JP4576772B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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JP4576772B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場へ駐車しようとする際にドライバが的確な運転操作を簡単に行うことができるように、自車両の周囲状況をCCDカメラ等により把握しステアリング操作等に関する情報とともにドライバへ表示する駐車支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載したCCDカメラで捉えた車両周辺の画像を利用し、駐車時や挟路走行時にドライバの運転操作を支援するものとして、たとえば特開平11−16097号公報に記載のものが知られている。
この公開公報に記載のものにあっては、車速V、ハンドル角θを検出するとともに、CCDカメラによる走行方向の環境の撮像を利用して、障害物等と自車両との相対位置情報を得る。2次元マップ作成部で形成した走行方向を含む自車両周辺の環境の2次元マップに基づき、自車両が狭路に進入する場合の理想の経路を演算する。
【0003】
一方、予想位置推定部では、2次元マップ上で自車両が現在の速度V、ハンドル角θを維持した場合の、自車両の設定時間後の予想位置を算出し、理想経路と予想位置とを合成して2次元マップ上に表示させドライバに報知する。また、理想経路と予想経路の外れ量を最小にする速度修正量、及び舵角修正量を演算してこれらを表示するようにもしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術では、速度修正量及び舵角修正量の報知を車両の速度や加速度に応じて変更することで操作支援能力を向上させるようにしているものの、理想経路と予想経路の外れ量に応じて報知する構成となっているので、ドライバに操作を促す報知が与えられた時には既に理想経路を外れた状態に有って理想経路に沿う様に車両を運転操作するのが難しいという問題点がある。いわば、必ず操作が遅れてしまうような支援装置になっている。
【0005】
上記操舵遅れを避けようとして、ドライバが理想経路と予想経路を見ながら操舵操作を調整することが考えられる。
しかしながら、上記従来技術においては、表示する理想経路が下記の双曲線関数
【数1】
Figure 0004576772
で与えるようになっている。ここで、k、kは定数、yは進行方向を表す。
この関数で与えられる理想経路は、直線部分を持たず連続的に変化する曲線であり、ドライバがいつ操舵を開始すれば良いのか判断が難しくなるばかりか、これを実現するための操舵角も、同様の複雑な関数で表され、本質的に操舵操作の難しい軌道になっている。
【0006】
その上、理想経路は双曲線関数で表されるのに対して、予想経路は円弧で表されるため、所定時間移動後に理想経路の位置と予想経路の位置が一致したとしても、その時の理想経路での車体の向きと予想経路での車体の向きとが異なってしまうため、必ずその後に理想経路からずれてしまうという問題点がある。
【0007】
このことを図18に基づき説明する。同図中、Aは車両の現在位置を示している。この現在位置から上記双曲線関数で描かれた理想経路aは実線で描かれている。これに対して、ある操舵角を保ちながら所定速度で前進した場合の予想経路bは点線で示されており、所定時間後の位置はBで表されている。このときBは理想経路aのほぼ中心に位置しているため現状維持でよいはずであるが、実際には理想経路aから求まる車両位置はCとなっており、車体の向きがBとは異なっている。従って、Bの位置に達したときに、それ以降も理想経路a上に保とうとするためには余分な修正操作を必ず行なわなければならなくなる。
【0008】
したがって、本発明は、駐車時にドライバがより簡単な操作で確実に目標軌道どおりに車両を移動できるようにした駐車支援装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の本発明は、車速を検出する車速センサと、操舵角を検出する操舵角センサと、車両周囲を撮影する撮影手段と、車両周囲の障害物を検出する周囲障害物検出手段と、車速と操舵角から車両の2次元平面上での運動を算出する車両運動算出部と、車両運動算出部で算出された車両運動と、周囲障害物検出手段により得られた障害物までの相対位置関係とから、車両周囲の2次元地図を生成する周囲地図生成部と、周囲地図生成部で生成された周囲地図から駐車可能な空間を見つけ出し目標駐車位置とする目標駐車位置決定部と、現在の車両位置から目標駐車位置までの目標軌道の座標と、目標車体向きと、目標軌道及び目標車体向きを実現するための目標操舵角とを算出する目標軌道算出部と、車両の特定部位に関係づけられた位置に設定表示される基準線の座標を算出する基準線設定部と、車両が目標軌道に沿って移動する際にドライバがステアリング操作を行なわなければならない車両の位置と、その時の車体向きを目標軌道から算出する目標操作位置算出部と、車両が目標操作位置に到達した際の基準線の位置である目標基準線の位置座標を、目標駐車位置と目標車体向きを用いて求める目標基準線位置算出部と、目標軌道算出部、基準線設定部、目標基準線位置算出部によりそれぞれ算出した目標軌道、基準線、目標基準線位置の座標を用いて、目標軌道と基準線と目標基準線を、周囲地図と合わせて撮影手段から得られた画像に重畳する画像合成部と、画像合成部で重畳した画像を表示する表示手段とを有するものとした。
【0010】
請求項2の発明は、基準線が車両の後端位置上、または車両の後端から所定距離離れた位置上における車幅相当の線分であるようにした。
【0011】
請求項3の発明は、目標軌道算出部が互いに接続する直線と第1の円弧、または第1の円弧と第2の円弧からなる軌道を算出し、目標操作位置算出部は、軌道が直線と第1の円弧からなるときは操舵角を中立と第1の円弧に対応する所定値との間で切り替える時の目標操作位置を算出し、軌道が第1の円弧と第2の円弧からなるときは操舵角を第1の円弧に対応する所定値と第2の円弧に対応する所定値との間で切り替える時の目標操作位置を算出するものとした。直線および各円弧の数は任意であり、各接続点に対応して目標操作位置を算出する。
【0012】
請求項4の発明は、目標軌道算出部により算出される目標軌道を、基準線が描く軌道とした。
【0013】
請求項5の発明は、目標軌道算出部により算出される目標軌道が、目標操舵状態の違いに応じて、表示形態が変化されるようにした
【0014】
請求項6の発明は、目標操作位置算出部を、目標軌道算出部で目標軌道算出時に求められた現在位置から目標駐車位置に至る間における各位置での目標操舵角が、中立状態、操舵過渡状態、操舵角一定状態のうちのいずれかの状態から別の状態へと変化するのを識別し、変化時における車両位置、車体の向きを算出するようにした。
【0015】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、車両の特定部位に関係づけた位置に基準線を設定し、車両周囲の撮像画像上の対応する位置に基準線を重畳表示すると同時に、ステアリング操作を行なわなければならない位置における基準線の位置を算出してその位置に目標基準線を、周囲地図と合わせて車両周囲の撮影画像上に重畳表示する構成とした。
そのため、ドライバは目標軌道に沿って車両を移動させるために操舵状態を変化させなければならない位置を目標基準線として認識することができると同時に、現在の基準線の目標基準線への近づき方を確認しながら運転操作することで、現在の状態を保ったまま運転を続けると、どのくらいで操舵状態を変化させなければならない位置に到達するのか、予想しながら運転操作できるので、操作遅れを防止することが可能となる。したがって、簡単な操舵でより確実に目標軌道通りに車両を移動させることが可能となるだけでなく、より大きな安心感を与えることが可能となる。
【0016】
請求項2の発明においては、基準線を車両後端位置上、または車両後端から一定距離離れた位置上における車幅相当の線分で示す構成としたので、いわゆるバックモニタシステムなどで用いられているカメラにより撮影された後方画像の中で、認識が容易な位置に基準線を表示することが可能となり、ドライバの運転操作判断が、より容易になる。また、後方画像に車両後端やその角が映っていない場合でも、基準線の位置を車体から離れた位置に設定することで後方画像上に基準線を設定・表示することが可能となる。
【0017】
請求項3の発明においては、目標軌道を円弧と直線、または円弧と円弧で生成する構成としたので、基準線と目標操作位置における基準線が一致した時点で一旦停止し、必要な操舵操作(たとえば目標軌道が直線と円弧の場合は、中立から所定の一定操舵角へまたは一定操舵角から中立へ、また目標軌道が円弧と円弧の場合は、一方の円弧に対応する所定の一定操舵角から他方の円弧に対応する所定の一定操舵角へなど)を行なった後、再度、移動を開始することで、簡単な操作でより確実に目標軌道通りに車両を移動させることが可能となる。
【0018】
請求項4の発明においては、基準線が描く軌道を目標軌道としたので、基準線が目標基準線に接近する様子がより分かり易くなり、より正確に目標軌道に一致するように操舵操作することが可能となる。
【0019】
請求項5の発明においては、目標操舵角の状態に応じて目標軌道の表示形態を変化させる構成としたので、現在の操舵状態、将来の操舵状態をどのようにすれば良いか、事前に、より簡単、より明確、より正確に認識することが可能となる。
【0020】
請求項6の発明においては、目標操作位置算出部が、目標軌道算出部により求められた目標操舵角から、操舵状態が中立、操舵過渡、操舵角一定のいずれの状態であるかを判別し、これらの状態の変化に応じて目標基準線を与える構成としたので、操舵過渡で運転する領域がより明確にわかるという利点がある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例を図に基づき説明する。
図1は、本駐車支援装置の全体を示すブロック図である。
同図において、コントロールユニット1は、マイクロコンピュー夕、ROM、RAM、インターフェイス回路などからなり、各スイッチ、各センサからの入力情報を処理して、ディスプレイ(表示手段)8へ出力するデータを算出する役割を担っている。
駐車動作開始スイッチ2は、ドライバが駐車場所に対して予め決められた位置まで車両を持っていった時点で、駐車支援装置を作動させるために操作するものである。駐車動作開始スイッチ2が操作されると、この出力信号がコントロールユニット1へ入力され、駐車支援装置全体が初期化され、駐車操作支援を開始するようになる。
【0022】
駐車方法選択スイッチ3は、後退並列駐車を行いたいのか、縦列後退駐車を行いたいのか、自車両の左側空間に駐車したいのか、あるいは自車両の右側空間に駐車したいのかをドライバが手動で選択するためのスイッチである。ドライバが手動でこのスイッチ3を切替えることで、この選択信号がコントロールユニット1へ入力されるようになっている。
【0023】
車速センサ4は、例えば車輪と一体に回転する磁性体のロータの歯に対し、コイルと永久磁石からなるピックアップを適当な空隙を設けて配置して、車輪の回転に応じてパルス電圧を発生させ、このパルスの時間間隔を計測し、得られた時間間隔と1パルス当たりの角度、タイヤ半径等の数値から車速を得るようになっている。
【0024】
操舵角センサ5は、例えばステアリングホイールに連動するスリットディスクを挟んで2組のフォトインタラプタをステアリングコラムチューブに互いに位相差を有して固定して構成する。ステアリングホイールの回転に応じてスリットディスクによる光の透過・遮断に応じてパルスを発生する。このパルスをカウントし、ドライバが操作するステアリングの中立点、操舵角を、また上記位相差により操舵方向を判別する。得られた操舵角にステアリングギヤ比を乗じれば、容易に操舵輪の向いている角度(切り角)に換算できる。
【0025】
超音波センサ(周囲障害物検出手段)6は、例えばピエゾ圧電素子を利用したトランスミッタから超音波を発射し、この超音波が障害物に当たって反射してくるのを同じくピエゾ圧電素子を利用したレシーバで検知するもので、車体座標系における障害物までの距離及びその方位を検出するものである。障害物までの距離は、超音波の発射から反射して返ってくるまでの時間を計測し超音波の速度を乗じて得るようになっている。
ここでは、車両前端に真横方向に向けて設置されている。
【0026】
カメラ(撮影手投)7は、例えばCCDカメラを用い、これを車両後方に設置することで車両の後方を撮影する。このカメラ7による画像信号は、コントロールユニット1へ入力される。
ディスプレイ8は、例えば、いわゆるバックモニタやナビゲーション装置等で使われている液晶製のモニタ・ディスプレイを用い、コントロールユニット1から出力される画像信号が入力され、カメラ7が捉えた画像等を表示することで、ドライバが後退しながら駐車する際の参考情報を視覚的に提供するものである。
【0027】
図2は、コントロールユニット1の機能ブロック図である。
予想軌道算出部11は、操舵角センサ4から得られた操舵角から、その時点での車両の回転半径を算出し、車体の特定部位(例えば、車両後端や後輪横の車体)が描く軌道を求める。
【0028】
車両運動算出部12は、操舵角センサ4から得られる前輪の切り角と、車速センサ5から得られる車速と、前進か後退かを識別するために変速機に設けた図外のシフトポジションセンサから得られるシフトポジションに基づいて、例えば、下式の状態方程式から、車両の位置、車体の向き等の車両運動情報を求める。この場合、初期位置は駐車動作開始スイッチ2をドライバが操作した時点とする。
【数2】
Figure 0004576772
ここで、(x,y)は初期位置を原点Oとしたときの後輪車軸中心点の座標、θは車体の向き、Lwbは車両のホイールベース、Φは操舵角センサ4から得られる前輪の切り角である。
【0029】
周囲地図生成部13は、超音波センサ6で得られた障害物までの距離及び方位に、車両運動算出部12で求められた車両運動情報を加味しながら、車両周囲の障害物位置をマッピングしていく。この結果、車両が移動するに従い、ここで得られる2次元の周囲地図から広域の地図が得られることとなる。
目標駐車位置決定部14は、駐車方法選択スイッチ3により選択された駐車方法(例えば、並列後退駐車左右、縦列後退駐車左右の4通りから選択)を参考に、周囲地図生成部13で作成された周囲地図の中から駐車スペースとして最も適切なものを探し出し、目標駐車位置としての目標後輪車軸中心点の座標及び目標車体方向を決定する。
【0030】
目標軌道算出部15は、目標駐車位置決定部14で決定された目標駐車位置と車両運動算出部12で求めた車両の現在位置とから、予め定められた軌道生成ロジックに従って目標とする軌道を算出する。この軌道生成ロジックの詳細については後述する。
基準線設定部16は、車両の特定部位に関係づけた位置(本実施例においては、車両後端位置)に基準線を設定する。この基準線に関する信号は、画像合成部19へ入力される。
【0031】
目標操作位置算出部17は、目標軌道算出部15で目標軌道を算出する際に求められる、現在位置から目標駐車位置に至る間の各位置での目標操舵角に基づいて、操舵状態が中立である目標軌道の部分、操舵過渡である目標軌道の部分、操舵角一定の目標軌道の部分等を区分けし、そのそれぞれの時における車両位置、車体の向きを算出する。
【0032】
目標基準線位置算出部18は、目標操作位置算出部17により区分けされた目標軌道から、操舵状態が変化する境目の目標軌道の座標と、その時の目標車体向きとを、また基準線設定部16により設定された車体に対する基準線の相対座標から、操舵状態が変化する位置での基準線の座標を求める。この操舵状態が変化する位置での基準線に関する情報信号は、画像合成部19へ入力される。
【0033】
画像合成部19は、カメラ7により撮影された車両周囲の画像(本実施例では後方画像)上に、予想軌道算出部11で算出された予想軌道と、目標軌道算出部15で算出された目標軌道と、基準線設定部16で設定された基準線と、目標基準線位置算出部18で求められた操舵状態が変化する位置での基準線とを重畳し、得られた合成画像をディスプレイ8へと出力する。
【0034】
ここで、ディスプレイ8に表示される画像の一例を図3に示す。
自車両kにおいて、駐車動作開始スイッチ2がオンとされることで駐車支援が開始される。ここでは、自車両kが前輪操舵車であるとして、後輪車軸中心点を車両運動を計算する際の基準とし、後輪車軸の中心点位置が車両座標系での原点として設定される。車両kの前方をx軸、後輪車軸左側をy軸とする。
【0035】
今、車両kが現在の後輪車軸中心点cの位置から、破線で示した目標駐車位置での駐車枠eに収まった時の後輪車軸中心点dまで移動するものとする。
このとき、車両kは、現在の後輪車軸中心点cから目標駐車位置での後輪車軸中心点dに至るまで、図中一点鎖線で表示した後輪車軸中心点の目標軌道fに沿って移動するようにガイド支援されることになる。
【0036】
後輪車軸中心点の目標軌道fは、本実施例では軌道が「直線+円弧+直線」で設定され、例えば、車両の後端が描く目標軌道gを求める際に必要となる。なお、ディスプレイ8には車両後端の目標軌道gを表示するようにするので、後輪車軸中心点の目標軌道fのディスプレイ8への表示は必ずしも必要ではない。
【0037】
基準線設定部16で設定された現在位置での基準線hは、本実施例では、車両後端の位置に設定する。
目標基準線位置算出部18により、目標軌道gが直線から円弧に変化する位置に車両後端の基準線が到達する目標基準線iがさらに設定され、ディスプレイ8に表示される。これにより、操舵操作は、最初目標軌道gに沿って真っ直ぐ後退することで現在の基準線hが移動していき、目標基準線iに重なった時点で一旦停車し、ステアリングを切り増していって予想軌道算出部11で得られる車両の予想軌道j(本実施例では、一定に保った操舵角での後退に応じて車両後端が描く円弧で表される)が、目標軌道算出部15で得られる目標軌道gに重なったところで、操舵角を一定に保ち、後退を再開すれば良いことになる。
なお、駐車中の他車両などの障害物を示す境界線bが超音波センサ6により検出され、ディスプレイ8に表示される。
【0038】
ディスプレイ8に表示される画像の範囲(表示画面枠)aは、図中四角の太線枠で囲まれた部分であり、この表示画面は、車体後部上方に装着されたカメラ7により撮影された画像を座標変換して、あたかも真上から見下ろしたような画像とされる。更に、車体後端付近に2台のカメラを装着して後部上方に設置したカメラ7の画像と画像合成することで、車両の後端も含んだ形の画像を得るようにすることもできる。
【0039】
更に、表示画面枠aには入っていないが、基準線i’は目標軌道gが円弧から直線に変化するときに車両後端が到達する位置での基準線を示しており、車両kの移動とともに表示画面枠aが移動してきてその範囲内に入るようになるとディスプレイ8に表示される。
操舵操作としては、現在の基準線hが目標軌道変化場所での基準線i’に重なった時点で一旦停車して、ステアリングを中立に切り戻し、次いで後退を再開すれば、目標駐車枠eに車両を収めることができる。
【0040】
次に、目標軌道算出部15による目標軌道算出方法の一例について説明する。
目標軌道算出部15は、先の運動方程式に現れた状態量x、y、θが運動方程式や拘束条件(例えば、最大操舵角、車速の範囲等)を満たしながら、初期状態(現在位置での状態)
【数3】
Figure 0004576772
から終端状態(駐車終了時の状態)
【数4】
Figure 0004576772
へと、所定の条件に基づいて軌道を算出する。
【0041】
この算出方法としては、例えば、公知の技術でよく用いられているものとして、後退並列駐車であれば、以下のように行う。
すなわち、図4に示すように、現在の後輪車軸中心点Dの座標を(x,y)、目標駐車位置での後輪車軸中心点Bの座標を(x,y)とし、この目標駐車位置における車体の向きでの座標軸をx軸(車両前方を指す)、y軸(車両左側を指す)とすると、最初x軸に対し車体の向きが角度θとなった状態で直線c”に沿って真っ直ぐに後退し、一旦停止して操舵して円弧を描きながら車体を右回りにθだけ回転移動する。車体がx軸と並行になったら、直線c’に沿ってそのまま真っ直ぐに後退する。なお、後輪車軸中心点の軌跡Lは、図中太線で示してある。
従って、ここでは、
直線(Line1)+最小回転半径の円弧(Arc1)+直繰(Line2)
という軌道を用いる。
【0042】
一方、縦列後退駐車であれば、図5に示すように、現在の後輪車軸中心点Dの座標を(x,y)、目標駐車位置での後輪車軸中心点Bの座標を(x,y)とし、この目標駐車位置における車体の向きでの座標軸をx軸(車両前方を指す)、y軸(車両左側を指す)とすると、最初x軸に対し車体の向きが並行となった状態で直線cに沿って真っ直ぐに後退し、一旦停止して操舵したあと円弧を描きながら車体を右回りに回転移動する。
【0043】
車体が所定の位置に来たら、再度一旦停止しそれまでとは逆方向へ一定角度操舵し左回りに回転しながら後退する。この結果、直線cと平行な直線c’に沿った方向に車両が向くとともに目標駐車位置へ来ることとなる。なお、後輪車軸中心点の軌跡Lは、図中太線で示してある。
従って、ここでは、
直線(Line1)+最小回転半径の円弧(Arc1)+最小半径の円弧(Arc2)という軌道を用いる。円弧(Arc1)が第1の円弧、円弧(Arc2)が第2の円弧に相当する。
なお、これらの軌道は、幾何学的な関係から容易に算出することができる。
【0044】
以上の処理の流れを図6のゼネラルフローチャート、及び図7〜図12のサブルーチンのフローチャートを用いて、詳細に説明する。これらのプログラム処理は、コントロールユニット1のマイクロコンピュータにより所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお、図6のゼネラルフローを実行する際には、これと並行して周囲地図生成部13により周囲地図が生成されているものとする。
駐車動作開始スイッチ2が操作されると、コントロールユニット1で以下の処理が開始される。
ステップ110では、駐車動作開始フラグがセットされているか否かを調べる。セットされていればステップ200へ、セットされていなければステップ120へ進む。
【0045】
ステップ120では、駐車動作開始フラグをセットする。
ステップ200では、車速センサ5、操舵角センサ4等からの信号を読み込む。ここでの動作の詳細は、図7を使って後で説明する。
ステップ290では、目標駐車位置決定部14において、目標駐車位置決定フラグがセットされているかを調べる。セットされていればステップ500へ、セットされていなければステップ300へ進む。
【0046】
ステップ300では、目標駐車位置決定部14は、周囲地図生成部13で生成した周囲地図から、駐車スペースとして適切な場所を抽出し、目標駐車位置と、その時の目標車体向きを算出・設定する。ここでの作動の詳細は、後で図8、図9を使って説明する。
ステップ400では、目標駐車位置決定フラグをセットする。
ステップ500では、車両運動算出部12が、駐車動作開始フラグがセットされた時点での後輪車軸中心点を原点として、車両の運動に従い、車両の位置座標(x,y)、車体の方向θを算出する。ここでの動作の詳細は、図10を使って、後で説明する。
【0047】
ステップ600では、図示しないシフトポジションセンサからの信号に基づきシフトポジションを調べる。リバースに入っていればステップ700へ、リバースに入っていなければ、本プログラムを終了する。
ステップ700では、目標軌道算出部15が、リバースに入れられた時点の車両位置から、ステップ300で設定した目標駐車位置へ到る目標軌道を算出する。ここでの動作の詳細は、図11を使って、後で説明する。
ステップ790では、目標軌道算出フラグをセットする。
【0048】
ステップ800では、目標操作位置を算出する。ここでの動作の詳細は、図12を使って、後で説明する。
ステップ900では、画像合成部19が、ステップ700で求められた目標軌道の座標、ステップ800で求められた目標操作位置の座標、駐車動作開始スイッチ2の操作時点に応じて基準線設定部16で定められた基準線位置の座標を用い、後部の撮影画像に目標軌道、目標基準線、基準線を重畳して、ディスプレイ8に表示させる。
ステップ1000では、駐車動作開始フラグ、目標駐車位置決定フラグ、目標軌道算出フラグ等の本処理にかかわるフラグをリセットする。
【0049】
図7は、図6のゼネラルフローチャートでのステップ200におけるセンサ信号読み込み処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
ステップ210では、車両運動算出部12が車速センサ5から車速を読み込む。
ステップ220では、操舵角センサ4からステアリングの操作量である操舵角が予想軌道算出部11と車両運動算出部12へ読み込まれる。
ステップ230では、ステップ220で読み込まれた操舵角に、ステアリングのギヤ比G1を乗じることで、前輪舵角(前輪切り角)を算出する。
【0050】
図8、図9は、図6のゼネラルフローチャートでのステップ300における目標駐車位置設定処理の詳細な流れを示したフローチャートである。
ステップ310では、目標駐車位置決定部14が駐車方法選択スイッチ3からの信号に基づき、並列後退駐車と縦列後退駐車のどちらが選択されているかを判断する。
並列後退駐車が選択されていればステップ315へ、縦列後退駐車が選択されていればステップ320へ進む。
【0051】
ステップ315では、フラグflg_p1をセットする。ステップ320では、フラグflg_p1をリセットする。
ステップ325では、駐車方法選択スイッチ3が左右のどちら側を選択しているかを調べる。左側が選択されていればステップ330へ、右側が選択されていればステップ335へと進む。
ステップ330では、フラグflg_p2をセットする。ステップ335では、フラグflg_p2をリセットする。
【0052】
ステップ340、ステップ345、ステップ370ではフラグflg_p1とflg_p2の状態を調べて、これらのフラグの状態に応じてステップ350、ステップ360、ステップ380、ステップ390へと進む。
すなわち、右側の並列後退駐車を選択していればステップ350へ、左側の並列後退駐車を選択していればステップ360へ、左側の縦列駐車を選択していればステップ380へ、右側の縦列駐車を選択していればステップ390と進む。
【0053】
ステップ350では目標駐車位置決定部14が、右側の並列後退駐車するための駐車スペースを探索する。
ステップ355では、同じく目標駐車位置決定部14が、探索された駐車スペースから、目標とする後輪車軸中心点の座標(x,y)と、目標とする車体の向きθを算出する。これらステップ350、ステップ355における目標駐車位置の決定方法の詳細については、後で説明する。
【0054】
ステップ360では、目標駐車位置決定部14が左側の並列後退駐車するための駐車スペースを探索する。
ステップ365では、探索された駐車スペースから、目標とする後輪車軸中心点の座標(x,y)と、目標とする車体の向きθを算出する。
【0055】
ステップ380では、目標駐車位置決定部14が左側の縦列駐車するための駐車スペースを探索する。
ステップ385では、探索された駐車スペースから、目標とする後輪車軸中心点の座標(x,y)と、目標とする車体の向きθを算出する。
【0056】
ステップ390では、目標駐車位置決定部14が右側の縦列駐車するための駐車スペースを探索する。
ステップ395では、探索された駐車スペースから、目標とする後輪車軸中心点の座標(x,y)と、目標とする車体の向きθを算出する。
【0057】
図10は、図6のゼネラルフローチャートでのステップ500における、車両の運動に従った車両の位置座標、車体の方向を算出する相対位置算出処理の詳細な流れを示したフローチャートである。
ステップ505では車両運動算出部12が、相対位置座標、車体方向を算出する際、それらの初期化が行われているか否かにつき車両位置初期化フラグを調べて判断する。初期化フラグがセットされていればステップ540へ、リセットされていればステップ510へ進む。
【0058】
ステップ510では、車両位置初期化フラグをセットする。
続くステップ515では、車体向きを初期化してθ=π/2とする。
次いでステップ520では、後輪車軸中心点のx座標を初期化してx=0とし、ステップ530で、後輪車軸中心点のy座標を初期化しy=0とする。
ステップ540では、Tをサンプリング時間として、1サンプル前の車体向きθと、その周期で計測した車速V、前輪切り角Φから、次式により車体向きθを求める。
θ=(T・V/Lwb)・tanΦ+θ
【0059】
ステップ550では、Tをサンプリング時間として、1サンプル前の後輪車軸中心点のx座標xと、車体向きθと、その周期で計測した車速Vとから、次式により後輪車軸中心点のx座標xを求める。
=T・V・cosθ+x
【0060】
ステップ560では、Tをサンプリング時間として、1サンプル前の後輪車軸中心点のy座標yと、車体向きθと、その周期で計測した車速Vとから、後輪車軸中心点のy座標yを求める。
次式は前述の微分方程式を、サンプリング時間Tを使って差分方程式に離散化することで求められる。
=T・V・sinθ+y
【0061】
ステップ570では、θ=θとして、ステップ540で求めた新たな車体の向きを、このサンプルでの車体の向きとする。
ステップ580では、x=xとして、ステップ550で求めた新たな後輪車軸中心点のx座標を、このサンプルでの車体の向きとする。
ステップ590では、y=yとして、ステップ560で求めた新たな後輪車紬中心点のy座標を、このサンプルでの車体の向きとする。
【0062】
図11は、図6のゼネラルフローチャートでのステップ700における目標軌道算出処理の詳細な流れを示したフローチャートである。
ここでは、目標軌道は、図4、図5に基づき前述したように、目標軌道算出部15が並列後退駐車、縦列後退駐車ともに、直線と最小回転半径の組み合わせで与えるものとする。
ステップ710では、フラグflg_p1がセットされているか否かを調べる。セットされているならば、並列後退駐車が選択されておりステップ715へ、リセットされているならば、縦列後退駐車が選択されておりステップ745へと進む。
【0063】
並列後退駐車が選択された場合、ステップ715では、図4における目標軌道の一部である直線Line1の方程式を算出する。この直線は、リバースにシフトした時点での車体軸と一致している。
ステップ720では、図4における目標軌道の一部である直線Line2の方程式を算出する。この直線は、駐車が完了した時点での車体軸と一致している。
【0064】
ステップ725では、図4における目標軌道の一部である円弧Arc1の方程式を算出する。この円弧は、最大前輪舵角で決まる後輪車軸中心点の最小半径に等しい半径を有し、Line1、Line2の両直線に接するものである。
ステップ730では、直線Line1と円弧Arc1の接点の座標を算出する。ステップ735では、直線Line2と円弧Arc1の接点の座標を算出する。ステップ740では、得られた直線と円弧から、表示用目標軌道座標のデータを作成する。
ここでは、円弧を予め定められたN個の直線で近似し、N+2個の線分を表す座標群で与えることとする。
【0065】
一方、縦列後退駐車が選択された場合、ステップ745では、図5における目標軌道の一部である直線Line1の方程式を算出する。この直線は、リバースにシフトした時点での車体軸線cと一致している。
ステップ750では、図5における目標軌道の一部である円弧Arc1の方程式を算出する。この円弧Arc1は、最大前輪舵角で決まる後輪車軸中心点の最小半径を有する円弧が車体軸線cに接する点から、この円弧が車体軸線cと目標駐車位置における車体軸線c’との中間位置を通ってこれらに平行な線と交わる点までを結ぶ部分で構成する。
【0066】
ステップ755では、図5における目標軌道の一部である円弧Arc2の方程式を算出する。この円弧Arc2は、上記交点から目標駐車位置の車体軸線c’に接する点を結ぶ上記とは逆回りの円弧部分で構成する。
ステップ760では、直線Line1と円弧Arc1の接点の座標を算出する。ステップ765では、円弧Arc1と円弧Arc2の接点の座標を算出する。
ステップ770では、得られた直線と円弧から、表示用の目標軌道座標のデータを作成する。
ここでは、円弧を予め定められたN個の直線で近似し、2N+1個の線分を表す座標群で与えることとする。
【0067】
なお、ステップ740やステップ770で求める表示用のデータは後輪車軸中心点の描く軌道を表すものであるが、後輪車軸中心点の座標と、その時々の車体の方向と、後輪車軸と車体周囲の位置関係とから、車両後部の角の描く軌跡を表す座標データを求めてもよいし、後輪横の車体が描く軌跡を求めてもよいし、さらにはそれらを組み合わせたものでもよい。
【0068】
また、ステップ730、ステップ735、ステップ760、ステップ765で求められた接点の座標に対応する表示用データの座標を区切りとして、表示用データの表示色、表示形態(線分の太さ、点線等)等を変化させてディスプレイ8に表示することができる。これにより、操舵操作を実行する位置や、その目標操舵位置への接近の様子を、より明確にドライバに示すことが可能となる。
【0069】
図12は、図6のゼネラルフローチャートでのステップ800における目標操作位置算出処理の詳細な流れを示したフローチャートである。ここでも、目標軌道は図4、図5で示したように、並列後退駐車、縦列後退駐車ともに、直線と最小回転半径の組み合わせで与えるものとする。
ステップ810では、基準線設定部16が、後輪車軸中心点の座標と基準線との相対的な位置関係を読み込む。
例えば、基準線を車両後端で与える場合における基準線の両端の座標は、車体の軸線方向に後輪車軸中心点からリアオーバハング分、離れた点を通り、車体の軸線に対して垂直な線を考え、その垂線上でこの垂線と車体の軸線との交点から基準線の半分の長さだけ互いに離れる方向へ離れた2点で求めることができる。
【0070】
ステップ820では、フラグflg_p1がセットされているかを調べる。セットされている(すなわち並列後退駐車が選択されている)ならばステップ830へ、リセットされている(すなわち縦列駐車が選択されている)ならばステップ850へと進む。
【0071】
ステップ830では、目標操作位置算出部17が、ステップ730で目標軌道算出部15から直線Line1と円弧Arc1の接点の座標を読み込む。
ステップ835では、目標基準線位置算出部18が、ステップ830で得られた座標に、その時の車体の向きを考慮して、ステップ810で得られた関係を適用して、この位置における基準線の両端の座標を算出する。
【0072】
ステップ840では、目標操作位置算出部17が、直線Line2と円弧Arc1の接点の座標を読み込む。
ステップ845では、目標基準線位置算出部18が、ステップ840で得られた座標に、その時の車体の向きを考慮して、ステップ810で得られた関係を適用して、この位置における基準線の両端の座標を算出する。
【0073】
ステップ850では、目標操作位置算出部17が、目標軌道算出部15から直線Line1と円弧Arc1の接点の座標を読み込む。
ステップ855では、目標基準線位置算出部18が、ステップ850で得られた座標に、その時の車体の向きを考慮して、ステップ810で得られた関係を適用して、この位置における基準線の両端の座標を算出する。
【0074】
ステップ860では、目標操作位置算出部17が、円弧Arc1と円弧Arc2の接点の座標を読み込む。
ステップ865では、目標基準線位置算出部18が、ステップ860で得られた座標に、その時の車体の向きを考慮して、ステップ810で得られた関係を適用して、この位置における基準線の両端の座標を算出する。
【0075】
図13〜図15は、周囲地図生成部における地図生成の一例を示す。ここでは、自車両kが車両進行方向に対して左側に後退並列駐車で駐車する場合であり、予めドライバが選択しているものとする。
周囲地図生成部は、左前端に真横に向けて装着されている超音波センサ6からの測距出力を受けて、車両が駐車列と平行に前進するに従ってサンプリングし、車両の移動量を考慮して2次元平面上に障害物をサンプリング点によりマッピングする。
【0076】
図13は、壁80にそって図中左側に駐車中の他車両60についてサンプリング点31〜35、壁80についてサンプリング点36〜44、及び右側の他車両70についてサンプリング点45〜50が得られた状態を示している。
【0077】
周囲地図生成部では、図14に示すように、サンプリング点をグルーピングして、サンプリング点31〜35、サンプリング点36〜44、及びサンプリング点45〜50をそれぞれ一塊として、直線91、92、93に直線近似する。
グルーピングは、例えば、隣接している点間の距離が所定値より短いか否かで判断すれば良い。
これにより、ここでは、駐車中の他車両60、70の前面が2本の線91、93で、その後方の壁80が1本の線92で表わされる。
【0078】
目標駐車位置決定部14は、この直線近似して抽出された左側車両、後方の壁、および右側車両の障害物の線分データを参照して、前述のとおり制御フローのステップ300において駐車スペースを探索し、目標とする後輪車軸中心点の座標と、車体の向きを算出する。
この直線近似の線分データで表わされる周囲地図は目標駐車位置決定部14を通して画像合成部へ送られ、ディスプレイ8に表示される。
図15は、車両後方画像に、上記直線近似して抽出された障害物がそれぞれ線分101、102、103として重畳表示された、ディスプレイ8の表示範囲104を示す。
【0079】
本実施例は以上のように構成され、車両周囲の撮像画像と周囲地図とをディスプレイ8に表示するとともに、車両の後端に設定した基準線を対応する位置に重畳表示し、さらに目標駐車位置までの目標軌道と、軌道上のステアリング操作を行なわなければならない位置に目標基準線を重畳表示する構成としたので、ドライバは目標軌道に沿って移動するとき、基準線と目標基準線の近づき方を参照して操舵操作することにより、簡単に目標駐車位置へガイドされる。したがって、操作遅れの心配もなく、余裕をもって確実に車両を目標駐車位置へ移動、駐車させることができる。
【0080】
また、目標軌道を直線と円弧で構成するものとしたので、基準線と目標基準線が合致した点で所要の操舵を行うことにより、容易に目標軌道に沿わせることができる。
さらに、目標軌道は上記ステアリング操作を行なわなければならない位置を区切りとして表示色や線種を変化させているので、操舵操作地点をより明確に事前に認識できる。
【0081】
なお、実施例では、基準線設定部16は基準線を車両後端と一致する線に設定するものとしたが、このほか図16に示すように、自車両kの後端から一定距離離れた位置に設定した基準線110をディスプレイ8に表示するようにしてもよい。同図において基準線111は、車両が一旦停止しステアリングを操舵して操舵角を切り回し始めるべき位置に到達したと仮定したときの基準線110に対応する目標基準線であり、現在の表示画面112内に現在の基準線110と併せて表示されている。
このように車両から一定距離離して設定した基準線110は、例えば後方を撮影するカメラが1台しかなく車体の角が撮影範囲になく表示されないような場合に、とくに有効である。
【0082】
また他の基準線の態様として、図17に示すように、自車両kの後端における左右の角を示すため、1対のL字状のマークで構成した基準線120としてもよい。この場合、現在の表示画面122内に現在の基準線120と併せて表示する目標基準線121も、同様に1対のL字状のマークで構成する。
これにより、他車両などの障害物に当てやすい自車両後部の角の位置を容易にドライバが把握できる。
【0083】
さらにまた、上記実施例では障害物を測距するのに超音波センサを用いたが、例えば光または電波を用いたレーダ等を用いるようにしてもよい。
【0084】
また、実施例では、目標駐車位置決定部14が周囲地図から駐車スペースとして適切な場所を抽出し、目標駐車位置と車体向きを算出・設定するものとしたが、そのほか、例えばディスプレイ8にタッチパネル機能を持たせておき、図15のようにディスプレイ8に表示された周囲地図の画像を見ながらドライバが目標駐車位置105を指で押して指定することにより、目標駐車位置決定部14ではただちに当該指定位置の座標を決定する構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駐車支援装置の全体を示すブロック図である。
【図2】 コントロールユニットの機能ブロック図である。
【図3】ディスプレイへの表示例を示す説明図である。
【図4】並列後退駐車時における目標軌道算出要領を示す説明図である。
【図5】縦列後退駐車時における目標軌道算出要領を示す説明図である。
【図6】実施例における制御の流れを示すゼネラルフローチャートである。
【図7】センサ信号を検出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図8】目標駐車位置を算出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図9】目標駐車位置を算出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図10】相対位置を算出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図11】目標軌道を算出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図12】目標操作位置を算出するサブルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図13】周囲地図生成の要領を示す説明図である。
【図14】周囲地図生成の要領を示す説明図である。
【図15】周囲地図生成の要領を示す説明図である。
【図16】基準線設定の他の例を示す図である。
【図17】基準線設定のさらに他の例を示す図である。
【図18】従来技術による駐車支援装置の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1 コントロールユニット
2 駐車動作開始スイッチ
3 駐車方法選択スイッチ
4 操舵角センサ
5 車速センサ
6 超音波センサ(周囲障害物検出手段)
7 カメラ(撮影手段)
8 ディスプレイ(表示手段)
12 車両運動算出部
13 周囲地図生成部
14 目標駐車位置決定部
15 目標軌道算出部
16 基準線設定部
17 目標操作位置算出部
18 目標基準線位置算出部
19 画像合成部

Claims (6)

  1. 車速を検出する車速センサと、
    操舵角を検出する操舵角センサと、
    車両周囲を撮影する撮影手段と、
    車両周囲の障害物を検出する周囲障害物検出手段と、
    前記車速と前記操舵角から車両の2次元平面上での運動を算出する車両運動算出部と、
    前記車両運動算出部で算出された車両運動と、前記周囲障害物検出手段により得られた障害物までの相対位置関係とから、車両周囲の2次元周囲地図を生成する周囲地図生成部と、
    前記周囲地図生成部で生成された周囲地図から駐車可能な空間を目標駐車位置に設定する目標駐車位置決定部と、
    現在の車両位置から目標駐車位置までの目標軌道の座標及び目標車体向きと、目標軌道及び目標車体向きを実現するための目標操舵角とを算出する目標軌道算出部と、
    車両の特定部位に関係づけられた位置に設定される基準線の座標を算出する基準線設定部と、
    車両が目標軌道に沿って移動する際にドライバがステアリング操作を行なわなければならない車両の位置及びその時の車体向きを前記目標軌道から算出する目標操作位置算出部と、
    車両が前記目標操作位置に到達した際の基準線の位置である目標基準線の位置座標を、目標駐車位置と目標車体向きを用いて求める目標基準線位置算出部と、
    前記目標軌道算出部、前記基準線設定部、前記目標基準線位置算出部によりそれぞれ算出した目標軌道、基準線、目標基準線位置の座標を用いて、前記目標軌道と前記基準線と前記目標基準線を、前記周囲地図と合わせて前記撮影手段から得られた画像に重畳する画像合成部と、
    該画像合成部で重畳した画像を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記基準線は、車両の後端位置上、または車両の後端から所定距離離れた位置上における車幅相当の線分であることを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 前記目標軌道算出部は互いに接続する直線と第1の円弧、または第1の円弧と第2の円弧からなる軌道を算出し、
    前記目標操作位置算出部は、軌道が直線と第1の円弧からなるときは操舵角を中立と第1の円弧に対応する所定値との間で切り替える時の目標操作位置を算出し、軌道が第1の円弧と第2の円弧からなるときは操舵角を第1の円弧に対応する所定値と第2の円弧に対応する所定値との間で切り替える時の目標操作位置を算出することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の駐車支援装置。
  4. 前記目標軌道算出部により算出される目標軌道は、前記基準線が描く軌道であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の駐車支援装置。
  5. 前記目標軌道算出部により算出される目標軌道は、目標操舵状態の違いに応じて、表示形態が変化されるようにしたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の駐車支援装置。
  6. 前記目標操作位置算出部は、目標軌道算出部で目標軌道算出時に現在位置から前記目標駐車位置に至る間における各位置での求められた目標操舵角が、中立状態、操舵過渡状態、操舵角一定状態のうちのいずれかの状態から別の状態へと変化するのを識別し、該変化時における車両位置、車体の向きを算出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の駐車支援装置。
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