JP4519970B2 - Polishing material in which the polishing layer has a three-dimensional structure - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、その研磨層が立体構造を有する研磨材料に関し、特に、フェルールを装着した光ファイバーの端面、すなわち、光ファイバーコネクタ端面を所定の形状に研磨するのに適する、研磨層が立体構造を有する研磨材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバ通信網において光ファイバの接続には取り外しが容易な光ファイバーコネクタが広く使用されている。光ファイバーコネクタにおける接続では、光ファイバと光ファイバを被覆する被覆部(フェルール)からなる光ファイバフェルールの端面同志が直接突き合わされる。そのため、接続時の光学特性、特に接続損失は光ファイバフェルール端面の加工性状および精度に依存する。
【0003】
光ファイバフェルール端面は複数段階の研磨によって加工を行うが、最終仕上げを行う研磨工程の加工性状と精度により、その品質が左右される。すなわち、光ファイバーの接続損失の主な要因は端面の仕上がり粗さの程度とその傾きである。
【0004】
光ファイバフェルール端面の仕上がり粗さについては、研磨に使用する研磨材の粒径との相関関係が報告されている。例えば、ステップインデックス型ファイバーについては、研磨砥粒の粒径が約1μmの場合は接続損失が約0.5dBであるが、砥粒の粒径が約15μmの場合は接続損失は約1.0dB以上となる。
【0005】
この相関関係をみれば、光ファイバーの接続損失が1dB以下とする規格を満たすためには、粒径10〜15μmの砥粒を使用する必要があり、接続損失が0.5dB以下とする規格を満たすためには、粒径1μm程度以下という細かいグレードの砥粒を使用する必要がある。
【0006】
特開平9−248771号には、基材と基材上に設けられた研磨層とを有し、研磨層が平均粒子径5〜30mμのシリカ粒子であり、この研磨材粒子を結合する結合剤とを有し、研磨層表面の中心線平均粗さRaが0.005〜0.2μである、光ファイバーコネクタ端面用研磨テープが記載されている。
【0007】
光ファイバーコネクタ端面用研磨テープのような細かいグレードの研磨材料には、ローディングという問題がある。ローディングとは、砥粒間の空間が削りくずで満たされ、それが盛り上がり、研磨能が阻害されることをいう。たとえば、光ファイバーコネクタ端面を研磨する場合は、被削クズの粒子が砥粒の間に留まり、そのことにより砥粒のカット能力が低下する。また、冷却剤および潤滑剤として用いる液体が研磨材と光ファイバーコネクタ端面との間に充分に作用せず、研磨後の光ファイバーコネクタの表面に研磨層の一部が付着し、その除去が煩雑となる。
【0008】
更に、砥粒として細粒のものを用いると研磨時間が長くなる。逆に砥粒の粒径を大きくすると光ファイバーコネクタ端面の仕上がりが粗くなり、光ファイバーの接続損失の規格を満たすことができない。両者を併用すると研磨工程が増すことで煩雑となる。
【0009】
WO92/13680号およびWO96/27189号等には、研磨層が立体構造を有する研磨材料が記載されている。この研磨材料は、基材と基材上に設けられた研磨層とを有し、研磨層が砥粒と結合剤とを含む研磨コンポジットで成り、研磨層が、規則的に複数配置された所定形状の立体要素で構成された立体構造を有するものである。立体要素の形状としては4面体形状、ピラミッド形状、およびプリズム形状等が記載されている。
【0010】
この研磨材料はローディング耐性であり、耐久性に優れる。しかしながら、砥粒が研磨層の全体にわたって均一に分散されており、研磨層の下部に存在する砥粒は有効に働かないため、製造コストが高くなる。
【0011】
また、このような研磨層が立体構造を有する研磨材料は、構造を有する鋳型シート内に砥粒と結合剤とを含む研磨材塗布液を塗布し、この鋳型シートに基材を重ね結合剤を基材に接着させ、紫外線を照射して結合剤を硬化させ、鋳型シートを除去する方法により製造される。この場合、研磨材塗布液は鋳型シート内の構造に充填されるのに十分な流動性を有する必要がある。又、紫外線照射は研磨材塗布液を基材で被覆して行うため、研磨材塗布液は揮発性成分を含んではならない。
【0012】
そのため、研磨材塗布液中の砥粒の含有量は臨界顔料体積濃度を越えることができない。従って、従来の研磨層が立体構造を有する研磨材料には、研磨層の砥粒含有量を充分に高めることができないという問題がある。
【0013】
砥粒の粒径や研磨手段等の研磨条件が同じ条件で比較すると、研磨材料の切削性は砥粒の含有量が小さくなるほど低くなる。特に細かいグレードの研磨材料においては、砥粒の含有量が不十分であると研磨効率が悪くなり、研磨に時間を要する。
【0014】
従って、従来の研磨層が立体構造を有する研磨材料は砥粒の含有量が不十分であるため切削性に劣り、光ファイバーコネクタ端面のような硬質材料を効率良く滑らかに所定の形状に研磨する用途には適さない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、ローディング耐性および耐久性に優れ、光ファイバーコネクタ端面を研磨した場合でも研磨面に付着物が付かず、また、光ファイバーコネクタ端面のような硬質材料を効率良く滑らかに所定の形状に研磨する用途に適した研磨材料を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光ファイバーコネクタ端面を所定の形状に研磨するために用いる研磨材料において、上記研磨材料が基材と基材上に設けられた研磨層とを有し、上記研磨層が構成成分として砥粒と結合剤とを含む研磨コンポジットを有し、そして上記研磨層が、規則的に複数配置された所定形状の立体要素で構成された立体構造を有する研磨材料を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0017】
また、本発明は、(1)規則的に複数配置された底側が先細形状の複数の凹部を有する鋳型シート内に、砥粒と結合剤と溶剤とを含む研磨材塗布液を所定の深さに充填する工程;(2)充填された研磨材塗布液から溶剤を蒸発させて除去する工程;(3)該凹部に結合剤を更に充填して満たす工程;(4)該鋳型シートに基材を重ね、結合剤を基材に接着させる工程;および(5)結合剤を硬化させる工程;を包含する、研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法を提供する。
【0018】
本発明の研磨層が立体構造を有する研磨材料は上記製造方法により製造することが好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態の例を以下に示す。
前記立体要素の形状が、頂上で接続するリッジを有する4面体形状又はピラミッド形状である研磨材料。
前記立体要素の形状が、頂上で基材表面と平行なリッジを有するプリズム形状である研磨材料。
前記砥粒の寸法が0.01〜20μmである研磨材料。
前記結合剤が、フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、アクリレート化イソシアヌレート樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート樹脂、アクリレート化ウレタン樹脂、アクリレート化エポキシ樹脂、グルーおよびこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料。
前記砥粒が、溶融酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、セラミック酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、アルミナジルコニア、ガーネット、ダイヤモンド、立方体窒化ホウ素シリカおよびこれらの混合物からなる群から選択される研磨材料。
前記基材が柔軟性であり、光ファイバーコネクタ端面を球面研磨するために特に適した研磨材料。
接続損失量が1.0dB以下の光ファイバーコネクタ端面を提供する研磨材料。
前記(1)工程で用いる研磨材塗布液に含まれる結合剤がフェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、アクリレート化イソシアヌレート樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート樹脂、アクリレート化ウレタン樹脂、アクリレート化エポキシ樹脂およびこれらの混合物からなる群から選択される、研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法。
前記(3)工程で用いる結合剤がフェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、アクリレート化イソシアヌレート樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート樹脂、アクリレート化ウレタン樹脂、アクリレート化エポキシ樹脂およびこれらの混合物からなる群から選択される、研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の断面図である。研磨材料100は、基材101と基材の表面上に設けられた研磨層102とを有する研磨材料である。
【0020】
本発明の基材に好ましい材料には、ポリマーフィルム、紙、布、金属フィルム、バルカンファイバー、不織基材、これらの組み合わせおよびこれらの処理品が含まれる。光ファイバーコネクタ端面を球面研磨する場合は、基材は柔軟性の材料であることが好ましい。球面形状を形成し易いからである。また、基材は紫外線照射に対して透明であることが好ましい。製造工程において便利だからである。
【0021】
例えば、基材はポリエステルフィルムのようなポリマーフィルムであってよい。また、ポリマーフィルムは、研磨コンポジットの基材に対する接着を促進するためにポリエチレンアクリル酸のような材料で下塗りしてもよい。
【0022】
研磨層102は結合剤のマトリックスとその中に分散させた砥粒103とを含む研磨コンポジットを構成成分として有している。
【0023】
研磨コンポジットは、未硬化または未ゲル化状態の結合剤中に分散された複数の砥粒を含有するスラリーから形成される。硬化またはゲル化において、研磨コンポジットは固形化、すなわち予め定められた形状および予め定められた構造に固定される。
【0024】
砥粒の寸法は砥粒の種類や研磨材料の用途に依存して変化する。例えば、その寸法は、最終仕上げ研磨では、0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.5μmさらに好ましくは0.01〜0.1μm、曲面形成のための粗研磨には、0.5〜20μm、好ましくは0.5〜10μmである。本発明に適する砥粒の例には、ダイヤモンド、立方晶窒化ボロン、酸化セリウム、溶融酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、ゾルゲル酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、酸化クロム、シリカ、ジルコニア、アルミナジルコニア、酸化鉄、ガーネット、およびこれらの混合物が含まれる。特に好ましいものは、粗研磨には、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、仕上げ研磨にはシリカ、酸化アルミニウムである。
【0025】
結合剤は硬化またはゲル化することにより研磨層を形成する。本発明に好ましい結合剤の例には、フェノール樹脂、レゾール−フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、メラミン樹脂、アクリレート化イソシアヌレート樹脂、尿素-ホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート樹脂、アクリレート化ウレタン樹脂、アクリレート化エポキシ樹脂およびこれらの混合物が含まれる。結合剤は熱可塑性樹脂でもよい。
【0026】
特に好ましいものは、フェノール樹脂、レゾール−フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂である。
【0027】
結合剤は照射硬化性であってもよい。照射硬化性結合剤は照射エネルギーにより少なくとも部分的に硬化されるか、または少なくとも部分的に重合されうるいずれかの結合剤である。用いられる結合剤に依存して、熱、赤外線、電子線、紫外線照射または可視光照射のようなエネルギー源が用いられる。
【0028】
典型的には、これらの結合剤はフリーラジカル機構により重合される。好ましくは、これらは、アクリレート化ウレタン、アクリレート化エポキシ、α,β-不飽和カルボニル基を有するアミノプラスト誘導体、エチレン性不飽和化合物、少なくとも1個のアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体、少なくとも1個のアクリレート基を有するイソシアネート、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0029】
結合剤が紫外線照射により硬化される場合は、フリーラジカル重合を開始させるために光開始剤を必要とする。この目的に好ましい光開始剤の例には、有機パーオキシド、アゾ化合物、キノン、ベンゾフェノン、ニトロソ化合物、アクリルハライド、ヒドラゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、トリアクリルイミダゾール、ビスイミダゾール、クロロアルキルトリアジン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、チオキサントンおよびアセトフェノン誘導体が含まれる。好ましい光開始剤は2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル−1−エタノンである。
【0030】
結合剤が可視照射で硬化される場合は、光開始剤はフリーラジカル重合を開始させることが必要とされる。この目的のために好ましい光開始剤の例は、ここに参照として挙げる米国特許第4,735,632号、第3欄、第25行から第4欄第10行、第5欄第1〜7行、第6欄第1〜35行に記載されている。
【0031】
砥粒の結合剤に対する重量比は、一般に、1部の結合剤に対して約1.5部〜10部の砥粒、好ましくは1部の結合剤に対して約2〜7部の砥粒の範囲である。この割合は砥粒のサイズおよび用いる結合剤の種類や研磨材料の用途に依存して変化する。
【0032】
光ファイバーコネクタ端面のような硬質材料を滑らかかつ精密に研磨する場合に、研磨コンポジット中に含まれる砥粒の濃度の好ましい範囲は以下の通りである。砥粒がシリコンカーバイドの場合は43〜90重量%、アルミナ・シリカ等の球状研磨粒子の場合は70〜90重量%、アルミナの場合は37〜90重量%、そしてダイヤモンドの場合は39〜90重量%。
【0033】
研磨コンポジットは砥粒および結合剤以外の材料を含んでよい。例えば、カップリング剤、湿潤剤、染料、顔料、可塑剤、フィラー、剥離剤、研磨補助剤およびこれらの混合物のような通常の添加剤である。
【0034】
研磨コンポジットはカップリング剤を含むことができる。カップリング剤を添加することにより、研磨コンポジットを形成するために用いるスラリーの被覆粘度を著しく低下させうる。本発明に好ましいこのようなカップリング剤の例には、有機シラン、ジルコアルミネートおよびチタネートが含まれる。カップリング剤の量は、一般に、結合剤の5重量%未満、好ましくは1重量%未満である。
【0035】
研磨層102は、規則的に複数配置された一定形状の立体要素104で構成された立体構造を有する。この立体要素104はリッジが頂上の点で接続されている4面体形状である。その場合、2本のリッジで挟まれた頂角αは通常30〜150゜、好ましくは45〜140゜とされる。立体要素はピラミッド形状としてもよい。その場合、2本のリッジで挟まれた頂角は通常30〜150゜、好ましくは45〜140゜とされる。
【0036】
立体要素104の頂上の点は研磨材料のほぼ全域に亘って基材表面と平行な平面上に存在している。図1中、符号hは基材表面からの立体要素の高さを示す。hは通常2〜300μm、好ましくは5〜150μmとされる。頂上の点の高さのばらつきは立体要素104の高さの20%以内が好ましく、10%以内がより好ましい。
【0037】
立体要素104は予め定められた配列で配置される。図1では立体要素104は細密充填されている。一般に、立体要素は一定の周期で繰り返される。この繰り返し形状は1方向的であるか、好ましくは2方向的である。
【0038】
砥粒は立体要素の形状の表面を越えて突出しない。つまり、立体要素104は平滑な平面で構成される。例えば、立体要素104を構成する面は表面粗度Ryが2μm以下、好ましくは1μm以下である。
【0039】
立体要素104において研磨機能を発揮するのはその頂上部105である。研磨材料が研磨に供されている間、立体要素は頂上部から分解し、未使用の砥粒が現れる。従って、研磨材料の切削性を高めるためには立体要素の頂上部に存在する研磨コンポジット中の砥粒の濃度をできるだけ高めることが好ましい。研磨材料の切削性が高まり、硬質材料の研磨用途に適するからである。立体要素の頂上部に存在する研磨コンポジット中の砥粒の濃度は臨界顔料体積濃度以上であることがより好ましい。
【0040】
臨界顔料体積濃度とは、粒子と結合剤とを混合するとき、粒子間のすき間を結合剤がちょうど埋めるときの粒子の体積濃度で、これ以下であれば結合剤が液状であれば混合物は流動性を有し、これ以上では流動性を失うという臨界的濃度をいう。立体要素の頂上部に存在する研磨コンポジット中の砥粒の濃度が臨界顔料体積濃度以下の場合は研磨材料の切削性が不十分となり、光ファイバーコネクタ端面のような硬質材料の研磨に適さなくなる。
【0041】
立体要素の麓部106、すなわち、基材に接着する研磨層の下部は、通常は研磨機能を発揮しない。研磨層がそこまで摩耗した場合は通常研磨材料が廃棄されるからである。研磨機能を発揮しない立体要素の麓部106は砥粒を含む必要はなく、結合剤だけで形成してもよい。
【0042】
立体要素104をこのような二層構造にすることで、比較的高価な砥粒の量が節約できるので研磨材料が低コストで提供できる。また、麓部106の結合剤は基材に対する接着性能のみを考慮して設計できるので、基材への接着不良が生じ難くなる。
【0043】
図1中、符号sは立体要素の頂上部105の高さを示す。sは、例えば、立体要素の高さhの5〜95%、好ましくは10〜90%とされる。
【0044】
図2はこの研磨材料の上面図である。図2中、符号oは立体要素の底辺長さを示す。符号pは立体要素の頂上間距離を示す。oは、例えば、5〜1000μm、好ましくは10〜500μmとされる。pは、例えば、5〜1000μm、好ましくは10〜500μmとされる。
【0045】
また、他の態様では、立体要素は頂上が所定の高さカットされた4面体形状又はピラミッド形状であってもよい。その場合、立体要素の頂上は基材表面と平行な三角形又は四角形の平面で構成され、この平面の実質的に全てが基材表面と平行な平面上に存在することが好ましい。立体要素の高さは頂上をカットする前の立体要素の高さhの5〜95%、好ましくは10〜90%とされる。図3はこの態様の研磨材料の上面図である。
【0046】
図3中、符号oは立体要素の底辺長さを示す。符号uは立体要素の底辺間距離を示す。符号yは頂上平面の一辺の長さを示す。oは、例えば、5〜2000μm、好ましくは10〜1000μmとされる。uは、例えば、0〜1000μm、好ましくは2〜500μmとされる。yは、例えば、0.5〜1800μm、好ましくは1〜900μmとされる。
【0047】
図4は、本発明の他の実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の断面斜視図である。研磨材料400は、基材401と基材の表面上に設けられた研磨層402とを有する研磨材料である。
【0048】
研磨層402は結合剤のマトリックスとその中に分散させた砥粒403とを含む研磨コンポジットを構成成分として有している。
【0049】
研磨層402は、規則的に複数配置された一定形状の立体要素404で構成された立体構造を有する。この立体要素404は三角柱を横向きにしたプリズム形状である。立体要素404の頂角βは通常30〜150゜、好ましくは45〜140゜とされる。
【0050】
立体要素404の頂上のリッジは研磨材料のほぼ全域に亘って基材表面と平行な平面上に存在している。図4中符号hは基材表面からの立体要素の高さを示す。hは通常2〜600μm、好ましくは4〜300μmとされる。頂上の線の高さのばらつきは立体要素404の高さの20%以内が好ましく、10%以内がより好ましい。
【0051】
立体要素404も立体要素104と同様に、研磨コンポジットで成る頂上部405と結合剤で成る麓部406の二層構造にすることが好ましい。図4中、符号sは立体要素の頂上部の高さを示す。sは、例えば、立体要素の高さhの5〜95%、好ましくは10〜90%とされる。
【0052】
一般に、立体要素404は縞状に配置される。図4中、符号wは立体要素の短底辺の長さ(立体要素の幅)を示す。符号pは立体要素の頂上間距離を示す。符号uは立体要素の長底辺間距離を示す。wは、例えば、2〜2000μm、好ましくは4〜1000μmとされる。pは、例えば、2〜4000μm、好ましくは4〜2000μmとされる。uは、例えば、0〜2000μm、好ましくは0〜1000μmとされる。
【0053】
立体要素404の長さは研磨材料のほぼ全域に亘って伸長されてよい。又は、適当な長さで中断してもよい。その端部は揃えても揃えなくてもよい。プリズム形状の立体要素の端部を下から鋭角を付けて切り、四方に斜面が出た寄せ棟形状としてもよい。図5はこの態様の研磨材料の上面図である。
【0054】
図5中、符号lは立体要素の長底辺長さを示す。符号vは立体要素の鋭角を付けて切り取られた距離を示す。符号xは立体要素の短底辺間距離を示す。符号w、p、およびuの意義は図4と同様である。lは、例えば、5〜10000μm、好ましくは10〜5000μmとされる。vは、例えば、0〜2000μm、好ましくは1〜1000μmとされる。xは、例えば、0〜2000μm、好ましくは0〜1000μmとされる。wは、例えば、2〜2000μm、好ましくは4〜1000μmとされる。pは、例えば、2〜4000μm、好ましくは4〜2000μmとされる。uは、例えば、0〜2000μm、好ましくは0〜1000μmとされる。
【0055】
図1〜5に例示した本発明の研磨層が立体構造を有する研磨材料は光ファイバーコネクタ端面を研磨する用途に特に適しており、接続損失特性が極めて小さい光ファイバーコネクタ端面を提供することができる。例えば、本発明の研磨層が立体構造を有する研磨材料は接続損失が1.0dB以下、更には0.5dB以下の光ファイバーコネクタ端面を提供する。
【0056】
本発明の研磨材料は以下に説明する方法により製造することが好ましい。
【0057】
まず、砥粒と結合剤と溶剤とを含む研磨材塗布液を調製する。ここで用いる研磨材塗布液は、研磨コンポジットを構成するのに十分な量の結合剤、砥粒、要すれば光開始剤等の添加剤を含有し、この混合物に流動性を付与するのに十分な量の揮発性溶剤をさらに含有する組成物である。研磨コンポジット中の砥粒の含有量が臨界顔料体積濃度を越えている場合でも、研磨材塗布液に揮発性溶剤を含有させることにより流動性を保つことができる。
【0058】
好ましい揮発性溶剤は結合剤を溶解し、室温〜170℃で揮発性を示す有機溶剤である。具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。また、他の溶剤として好ましいものは水である。
【0059】
次いで、規則的に複数配置された底側が先細形状の複数の凹部を有する鋳型シートを調製する。凹部の形状は形成する立体要素を反転させた形状であればよい。鋳型シートの材料は、たとえば、ニッケルのような金属、ポリプロピレンのようなプラスチック等を用いてよい。例えば、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂は金属用具上でその溶融温度においてエンボス可能であるため、所定形状の凹部を容易に形成でき、好ましい。また、結合剤が照射硬化性樹脂である場合は、紫外線や可視光線を透過する材料を用いることが好ましい。図6は研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法の一例を模式的に示す工程図である。
【0060】
図6(a)に示すように、得られた鋳型シート601に研磨材塗布液602を充填する。充填量は、溶剤を蒸発させ、結合剤を硬化させた後に、頂上部105、405を形成するために十分な量である。一般には、溶剤を蒸発させた後に、底からの深さが図1および4に示すsの寸法となる量を充填すればよい。
【0061】
充填は研磨材塗布液をロールコーター等の被覆装置で鋳型シートに塗布することにより行うことができる。塗布時の研磨材塗布液の粘度は10〜106cps、特に100〜105cpsに調製することが好ましい。
【0062】
図6(b)に示すように、充填された研磨材塗布液から溶剤を蒸発させて除去する。その際、一般には研磨材塗布液を充填した鋳型シートを50〜150℃に加熱する。加熱は0.2〜10分間行う。結合剤が熱硬化性樹脂である場合は、硬化温度で加熱して硬化工程を同時に行ってもよい。溶剤の揮発性が高い場合は室温で数分〜数時間放置してもよい。
【0063】
図6(c)に示すように、この鋳型シートにラミネート用結合剤603を更に充填して凹部を結合剤で満たす。ラミネート用結合剤は研磨材塗布液で用いたものと同一でも異なってもよい。基材に対する接着性が良好な結合剤がラミネート用結合剤として好ましい。
【0064】
ラミネート用結合剤として好ましいものは、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂である。ラミネート用結合剤の充填は研磨材塗布液と同様の方法により行ってよい。
【0065】
図6(d)に示すように、鋳型シート601に基材604を重ね結合剤を基材に接着させる。接着は、例えば、ロールで加圧、ラミネートする方法により行う。
【0066】
結合剤を硬化させる。ここで用いられる「硬化」と言う用語は固体状態に重合させることを意味する。硬化の後は研磨層の特定形状は変化しない。硬化は、研磨材塗布液の結合剤と後に単独で充填したラミネート用結合剤とについて別々に行ってもよく、同時に行ってもよい。
【0067】
結合剤は、熱、赤外線照射または、電子線照射、紫外線照射または可視光照射のような他の照射エネルギーにより硬化される。照射エネルギーの印加量は用いる結合剤の種類および照射エネルギー源により異なる。通常、当業者であれば照射エネルギーの印加量を適宜決定することができる。硬化に要する時間は結合剤の厚さ、密度、温度および組成物の特性等に依存して変化する。
【0068】
例えば、透明基材の上から紫外線(UV)を照射して結合剤を硬化させてよい。
【0069】
図6(e)に示すように、鋳型シートを除去することにより、基材604と立体構造を有する研磨層605とから成る研磨材料606が得られる。鋳型シートを除去した後に結合剤を硬化させてもよい。
【0070】
【実施例】
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0071】
実施例1
表1に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0072】
【表1】
砥粒/バインダー比=2.91
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=2.86
【0073】
表2に示す成分を配合することによりラミネート用結合剤を調製した。
【0074】
【表2】
【0075】
図4に示す立体要素を反転させた形状の凹部を有するポリプロピレン製鋳型シートを準備した。鋳型シートに研磨材塗布液をロールコーターにより塗布し、50℃で5分間乾燥させた。この上にラミネート用結合剤を塗布し、厚さ75μmの透明ポリエステルフィルムを重ね、ロールで圧力をかけてラミネートした。ポリエステルフィルムの側から紫外線を照射し、ラミネート用結合剤を硬化させた。次いで、70℃で24時間加熱して研磨材塗布液の結合剤を硬化させた。
【0076】
鋳型シートを除去し、室温まで冷却して研磨材料を得た。この研磨材料は、研磨層が図4に示される縞状に配置されたプリズム形状の立体構造を有している。各寸法を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
この研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0079】
得られた研磨ディスクを用いて、光ファイバーコネクタ端面を研磨した。研磨条件を表4に示す。
【0080】
【表4】
【0081】
切削量の経時変化を図7に示す。研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図8に示す。
【0082】
実施例2
表5に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0083】
【表5】
砥粒/バインダー比=2.86
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=2.86
【0084】
この研磨材塗布液を用いること以外は実施例1と同様にして研磨ディスクを作製し、光ファイバーコネクタ端面を研磨した。切削量の経時変化を図7に示す。研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図9に示す。
【0085】
比較例1
ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社製の研磨材料「インペリアル印ダイヤモンドラッピングフィルム3ミル3ミクロンタイプH」を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いること以外は実施例1と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。切削量の経時変化を図7に示す。研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、粗い表面が確認された。顕微鏡写真を図10に示す。
【0086】
比較例2
実施例1で調製した研磨材塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルムにナイフコーターを用いて塗布し、溶剤を蒸発させて除去し、厚さ11μmの研磨層を形成した。この研磨層を70℃で24時間加熱して結合剤を硬化させた。得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。
【0087】
この研磨ディスクを用いること以外は実施例1と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。切削量の経時変化を図7に示す。研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、粗い表面が確認された。顕微鏡写真を図11に示す。
【0088】
比較例3
実施例2で調製した研磨材塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルムにナイフコーターを用いて塗布し、溶剤を蒸発させて除去し、厚さ11μmの研磨層を形成した。この研磨層を70℃で24時間加熱して結合剤を硬化させた。得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。
【0089】
この研磨ディスクを用いること以外は実施例1と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。切削量の経時変化を図7に示す。研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、粗い表面が確認された。顕微鏡写真を図12に示す。
【0090】
図8および9と図10とを比較すると、実施例1および2の研磨材料は現行製品である比較例1の研磨材料より滑らかな研磨表面を与えることが解る。また、図8と図11とを比較すると、実施例1の研磨材料は、同じ研磨材塗布液から形成されているが研磨層が立体構造を有しない研磨材料である比較例2の研磨材料より滑らかな研磨表面を与えることが解る。図9と図12とを比較すると、実施例2の研磨材料は同じ研磨材塗布液から形成されているが研磨層が立体構造を有しない研磨材料である比較例3の研磨材料より滑らかな研磨表面を与えることが解る。
【0091】
図7のグラフより、実施例2の研磨ディスクは比較例1〜3の研磨ディスクより高い切削性を示すことが解る。
【0092】
実施例3
表6に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0093】
【表6】
砥粒/バインダー比=2.00
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=1.96
【0094】
実施例1で用いたのと同じポリプロピレン製鋳型シートを準備した。鋳型シートに研磨材塗布液をロールコーターにより塗布し、60℃で5分間乾燥させた。この上に実施例1で調製したラミネート用結合剤を塗布し、厚さ75μmの透明ポリエステルフィルムを重ね、ロールで圧力をかけてラミネートした。ポリエステルフィルムの側から紫外線を照射し、結合剤を硬化させた。鋳型シートを除去し、室温まで冷却して研磨材料を得た。この研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0095】
他方、光コネクタフェルールを準備し、その端面を、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社製の研磨材料「インペリアル印ダイヤモンドラッピングフィルム3ミル0.5ミクロンタイプH」を用いて表7と同じ研磨条件で研磨した。
【0096】
この光ファイバーコネクタ端面を作製した研磨ディスクを用いて研磨した。研磨条件を表7に示す。
【0097】
【表7】
【0098】
研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図13に示す。
【0099】
研磨後の光ファイバーコネクタ端面について、形状をダイレクト・オプティカル・リサーチ・カンパニー(DORC)製「ズーム・インターフェロメーター・ZX−1・ミニ・PMS」で測定し、反射減衰量をJDS・FITEL製「バックリフレクション・メーター・RM300A」で測定した。結果を表9に示す。
【0100】
実施例4
表8に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0101】
【表8】
砥粒/バインダー比=2.00
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=1.96
【0102】
この研磨材塗布液を用いること以外は実施例3と同様にして、研磨ディスクを作製し、光ファイバーコネクタ端面を研磨した。研磨後の端面の顕微鏡写真を図14に示す。端面形状、および反射減衰量を表9に示す。
【0103】
比較例4
ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社製の研磨材料「インペリアル印ダイヤモンドラッピングフィルム3ミル0.05ミクロンAOタイプP」を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いること以外は実施例3と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。研磨後の端面の顕微鏡写真を図15に示す。端面形状、および反射減衰量を表9に示す。
【0104】
比較例5
実施例3で調製した研磨材塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルムにナイフコーターを用いて塗布し、溶剤を蒸発させて除去し、厚さ4μmの研磨層を形成した。この研磨層の上に厚さ31μmのポリエステルフィルムをラミネートし、紫外線を照射して結合剤を硬化させた。得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0105】
この研磨ディスクを用いること以外は実施例3と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。しかしながら、研磨中に端面に付着物がたまり、有効に研磨ができなかった。
【0106】
比較例6
実施例4で調製した研磨材塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルムにナイフコーターを用いて塗布し、溶剤を蒸発させて除去し、厚さ4μmの研磨層を形成した。この研磨層の上に厚さ31μmのポリエステルフィルムをラミネートし、紫外線を照射して結合剤を硬化させた。得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0107】
この研磨ディスクを用いること以外は実施例3と同様にして光ファイバーコネクタ端面を研磨した。しかしながら、研磨中に端面に付着物がたまり、有効に研磨ができなかった。
【0108】
【表9】
【0109】
図13および14に示されているように、実施例3および4の研磨材料を用いた場合は、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社製の研磨材料「インペリアル印ダイヤモンドラッピングフィルム3ミル0.5ミクロンタイプH」での研磨で生じた研磨目(図10)が、60秒の研磨で消えていた。この光ファイバーコネクタ端面は非常に滑らか微細に仕上がっており、表9に示されるように、反射減衰量も比較例4と比較して非常に小さかった。実施例4の研磨材料は、冷却液として2−プロパノールを用いて研磨を行うと、特に良好な結果を示した。
【0110】
実施例5
表10に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0111】
【表10】
砥粒/バインダー比=2.72
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=2.69
【0112】
実施例1で用いたのと同じポリプロピレン製鋳型シートを準備した。鋳型シートに研磨材塗布液をロールコーターにより塗布し、70℃で5分間乾燥させた。この上に実施例1で調製したラミネート用結合剤を塗布し、厚さ75μmの透明ポリエステルフィルムを重ね、ロールで圧力をかけてラミネートした。ポリエステルフィルムの側から紫外線を照射してラミネート結合剤を硬化させた。次いで、70℃で24時間加熱して研磨材塗布液の結合剤を硬化させた。
【0113】
室温まで冷却し、鋳型シートを除去して研磨材料を得た。この研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。
【0114】
得られた研磨ディスクを用いて、ジルコニアの丸棒(直径3mm)を研磨した。研磨条件を表11に示す。
【0115】
【表11】
【0116】
切削量の経時変化を図16に示す。
【0117】
ついで、研磨ディスクを新しいものと取り替え、光ファイバーコネクタ端面を研磨した。研磨条件を表12に示す。
【0118】
【表12】
【0119】
研磨後、この光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図17に示す。
【0120】
実施例6
図5に示す立体要素を反転させた形状の凹部を有するポリプロピレン製鋳型シートを用いること以外は実施例5と同様にして研磨材料を作製した。この研磨材料は、研磨層が図5に示される縞状に配置された寄せ棟形状の立体構造を有している。各寸法を表13に示す。
【0121】
【表13】
※hは立体要素の高さ、sは立体要素の頂上部の高さ、βは図4に示された頂角である。
【0122】
得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いて、実施例5と同様にジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図18に示す。
【0123】
実施例7
図1および2に示す立体要素を反転させた形状の凹部を有するポリプロピレン製鋳型シートを用いること以外は実施例5と同様にして研磨材料を作製した。この研磨材料は、研磨層が図1および2に示される細密充填された4面体形状の立体構造を有している。各寸法を表14に示す。
【0124】
【表14】
【0125】
得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いて、実施例5と同様にジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図19に示す。
【0126】
実施例8
実施例5で用いたのとは別種類の図4に示す立体要素を反転させた形状の凹部を有するポリプロピレン製鋳型シートを用いること以外は実施例5と同様にして研磨材料を作製した。この研磨材料は、研磨層が図4に示される縞状に配置されたプリズム形状の立体構造を有している。各寸法を表15に示す。
【0127】
【表15】
【0128】
得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いて、実施例5と同様にジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図20に示す。
【0129】
比較例7
ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社製の研磨材料「インペリアル印ダイヤモンドラッピングフィルム3ミル9ミクロンタイプH」を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いること以外は実施例5と同様にして、ジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、粗い表面が確認された。顕微鏡写真を図21に示す。
【0130】
比較例8
実施例5で調製した研磨材塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルムにナイフコーターを用いて塗布し、溶剤を蒸発させて除去し、厚さ14μmの研磨層を形成した。この研磨層を70℃で24時間加熱し、更に100℃で24時間加熱して結合剤を硬化させた。室温に冷却して得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを得た。
【0131】
この研磨ディスクを用いること以外は実施例6と同様にして、ジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、粗い表面が確認された。顕微鏡写真を図22に示す。
【0132】
実施例9
表16に示す成分を配合することにより研磨材塗布液を調製した。
【0133】
【表16】
砥粒/バインダー比=2.86
砥粒/(バインダー+添加剤) 比=2.82
【0134】
表17に示す成分を配合することによりラミネート用結合剤を調製した。
【0135】
【表17】
【0136】
実施例1で用いたのと同じポリプロピレン製鋳型シートを準備した。鋳型シートに研磨材塗布液をロールコーターにより塗布し、70℃で5分間乾燥させた。この上にラミネート用結合剤を塗布し、厚さ75μmの透明ポリエステルフィルムを重ね、ロールで圧力をかけてラミネートした。ポリエステルフィルムの側から紫外線を照射してラミネート結合剤を硬化させた。次いで、70℃で24時間加熱して研磨材塗布液の結合剤を硬化させた。
【0137】
室温まで冷却し、鋳型シートを除去し、更に100℃で24時間加熱して研磨層の結合剤を硬化させた。この研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0138】
得られた研磨ディスクを用いること以外は実施例5と同様にして、ジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図23に示す。
【0139】
実施例10
実施例6で用いたのと同じポリプロピレン製鋳型シートを用いること以外は実施例9と同様にして研磨材料を作製した。この研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜いて研磨ディスクを作製した。
【0140】
得られた研磨ディスクを用いること以外は実施例5と同様にして、ジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図24に示す。
【0141】
実施例11
図3に示す立体要素を反転させた形状の凹部を有するポリプロピレン製鋳型シートを用いること以外は実施例9と同様にして研磨材料を作製した。この研磨材料は、研磨層が図3に示される頂上が所定の高さカットされたピラミッド形状の立体構造を有している。各寸法を表18に示す。
【0142】
【表18】
※hは立体要素の高さ、sは立体要素の頂上部の高さ、αは頂上をカットする前の立体要素の2本のリッジで挟まれた頂角である。
【0143】
得られた研磨材料を直径110mmの円形に打ち抜き、研磨ディスクを作製した。この研磨ディスクを用いること以外は実施例5と同様にして、ジルコニアの丸棒および光ファイバーコネクタ端面を研磨した。ジルコニアの丸棒の切削量の経時変化を図16に示す。光ファイバーコネクタ端面を電子顕微鏡で観察したところ、滑らかな表面が確認された。顕微鏡写真を図25に示す。
【0144】
図16のグラフより、実施例5〜11の研磨ディスクは比較例7および8の研磨ディスクより高い切削性および長い製品寿命を示すことが解る。また、図17〜20、および23〜25と図21および22とを比較すると、実施例5〜11の研磨ディスクは現行製品である比較例7の研磨ディスク、および研磨層が立体構造を有しない比較例8の研磨ディスクより滑らかな研磨表面を与えることが解る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の断面図である。
【図2】 本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の上面図である。
【図3】 本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の上面図である。
【図4】 本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の断面斜視図である。
【図5】 本発明の一実施態様である研磨層が立体構造を有する研磨材料の上面図である。
【図6】 研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法の一例を模式的に示す工程図である。
【図7】 光ファイバーコネクタ端面を種々の研磨材料で研磨した場合の切削量の経時変化を示すグラフである。
【図8】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図9】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図10】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図11】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図12】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図13】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図14】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図15】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図16】 ジルコニアの丸棒を種々の研磨材料で研磨した場合の切削量の経時変化を示すグラフである。
【図17】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図18】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図19】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図20】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図21】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図22】 従来技術の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図23】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図24】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【図25】 本発明の研磨材料で研磨した後の光ファイバーコネクタ端面の顕微鏡写真である。
【符号の説明】
100、400…研磨材料、
101、401…基材、
102、402…研磨層、
103、403…砥粒、
104、404立体要素。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polishing material whose polishing layer has a three-dimensional structure, and in particular, a polishing layer suitable for polishing an end surface of an optical fiber equipped with a ferrule, that is, an end surface of an optical fiber connector, into a predetermined shape. Regarding materials.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, optical fiber connectors that can be easily detached are widely used for connecting optical fibers in optical fiber communication networks. In connection with an optical fiber connector, end faces of an optical fiber ferrule composed of an optical fiber and a coating portion (ferrule) covering the optical fiber are directly abutted. Therefore, the optical characteristics at the time of connection, particularly the connection loss, depends on the processing properties and accuracy of the end face of the optical fiber ferrule.
[0003]
The end face of the optical fiber ferrule is processed by a plurality of stages of polishing, but the quality depends on the processing properties and accuracy of the polishing process for final finishing. That is, the main factor of the optical fiber connection loss is the degree of the finished roughness of the end face and its inclination.
[0004]
Regarding the finished roughness of the end face of the optical fiber ferrule, a correlation with the particle size of the abrasive used for polishing has been reported. For example, for a step index type fiber, when the abrasive grain size is about 1 μm, the splice loss is about 0.5 dB, but when the abrasive grain size is about 15 μm, the splice loss is about 1.0 dB. That's it.
[0005]
In view of this correlation, it is necessary to use abrasive grains having a particle size of 10 to 15 μm in order to satisfy the standard for the optical fiber connection loss to be 1 dB or less, and the standard for the connection loss to be 0.5 dB or less is satisfied. Therefore, it is necessary to use fine grade abrasive grains having a particle size of about 1 μm or less.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-248771 discloses a binder having a base material and a polishing layer provided on the base material, the polishing layer being silica particles having an average particle diameter of 5 to 30 mμ and binding the abrasive particles. And a polishing tape for an optical fiber connector end face having a center line average roughness Ra of 0.005 to 0.2 μm.
[0007]
A fine grade polishing material such as an optical fiber connector end face polishing tape has a problem of loading. Loading means that the space between abrasive grains is filled with shavings, which rises and hinders the polishing ability. For example, when polishing the end face of the optical fiber connector, the scraped particles stay between the abrasive grains, which reduces the cutting ability of the abrasive grains. Further, the liquid used as the coolant and the lubricant does not sufficiently act between the polishing material and the end face of the optical fiber connector, and a part of the polishing layer adheres to the surface of the optical fiber connector after polishing, and the removal becomes complicated. .
[0008]
Further, when fine grains are used as the abrasive grains, the polishing time becomes longer. Conversely, if the grain size of the abrasive grains is increased, the finish of the end face of the optical fiber connector becomes rough, and the standard for optical fiber connection loss cannot be satisfied. When both are used in combination, the polishing process increases, which is complicated.
[0009]
WO92 / 13680 and WO96 / 27189 describe polishing materials in which the polishing layer has a three-dimensional structure. This polishing material has a base material and a polishing layer provided on the base material, the polishing layer is made of a polishing composite containing abrasive grains and a binder, and a plurality of polishing layers are regularly arranged. It has a three-dimensional structure composed of three-dimensional elements. As the shape of the three-dimensional element, a tetrahedral shape, a pyramid shape, a prism shape, and the like are described.
[0010]
This polishing material is loading resistant and excellent in durability. However, since the abrasive grains are uniformly dispersed throughout the polishing layer, and the abrasive grains present below the polishing layer do not work effectively, the manufacturing cost increases.
[0011]
In addition, in such a polishing material in which the polishing layer has a three-dimensional structure, an abrasive coating liquid containing abrasive grains and a binder is applied to a mold sheet having a structure, and a base material is overlapped on the mold sheet to bond a binder. It is manufactured by a method of adhering to a substrate, irradiating ultraviolet rays to cure the binder, and removing the mold sheet. In this case, the abrasive coating solution needs to have sufficient fluidity to fill the structure in the mold sheet. Further, since the ultraviolet irradiation is performed by coating the abrasive coating solution with a substrate, the abrasive coating solution should not contain volatile components.
[0012]
Therefore, the content of abrasive grains in the abrasive coating liquid cannot exceed the critical pigment volume concentration. Therefore, the polishing material in which the conventional polishing layer has a three-dimensional structure has a problem that the abrasive grain content of the polishing layer cannot be sufficiently increased.
[0013]
When the polishing conditions such as the grain size of the abrasive grains and the polishing means are compared under the same conditions, the machinability of the abrasive material decreases as the abrasive grain content decreases. In particular, in a fine grade polishing material, if the content of abrasive grains is insufficient, polishing efficiency deteriorates and polishing takes time.
[0014]
Therefore, a conventional polishing material having a three-dimensional structure of the polishing layer is inferior in machinability due to insufficient abrasive content, and is used for efficiently and smoothly polishing a hard material such as an end face of an optical fiber connector into a predetermined shape. Not suitable for.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-described conventional problems. The object of the present invention is excellent in loading resistance and durability, and even when the end face of the optical fiber connector is polished, no adhered matter is attached to the polished face. An object of the present invention is to provide a polishing material suitable for use in efficiently and smoothly polishing a hard material such as a connector end face into a predetermined shape.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a polishing material used for polishing an end face of an optical fiber connector into a predetermined shape, wherein the polishing material includes a base material and a polishing layer provided on the base material, and the polishing layer is used as a constituent component for polishing. An abrasive composite comprising grains and a binder, and wherein the abrasive layer has a three-dimensional structure composed of three-dimensional elements of a predetermined shape regularly arranged; This achieves the above object.
[0017]
In the present invention, (1) an abrasive coating liquid containing abrasive grains, a binder, and a solvent is provided at a predetermined depth in a mold sheet having a plurality of regularly arranged bottom-side tapered concave portions. (2) a step of evaporating and removing the solvent from the filled abrasive coating solution; (3) a step of further filling the concave portion with a binder; and (4) a base material on the mold sheet. And a step of adhering the binder to the base material; and (5) a step of curing the binder.
[0018]
The polishing material in which the polishing layer of the present invention has a three-dimensional structure is preferably manufactured by the above-described manufacturing method.
Examples of particularly preferred embodiments of the present invention are given below.
A polishing material in which the shape of the three-dimensional element is a tetrahedral shape or a pyramid shape having a ridge connected at the top.
An abrasive material in which the shape of the three-dimensional element is a prism shape having a ridge parallel to the substrate surface at the top.
A polishing material having a size of the abrasive grains of 0.01 to 20 μm.
The binder is phenol resin, aminoplast resin, urethane resin, epoxy resin, acrylate resin, acrylated isocyanurate resin, urea-formaldehyde resin, isocyanurate resin, acrylated urethane resin, acrylated epoxy resin, glue and the like. An abrasive material selected from the group consisting of a mixture.
A polishing material wherein the abrasive grains are selected from the group consisting of molten aluminum oxide, heat treated aluminum oxide, ceramic aluminum oxide, silicon carbide, alumina zirconia, garnet, diamond, cubic boron nitride silica, and mixtures thereof.
A polishing material in which the substrate is flexible and particularly suitable for spherical polishing of the end face of an optical fiber connector.
A polishing material that provides an end face of an optical fiber connector having a connection loss of 1.0 dB or less.
The binder contained in the abrasive coating solution used in the step (1) is phenol resin, aminoplast resin, urethane resin, epoxy resin, acrylate resin, acrylated isocyanurate resin, urea-formaldehyde resin, isocyanurate resin, acrylated. A method for producing an abrasive material, wherein the abrasive layer is selected from the group consisting of a urethane resin, an acrylated epoxy resin, and a mixture thereof and having a three-dimensional structure.
The binder used in the step (3) is phenol resin, aminoplast resin, urethane resin, epoxy resin, acrylate resin, acrylated isocyanurate resin, urea-formaldehyde resin, isocyanurate resin, acrylated urethane resin, acrylated epoxy resin. And a method for producing a polishing material, wherein the polishing layer has a three-dimensional structure, selected from the group consisting of these and mixtures thereof.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a cross-sectional view of an abrasive material in which an abrasive layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure. The
[0020]
Preferred materials for the substrate of the present invention include polymer films, paper, fabrics, metal films, vulcanized fibers, non-woven substrates, combinations thereof and processed products thereof. When the end surface of the optical fiber connector is polished to a spherical surface, the base material is preferably a flexible material. This is because it is easy to form a spherical shape. Moreover, it is preferable that a base material is transparent with respect to ultraviolet irradiation. This is because it is convenient in the manufacturing process.
[0021]
For example, the substrate may be a polymer film such as a polyester film. The polymer film may also be primed with a material such as polyethylene acrylic acid to promote adhesion of the abrasive composite to the substrate.
[0022]
The
[0023]
The abrasive composite is formed from a slurry containing a plurality of abrasive grains dispersed in an uncured or ungelled binder. In curing or gelling, the abrasive composite is solidified, i.e., fixed to a predetermined shape and predetermined structure.
[0024]
The size of the abrasive grains varies depending on the type of abrasive grains and the application of the abrasive material. For example, the dimensions are 0.01 to 1 μm, preferably 0.01 to 0.5 μm, more preferably 0.01 to 0.1 μm in final finish polishing, and 0.5 to rough polishing for curved surface formation. ˜20 μm, preferably 0.5 to 10 μm. Examples of abrasive grains suitable for the present invention include diamond, cubic boron nitride, cerium oxide, molten aluminum oxide, heat treated aluminum oxide, sol-gel aluminum oxide, silicon carbide, chromium oxide, silica, zirconia, alumina zirconia, iron oxide, garnet. , And mixtures thereof. Particularly preferable are diamond, cubic boron nitride, aluminum oxide and silicon carbide for rough polishing, and silica and aluminum oxide for final polishing.
[0025]
The binder forms a polishing layer by curing or gelation. Examples of preferred binders for the present invention include phenolic resins, resol-phenolic resins, aminoplast resins, urethane resins, epoxy resins, acrylate resins, polyester resins, vinyl resins, melamine resins, acrylated isocyanurate resins, urea-formaldehyde. Resins, isocyanurate resins, acrylated urethane resins, acrylated epoxy resins, and mixtures thereof are included. The binder may be a thermoplastic resin.
[0026]
Particularly preferred are phenol resins, resol-phenol resins, epoxy resins, and urethane resins.
[0027]
The binder may be radiation curable. A radiation curable binder is any binder that can be at least partially cured or at least partially polymerized by irradiation energy. Depending on the binder used, energy sources such as heat, infrared, electron beam, ultraviolet irradiation or visible light irradiation are used.
[0028]
Typically, these binders are polymerized by a free radical mechanism. Preferably, these are acrylated urethanes, acrylated epoxies, aminoplast derivatives having an α, β-unsaturated carbonyl group, ethylenically unsaturated compounds, isocyanurate derivatives having at least one acrylate group, at least one It is selected from the group consisting of isocyanates having acrylate groups, and mixtures thereof.
[0029]
When the binder is cured by UV irradiation, a photoinitiator is required to initiate free radical polymerization. Examples of preferred photoinitiators for this purpose include organic peroxides, azo compounds, quinones, benzophenones, nitroso compounds, acrylic halides, hydrazones, mercapto compounds, pyrylium compounds, triacrylimidazoles, bisimidazoles, chloroalkyltriazines, benzoin ethers, Benzyl ketal, thioxanthone and acetophenone derivatives are included. A preferred photoinitiator is 2,2-dimethoxy-1,2-diphenyl-1-ethanone.
[0030]
If the binder is cured with visible radiation, the photoinitiator is required to initiate free radical polymerization. Examples of preferred photoinitiators for this purpose are U.S. Pat. No. 4,735,632, column 3,
[0031]
The weight ratio of abrasive to binder is generally about 1.5 to 10 parts of abrasive for 1 part of binder, preferably about 2 to 7 parts of abrasive for 1 part of binder. Range. This ratio varies depending on the size of the abrasive grains, the type of binder used and the application of the abrasive material.
[0032]
When a hard material such as an end face of an optical fiber connector is polished smoothly and precisely, a preferable range of the concentration of abrasive grains contained in the polishing composite is as follows. 43 to 90% by weight when the abrasive is silicon carbide, 70 to 90% by weight for spherical abrasive particles such as alumina and silica, 37 to 90% by weight for alumina, and 39 to 90% for diamond. %.
[0033]
The abrasive composite may include materials other than abrasive grains and a binder. For example, conventional additives such as coupling agents, wetting agents, dyes, pigments, plasticizers, fillers, release agents, polishing aids and mixtures thereof.
[0034]
The abrasive composite can include a coupling agent. By adding a coupling agent, the coating viscosity of the slurry used to form the abrasive composite can be significantly reduced. Examples of such coupling agents preferred for the present invention include organosilanes, zircoaluminates and titanates. The amount of coupling agent is generally less than 5%, preferably less than 1% by weight of the binder.
[0035]
The
[0036]
The top point of the three-
[0037]
The three-
[0038]
The abrasive grains do not protrude beyond the surface of the solid element shape. That is, the three-
[0039]
It is the top 105 of the three-
[0040]
The critical pigment volume concentration is the volume concentration of the particles when the binder just fills the gap between the particles when the particles and the binder are mixed. It has a critical concentration that has the property of losing fluidity. When the concentration of the abrasive grains in the polishing composite existing on the top of the three-dimensional element is not more than the critical pigment volume concentration, the machinability of the polishing material becomes insufficient, and it becomes unsuitable for polishing a hard material such as an end face of an optical fiber connector.
[0041]
The
[0042]
By making the three-
[0043]
In FIG. 1, symbol s indicates the height of the top 105 of the three-dimensional element. For example, s is 5 to 95%, preferably 10 to 90% of the height h of the three-dimensional element.
[0044]
FIG. 2 is a top view of the polishing material. In FIG. 2, the symbol o indicates the base length of the three-dimensional element. The symbol p indicates the distance between the tops of the three-dimensional elements. o is, for example, 5 to 1000 μm, preferably 10 to 500 μm. p is, for example, 5 to 1000 μm, preferably 10 to 500 μm.
[0045]
In another aspect, the three-dimensional element may have a tetrahedral shape or a pyramid shape in which the top is cut at a predetermined height. In that case, it is preferable that the top of the three-dimensional element is constituted by a triangular or quadrangular plane parallel to the substrate surface, and substantially all of this plane exists on a plane parallel to the substrate surface. The height of the three-dimensional element is 5 to 95%, preferably 10 to 90%, of the height h of the three-dimensional element before cutting the top. FIG. 3 is a top view of the polishing material of this embodiment.
[0046]
In FIG. 3, the symbol o indicates the base length of the three-dimensional element. The symbol u indicates the distance between the bottoms of the three-dimensional element. Symbol y indicates the length of one side of the top plane. o is, for example, 5 to 2000 μm, preferably 10 to 1000 μm. u is, for example, 0 to 1000 μm, preferably 2 to 500 μm. y is, for example, 0.5 to 1800 μm, preferably 1 to 900 μm.
[0047]
FIG. 4 is a cross-sectional perspective view of an abrasive material in which an abrasive layer according to another embodiment of the present invention has a three-dimensional structure. The polishing
[0048]
The
[0049]
The
[0050]
The top ridge of the three-
[0051]
Similarly to the three-
[0052]
In general, the three-
[0053]
The length of the
[0054]
In FIG. 5, the symbol l indicates the long base length of the three-dimensional element. The symbol v indicates the distance cut with an acute angle of the three-dimensional element. The symbol x indicates the distance between the short base sides of the three-dimensional element. Signs w, p, and u have the same meaning as in FIG. l is, for example, 5 to 10,000 μm, preferably 10 to 5000 μm. v is, for example, 0 to 2000 μm, preferably 1 to 1000 μm. x is, for example, 0 to 2000 μm, preferably 0 to 1000 μm. For example, w is 2 to 2000 μm, preferably 4 to 1000 μm. p is, for example, 2 to 4000 μm, preferably 4 to 2000 μm. u is, for example, 0 to 2000 μm, preferably 0 to 1000 μm.
[0055]
The polishing material in which the polishing layer of the present invention illustrated in FIGS. 1 to 5 has a three-dimensional structure is particularly suitable for use in polishing an end face of an optical fiber connector, and can provide an end face of an optical fiber connector having extremely low connection loss characteristics. For example, the polishing material in which the polishing layer of the present invention has a three-dimensional structure provides an optical fiber connector end face with a connection loss of 1.0 dB or less, and further 0.5 dB or less.
[0056]
The abrasive material of the present invention is preferably produced by the method described below.
[0057]
First, an abrasive coating solution containing abrasive grains, a binder, and a solvent is prepared. The abrasive coating solution used here contains a sufficient amount of binder, abrasive grains and, if necessary, additives such as a photoinitiator to form a polishing composite, and imparts fluidity to this mixture. A composition further containing a sufficient amount of a volatile solvent. Even when the content of abrasive grains in the abrasive composite exceeds the critical pigment volume concentration, the fluidity can be maintained by incorporating a volatile solvent in the abrasive coating liquid.
[0058]
Preferred volatile solvents are organic solvents that dissolve the binder and are volatile at room temperature to 170 ° C. Specific examples include methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, toluene, xylene, ethanol, isopropyl alcohol, ethyl acetate, butyl acetate, tetrahydrofuran, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monomethyl ether acetate and the like. A preferred solvent is water.
[0059]
Next, a mold sheet having a plurality of regularly arranged bottom side taper-shaped concave portions is prepared. The shape of the recess may be a shape obtained by inverting the solid element to be formed. As the material of the mold sheet, for example, a metal such as nickel, a plastic such as polypropylene, or the like may be used. For example, a thermoplastic resin such as polypropylene is preferable because it can be embossed on a metal tool at the melting temperature, so that a recess having a predetermined shape can be easily formed. When the binder is a radiation curable resin, it is preferable to use a material that transmits ultraviolet rays or visible rays. FIG. 6 is a process diagram schematically showing an example of a method for producing a polishing material in which the polishing layer has a three-dimensional structure.
[0060]
As shown in FIG. 6A, the obtained
[0061]
Filling can be performed by applying the abrasive coating solution to the mold sheet with a coating device such as a roll coater. The viscosity of the abrasive coating solution during coating is 10 to 106cps, especially 100-10FiveIt is preferable to prepare to cps.
[0062]
As shown in FIG. 6B, the solvent is removed by evaporation from the filled abrasive coating solution. At that time, the mold sheet filled with the abrasive coating solution is generally heated to 50 to 150 ° C. Heating is performed for 0.2 to 10 minutes. When the binder is a thermosetting resin, the curing step may be performed simultaneously by heating at the curing temperature. When the volatility of the solvent is high, it may be left at room temperature for several minutes to several hours.
[0063]
As shown in FIG. 6C, the mold sheet is further filled with a
[0064]
Preferable binders for laminating are acrylate resins, epoxy resins, and urethane resins. The laminating binder may be filled by the same method as the abrasive coating solution.
[0065]
As shown in FIG. 6D, the
[0066]
The binder is cured. As used herein, the term “curing” means polymerizing to a solid state. The specific shape of the polishing layer does not change after curing. Curing may be performed separately or simultaneously for the binder of the abrasive coating solution and the laminating binder filled later alone.
[0067]
The binder is cured by heat, infrared irradiation or other irradiation energy such as electron beam irradiation, ultraviolet irradiation or visible light irradiation. The amount of irradiation energy applied varies depending on the type of binder used and the irradiation energy source. Usually, those skilled in the art can appropriately determine the amount of irradiation energy applied. The time required for curing varies depending on the thickness, density, temperature, and composition characteristics of the binder.
[0068]
For example, the binder may be cured by irradiating ultraviolet rays (UV) from above the transparent substrate.
[0069]
As shown in FIG. 6E, by removing the mold sheet, an
[0070]
【Example】
The following examples further illustrate the present invention, but the present invention is not limited thereto.
[0071]
Example 1
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 1.
[0072]
[Table 1]
Abrasive grain / binder ratio = 2.91
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 2.86
[0073]
A laminating binder was prepared by blending the components shown in Table 2.
[0074]
[Table 2]
[0075]
A polypropylene mold sheet having a recess having a shape obtained by inverting the three-dimensional element shown in FIG. 4 was prepared. The abrasive coating solution was applied to the mold sheet with a roll coater and dried at 50 ° C. for 5 minutes. On this, a laminating binder was applied, and a transparent polyester film having a thickness of 75 μm was layered thereon and laminated by applying pressure with a roll. Ultraviolet rays were irradiated from the polyester film side to cure the laminating binder. Next, the binder of the abrasive coating solution was cured by heating at 70 ° C. for 24 hours.
[0076]
The mold sheet was removed and cooled to room temperature to obtain an abrasive material. This polishing material has a prism-shaped three-dimensional structure in which the polishing layer is arranged in a stripe shape as shown in FIG. Each dimension is shown in Table 3.
[0077]
[Table 3]
[0078]
The abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disk.
[0079]
The end face of the optical fiber connector was polished using the obtained polishing disk. Table 4 shows the polishing conditions.
[0080]
[Table 4]
[0081]
FIG. 7 shows the change over time in the cutting amount. After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0082]
Example 2
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 5.
[0083]
[Table 5]
Abrasive grain / binder ratio = 2.86
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 2.86
[0084]
A polishing disk was prepared in the same manner as in Example 1 except that this abrasive coating solution was used, and the end face of the optical fiber connector was polished. FIG. 7 shows the change over time in the cutting amount. After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0085]
Comparative Example 1
An abrasive material “Imperial diamond wrapping film 3 mil 3 micron type H” manufactured by Minnesota Mining and Manufacturing was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 1 except that this polishing disk was used. FIG. 7 shows the change over time in the cutting amount. After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a rough surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0086]
Comparative Example 2
The abrasive coating solution prepared in Example 1 was applied to a polyester film having a thickness of 75 μm using a knife coater, and the solvent was removed by evaporation to form a polishing layer having a thickness of 11 μm. This polishing layer was heated at 70 ° C. for 24 hours to cure the binder. The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc.
[0087]
The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 1 except that this polishing disk was used. FIG. 7 shows the change over time in the cutting amount. After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a rough surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0088]
Comparative Example 3
The abrasive coating solution prepared in Example 2 was applied to a 75 μm thick polyester film using a knife coater, and the solvent was removed by evaporation to form an 11 μm thick polishing layer. This polishing layer was heated at 70 ° C. for 24 hours to cure the binder. The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc.
[0089]
The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 1 except that this polishing disk was used. FIG. 7 shows the change over time in the cutting amount. After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a rough surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0090]
Comparing FIGS. 8 and 9 with FIG. 10, it can be seen that the polishing materials of Examples 1 and 2 give a smoother polishing surface than the polishing material of Comparative Example 1 which is the current product. Further, comparing FIG. 8 with FIG. 11, the polishing material of Example 1 is more than the polishing material of Comparative Example 2 which is formed from the same abrasive coating solution but whose polishing layer does not have a three-dimensional structure. It can be seen that it gives a smooth polished surface. Comparing FIG. 9 with FIG. 12, the polishing material of Example 2 is formed from the same abrasive coating solution, but the polishing layer is smoother than the polishing material of Comparative Example 3 which is a polishing material having no three-dimensional structure. It turns out to give the surface.
[0091]
From the graph of FIG. 7, it can be seen that the polishing disk of Example 2 exhibits higher machinability than the polishing disks of Comparative Examples 1 to 3.
[0092]
Example 3
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 6.
[0093]
[Table 6]
Abrasive grain / binder ratio = 2.00
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 1.96
[0094]
The same polypropylene mold sheet as used in Example 1 was prepared. The abrasive coating solution was applied to the mold sheet with a roll coater and dried at 60 ° C. for 5 minutes. On this, the laminating binder prepared in Example 1 was applied, and a transparent polyester film having a thickness of 75 μm was layered thereon, and laminated by applying pressure with a roll. The binder was cured by irradiating ultraviolet rays from the polyester film side. The mold sheet was removed and cooled to room temperature to obtain an abrasive material. The abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disk.
[0095]
On the other hand, an optical connector ferrule was prepared, and its end surface was polished with the same polishing conditions as in Table 7 using a polishing material “Imperial diamond wrapping film 3 mil 0.5 micron type H” manufactured by Minnesota Mining and Manufacturing. Polished with.
[0096]
Polishing was performed using the polishing disk on which the end face of the optical fiber connector was produced. Table 7 shows the polishing conditions.
[0097]
[Table 7]
[0098]
After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0099]
The shape of the polished end face of the optical fiber connector was measured with "ZOOM INTERFEROMETER ZX-1 MINI PMS" manufactured by Direct Optical Research Company (DORC), and the return loss was measured by JDS FITEL "Back". It was measured with a reflection meter RM300A. The results are shown in Table 9.
[0100]
Example 4
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 8.
[0101]
[Table 8]
Abrasive grain / binder ratio = 2.00
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 1.96
[0102]
A polishing disk was prepared and the end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 3 except that this abrasive coating solution was used. FIG. 14 shows a photomicrograph of the end face after polishing. Table 9 shows the end face shape and the return loss.
[0103]
Comparative Example 4
An abrasive material “Imperial diamond wrapping film 3 mil 0.05 micron AO type P” manufactured by Minnesota Mining and Manufacturing was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disk. The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 3 except that this polishing disk was used. A photomicrograph of the end face after polishing is shown in FIG. Table 9 shows the end face shape and the return loss.
[0104]
Comparative Example 5
The abrasive coating solution prepared in Example 3 was applied to a polyester film having a thickness of 75 μm using a knife coater, and the solvent was removed by evaporation to form a polishing layer having a thickness of 4 μm. A 31 μm thick polyester film was laminated on the polishing layer, and the binder was cured by irradiating with ultraviolet rays. The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc.
[0105]
The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 3 except that this polishing disk was used. However, deposits accumulated on the end face during polishing, and polishing could not be performed effectively.
[0106]
Comparative Example 6
The abrasive coating solution prepared in Example 4 was applied to a polyester film having a thickness of 75 μm using a knife coater, and the solvent was removed by evaporation to form a polishing layer having a thickness of 4 μm. A 31 μm thick polyester film was laminated on the polishing layer, and the binder was cured by irradiating with ultraviolet rays. The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc.
[0107]
The end face of the optical fiber connector was polished in the same manner as in Example 3 except that this polishing disk was used. However, deposits accumulated on the end face during polishing, and polishing could not be performed effectively.
[0108]
[Table 9]
[0109]
As shown in FIGS. 13 and 14, when the polishing materials of Examples 3 and 4 were used, the polishing material “Imperial Diamond Wrapping Film 3 mil 0.5 by Minnesota Mining & Manufacturing Co., Ltd. Polishing marks (FIG. 10) generated by polishing with “micron type H” disappeared after 60 seconds of polishing. The end face of this optical fiber connector was finished very smoothly and finely, and as shown in Table 9, the return loss was also very small as compared with Comparative Example 4. The polishing material of Example 4 showed particularly good results when polishing was performed using 2-propanol as the cooling liquid.
[0110]
Example 5
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 10.
[0111]
[Table 10]
Abrasive grain / binder ratio = 2.72
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 2.69
[0112]
The same polypropylene mold sheet as used in Example 1 was prepared. The abrasive coating solution was applied to the mold sheet with a roll coater and dried at 70 ° C. for 5 minutes. On this, the laminating binder prepared in Example 1 was applied, and a transparent polyester film having a thickness of 75 μm was layered thereon, and laminated by applying pressure with a roll. The laminate binder was cured by irradiating ultraviolet rays from the polyester film side. Next, the binder of the abrasive coating solution was cured by heating at 70 ° C. for 24 hours.
[0113]
After cooling to room temperature, the mold sheet was removed to obtain an abrasive material. This abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc.
[0114]
A zirconia round bar (diameter 3 mm) was polished using the resulting polishing disk. Table 11 shows the polishing conditions.
[0115]
[Table 11]
[0116]
FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount.
[0117]
Next, the polishing disk was replaced with a new one, and the end face of the optical fiber connector was polished. Table 12 shows the polishing conditions.
[0118]
[Table 12]
[0119]
After polishing, the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, and a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0120]
Example 6
A polishing material was produced in the same manner as in Example 5 except that a polypropylene mold sheet having a concave portion having a shape obtained by inverting the three-dimensional element shown in FIG. This polishing material has a three-dimensional structure of a ridge shape in which the polishing layer is arranged in the stripe shape shown in FIG. Each dimension is shown in Table 13.
[0121]
[Table 13]
*h is the height of the three-dimensional element, s is the height of the top of the three-dimensional element, and β is the apex angle shown in FIG.
[0122]
The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. Using this polishing disk, the zirconia round bar and the end face of the optical fiber connector were polished in the same manner as in Example 5. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0123]
Example 7
A polishing material was produced in the same manner as in Example 5 except that a polypropylene mold sheet having a concave portion having a shape obtained by inverting the three-dimensional element shown in FIGS. 1 and 2 was used. This polishing material has a three-dimensional structure of a finely packed tetrahedral shape whose polishing layer is shown in FIGS. Table 14 shows the dimensions.
[0124]
[Table 14]
[0125]
The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. Using this polishing disk, the zirconia round bar and the end face of the optical fiber connector were polished in the same manner as in Example 5. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0126]
Example 8
A polishing material was produced in the same manner as in Example 5 except that a polypropylene mold sheet having a concave portion having a shape obtained by inverting the three-dimensional element shown in FIG. 4 different from that used in Example 5 was used. This polishing material has a prism-shaped three-dimensional structure in which the polishing layer is arranged in a stripe shape as shown in FIG. Table 15 shows the dimensions.
[0127]
[Table 15]
[0128]
The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. Using this polishing disk, the zirconia round bar and the end face of the optical fiber connector were polished in the same manner as in Example 5. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0129]
Comparative Example 7
An abrasive material “Imperial diamond wrapping film 3 mil 9 micron type H” manufactured by Minnesota Mining & Manufacturing was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. The zirconia round bar and the end face of the optical fiber connector were polished in the same manner as in Example 5 except that this polishing disk was used. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a rough surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0130]
Comparative Example 8
The abrasive coating solution prepared in Example 5 was applied to a polyester film having a thickness of 75 μm using a knife coater, and the solvent was removed by evaporation to form a polishing layer having a thickness of 14 μm. This polishing layer was heated at 70 ° C. for 24 hours, and further heated at 100 ° C. for 24 hours to cure the binder. The abrasive material obtained by cooling to room temperature was punched into a circle having a diameter of 110 mm to obtain an abrasive disc.
[0131]
A zirconia round bar and an optical fiber connector end face were polished in the same manner as in Example 6 except that this polishing disk was used. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a rough surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0132]
Example 9
An abrasive coating solution was prepared by blending the components shown in Table 16.
[0133]
[Table 16]
Abrasive grain / binder ratio = 2.86
Abrasive grain / (binder + additive) ratio = 2.82
[0134]
A laminating binder was prepared by blending the components shown in Table 17.
[0135]
[Table 17]
[0136]
The same polypropylene mold sheet as used in Example 1 was prepared. The abrasive coating solution was applied to the mold sheet with a roll coater and dried at 70 ° C. for 5 minutes. On this, a laminating binder was applied, and a transparent polyester film having a thickness of 75 μm was layered thereon and laminated by applying pressure with a roll. The laminate binder was cured by irradiating ultraviolet rays from the polyester film side. Next, the binder of the abrasive coating solution was cured by heating at 70 ° C. for 24 hours.
[0137]
The mold sheet was removed by cooling to room temperature, and further heated at 100 ° C. for 24 hours to cure the binder of the polishing layer. The abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disk.
[0138]
A zirconia round bar and an optical fiber connector end face were polished in the same manner as in Example 5 except that the obtained polishing disk was used. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0139]
Example 10
A polishing material was produced in the same manner as in Example 9 except that the same polypropylene mold sheet as used in Example 6 was used. The abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disk.
[0140]
A zirconia round bar and an optical fiber connector end face were polished in the same manner as in Example 5 except that the obtained polishing disk was used. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0141]
Example 11
A polishing material was produced in the same manner as in Example 9 except that a polypropylene mold sheet having a concave portion having a shape obtained by inverting the three-dimensional element shown in FIG. This polishing material has a three-dimensional structure of a pyramid shape in which the top of the polishing layer shown in FIG. 3 is cut at a predetermined height. Table 18 shows the dimensions.
[0142]
[Table 18]
*h is the height of the three-dimensional element, s is the height of the top of the three-dimensional element, and α is the apex angle between the two ridges of the three-dimensional element before cutting the top.
[0143]
The obtained abrasive material was punched into a circle having a diameter of 110 mm to produce an abrasive disc. The zirconia round bar and the end face of the optical fiber connector were polished in the same manner as in Example 5 except that this polishing disk was used. FIG. 16 shows the change over time in the cutting amount of the zirconia round bar. When the end face of the optical fiber connector was observed with an electron microscope, a smooth surface was confirmed. A photomicrograph is shown in FIG.
[0144]
From the graph of FIG. 16, it can be seen that the abrasive disks of Examples 5 to 11 exhibit higher machinability and longer product life than the abrasive disks of Comparative Examples 7 and 8. Also, when FIGS. 17 to 20 and 23 to 25 are compared with FIGS. 21 and 22, the polishing disks of Examples 5 to 11 and the polishing disk of Comparative Example 7, which is the current product, and the polishing layer do not have a three-dimensional structure. It can be seen that a smoother polishing surface is provided than the polishing disk of Comparative Example 8.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a polishing material in which a polishing layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure.
FIG. 2 is a top view of an abrasive material in which an abrasive layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure.
FIG. 3 is a top view of an abrasive material in which an abrasive layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure.
FIG. 4 is a cross-sectional perspective view of an abrasive material in which an abrasive layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure.
FIG. 5 is a top view of an abrasive material in which an abrasive layer according to an embodiment of the present invention has a three-dimensional structure.
FIG. 6 is a process diagram schematically showing an example of a method for producing an abrasive material in which an abrasive layer has a three-dimensional structure.
FIG. 7 is a graph showing the change over time in the amount of cutting when the end face of the optical fiber connector is polished with various polishing materials.
FIG. 8 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 9 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 10 is a photomicrograph of an end face of an optical fiber connector after being polished with a conventional polishing material.
FIG. 11 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with a polishing material of the prior art.
FIG. 12 is a photomicrograph of an end face of an optical fiber connector after being polished with a conventional polishing material.
FIG. 13 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 14 is a photomicrograph of an end face of an optical fiber connector after being polished with the polishing material of the present invention.
FIG. 15 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with a polishing material of the prior art.
FIG. 16 is a graph showing the change over time in the amount of cutting when a zirconia round bar is polished with various polishing materials.
FIG. 17 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 18 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 19 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 20 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after being polished with the polishing material of the present invention.
FIG. 21 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with a polishing material of the prior art.
FIG. 22 is a photomicrograph of the end face of an optical fiber connector after polishing with a conventional polishing material.
FIG. 23 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 24 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
FIG. 25 is a photomicrograph of the end face of the optical fiber connector after polishing with the polishing material of the present invention.
[Explanation of symbols]
100, 400 ... abrasive material,
101, 401 ... base material,
102, 402 ... polishing layer,
103, 403 ... abrasive grains,
104, 404 solid elements.
Claims (8)
(2)該凹部内に充填された研磨材塗布液から溶剤を蒸発させて除去する工程;
(3)該凹部にラミネート用結合剤を更に充填して満たす工程;
(4)該鋳型シートに基材を重ね、結合剤を基材に接着させる工程;および
(5)結合剤を硬化させる工程;
を包含する、研磨層が立体構造を有する研磨材料の製造方法。(1) A step of filling an abrasive coating liquid containing abrasive grains, a binder, and a solvent into a mold sheet having a plurality of concave portions regularly arranged to a predetermined depth;
(2) A step of evaporating and removing the solvent from the abrasive coating liquid filled in the recess;
(3) a step of further filling the concave portion with a laminating binder;
(4) a step of superimposing a base material on the mold sheet and adhering the binder to the base material; and (5) a step of curing the binder;
A method for producing an abrasive material, wherein the abrasive layer has a three-dimensional structure.
該研磨材料が基材と基材上に設けられた研磨層とを有し、
該研磨層が、(1)結合剤中に分散された砥粒を含有する研磨コンポジットからなる頂上部と、(2)結合剤を含有する麓部とを有し、そして
該研磨層が、規則的に複数配置された所定形状の立体要素で構成された立体構造を有する研磨材料であって、
該頂上部に含まれる砥粒の濃度が臨界顔料体積濃度を越えている研磨材料。 A polishing material used for polishing the end face of an optical fiber connector into a predetermined shape,
The abrasive material has a substrate and a polishing layer provided on the substrate,
The polishing layer has (1) a top portion made of a polishing composite containing abrasive grains dispersed in a binder, and (2) a collar portion containing a binder, and the polishing layer comprises an ordered layer. to a polishing material having a three-dimensional structure composed of three-dimensional elements of the plurality arranged a predetermined shape,
A polishing material in which the concentration of abrasive grains contained in the top exceeds the critical pigment volume concentration.
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