JP4823436B2 - UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition, pressure-sensitive adhesive sheet, and method for producing pressure-sensitive adhesive sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線架橋型感圧接着剤組成物及び感圧接着剤シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常感圧接着剤は主剤単独では凝集力に乏しく、凝集力を増加させるためには架橋剤を添加して架橋することが行われている。しかし、汎用されている加熱タイプの架橋剤は、反応終了までに数日〜十数日のエージング期間が必要である。これに対し、紫外線架橋型感圧接着剤は紫外線照射後に瞬間的に架橋反応が完了するため、エージングの必要がなく作業性に優れるが、従来の紫外線架橋型感圧接着剤では、凝集力が高まる反面、紫外線照射により著しく粘着力が低下してしまうため、粘着力と凝集力のバランスをとることが困難である。また、従来の紫外線架橋型感圧接着剤は、紫外線硬化樹脂の添加量だけではなく、光重合開始剤の添加量によってもその物性が変化する傾向があり、安定した物性を得るための制御が難しかった。更に、従来の紫外線架橋型感圧接着剤は、光重合開始剤の開裂により生じる揮発性有機物に起因する臭気等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紫外線照射により架橋して高い粘着力と凝集力を示し、かつ、配合する光重合開始剤の添加量による物性が安定し、更に、架橋反応において揮発性有機物の発生が少ない低臭気性の紫外線架橋型感圧接着剤組成物、及び該紫外線架橋型感圧接着剤組成物を用いた感圧接着剤シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の発明を包含する。
(1)(i)粘着主剤、(ii)紫外線硬化樹脂、及び(iii)光イニファーターからなる光重合開始剤を配合してなる紫外線架橋型感圧接着剤組成物。
(2)前記光イニファーターからなる光重合開始剤が、分子内にジチオカルバメート基を有する化合物である前記(1)に記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物。
(3)前記粘着主剤100重量部に対して、前記紫外線硬化樹脂0.05〜50重量部を含有する前記(1)又は(2)に記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物。
(4)前記紫外線硬化樹脂100重量部に対して、前記光重合開始剤1〜100重量部を含有する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物。
(5)前記粘着主剤が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる前記(1)〜(4)のいずれかに記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物。
(6)支持体又は剥離シート上に、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物からなる薄膜を形成し、紫外線照射してなる感圧接着剤シート。
(7)支持体又は剥離シート上に、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の紫外線架橋型感圧接着剤組成物からなる薄膜を形成した後、紫外線照射することを特徴とする感圧接着剤シートの製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の紫外線架橋型感圧接着剤組成物、並びに感圧接着剤シート及びその製造方法について詳細に説明する。
【0006】
本発明の紫外線架橋型感圧接着剤組成物は、(i)粘着主剤、(ii)紫外線硬化樹脂、及び(iii)光イニファーターからなる光重合開始剤を配合してなる。
本発明において成分(i)として用いる粘着主剤としては特に限定されず、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられるが、なかでもアクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤を用いることにより、感圧接着剤シートの耐候性を良好に維持することができる。
【0007】
アクリル系粘着剤としては、粘着性を与える主モノマーに、必要に応じて、接着性や凝集力を与えるコモノマー、接着性改良等のための官能基含有モノマー(モノエチレン性不飽和モノマー)等を共重合してなる(メタ)アクリル酸エステル共重合体が用いられる。
【0008】
主モノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸メトキシエチル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらのものを1種のみ又は2種以上を併用することができる。
コモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル基含有化合物が挙げられる。
【0009】
官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有モノマー、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマーが挙げられる。
【0010】
これらのモノマーを用いることにより、粘着性や凝集性及び耐久性に優れた感圧接着剤シートを得ることができる。更に、モノマーの組合せや組成の選択により、用途に応じた品質、特性を備える種々の感圧接着剤シートを製造することができる。
【0011】
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、10万〜300万が好ましく、30万〜150万がより好ましい。(メタ)アクリル酸エステル共重合体の分子量が小さ過ぎると、粘着剤の粘着力や凝集力が劣る場合があり、一方、分子量が大き過ぎると粘着剤が硬くなり、粘着性や濡れ性が不十分となる場合がある。
【0012】
また、(メタ)アクリル酸エステル共重合体のガラス転移点(Tg)は、特に限定されないが、−20℃以下であるのが好ましい。ガラス転移点が−20℃を超える場合、使用温度によっては粘着剤が硬くなり粘着性を維持できなくなることがある。
以上のような粘着主剤としては、架橋型のものを使用することができる。
【0013】
本発明の紫外線架橋型感圧接着剤組成物には、架橋剤を添加することができる。架橋剤を添加することにより、接着剤層と支持体との密着性をより向上させることができる。架橋剤としては、例えばエポキシ系化合物、イソシアナート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等が挙げられ、粘着主剤の有する官能基に応じて適宜選択される。この場合、架橋剤による架橋反応と、紫外線照射により誘起される架橋反応との両者が進行するが、全体としてエージングは紫外線による架橋反応にほぼ依存することとなる。
【0014】
本発明において成分(ii)として用いる紫外線硬化樹脂としては、紫外線の照射により、分子鎖の成長や架橋反応が誘起され硬化する性質を有する多官能(メタ)アクリル系モノマー又はオリゴマーが挙げられる。
このような成分を含むことにより、感圧接着剤組成物は硬化に必要なエネルギー以上のエネルギーを有する紫外線が照射されない限り、硬化反応が速く進行することはないため、感圧接着剤組成物のポットライフが長くなり作業性が向上する。
【0015】
このような多官能(メタ)アクリル系モノマー又はオリゴマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0016】
更に、これらの多官能(メタ)アクリル系モノマー又はオリゴマーは、(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマー又はオリゴマーを含むものが好ましく、(メタ)アクリロイル基を2以上有するものがより好ましい。
また、前記紫外線硬化樹脂としては、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系ポリマーを用いることもできる。
前記紫外線硬化樹脂を用いることにより、網目構造の形成が良好に行われ、粘着剤の凝集性が向上し、優れた粘着性を有する感圧接着剤シートを得ることができる。
【0017】
本発明の感圧接着剤組成物は紫外線硬化樹脂を粘着主剤100重量部に対し0.05〜50重量部含むことが好ましく、1〜30重量部含むことが更に好ましい。紫外線硬化樹脂の量が少な過ぎると、紫外線照射による硬化性が不足し、凝集力が十分に得られない場合がある。一方、多すぎると感圧接着剤組成物が硬くなり過ぎて粘着力が低下するおそれがある。
【0018】
また、本発明の感圧接着剤組成物には、成分(iii)として光イニファーターからなる光重合開始剤が配合されている。
本発明において成分(iii)として用いる光イニファーターからなる光重合開始剤は、紫外線照射によりリビングラジカル重合開始能を発揮するものであれば特に制限はないが、分子内にジチオカルバメート基を有する化合物が好ましい。
【0019】
前記ジチオカルバメート基とは、次式(I):
【化1】
(式中、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、また、R1及びR2は、連結して、置換もしくは非置換の2価の炭化水素基を表してもよい。)
で示される基をいう。
【0020】
前記式(I)においてR1又はR2で表される炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数3〜10のシクロアルキル基;シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルエチル基等の炭素数4〜10のシクロアルキル−アルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
前記式(I)においてR1及びR2で表される2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数2〜10のアルキレン基、炭素数7〜10の芳香環含有二価炭化水素基(例えば、キシリレン基、o−ビフェニレン基)が挙げられる。
【0021】
前記の1価又は2価の炭化水素基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、1-ナフチルメトキシ基、2-ナフチルメトキシ基、2-フェニルエトキシ基、1-フェニルエトキシ基等のアラルキルオキシ基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等の炭素数1〜4のアシル基;ベンゾイル基、トルオイル基、ナフトイル基等の芳香族アシル基;炭素数1〜4のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基;メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基等の炭素数1〜4のアルキレンジオキシ基;ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ヒドロキシブトキシ基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルコキシ基等から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0022】
本発明に用いる光重合開始剤としては、例えば特開昭63−278910号公報、特開平4−227615号公報等に記載のものが挙げられる。
これらのうち、いわゆるA−B型(非対称型)、A−A型(対称型)のうち、A−B型が好ましい。
【0023】
A−B型光重合開始剤としては、例えば次式(II):
【化2】
R3−DTC (II)
(式中、DTCは前記式(I)で示されるジチオカルバメート基を表し、R3は有機基を表す。)、
次式(III):
【0024】
【化3】
DTC−R4−DTC (III)
(式中、DTCは前記式(I)で示されるジチオカルバメート基を表し、R4は2価の有機基を表す。)
又は次式(IV):
【0025】
【化4】
R5−(DTC)n (IV)
(式中、DTCは前記式(I)で示されるジチオカルバメート基を表し、nは3又は4を表し、R5はn価の有機基を表す。)
で示される化合物が挙げられる。
【0026】
前記式(II)〜(IV)で示される化合物は、それぞれ発生する活性種が異なる非対称型光イニファーターである。
前記式(II)においてR3で表される有機基としては、前記式(I)においてR1又はR2で表される置換もしくは非置換の炭化水素基と同様の基、及び複素環基、又は複素環基で置換された炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。前記複素環基又は複素環基で置換されたアルキル基における複素環基としては、例えばベンゾチアゾリル基が挙げられる。
【0027】
前記式(III)においてR4で表される2価の有機基としては、前記式(I)においてR1及びR2で表される置換もしくは非置換の2価の炭化水素基と同様の基、及び2価の複素環基、又は複素環を含有する2価の有機基が挙げられる。
【0028】
前記式(II)で示される化合物としては、例えばジメチルジチオカルバミン酸n−ブチル、ジチオカルバミン酸ベンジル、メチルジチオカルバミン酸ベンジル、ジメチルジチオカルバミン酸ベンジル、エチルジチオカルバミン酸ベンジル、ジエチルジチオカルバミン酸ベンジル、ジエチルジチオカルバミン酸2−ベンゾチアゾリルが挙げられる。
【0029】
前記式(III)で示される化合物としては、例えばp−キシリレンビス(ジチオカルバメート)、p−キシリレンビス(N,N−ジエチルジチオカルバメート)、p−キシリレンビス(N−メチルジチオカルバメート)、p−キシリレンビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート)、p−キシリレンビス(N,N−ジエチルジチオカルバメート)、p−キシリレンビス(N−カルバゾリルジチオカルバメート)、エチレンビス(N,N−ジエチルジチオカルバメート)(1,2−ビス(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)エタン)、エチレンビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート)(1,2−ビス(N,N−ジメチルチオカルバモイルチオ)エタン)が挙げられる。
【0030】
前記式(IV)で示される化合物としては、例えば1,2,3−プロパントリイルトリス(N,N−ジメチルジチオカルバメート)(1,2,3−トリス(N,N−ジメチルチオカルバモイルチオ)プロパン)、1,2,4,5−テトラキス(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオメチル)ベンゼンが挙げられる。
【0031】
光重合開始剤(iii)の配合量は、前記紫外線硬化樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部である。光重合開始剤が少なすぎる場合、紫外線の照射による硬化性の向上を十分に図ることができない場合がある。一方、多すぎる場合、硬化性の更なる向上がみられず、粘着剤層の保持力が損なわれる等のおそれがある。また、過剰な添加によりコスト高になるため実用的ではない。
【0032】
更に、本発明の感圧接着剤組成物には必要に応じて、紫外線吸収剤、軟化剤(可塑剤)、硬化促進剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、カップリング剤等の各種添加剤等を添加することができる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン及びその誘導体、ポリテルペン、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
軟化剤としては、例えば、液状ポリエーテル、グリコールエステル、液状ポリテルペン、液状ポリアクリレート、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル等が挙げられる。
【0033】
本発明の感圧接着剤シートの製造方法は、支持体又は剥離シート上に、前記紫外線架橋型感圧接着剤組成物からなる薄膜を形成した後、紫外線照射することを特徴とする。
これにより、粘着主剤を加熱による架橋反応のみによって硬化させる場合と異なり、硬化速度が速く、常温常圧等の穏やかな条件下でも硬化を速やかに行うことができる。したがって、感圧接着剤組成物を塗工した後、シーズニングとして何日間も放置する必要がなく、直ちに次工程に移行することができ、製造工程の迅速化を図ることができる。
【0034】
例えば、本発明の製造方法によれば、紫外線の照射後、直ちに粘着剤層中に架橋構造が形成され、粘着力、凝集力が十分に安定するため、感圧接着剤シートを製造後、すぐに裁断等の加工を施しても、粘着剤が浸み出してカッターに付着したり、感圧接着剤シート同士がくっつく等の問題が生じることがない。更に、感圧接着剤シートを段積みしたり、ロール状に巻き取って保管した場合にも粘着剤が浸み出す等の不都合がなく、取扱性が向上する。
【0035】
次に、本発明の感圧接着剤シートの製造方法について説明する。
まず、感圧接着剤組成物を支持体の表面に塗工する。感圧接着剤組成物を支持体上へ塗工する方法としては特に限定されず、例えばロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング等の方法が挙げられる。
感圧接着剤組成物層の厚さは、乾燥状態で1〜200μm程度が好ましく、10〜60μm程度がより好ましい。
【0036】
次に、感圧接着剤組成物層を乾燥させた後、紫外線を照射することにより感圧接着剤組成物を硬化させ、粘着剤層を形成する。
このとき、紫外線は感圧接着剤組成物層に直接照射してもよく、紫外線を透過可能な材料からなる支持体を介して照射してもよい。
紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アーク灯、ガリウムランプ等を用いることができる。紫外線照射量は、通常50〜1000mJ/cm2、好ましくは150〜600mJ/cm2である。
【0037】
また、本発明の感圧接着剤シートは転写法により製造することができる。この場合、転写体として剥離シートを用い、該剥離シートの離型処理が施された面に感圧接着剤組成物を付与する。これを乾燥させ、次いで感圧接着剤組成物層を支持体に転写した後、上記の場合と同様、紫外線を照射することにより硬化させて粘着剤層を形成し、感圧接着剤シートを製造する。
転写法の場合、紫外線は剥離シート上の感圧接着剤組成物に直接照射してもよいし、剥離シートを貼着した状態で、支持体及び剥離シートの少なくともいずれか一方を介して照射してもよい。
【0038】
剥離シートへの感圧接着剤組成物の付与方法については、前記の支持体に直接塗工する方法と同様の方法が挙げられるが、特に限定されるものではない。
このように、本発明の製造方法により製造される感圧接着剤シートは、例えば、支持体と、粘着剤層と、必要に応じて該粘着剤層に貼着された剥離シートとから構成されている。
支持体は、粘着剤層を支持する機能を有する。
【0039】
このような支持体としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂で構成されたものや、紙、織布、不織布、金属箔、ガラス等が挙げられる。
前記支持体の厚さは、通常6〜300μm、好ましくは12〜200μmである。
【0040】
また、支持体を介して紫外線を照射して粘着剤層を形成する場合、支持体はかかる紫外線を透過可能であるものが好ましく、実質的に透明又は半透明(無色、有色を問わない)であることが好ましい。
更に、支持体は、種々の目的により表面に単層又は複数層の薄層を設けることができる。このような薄層としては、例えば保護層、易接着層、印刷・印字受容層、剥離剤層、ハードコート層、光反射層、反射防止層、遮光層等が挙げられる。
【0041】
剥離シートは、公知のいずれのものも使用することができ、例えば、片面あるいは両面に剥離コート層、例えばシリコーン層が形成されたものを用いることができる。このような剥離シートの支持体としては、例えば、上質紙もしくはグラシン紙のような紙材や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等よりなる樹脂フィルム等が挙げられる。
剥離シートを介して紫外線を照射する場合には、支持体と同様、紫外線を透過可能なものであることが好ましく、実質的に透明又は半透明(無色、有色を問わない)であることが好ましい。
【0042】
以上、本発明の感圧接着剤シートの製造方法及び感圧接着剤シートについて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば、上述のような片面感圧接着剤シートの他に、支持体シートの両面に粘着剤層を有する両面感圧接着剤シートであってもよく、また、粘着剤層を2枚の剥離シートあるいは両面剥離シートで保護したいわゆるノンキャリアタイプの両面感圧接着剤シートであってもよい。
【0043】
本発明の感圧接着剤シートの粘着力(紫外線架橋後)は、その用途に応じて、強粘着力であっても、再剥離型の弱粘着力であってもよいが、汎用の感圧接着剤シート同様0.1N/25mm以上、好ましくは0.5〜20N/25mmである。
本発明の感圧接着剤シートは種々の用途に用いることができ、例えば粘着ラベル類、表面保護用フィルム、ウィンドウフィルム、偏光板用感圧接着剤シート、文房具類、医療用等に用いられる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するものではない。
なお、実施例及び比較例における各種物性及びその試験方法は、以下のとおりである。
【0045】
(粘着力)
粘着力は、実施例及び比較例の感圧接着剤シートの作成7日後に、JIS Z−0237に基づき、被着体をステンレス板(SUS304)として測定した。
(保持力)
保持力は、実施例及び比較例の感圧接着剤シートの作成7日後に、JIS Z−0237に基づき測定した。
【0046】
(実施例1)
アクリル酸n−ブチル90重量部及びアクリル酸10重量部からなる重量平均分子量100万の共重合体(ガラス転移温度:−44℃)の30%トルエン溶液(固形分100重量部)とトリメチロールプロパントリアクリレート(以下「TMPTA」という。)2.0重量部の混合物に光重合開始剤としてp−キシリレンビス(N,N−ジエチルジチオカルバメート)(以下「XDC」という。)を0.4重量部添加して紫外線架橋型感圧接着剤組成物を得た。この感圧接着剤組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)に乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布乾燥し、紫外線透過性の剥離シート(リンテック社製、商品名SP−PET3811)と貼り合わせた後、剥離シート側より450mJ/cm2で紫外線を照射して感圧接着剤層を架橋し、感圧接着剤シートを作成した。
【0047】
(実施例2〜7、比較例1〜4)
感圧接着剤組成物の配合及び紫外線光量を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして感圧接着剤シートを作成した。なお、光重合開始剤としては、実施例2〜4ではXDC、実施例5〜7ではジエチルジチオカルバミン酸2−ベンゾチアゾリル(以下「DABE」という。)、比較例1〜4では非光イニファーターである1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(以下「HCPK」という。)を用いた。
結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
NC(non creep):ズレなし
【0049】
【発明の効果】
従来の紫外線架橋型感圧接着剤においては、紫外線照射により急激に粘着力が低下するため、粘着力と保持力(凝集力)のバランスを取ることが困難であるが、本発明の紫外線架橋型感圧接着剤組成物では照射に対する粘着力の低下が少なく、紫外線照射光量により粘着力、保持力のバランスをコントロールすることが可能である。また、本発明の紫外線架橋型感圧接着剤組成物で用いている光重合開始剤(光イニファーター)は、紫外線照射時における開始剤の開裂によって生じる開始剤切片が重合物の両末端に結合するため、開始剤分解物由来の揮発性有機物が少なくなり、低臭気性である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition and a pressure-sensitive adhesive sheet.
[0002]
[Prior art]
Usually, the pressure sensitive adhesive is poor in cohesive strength with the main agent alone, and in order to increase the cohesive force, crosslinking is performed by adding a crosslinking agent. However, the heating type crosslinking agent that is widely used requires an aging period of several days to several tens of days until the reaction is completed. In contrast, UV-crosslinking pressure-sensitive adhesives have an excellent workability without the need for aging because the crosslinking reaction is instantaneously completed after UV irradiation, but conventional UV-crosslinking pressure-sensitive adhesives have cohesive strength. On the other hand, it is difficult to balance the adhesive force and the cohesive force because the adhesive force is remarkably lowered by ultraviolet irradiation. In addition, conventional UV cross-linked pressure sensitive adhesives tend to change not only in the amount of UV curable resin added but also in the amount of photopolymerization initiator added. was difficult. Further, the conventional UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive has problems such as odor caused by volatile organic substances generated by cleavage of the photopolymerization initiator.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention crosslinks by ultraviolet irradiation, exhibits high adhesive strength and cohesive strength, has stable physical properties depending on the amount of photopolymerization initiator added, and has low odor generation with little generation of volatile organic substances in the crosslinking reaction. It is an object of the present invention to provide a UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition and a pressure-sensitive adhesive sheet using the UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present invention includes the following inventions.
(1) An ultraviolet crosslinkable pressure sensitive adhesive composition comprising a photopolymerization initiator comprising (i) an adhesive main agent, (ii) an ultraviolet curable resin, and (iii) a photoiniferter.
(2) The ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition according to (1), wherein the photopolymerization initiator composed of the photo-iniferter is a compound having a dithiocarbamate group in the molecule.
(3) The ultraviolet crosslinkable pressure-sensitive adhesive composition according to (1) or (2), which contains 0.05 to 50 parts by weight of the ultraviolet curable resin with respect to 100 parts by weight of the adhesive main agent.
(4) The ultraviolet crosslinkable pressure-sensitive adhesive composition according to any one of (1) to (3), which contains 1 to 100 parts by weight of the photopolymerization initiator with respect to 100 parts by weight of the ultraviolet curable resin. .
(5) The ultraviolet crosslinkable pressure-sensitive adhesive composition according to any one of (1) to (4), wherein the pressure-sensitive adhesive main agent is made of a (meth) acrylic acid ester copolymer.
(6) A pressure-sensitive adhesive formed by forming a thin film comprising the ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition according to any one of (1) to (5) above on a support or a release sheet and irradiating with ultraviolet rays. Sheet.
(7) A thin film made of the ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition according to any one of (1) to (5) above is formed on a support or a release sheet, and then irradiated with ultraviolet rays. A method for producing a pressure-sensitive adhesive sheet.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition of the present invention, the pressure-sensitive adhesive sheet and the production method thereof will be described in detail.
[0006]
The ultraviolet cross-linkable pressure-sensitive adhesive composition of the present invention comprises a photopolymerization initiator composed of (i) an adhesive main component, (ii) an ultraviolet curable resin, and (iii) a photo-iniferter.
The adhesive main agent used as component (i) in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include rubber adhesives, acrylic adhesives, silicone adhesives, etc. Among them, acrylic adhesives are preferable. By using the acrylic pressure-sensitive adhesive, the weather resistance of the pressure-sensitive adhesive sheet can be favorably maintained.
[0007]
Acrylic pressure-sensitive adhesives include comonomers that provide adhesiveness and cohesive force, and functional group-containing monomers (monoethylenically unsaturated monomers) for improving adhesiveness, etc. A (meth) acrylic acid ester copolymer obtained by copolymerization is used.
[0008]
Examples of the main monomer include acrylic acid alkyl esters such as ethyl acrylate, butyl acrylate, amyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, octyl acrylate, cyclohexyl acrylate, benzyl acrylate, methoxyethyl acrylate, and methacrylic acid. Examples thereof include methacrylic acid alkyl esters such as butyl acid, 2-ethylhexyl methacrylate, cyclohexyl methacrylate, and benzyl methacrylate, and these can be used alone or in combination of two or more.
Examples of the comonomer include vinyl group-containing compounds such as methyl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl ether, styrene, acrylonitrile, and methacrylonitrile.
[0009]
Examples of the functional group-containing monomer include carboxyl group-containing monomers such as acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid, maleic acid, fumaric acid, and itaconic acid, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, and 2-hydroxypropyl (meth) acrylate. , Tertiary groups such as 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, N-methylolacrylamide, hydroxyl group-containing monomers such as allyl alcohol, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminopropyl (meth) acrylate, etc. Amino group-containing monomers, amide group-containing monomers such as acrylamide and methacrylamide, N-methyl (meth) acrylamide, N-ethyl (meth) acrylamide, N-methoxymethyl (meth) acrylamide N- ethoxymethyl (meth) acrylamide, N-t-butyl acrylamide, N- substituted amide group-containing monomers such as N- octyl acrylamide, an epoxy group-containing monomers such as glycidyl methacrylate.
[0010]
By using these monomers, a pressure-sensitive adhesive sheet excellent in tackiness, cohesion and durability can be obtained. Furthermore, various pressure-sensitive adhesive sheets having quality and characteristics corresponding to the application can be produced by selecting a combination of monomers and a composition.
[0011]
The weight average molecular weight of the (meth) acrylic acid ester copolymer is not particularly limited, but is preferably 100,000 to 3,000,000, more preferably 300,000 to 1,500,000. If the molecular weight of the (meth) acrylic acid ester copolymer is too small, the adhesive strength and cohesive strength of the pressure-sensitive adhesive may be inferior. On the other hand, if the molecular weight is too large, the pressure-sensitive adhesive becomes hard, and adhesiveness and wettability are poor. May be sufficient.
[0012]
The glass transition point (Tg) of the (meth) acrylic acid ester copolymer is not particularly limited, but is preferably −20 ° C. or lower. When the glass transition point exceeds −20 ° C., the pressure-sensitive adhesive may become hard depending on the use temperature, and the adhesiveness may not be maintained.
As the adhesive main agent as described above, a cross-linked type can be used.
[0013]
A crosslinking agent can be added to the ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition of the present invention. By adding a crosslinking agent, the adhesiveness between the adhesive layer and the support can be further improved. Examples of the crosslinking agent include an epoxy compound, an isocyanate compound, a metal chelate compound, a metal alkoxide, a metal salt, an amine compound, a hydrazine compound, an aldehyde compound, and the like, which are appropriately selected according to the functional group of the adhesive main agent. Is done. In this case, both the cross-linking reaction by the cross-linking agent and the cross-linking reaction induced by ultraviolet irradiation proceed, but overall, aging is almost dependent on the cross-linking reaction by ultraviolet rays.
[0014]
Examples of the ultraviolet curable resin used as the component (ii) in the present invention include polyfunctional (meth) acrylic monomers or oligomers having the property of being cured by inducing molecular chain growth or crosslinking reaction upon irradiation with ultraviolet rays.
By including such a component, the pressure-sensitive adhesive composition does not proceed fast unless it is irradiated with ultraviolet rays having energy higher than that required for curing. The pot life is lengthened and workability is improved.
[0015]
Examples of such polyfunctional (meth) acrylic monomers or oligomers include hexanediol di (meth) acrylate, ethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, Examples include trimethylolpropane tri (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, urethane acrylate, epoxy acrylate, and polyester acrylate. These may be used alone or in combination.
[0016]
Further, these polyfunctional (meth) acrylic monomers or oligomers preferably contain a reactive monomer or oligomer having a (meth) acryloyl group, and more preferably have two or more (meth) acryloyl groups.
Moreover, as said ultraviolet curable resin, the acrylic polymer which has a (meth) acryloyl group in a side chain can also be used.
By using the ultraviolet curable resin, a network structure is formed satisfactorily, the cohesiveness of the pressure-sensitive adhesive is improved, and a pressure-sensitive adhesive sheet having excellent pressure-sensitive adhesive properties can be obtained.
[0017]
The pressure-sensitive adhesive composition of the present invention preferably contains 0.05 to 50 parts by weight, more preferably 1 to 30 parts by weight of the ultraviolet curable resin with respect to 100 parts by weight of the pressure-sensitive adhesive. When the amount of the ultraviolet curable resin is too small, the curability due to ultraviolet irradiation is insufficient, and the cohesive force may not be sufficiently obtained. On the other hand, if the amount is too large, the pressure-sensitive adhesive composition becomes too hard and the adhesive strength may be reduced.
[0018]
The pressure-sensitive adhesive composition of the present invention contains a photopolymerization initiator composed of a photo-iniferter as component (iii).
The photopolymerization initiator comprising the photo-iniferter used as the component (iii) in the present invention is not particularly limited as long as it exhibits a living radical polymerization initiating ability by ultraviolet irradiation, but a compound having a dithiocarbamate group in the molecule Is preferred.
[0019]
The dithiocarbamate group is represented by the following formula (I):
[Chemical 1]
(In the formula, R 1 and R 2 may be the same or different and each represents a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted hydrocarbon group, and R 1 and R 2 are connected to form a substituted or non-substituted group. (It may represent a substituted divalent hydrocarbon group.)
The group shown by.
[0020]
Examples of the hydrocarbon group represented by R 1 or R 2 in the formula (I) include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, a butyl group, an isobutyl group, a s-butyl group, and a t-butyl group. Alkyl groups having 1 to 10 carbon atoms such as pentyl group, hexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group and decyl group; 3 carbon atoms such as cyclopropyl group, cyclobutyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group and cycloheptyl group A cycloalkyl group having 10 to 10 carbon atoms; a cycloalkyl-alkyl group having 4 to 10 carbon atoms such as a cyclopentylmethyl group, a cyclohexylmethyl group, a cyclopentylethyl group, and a cyclohexylethyl group; a phenyl group, a 1-naphthyl group, a 2-naphthyl group, etc. Aryl group; benzyl group, 1-naphthylmethyl group, 2-naphthylmethyl group, 2-phenylethyl group, 1 Aralkyl groups such as phenylethyl.
Examples of the divalent hydrocarbon group represented by R 1 and R 2 in the formula (I) include an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms and an aromatic ring-containing divalent hydrocarbon group having 7 to 10 carbon atoms ( For example, xylylene group, o-biphenylene group).
[0021]
Examples of the monovalent or divalent hydrocarbon group include an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms such as a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, and a butoxy group; a benzyloxy group, a 1-naphthylmethoxy group, and 2-naphthyl. Aralkyloxy groups such as methoxy group, 2-phenylethoxy group and 1-phenylethoxy group; C1-C4 acyl groups such as formyl group, acetyl group, propionyl group and butyryl group; benzoyl group, toluoyl group and naphthoyl group An aromatic acyl group such as an amino group which may be mono- or di-substituted by an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms; an alkoxycarbonyl group having 2 to 5 carbon atoms such as a methoxycarbonyl group or an ethoxycarbonyl group; Group, alkylenedioxy group having 1 to 4 carbon atoms such as ethylenedioxy group; hydroxymethoxy group, hydroxyethoxy group, hydroxy group Propoxy group, with one or more substituents selected from hydroxy alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms such as hydroxy-butoxy group may be substituted.
[0022]
Examples of the photopolymerization initiator used in the present invention include those described in JP-A Nos. 63-278910 and 4-227615.
Of these, the AB type is preferable among the so-called AB type (asymmetric type) and AA type (symmetric type).
[0023]
Examples of the AB type photopolymerization initiator include the following formula (II):
[Chemical 2]
R 3 -DTC (II)
(Wherein DTC represents a dithiocarbamate group represented by the formula (I) and R 3 represents an organic group),
Formula (III):
[0024]
[Chemical 3]
DTC-R 4 -DTC (III)
(In the formula, DTC represents a dithiocarbamate group represented by the formula (I), and R 4 represents a divalent organic group.)
Or the following formula (IV):
[0025]
[Formula 4]
R 5- (DTC) n (IV)
(In the formula, DTC represents a dithiocarbamate group represented by the formula (I), n represents 3 or 4, and R 5 represents an n-valent organic group.)
The compound shown by these is mentioned.
[0026]
The compounds represented by the above formulas (II) to (IV) are asymmetric photoiniferters having different active species.
Examples of the organic group represented by R 3 in the formula (II) include a group similar to the substituted or unsubstituted hydrocarbon group represented by R 1 or R 2 in the formula (I), and a heterocyclic group. Or the C1-C4 alkyl group substituted by the heterocyclic group is mentioned. Examples of the heterocyclic group in the heterocyclic group or an alkyl group substituted with the heterocyclic group include a benzothiazolyl group.
[0027]
The divalent organic group represented by R 4 in the formula (III) is the same group as the substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group represented by R 1 and R 2 in the formula (I). And a divalent heterocyclic group or a divalent organic group containing a heterocyclic ring.
[0028]
Examples of the compound represented by the formula (II) include n-butyl dimethyldithiocarbamate, benzyl dithiocarbamate, benzyl methyldithiocarbamate, benzyl dimethyldithiocarbamate, benzyl ethyldithiocarbamate, benzyl diethyldithiocarbamate, 2-benzothiazolyl diethyldithiocarbamate. Is mentioned.
[0029]
Examples of the compound represented by the formula (III) include p-xylylene bis (dithiocarbamate), p-xylylene bis (N, N-diethyldithiocarbamate), p-xylylene bis (N-methyldithiocarbamate), p-xylylene bis (N , N-dimethyldithiocarbamate), p-xylylenebis (N, N-diethyldithiocarbamate), p-xylylenebis (N-carbazolyldithiocarbamate), ethylenebis (N, N-diethyldithiocarbamate) (1,2- Bis (N, N-diethylthiocarbamoylthio) ethane) and ethylenebis (N, N-dimethyldithiocarbamate) (1,2-bis (N, N-dimethylthiocarbamoylthio) ethane).
[0030]
Examples of the compound represented by the formula (IV) include 1,2,3-propanetriyltris (N, N-dimethyldithiocarbamate) (1,2,3-tris (N, N-dimethylthiocarbamoylthio). Propane), 1,2,4,5-tetrakis (N, N-diethylthiocarbamoylthiomethyl) benzene.
[0031]
The compounding quantity of photoinitiator (iii) is 1-100 weight part normally with respect to 100 weight part of said ultraviolet curable resin, Preferably it is 5-50 weight part. When there are too few photoinitiators, the sclerosis | hardenability improvement by ultraviolet irradiation may not fully be aimed at. On the other hand, when the amount is too large, the curability is not further improved, and the holding power of the pressure-sensitive adhesive layer may be impaired. In addition, excessive addition increases the cost, which is not practical.
[0032]
Further, the pressure-sensitive adhesive composition of the present invention may contain, as necessary, an ultraviolet absorber, a softener (plasticizer), a curing accelerator, a filler, an anti-aging agent, a tackifier, a pigment, a dye, and a coupling. Various additives such as an agent can be added.
Examples of the tackifier include rosin and derivatives thereof, polyterpene, terpene phenol resin, coumarone-indene resin, petroleum resin, styrene resin, xylene resin and the like.
Examples of the softening agent include liquid polyether, glycol ester, liquid polyterpene, liquid polyacrylate, phthalic acid ester, trimellitic acid ester, and the like.
[0033]
The method for producing a pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention is characterized in that a thin film made of the ultraviolet-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition is formed on a support or a release sheet and then irradiated with ultraviolet rays.
Thereby, unlike the case where the adhesive main agent is cured only by a crosslinking reaction by heating, the curing speed is high, and curing can be performed quickly even under mild conditions such as normal temperature and normal pressure. Therefore, after applying the pressure-sensitive adhesive composition, it is not necessary to leave as a seasoning for many days, and the process can be immediately transferred to the next process, thereby speeding up the manufacturing process.
[0034]
For example, according to the production method of the present invention, a crosslinked structure is formed in the pressure-sensitive adhesive layer immediately after irradiation with ultraviolet rays, and the adhesive force and cohesive force are sufficiently stabilized. Even if cutting or the like is performed, problems such as the adhesive sticking out and adhering to the cutter or the pressure-sensitive adhesive sheets stick to each other do not occur. Furthermore, even when the pressure-sensitive adhesive sheets are stacked or wound and stored in a roll shape, there is no inconvenience such as the pressure-sensitive adhesive leaching, and the handleability is improved.
[0035]
Next, the manufacturing method of the pressure sensitive adhesive sheet of this invention is demonstrated.
First, the pressure sensitive adhesive composition is applied to the surface of the support. The method for coating the pressure-sensitive adhesive composition on the support is not particularly limited, and examples thereof include a roll knife coater, a die coater, a roll coater, a bar coater, a gravure roll coater, a reverse roll coater, and a dipping method. It is done.
The thickness of the pressure-sensitive adhesive composition layer is preferably about 1 to 200 μm and more preferably about 10 to 60 μm in a dry state.
[0036]
Next, after drying the pressure-sensitive adhesive composition layer, the pressure-sensitive adhesive composition is cured by irradiating ultraviolet rays to form a pressure-sensitive adhesive layer.
At this time, the pressure-sensitive adhesive composition layer may be directly irradiated with ultraviolet rays, or may be irradiated through a support made of a material that can transmit ultraviolet rays.
As the ultraviolet light source, for example, a low-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, a metal halide lamp, an arc lamp, a gallium lamp, or the like can be used. The amount of ultraviolet irradiation is usually 50 to 1000 mJ / cm 2 , preferably 150 to 600 mJ / cm 2 .
[0037]
Moreover, the pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention can be produced by a transfer method. In this case, a release sheet is used as the transfer body, and the pressure-sensitive adhesive composition is applied to the surface of the release sheet that has been subjected to the release treatment. After drying this, and then transferring the pressure-sensitive adhesive composition layer to the support, as in the above case, it is cured by irradiating with ultraviolet rays to form a pressure-sensitive adhesive layer, and a pressure-sensitive adhesive sheet is produced. To do.
In the case of the transfer method, ultraviolet rays may be directly irradiated to the pressure-sensitive adhesive composition on the release sheet, or may be irradiated through at least one of the support and the release sheet with the release sheet attached. May be.
[0038]
The method for applying the pressure-sensitive adhesive composition to the release sheet may be the same as the method for directly applying to the support, but is not particularly limited.
Thus, the pressure-sensitive adhesive sheet produced by the production method of the present invention is composed of, for example, a support, a pressure-sensitive adhesive layer, and a release sheet adhered to the pressure-sensitive adhesive layer as necessary. ing.
The support has a function of supporting the pressure-sensitive adhesive layer.
[0039]
Such a support is not particularly limited. For example, polyester such as polyethylene terephthalate (PET), polyvinyl chloride, polypropylene (PP), polyacrylate, polyurethane, polycarbonate, polyamide, triacetyl cellulose (TAC) and the like. And those composed of these resins, paper, woven fabric, non-woven fabric, metal foil, glass and the like.
The thickness of the support is usually 6 to 300 μm, preferably 12 to 200 μm.
[0040]
Further, when the pressure-sensitive adhesive layer is formed by irradiating ultraviolet rays through a support, the support is preferably capable of transmitting such ultraviolet rays, and is substantially transparent or translucent (no matter of color or color). Preferably there is.
Furthermore, the support can be provided with a single layer or a plurality of thin layers on the surface for various purposes. Examples of such a thin layer include a protective layer, an easy adhesion layer, a printing / print receiving layer, a release agent layer, a hard coat layer, a light reflection layer, an antireflection layer, and a light shielding layer.
[0041]
Any known release sheet can be used. For example, a release coating layer such as a silicone layer formed on one or both sides can be used. Examples of the support for the release sheet include paper materials such as high-quality paper or glassine paper, and resin films made of polyethylene, polypropylene, polyester, and the like.
In the case of irradiating ultraviolet rays through a release sheet, it is preferable that it is capable of transmitting ultraviolet rays as in the case of the support, and is substantially transparent or translucent (whether colorless or colored). .
[0042]
As mentioned above, although the manufacturing method of the pressure sensitive adhesive sheet of this invention and the pressure sensitive adhesive sheet were demonstrated, this invention is not limited to these, For example, other than the above-mentioned single-sided pressure sensitive adhesive sheet Further, it may be a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet having a pressure-sensitive adhesive layer on both sides of the support sheet, and a so-called non-carrier type double-sided feeling in which the pressure-sensitive adhesive layer is protected by two release sheets or a double-sided release sheet. It may be a pressure adhesive sheet.
[0043]
The pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention (after UV cross-linking) may be a strong pressure-sensitive adhesive force or a re-peelable weak pressure-sensitive adhesive force depending on its use. Similar to the adhesive sheet, it is 0.1 N / 25 mm or more, preferably 0.5 to 20 N / 25 mm.
The pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention can be used for various applications, for example, pressure-sensitive adhesive labels, surface protective films, window films, pressure-sensitive adhesive sheets for polarizing plates, stationery, and medical use.
[0044]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further more concretely, these do not restrict | limit the scope of the present invention at all.
In addition, the various physical properties and test methods in Examples and Comparative Examples are as follows.
[0045]
(Adhesive force)
The adhesive strength was measured as a stainless steel plate (SUS304) based on JIS Z-0237 7 days after the production of the pressure-sensitive adhesive sheets of Examples and Comparative Examples.
(Holding power)
Holding power was measured based on JIS Z-0237 7 days after the production of the pressure-sensitive adhesive sheets of Examples and Comparative Examples.
[0046]
Example 1
30% toluene solution (solid content 100 parts by weight) of a copolymer (glass transition temperature: -44 ° C.) having a weight average molecular weight of 1 million consisting of 90 parts by weight of n-butyl acrylate and 10 parts by weight of acrylic acid, and trimethylolpropane 0.4 parts by weight of p-xylylenebis (N, N-diethyldithiocarbamate) (hereinafter referred to as “XDC”) as a photopolymerization initiator was added to a mixture of 2.0 parts by weight of triacrylate (hereinafter referred to as “TMPTA”). As a result, an ultraviolet crosslinking pressure-sensitive adhesive composition was obtained. This pressure-sensitive adhesive composition was applied and dried on a polyethylene terephthalate film (thickness 50 μm) so that the film thickness after drying was 20 μm, and an ultraviolet-permeable release sheet (trade name SP-PET3811, manufactured by Lintec Corporation). Then, the pressure sensitive adhesive layer was cross-linked by irradiating ultraviolet rays at 450 mJ / cm 2 from the release sheet side to prepare a pressure sensitive adhesive sheet.
[0047]
(Examples 2-7, Comparative Examples 1-4)
A pressure sensitive adhesive sheet was prepared in the same manner as in Example 1 except that the formulation of the pressure sensitive adhesive composition and the amount of ultraviolet light were as shown in Table 1. Examples of the photopolymerization initiator are XDC in Examples 2 to 4, 2-benzothiazolyl diethyldithiocarbamate (hereinafter referred to as “DABE”) in Examples 5 to 7, and non-light iniferter in Comparative Examples 1 to 4. 1-hydroxycyclohexyl phenyl ketone (hereinafter referred to as “HCPK”) was used.
The results are shown in Table 1.
[0048]
[Table 1]
NC (non creep): No deviation [0049]
【The invention's effect】
In the conventional UV-crosslinking type pressure-sensitive adhesive, since the adhesive strength is rapidly lowered by UV irradiation, it is difficult to balance the adhesive force and the holding force (cohesive force). In the pressure-sensitive adhesive composition, there is little decrease in the adhesive strength with respect to irradiation, and the balance between the adhesive strength and the holding strength can be controlled by the amount of ultraviolet irradiation light. In addition, the photopolymerization initiator (photoiniferter) used in the UV-crosslinking pressure-sensitive adhesive composition of the present invention has an initiator segment formed by cleavage of the initiator during UV irradiation, bonded to both ends of the polymer. Therefore, the volatile organic substance derived from the initiator decomposition product is reduced, and the odor is low.
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