形成することが上の各方法に比べて困難なため、共振面におけるレーザ光の反射率が低く抑えられる。また、ストライプ構造の長手方向に対して共振面を精度良く直交させることが困難である。
【0009】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、上述したような問題を解決し、活性層の劈開による共振面を効率良く、且つ精度良く形成することができる半導体レーザ素子の製造方法、及び半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、III−V族化合物半導体からなる基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レーザ素子の製造方法であって、基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層され、切断予定ラインを除く表面上及び裏面上の領域にそれぞれ電極が形成されたウェハの基板の内部に集光点を合わせてパルスレーザ光を照射することにより多光子吸収による改質領域を基板の内部にのみ形成し、この改質領域によって、ストライプ構造の長手方向と直交する方向に延びる切断予定ラインに沿ってウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、クラックを切断起点領域から基板の表面及び裏面に成長させることにより切断起点領域に沿って基板、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層を切断するとともに活性層を劈開させる工程を備え、パルスレーザ光の集光点のピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上であり、パルスレーザ光のパルス幅が1μs以下であり、ウェハの裏面のうち電極が設けられていない部分をレーザ光入射面とすることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、III−V族化合物半導体からなる半導体基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レーザ素子の製造方法であって、半導体基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層され、切断予定ラインを除く表面上及び裏面上の領域にそれぞれ電極が形成されたウェハの半導体基板の内部に集光点を合わせてパルスレーザ光を照射することにより溶融処理領域を半導体基板の内部にのみ形成し、この溶融処理領域によって、ストライプ構造の長手方向と直交する方向に延びる切断予定ラインに沿ってウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、クラックを切断起点領域から半導体基板の表面及び裏面に成長させることにより切断起点領域に沿って半導体基板、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層を切断するとともに活性層を劈開させる工程を備え、パルスレーザ光の集光点のピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上であり、パルスレーザ光のパルス幅が1μs以下であり、ウェハの裏面のうち電極が設けられていない部分をレーザ光入射面とすることを特徴とする。
【0012】
これらの半導体レーザ素子の製造方法によれば、ウェハの(半導体)基板の内部に(多光子吸収という現象により)形成される改質領域(または溶融処理領域)でもって、切断予定ラインに沿った切断起点領域を形成することができ、(半導体)基板を切断起点領域に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断することができる。そして、(半導体)基板を切断することにより活性層が切断予定ラインに沿って精度良く劈開される。したがって、この製造方法によれば、活性層の劈開による共振面を効率良く、且つ精度良く形成することができる。なお、これらの半導体レーザ素子の製造方法においては、改質領域を形成する際に、該改質領域を基板の厚さ方向に複数形成してもよい。或いは、溶融処理領域を形成する際に、該溶融処理領域を半導体基板の厚さ方向に複数形成してもよい。また、これらの半導体レーザ素子の製造方法においては、改質領域を形成する際に、複数の切断予定ラインに沿って改質領域を形成すると共に、該改質領域を各切断予定ラインに沿った方向に複数形成してもよい。或いは、溶融処理領域を形成する際に、複数の切断予定ラインに沿って溶融処理領域を形成すると共に、該溶融処理領域を各切断予定ラインに沿った方向に複数形成してもよい。
【0013】
ここで、基板の表面に積層された第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層などの半導体層としては、基板に密着して設けられるものや、基板と間隙を取って設けられるものを含む。例としては、基板上に結晶成長により形成された半導体層や、基板とは別に積層された後に基板上に固定された半導体層などである。また、基板の内部とは、半導体層が設けられている基板の表面上をも含む意味である。さらに、集光点とは、レーザ光が集光した箇所のことである。そして、切断起点領域は、改質領域が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域が断続的に形成されることで形成される場合もある。
【0014】
上述した本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法においては、基板を切断する際に、ウェハに応力を印加することが好ましい。これによって、切断起点領域を有するウェハを容易に切断することができる。
【0015】
また、上述した本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法においては、基板の内部にレーザ光を照射する際に、基板の裏面をレーザ光入射面とすることが好ましい。この製造方法によれば、第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層のいずれかがレーザ光を透過しない場合であっても、ウェハの基板の内部に改質領域でもって切断起点領域を形成することができる。そして、基板の裏面が平坦かつ滑面であることがさらに好ましい。これによって、裏面におけるレーザ光の散乱を防ぐことができる。また、上述した本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法においては、切断起点領域を形成する際に、複数の切断予定ラインに沿って切断起点領域を形成し、基板を切断する際に、切断起点領域に沿って基板を複数の棒状部材に切断し、その後、複数の棒状部材をチップ状に切断することが好ましい。そして、切断起点領域を形成する際に、複数の切断予定ラインと交差する方向に沿って別の切断起点領域を形成し、基板を切断する際に、別の切断起点領域に沿って複数の棒状部材をチップ状に切断することがさらに好ましい。
【0016】
また、本発明に係る半導体レーザ素子は、基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レーザ素子であって、基板の内部に集光点を合わせてレーザ光が照射されて多光子吸収による改質領域が形成され、この改質領域によりウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に形成された切断起点領域によってストライプ構造の長手方向と直交する方向に切断されているとともに、該方向に活性層が劈開されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る半導体レーザ素子は、半導体基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レーザ素子であって、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光が照射されて溶融処理領域が形成され、この溶融処理領域によりウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に形成された切断起点領域によってストライプ構造の長手方向と直交する方向に半導体基板が切断されているとともに、該方向に活性層が劈開されていることを特徴とする。
【0018】
この半導体レーザ素子によれば、ウェハの(半導体)基板の内部に(多光子吸収という現象により)形成される改質領域(溶融処理領域)でもって形成された切断起点領域によって、ストライプ構造の長手方向と直交する方向に沿って(半導体)基板が比較的小さな力で効率よく割って切断される。そして、(半導体)基板を切断することにより活性層が精度良く劈開される。したがって、活性層の劈開による共振面が効率よく、且つ精度良く形成された半導体レーザ素子を提供することができる。なお、この半導体レーザ素子においては、改質領域(溶融処理領域)が基板の厚さ方向に複数形成されていてもよい。また、この半導体レーザ素子においては、上記切断起点領域とは別の切断起点領域により、ストライプ構造の長手方向と交差する方向に基板が切断されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法では、ウェハの基板の内部にレーザ光を照射して、多光子吸収による改質領域を形成する。そこで、このレーザ加工方法、特に多光子吸収について最初に説明する。
【0020】
材料の吸収のバンドギャップEGよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>EGである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>EGの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm2)で決まり、例えばピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm2)で決まる。
【0021】
このような多光子吸収を利用するレーザ加工の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1はレーザ加工中の基板1の平面図であり、図2は図1に示す基板1のII−II線に沿った断面図であり、図3はレーザ加工後の基板1の平面図であり、図4は図3に示す基板1のIV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3に示す基板1のV−V線に沿った断面図であり、図6は切断された基板1の平面図である。
【0022】
図1及び図2に示すように、基板1には、所望の切断予定ライン5が設定される。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線であり、本実施形態ではウェハを活性層の劈開面に沿って複数に分割する際の境界線である。なお、ウェハに実際に線を引いて切断予定ライン5としてもよい。本実施形態では、多光子吸収が生じる条件で基板1の内部に集光点Pを合わせた上でレーザ光Lを照射し、改質領域7を形成する。なお、集光点Pとはレーザ光Lが集光した箇所のことである。
【0023】
レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち矢印A方向に沿って)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように改質領域7が切断予定ライン5に沿って基板1の内部にのみ形成され、この改質領域7でもって切断起点領域8が形成される。このレーザ加工方法は、基板1がレーザ光Lを吸収することにより基板1を発熱させて改質領域7を形成するのではない。基板1にレーザ光Lを透過させ基板1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、基板1のレーザ光入射面6ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、基板1のレーザ光入射面6が溶融することはない。
【0024】
基板1の切断において、切断する箇所に起点があると基板1はその起点から割れるので、図6に示すように比較的小さな力で基板1を切断することができる。よって、基板1の面にチッピングなどの不必要な割れを発生させることなく、容易に、且つ精度良く、且つ効率的に基板1の切断が可能となる。
【0025】
なお、切断起点領域を起点とした基板の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域形成後、基板に人為的な応力が印加されることにより、切断起点領域を起点として基板が割れ、基板が切断される場合である。これは、例えば基板の厚さが大きい場合の切断である。人為的な応力が印加されるとは、例えば、基板の切断起点領域に沿って基板に曲げ応力やせん断応力を加えたり、基板に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域を形成することにより、切断起点領域を起点として基板の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に基板が切断される場合である。これは、例えば基板の厚さが小さい場合には、1列の改質領域により切断起点領域が形成されることで可能となり、基板の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域により切断起点領域が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域が形成されていない部位に対応する部分の表面上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、ウェハの基板などの基板の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
【0026】
さて、本実施形態において多光子吸収により形成される改質領域としては、次の(1)〜(3)がある。
【0027】
(1)改質領域が1つ又は複数のクラックを含むクラック領域の場合
例えばサファイアやガラスなどからなる基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光子吸収を生じさせつつ基板の表面に余計なダメージを与えずに、基板の内部にのみクラック領域を形成できる条件である。これにより、基板の内部には多光子吸収による光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷により基板の内部に熱ひずみが誘起され、これにより基板の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
【0028】
本発明者は、電界強度とクラックの大きさとの関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りである。
(A)基板:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ700μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:出力<1mJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)基板が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
【0029】
なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
【0030】
図7は上記実験の結果を示すグラフである。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルスレーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表される。縦軸は1パルスのレーザ光により基板の内部に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示している。クラックスポットが集まりクラック領域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm2)程度から基板の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなることが分かる。
【0031】
次に、上記したレーザ加工方法において、クラック領域形成による基板の切断のメカニズムについて図8〜図11を用いて説明する。図8に示すように、多光子吸収が生じる条件で基板1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを基板1に照射して切断予定ライン5に沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。このクラック領域9でもって切断起点領域が形成される。図9に示すようにクラック領域9を起点として(すなわち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長し、図10に示すようにクラックが基板1の両面に到達し、図11に示すように基板1が割れることにより基板1が切断される。基板の両面に到達するクラックは自然に成長する場合もあるし、基板に力が印加されることにより成長する場合もある。
【0032】
(2)改質領域が溶融処理領域の場合
例えばGaAsやシリコンのような半導体材料からなる基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより基板の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により基板の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。基板がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。また、シリコンに限らず、例えばサファイアなどにおいても上記した溶融処理領域を形成することが可能である。
【0033】
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)基板:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)基板が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
【0034】
図12は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
【0035】
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
【0036】
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmなので、多光子吸収による溶融処理領域13をシリコンウェハの中心付近に形成すると、レーザ光入射面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。
【0037】
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域でもって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面とに到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。なお、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。基板の内部に溶融処理領域でもって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
【0038】
(3)改質領域が屈折率変化領域の場合
例えばガラスなどからなる基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を基板の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、基板の内部にはイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさらに好ましい。
【0039】
以上、多光子吸収により形成される改質領域として(1)〜(3)の場合を説明したが、基板の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く基板を切断することが可能になる。また、基板の表面上に活性層が積層されている場合、該活性層の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、基板が切断起点領域を起点として切断される際に、活性層を容易に且つ精度良く劈開させることが可能になる。
【0040】
すなわち、基板がシリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、基板或いは活性層がGaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さらに、基板がサファイアなどの六方晶系の結晶構造を有する場合は、(0001)面(C面)を主面として(1120)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
【0041】
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、GaAs基板における(110)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラット(後述)を形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を容易且つ正確に基板に形成することが可能になる。
【0042】
次に、上述したレーザ加工方法に使用されるレーザ加工装置について、図14を参照して説明する。図14はレーザ加工装置100の概略構成図である。
【0043】
レーザ加工装置100は、レーザ光Lを発生するレーザ光源101と、レーザ光Lの出力やパルス幅等を調節するためにレーザ光源101を制御するレーザ光源制御部102と、レーザ光Lの反射機能を有しかつレーザ光Lの光軸の向きを90°変えるように配置されたダイクロイックミラー103と、ダイクロイックミラー103で反射されたレーザ光Lを集光する集光用レンズ105と、集光用レンズ105で集光されたレーザ光Lが照射される基板1が載置される載置台107と、載置台107をX軸方向に移動させるためのX軸ステージ109と、載置台107をX軸方向に直交するY軸方向に移動させるためのY軸ステージ111と、載置台107をX軸及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動させるためのZ軸ステージ113と、これら3つのステージ109,111,113の移動を制御するステージ制御部115とを備える。
【0044】
この集光点PのX(Y)軸方向の移動は、基板1をX(Y)軸ステージ109(111)によりX(Y)軸方向に移動させることにより行う。Z軸方向は、基板1の裏面4と直交する方向なので、基板1に入射するレーザ光Lの焦点深度の方向となる。よって、Z軸ステージ113をZ軸方向に移動させることにより、基板1の内部にレーザ光Lの集光点Pを合わせることができる。これにより、基板1のレーザ光入射面6から所定距離内側の所望の位置に集光点Pを合わせることができる。
【0045】
レーザ光源101はパルスレーザ光を発生するNd:YAGレーザである。レーザ光源101に用いることができるレーザとして、この他、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレーザがある。本実施形態では、基板1の加工にパルスレーザ光を用いているが、多光子吸収を起こさせることができるなら連続波レーザ光でもよい。
【0046】
レーザ加工装置100はさらに、載置台107に載置された基板1を可視光線により照明するために可視光線を発生する観察用光源117と、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された可視光用のビームスプリッタ119とを備える。ビームスプリッタ119と集光用レンズ105との間にダイクロイックミラー103が配置されている。ビームスプリッタ119は、可視光線の約半分を反射し残りの半分を透過する機能を有しかつ可視光線の光軸の向きを90°変えるように配置されている。観察用光源117から発生した可視光線はビームスプリッタ119で約半分が反射され、この反射された可視光線がダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105を透過し、基板1の切断予定ライン5等を含むレーザ光入射面6を照明する。
【0047】
レーザ加工装置100はさらに、ビームスプリッタ119、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された撮像素子121及び結像レンズ123を備える。撮像素子121としては例えばCCDカメラがある。切断予定ライン5等を含むレーザ光入射面6を照明した可視光線の反射光は、集光用レンズ105、ダイクロイックミラー103、ビームスプリッタ119を透過し、結像レンズ123で結像されて撮像素子121で撮像され、撮像データとなる。
【0048】
レーザ加工装置100はさらに、撮像素子121から出力された撮像データが入力される撮像データ処理部125と、レーザ加工装置100全体を制御する全体制御部127と、モニタ129とを備える。撮像データ処理部125は、撮像データを基にして観察用光源117で発生した可視光の焦点を基板1のレーザ光入射面6上に合わせるための焦点データを演算する。この焦点データを基にしてステージ制御部115がZ軸ステージ113を移動制御することにより、可視光の焦点が基板1のレーザ光入射面6に合うようにする。よって、撮像データ処理部125はオートフォーカスユニットとして機能する。また、撮像データ処理部125は、撮像データを基にしてレーザ光入射面6の拡大画像等の画像データを演算する。この画像データは全体制御部127に送られ、全体制御部で各種処理がなされ、モニタ129に送られる。これにより、モニタ129に拡大画像等が表示される。
【0049】
全体制御部127には、ステージ制御部115からのデータ、撮像データ処理部125からの画像データ等が入力し、これらのデータも基にしてレーザ光源制御部102、観察用光源117及びステージ制御部115を制御することにより、レーザ加工装置100全体を制御する。よって、全体制御部127はコンピュータユニットとして機能する。
【0050】
なお、基板1のレーザ光入射面6としては、基板1の表面及び裏面のうちどちらの面でもよい。例えば、基板1の表面上にレーザ光を透過しない半導体層などが積層されている場合には、基板1の裏面が集光用レンズ105側となるよう基板1を載置台107に載置するとよい。また、基板1のレーザ光入射面6は、該レーザ光入射面6においてレーザ光が散乱することを防ぐため、平坦かつ滑面であることが好ましい。
【0051】
次に、上述したレーザ加工方法及びレーザ加工装置100を用いた、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法について説明する。図15は、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法において用いられるウェハを示す斜視図である。また、図16は、図15に示されたウェハの底面図である。また、図17は、図16に示されたウェハのVI−VI断面を示す拡大図である。
【0052】
図15〜図17を参照すると、ウェハ2は、略円盤状を呈している。本実施形態において、ウェハ2は、n型半導体からなる基板1と、基板1の表面21上に積層された第1導電型半導体層であるn型クラッド層23と、n型クラッド層23上に積層された活性層25と、活性層25上に積層された第2導電型半導体層であるp型クラッド層27と、p型クラッド層27上に積層されたp型半導体からなるキャップ層29とを備えている。これらの層のうち、n型クラッド層23、活性層25、及びp型クラッド層27は、量子井戸構造を構成している。或いは、活性層25が、その内部にバンドギャップの小さい井戸層とバンドギャップの大きい障壁層とを交互に複数積層された多重量子井戸構造を構成してもよい。また、基板1の裏面4は、平坦かつ滑面となっている。
【0053】
Al−GaAs系の半導体レーザ素子を例にとると、基板1及びキャップ層29の材料としては例えばGaAsが用いられ、n型クラッド層23、活性層25、及びp型クラッド層27の材料としては例えばAlGaAsが用いられる。なお、半導体レーザ素子はAl−GaAs系に限らず、In−GaAs系や、AlGaInP系、GaN系であってもよい。また、それぞれの層の厚さは、例えば基板1が350μm、n型クラッド層23が500Å(50nm)、活性層25が100Å(10nm)、p型クラッド層27が500Å(50nm)、キャップ層29が500Å(50nm)である。
【0054】
また、図16を参照すると、ウェハ2の裏面4には複数の切断予定ライン5が設定されている。切断予定ライン5は、ウェハ2を複数の棒状部分に切断するために想定される仮想線であり、活性層25の劈開面に沿った方向に設定されている。すなわち、切断予定ライン5は、AlGaAsからなる活性層25の(110)面に沿った方向に設定されている。また、基板1は、その劈開面が切断予定ライン5に沿った方向と平行であることが好ましい。すなわち、GaAsからなる基板1の(110)面の方向と、AlGaAsからなる活性層25の(110)面の方向とが一致するように活性層25が積層されているとよい。なお、切断予定ライン5と直交する方向は、半導体レーザ素子におけるストライプ構造の長手方向(すなわち、レーザ光の共振方向)となる。また、互いに隣り合う切断予定ライン5の間隔は、例えば2mm程度である。
【0055】
また、ウェハ2は、オリエンテーションフラット(以下「OF」という)19を有している。本実施形態では、OF19は切断予定ライン5と直交する方向を長手方向として形成されている。OF19は、ウェハ2を切断予定ライン5に沿って切断する際に、切断方向を容易に判別する目的で設けられている。なお、OF19は、切断予定ライン5と平行な方向を長手方向として形成されていてもよい。
【0056】
図18及び図19は、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのフローチャートである。また、図20〜図23は、半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウェハ2の断面図である。
【0057】
図18を参照すると、まず、ウェハ2の裏面4にカソード電極31を、表面22にアノード電極33を、それぞれ形成する(S1、図20)。このとき、切断予定ライン5の周辺にはこれらの電極を形成しない。また、半導体レーザ素子がストライプ構造となるように、切断予定ライン5に直交する方向を長手方向として細長く形成する。カソード電極31及びアノード電極33を形成する工程の一例としては、(1)ウェハ2の表面22及び裏面4に金属膜を成膜し、(2)該金属膜の表面にレジストを塗布し、(3)所望の電極パターンを有するレチクルを用いてレジストを感光させ、(4)レジストを現像することにより感光部分を除去し、(5)金属膜のうちレジストが除去されて露出した部分をエッチングにより除去する。これらの工程により、カソード電極31及びアノード電極33を形成する。
【0058】
続いて、ウェハ2の基板1の内部に、切断予定ライン5に沿って切断起点領域を形成する(S3、図21)。すなわち、基板1の裏面4のうちカソード電極31が設けられていない部分をレーザ光入射面として基板1の内部の集光点Pへレーザ光Lを照射することにより、基板1の内部に改質領域7を形成する。この改質領域7が、ウェハ2を切断する際の切断起点領域となる。
【0059】
ここで、図19は、図14に示されたレーザ加工装置100を用いてウェハ2に切断起点領域を形成する方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態において、ウェハ2は、レーザ加工装置100の載置台107に、基板1の裏面4が集光用レンズ105と対向するように配置される。すなわち、レーザ光Lは、ウェハ2の基板1の裏面4から入射される。
【0060】
図14及び図19を参照すると、まず、基板1の光吸収特性を図示しない分光光度計等により測定する。この測定結果に基づいて、基板1に対して透明な波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lを発生するレーザ光源101を選定する(S101)。
【0061】
続いて、基板1の厚さ、材質、及び屈折率等を考慮して、ウェハ2のZ軸方向の移動量を決定する(S103)。これは、基板1の裏面4から所定距離内側の所望の位置にレーザ光Lの集光点Pを合わせるために、基板1の裏面4に位置するレーザ光Lの集光点Pを基準としたウェハ2のZ軸方向の移動量である。この移動量は全体制御部127に入力される。
【0062】
ウェハ2をレーザ加工装置100の載置台107に基板1の裏面4が集光用レンズ105側と対向するよう載置する。そして、観察用光源117から可視光を発生させて基板1の裏面4を照明する(S105)。照明された基板1の裏面4を撮像素子121により撮像する。撮像素子121により撮像された撮像データは撮像データ処理部125に送られる。この撮像データに基づいて撮像データ処理部125は、観察用光源117の可視光の焦点が基板1の裏面4に位置するような焦点データを演算する(S107)。
【0063】
この焦点データはステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115は、この焦点データを基にしてZ軸ステージ113をZ軸方向の移動させる(S109)。これにより、観察用光源117の可視光の焦点が基板1の裏面4に位置する。なお、撮像データ処理部125は撮像データに基づいて、切断予定ライン5を含む裏面4の拡大画像データを演算する。この拡大画像データは全体制御部127を介してモニタ129に送られ、これによりモニタ129に切断予定ライン5付近の拡大画像が表示される。
【0064】
全体制御部127には予めステップS103で決定された移動量データが入力されており、この移動量データがステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115はこの移動量データに基づいて、レーザ光Lの集光点Pの位置が基板1の裏面4から所定距離内側となるように、Z軸ステージ113によりウェハ2をZ軸方向に移動させる(S111)。
【0065】
続いて、レーザ光源101からレーザ光Lを発生させて、レーザ光Lを基板1の裏面4に照射する。レーザ光Lの集光点Pは基板1の内部に位置しているので、改質領域7は基板1の内部にのみ形成される。
【0066】
続いて、切断予定ライン5に沿うようにX軸ステージ109やY軸ステージ111を移動させて改質領域7を複数形成するか、あるいは切断予定ライン5に沿って連続して改質領域7を形成することにより、切断予定ライン5に沿う切断起点領域を基板1の内部に形成する(S113)。
【0067】
ここで、再び図18を参照すると、ウェハ2の基板1に切断起点領域を形成したのち、切断起点領域に沿ってウェハ2を複数の棒状部材37に切断する(S5、図22(a)及び(b))。すなわち、切断起点領域が形成されたウェハ2に対して例えばナイフエッジをウェハの表面22または裏面4に押し当てて応力を印加することにより、切断起点領域を起点として基板1を切断する。或いは、エキスパンドテープや、ブレーカー装置、ローラー装置などを用いて応力を印加することにより基板1を切断してもよい。また、ウェハ表面やウェハ裏面にその表面が溶融しないエネルギーにてウェハに対して吸収性を有するレーザ光を照射することで切断起点領域を起点として亀裂が生じるような熱応力を発生させて切断してもよい。このとき、基板1が切断されると同時に、切断予定ライン5に沿った劈開面を有する活性層25が該劈開面において劈開されることにより、活性層25を挟んで互いに対向する2つの共振面35が棒状部材37それぞれに形成される。また、n型クラッド層23、p型クラッド層27、及びキャップ層29も基板1が切断されると同時に切断される。
【0068】
続いて、棒状部材37をチップ状に切断する(S7、図23(a))。すなわち、切断起点領域と直交する複数の切断面において棒状部材37を等間隔に切断する。これにより、チップ状の半導体レーザ素子39が得られる。棒状部材37を切断する方法としては、上記したレーザ加工方法のほか、ブレードダイシングやドライエッチング、ウェットエッチングなどを用いることができる。
【0069】
図23(b)は、上記の工程を経て得られた半導体レーザ素子39の構成を示す斜視図である。この半導体レーザ素子39において、基板1の裏面4上には切断起点領域8と直交する方向を長手方向としてカソード電極31が設けられている。基板1の表面にはn型クラッド層23、活性層25、p型クラッド層27、及びキャップ層29が積層されている。キャップ層29には、切断起点領域8と直交する方向を長手方向としてアノード電極33が設けられている。基板1の側面のうち、ストライプ構造の長手方向と交差する2つの側面は切断起点領域8を含んでおり、これらの側面のそれぞれと同一の平面上にある2つの共振面35それぞれが、活性層25の劈開により形成されている。
【0070】
図23(b)に示される構成のとおり、本実施形態による半導体レーザ素子の製造方法によれば、切断起点領域8と直交する方向をストライプ構造の長手方向とする半導体レーザ素子39が得られる。すなわち、カソード電極31及びアノード電極33における長手方向と交差する方向の幅が活性層25の該方向の幅よりも狭く形成されているので、活性層25を流れる駆動電流は活性層25の中心のストライプ状の部分に集まる。このストライプ状の部分は共振面35に挟まれているので、活性層25ではレーザ発振がストライプ状の部分に沿って起こることとなる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子では、ウェハ2の基板1の内部に多光子吸収という現象により形成される改質領域でもって、切断予定ライン5に沿った切断起点領域を形成することができ、基板1を切断起点領域に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断することができる。そして、基板1を切断することにより活性層25が切断予定ライン5に沿って精度良く劈開される。したがって、この製造方法によれば、活性層25の劈開による共振面35を容易に且つ精度良く形成することができる。
【0072】
また、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法においては、基板1を切断する際に、ウェハ2に応力を印加している。切断起点領域を有するウェハ2は比較的小さな力で割って切断できるので、ウェハ2に応力を印加することによりウェハ2を容易に切断することができる。
【0073】
また、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法においては、基板1の内部にレーザ光Lを照射する際に、基板1の裏面4をレーザ光入射面としている。この製造方法によれば、n型クラッド層23、活性層25、及びp型クラッド層27など基板1上に積層される半導体層のいずれかがレーザ光Lを透過しない場合であっても、ウェハ2の基板1の内部に改質領域7でもって切断起点領域を形成することができる。そして、基板1の裏面4が平坦かつ滑面であれば、裏面4におけるレーザ光Lの散乱を防ぐことができる。
【0074】
なお、ウェハ2の表面22をレーザ光入射面として集光点Pにレーザ光Lを照射することにより、改質領域7を形成してもよい。ただし、この場合、基板1上に積層される活性層25などの半導体層のレーザ光Lに対する透過率が、所定の透過率以上であることが必要となる。また、レーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成するために、基板1上に積層される各半導体層の屈折率を考慮してレーザ加工装置100におけるウェハ2のZ軸方向位置を定める必要がある。
【0075】
図24は、本実施形態による半導体レーザ素子の製造方法の変形例を説明するための断面図である。本変形例では、基板1の内部において、基板1の厚さ方向に複数の改質領域7を形成する。改質領域7をこのように形成するには、図19に示されたフローチャートのステップS111(ウェハ2をZ軸方向に移動)とステップS113(改質領域7の形成)とを交互に複数回行うとよい。また、ウェハ2をZ軸方向に移動するのと改質領域7の形成とを同時に行うことにより、基板1の厚さ方向に連続して改質領域7を形成してもよい。
【0076】
本変形例のように改質領域7を形成することにより、基板1の厚さ方向に延びた切断起点領域を形成することができる。従って、ウェハ2をより小さな力で割って切断することができる。さらに、基板1の厚さ方向に改質領域7によるクラックを成長させれば、外部からの力を必要とせずウェハ2を分離することもできる。
【0077】
以上、本発明の実施形態及び変形例について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されないことはいうまでもない。
【0078】
例えば、上記実施形態及び実施例では、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としているが、第1導電型がp型で第2導電型がn型であってもよい。また、ストライプ構造として、活性層の周囲に高抵抗層が埋め込まれた構造を含むことはもちろんである。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子では、ウェハ2の基板1の内部に多光子吸収という現象により形成される改質領域7でもって、切断予定ライン5に沿った切断起点領域を形成することができ、基板1を切断起点領域に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断することができる。そして、基板1を切断することにより活性層25が切断予定ライン5に沿って精度良く劈開される。したがって、この製造方法によれば、活性層25の劈開による共振面35を効率良く、且つ精度良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工中の基板の平面図である。
【図2】図1に示す基板のII−II線に沿った断面図である。
【図3】レーザ加工後の基板の平面図である。
【図4】図3に示す基板のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図3に示す基板のV−V線に沿った断面図である。
【図6】切断された基板の平面図である。
【図7】本実施形態で用いるレーザ加工方法における電界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラフである。
【図8】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第1工程における基板の断面図である。
【図9】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第2工程における基板の断面図である。
【図10】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第3工程における基板の断面図である。
【図11】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第4工程における基板の断面図である。
【図12】本実施形態で用いるレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。
【図13】本実施形態で用いるレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。
【図14】レーザ加工装置の概略構成図である。
【図15】本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法において用いられるウェハを示す斜視図である。
【図16】図15に示されたウェハの底面図である。
【図17】図16に示されたウェハのVI−VI断面を示す拡大図である。
【図18】本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図19】図14に示されたレーザ加工装置を用いてウェハに切断起点領域を形成する方法を示すフローチャートである。
【図20】半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウェハの断面図である。
【図21】半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウェハの断面図である。
【図22】(a)半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウェハの断面図である。(b)半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウェハの斜視図である。
【図23】(a)チップ状に切断された棒状部材を示す斜視図である。(b)上記の工程を経て得られた半導体レーザ素子の構成を示す斜視図である。
【図24】本実施形態による発光素子の製造方法の変形例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…ウェハ、4…裏面、5…切断予定ライン、7…改質領域、8…切断起点領域、9…クラック領域、11…シリコンウェハ、13…溶融処理領域、19…オリエンテーションフラット、21…表面、23…n型クラッド層、25…活性層、27…p型クラッド層、29…キャップ層、31…カソード電極、33…アノード電極、35…共振面、37…棒状部材、39…半導体レーザ素子、100…レーザ加工装置、101…レーザ光源、102…レーザ光源制御部、103…ダイクロイックミラー、105…集光用レンズ、107…載置台、109…X軸ステージ、111…Y軸ステージ、113…Z軸ステージ、115…ステージ制御部、117…観察用光源、119…ビームスプリッタ、121…撮像素子、123…結像レンズ、125…撮像データ処理部、127…全体制御部、129…モニタ、L…レーザ光、P…集光点。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor laser device manufacturing method and a semiconductor laser device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, when a semiconductor laser device is manufactured, a wafer having a laminated structure in which an n-type semiconductor layer, an active layer, a p-type semiconductor layer, and the like are crystal-grown on a substrate made of, for example, GaAs is cut to obtain an active layer. There is a need for a technique for forming a smooth resonance surface on the side surface. The resonance surface is formed, for example, by cleaving the active layer along a surface orthogonal to the laser resonance direction.
[0003]
For example, in the cleaving apparatus and the cleaving method disclosed in
[0004]
Here, the diamond scribe method is a method in which a scribe line is provided on the front surface of the wafer with a diamond point tool, a knife edge is pressed against the back surface of the wafer along the scribe line, and the wafer is broken and cut. On the other hand, the blade dicing method is a method of cutting a wafer by a diamond blade or the like.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 7-32281
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, each of the above methods has the following problems. That is, in the method of cleaving the wafer including the active layer using the diamond scribe method, the wafer surface on which the active layer is laminated cannot be damaged, and therefore the back surface of the wafer is damaged. Then, the active layer located on the opposite side of the scratch on the substrate is cleaved, and it becomes difficult to control the stress when cleaving, so that it is difficult to cleave with high accuracy.
[0007]
In the method of cleaving the wafer including the active layer after thinning the substrate using the blade dicing method, it takes a certain time to cut the substrate. In this method, a large amount of dust is generated when the substrate is cut, and a cleaning step for cleaning and removing the dust is necessary. As described above, when the blade dicing method is used, the required time becomes longer than other methods.
[0008]
Further, in the method of forming the resonance surface in the active layer by etching, it is difficult to form the resonance surface smoothly compared to the above methods, and therefore, the reflectance of the laser beam on the resonance surface can be kept low. In addition, it is difficult to accurately make the resonance plane orthogonal to the longitudinal direction of the stripe structure.
[0009]
Therefore, the present invention has been made in view of such circumstances, and a semiconductor laser element that can solve the above-described problems and can efficiently and accurately form a resonance surface by cleaving the active layer. An object of the present invention is to provide a manufacturing method and a semiconductor laser device.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a semiconductor laser device manufacturing method according to the present invention includes a first conductive semiconductor layer, an active layer, and a second conductive semiconductor layer on a surface of a substrate made of a III-V group compound semiconductor. A method of manufacturing a semiconductor laser device having a stripe structure in which a first conductive type semiconductor layer, an active layer, and a second conductive type semiconductor layer are stacked on a surface of a substrate, and on a surface excluding a planned cutting line In addition, a modified region by multiphoton absorption is formed only inside the substrate by aligning the focal point with the inside of the wafer substrate on which the electrodes are formed in the regions on the back surface and irradiating with pulsed laser light. By the quality region, a cutting origin region is formed at a predetermined distance inside from the laser light incident surface of the wafer along a planned cutting line extending in a direction perpendicular to the longitudinal direction of the stripe structure,By growing cracks from the cutting origin region to the front and back surfaces of the substrateSubstrate along the cutting origin area, First conductive type semiconductor layer and second conductive type semiconductor layerAnd a step of cleaving the active layer, and the peak power density at the focal point of the pulsed laser beam is 1 × 108(W / cm2), The pulse width of the pulsed laser light is 1 μs or less, and the portion where no electrode is provided on the back surface of the wafer is the laser light incident surface.
[0011]
The method of manufacturing a semiconductor laser device according to the present invention also includes a stripe in which a first conductive semiconductor layer, an active layer, and a second conductive semiconductor layer are stacked on a surface of a semiconductor substrate made of a III-V compound semiconductor. A method of manufacturing a semiconductor laser device having a structure, wherein a first conductivity type semiconductor layer, an active layer, and a second conductivity type semiconductor layer are stacked on a surface of a semiconductor substrate, and on a front surface and a back surface except for a line to be cut. The melt processing region is formed only inside the semiconductor substrate by aligning the focal point with the inside of the semiconductor substrate of the wafer on which the electrodes are formed in each region and irradiating the pulse laser beam. A cutting start region is formed at a predetermined distance inside from the laser light incident surface of the wafer along a planned cutting line extending in a direction orthogonal to the longitudinal direction ofBy growing cracks from the cutting origin region to the front and back surfaces of the semiconductor substrateSemiconductor substrate along the cutting origin area, First conductive type semiconductor layer and second conductive type semiconductor layerAnd a step of cleaving the active layer, and the peak power density at the focal point of the pulsed laser beam is 1 × 108(W / cm2), The pulse width of the pulsed laser light is 1 μs or less, and the portion where no electrode is provided on the back surface of the wafer is the laser light incident surface.
[0012]
According to these methods for manufacturing a semiconductor laser device, a modified region (or a melt-processed region) formed inside a (semiconductor) substrate of a wafer (due to a phenomenon called multiphoton absorption) along a planned cutting line. A cutting starting region can be formed, and the (semiconductor) substrate can be efficiently divided and cut along the cutting starting region with a relatively small force. Then, by cutting the (semiconductor) substrate, the active layer is cleaved with high accuracy along the planned cutting line. Therefore, according to this manufacturing method, it is possible to efficiently and accurately form the resonance surface by cleaving the active layer.In these semiconductor laser element manufacturing methods, when the modified region is formed, a plurality of modified regions may be formed in the thickness direction of the substrate. Alternatively, when forming the melt processing region, a plurality of the melt processing regions may be formed in the thickness direction of the semiconductor substrate. Further, in these semiconductor laser device manufacturing methods, when the modified region is formed, the modified region is formed along a plurality of planned cutting lines, and the modified region is formed along each planned cutting line. A plurality may be formed in the direction. Alternatively, when forming the melt processing region, the melt processing region may be formed along a plurality of scheduled cutting lines, and a plurality of the melt processing regions may be formed in a direction along each planned cutting line.
[0013]
Here, the semiconductor layer such as the first conductive semiconductor layer, the active layer, and the second conductive semiconductor layer stacked on the surface of the substrate may be provided in close contact with the substrate or may be spaced from the substrate. Including what is provided. Examples include a semiconductor layer formed by crystal growth on a substrate, a semiconductor layer fixed on the substrate after being stacked separately from the substrate, and the like. In addition, the inside of the substrate includes the surface of the substrate on which the semiconductor layer is provided. Furthermore, a condensing point is a location where the laser beam is condensed. The cutting start region may be formed by continuously forming the modified region, or may be formed by intermittently forming the modified region.
[0014]
In the semiconductor laser device manufacturing method according to the present invention described above, it is preferable to apply stress to the wafer when the substrate is cut. As a result, the wafer having the cutting start region can be easily cut.
[0015]
In the above-described method for manufacturing a semiconductor laser device according to the present invention, it is preferable that the back surface of the substrate is the laser light incident surface when the inside of the substrate is irradiated with laser light. According to this manufacturing method, even if any of the first conductive type semiconductor layer, the active layer, and the second conductive type semiconductor layer does not transmit laser light, the modified region is provided inside the wafer substrate. A cutting start region can be formed. It is further preferable that the back surface of the substrate is flat and smooth. Thereby, scattering of laser light on the back surface can be prevented.In the method for manufacturing a semiconductor laser device according to the present invention described above, when the cutting start region is formed, the cutting start region is formed along a plurality of scheduled cutting lines and the substrate is cut. It is preferable to cut the substrate into a plurality of bar-shaped members along the region, and then cut the plurality of bar-shaped members into chips. Then, when forming the cutting start region, another cutting starting region is formed along the direction intersecting with a plurality of scheduled cutting lines, and when cutting the substrate, a plurality of bar shapes are formed along the other cutting starting region. More preferably, the member is cut into chips.
[0016]
The semiconductor laser device according to the present invention is a semiconductor laser device having a stripe structure in which a first conductivity type semiconductor layer, an active layer, and a second conductivity type semiconductor layer are stacked on the surface of a substrate, and the inside of the substrate. The laser beam is irradiated with the focusing point to form a modified region by multiphoton absorption, and this modified region forms a stripe structure by a cutting starting region formed at a predetermined distance from the laser beam incident surface of the wafer. It is cut in a direction perpendicular to the longitudinal direction, and the active layer is cleaved in that direction.
[0017]
A semiconductor laser device according to the present invention is a semiconductor laser device having a stripe structure in which a first conductive type semiconductor layer, an active layer, and a second conductive type semiconductor layer are stacked on a surface of a semiconductor substrate. The melt processing region is formed by irradiating the laser beam with the condensing point inside, and the longitudinal direction of the stripe structure is formed by the cutting start region formed at a predetermined distance from the laser beam incident surface of the wafer by the melting processing region. The semiconductor substrate is cut in a direction orthogonal to the direction, and the active layer is cleaved in that direction.
[0018]
According to this semiconductor laser device, the length of the stripe structure is reduced by the cutting origin region formed by the modified region (melting region) formed inside the (semiconductor) substrate of the wafer (by the phenomenon of multiphoton absorption). The (semiconductor) substrate is efficiently divided and cut along a direction orthogonal to the direction with a relatively small force. Then, the active layer is cleaved with high accuracy by cutting the (semiconductor) substrate. Therefore, it is possible to provide a semiconductor laser device in which the resonance surface by cleavage of the active layer is efficiently and accurately formed.In this semiconductor laser element, a plurality of modified regions (melted regions) may be formed in the thickness direction of the substrate. In this semiconductor laser device, it is preferable that the substrate is cut in a direction intersecting with the longitudinal direction of the stripe structure by a cutting start region different from the cutting start region.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the semiconductor laser device manufacturing method according to the present embodiment, a laser beam is irradiated to the inside of a wafer substrate to form a modified region by multiphoton absorption. This laser processing method, particularly multiphoton absorption, will be described first.
[0020]
Band gap E of material absorptionGIf the photon energy hv is smaller than that, it becomes optically transparent. Therefore, the condition for absorption in the material is hν> EGIt is. However, even if it is optically transparent, if the intensity of the laser beam is made very large, nhν> EGUnder these conditions (n = 2, 3, 4,...), Absorption occurs in the material. This phenomenon is called multiphoton absorption. In the case of a pulse wave, the intensity of the laser beam is the peak power density (W / cm at the condensing point of the laser beam).2), For example, the peak power density is 1 × 108(W / cm2) Multiphoton absorption occurs under the above conditions. The peak power density is determined by (energy per pulse of laser light at the condensing point) / (laser beam cross-sectional area of laser light × pulse width). In the case of a continuous wave, the intensity of the laser beam is the electric field intensity (W / cm at the focal point of the laser beam).2)
[0021]
The principle of laser processing using such multiphoton absorption will be described with reference to FIGS. 1 is a plan view of the
[0022]
As shown in FIGS. 1 and 2, a desired
[0023]
The condensing point P is moved along the
[0024]
In the cutting of the
[0025]
Note that the following two types of cutting of the substrate starting from the cutting start region can be considered. One is a case where, after the cutting start region is formed, an artificial stress is applied to the substrate, so that the substrate is cracked and the substrate is cut from the cutting start region. This is cutting when the thickness of the substrate is large, for example. The artificial stress is applied, for example, by applying bending stress or shear stress to the substrate along the cutting start region of the substrate, or generating thermal stress by giving a temperature difference to the substrate. . The other one is a case where by forming the cutting start region, the substrate is naturally cracked in the cross-sectional direction (thickness direction) of the substrate starting from the cutting start region, resulting in the substrate being cut. For example, when the substrate thickness is small, the cutting start region is formed by one row of modified regions, and when the substrate thickness is large, multiple rows are formed in the thickness direction. This can be achieved by forming a cutting start region by the modified region. In addition, even when this breaks naturally, in the part to be cut, the part corresponding to the part where the cutting starting point region is formed without cracking ahead on the surface of the part corresponding to the part where the cutting starting point region is not formed Since it is possible to cleave only, the cleaving can be controlled well. In recent years, since the thickness of a substrate such as a wafer substrate tends to be thin, such a cleaving method with good controllability is very effective.
[0026]
In the present embodiment, the modified regions formed by multiphoton absorption include the following (1) to (3).
[0027]
(1) When the modified region is a crack region including one or more cracks
For example, the focusing point is set inside a substrate made of sapphire or glass, and the electric field strength at the focusing point is 1 × 10.8(W / cm2) Irradiation with laser light is performed under the above conditions with a pulse width of 1 μs or less. The magnitude of this pulse width is a condition under which a crack region can be formed only inside the substrate without causing extra damage to the surface of the substrate while causing multiphoton absorption. As a result, a phenomenon of optical damage due to multiphoton absorption occurs inside the substrate. This optical damage induces thermal strain inside the substrate, thereby forming a crack region inside the substrate. As an upper limit value of the electric field strength, for example, 1 × 1012(W / cm2). The pulse width is preferably 1 ns to 200 ns, for example.
[0028]
The inventor obtained the relationship between the electric field strength and the size of the cracks by experiment. The experimental conditions are as follows.
(A) Substrate: Pyrex (registered trademark) glass (thickness 700 μm)
(B) Laser
Light source: Semiconductor laser pumped Nd: YAG laser
Wavelength: 1064nm
Laser beam spot cross-sectional area: 3.14 × 10-8cm2
Oscillation form: Q switch pulse
Repeat frequency: 100 kHz
Pulse width: 30ns
Output: Output <1mJ / pulse
Laser light quality: TEM00
Polarization characteristics: linearly polarized light
(C) Condensing lens
Transmittance to laser light wavelength: 60 percent
(D) Moving speed of the mounting table on which the substrate is mounted: 100 mm / second
[0029]
The laser beam quality is TEM00The term “highly condensing” means that light can be condensed up to the wavelength of laser light.
[0030]
FIG. 7 is a graph showing the results of the experiment. The horizontal axis represents the peak power density. Since the laser beam is a pulsed laser beam, the electric field strength is represented by the peak power density. The vertical axis indicates the size of a crack portion (crack spot) formed inside the substrate by one pulse of laser light. Crack spots gather to form a crack region. The size of the crack spot is the size of the portion having the maximum length in the shape of the crack spot. Data indicated by black circles in the graph is for the case where the magnification of the condenser lens (C) is 100 times and the numerical aperture (NA) is 0.80. On the other hand, the data indicated by the white circles in the graph is when the magnification of the condenser lens (C) is 50 times and the numerical aperture (NA) is 0.55. Peak power density is 1011(W / cm2From the above, it can be seen that crack spots are generated inside the substrate, and the crack spots increase as the peak power density increases.
[0031]
Next, in the laser processing method described above, a mechanism for cutting the substrate by forming a crack region will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 8, the condensing point P is set inside the
[0032]
(2) When the reforming region is a melt processing region
For example, the focusing point is set inside a substrate made of a semiconductor material such as GaAs or silicon, and the electric field strength at the focusing point is 1 × 108(W / cm2) Irradiation with laser light is performed under the above conditions with a pulse width of 1 μs or less. As a result, the inside of the substrate is locally heated by multiphoton absorption. By this heating, a melt processing region is formed inside the substrate. The melt treatment region is a region once solidified after melting, a region in a molten state, or a region re-solidified from a molten state, and can also be referred to as a phase-changed region or a region in which the crystal structure has changed. The melt treatment region can also be said to be a region in which one structure is changed to another structure in a single crystal structure, an amorphous structure, or a polycrystalline structure. In other words, for example, a region changed from a single crystal structure to an amorphous structure, a region changed from a single crystal structure to a polycrystalline structure, or a region changed from a single crystal structure to a structure including an amorphous structure and a polycrystalline structure. To do. When the substrate has a silicon single crystal structure, the melt processing region has, for example, an amorphous silicon structure. As an upper limit value of the electric field strength, for example, 1 × 1012(W / cm2). The pulse width is preferably 1 ns to 200 ns, for example. Moreover, it is possible to form the above-described melt processing region not only in silicon but also in sapphire, for example.
[0033]
The inventor has confirmed through experiments that a melt-processed region is formed inside a silicon wafer. The experimental conditions are as follows.
(A) Substrate: Silicon wafer (thickness 350 μm,
(B) Laser
Light source: Semiconductor laser pumped Nd: YAG laser
Wavelength: 1064nm
Laser beam spot cross-sectional area: 3.14 × 10-8cm2
Oscillation form: Q switch pulse
Repeat frequency: 100 kHz
Pulse width: 30ns
Output: 20μJ / pulse
Laser light quality: TEM00
Polarization characteristics: linearly polarized light
(C) Condensing lens
Magnification: 50 times
N. A. : 0.55
Transmittance to laser light wavelength: 60 percent
(D) Moving speed of the mounting table on which the substrate is mounted: 100 mm / second
[0034]
FIG. 12 is a view showing a photograph of a cross section of a part of a silicon wafer cut by laser processing under the above conditions. A
[0035]
The fact that the
[0036]
For example, when the thickness of the silicon substrate is 500 μm or less at the wavelength of the Nd: YAG laser of 1064 nm, it can be seen that the laser light is transmitted by 80% or more inside the silicon substrate. Since the thickness of the
[0037]
Silicon wafers are cracked in the cross-sectional direction starting from the cutting start region formed by the melt processing region, and the cracks reach the front and back surfaces of the silicon wafer, resulting in cutting. Is done. The cracks that reach the front and back surfaces of the silicon wafer may grow spontaneously or may grow when a force is applied to the silicon wafer. In addition, when a crack naturally grows from the cutting start region to the front and back surfaces of the silicon wafer, the case where the crack grows from a state where the melt treatment region forming the cutting starting region is melted, and the cutting starting region There are both cases where cracks grow when the solidified region is melted from the molten state. However, in either case, the melt processing region is formed only inside the silicon wafer, and the melt processing region is formed only inside the cut surface after cutting as shown in FIG. If the cutting start region is formed in the substrate by the melt processing region, unnecessary cracking off the cutting start region line is unlikely to occur during cleaving, so that cleaving control is facilitated.
[0038]
(3) When the modified region is a refractive index changing region
For example, the focusing point is set inside a substrate made of glass or the like, and the electric field strength at the focusing point is 1 × 108(W / cm2) Irradiation with laser light is performed under the above conditions with a pulse width of 1 ns or less. When the pulse width is made extremely short and multiphoton absorption occurs inside the substrate, the energy due to the multiphoton absorption is not converted into thermal energy, and the ionic valence change, crystallization, polarization orientation, etc. are inside the substrate. A permanent structural change is induced to form a refractive index changing region. As an upper limit value of the electric field strength, for example, 1 × 1012(W / cm2). For example, the pulse width is preferably 1 ns or less, and more preferably 1 ps or less.
[0039]
As described above, the cases of (1) to (3) have been described as the modified regions formed by multiphoton absorption. However, the cutting starting region is formed as follows in consideration of the crystal structure of the substrate and its cleavage property. For example, the substrate can be cut with a smaller force and with higher accuracy from the cutting start region. In addition, when an active layer is stacked on the surface of the substrate, if the cutting starting region is formed as follows in consideration of the crystal structure of the active layer and its cleavage property, the substrate starts from the cutting starting region. When being cut, the active layer can be cleaved easily and accurately.
[0040]
That is, when the substrate is made of a single crystal semiconductor having a diamond structure such as silicon, the cutting start region is formed in a direction along the (111) plane (first cleavage plane) or the (110) plane (second cleavage plane). Is preferred. In addition, when the substrate or the active layer is made of a zinc-blende-type III-V compound semiconductor such as GaAs, it is preferable to form the cutting start region in the direction along the (110) plane. Further, when the substrate has a hexagonal crystal structure such as sapphire, the (0001) plane (C plane) is the main plane, and the (1120) plane (A plane) or (1100) plane (M plane) is taken along. It is preferable to form the cutting start region in the direction.
[0041]
Note that an orientation flat (described later) along the direction in which the above-described cutting start region is to be formed (for example, the direction along the (110) plane of the GaAs substrate) or the direction perpendicular to the direction in which the cutting start region is to be formed. ), The cutting origin region can be easily and accurately formed on the substrate by using the orientation flat as a reference.
[0042]
Next, a laser processing apparatus used in the laser processing method described above will be described with reference to FIG. FIG. 14 is a schematic configuration diagram of the
[0043]
The
[0044]
The converging point P is moved in the X (Y) axis direction by moving the
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
The
[0048]
The
[0049]
Data from the
[0050]
The laser
[0051]
Next, a manufacturing method of the semiconductor laser device according to the present embodiment using the laser processing method and the
[0052]
Referring to FIGS. 15 to 17, the
[0053]
Taking an Al-GaAs semiconductor laser element as an example, GaAs is used as the material of the
[0054]
Referring to FIG. 16, a plurality of cutting
[0055]
The
[0056]
18 and 19 are flowcharts for explaining the method of manufacturing the semiconductor laser device according to this embodiment. 20 to 23 are cross-sectional views of the
[0057]
Referring to FIG. 18, first, the
[0058]
Subsequently, a cutting start region is formed along the
[0059]
Here, FIG. 19 is a flowchart showing a method of forming a cutting start region on the
[0060]
14 and 19, first, the light absorption characteristics of the
[0061]
Subsequently, the amount of movement of the
[0062]
The
[0063]
This focus data is sent to the
[0064]
The movement amount data determined in advance in step S <b> 103 is input to the
[0065]
Subsequently, laser light L is generated from the
[0066]
Subsequently, the
[0067]
Here, referring again to FIG. 18, after forming the cutting start region on the
[0068]
Subsequently, the rod-shaped
[0069]
FIG. 23B is a perspective view showing the configuration of the
[0070]
As shown in FIG. 23B, according to the manufacturing method of the semiconductor laser device according to the present embodiment, the
[0071]
As described above, in the method of manufacturing a semiconductor laser device and the semiconductor laser device according to this embodiment, the
[0072]
In the method for manufacturing a semiconductor laser device according to this embodiment, stress is applied to the
[0073]
In the method for manufacturing a semiconductor laser device according to this embodiment, when the laser light L is irradiated inside the
[0074]
The modified
[0075]
FIG. 24 is a cross-sectional view for explaining a modification of the method of manufacturing the semiconductor laser device according to the present embodiment. In this modification, a plurality of modified
[0076]
By forming the modified
[0077]
As mentioned above, although embodiment and the modification of this invention were described in detail, it cannot be overemphasized that this invention is not limited to the said embodiment and modification.
[0078]
For example, in the above-described embodiments and examples, the first conductivity type is n-type and the second conductivity type is p-type. However, the first conductivity type may be p-type and the second conductivity type may be n-type. . Of course, the stripe structure includes a structure in which a high resistance layer is embedded around the active layer.
[0079]
【The invention's effect】
As described above, in the semiconductor laser device manufacturing method and the semiconductor laser device according to the present invention, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a substrate during laser processing.
2 is a cross-sectional view taken along line II-II of the substrate shown in FIG.
FIG. 3 is a plan view of a substrate after laser processing.
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the substrate shown in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line VV of the substrate shown in FIG.
FIG. 6 is a plan view of a cut substrate.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between electric field strength and crack spot size in the laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a substrate in a first step of a laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view of a substrate in a second step of the laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a substrate in a third step of the laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 11 is a cross-sectional view of a substrate in a fourth step of the laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 12 is a view showing a photograph of a cross section of a part of a silicon wafer cut by the laser processing method used in this embodiment.
FIG. 13 is a graph showing the relationship between the wavelength of laser light and the transmittance inside a silicon substrate in the laser processing method used in the present embodiment.
FIG. 14 is a schematic configuration diagram of a laser processing apparatus.
FIG. 15 is a perspective view showing a wafer used in the method for manufacturing a semiconductor laser device according to the embodiment.
16 is a bottom view of the wafer shown in FIG. 15. FIG.
17 is an enlarged view showing a VI-VI cross section of the wafer shown in FIG. 16;
FIG. 18 is a flowchart for explaining a manufacturing method of the semiconductor laser element according to the embodiment.
FIG. 19 is a flowchart showing a method for forming a cutting start region on a wafer using the laser processing apparatus shown in FIG. 14;
FIG. 20 is a cross-sectional view of a wafer for explaining the method of manufacturing a semiconductor laser element.
FIG. 21 is a cross-sectional view of a wafer for explaining the method of manufacturing a semiconductor laser element.
22A is a cross-sectional view of a wafer for explaining a method of manufacturing a semiconductor laser element. FIG. (B) It is a perspective view of the wafer for demonstrating the manufacturing method of a semiconductor laser element.
FIG. 23A is a perspective view showing a rod-shaped member cut into a chip shape. (B) It is a perspective view which shows the structure of the semiconductor laser element obtained through said process.
FIG. 24 is a cross-sectional view illustrating a modification of the method for manufacturing the light emitting device according to the embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記基板の表面上に前記第1導電型半導体層、前記活性層、及び前記第2導電型半導体層が積層され、切断予定ラインを除く表面上及び裏面上の領域にそれぞれ電極が形成されたウェハの前記基板の内部に集光点を合わせてパルスレーザ光を照射することにより多光子吸収による改質領域を前記基板の内部にのみ形成し、この改質領域によって、前記ストライプ構造の長手方向と直交する方向に延びる前記切断予定ラインに沿って前記ウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、クラックを前記切断起点領域から前記基板の表面及び裏面に成長させることにより前記切断起点領域に沿って前記基板、前記第1導電型半導体層および前記第2導電型半導体層を切断するとともに前記活性層を劈開させる工程を備え、
前記パルスレーザ光の集光点のピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上であり、前記パルスレーザ光のパルス幅が1μs以下であり、
前記ウェハの裏面のうち前記電極が設けられていない部分を前記レーザ光入射面とする、半導体レーザ素子の製造方法。A manufacturing method of a semiconductor laser device having a stripe structure in which a first conductive semiconductor layer, an active layer, and a second conductive semiconductor layer are stacked on a surface of a substrate made of a III-V compound semiconductor,
A wafer in which the first conductive type semiconductor layer, the active layer, and the second conductive type semiconductor layer are stacked on the front surface of the substrate, and electrodes are formed in regions on the front surface and the back surface, respectively, excluding the planned cutting line. A modified region by multiphoton absorption is formed only inside the substrate by aligning a condensing point with the inside of the substrate and irradiating a pulsed laser beam, and this modified region allows the longitudinal direction of the stripe structure to be A cutting start region is formed on the inner side by a predetermined distance from the laser light incident surface of the wafer along the planned cutting line extending in a direction perpendicular to the wafer, and cracks are grown from the cutting start region to the front and back surfaces of the substrate. Cutting the substrate , the first conductive type semiconductor layer, and the second conductive type semiconductor layer along the cutting start region, and cleaving the active layer,
The peak power density at the condensing point of the pulse laser beam is 1 × 10 8 (W / cm 2 ) or more, and the pulse width of the pulse laser beam is 1 μs or less,
A method for manufacturing a semiconductor laser device, wherein a portion of the back surface of the wafer where the electrode is not provided is the laser light incident surface.
前記半導体基板の表面上に前記第1導電型半導体層、前記活性層、及び前記第2導電型半導体層が積層され、切断予定ラインを除く表面上及び裏面上の領域にそれぞれ電極が形成されたウェハの前記半導体基板の内部に集光点を合わせてパルスレーザ光を照射することにより溶融処理領域を前記半導体基板の内部にのみ形成し、この溶融処理領域によって、前記ストライプ構造の長手方向と直交する方向に延びる前記切断予定ラインに沿って前記ウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、クラックを前記切断起点領域から前記半導体基板の表面及び裏面に成長させることにより前記切断起点領域に沿って前記半導体基板、前記第1導電型半導体層および前記第2導電型半導体層を切断するとともに前記活性層を劈開させる工程を備え、
前記パルスレーザ光の集光点のピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上であり、前記パルスレーザ光のパルス幅が1μs以下であり、
前記ウェハの裏面のうち前記電極が設けられていない部分を前記レーザ光入射面とする、半導体レーザ素子の製造方法。A manufacturing method of a semiconductor laser device having a stripe structure in which a first conductive semiconductor layer, an active layer, and a second conductive semiconductor layer are stacked on a surface of a semiconductor substrate made of a III-V compound semiconductor,
The first conductive type semiconductor layer, the active layer, and the second conductive type semiconductor layer are stacked on the surface of the semiconductor substrate, and electrodes are formed in regions on the front surface and the back surface, respectively, excluding the planned cutting line. A melting processing region is formed only inside the semiconductor substrate by aligning a condensing point with the inside of the semiconductor substrate of the wafer and irradiating a pulse laser beam, and this melting processing region is orthogonal to the longitudinal direction of the stripe structure. By forming a cutting start region in a predetermined distance from the laser beam incident surface of the wafer along the planned cutting line extending in the direction to be cut, the crack is grown from the cutting start region to the front surface and the back surface of the semiconductor substrate. cleaving said active layer with said cutting the semiconductor substrate, the first conductive semiconductor layer and the second conductive semiconductor layer along the cutting start region It includes the step of,
The peak power density at the condensing point of the pulse laser beam is 1 × 10 8 (W / cm 2 ) or more, and the pulse width of the pulse laser beam is 1 μs or less,
A method for manufacturing a semiconductor laser device, wherein a portion of the back surface of the wafer where the electrode is not provided is the laser light incident surface.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003067217A JP4851060B2 (en) | 2002-03-12 | 2003-03-12 | Manufacturing method of semiconductor laser device |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002067372 | 2002-03-12 | ||
JP2002-67372 | 2002-03-12 | ||
JP2003067217A JP4851060B2 (en) | 2002-03-12 | 2003-03-12 | Manufacturing method of semiconductor laser device |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003338652A JP2003338652A (en) | 2003-11-28 |
JP2003338652A5 JP2003338652A5 (en) | 2006-04-27 |
JP4851060B2 true JP4851060B2 (en) | 2012-01-11 |
Family
ID=29714043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003067217A Expired - Lifetime JP4851060B2 (en) | 2002-03-12 | 2003-03-12 | Manufacturing method of semiconductor laser device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4851060B2 (en) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10562130B1 (en) | 2018-12-29 | 2020-02-18 | Cree, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US10576585B1 (en) | 2018-12-29 | 2020-03-03 | Cree, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US10611052B1 (en) | 2019-05-17 | 2020-04-07 | Cree, Inc. | Silicon carbide wafers with relaxed positive bow and related methods |
US11024501B2 (en) | 2018-12-29 | 2021-06-01 | Cree, Inc. | Carrier-assisted method for parting crystalline material along laser damage region |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007087973A (en) | 2005-09-16 | 2007-04-05 | Rohm Co Ltd | Manufacture of nitride semiconductor device, method for manufacturing nitride semiconductor device, and nitride semiconductor light-emitting device obtained by the same |
JP5037082B2 (en) * | 2006-10-02 | 2012-09-26 | 浜松ホトニクス株式会社 | Laser processing method and laser processing apparatus |
JP2008311404A (en) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Disco Abrasive Syst Ltd | Working method of wafer |
DE102007033242A1 (en) * | 2007-07-12 | 2009-01-15 | Jenoptik Automatisierungstechnik Gmbh | Method and device for separating a plane plate made of brittle material into several individual plates by means of laser |
JP2009049390A (en) | 2007-07-25 | 2009-03-05 | Rohm Co Ltd | Nitride semiconductor element and its manufacturing method |
KR101009653B1 (en) | 2008-10-24 | 2011-01-19 | 주식회사 에피밸리 | Iii-nitride semiconductor light emitting device |
BR122019015544B1 (en) * | 2009-02-25 | 2020-12-22 | Nichia Corporation | method for making a semiconductor element, and, semiconductor element |
JP2010239005A (en) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Kinki Univ | Method of manufacturing back-illuminated image sensor, back-illuminated image sensor manufactured by the manufacturing method, and image capturing apparatus with the same |
JP2013046924A (en) * | 2011-07-27 | 2013-03-07 | Toshiba Mach Co Ltd | Laser dicing method |
JP5115671B1 (en) * | 2012-05-30 | 2013-01-09 | 富士ゼロックス株式会社 | Wafer cutting apparatus and semiconductor device manufacturing method |
JP5146618B1 (en) * | 2012-05-30 | 2013-02-20 | 富士ゼロックス株式会社 | Method for manufacturing light emitting device |
WO2015008189A2 (en) * | 2013-07-18 | 2015-01-22 | Koninklijke Philips N.V. | Dicing a wafer of light emitting devices |
JP2017046225A (en) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 株式会社ディスコ | Baw device and manufacturing method of the same |
US10722983B2 (en) | 2016-06-13 | 2020-07-28 | Mitsubishi Electric Corporation | Method for manufacturing semiconductor device |
CN111986986B (en) * | 2020-08-24 | 2024-05-03 | 松山湖材料实验室 | Wafer stripping method and stripping device |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0732281B2 (en) * | 1985-10-25 | 1995-04-10 | 株式会社日立製作所 | Cleaving device and cleaving method |
JP3024990B2 (en) * | 1990-08-31 | 2000-03-27 | 日本石英硝子株式会社 | Cutting method of quartz glass material |
JP3449201B2 (en) * | 1997-11-28 | 2003-09-22 | 日亜化学工業株式会社 | Method for manufacturing nitride semiconductor device |
JP3626442B2 (en) * | 2000-09-13 | 2005-03-09 | 浜松ホトニクス株式会社 | Laser processing method |
JP2003017790A (en) * | 2001-07-03 | 2003-01-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Nitride-based semiconductor device and manufacturing method |
JP2003046177A (en) * | 2001-07-31 | 2003-02-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Method of manufacturing semiconductor laser |
JP2003338468A (en) * | 2002-03-12 | 2003-11-28 | Hamamatsu Photonics Kk | Manufacturing method of light-emitting element, light- emitting diode, and semiconductor laser element |
JP2003338636A (en) * | 2002-03-12 | 2003-11-28 | Hamamatsu Photonics Kk | Manufacturing method of light-emitting device, light emitting diode, and semiconductor laser element |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003067217A patent/JP4851060B2/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10562130B1 (en) | 2018-12-29 | 2020-02-18 | Cree, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US10576585B1 (en) | 2018-12-29 | 2020-03-03 | Cree, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US11024501B2 (en) | 2018-12-29 | 2021-06-01 | Cree, Inc. | Carrier-assisted method for parting crystalline material along laser damage region |
US11219966B1 (en) | 2018-12-29 | 2022-01-11 | Wolfspeed, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US11826846B2 (en) | 2018-12-29 | 2023-11-28 | Wolfspeed, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US11901181B2 (en) | 2018-12-29 | 2024-02-13 | Wolfspeed, Inc. | Carrier-assisted method for parting crystalline material along laser damage region |
US11911842B2 (en) | 2018-12-29 | 2024-02-27 | Wolfspeed, Inc. | Laser-assisted method for parting crystalline material |
US10611052B1 (en) | 2019-05-17 | 2020-04-07 | Cree, Inc. | Silicon carbide wafers with relaxed positive bow and related methods |
US11034056B2 (en) | 2019-05-17 | 2021-06-15 | Cree, Inc. | Silicon carbide wafers with relaxed positive bow and related methods |
US11654596B2 (en) | 2019-05-17 | 2023-05-23 | Wolfspeed, Inc. | Silicon carbide wafers with relaxed positive bow and related methods |
US12070875B2 (en) | 2019-05-17 | 2024-08-27 | Wolfspeed, Inc. | Silicon carbide wafers with relaxed positive bow and related methods |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003338652A (en) | 2003-11-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4886015B2 (en) | Method for manufacturing light emitting device | |
JP4851060B2 (en) | Manufacturing method of semiconductor laser device | |
JP4509573B2 (en) | Semiconductor substrate, semiconductor chip, and semiconductor device manufacturing method | |
JP4050534B2 (en) | Laser processing method | |
KR101428823B1 (en) | Laser processing method and laser processing apparatus | |
JP4200177B2 (en) | Laser processing method and semiconductor device | |
JP4634089B2 (en) | Laser processing method | |
JP4198123B2 (en) | Laser processing method | |
JP3762409B2 (en) | Substrate dividing method | |
US8722516B2 (en) | Laser processing method and method for manufacturing light-emitting device | |
JP2003338468A (en) | Manufacturing method of light-emitting element, light- emitting diode, and semiconductor laser element | |
JP2003338636A (en) | Manufacturing method of light-emitting device, light emitting diode, and semiconductor laser element | |
JP3670267B2 (en) | Laser processing method | |
JP2012192459A (en) | Cutting method | |
JP5322418B2 (en) | Laser processing method and laser processing apparatus | |
JP4409840B2 (en) | Processing object cutting method | |
JP4167094B2 (en) | Laser processing method | |
JP3990710B2 (en) | Laser processing method | |
JP3867108B2 (en) | Laser processing equipment | |
JP3990711B2 (en) | Laser processing equipment | |
JP3761566B2 (en) | Manufacturing method of semiconductor chip |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060310 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090901 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091030 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100323 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100623 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20100805 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20100827 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110520 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110726 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111020 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4851060 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028 Year of fee payment: 3 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |