JP4765805B2 - 静電荷現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷現像用現像剤および画像形成方法 - Google Patents
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Description
ところがこういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、現像機中に於いて与えられる機械的せん断力などにより、さらに微粉を発生させることや、トナー形状に変化をきたすことがある。
これらの影響により、微粉のキャリア表面への固着による現像剤の帯電劣化の加速、粒度分布の拡大によるトナー飛散、トナー形状の変化に伴う現造成の低下による画質の劣化、表面への離型剤の露出による感光体等の汚染などを生じやすくなる。
これらは、一般に乳化重合などにより樹脂粒子分散液を作製し、一方溶媒に着色剤を分散した着色剤粒子分散液を作製した後、これらを混合し、トナー粒径に相当する凝集体を形成し、加熱することによって融合・合一させトナーとする製造方法である。
低温定着性を実現するためには、トナーに用いられる結着樹脂として、ガラス転移点の低いものを用いることが望ましい。しかし保存安定性を確保するために、結着樹脂のガラス転移点の下限が限定されてしまうため、低温定着性と保存安定性を両立させるためには、結着樹脂の定着温度におけるシャープメルト性が求められる。
例えば、3価以上のアルコールおよび/またはカルボン酸をモノマー成分の一部として用いた、架橋構造を有するポリエステルを使用することや(特許文献3〜6参照)、フェニル骨格を有するヒドロキシジカルボン酸をモノマー成分の一部として用い、架橋構造を有するポリエステルを結着樹脂として使用すること(特許文献7参照)が開示されている。
<1> 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含む静電荷現像用トナーであって、前記結着樹脂は、ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格を含有するポリエステル樹脂を含むことを特徴とする静電荷現像用トナーである。
式(1):0.5≦|SP(r)−SP(a)|≦4.5
[式(1)中、SP(r)は前記受像層用樹脂の溶解度パラメーターを表し、SP(a)は前記ポリエステル樹脂の溶解度パラメーターを表し、単位はすべて (cal/cm3)0.5である。]
式(2):50℃≦Tg(r)≦Tg(t)+15℃
[式(2)中、Tg(r)は前記受像層用樹脂のガラス転移点を表し、Tg(t)は前記静電荷現像用トナーの結着樹脂のガラス転移点を表す。]
本発明の静電荷現像用トナー(以下、トナーと略す場合がある)は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有している。また結着樹脂はポリエステル樹脂を含む。そしてポリエステル樹脂は、その骨格中に、[ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格]を有している。
この問題は、光沢紙等に代表されるような厚みのある被転写体を用いる場合に、特に顕著となりうる。
本発明のトナーを構成する成分としては、既述したように、少なくとも結着樹脂および着色剤が挙げられるが、必要に応じて離型剤などの他の成分を含んでいてもよい。
トナーに用いられる結着樹脂は、[ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格]を含有するポリエステル樹脂を含む。例えばポリエステル樹脂は、上記[ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格]を含むモノマー構成単位(以下、成分ということもある)を含んでいる。モノマー構成単位は、[ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格]そのものであってもよいし、他の骨格と組み合わせたモノマー構成単位であってもよい。
なお、本発明では、ポリエステル主鎖に対して、他成分を50質量%以下の割合で共重合した共重合体もポリエステル樹脂とする。
単官能単量体としては、安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スルホ安息香酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n−ドデシルアミノカルボニル安息香酸、ターシャリーブチル安息香酸、ナフトエ酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル酸、ステアリル酸、及びこれらの低級アルキルエステル等のモノカルボン酸類;又は脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環族アルコール等のモノアルコール;を用いることができる。
トナーに用いられる着色剤としては、公知のものが使用できる。例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
ホモジナイザーを用いる場合は、着色剤は、極性を有する界面活性剤を用いて水系に分散される。
特に、水相中でトナーを得る場合は、磁性粉の水相移行性や溶解性、酸化性に注意を払う必要があり、好ましくは表面改質、例えば疎水化処理等を施しておくのが好ましい。
トナーには、必要に応じて離型剤を添加させてもよい。
離型剤としては、公知の離型剤であれば特に限定されない。
例えば、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス等の合成ワックス;鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステルやモンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらの離型剤は、1種単独で用いても良く、2種以上併用してもよい。
離型剤の含有量が結着樹脂100重量部に対して3重量部未満であると離型剤添加の効果がなく、高温でのホットオフセットを引き起こす場合がある。一方、結着樹脂100重量部に対して20重量部を超えると、帯電性に悪影響を及ぼす他、トナーの機械的強度が低下する為、現像機内でのストレスで破壊されやすくなり、キャリア汚染などを引き起こしたり、離型剤の冷却時の体積収縮が結着樹脂に比較して大きいために前述の解像度を低下させる場合がある。
具体的にその他の成分としては、例えば、無機粒子、帯電制御剤等の公知の各種添加剤等を挙げることができる。
無機粒子としては、発色性を損なわないという観点から、屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ粒子が好ましく用いられる。
本発明のトナーは、凝集・合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法などの、酸性やアルカリ性の水系媒体中でトナー粒子を生成する湿式製法で製造されることが好適であるが、特に凝集合一法が好ましい。
以下、上述した凝集・合一法の一例における各工程について詳細に説明する。
凝集工程においては、まず、樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液とを準備する。
シェル形成工程においては、コア凝集粒子の表面に、樹脂粒子を含む樹脂粒子分散液を用いて樹脂粒子を付着させ、所望の厚みの被覆層(シェル層)を形成することにより、コア凝集粒子表面にシェル層が形成されたコア/シェル構造を持つ凝集粒子(コア/シェル凝集粒子)を得る。
停止工程においては、凝集系内のpHを調整することにより、粒子の凝集成長を停止させる。
具体的には凝集系内のpHを6〜9に調整することにより、粒子の凝集成長を停止させる。
融合・合一工程においては、凝集工程および必要に応じて行われたシェル形成工程を経て得られた凝集粒子を、溶液中にて、凝集粒子中に含まれる樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱し、融合・合一することによりトナーを得る。
ここで樹脂の種類が2種類以上の場合は、最も高いガラス転移温度を有する樹脂のガラス転移温度以上に加熱する。
凝集・融合終了後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーを得る。洗浄工程は、帯電性の点から十分にイオン交換水による置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は特に制限はないが、生産性の点から、吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。更に乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から、凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
また上記凝集・合一法は、一括で混合して凝集することによりなされることもできる。具体的には例えば、凝集工程の初期に各極性のイオン性分散剤量のバランスを予めずらしておく方法である。さらに具体的には例えば、少なくとも1種の金属塩の重合体を用いてこれをイオン的に中和し、ガラス転移点より低い温度にて第1段階の母体凝集を形成させ、母体凝集粒子を安定化させた後、第2段階としてバランスのずれを補填するような極性および量の分散剤で処理された第2段階添加用樹脂粒子分散液を添加し、さらに必要に応じ母体凝集粒子又は第2段階添加用樹脂粒子に含まれる樹脂のガラス転移点より低い温度でわずかに加熱して、温度を上げて安定化させたのち、さらにガラス転移点以上に加熱することにより第2段階添加用樹脂粒子を母体凝集粒子の表面に付着させたまま合一させる方法である。更にこの凝集の段階的操作は複数回、くり返し実施したものでもよい。
トナー粒子の体積平均粒径としては、3〜8μmが好ましく、4〜7μmがより好ましい。トナー粒子の体積平均粒径が3μm未満であると帯電性が不十分になり、現像性が低下する場合があり、8μmを超えると、画像の解像性が低下する場合がある。
以下、測定する粒子直径が2μm以上の粒子について体積平均粒径を測定する場合は、同様である。
本発明の静電荷現像用現像剤は、トナーを含み、必要に応じてキャリアを含むこともできる。トナーは、本発明の静電荷現像用トナーである。以下、本発明の静電荷現像用現像剤(以下、現像剤と略す場合がある)について説明する。
本発明の画像形成方法は、静電荷保持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、トナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含む画像形成方法において、現像剤として本発明の静電荷現像用現像剤を用いるものである。必要に応じて、転写後に静電荷保持体に残留しているトナーを除去するクリーニング工程、転写後の静電荷保持体に残留する電荷を除去する除電工程を有してもよい。
本発明の画像形成方法によれば、低温定着に加え、高解像度の画質を有する画像を得ることが出来る。
図1は、本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図1に示す画像形成装置10は、静電荷保持体12を備え、その周囲に、静電荷保持体12を帯電させる帯電手段14と、帯電手段14により帯電される静電荷保持体12に静電潜像を形成する潜像形成手段16と、潜像形成手段16により形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段18と、現像手段18により形成されたトナー像を被転写体50に転写する転写手段20と、転写後に静電荷保持体12に残留しているトナーを除去するクリーニング手段22と、除電手段24と、を備える。そして、図1に示す画像形成装置10は、被転写体50に転写されたトナー像を定着するための定着手段26をさらに備える。
以下図1の画像形成装置による画像形成方法について説明する。
潜像形成工程においては、静電荷保持体12の表面が、帯電手段14により一様に帯電された上で、潜像形成手段16により潜像が形成される。
感光体としては例えば、単層構造の感光体または多層構造の感光体等を用いることができる。また感光体の材質としては、セレンやアモルファスシリコン等の無機感光体や、有機感光体等が考えられる。
露光手段としては、例えば、半導体レーザー及び走査装置の組み合わせ、光学系からなるレーザー走査書き込み装置、あるいは、LEDヘッドなど、従来公知の露光手段を使用することができる。均一で、解像度の高い露光像を作るという好ましい態様を実現させるためには、レーザー走査書き込み装置またはLEDヘッドを使うことが好ましい。
現像工程においては、静電荷保持体12の表面に形成された静電潜像が、現像手段18に内蔵された本発明の静電荷現像用現像剤により現像され、トナー像が形成される。具体的には例えば、現像ロールの表面に現像剤層を形成させ、静電潜像に接触もしくは近接させることにより、トナーの粒子を付着させ、静電荷保持体表面にトナー像を形成する。
転写工程においては、静電荷保持体12の表面に形成されたトナー像が、静電荷保持体12と、それに対向する転写手段20との間に挿入された被転写体50の表面に転写される。
転写手段としては、具体的には例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、静電荷保持体12と被転写体50との間に電界を作り、帯電したトナーの粒子からなるトナー像を転写する手段や、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などで被転写体50の裏面をコロナ帯電して、帯電したトナーの粒子からなるトナー像を転写する手段など、従来公知の手段を使用することができる。
定着工程においては、定着手段26の熱、および必要に応じて圧力等により被転写体50上のトナー像が定着される。定着手段として具体的には例えば、加熱ロールと加圧ロールとからなるような加熱加圧によりトナー像を定着する熱定着器や、フラッシュランプ等による光照射によりトナー像を加熱して定着する光定着器などが利用できる。
クリーニング工程においては、クリーニング手段22により、転写後に静電荷保持体12に残留しているトナーを除去する。
クリーニング手段としては例えば、クリーニングブレード、クリーニングブラシなどが挙げられる。
除電工程においては、除電手段24により、転写後の静電荷保持体12に残留する電荷を除去する。
除電手段としては例えば、タングステンランプ、LEDなどが挙げられる。
被転写体50としては、特に制限はなく、普通紙や光沢紙等をはじめとする従来公知のものが利用できる。また被転写体は、基材と基材上に形成された受像層を有するものを利用することもできる。
以下、被転写体について説明する。
受像層は、受像層用樹脂を含んで構成される。
受像層用樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等が挙げられる。その中でも受像層用樹脂は、ポリエステル樹脂が好ましく使用される。
単官能単量体としては、安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スルホ安息香酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n−ドデシルアミノカルボニル安息香酸、ターシャリーブチル安息香酸、ナフトエ酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル酸、ステアリル酸、及びこれらの低級アルキルエステル等のモノカルボン酸類;又は脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環族アルコール等のモノアルコール;を用いることができる。
式(1):0.5≦|SP(r)−SP(a)|≦4.5
ただし式(1)中、SP(r)は受像層用樹脂の溶解度パラメーターを表し、SP(a)は本発明におけるトナーに含まれるポリエステル樹脂の溶解度パラメーターを表し、単位はすべて (cal/cm3)0.5である。
式(1−2):1.0≦|SP(r)−SP(a)|≦3.5
ただし式(1−2)中、SP(r)は受像層用樹脂の溶解度パラメーターを表し、SP(a)は本発明におけるトナーに含まれるポリエステル樹脂の溶解度パラメーターを表し、単位はすべて (cal/cm3)0.5である。
|SP(r)−SP(a)|値(以下、ΔSP値と称する。)が4.5よりも大きいと、相溶性が不十分であることから定着画像の表面平滑性が低下してグロス均一性が悪くなる可能性があり、0.5よりも小さいと、相溶が進みすぎてしまい定着画像の輪郭の鮮明さが若干劣ってしまう可能性がある。
式(2) :50℃≦Tg(r)≦Tg(t)+15℃
式(2−2):60℃≦Tg(r)≦Tg(t)+10℃
ただし式(2)および式(2−2)中、Tg(r)は受像層用樹脂のガラス転移点を表し、Tg(t)は本発明におけるトナーの結着樹脂のガラス転移点を表す。
Tg(r)がTg(t)+15℃よりも大きいと、定着時に相溶不足となり定着画像の表面平滑性が低下しグロスムラが発生するおそれがあり、Tg(r)が50℃よりも小さいと、定着画像の保存性に問題が出るおそれがある。
この場合の溶解度パラメーターは下記式(3)で定義される。
なお、参考までに、式(3)で示される溶解度パラメーターをSI単位(J1/2/m3/2)に換算する場合には、2046を乗ずればよい。
基材としては、特に限定はなく、例えば酸性抄紙(例えば、抄紙pHが4.5付近である抄紙)、中性抄紙(例えば、炭酸カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み、抄紙pHが約6の弱酸性乃至約9の弱アルカリ性にある抄紙)等の紙基体が用いられる。
抄紙方法については、一般の長網多筒式、丸網単筒式、ヤンキー式、ツインワイヤー式等の抄紙機が適宜用いられる。また基材は、用途に応じて合成紙、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、不織布、合成樹脂フィルムも使用できる。
被転写体は例えば、原紙の一面または両面に受像層用樹脂液を塗布することによって受像層を形成した後、その表面に平滑化処理を施すことにより作製することが出来る。
平滑化処理は、JISB0601による表面の中心線平均粗さが2.0μm以下、特に1.5μm以下になるよう調整するのが好ましい。
さらに受像層は、温度20℃、相対湿度85%において表面抵抗8.0×108 Ω以上になるように調整されたものが好ましい。受像層に透気性を与えるためには、体積平均粒径が小さく吸油度の大きい顔料を配合すればよい。
顔料は例えば、炭酸カルシウム、シリカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、リトポン、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫酸バリウムなどが使用できる。このような顔料は、体積平均粒径が1.5μm以下、好ましくは1.0μm以下の粒子であることが好ましい。
顔料層に用いる顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、焼成クレー、水酸化アルミニウム、リトポン、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫酸バリウムなどが挙げられる。これらの顔料は、体積平均粒径が1.5μm以下であることが望ましい。
接着層或いは顔料層に用いられる接着剤としては、基材、顔料等との接着力が強く、ブロッキング性が少ない水溶性高分子、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−アクリル樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸樹脂、カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニリデン樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス等を用いることができる。
顔料層は、例えば上記顔料と接着剤を95:5〜60:40の配合比で配合した塗工液を塗布することによって形成することができる。
<体積平均粒径の測定方法(測定する粒子直径が2μm以上の場合)>
測定する粒子の直径が2μm以上の場合は、上記のように、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)測定装置を用いて、粒子の体積平均粒径を測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。
測定する粒子直径が2μm未満の場合は、上記のように、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて、粒子の体積平均粒径を測定する。
ガラス転移点(Tg)及び融点は、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−50)を用い、昇温速度3℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とし、融点は吸熱ピークの頂点の温度とした。
樹脂の溶解度パラメーターは上記のように、Fedorsの方法により求める。
この場合の溶解度パラメーターは下記式(3)で定義される。
なお、参考までに、式(3)で示される溶解度パラメーターをSI単位(J1/2/m3/2)に換算する場合には、2046を乗ずればよい。
<ポリエステル樹脂分散液の調整>
(ポリエステル樹脂分散液A−1の調整)
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル96重量部と、イソフタル酸ジメチル49重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール28重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸156重量部(24.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル111重量部と、イソフタル酸ジメチル94重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物253重量部と、エチレングリコール24重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸29重量部(4.64モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル38重量部と、イソフタル酸ジメチル39重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物133重量部と、エチレングリコール32重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸271重量部(43.33モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル65重量部と、テレフタル酸ジメチル183重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物223重量部と、エチレングリコール38重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル105重量部と、イソフタル酸ジメチル29重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール25重量部と、4−ヒドロキシイソフタル酸126重量部(25.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル24重量部と、イソフタル酸ジメチル24重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物83重量部と、エチレングリコール39重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸325重量部(52.08モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル96重量部と、イソフタル酸ジメチル49重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール28重量部と、3−ヒドロキシ−2,6−ナフタレンジカルボン酸156重量部(24.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル96重量部と、イソフタル酸ジメチル49重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール28重量部と、4−ヒドロキシ−1,5−ナフタレンジカルボン酸156重量部(24.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル96重量部と、イソフタル酸ジメチル49重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール28重量部と、3−ヒドロキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸156重量部(24.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
(着色剤分散液A−1の調整)
シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン))99重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)15重量部と、イオン交換水300重量部とを混合し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した後、循環式超音波分散機(日本精機製作所製、RUS−600TCVP)にかけることによって着色剤分散液A−1を得た。
また、着色剤分散液A−1の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにマゼンタ顔料(Pigment Red 185)を用いた以外は、着色剤分散液A−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液A−2を得た。
また、着色剤分散液A−2の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにイエロー顔料(Pigment Yellow 74)を用いた以外は、着色剤分散液A−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液A−3を得た。
また、着色剤分散液A−3の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにブラック顔料(カーボンブラック、BPL、キャボット社製)を用いた以外は、着色剤分散液A−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液A−4を得た。
また、着色剤分散液A−4の固形分比率は24重量%であった。
フィッシャートロプシュワックスFNP92(融点92℃:日本精鑞社製)100重量部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)3.6重量部と、イオン交換水400重量部とを混合し、100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、離型剤分散液を得た。
また、離型剤分散液の固形分比率は20重量%であった。
(シアントナーA−1の製造)
ポリエステル樹脂分散液A−1を295重量部と、着色剤分散液A−1を36重量部と、離型剤分散液92重量部と、脱イオン水600重量部とを丸型ステンレス製フラスコ中に入れて、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−1を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、イエロートナーA−1を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−1を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−2を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を4時間とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−2を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−2の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−2を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−2の製造と同様に操作し、イエロートナーA−2を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−2の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−2を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−3を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を2時間とし、pH8.5に調整した後の加熱温度を99℃とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−3を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−3の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−3を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−3の製造と同様に操作し、イエロートナーA−3を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−3の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−3を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−4を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−4の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−4を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−4の製造と同様に操作し、イエロートナーA−4を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−4の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−4を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−5を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を4時間とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−5を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−5の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−5を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−5の製造と同様に操作し、イエロートナーA−5を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−5の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−5を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−6を用い、pH8.5に調整した後に容器を密閉し、加熱温度を110℃とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−6を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−6の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−6を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−6の製造と同様に操作し、イエロートナーA−6を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−6の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−6を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−7を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を4時間とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−7を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−7の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−7を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−7の製造と同様に操作し、イエロートナーA−7を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−7の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−7を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−8を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を2時間とした以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−8を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−8の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−8を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−8の製造と同様に操作し、イエロートナーA−8を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−8の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−8を得た。
ポリエステル樹脂分散液A−1の代わりにポリエステル樹脂分散液A−9を用いた以外は、シアントナーA−1の製造と同様に操作し、シアントナーA−9を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−2を用いた以外は、シアントナーA−9の製造と同様に操作し、マゼンタトナーA−9を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−3を用いた以外は、シアントナーA−9の製造と同様に操作し、イエロートナーA−9を得た。
着色剤分散液A−1の代わりに着色剤分散液A−4を用いた以外は、シアントナーA−9の製造と同様に操作し、ブラックトナーA−9を得た。
上記の製造したトナー50部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)を0.21部添加してサンプルミルにてブレンドし、外添トナーを製造した。
ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製、Mw78000)を1重量%コートした体積平均粒径50μmのフェライトキャリアに対し、トナー濃度が5重量%となるよう上記外添トナーを秤量し、ボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤を調整した。
(低温定着性の評価)
得られた現像剤を、定着装置を取り外した富士ゼロックス社製DocuPrint C2220(以下、「DPC2220」と略す場合がある)の現像器に充填して、未定着画像を採取した。
画像条件は40mm×50mmのソリッド像で、トナー量は4.5g/m2、被転写体としては光沢紙(LBP−KAGB5 サンワサプライ社製)を使用した。
なお、低温定着性は、定着画像を一定荷重の重り(20g/cm2)を用いて10秒間折り曲げ、折れた部分を伸ばし、その部分の画像欠損の最大幅が0.3mm以下になる定着温度を最低定着温度とした。
得られた現像剤(シアントナーA−1、マゼンタトナーA−1、イエロートナーA−1、ブラックトナーA−1のセット〜シアントナーA−9、マゼンタトナーA−9、イエロートナーA−9、ブラックトナーA−9のセット)を使用し、富士ゼロックス社製DocuPrint C2220改造機(定着温度が可変となるように改造したもの)を用いて、低温定着性の評価における最低定着温度よりも20℃高い温度を定着温度として、光沢紙(LBP−KAGB5 サンワサプライ社製)上にカラー定着画像を形成し、カラー定着画像の解像度を目視にて確認した。
高解像度(○):画像の輪郭が細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有している。
許容範囲(△):画像の輪郭が、高解像度の定着画像と比較するとややぼやけているものの、許容範囲の解像度である。
低解像度(×):画像の輪郭が不鮮明であり、画像解像度が低い。
シアントナーA−1、マゼンタトナーA−1、イエロートナーA−1、ブラックトナーA−1を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ109℃、111℃、110℃、110℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有していた。
シアントナーA−2、マゼンタトナーA−2、イエロートナーA−2、ブラックトナーA−2を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ103℃、105℃、106℃、105℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は、実施例A−1のカラー定着画像と比較してややぼやけているものの許容範囲であった。
シアントナーA−3、マゼンタトナーA−3、イエロートナーA−3、ブラックトナーA−3を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ119℃、120℃、118℃、120℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有していた。
シアントナーA−6、マゼンタトナーA−6、イエロートナーA−6、ブラックトナーA−6を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ130℃、131℃、131℃、132℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は細部まで再現され、高い解像度を示していた。
シアントナーA−7、マゼンタトナーA−7、イエロートナーA−7、ブラックトナーA−7を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ110℃、111℃、109℃、111℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は、実施例A−1のカラー画像と比較してややぼけているものの許容範囲であった。
シアントナーA−8、マゼンタトナーA−8、イエロートナーA−8、ブラックトナーA−8を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ112℃、110℃、110℃、111℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は、実施例A−1のカラー画像と比較してややぼけているものの許容範囲であった。
シアントナーA−9、マゼンタトナーA−9、イエロートナーA−9、ブラックトナーA−9を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ113℃、110℃、109℃、112℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は、実施例A−1のカラー画像と比較してややぼけているものの許容範囲であった。
シアントナーA−4、マゼンタトナーA−4、イエロートナーA−4、ブラックトナーA−4を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ103℃、102℃、102℃、101℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は不鮮明であり、画像解像度は低かった。
シアントナーA−5、マゼンタトナーA−5、イエロートナーA−5、ブラックトナーA−5を用いて調整した現像剤を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表1に示すように、それぞれ110℃、110℃、109℃、111℃であった。
前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度を目視にて確認したところ、表1に示すように、画像の輪郭は不鮮明であり、画像解像度は低かった。
<ポリエステル樹脂分散液の調整>
(ポリエステル樹脂分散液B−1の調整)
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル113重量部と、イソフタル酸ジメチル19重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物206重量部と、エチレングリコール25重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸156重量部(25.0モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−1の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは12.05(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル105重量部と、イソフタル酸ジメチル101重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物253重量部と、エチレングリコール24重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸29重量部(4.64モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−2の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは10.70(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル49重量部と、イソフタル酸ジメチル31重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物127重量部と、エチレングリコール34重量部と、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸260重量部(42.02モル%)と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−3の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは13.64(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル115重量部と、イソフタル酸ジメチル128重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物268重量部と、エチレングリコール29重量部と、テトラブトキシチタネート0.08重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−4の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは10.40(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル96重量部と、2−エチルテレフタル酸ジメチル220重量部と、シクロヘキサンジメタノール206重量部と、エチレングリコール7重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−5の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは9.47(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル230重量部と、4−エチルイソフタル酸ジメチル80重量部と、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物57重量部と、シクロヘキサンジメタノール61重量部と、エチレングリコール71重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−6の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは9.94(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、3−tert−ブチルイソフタル酸ジメチル138重量部と、2−エチルテレフタル酸ジメチル220重量部と、シクロヘキサンジメタノール222重量部と、テトラブトキシチタネート0.08重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−7の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは9.54(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル22重量部と、ハイドロキノン44重量部と、エチレングリコール107重量部と、トリメシン酸トリメチル323重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−8の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは12.69(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル220重量部と、2−エチルテレフタル酸ジメチル61重量部と、シクロヘキサンジメタノール222重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−9の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは9.00(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチル28重量部と、イソフタル酸ジメチル202重量部と、ハイドロキノン144重量部と、エチレングリコール30重量部と、4−ヒドロキシイソフタル酸ジメチル67重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−10の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは11.85(cal/cm3)0.5であった
加熱乾燥した3口フラスコに、アジピン酸ジメチルを27重量部と、イソフタル酸ジメチルを197重量部と、ハイドロキノンを140重量部と、エチレングリコールを48重量部と、4−ヒドロキシイソフタル酸ジメチルを66重量部と、テトラブトキシチタネート0.07重量部とを入れた後、170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。
また、ポリエステル樹脂B−11の溶解度パラメーターを、前述の測定方法によりFedorsの計算式を用いて算出したところ、溶解度パラメーターは11.74(cal/cm3)0.5であった
(着色剤分散液B−1の調整)
シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン))99重量部と、アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)15重量部と、イオン交換水300重量部とを混合し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した後、循環式超音波分散機(日本精機製作所製、RUS−600TCVP)にかけることによって着色剤分散液B−1を得た。
また、着色剤分散液B−1の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにマゼンタ顔料(Pigment Red 185)を用いた以外は、着色剤分散液B−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液B−2を得た。
また、着色剤分散液B−2の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにイエロー顔料(Pigment Yellow 74)を用いた以外は、着色剤分散液B−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液B−3を得た。
また、着色剤分散液B−3の固形分比率は24重量%であった。
シアン顔料の代わりにブラック顔料(カーボンブラック)を用いた以外は、着色剤分散液B−1の調整と同様に操作し、着色剤分散液B−4を得た。
また、着色剤分散液B−4の固形分比率は24重量%であった。
フィッシャートロプシュワックスFNP92(融点92℃:日本精鑞社製)100重量部と、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンR)3.6重量部と、イオン交換水400重量部とを混合し、100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、離型剤分散液を得た。
また、離型剤分散液の固形分比率は20重量%であった。
(シアントナーB−1の製造)
ポリエステル樹脂分散液B−1を295重量部と、着色剤分散液B−1を36重量部と、離型剤分散液92重量部と、脱イオン水600重量部とを丸型ステンレス製フラスコ中に入れて、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−2を用いた以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、マゼンタトナーB−1を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−3を用いた以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、イエロートナーB−1を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−4を用いた以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、ブラックトナーB−1を得た。
ポリエステル樹脂分散液B−1の代わりにポリエステル樹脂分散液B−2を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を2時間とした以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、シアントナーB−2を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−2を用いた以外は、シアントナーB−2の製造と同様に操作し、マゼンタトナーB−2を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−3を用いた以外は、シアントナーB−2の製造と同様に操作し、イエロートナーB−2を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−4を用いた以外は、シアントナーB−2の製造と同様に操作し、ブラックトナーB−2を得た。
ポリエステル樹脂分散液B−1の代わりにポリエステル樹脂分散液B−3を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を4時間とし、pH8.5に調整した後の加熱温度を99℃とした以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、シアントナーB−3を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−2を用いた以外は、シアントナーB−3の製造と同様に操作し、マゼンタトナーB−3を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−3を用いた以外は、シアントナーB−3の製造と同様に操作し、イエロートナーB−3を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−4を用いた以外は、シアントナーB−3の製造と同様に操作し、ブラックトナーB−3を得た。
ポリエステル樹脂分散液B−1の代わりにポリエステル樹脂分散液B−4を用い、52℃まで加熱した後の保持時間を2時間とした以外は、シアントナーB−1の製造と同様に操作し、シアントナーB−4を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−2を用いた以外は、シアントナーB−4の製造と同様に操作し、マゼンタトナーB−4を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−3を用いた以外は、シアントナーB−4の製造と同様に操作し、イエロートナーB−4を得た。
着色剤分散液B−1の代わりに着色剤分散液B−4を用いた以外は、シアントナーB−4の製造と同様に操作し、ブラックトナーB−4を得た。
上記の製造したトナー50gに対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)を0.21g添加してサンプルミルにてブレンドし、外添トナーを製造した。
ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製、Mw=78000)を1重量%コートした体積平均粒径50μmのフェライトキャリアに対し、トナー濃度が5重量%となるよう上記外添トナーを秤量し、ボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤を調整した。
(静電荷現像用受像紙B−1の製造)
基材としては、叩解度が530ccの広葉樹晒クラフトパルプ105重量部と、クレー11重量部と、澱粉2重量部と、ロジンサイズ剤1.55重量部と、硫酸バンド1重量部とを添加して抄紙した50g/m2の上質紙を使用した。
塗布液としては、ポリエステル樹脂B−5をトルエンに溶解させた溶液を用いた。
上記上質紙の片面にブレードコーターによって塗布液を塗布し、その後、スーパーカレンダーで平滑化処理を行い、膜厚10μmの樹脂層が形成された静電荷現像用受像紙B−1を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−6を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−2を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−7を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−3を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−8を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−4を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−9を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−5を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−10を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−6を得た。
ポリエステル樹脂B−5の代わりにポリエステル樹脂B−11を用いた以外は、静電荷現像用受像紙B−1の製造と同様に操作し、静電荷現像用受像紙B−7を得た。
(低温定着性の評価)
得られた現像剤を、定着装置を取り外した富士ゼロックス社製DocuPrint C2220(以下、「DPC2220」と略す場合がある)の現像器に充填して、未定着画像を採取した。
画像条件は40mm×50mmのソリッド像で、トナー量は4.5g/m2、被転写体としては製造した静電荷現像用受像紙B−1〜B−6から選択したものを使用した。
なお、低温定着性は、実施例Aで記載した通りである。
ドキュメント保存性の評価については、最低定着温度より20℃高い温度で定着した定着画像2枚を、互いに画像部と画像部、および、非画像部と画像部とが重なるように向かい合わせて重ね、重ねた部分に対して80g/cm2相当になるように重りを載せ、温度が60℃で湿度が50%の恒温恒湿槽で3日間放置した。
G2:画像同士が接着していた為、画像部のところどころに画像欠損の白抜けが発生している。
G3:重ねた2枚の画像を離す際、互いの定着表面に画像のあれやグロス低下は発生するが、画像としては画像欠損は殆どなく許容できるレベル。非画像部に若干の移行が見られる。
G4:重ねた2枚の画像を離す時に、音がし、非画像部にもわずかに画像移行が見られるが、画像欠損はなく、全く問題無いレベル
G5:画像部、非画像ともに全く画像欠損や画像移行が見られない。
得られた現像剤(シアントナーB−1、マゼンタトナーB−1、イエロートナーB−1、ブラックトナーB−1のセット〜シアントナーB−9、マゼンタトナーB−9、イエロートナーB−9、ブラックトナーB−9のセット)を使用し、富士ゼロックス社製DocuPrint C2220改造機(定着温度が可変となるように改造したもの)を用いて、低温定着性の評価における最低定着温度よりも20℃高い温度を定着温度として、製造した静電荷現像用受像紙1〜6から選択したものの上にカラー定着画像を形成し、カラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認した。
高解像度(○):画像の輪郭が細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有している。
許容範囲(△):画像の輪郭が、高解像度の定着画像と比較するとややぼやけているものの、許容範囲の解像度である。
低解像度(×):画像の輪郭が不鮮明であり、画像解像度が低い。
グロス均一(○):グロスムラは確認されず、均一なグロス光沢を有している。
許容範囲(△):グロスはわずかにムラが認められるものの、気にならない程度であり、許容範囲である。
グロスムラ顕著(×):グロス均一性が低く、グロスムラが顕著に認められる。
シアントナーB−1、マゼンタトナーB−1、イエロートナーB−1、ブラックトナーB−1を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−1を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ110℃、109℃、111℃、110℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG5であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有しており、グロスムラは確認されず均一なグロス光沢を有していた。
シアントナーB−2、マゼンタトナーB−2、イエロートナーB−2、ブラックトナーB−2を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−2を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ105℃、104℃、106℃、105℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG4であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は、実施例B−1のカラー定着画像と比較してややぼやけているものの許容範囲であり、グロスはわずかにムラが認められるものの気にならない程度であり許容範囲であった。
シアントナーB−3、マゼンタトナーB−3、イエロートナーB−3、ブラックトナーB−3を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−3を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ123℃、121℃、122℃、122℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG5であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有しており、グロスはわずかにムラが認められるものの気にならない程度であり許容範囲であった。
シアントナーB−3、マゼンタトナーB−3、イエロートナーB−3、ブラックトナーB−3を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−5を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ121℃、123℃、121℃、122℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG5であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有していたが、グロス均一性は低くグロスムラが顕著に認められた。
シアントナーB−1、マゼンタトナーB−1、イエロートナーB−1、ブラックトナーB−1を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−6を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ105℃、104℃、103℃、104℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG4であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は、実施例B−1のカラー定着画像と比較してややぼやけているものの許容範囲であり、グロスムラは確認されず均一なグロス光沢を有していた。
シアントナーB−2、マゼンタトナーB−2、イエロートナーB−2、ブラックトナーB−2を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−7を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ103℃、101℃、102℃、102℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全て G3であり 保存ドキュメントに若干の画像あれ、グロス低下が認められた。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は、実施例B−1のカラー定着画像と比較してややぼけているものの許容範囲であり、グロスはわずかにムラが認められるものの気にならない程度であり許容範囲であった。
シアントナーB−1、マゼンタトナーB−1、イエロートナーB−1、ブラックトナーB−1を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−3を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ112℃、113℃、111℃、112℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG5であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は細部まで鮮明に再現され、高い解像度を有していた。グロスはわずかにムラが認められるものの気にならない程度であり許容範囲であった。
シアントナーB−4、マゼンタトナーB−4、イエロートナーB−4、ブラックトナーB−4を用いて調整した現像剤、被転写体として静電荷現像用受像紙B−4を用いて、前述の方法にて測定した最低定着温度は、表2に示すように、それぞれ98℃、99℃、97℃、99℃であった。
前述の方法にて形成したドキュメントの保存性評価結果は、表2に示すように、4色全てG5であり許容範囲であった。
また前述の方法にて形成したカラー定着画像の解像度・グロス均一性を目視にて確認したところ、表2に示すように、画像の輪郭は不鮮明であり画像解像度は低く、グロス均一性は低くグロスムラが顕著に認められた。
12…静電荷保持体
14…帯電手段
16…潜像形成手段
18…現像手段
20…転写手段
22…クリーニング手段
24…除電手段
26…定着手段
50…被転写体
Claims (7)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、
前記結着樹脂は、ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格を含有するポリエステル樹脂を含むことを特徴とする静電荷現像用トナー。 - 前記ポリエステル樹脂の全モノマー構成単位は、前記ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格を含むモノマー構成単位を3〜50モル%含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記ナフタレン環を有するヒドロキシジカルボン酸骨格は、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸骨格であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナー。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーを含むことを特徴とする静電荷現像用現像剤。
- 静電荷保持体上に静電潜像を形成する潜像形成工程と、
前記静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、
前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程と、
を含み、
前記現像剤は、請求項4に記載の静電荷現像用現像剤であることを特徴とする画像形成方法。 - 前記被転写体は、基材と基材上に形成された受像層を有し、
前記受像層は、下記式(1)を満たす受像層用樹脂を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
式(1):0.5≦|SP(r)−SP(a)|≦4.5
[式(1)中、SP(r)は前記受像層用樹脂の溶解度パラメーターを表し、SP(a)は前記ポリエステル樹脂の溶解度パラメーターを表し、単位はすべて (cal/cm3)0.5である。] - 前記被転写体は、基材と基材上に形成された受像層を有し、
前記受像層は、下記式(2)を満たす受像層用樹脂を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成方法。
式(2):50℃≦Tg(r)≦Tg(t)+15℃
[式(2)中、Tg(r)は前記受像層用樹脂のガラス転移点を表し、Tg(t)は前記静電荷現像用トナーの結着樹脂のガラス転移点を表す。]
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